JPH0725878B2 - ポリアミド - Google Patents

ポリアミド

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JPH0725878B2
JPH0725878B2 JP61051459A JP5145986A JPH0725878B2 JP H0725878 B2 JPH0725878 B2 JP H0725878B2 JP 61051459 A JP61051459 A JP 61051459A JP 5145986 A JP5145986 A JP 5145986A JP H0725878 B2 JPH0725878 B2 JP H0725878B2
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carbon atoms
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健 阪下
智明 下田
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三井石油化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、透明性、耐熱特性、機械的特性、化学的物理
的特性、寸法安定性、摺動特性および成形性のいずれに
も優れた性能を兼ね備えた成形用材料、とくに耐熱特性
に優れた新規重合体であるポリアミドに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来透明なポリアミドとしては連鎖の立体配置を非対称
にするために、互いにメタ位の置換基を有する芳香族ジ
カルボン酸とジアミンや側鎖状脂肪族ジアミンとジカル
ボン酸、脂環族ジアミンとジカルボン酸との組合せなど
が提案されている。
特公昭49-36959号公報では、イソフタル酸、テレフタル
酸とヘキサメチレンジアミンを原料とし透明な熱可塑性
ポリアミドを得ているが、ガラス転移温度は120℃程度
である。
また、耐熱性を向上させるため、シクロヘキシル環など
を有する環状ジアミンをジアミン成分に用いる方法が検
討されている。例えば、環状ジアミンであるビス(4−
アミノシクロヘキシル)メタンとイソフタル酸またはテ
レフタル酸から得られる透明ポリアミドのガラス転移温
度は200℃以上に達する。しかし、このような芳香族ジ
カルボン酸と脂環族ジアミンからなるポリアミドはその
溶融粘度が非常に高く、通常の成形加工が困難となると
いう欠点を有している。溶融粘度を下げる目的でアルキ
レン基をもつジカルボン酸またはジアミンを導入した
り、ラクタムやω−アミノ酸などを共重合する方法が試
みられている。例えば特公昭46-41024号公報、特開昭57
-21420号公報または特公昭57-38611号公報などによれ
ば、芳香族ジカルボン酸と脂環族ジアミンの他にヘキサ
メチレンジアミンやデカンジカルボン酸、ε−カプロラ
クタムなどのアルキレン基をもつ成分を共重合させ成形
性の向上を図つている。しかし、これらの先行技術によ
れば、ポリアミド構成単位へアルキレン成分をかなりの
量(約50モル%以上)導入しているため、ガラス転移温
度や熱変形温度などの熱的性質が低下し、厳しい条件下
での満足な耐熱性は期待できないという欠点があつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、成形用材料、摺動用材料などの用途に利
用される透明なポリアミドがこのような状況にあること
に鑑み、耐熱特性、耐衝撃特性および摺動特性、特に耐
熱特性に優れた新規な透明性ポリアミドを鋭意検討し
た。その結果、イソフタロイルジアミン成分単位(a)
およびジアシロイルジアミン成分単位(b)からなるポ
リアミドが前記目的を達成する新規ポリアミドであり、
該新規ポリアミドが耐熱特性、機械的特性、透明性、寸
法安定性、化学的物理的特性および成形特性のいずれに
も優れた成形用材料となることを見出し、本発明に到達
した。
〔問題点を解決するための手段〕および〔作用〕 本発明によれば、一般式〔I〕 で表わされるイソフタロイルジアミン成分単位(a)お
よび一般式〔II〕 で表わされるジアシロイルジアミン成分単位(b)、
〔式中、R0は炭素原子数が4ないし25の二価の炭化水素
基を示し、Arは1,3−フエニレン基以外の炭素原子数が
6ないし20の二価の芳香族炭化水素基を示す。〕がラン
ダムに配列したポリアミドであつて、 (i)各成分の組成は(a)成分が65ないし90モル%お
よび(b)成分が10ないし35モル%の範囲にあること、 (ii)二価の炭化水素基R0は炭素原子数が4ないし25の
