JPH0686550A - 2石フォワードコンバータ - Google Patents

2石フォワードコンバータ

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JPH0686550A
JPH0686550A JP23502892A JP23502892A JPH0686550A JP H0686550 A JPH0686550 A JP H0686550A JP 23502892 A JP23502892 A JP 23502892A JP 23502892 A JP23502892 A JP 23502892A JP H0686550 A JPH0686550 A JP H0686550A
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winding
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JP23502892A
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Inventor
Satoshi Otsu
智 大津
Katsuhiko Yamamoto
克彦 山本
Jo Kumagai
丈 熊谷
Kiyotsugu Ozu
清嗣 小津
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Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Shindengen Electric Manufacturing Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2石フォワードコンバータの高周波化を図
る。 【構成】 2つのトランス16,17を用い、1次巻線
161,162同士を直列に接続し、その接続端子45
を巻回数比率の電位に固定する。その2次巻線162,
172は、一端を出力整流用素子51,52とチョーク
コイル71,72を経由して負荷91のプラス端子,マ
イナス端子に各々接続する。一方、その他端は負荷91
のマイナス端子,プラス端子に各々接続するとともに、
端子45に隣接させて、巻回数毎にその上層に2次巻線
162,172を巻いて、スイッチング動作で、相対す
る巻線電位が等しく変化し、電位差が変化しないような
巻線配置とする。以上により、各トランスの1次・2次
巻線間のすべての電位差の時間変化がなくなるように動
作させ、1次・2次巻線間容量がトランスのリセットに
関与しなくなるようしてリセット時間を短縮させ、高周
波化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スイッチング電源等の
小形化に有利な2石フォワードコンバータに関し、特
に、そのスイッチング周波数の高周波化のための改良に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、スイッチング電源用のコンバータ
としては、スイッチ素子を1個使用する1石フォワード
コンバータと2個使用する2石フォワードコンバータが
知られている。このうち、2石フォワードコンバータは
1石フォワードコンバータと比較して、原理的には耐圧
が低く安価なスイッチ素子が使用できる利点を有してい
る。
【0003】2石フォワードコンバータの従来例の回路
構成を図10に示す。この従来例を構成するものとし
て、1は直流入力電源、2は第1のスイッチ素子、3は
第2のスイッチ素子、4はトランス、51は出力整流用
素子(図例ではダイオード)、61は出力フライホイー
ル用素子(図例ではダイオード)、71は出力平滑用チ
ョークコイル、81は出力平滑用コンデンサ、91は負
荷、10は第1のスイッチ素子2の駆動回路、11は第
2のスイッチ素子3の駆動回路、41はトランス4のセ
ンタータップを有する1次巻線、42はトランス4の2
次巻線、44はトランス4の1次巻線41のセンタータ
ップ、12は第1のスイッチ素子2と第2のスイッチ素
子3を駆動するための信号源、13,14はセンタータ
