JPH0686569B2 - ポリアミド組成物 - Google Patents

ポリアミド組成物

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JPH0686569B2
JPH0686569B2 JP60194969A JP19496985A JPH0686569B2 JP H0686569 B2 JPH0686569 B2 JP H0686569B2 JP 60194969 A JP60194969 A JP 60194969A JP 19496985 A JP19496985 A JP 19496985A JP H0686569 B2 JPH0686569 B2 JP H0686569B2
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健 阪下
百合正 銭谷
秋夫 池田
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三井石油化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、機械的特性、耐熱特性、化学的物理的特性お
よび成形特性のいずれにも優れ、耐衝撃性の改善された
ポリアミド組成物に関する。
〔従来の技術〕
芳香族ジカルボン酸成分単位と脂肪族アルキレンジアミ
ン成分単位とから形成される溶融成形可能なポリアミド
が種々提案されている。例えば、本発明者らは、特開昭
59-53536号公報に芳香族ジカルボン酸成分単位と脂肪族
アルキレンジアミンとから形成される結晶性ポリアミド
を提案しており、また、特開昭59-155426号公報には芳
香族ジカルボン酸成分単位、アジピン酸成分単位とヘキ
サメチレンジアミンとから生成する結晶性コポリアミド
が提案されており、さらに特公昭45-21116号公報、特公
昭45-19712号公報、特公昭46-24249号公報などには芳香
族ジカルボン酸成分単位とヘキサメチレンジアミン成分
単位および脂肪族ポリアミド成分単位からなる非晶性透
明コポリアミドが提案されている。後者は透明性、成形
性には優れるものの、機械的特性、耐熱特性、耐水性が
十分であるとは言い難く、またフイラー配合によつて熱
変形温度が高められることもないなどの欠点があつた。
一方、前者の結晶性コポリアミドは、溶融成形ができし
かも結晶性のためフイラーを配合することによつて熱変
形温度が向上するとともに、引張り強度、曲げ強度など
にも優れているが、耐衝撃性、耐熱老化性、成形性など
が利用分野によつては不十分で成形用材料などの分野で
これらの物性がさらに改良された熱可塑性ポリアミドが
求められている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、成形用材料、摺動用材料などの用途に利
用されるポリアミドがこのような状況にあることに鑑
み、耐熱特性、耐衝撃特性、および摺動特性に優れた新
規なポリアミド組成物を鋭意検討した。その結果、特定
の芳香族ジカルボン酸成分単位と脂肪族アルキレンジア
ミン成分単位からなるポリアミドおよび特定のポリアミ
ドからなるポリアミド組成物が機械的特性、耐熱老化
性、耐衝撃性、成形性などに優れた成形用材料となるこ
とを見出し、本発明に到達した。
〔問題点を解決するための手段〕および〔作 用〕 本発明によれば、 〔A〕(a)テレフタル酸成分単位が60〜100モル%の
範囲にあり、且つテレフタル酸成分単位以外の芳香族ジ
カルボン酸成分単位が0〜40モル%の範囲にある芳香族
ジカルボン酸成分単位と、(b)炭素数6の脂肪族アル
キレンジアミン成分単位からなるポリアミド、および 〔B〕一般式 ‐CH2-CONH-CH2- 〔I〕 で表わされるアミド結合を有するポリアミド、からな
り、[A]/[B]の重量比が60/40〜95/5であるポリ
アミド組成物が第一の発明として提供され、該ポリアミ
ドおよび充填剤からなるポリアミド組成物が第二発明と