アルキレン基R1および炭素原子数が6ないし25でありか
つ少なくとも1個の脂環族炭化水素環を含む二価の脂環
族炭化水素基R2からなる混合成分から構成され、R1成分
が10ないし35モル%およびR2成分が65ないし90モル%の
範囲にあること、 (iii)300℃で荷重2kgで測定したメルトフローレート
(MFR)が0.01ないし100g/10minの範囲にあること、 (iv)X線回折法で測定した結晶化度が7%以下の範囲
にあること、 (v)ガラス転移温度(Tg)が180ないし250℃の範囲に
あること、 によつて特徴づけられるポリアミドが提供される。
本発明のポリアミドを構成するイソフタロイルジアミン
成分単位(a)は一般式〔I〕 〔式中、R0は炭素原子数が4ないし25の二価の炭化水素
基を示す〕で表わされるイソフタロイルジアミン成分単
位であり、その含有率は好ましくは65ないし90モル%、
特に好ましくは65ないし85モル%の範囲である。該イソ
フタロイルジアミン成分単位の含有率が65モル%より少
なくなると結晶化度が高くなり、透明性、可とう性、耐
衝撃性などが低下するようになる。
また、本発明のポリアミドを構成するジアシロイルジア
ミン成分単位(b)は、一般式〔II〕 〔式中、R0は炭素原子数が4ないし25の二価の炭化水素
基を示し、Arは1,3−フエニレン基以外の炭素原子数が
6ないし20の二価の芳香族炭化水素基を示す。〕で表わ
されるジアシロイルジアミン成分単位であり、その含有
率は0ないし35モル%の範囲にあることが必要であり、
好ましくは10ないし35モル%、特に好ましくは15ないし
35モル%の範囲である。該ジアシロイルジアミン成分単
位の含有率が35モル%より多くなると結晶化度が高くな
り、透明性や可とう性が低下するようになる。
また、本発明のポリアミドのジアミン成分を構成する二
価の炭化水素基R0は炭素原子数が4ないし25の二価の炭
化水素基であつてしかも炭素原子数が4ないし25のアル
キレン基R1および炭素原子数が6ないし25でありかつ少
なくとも1個の脂環族炭化水素環を含む二価の脂環族炭
化水素基R2からなる混合成分から構成され、R1成分が10
ないし35モル%、好ましくは15ないし30モル%、特に好
ましくは15ないし25モル%の範囲にあり、R2成分が65な
いし90モル%、好ましくは70ないし85モル%、特に好ま
しくは75ないし85モル%の範囲にある。
本発明のポリアミドの前記一般式〔I〕および〔II〕で
表わされる構成成分中のアルキレン基R1に相当するアル
キレジアミン成分は、炭素原子数が4ないし25のアルキ
レンジアミン成分であり、具体的には、1,4−ジアミノ
ブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサ
ン、1,7−ジアミヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,
9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジ
アミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,13−ジ
アミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、1,15
−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノヘキサデカ
ン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,18−ジアミノオク
タデカン、1,19−ジアミノノナデカン、1,20−ジアミノ
エイコサンなどのアルキレンジアミン成分を例示するこ
とができる。これらアルキレンジアミン成分としては1
種のみを単独で含有していてもよいし、2種以上の混合
物として含有していても差しつかえない。これらのアル
キレンジアミン成分のうちでは、炭素原子数が6ないし
16の範囲にあることが好ましく、とくに1,6−ジアミノ
ヘキサン成分であることが好ましい。
本発明のポリアミドの前記一般式〔I〕および〔II〕で
表わされる構成成分中のR2に相当するジアミン成分は、
炭素原子数が6ないし25でありかつ少なくとも1個の脂
環族炭化水素環を含む二価の脂環族炭化水素基R2を有す
るジアミン成分である。炭素原子数が6ないし25であり
かつ少なくとも1個の脂環族炭化水素環を含む二価の脂
環族炭化水素基R2に相当するジアミン成分として具体的
には、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシ
クロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキ
