JPH0686509B2 - ポリオキシメチレンコポリマー - Google Patents

ポリオキシメチレンコポリマー

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JPH0686509B2
JPH0686509B2 JP645890A JP645890A JPH0686509B2 JP H0686509 B2 JPH0686509 B2 JP H0686509B2 JP 645890 A JP645890 A JP 645890A JP 645890 A JP645890 A JP 645890A JP H0686509 B2 JPH0686509 B2 JP H0686509B2
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polymer
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一彦 松崎
広久 森下
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリオキシメチレンコポリマーに関する。更に
詳しくは、本発明は限定された主鎖組成と、特別な末端
基組成とを有するポリオキシメチレンコポリマーに関す
るものである。
[従来の技術] ポリオキシメチレンコポリマーは通常ホルムアルデヒ
ド、またはトリオキサンと環状エーテルとを共重合する
事によって得られる。米国特許3,027,352号公報には、
トリオキサンとエチレンオキシド,1,3−ジオキソランと
をカチオン共重合して得られるコポリマーの記述があ
る。
米国特許3,337,503号公報には、トリオキサンの重合時
に、分子量調節剤としてメチラールを使用する事が開示
されている。
メチラールを分子量調節剤として使用すると、得られた
重合体の末端基はメトキシ基となる。
またホルムアルデヒド,トリオキサンのカチオン触媒を
用いた重合時にはハイドライドシフト(水素引抜き反
応)が起こり、重合体の主鎖が切断されると同時に、切
断された末端は、メトキシ基とフォルメート基となる事
が知られている。
一方トリオキサンとエチレンオキシドとの共重合時に
は、水,メタノール等の水酸基を有する化合物が連鎖移
動剤として機能し、不安定な末端構造を形成する。通常
重合後の後処理によって、これらの不安定な末端構造を
分解し、末端基をヒドロキシエトキシ基として安定化せ
しめる方法が採用されている。この場合には、重合体の
末端はヒドロキシエトキシ基となる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明のポリオキシメチレンコポリマーは優れた機械物
性と、優れた安定性とを併せ持つ重合体である。
従来の技術で合成されたポリアセタールホモポリマー,
ポリアセタールコポリマーは、機械物性に優れるか、あ
るいは安定性に優れるかのいずれかの特性を有するのみ
であった。即ちホルムアルデヒドまたはトリオキサンを
単独重合して得られるポリアセタールホモポリマーの機
械物性は優れているが、安定性は不良である。一方ホル
ムアルデヒドまたはトリオキサンとアルキレンオキシド
または環状ホルマールとを共重合して得られるポリアセ
タールコポリマーの安定性は優れているが、機械物性は
不良である。
本発明の目的は優れた機械物性と優れた安定性とを併せ
持つポリオキシメチレンコポリマーを提供する事にあ
る。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明のポリオキシメチレンコポリマーは、限定された
主鎖組成と特別な末端基組成とを有している。限定され
た主鎖組成と特別な末端基組成とを有する場合のみ、優
れた機械物性と優れた安定性とを併せ持つポリオキシメ
チレンコポリマーが得られる。これらの組成の一方もし
くは両方が欠けた場合には、これらの二つの優れた性能
は実現されない。
すなわち、本発明は、オキシメチレン単位(−CH2O−)
の繰り返しよりなる重合体中に、オキシアルキレン単位 (R0,R′0:同一又は異なって水素,アルキル基,フェ
ニル基より選ばれる。nは1以上の整数であって、n=
1の割合がオキシアルキレン単位全体の95mol%以上、
n≧2の割合がオキシアルキレン単位全体の5mol%以
下、m=2〜6)がオキシメチレン単位100mol当り、0.