ップ44と一端が接続されているコンデンサである。な
お、Cossはスイッチ素子2,3の出力容量である。
【0004】トランス4の1次巻線41の巻き始め(以
下、(1)とする)は、第1のスイッチ素子2を通して
直流入力電源1のプラス端子に接続され、巻き終わり
(以下、(2)とする)は第2のスイッチ素子3を通し
て直流入力電源1のマイナス端子に接続され、コンデン
サ13が直流入力電源1のプラス端子とセンタータップ
44との間に接続され、コンデンサ14が直流入力電源
1のマイナス端子とセンタータップ44との間に接続さ
れている。一方、トランス4の2次巻線42の巻き始め
(以下、(3)とする)は出力整流用素子51のアノー
ド端子を介して出力整流用素子51のカソード端子と出
力フライホイール用素子61のカソード端子と出力平滑
用チョークコイル71の一端と接続され、トランス4の
2次巻線42の巻き終わり(以下、(4)とする)は、
出力平滑用コンデンサ81の一端と出力フライホイール
用素子61のアノード端子および負荷91の一端と接続
されている。
【0005】2石フォワードコンバータでは、2個のス
イッチ駆動回路10,11に同時に信号源12からのオ
ン/オフの駆動信号が加えられ、スイッチ素子2,3は
同時にオン/オフ動作を行う。スイッチ素子2,3がオ
ンすると出力整流用素子51が導通し、直流入力電源1
からトランス4を介して負荷91に電力が供給されると
ともに、トランス4には直流入力電源1の電圧とオン期
間の積に比例した励磁エネルギーが蓄積される。スイッ
チ素子2,3がオフすると、トランス4の励磁インダク
タンスとスイッチ素子2,3の出力容量Coss、出力
整流用素子51の接合容量およびトランス4の各巻線や
各巻線間の寄生容量による共振現象が発生する。スイッ
チ素子2,3のオン期間にトランス4に蓄積された励磁
エネルギーが直流入力電源1に戻るために、1次巻線端
子(2)→スイッチ素子3の出力容量→直流入力電源1
→スイッチ素子2の出力容量→1次巻線端子(1)のル
ートで電流が流れ、スイッチ素子2,3のオン期間にト
ランス4に蓄積された励磁エネルギーが直流入力電源1
に戻されると、トランス4の巻線電圧は0Vになる。一
方、トランス4のセンタータップ44の電位はコンデン
サ13,14により常に直流入力電源1の1/2の電圧
で固定されている。その結果、1次巻線端子(1)とセ
ンタータップ44の間に発生する電圧と、1次巻線端子
(2)とセンタータップ44の間に発生する電圧は常に
等しいことから、スイッチ素子2,3の電圧は常に等し
い。
【0006】図11は、図10のフォワードコンバータ
に適用するトランスの従来例である。ここで、各種記号
は図10と同一であり、P1,P2はトランス4の1次
巻線41の導体、S1はトランス4の2次巻線42の導
体である。
【0007】最近のフォワードコンバータは、電源を小
形化するためにMOSFET等の高速スイッチ素子を用
いてスイッチング周波数の高周波化がなされており、そ
の周波数は200kHz以上となっている。スイッチン
グ周波数を高周波化すると、トランスの巻線抵抗が表皮
効果や近接効果により増加するため、図11に示すよう
に、1次巻線と2次巻線を同じ巻幅とし、交互にサイド
イッチ巻きにするトランス構造が多く採用されている。
このような構造では、1次巻線と2次巻線に流れる電流
が互いの磁束を打ち消すように流れるため、近接効果や
表皮効果が減少でき、スイッチング周波数の高周波化に
伴う交流抵抗の増加率が少なく、高効率なトランスを実
現できる。一方、1次巻線、2次巻線を集中して巻くと
近隣巻線間で電流方向が同じとなるため、近接効果が大
きくなり交流抵抗の急増を招き、高周波用トランスとし
ては適していない。しかし、図11のようなトランス巻
線構造は、1次巻線と2次巻線との接する対向面積が大
きく、1次・2次巻線間の寄生容量が大きくなる。1次
・2次巻線間の電位差がスイッチング等により変動する
と、寄生容量で充放電が行われ、次に説明するような問
題が発生する。なお、ここでは説明を簡単にするため
に、1層当たりの巻回数、巻幅を等しくし、2次巻線を
1次巻線で挟んだサイドイッチ巻きとしたトランスとし
ている。従って、図11のトランスでは巻数比は2:1