して提供される。
本発明のポリアミド組成物を構成するポリアミド組成物
〔A〕の芳香族系ジカルボン酸成分単位(a)の組成
は、テレフタル酸成分単位単独であつてもよいが、テレ
フタル酸成分単位と、テレフタル酸成分単位以外の芳香
族系ジカルボン酸成分単位との混合物であつてもよい。
このようなテレフタル酸成分単位以外の芳香族系ジカル
ボン酸成分単位としては、具体的には、イソフタル酸、
フタル酸、2-メチルテレフタル酸、ナフタレンジカルボ
ン酸等の成分単位を例示することができる。これらのな
かでは、イソフタル酸成分単位又はナフタレンジカルボ
ン酸成分単位、特に、イソフタル酸成分単位が好まし
い。
本発明においては、上記芳香族ジカルボン酸成分単位
(a)のうち、テレフタル酸は60〜100モル%を占め、
テレフタル酸成分単位以外の芳香族ジカルボン酸は0〜
40モル%の範囲であることを要する。芳香族系ジカルボ
ン酸成分単位(a)のうち、テレフタル酸が60モル%よ
りも少なく、且つテレフタル酸成分単位以外の芳香族系
ジカルボン酸成分単位が40モル%よりも多いときは、か
かるポリアミドを含む組成物から得られる成形物が耐熱
老化性や熱変形温度を含む耐熱特性、引張強度、曲げ強
度、耐摩耗性等の機械的特性、耐薬品性、耐水性等の化
学的物理的特性に劣る。
但し、本発明においては、上記芳香族系ジカルボン酸成
分単位(a)は、テレフタル酸成分単位及びテレフタル
酸成分単位以外の芳香族系ジカルボン酸成分単位と共
に、少量、例えば、10モル%程度のトリメリツト酸、ピ
ロメリツト酸等の多価カルボン酸成分単位を含むことは
何ら差支えない。
本発明によるポリアミド組成物において、脂肪族アルキ
レンジアミン成分単位(b)は、炭素数6の直鎖状又は
分岐鎖状アルキレンジアミン成分単位である。かかるア
ルキレンジアミン成分単位の具体例として、例えば、1,
4-ジアミノ‐1,1-ジメチルブタン、1,4-ジアミノ‐1-エ
チルブタン、1,4,-ジアミノ‐1,2-ジメチルブタン、1,4
-ジアミノ‐1,3-ジメチルブタン、1,4-ジアミノ‐1,4-
ジメチルブタン、1,4-ジアミノ‐2,3-ジメチルブタン、
1,2-ジアミノ‐1-ブチルエタン、1,6-ジアミノヘキサン
を例示することができる。これらのなかでは、1,6-ジア
ミノヘキサンが好ましい。
本発明によるポリアミド組成物においては、前述した芳
香族系ジカルボン酸成分単位(a)の組成は、好ましく
は、上記脂肪族アルキレンジアミンの炭素数に応じて選
ばれる。このように脂肪族アルキレンジアミンの炭素数
に応じて、芳香族系ジカルボン酸成分単位(a)の組成
を選択するとき、特に、得られるポリアミド組成物が成
形性にすぐれると共に、耐熱老化性や熱変形温度等の耐
熱特性及び曲げ強度、耐摩耗性等の機械的特性にすぐれ
る成形物を与えるからである。
即ち、炭素数が6である脂肪族アルキレンジアミンの場
合は、芳香族系ジカルボン酸成分単位(a)の組成は、
好ましくはテレフタル酸成分単位が60〜85モル%の範
囲、及びテレフタル酸成分単位以外の芳香族ジカルボン
酸成分単位が15〜40モル%の範囲にある。
該ポリアミド〔A〕は通常50℃の濃硫酸に可溶性である
が、場合によつては不溶性成分を含有するポリアミドで
あつてもよい。該ポリアミド〔A〕が濃硫酸に可溶性で
ある場合には、該ポリアミド〔A〕の30℃の濃硫酸中で
測定した極限粘度〔η〕は通常0.5dl/g以上、好ましく
は0.6dl/g以上、とくに好ましくは0.7ないし3dl/gの範
囲である。該ポリアミド〔A〕が50℃の濃硫酸中に不溶
性成分を含有している場合には、該ポリアミド〔A〕の
360℃、荷重10kgで測定したMFRは通常0.1g/10分以上、
好ましくは1〜3000g/10分の範囲である。
このような濃硫酸可溶性ポリアミドは、既に従来より知
られている方法によつて得ることができる。例えば、Po
lymer Reviews,10,Condensation Polymers by Interfac