サン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イ
ソホロンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラ
ジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス
(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、4,4′−ジア
ミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4′
−アミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシル、4,4′−
ジアミノ−3,3′−ジメチル−5,5′−ジメチルジシクロ
ヘキシルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチル−
5,5′−ジメチジシクロヘキシルプロパン、α,α′−
ビス(4−アミノシクロヘキシル)−p−ジイソプロピ
ルベンゼン、α,α′−ビス(4−アミノシクロヘキシ
ル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビス
(4−アミノシクロヘキシル)−1,4−シクロヘキサ
ン、α,α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−1,
3−シクロヘキサンなどを例示することができる。これ
ら脂環族ジアミン成分としては1種のみを単独で含有し
てもよいし、2種以上の混合物として含有していても差
しつかえない。これらの脂環族ジアミン成分のうちで
は、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−
アミノシクロヘキシル)メタン、4,4−ジアミノ−3,3−
ジメチルジシクロヘキシルメタンが好ましく、特にビス
(4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(ア
ミノメチル)シクロヘキサンが好ましい。
本発明のポリアミドを構成する前記一般式〔II〕で表さ
れるジアシロイルジアミン成分単位(b)を構成する芳
香族ジカルボン酸成分に相当するArは1,3−フエニレン
基以外の炭素原子数6ないし20の二価の芳香族炭化水素
基である。該二価の芳香族炭化水素基Arに相当する芳香
族ジカルボン酸成分として具体的には、テレフタル酸、
フタル酸(イソフタル酸およびテレフタル酸は除く)、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカル
ボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレ
ンジカルボン酸などを例示することができる。また、該
芳香族ジカルボン酸成分には、トリメリツト酸、ピロメ
リツト酸などの三塩基性以上の多価カルボン酸成分を少
量含んでいても差し支えない。該ポリアミドを構成する
芳香族系ジカルボン酸成分のイソフタル酸成分以外の芳
香族ジカルボン酸成分のうちでは、テレフタル酸成分ま
たはナフタレンジカルボン酸成分であることが好まし
い。
本発明のポリアミドは、前記(a)成分および前記
(b)成分がランダムに配列して結合し、鎖状構造を形
成したものである。ここで、鎖状構造とは直鎖状構造の
みならず、分枝鎖状構造または相違する分子間で架橋構
造を形成している場合もある。分枝鎖状構造または架橋
構造の形成は前記(a)、(b)両成分単位のアミン成
分を介して形成される。これらのうちでは直鎖状ないし
分枝鎖状構造すなわち実質上線状構造のポリアミドが好
適である。また、本発明のポリアミドの分子末端は
(a)成分または(b)成分を構成するアルキレンジア
ミン成分、脂環族ジアミン成分、芳香族カルボン酸成分
のいずれであつてもよい。分子末端が該アルキレンジア
ミン成分または脂環族ジアミン成分である場合には、末
端アミノ基が低級カルボン酸でアシル化されていてもよ
いし、塩を形成していても差つかえない。また、分子末
端が芳香族ジカルボン酸成分である場合には末端カルボ
キシル基が低級アルコールでエステル化されていてもよ
いし、アミンでアミド化されていてもよいし、塩を形成
していてもよい。
本発明のポリアミドの300℃で荷重2kgで測定したメルト
フローレート(MFR)は0.01ないし100g/10min、好まし
くは0.1ないし50g/10minの範囲にあり、また、該ポリア
ミドが30℃の濃硫酸中に可溶性の場合には30℃の濃硫酸