とした。
【0008】図12は、図11に示したトランスを図1
0の従来回路に使用した場合のトランス4の各端子の電
位と各巻線間の電位差の変化を示した図である。前述し
たとおり、(1)は1次巻線41の巻き始めの端子であ
り、スイッチ素子2と接続されている。(2)は1次巻
線41の巻き終わりの端子であり、スイッチ素子3と接
続されている。(3)は2次巻線42の巻き始めの端子
であり、出力整流用素子51のアノード端子と接続され
ている。(4)は2次巻線42の巻き終わりの端子であ
り、負荷91のマイナス端子と接続されている。なお、
各波形の左側の電圧記号Vの添え字は図11と同一であ
り、その場所の電位を示している。ただし、直流入力電
源1のマイナス端子の電位と負荷91のマイナス端子の
電位は等しく、0電位とし、図中において、Vinは直
流入力電源電圧を示している。ここで、センタータップ
44の電位は直流入力電源1の1/2・Vinで固定さ
れ、2次巻線端子(4)の電位は負荷のマイナス端子の
電圧で固定されている。そのため、スイッチングにより
P2とS1の電位は同時に同じだけ変化するので、P2
−S1の電位差は変化しない。一方、P1−S1の間の
電位差は、スイッチングに伴い図12に示したように変
化する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の2石フォワードコンバータでは、図12で説明した
ように動作する結果、トランスの1次・2次巻線間の寄
生容量のうちP1−S1間の寄生容量が前に述べた励磁
エネルギーとの共振現象に関与し、トランス4のリセッ
ト時間(Tr)が増加するという問題がある。この問題
は、図11の巻線構造のように1次巻線を多層にしたサ
イドイッチ構造を有するトランス巻線や複数の2次巻線
を有するトランス巻線では、必ず最低1カ所は電位差が
変化し、寄生容量がリセット時間に悪影響を及ぼす。こ
のため、コンバータのスイッチング周波数が高周波化で
きず、トランスやチョークコイルが大形化し、電源を小
形化することができなかった。
【0010】なお、ここでは巻線の巻径、巻幅を同じと
して説明したが、巻線の線径が異なる場合に間隔を空け
ることなく巻くと巻線のピッチが異なるため、電位差の
変化が大きくなり、この問題の影響は大きくなる。一
方、1層あたりの1次巻線と2次巻線の巻回数が異な
り、均等の巻幅に巻いた場合、巻線の線径が異なる場合
と同様に、電位差の変化が大きくなるため、この問題の
影響を大きくなる。
【0011】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的は、トランスの1次・2次
巻線間の寄生容量がトランスのリセット時間に関与する
ことを抑制し、リセット時間を短縮することにより、コ
ンバータのスイッチング周波数が高周波化できる2石フ
ォワードコンバータを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、2石フォワードコンバータの構成を、
1次巻線が第1のスイッチ素子を経由して入力電源のプ
ラス端子に接続された第1のトランスと1次巻線が第2
のスイッチ素子を経由して該入力電源のマイナス端子に
接続された第2のトランスを有し、該第1および第2の
トランスの1次巻線同士が直列に接続され、出力整流用
素子と出力フライホイール用素子と出力平滑用チョーク
コイルと出力平滑用コンデンサから構成される整流回路
が該第1および第2のトランスの2次巻線にそれぞれ接
続され、該第1および第2のトランスの1次巻線同士が
接続された端子の電位が該入力電源電圧を該第1および
第2のトランスの1次巻線の巻回数の比率で分割した電
位で固定されている2石フォワードコンバータであっ
て、前記第1のトランスは、2次巻線の一端を出力整流
用素子を経由して出力フライホイール用素子の一端に接
続し、続いて出力平滑用チョークコイルを経由して出力
平滑用コンデンサの一端と負荷のプラス端子に接続し、
該2次巻線の他端を該出力フライホイール用素子の他端
と該出力平滑用コンデンサの他端と該負荷のマイナス端
子に接続するとともに、該2次巻線の他端を前記第2の
トランスの1次巻線と接続されている1次巻線の端子に