ial and Solution Methods (P.W.Morgan著、Interscie
nce Publishers(1965))や、Macromol.Chem.,47,93-1
13(1961))に記載されているように、前述したポリア
ミド構成成分単位である芳香族系ジカルボン酸のジ酸ハ
ライドと脂肪族アルキレンジアミンとを溶液法にて重縮
合させることによつて得ることができる。また、界面重
合法によつても得ることができる。別の方法として、前
記芳香族系ジカルボン酸とアルキレンジアミン又はその
ナイロン塩とを水等の溶剤の存在下に又は不存在下に、
溶融法によつて重縮合させることによつて得ることもで
きる。更に、前者の方法によつて得たポリアミドのオリ
ゴマーを固相重合法によつて重縮合させることによつて
も得ることができる。
このような濃硫酸不溶性ポリアミドは、前記濃硫酸可溶
性ポリアミドの製造の際に副生させることができる。ま
た、その反応条件を選択することによつて、意図的にそ
の生成量を高めることができる。従つて、このような場
合には、濃硫酸可溶性ポリアミドと濃硫酸不溶性ポリア
ミドとの混合物を得ることができる。更に、必要なら
ば、濃硫酸可溶性ポリアミド又はこれと濃硫酸不溶性ポ
リアミドとの混合物を更に架橋高分子量化させることに
よつて、すべて濃硫酸不溶性とすることもできる。
従つて、何ら制限されるものではないが、濃硫酸不溶性
ポリアミド又は濃硫酸可溶性ポリアミドと濃硫酸不溶性
ポリアミドとの混合物を製造する方法として、例えば、
前記濃硫酸可溶性ポリアミドを更に固相重合する方法、
溶融重縮合による濃硫酸可溶性ポリアミドを製造する際
に、重縮合温度をより高温、例えば、最終的に約340℃
以上とする方法、アルキレンジアミンと芳香族ジカルボ
ン酸の仕込みモル比を1.03以上として、これらを重縮合
させる方法、アルキレンジアミン及び芳香族ジカルボン
酸と共に、3官能性以上のポリアミンやポリカルボン酸
を併用して、これを重縮合させる方法等を例示すること
ができる。
また、該ポリアミド〔A〕には、従来から公知の触媒、
安定剤、可塑剤、離型剤、滑剤、種々の重合体を含有し
ていてもよく、これらは重縮合時または重縮合後のいず
れにおいて配合されたものであつてもよい。これらの物
質として具体的には、リン酸、次亜リン酸ソーダ、リン
酸オクチル、トリストリデシルホスフアイト、塩化第1
(第2)銅、ヨウ化銅、ピロリン酸銅、ステアリン酸
銅、ヨウ化カリウム、各種フエノール系安定剤、エチレ
ン・プロピレン共重合体、エチレン・1-ブテン共重合体
などの弾性重合体、または変性物などを例示することが
できる。
該ポリアミドの構成成分組成の決定後、融点、極限粘度
〔η〕および結晶化率の測定方法を次に示す。
(1) 構成成分組成の決定法 ポリアミド組成物を作製するために使用した各ポリアミ
ドの使用量から算出して求めた。
(2) 融 点 理学電気社製MJ-800-EYを用いて毎分10℃の昇温速度で
樹脂の示差熱分析を行つて求めた。
(3) 結晶化率 理学電気製ロータフレツクス2075を用いてプレスシート
の広角(2θ:70゜〜3゜)のX線解析を行つて求め
た。
(4) 極限粘度〔η〕 樹脂濃度0.500g/dl、0.770g/dl、1.00g/dlの96重量%濃
硫酸溶液の30℃における相対粘度をウベローデ型粘度計
によつて測定し、比粘度を求め、これらの点から作図に
よつて〔η〕を求めた。
(5) MFR なおMFRはJIS K-7210の方法に従い360℃、荷重10kgで測
定した。
本発明のポリアミド組成物に配合されるポリアミド
〔B〕は、 一般式 ‐CH2-CONH-CH2- で表わされるポリアミド結合を有するポリアミドであ
り、さらに具体的には、ポリテトラメチレンアジパミ
ド、ポリヘキサメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレ
ンスベラミド、ポリヘキサメチレンセバカミド、ヘキサ
メチレンジアミンと1,10-デカンジカルボン酸とのポリ