1〜0.5mol挿入された構造を有し、且つ重合体の末端基
が、メトキシ基,ヒドロキシアルコキシ基,フォルメー
ト基より成り、ヒドロキシアルコキシ基の比率がオキシ
メチレン単位100mol当り2.0×10-2mol以下であり、数平
均分子量が10,000から100,000の間にあるポリオキシメ
チレンコポリマーに関するものである。
次に本発明を具体的に説明する。
本発明のポリオキシメチレンコポリマーは、ホルムアル
デヒドもしくはトリオキサンと、一般式 で表わされる環状エーテル、もしくは、一般式 で表わされる環状ホルマールとを共重合する事によって
得る事が出来る。また本発明の重合体はポリアセタール
ホモポリマーと上記の環状エーテルもしくは、環状ホル
マールとをカチオン触媒の存在下で反応させる事によっ
ても得る事が出来る。
本発明の重合体を合成するために用いられる環状エーテ
ルとしては、例えば、エチレンオキシド,プロピレンオ
キシド,ブチレンオキシド,スチレンオキシド等が挙げ
られる。
環状ホルマールとしては、例えば、エチレングリコール
ホルマール,ジエチレングリコールホルマール,1,3-プ
ロパンジオールホルマール,1,4-ブタンジオールホルマ
ール,1,5-ペンタンジオールホルマール,1,6-ヘキサンジ
オールホルマール等が挙げられる。
ここで重要なポイントは、重合体中のオキシアルキレン
単位のシークエンスである。即ちオキシアルキレン単位
は、ブロックとならずに、出来うる限り単独で重合体中
に分散する事が、安定性を向上させる観点から必要であ
る。すなわちオキシアルキレン単位のシークエンスを表
わすnは、n=1の割合がオキシアルキレン単位全体の
95mol%以上、n≧2の割合がオキシアルキレン単位全
体の5mol%以下の範囲にある事が必要である。n=1の
割合が95mol%未満となる場合には、安定性とりわけ熱
安定性と種々の化学薬品に対する安定性が低下する。
この様なオキシアルキレン単位のシークエンスは、以下
の手法で達成することができる。
ホルムアルデヒドまたはトリオキサンと環状エーテルま
たは環状ホルマールとをカチオン触媒の存在下100℃以
下の温度で十分混合し、あらかじめ環状中間体を生成さ
せる。単独で存在する環状エーテル,環状ホルマールに
対して、環状中間体中にとり込まれた環状エーテル,環
状ホルマールの比率が高くなればなる程、オキシアルキ
レン単位の分散は良好となる。その意味で単独で存在す
る環状エーテル,環状ホルマールの比率を5mol%以下に
する事によって、オキシアルキレン基の分散は良好とな
る。
この様にあらかじめ生成せしめた環状中間体と、ホルム
アルデヒド、またはトリオキサンとを共重合させると安
定性の良好なポリオキシメチレンコポリマーを得る事が
出来る。
重合体中のオキシアルキレン基のシークエンスは以下の
方法で確認される。
重合体を1/10N HCl水溶液中で120℃で2時間加水分解さ
せると、オキシメチレン単位はホルムアルデヒドとな
り、オキシアルキレン単位は、 (R0,R′0は同一又は異なって水素,アルキル基,フェ
ニル基より選ばれる。nは1以上の整数。m=2〜6)
で表わされるアルキレングリコールとなる。アルキレン
グリコールをガスクロマトグラフィー,液体クロマトグ
ラフィーを用いて分析・定量する事によって、nを決定
する事が出来る。
また次に重要なポイントは、オキシアルキレン単位の挿
入率である。即ち重合体中のオキシアルキレン単位の挿
入率が、オキシメチレン単位100mol当り、0.1〜0.5mol
の範囲にある場合にのみ、機械物性と安定性の両物性に
優れる。オキシアルキレン単位の挿入率が0.1mol未満の
場合には、安定性とりわけ化学薬品に対する安定性が低
下する。一方オキシアルキレン単位の挿入率が0.5molを
越える場合には、機械物性の低下が顕著となる。この様
に極めて限定されたオキシアルキレン単位の挿入率の範
囲にある場合にのみ、ポリオキシメチレンコポリマーの
機械物性と安定性の両物性が優れる。これは実に驚くべ
き発見である。
重合体中のオキシアルキレン単位の挿入率は前述の重合
体の加水分解法を用いて決定する事が出来る。
次にオキシアルキレン単位の炭素数mは、2〜6の範囲
にある事が必要である。mが1の場合、得られた重合体
はポリオキシメチレンホモポリマーであり、安定性に欠
ける。一方mが7以上の場合、得られた重合体の機械物