隣接して配置し、該1次巻線と該2次巻線にて電位差が
同一となる方向に該1次巻線と該2次巻線とを巻回数ご
とに常に上層もしくは下層または同一層に隣接するよう
に巻いた巻線配置とし、前記第2のトランスは、2次巻
線の一端を出力整流用素子を経由して出力フライホイー
ル用素子の一端に接続し、続いて出力平滑用チョークコ
イルを経由して出力平滑用コンデンサの一端と負荷のマ
イナス端子に接続し、該2次巻線の他端を該出力フライ
ホイール用素子の他端と該出力平滑用コンデンサの他端
と該負荷のプラス端子に接続するとともに、該2次巻線
の他端を前記第1のトランスの1次巻線と接続されてい
る1次巻線の端子に隣接して配置し、該1次巻線と該2
次巻線にて電位差が同一となる方向に該1次巻線と該2
次巻線とを巻回数ごとに常に上層もしくは下層または同
一層に隣接するように巻いた巻線配置としたことを特徴
としている。
【0013】
【作用】本発明の2石フォワードコンバータでは、2つ
のトランスを用い、スイッチング動作が行われても、相
対する巻線の電位が等しく変化し、電位差が変化しない
ような巻線配置、2次側回路構成とすることにより、各
々のトランスの1次・2次巻線間のすべての電位差の時
間変化がなくなるように動作させ、トランスの1次・2
次巻線間容量がトランスより、トランスのリセット時間
を短縮させ、高周波化を図っている。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳
細に説明する。
【0015】図1は本発明の請求項1記載の発明の第1
の実施例を示す2石フォワードコンバータの回路構成図
である。図において、16は第1のトランス、161は
第1のトランス16の1次巻線、162は第1のトラン
ス16の2次巻線、17は第2のトランス、171は第
2のトランス17の1次巻線、172は第2のトランス
17の2次巻線であり、52は第2の出力整流用素子、
62は第2の出力フライホイール用素子、72は第2の
出力平滑用チョークコイル、82は第2の出力平滑用コ
ンデンサ、45は1次巻線161と1次巻線171の接
続した端子であり、他の信号は図10と同じである。即
ち、1は直流入力電源、2は第1のスイッチ素子、3は
第2のスイッチ素子、4はトランス、51は第1の出力
整流用素子、61は第1の出力フライホイール用素子、
71は第1の出力平滑用チョークコイル、81は第1の
出力平滑用コンデンサ、91は負荷、10は第1のスイ
ッチ素子2の駆動回路、11は第2のスイッチ素子3の
駆動回路、12は第1のスイッチ素子2と第2のスイッ
チ素子3を駆動するための信号源、13,14は端子4
5と一端が接続されているコンデンサである。なお、C
ossはスイッチ素子2,3の出力容量である。本実施
例の構成では、2つのトランス16,17を設け、それ
らの1次巻線161と162を直列に接続し、かつ各2
次巻線162と172の2次側回路を後記するように構
成し、それらの出力同士を並列に接続する。この点が図
10の従来例と異なる点である。
【0016】図2は図1の回路構成に適合する巻数比
1:1のトランス16,17の巻線配置例を示す図であ
り、1次巻線と2次巻線は同じ巻幅に均等に各々1層で
巻かれている。ここで、P1はトランス16の1次巻線
171の導体、S1はトランス16の2次巻線162の
導体、P2はトランス17の1次巻線171の導体、S
2はトランス17の2次巻線172の導体である。この
ように、各トランス16,17の1次巻線同士(P1,
P2)を直列に接続し、2次側回路出力を並列にするこ
とにより、図10の従来回路で用いた巻数比2:1のト
ランスを用いた場合と同じ出力を得ることができる。
【0017】図1,図2において、(1)は1次巻線1
61の巻き始めの端子であり、スイッチ素子2と接続さ
れている。(2)は1次巻線171の巻き終わりの端子
であり、スイッチ素子3と接続されている。(3)は2
次巻線162の巻き始めの端子であり、出力整流用素子
51のアノード端子と接続されている。(4)は2次巻
線162の巻き終わりの端子であり、負荷91のマイナ
ス端子と接続されている。(5)は2次巻線172の巻