アミド、ポリカプラミド、ポリウンデカンアミド、ポリ
ドデカンアミド、ポリメタキシリレンアジパミドなどを
例示することができる。これらのポリアミド〔B〕のう
ちでは、ポリヘキサメチレンアジパミド、ポリヘキサメ
チレンスベラミド、ポリウンデカンアミド、ポリドデカ
ンアミドが好適である。該ポリアミド〔B〕の30℃の濃
硫酸中で測定した極限粘度〔η〕は通常は0.3ないし4dl
/g、好ましくは0.4ないし3dl/gの範囲である。
本発明のポリアミド組成物において前記ポリアミド
〔A〕と前記ポリアミド〔B〕の配合割合は両者〔A〕
/〔B〕の重量比が60/40ないし95/5の範囲である。
本発明のポリアミド組成物に配合される充填剤〔C〕と
しては粉末状、板状、繊維状あるいはクロス状物などの
種々の形態を有する有機系または無機系の化合物であ
り、具体的には、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、
タルク、ケイソウ土、クレー、カオリン、石英、ガラ
ス、マイカ、グラフアイト、二硫化モリブデン、セツコ
ウ、ベンガラ、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミニウ
ム、銅、ステンレスなどの粉状、板状の無機系化合物、
ガラス繊維、カーボン繊維、ホウ素繊維、セラミツク繊
維、石綿繊維、ステンレススチール繊維などの繊維状の
無機系化合物またはこれらのクロス状物などの2次加工
品、ポリパラフエニレンテレフタルアミド、ポリメタフ
エニレンテレフタルアミド、ポリパラフエニレンイソフ
タルアミド、ポリメタフエニレンイソフタルアミド、ジ
アミノジフエニレンイソフタルアミド、ジアミノジフエ
ニレンイソフタルアミド、ジアミドジフエニルエーテル
とテレフタル酸(イソフタル酸)との縮合物、p(m)
−アミノ安息香酸の縮合物などの全芳香族系ポリアミ
ド、ジアミノジフエニルエーテルと無水トリメリツト酸
または無水ピロメリツト酸との縮合物などの全芳香族系
ポリアミドイミド、全芳香族系ポリイミド、ポリベンツ
イミダゾール、ポリイミダゾフエナンスロリンなどの複
素環含有化合物、ポリテトラフロロエチレンなどの粉
状、板状、繊維状あるいはクロス状物などのこれらの2
次加工品などを例示することができ、これらの2種以上
を混合して使用することもできる。これらの充填剤はシ
ランカツプラーやチタンカツプラーなどで処理したもの
も同様に使用することができる。
前記充填剤のうち、粉末状の充填剤としてはシリカ、シ
リカアルミナ、アルミナ、二酸化チタン、グラフアイ
ト、二硫化モリブデン、ポリテトラフロロエチレンを使
用することが好ましく、とくにグラフアイト、二硫化モ
リブデンまたはポリテトラフロロエチレンを使用すると
該組成物から得られる成形体の動摩擦係数、テーバー摩
耗、限界PV値などの耐摩耗性が向上するようになるので
好ましい。かかる充填剤の平均粒径は通常0.1mμないし
200μの範囲、とくに1mμないし100μの範囲にあると前
述の耐摩耗性が著しく向上するので好ましい。かかる充
填剤の配合割合は該ポリアミド100重量部に対して0を
越えて200重量部の範囲にあることが通常であり、好ま
しくは0を越えて100重量部の範囲、とくに好ましくは
0.5ないし50重量部の範囲である。
また、前記充填剤のうち、有機系の繊維状充填剤として
はポリパラフエニレンテレフタルアミド繊維、ポリメタ
フエニレンテレフタルアミド繊維、ポリパラフエニレン
イソフタルアミド繊維、ポリメタフエニレンイソフタル
アミド繊維、ジアミノジフエニルエーテルとテレフタル
酸またはイソフタル酸との縮合物から得られる繊維など
の全芳香族系ポリアミド繊維を使用すると該組成物から
得られる成形体の引張り強度、アイゾツト衝撃強度など
の機械的特性、熱変形温度などの耐熱特性などが向上す
るようになるので好ましい。さらに、前記充填剤のうち
で無機系の繊維状充填剤としてはガラス繊維、カーボン