性の低下が顕著になる。
本発明の重合体の末端基構造及び末端基組成も極めて重
要なポイントである。
本発明の重合体の末端基としては、メトキシ基(‐OCH3
‐),ヒドロキシアルコキシ基 (R0,R′0は同一又は異なって水素,アルキル基,フェ
ニル基より選ばれる。m=2〜6),フォルメート基
(‐OCHO-)のみが許容される。これらの基以外の末端
基、例えば、水酸基(‐OH),アセテート基(‐OCOC
H3)等の場合には安定性が不良となり、本発明の重合体
の末端基としては不適である。
またメトキシ基,ヒドロキシアルコキシ基,フォルメー
ト基より成る末端基中に占めるヒドロキシアルコキシ基
の比率も重要なポイントである。即ち、ヒドロキシアル
コキシ基の比率がオキシメチレン単位100mol当り、2.0
×10-2mol以下である必要がある。2.0×10-2molを越え
ると安定性とりわけ熱安定性が不良となる。
ここで末端基の分析は以下の手法で行なわれる。
メトキシ基:改良ツァイゼル法を用いて定量、オキシ
メチレン基100mol当りのメトキシ基の比率をγ(mol)
で表わす。
ヒドロキシアルコキシ基:重合体を無水酢酸でアセチ
ル化し、ヒドロキシアルコキシ基をアセチルアルコキシ
(R0,R′0は同一又は異なって水素,アルキル基,フェ
ニル基より選ばれる。m=2〜6)に変換する。次いで
赤外線吸収スペクトルを用いて、1755cm-1のアセチル基
のカルボニル基の吸光度と1470cm-1のオキシメチル基の
吸光度を測定する。オキシメチレン基100mol当りのヒド
ロキシアルコキシ基の比率(α)は次の式を用いて算出
する。
フォルメート基:赤外線吸水スペクトル法を用いて17
10cm-1のフォルメート基のカルボニル基を分析,定量す
る。オキシメチレン基100mol当りのフォルメート基の比
率(β)は次の式を用いて算出する。
本発明のポリオキシメチレンコポリマーの数平均分子量
は、10,000から100,000の間にある事が必要である。数
平均分子量が10,000未満の場合には、機械物性が不良と
なる。一方数平均分子量が100,000を越える場合には、
成形加工性が不良となる。本発明の重合体の数平均分子
量は通常末端基定量法を用いて決定される。即ち、末端
のメトキシ基,ヒドロキシアルコキシ基,フォルメート
基を定量する事によって、数平均分子量を決定する事が
出来る。即ちα,β,γを定量し、次式に従ってnを
計算する。
[実施例] 以下実施例により本発明の重合体を詳細に説明する。尚
実施例中の測定項目は次の通りである。
引張強度:ポリオキシメチレンコポリマー100部に、
酸化防止剤2,2-メチレン−ビス(4−メチル−6-tert-
ブチルフェノール)0.30部、熱安定剤ナイロン6,6 0.10
部を添加し、30mmφ二軸押出機を用いてベレット化し
た。このペレットを試験片に成形し、ASTM D-638に準じ
て引張強度を測定した。引張強度は機械物性の尺度であ
る。
Rv:ポリオキシメチレンコポリマー100部を、1mmHg真
空下、230℃で100分間加熱し、残存する重合体の重量を
測定した。残存重量を%で表わす。Rvの高い方が熱安定
性は良好である。
BS:ポリオキシメチレンコポリマー100部に350部のベ
ンジルアルコール及び10部のトリブチルアミン混合溶媒
を加え、加圧下で140℃、1時間加熱する。次いで2,000
部のメタノール中にポリオキシメチレンコポリマーを含
む混合溶媒を加え、重合体を沈澱せしめた。重合体を
過により分離し、アセトンで十分重合体を洗滌した。次
いで真空下、80℃、5時間重合体を乾燥し、重量を測定
した。残存重量を%で表わす。BSの高い方が塩基性物質
(化学薬品)に対する安定性は高い。
実施例1 (1)ポリオキシメチレンコポリマーの製造 無水のトリオキサン1,150gr,エチレンオキシド4.40gr,
メチラール2.53grを2枚のΣ羽根を有するニーダーに入
れ70℃に昇温した。次いで三弗化ホウ素ジブチルエーテ
レート0.05grを加え反応を開始した。215秒経過したと
ころで、ニーダーの内容物をサンプリングし、ガスクロ
マトグラフィー,液体クロマトグラフィーを用いて分析
した所、エチレンオキシドは全て以下の環状化合物に変
化していた。(濃度分析値より計算) 1,3-ジオキソラン 0.042mol 1,3,5-トリオキセパン 0.033mol 1,3,5,7-テトラオキサシクロノナン 0.025mol この段階でニーダーの内容液は透明であり、重合体の生