き始めの端子であり、負荷91のプラス端子と接続され
ている。(6)は2次巻線172の巻き終わりの端子で
あり、出力整流用素子52のカソード端子と接続されて
いる。
【0018】1次側回路では、トランス16の1次巻線
161の巻き始め(1)が第1のスイッチ素子2を通し
て直流入力電源1のプラス端子に接続され、トランス1
7の巻き終わり(2)が第2のスイッチ素子3を通して
直流入力電源1のマイナス端子に接続され、コンデンサ
13が直流入力電源1のプラス端子と両トランス16,
17の1次巻線同士を接続した端子45との間に接続さ
れ、コンデンサ14が直流入力電源1のマイナス端子と
上記端子45との間に接続されている。
【0019】一方、2次側回路では、トランス16の2
次巻線162の巻き始め(3)が出力整流用素子51の
アノード端子を介して出力整流用素子51のカソード端
子と出力フライホイール用素子61のカソード端子と出
力平滑用チョークコイル71の一端と接続され、出力平
滑用チョークコイル71の他端が出力平滑用コンデンサ
81の一端と負荷91のプラス端子に接続され、トラン
ス16の2次巻線162の巻き終わり(4)が出力平滑
用コンデンサ81の他端と出力フライホイール用素子6
1のアノード端子および負荷91のマイナス端子と接続
されている。また、トランス17の2次巻線172の巻
き始め(5)が出力平滑用コンデンサ82の一端と出力
フライホイール用素子62のカソード端子に接続される
とともに、上記負荷91のプラス端子に接続され、トラ
ンス17の2次巻線172の巻き終わり(6)が出力整
流用素子52のカソード端子を介して出力整流用素子5
2のアノード端子と出力フライホイール用素子62のア
ノード端子と出力平滑用チョークコイル72の一端と接
続され、出力平滑用チョークコイル72の他端が出力平
滑用コンデンサ82の他端と上記負荷91のマイナス端
子に接続されている。
【0020】図3は図2のトランス構造を図1の回路に
適用した場合のトランス16,17の各端子(1)〜
(6)の電位と各巻線間の電位差の変化を示した図であ
る。なお、各波形の左側の電圧記号Vの添え字は図2と
同一であり、その場所の電位を示している。ただし、直
流入力電源1のマイナス端子の電位と負荷91のマイナ
ス端子の電位は等しく、0電位とし、図中においてVo
utは2次側回路の出力電圧を示している。2つのトラ
ンス16,17の1次巻線同士の接続点(端子45)の
電位は1/2・Vinで固定されている。ここで、2次
巻線端子(4)の電位は0で、2次巻線端子(5)の電
位はVoutで固定されている。その結果、スイッチン
グ動作が行われても、P1−S1間の電位差はVin/
2で、S2−P2間の電位差はVin/2−Voutで
変化しない。従って、従来の巻線構造では、P1−S1
間の寄生容量によりリセット時間が延びていたが、本発
明の巻線構造ではトランス16,17の1次・2次巻線
間の寄生容量はトランス16,17のリセット時間(T
r)に関与せず、リセット時間を短縮できる。そこで、
コンバータのスイッチング周波数を従来に比べ高周波化
することが可能となり、トランスやチョークコイルを小
形化でき、電源を小形化することができる。
【0021】図4は請求項1記載の発明の第2の実施例
を示す回路構成図であって、92は第2の負荷であり、
他の記号は図1と同じである。本実施例では、2つのト
ランスを設け、その1次巻線を直列に接続する点は図1
の第1の実施例と同様であるが、各2次巻線162,1
72の2次側回路出力を独立に別々の負荷91,92に
接続している点が異なる。図5は上記の第2の実施例の
図4の回路構成に適合する巻数比1:1のトランス1
6,17の巻線配置例であり、1次巻線と2次巻線は同
じ巻幅に均等に各々1層で巻かれている。前述の第1の
実施例と同様に図4,図5において、(1)は1次巻線
161の巻き始めの端子であり、スイッチ素子2と接続
されている。(2)は1次巻線171の巻き終わりの端
子であり、スイッチ素子3と接続されている。(3)は
2次巻線162の巻き始めの端子であり、出力整流用素
子51のアノード端子と接続されている。(4)は2次
巻線162の巻き終わりの端子であり、負荷91のマイ