繊維またはホウ素繊維を使用すると、該組成物から得ら
れる成形体の引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率などの機
械的特性、熱変形温度などの耐熱特性、耐水性などの化
学的物理的特性などが向上するようになるので好まし
い。前記有機系または無機系の繊維状充填剤の平均長は
通常0.1ないし20mmの範囲、とくに1ないし10mmの範囲
にあると、該組成物の成形性が向上しかつ該組成物から
得られる成形体の熱変形温度などの耐熱特性、引張強
度、曲げ強度などの機械的特性などが向上するようにな
るので好ましい。前記有機系または無機系の繊維状充填
剤の配合割合は該ポリアミド100重量部に対して5ない
し200重量部の範囲にあることが通常であり、好ましく
は5ないし180重量部の範囲、とくに好ましくは10ない
し150重量部の範囲である。
本発明のポリアミド組成物は通常の溶融成形、例えば圧
縮成形、射出成形、押出成形等によつて成形することが
できる。
また、本発明のポリアミド組成物には、さらに必要に応
じて耐熱安定剤、耐候安定剤、可塑剤、離型剤、滑剤、
その他の添加剤を配合することができる。その割合配合
は通常は適宜である。
また、本発明のポリアミド組成物は成形用材料、摺動
材、繊維、接着剤、コーテイング剤、プリント基板用樹
脂、その他種々の用途に使用される。
〔実施例〕
次に、本発明のポリアミド組成物を実施例によつて具体
的に説明する。実施例および比較例において使用したポ
リアミドの合成法を参考例に示した。また、試験片の調
製法ならびに各性能の評価方法も示した。
また以下の表において使用した次の略号はそれぞれ次の
化合物を示す。
TA:テレフタル酸 IA:イソフタル酸 C6DA:1,6-ジアミノヘキサン (ポリアミド組成物、試験片の作製および物性の評価
法) ポリアミドを100℃、1mm Hgの条件で12hr乾燥した後、
窒素雰囲気下で20mm押出機(スクリユーリL/D=28)に
よつて溶融ブレンド(300〜350℃)してポリアミド
〔A〕およびポリアミド〔B〕からなるポリアミド組成
物を作製した。該ポリアミド組成物をプレス成形機によ
り窒素雰囲気中100kg/cm2の圧力下、ポリアミド組成物
の融点より20℃高い温度でホツトプレスした後、20℃の
温度でコールドプレスし、2mmないし10mm厚の圧縮成形
板を作製した。これらの成形板を表1に記載の各試験片
の寸法に切削加工した後温度23℃、相対湿度65%の雰囲
気中に96hr放置した後試験に供した。
また、ガラス繊維配合品は粉砕、乾燥した所定量のポリ
アミドと所定量のガラス繊維(平均長6mm、日東紡績KK
製、チヨツプドストランドCS6PE-231)を一軸押出機(L
/D=28、20mmφ)に供給して混合し、8〜10mmのストラ
ドン状として得た。試験片の作製はガラス繊維を配合し
ない場合と同様にして行つた。
参考例 1 テレフタル酸123.6g(0.744モル)、イソフタル酸52.9g
(0.318モル)ヘキサメチレンジアミン123.4g(1.06モ
ル)及びイオン交換水33gを1容量オートクレーブに
仕込み、窒素置換を十分に行つた後、撹拌下に2時間を
要して280℃に昇温した。更に、密閉状態のまま、280℃
で1時間反応を進行させた後、撹拌を止め、オートクレ
ーブ底部から差圧10kg/cm2で反応混合物を取り出した。
これを窒素中で100℃、100mm Hgで一夜乾燥した。
このオリゴマーを二軸押出機(スクリユー径30mm、L/D
=42、バレル温度(℃)30/260/280/300/300/320/320/3
40/340/340、第4、第6ゾーンは大気開放ベント、回転
数80rpm、オリゴマー供給量2kg/時、排気は窒素パー
ジ)によつて重縮合を進め、高分子量化した。結果は第
2表に示す。
参考例 2 参考例1において、テレフタル酸97.0g(0.58モル)及
びイソフタル酸79.4g(0.48モル)用いた以外は、参考