成は認められなかった。
反応開始後230秒経過したところで、三弗化ホウ素ジブ
チルエーテレート0.15grを更に加え、反応を継続した。
三弗化ホウ素ジブチルエーテレートの追添加と同時に、
ニーダーの内容物は白濁し、重合体が生成した兆候を示
した。
反応開始後650秒経過したところで、トリブチルアミン1
50grを加えて反応を停止した。ニーダーの内容物を取り
出し、アセトンで未反応物を抽出し分析したところ以下
の結果を得た。
トリオキサン 130 gr 1,3-ジオキソラン 0.080gr ホルムアルデヒド 31 gr また抽出後の重合体の重量は993grであった。次いでこ
の重合体に水2,500gr,トリエチルアミン50grを加え、13
0℃で1時間加熱した。重合体を過により分離し、洗
滌・乾燥する事によって、ポリオキシメチレンコポリマ
ー988grを得た。
(2)ポリオキシメチレンコポリマーの構造の確認 (1)で得た重合体100grを300mlの1/10NHCl水溶液中
120℃で2時間加熱した。この加熱操作により、オキシ
メチレン単位は全てホルムアルデヒドとなった。分析の
結果ホルムアルデヒド量は、99.56grであった。また重
合体中のオキシエチレン単位は、n=1の場合はエチレ
ングリコール、n=2の場合はジエチレングリコール、
n=3の場合はトリエチレングリコールとなる。分析の
結果、エチレングリコールが0.623gr検出されたが、ジ
エチレングリコール,トリエチレングリコールは検出さ
れなかった。
従ってこの重合体の主鎖の組成は次の様になる。
オキシメチレン単位 100mol オキシエチレン単位 0.30mol またオキシエチレン単位のシークエンスは次の様にな
る。
n=1CH2CH2O1 100mol% n≧2CH2CH2On 0mol% (1)で得た重合体の末端メトキシ基を改良ツァイゼ
ル法を用いて測定したところ、オキシメチレン基100mol
当りのメトキシ基の比率(γ)は、γ=12.40×10-2mol
であった。
また重合体を熱プレスし15μのフィルムとし、赤外線吸
収スペクトルを用いて、末端フォルメート基を測定し、
β=2.03×10-2molの結果を得た。
重合体を無水酢酸を用いてアセチル化した後、熱プレス
を用いて、15μのフィルムを作成した。このフィルムの
末端ヒドロキシエトキシ基を、赤外線吸収スペクトルを
用いて測定し、α=1.01×10-2molの結果を得た。
この重合体の数平均分子量(n)は、次式に従って
計算する。
(3)ポリオキシメチレンコポリマーの物性 (1)で得た重合体の引張強度は720kg/cm2であり、非
常に優れたものであった。この優れた機械物性は、オキ
シエチレン単位の挿入率が0.30molである事に由来す
る。
また(1)で得た重合体のRVは、99.9%であり、熱安定
性は非常に優れていた。また(1)で得た重合体のBSは
99.9%であり、化学薬品に対する安定性は極めて良好で
あった。これらの優れた安定性は、オキシエチレンの挿
入率,オキシエイレン基のシークエンス(n=1が100m
ol%)、末端基構造及び組成(α=1.01×10-2mol)に
由来する。
実施例2〜6 (1)ポリオキシメチレンコポリマーの製造 エチレンオキシドを、第1表に記した添加量に変更した
他は、全て実施例1で用いた試薬を使用し、実施例1と
同様に操作し、ポリオキシメチレンコポリマーを得た。
(2)ポリオキシメチレンコポリマーの構造の確認 実施例1で用いた試薬を用い、実施例1と同様に操作す
る事によって、オキシエチレン単位の挿入率,オキシエ
チレン単位のシークエンス,末端基構造及び組成(α,
β,γ),数平均分子量を測定した。結果を第1表に示
した。
(3)ポリオキシメチレンコポリマーの物性 (1)で得た重合体の引張強度,RV,BSを測定し、第1
表に結果を示した。本実施例の重合体は、機械物性と安
定性との両物性に優れている。
比較例1〜5(米国特許3,027,352号公報の方法) (1)ポリアセタール重合体の製造 トリオキサン1,150gr,第1表に示す量のエチレンオキシ
ド,メチラール2.53grを2枚のΣ羽根を有するニーダー
に入れ、70℃に昇温した。次いで三弗化ホウ素ジブチル
エーテレート0.38grを加え重合反応を開始した。三弗化