ナス端子と接続されている。(5)は2次巻線172の
巻き始めの端子であり、負荷92のプラス端子と接続さ
れている。(6)は2次巻線172の巻き終わりの端子
であり、出力整流用素子52のカソード端子と接続され
ている。ただし、直流入力電源1のマイナス端子の電位
と負荷91,92のマイナス端子の電位が等しく、0電
位とすると、本発明の第1の実施例と同様にP1−S1
間の電位差はVin/2で、S2−P2間の電位差はV
in/2−Voutで変化しない。従って、第1の実施
例と同様に、本実施例の巻線構造はトランス16,17
のリセット時間に関与せず、リセット時間を短縮でき、
第1の実施例と同様な効果を得ることができる。
【0022】図6は請求項2記載の発明の一実施例であ
って、図1の回路構成に適合する巻数比1:1のトラン
スの巻線配置例を示す図である。本実施例では、1層に
1次巻線(P1またはP2)と2次巻線(S1またはS
2)が交互に巻かれている。ここで、各種記号および接
続は図1と同じである。本実施例は、1次巻線と2次巻
線が交互に配置されているため、図1の実施例と同様に
1次・2次巻線間の寄生容量はトランス4のリセット時
間に関与せず、リセット時間を短縮できる。
【0023】以下に、本発明の実施例の拡張例を述べ
る。以上の実施例では、2つのトランスの1次巻線を接
続した端子の電位が入力電圧の1/2に固定され、かつ
1出力のトランスを用いた2石フォワードコンバータを
例に挙げて述べたが、2出力以上の巻線を設ける場合、
電位が固定された端子を隣接し、かつ隣接させた端子の
巻線の巻く位置を巻回数ごとに隣接するように配置する
ことにより、2出力以上でも同様な効果が得られる。ま
た、本発明の実施例では巻数比が正確に1:1のトラン
スを用いた2石フォワードコンバータを例に挙げて述べ
たが、巻数比が異なる場合、例えば2次巻線が1次巻線
より少ない場合には2次巻線の巻回数まで1次巻線と2
次巻線を巻回数ごとに隣接させるように巻くことで同様
な結果が得られる。
【0024】図7は図5の回路構成において、巻数比が
1:1と異なり、トランスの1次巻線同士を接続した端
子45の電位が固定されている場合のトランスの巻線配
置例を示す図であり、巻回数ごとに1次巻線と2次巻線
とが上下に位置するように配置し、1次巻線と2次巻線
とを均等に配置していない点が図5と異なる。ここで、
各種記号は図5と同じである。また、1次巻線(P1)
の巻回数をNP1、1次巻線(P2)の巻回数をNP
2、入力電圧をEinとした場合、1次巻線同士の接続
端子45の電位はNP2/(NP1+NP2)×Ein
に固定している。1ターン当たりの発生電圧は1次巻
線,2次巻線とも等しいので、1次巻線と2次巻線を各
巻回数ごとに上下に配置していることから、相対する1
次巻線と2次巻線の電位変化は同じにすることができ
る。その結果、本発明の巻線構造では、トランス16,
17の1次・2次巻線間の寄生容量がトランス16,1
7のリセット時間に関与せず、リセット時間を短縮でき
る。
【0025】図8は1出力のトランスと2次出力のトラ
ンスを用いた場合の実施例の回路構成図であって、53
は第3の出力整流用素子、63は第3の出力フライホイ
ール用素子、73は第3の出力平滑用チョークコイル、
83は第3の出力平滑用コンデンサ、93は第3の負荷
であり、173はトランス17の第2の2次巻線であ
る。図9は図8の回路構成に適合する巻数1:1のトラ
ンスの巻線配置例を示す図であり、トランス17の第2
の2次巻線173が第1の2次巻線172の上層に配置
され、かつ第2の2次巻線173に第1の2次巻線17
2に接続された整流平滑回路と同じ接続の整流平滑回路
が接続されている点が図5とは異なる。ここで、各種信
号は図8と同じであり、S3はトランス17の2次巻線
173の導体である。図8に示すような回路構成とする
ことにより、1次巻線171(P2)と2次巻線172
(S2)と2次巻線173(S3)の電位変化を同じに
することができる。その結果、本発明の巻線構造ではト
ランス16,17の1次・2次巻線間の寄生容量がトラ
ンス4のリセット時間に関与せず、リセット時間を短縮