中で測定した極限粘度〔η〕は通常0.42ないし2.0dl/
g、好ましくは0.5ないし1.3dl/gの範囲である。
本発明のポリアミドは非晶性ないしは低結晶性であつて
透明性のポリアミドである。該ポリアミドを構成する一
般式〔I〕で表わされるイソフタロイルジアミン成分単
位(a)の含有率が高くなるにつれて結晶化度が低下す
る。本発明のポリアミドのX線回折法で測定した結晶化
度は7%以下、好ましくは3%以下、さらに好ましくは
1%以下の範囲である。
本発明のポリアミドのガラス転移温度(Tg)は180ない
し250℃、好ましくは、190ないし240℃、特に好ましく
は200ないし240℃の範囲にある。
本発明のポリアミドのうちでは、直鎖状ないしは分枝鎖
状構造すなわち実質上線状構造のポリアミド、すなわち
30℃の濃硫酸に溶解するポリアミドが好適である。
本発明のポリアミドは、その構成成分単位であるイソフ
タロイルジアミン成分単位(a)およびジアシロイルジ
アミン成分単位(b)の各々に相当するジカルボン酸又
はジカルボン酸ジハライドと前記各成分単位に相当する
ジアミンとを次の方法で反応させることにより製造する
ことができる。
(1)溶液重縮合法 両者の原料を溶解することのできるベンゼン、トルエ
ン、塩化メチレン、クロロホルム、ジメチルアセトアミ
ド、N-メチルピロリドン等の溶媒中で、トリエチルアミ
ンなどのハロゲン化水素補足剤の存在下に通常−5ない
し80℃の範囲の温度で通常0.5ないし5hr反応を行うこと
によつて重縮合反応を行う方法。
(2)界面重縮合法 相当するジアミンと水酸化ナトリウムなどのハロゲン化
水素補足剤を水に溶解させ、ラウリル硫酸ソーダなどの
界面活性剤を0.1ないし5重量%/水用い、この水溶液
とトルエン、ベンゼン、塩化メチレン、クロロホルムな
どの有機溶媒に溶解したジカルボン酸ジハライドを通常
−10ないし50℃の温度範囲で0.5hrないし2hr混合するこ
とによつて製造する方法。
(3)溶融重縮合法 ポリアミドの構成成分単位に相当するジカルボン酸また
はそれらのエステルとジアミンより生成するナイロン塩
またはオリゴマーなどの低次縮合物を加圧下または常圧
下で徐々に加熱し、250ないし360℃の範囲で0.5hrない
し10hr反応させる方法。
前記方法のうち、低次縮合物をロール、押出機、ニーダ
ーなどの重合器を用いて280ないし360℃の範囲で1分な
いし10分溶融状態で剪断条件下に混練加熱することによ
つて生成水を系外に除去することによつて製造する方法
が好適に用いられ、その場合の混練手段としてはベント
付きの1軸、多軸の押出機を用いる方法が好ましい。さ
らに低次縮合物合成時あるいは低次縮合物合成後にリン
酸、次亜リン酸ソーダ、リン酸オクチル、トリストリデ
シルホスフアイト等の触媒、安定剤を添加して重縮合を
行うこともできる。
本発明のポリアミドは前述の優れた性能を有しており、
種々の成形材料の用途に使用され、とくに透明性の成形
材料としての性能に優れている他に、コーテイング剤、
接着剤、プリント配線基板、その他種々の用途に利用さ
れる。該ポリアミドには必要に応じて従来から公知のポ
リマー安定剤、可塑剤、離型剤、滑剤、充填剤などを使
用することができる。ポリマーとしてはナイロン6,6、
ナイロン6などのポリアミドを例示することができる。
充填剤としては粉末状、板状、繊維状あるいはクロス状
物などの種々の形態を有する有機系または無機系の化合
物であり、具体的には、シリカ、アルミナ、シリカアル
ミナ、タルク、ケイソウ土、クレー、カオリン、石英、
ガラス、マイカ、グラフアイト、二硫化モリブデン、セ
ツコウ、ベンガラ、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミニ
ウム、銅、ステンレスなどの粉状、板状の無機系化合
物、ガラス繊維、カーボン繊維、ホウ素繊維、セラミツ
クス繊維、石綿繊維、ステンレススチール繊維などの繊
維状の無機系化合物またはこれらのクロス状物などの2
次加工品、ポリパラフエニレンテレフタルアミド、ポリ
メタフエニレンテレフタルアミド、ポリパラフエニレン
イソフタルアミド、ポリメタフエニレンイソフタルアミ
ド、ジアミノジフエニルエーテルとテレフタル酸(イソ
フタル酸)との縮合物、p(m)−アミノ安息香酸の縮
合物などの全芳香族系ポリアミド、ジアミノジフエニル
エーテルと無水トリメリツト酸または無水ピロメリツト
酸との縮合物などの全芳香族系ポリアミドイミド、全芳
香族系ポリイミド、ポリベンツイミダゾール、ポリイミ
ダゾフエナンスロリンなどの複素環含有化合物、ポリテ
トラフロロエチレンなどの粉状、板状、繊維状あるいは
クロス状物などのこれらの2次加工品などを例示するこ
とができ、これらを2種以上を混合して使用することも