例1と同様にしてポリアミドを製造した。結果を第2表
に示す。
(濃硫酸不溶性ポリアミドの製造) 参考例 3 参考例1において得たポリマーを撹拌下280℃、1mm Hg
の条件で4時間固相重合して、高分子量化を行つた。結
果を第2表に示す。
実施例 1 参考例1記載のポリアミド95重量部とNY−6(CM-1021X
F、東レ社製、〔η〕=0.65dl/g)5重量部および安定
剤としてイルガノツクス・245(チバガイギー社製)0.5
重量部を押出機によつて溶融ブレンドしてポリアミド組
成物を作製した。この組成物を用いて作製した試験片の
物性を表3に示した。
実施例2〜5、比較例1〜3 実施例1において表3に記載したポリアミドを表3に記
載した量用いてポリアミド組成物を作製した他は実施例
1と同様の方法で行つた。結果を表3に示した。
実施例6、比較例4 実施例1において表3に記載したポリアミドを表3に記
載した量用い、またガラス繊維をポリアミド混合物60重
量部に対して40重量部用いてポリアミド組成物を作製し
た他は実施例1と同様の方法で行つた。結果を表3に示
した。
実施例7 実施例5のポリアミド組成物の試験片(63.5×12.7×2.
0mm)について100℃での曲げ弾性率Fmを測定した。結果
を表4に示す。
実施例8 実施例5のポリアミド組成物にガラス繊維(03JAFT-2
A、旭ファイバーグラス社製)を40重量%配合して、実
施例5と同様にして試験片(63.5×12.7×2.0mm)を作
成した。この試験片について100℃での曲げ弾性率Fmを
測定した。
結果を表4に示す。
比較例4〜7 実施例1の方法に準じて、下記のようなポリアミド組成
物を調製した。
得られたポリアミド組成物から実施例1と同様に試験片
(63.5×12.7×2.0mm)を作成し、この試験片について1
00℃での曲げ弾性率Fmを測定した。
結果を表4に示す。
比較例8〜9 実施例1の方法に準じて、下記のようなポリアミド組成
物を調製した。
得られたポリアミド組成物から実施例1と同様に試験片
(63.5×12.7×2.0mm)を作成し、この試験片について2
3℃での曲げ弾性率Fmおよび曲げ強度Fsを測定した。結
果を表5に示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】[A](a)テレフタル酸成分単位が60〜
    100モル%の範囲にあり、且つテレフタル酸成分単位以
    外の芳香族ジカルボン酸成分単位が0〜40モル%の範囲
    にある芳香族ジカルボン酸成分単位と、 (b)炭素数6の脂肪族アルキレンジアミン成分単位か
    らなるポリアミド、および [B]一般式 −CH2−CONH−CH2− [I] で表されるアミド結合を有するポリアミドからなり、 [A]/[B]の重量比が60/40〜95/5であるポリアミ
    ド組成物。
  2. 【請求項2】[A](a)テレフタル酸成分単位が60〜
    100モル%の範囲にあり、且つテレフタル酸成分単位以
    外の芳香族ジカルボン酸成分単位が0〜40モル%の範囲
    にある芳香族ジカルボン酸成分単位と、 (b)炭素数6の脂肪族アルキレンジアミン成分単位か
    らなるポリアミド、 [B]一般式 −CH2−CONH−CH2− [I] で表されるアミド結合を有するポリアミド、および [C]充填剤からなり、 [A]/[B]の重量比が60/40〜95/5であるポリアミ
    ド組成物。
JP60194969A 1985-09-05 1985-09-05 ポリアミド組成物 Expired - Lifetime JPH0686569B2 (ja)

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JP60194969A JPH0686569B2 (ja) 1985-09-05 1985-09-05 ポリアミド組成物

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