できる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の2石フォ
ワードコンバータは、スイッチング動作が行われても、
相対する巻線の電位が等しく変化し、電位差が変化しな
いような巻線配置、2次側回路構成とすることにより、
トランスの1次・2次巻線間容量がトランスのリセット
に関与しなくすることができる。また、2石フォワード
コンバータで実現することにより、1石フォワードコン
バータに比べ低耐圧のスイッチが使用できることから、
安価な素子が使用でき、さらにトランスのリセット時間
に寄与するスイッチの出力容量の少ない素子が使用でき
る。その結果、より一層トランスのリセット時間を短縮
でき、スイッチング周波数を高周波化できることから、
トランスやチョークコイルを小形化し、電源を小形化す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1記載の発明の第1の実施例を
示す2フォワードコンバータの回路構成図
【図2】上記請求項1記載の発明の第1の実施例の2石
フォワードコンバータ用のトランスの巻線配置例を示す
【図3】上記請求項1記載の発明の第1の実施例の動作
を説明するための動作波形図
【図4】本発明の請求項1記載の発明の第2の実施例の
2石フォワードコンバータの回路構成図
【図5】上記請求項1記載の発明の第2の実施例の2石
フォワードコンバータ用のトランスの巻線配置例を示す
【図6】本発明の請求項2記載の発明の一実施例を示す
2石フォワードコンバータ用のトランスの巻線配置例を
示す図
【図7】本発明の別な2石フォワードコンバータ用のト
ランスの巻線配置例を示す図
【図8】同じく本発明の別な2石フォワードコンバータ
用のトランスの巻線配置例を示す図
【図9】図8のトランスを用いた2石フォワードコンバ
ータの回路構成図
【図10】従来の2石フォワードコンバータの回路構成
【図11】巻数比が1:1の従来の2石フォワードコン
バータ用のトランスの巻線配置例を示す図
【図12】従来の2石フォワードコンバータの動作を説
明するための動作波形図
【符号の説明】
1…直流入力電源 2,3…スイッチ素子 10,11…駆動回路 12…信号源 13,14…コンデンサ 16,17…トランス 51,52,53…出力整流用素子 61,62,63…出力フライホイール用素子 71,72,73…出力平滑用チョークコイル 81,82,83…出力平滑用コンデンサ 91,92,93…負荷 161,171…1次巻線 162,172,173…2次巻線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊谷 丈 埼玉県飯能市南町10番13号 新電元工業株 式会社内 (72)発明者 小津 清嗣 埼玉県飯能市南町10番13号 新電元工業株 式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次巻線が第1のスイッチ素子を経由し
    て入力電源のプラス端子に接続された第1のトランスと
    1次巻線が第2のスイッチ素子を経由して該入力電源の
    マイナス端子に接続された第2のトランスを有し、該第
    1および第2のトランスの1次巻線同士が直列に接続さ
    れ、出力整流用素子と出力フライホイール用素子と出力
    平滑用チョークコイルと出力平滑用コンデンサから構成
    される整流回路が該第1および第2のトランスの2次巻
    線にそれぞれ接続され、該第1および第2のトランスの
    1次巻線同士が接続された端子の電位が該入力電源電圧
    を該第1および第2のトランスの1次巻線の巻回数の比
    率で分割した電位で固定されている2石フォワードコン
    バータであって、 前記第1のトランスは、2次巻線の一端を出力整流用素
    子を経由して出力フライホイール用素子の一端に接続
    し、続いて出力平滑用チョークコイルを経由して出力平
    滑用コンデンサの一端と負荷のプラス端子に接続し、該
    2次巻線の他端を該出力フライホイール用素子の他端と
    該出力平滑用コンデンサの他端と該負荷のマイナス端子
    に接続するとともに、該2次巻線の他端を前記第2のト