できる。これらの充填剤はシランカツプラーやチタンカ
ツプラーなどで処理したものも同様に使用することがで
きる。
前記充填剤のうち、粉末状の充填剤としてはシリカ、シ
リカアルミナ、アルミナ、二酸化チタン、グラフアイ
ト、二硫化モリブテン、ポリテトラフロロエチレンを使
用することが好ましく、とくにグラフアイト、二硫化モ
リブデンまたはポリテトラフロロエチレンを使用すると
該組成物から得られる成形体の動摩擦係数、テーバー摩
耗、限界PV値などの耐摩耗性が向上するようになるので
好ましい。かかる充填剤の平均粒径は通常0.1mμないし
200μの範囲、とくに1mμないし100μの範囲にあると前
述の耐摩耗性が著しく向上するので好ましい。かかる充
填剤の配合割合は該ポリアミド100重量部に対して0.1な
いし200重量部の範囲にあることが通常であり、好まし
くは0.5ないし100重量部の範囲、とくに好ましくは0.1
ないし50重量部の範囲である。
また、前記充填剤のうち、有機系の繊維状充填剤として
はポリパラフエニレンテレフタルアミド繊維、ポリメタ
フエニレンテレフタルアミド繊維、ポリパラフエニレン
イソフタルアミド繊維、ポリメタフエニレンイソフタル
アミド繊維、ジアミノジフエニルエーテルとテレフタル
酸またはイソフタル酸との縮合物から得られる繊維など
の全芳香族系ポリアミド繊維を使用すると該組成物から
得られる成形体の引張り強度、アイゾツト衝撃強度など
の機械的特性、熱変形温度などの耐熱特性などが向上す
るようになるので好ましい。さらに、前記充填剤のうち
で無機系の繊維状充填剤としてはガラス繊維、カーボン
繊維またはホウ素繊維を使用すると、該組成物から得ら
れる成形体の引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率などの機
械的特性、熱変形温度などの耐熱特性、耐水性などの化
学的物理的特性などを向上するようになるので好まし
い。前記有機系または無機系の繊維状充填剤の平均長は
通常0.1ないし20mmの範囲、とくに1ないし10mmの範囲
にあると、該組成物の成形性が向上しかつ該組成物から
得られる成形体の熱変形温度などの耐熱特性、引張強
度、曲げ強度などの機械的特性などが向上するようにな
るので好ましい。前記有機系または無機系の繊維状充填
剤の配合割合は該ポリアミド100重量部に対して3ない
し200重量部の範囲にあることが通常であり、好ましく
は5ないし180重量部の範囲、とくに好ましくは5ない
し150重量部の範囲である。
本発明のポリアミドは通常の溶融成形、たとえば圧縮成
形、射出成形または押し出し成形等によつて成形するこ
とができる。
本発明のポリアミドの構成成分の組成、融点、極限粘度
〔η〕、MFR、結晶化度は次の方法で求めた。
(1)ポリアミド構成成分の組成 ポリアミドまたはポリアミドの原料となるポリアミド低
次縮合物のヘキサフルオロイソプロパノール溶媒中の13
CNMRおよび元素分析値を併用することにより算出した。
(2)ガラス転移温度 パーキンエルマー社製MODEL DSC-2示差走査熱量計を用
いて毎分10℃の昇温速度で樹脂の示差熱分析を行つて求
めた。
(3)極限粘度〔η〕 樹脂濃度0.500g/dl、0.770g/dl、1.00g/dlの96重量%濃
硫酸溶液の30℃における相対粘度をウベローデ型粘度計
によつて測定し、比粘度を求め、これらの点から作図に
よつて〔η〕を求めた。なお、前記溶液の作成を30℃で
行つた。
(4)MFR JIS K-7210の方法に準拠し、300℃、荷重2kgで測定し
た。
(5)結晶化度 理学電気製ロータフレツクス2075を用いてプレスシート
の広角(2θ:70°〜3°)のX線解析を行つて求め
た。
〔実施例〕
次に、本発明のポリアミドを実施例によつて具体的に説
明する。試験片の調製法ならびに各性能の評価方法を次
に示した。
また以下の表2において使用した次の略号はそれぞれ次
の化合物を示す。
TA :テレフタル酸 IA :イソフタル酸 DMT :ジメチルテレフタル酸 DMI :ジメチルイソフタル酸 C6DA:ヘキサメチレンジアミン ACM :ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン AMC :1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン (試験片の作製および各物性の評価法) ポリアミドをクラツシヤーによつて粉砕(32メツシユパ
ス)し、100℃、1mmHgの条件下で12hr乾燥した後、該ポ
リアミドをプレス成形機により窒素雰囲気中100kg/cm2
の圧力下、Tgより65ないし120℃高い温度でホツトプレ