    ランスの1次巻線と接続されている1次巻線の端子に隣
    接して配置し、該1次巻線と該2次巻線にて電位差が同
    一となる方向に該1次巻線と該2次巻線とを巻回数ごと
    に常に上層または下層に隣接するように巻いた巻線配置
    とし、 前記第2のトランスは、2次巻線の一端を出力整流用素
    子を経由して出力フライホイール用素子の一端に接続
    し、続いて出力平滑用チョークコイルを経由して出力平
    滑用コンデンサの一端と負荷のマイナス端子に接続し、
    該2次巻線の他端を該出力フライホイール用素子の他端
    と該出力平滑用コンデンサの他端と該負荷のプラス端子
    に接続するとともに、該2次巻線の他端を前記第1のト
    ランスの1次巻線と接続されている1次巻線の端子に隣
    接して配置し、該1次巻線と該2次巻線にて電位差が同
    一となる方向に該1次巻線と該2次巻線とを巻回数ごと
    に常に上層または下層に隣接するように巻いた巻線配置
    としたことを特徴とする2石フォワードコンバータ。
  2. 【請求項2】 1次巻線が第1のスイッチ素子を経由し
    て入力電源のプラス端子に接続された第1のトランスと
    1次巻線が第2のスイッチ素子を経由して該入力電源の
    マイナス端子に接続された第2のトランスを有し、該第
    1および第2のトランスの1次巻線同士が直列に接続さ
    れ、出力整流用素子と出力フライホイール用素子と出力
    平滑用チョークコイルと出力平滑用コンデンサから構成
    される整流回路が該第1および第2のトランスの2次巻
    線にそれぞれ接続され、該第1および第2のトランスの
    1次巻線同士が接続された端子の電位が該入力電源電圧
    を該第1および第2のトランスの1次巻線の巻回数の比
    率で分割した電位で固定されている2石フォワードコン
    バータであって、 前記第1のトランスは、2次巻線の一端を出力整流用素
    子を経由して出力フライホイール用素子の一端に接続
    し、続いて出力平滑用チョークコイルを経由して出力平
    滑用コンデンサの一端と負荷のプラス端子に接続し、該
    2次巻線の他端を該出力フライホイール用素子の他端と
    該出力平滑用コンデンサの他端と該負荷のマイナス端子
    に接続するとともに、該2次巻線の他端を前記第2のト
    ランスの1次巻線と接続されている1次巻線の端子に隣
    接して配置し、該1次巻線と該2次巻線にて電位差が同
    一となる方向に該1次巻線と該2次巻線とを巻回数ごと
    に常に同一層に隣接するように巻いた巻線配置とし、 前記第2のトランスは、2次巻線の一端を出力整流用素
    子を経由して出力フライホイール用素子の一端に接続
    し、続いて出力平滑用チョークコイルを経由して出力平
    滑用コンデンサの一端と負荷のマイナス端子に接続し、
    該2次巻線の他端を該出力フライホイール用素子の他端
    と該出力平滑用コンデンサの他端と該負荷のプラス端子
    に接続するとともに、該2次巻線の他端を前記第1のト
    ランスの1次巻線と接続されている1次巻線の端子に隣
    接して配置し、該1次巻線と該2次巻線にて電位差が同
    一となる方向に該1次巻線と該2次巻線とを巻回数ごと
    に常に同一層に隣接するように巻いた巻線配置としたこ
    とを特徴とする2石フォワードコンバータ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100411201C (zh) * 2004-01-22 2008-08-13 株式会社小糸制作所 电源装置和车辆用灯具
JP2009142088A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Hitachi Ltd 表示装置用dc−dcコンバータ
CN106571743A (zh) * 2016-09-13 2017-04-19 南昌大学 一种双管正激开关电源电路

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