スした後、20℃の温度でコールドプレスし、2mmないし4
mm厚の圧縮成形板を作製した。これらの成形板を表1に
記載の各試験片の寸法に切削加工した後窒素雰囲気中、
100℃、40mmHgの条件で12hr乾燥した後試験に供した。
実施例1 ジメチルテレフタル酸46.6g(0.24M)、ジメチルイソフ
タル酸108.8g(0.56M)、ビス(4-アミノシクロヘキシ
ル)メタン147.33g(0.700M)およびヘキサメチレンジ
アミン14.36g(0.124M)を240gのイオン交換水とともに
500mlセパラブルフラスコに仕込んだ。この時、触媒と
して0.16gのリン酸を添加した。N2雰囲気下で、常圧で
攪拌下、95℃、2hr、130℃、3hr、140℃、4hr加熱し、
白色のナイロン塩を得た。このナイロン塩を重合フラス
コに移し、N2雰囲気中、常圧で攪拌下130℃、140℃、15
0℃で各1hr加熱し水を除去する。次いで水、メタノール
を除去しながら2時間かけて200℃まで昇温し、次いで
4時間かけて300℃まで昇温し、300℃で15min加熱し、
反応終了する。得られたポリマーは無色透明でガラス転
移温度は230℃であつた。
結果を表2に示した。
実施例2〜4 実施例1において、ジアミン成分の種類と仕込比率、触
媒などを表2に示したようにかえた以外は、実施例1に
記載の方法でポリアミドを合成した。結果を表2に示し
た。
実施例5 テレフタル酸89.22g(0.537M)、イソフタル酸208.17g
(1.253M)、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン29
0.88g(1.383M)、ヘキサメチレンジアミン53.56g(0.4
61M)をイオン交換水80g、ジ亜リン酸ソーダ0.38g(0.0
0358M)とともに1オートクレーブに仕込みN2置換を
充分に行つた後、攪拌下、3時間かけて250℃に昇温し
た。さらに密閉状態のままで250℃で1時間反応を進行
させた後、攪拌を止め、オートクレーブ底部から差圧10
kg/cm2で反応混合物を抜き出した。N2中50℃、100mmHg
で一晩乾燥して低次縮合物を得た。この低次縮合物の
〔η〕(conc.H2SO4中、30℃)は、0.15dl/gであつた。
この低次縮合物を二軸押出機(スクリユー径30mm、L/D
=42、バレル温度(℃)(80/180/340/340/280/280/260
/260、第3、第4、第6ゾーンは大気開放ベント、回転
数50rpm、オリゴマー供給量2kg/hr、排気はN2パージ)
によつて溶融下重縮合を進め、〔η〕が0.68dl/g(con
c.H2SO4中、30℃)の無色透明のポリアミドを得た。結
果を表2に示した。
比較例1〜5 実施例1において、ジアミン成分の種類、仕込比率触媒
などを表2に示したようにかえた以外は、実施例1に記
載の方法でポリアミドを合成した。結果を表2に示し
た。
比較例6 2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミンとテレフタル
酸とからなるポリアミド(トロガミド−T 、ダイナミ
ツトノーベル社製)の動性を表2に示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕 で表されるイソフタロイルジアミン成分単位(a)およ
    び一般式〔II〕 で表されるジアシロイルジアミン成分単位(b)、 [式中、R0は炭素原子数が4ないし25の二価の炭化水素
    基を示し、Arは1,3−フェニレン基以外の炭素原子数が
    6ないし20の二価の芳香族炭化水素基を示す。]がラン
    ダムに配列したポリアミドであって、 (i)各成分の組成は(a)成分が65ないし90モル%お
    よび(b)成分が10ないし35モル%の範囲にあること、 (ii)二価の炭化水素基R0は炭素原子数が4ないし25の
    アルキレン基R1および炭素原子数が6ないし25でありか
    つ少なくとも1個の脂環族炭化水素環を含む二価の脂環
    族炭化水素基R2からなる混合成分から構成され、R1成分
    が10ないし35モル%およびR2成分が65ないし90モル%の
    範囲にあること、 (iii)300℃で荷重2kgで測定したメルトフローレート
    (MFR)が0.01ないし100g/10minの範囲にあること、 (iv)X線回折法で測定した結晶化度が7%以下の範囲
    にあること、 (v)ガラス転移温度(Tg)が180ないし250℃の範囲に
    あること、 によって特徴づけられるポリアミド。
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