ホウ素ジブチルエーテレートの添加後10秒でニーダーの
内容物は白濁し、重合体が生成した兆候を示した。
重合反応開始後650秒経過したところで、トリブチルア
ミン150grを加えて反応を停止した。ニーダーの内容物
を取り出し、アセトンで十分洗滌した後、乾燥する事に
よって重合体を得た。次いでこの重合体に水2,500gr,ト
リエチルアミン75grを加え、130℃で2時間加熱した。
重合体を過により分離し、洗滌・乾燥する事によりポ
リアセタール重合体を得た。
(2)ポリアセタール重合体の構造の確認 実施例1で用いた試薬を用い、実施例1と同様に操作す
る事によって、オキシエチレン単位の挿入率,オキシエ
チレン単位のシークエンス,末端基構造及び組成(α,
β,γ),数平均分子量を測定した。結果を第1表に示
した。
(3)ポリアセタール重合体の物性 (1)で得たポリアセタール重合体の引張強度,RV,BS
を測定し、第1表に結果を併せて示した。比較例1の重
合体の機械物性は優れているが、安定性は不良である。
一方比較例2〜4の重合体の機械物性は不良であり、安
定性も良好とは言い難いレベルにある。
比較例5の重合体は機械物性に優れているが、安定性は
良好と言いがたく実施例のレベルとは差がある。
比較例6〜8 (1)ポリアセタール重合体の製造 エチレンオキシドを、第1表に記した添加量に変更した
他は全て実施例1で用いた試薬を使用し、実施例1と同
様に操作し、ポリアセタール重合体を得た。
(2)ポリアセタール重合体の構造の確認 実施例1で用いた試薬を用い、実施例1と同様に操作す
る事によって、構造の確認を行なった。結果を第1表に
併せて示した。
(3)ポリアセタール重合体の物性 (1)で得た重合体の物性を測定し、第1表に結果を併
せて示した。比較例6,7の重合体のオキシエチレン単位
のシークエンス(n),末端基の組成(α)は改善され
ており、その結果として安定性も改良されている。しか
しながらオキシエチレン単位の挿入率が過多であるた
め、機械物性が不良である。
また比較例8の重合体はオキシエチレン単位のシークエ
ンス(n),末端基組成は改善されているが、オキシエ
チレン基の挿入量が小さすぎる為、安定性が不良であっ
た。
比較例9 (1)ポリアセタール重合体の製造 メチラール2.53grに替えて、メチラール2.1gr,水0.15gr
に変更した他は全て実施例1で用いた試薬を使用し、実
施例1と同様に操作し、ポリアセタール重合体を得た。
(2)ポリアセタール重合体の構造の確認 実施例1で用いた試薬を用い、実施例1と同様に操作す
る事によって、構造の確認を行なった結果を第1表に併
せて示した。
(3)ポリアセタール重合体の物性 (1)で得たポリアセタール重合体の物性を測定し、第
1表に結果を併せて示した。末端基のヒドロキシアルコ
キシ基の比率(α)が大きい為、安定性に劣る重合体が
得られた。
比較例10,11 (1)ポリアセタール重合体の製法 比較例10においては、メチラールの量を10grにした他
は、実施例1と同様に操作し重合体を得た。
比較例11においては、メチラールを添加せずに実施例1
と同様に操作し、更に実施例1における反応開始後230
秒経過した時点での三弗化ホウ素ジブチルエーテレート
の追添を行なわない以外は実施例1と同様に操作し重合
体を得た。
(2)ポリアセタール重合体の構造の確認 実施例1で用いた試薬を用い、実施例1と同様に操作す
る事によって、構造の確認を行なった結果を第1表に併
せて示した。
(3)ポリアセタール重合体の物性 (1)で得た重合体の物性を測定し、第1表に示した。
比較例10は分子量が低く、機械強度が不良であり、比較
例11は分子量が高すぎ、通常成形条件では成形が困難で
機械物性の測定が出来なかった。
実施例7〜15 (1)ポリオキシメチレンコポリマーの製造 エチレンオキシドに代えて第2表に示す環状ホルマール
を所定量用いた他は、全て実施例1で用いた試薬を使用
し、実施例1と同様に操作し、ポリオキシメチレンコポ
リマーを得た。
(2)ポリオキシメチレンコポリマーの構造の確認 実施例1で用いた試薬を用い、実施例1と同様に操作す
る事によって、構造の確認を行なった。結果を第2表に
示した。
(3)ポリオキシメチレンコポリマーの物性 (1)で得た重合体の物性を測定し、第2表に結果を示
した。本実施例の重合体は、機械物性と安定性との両物
性に優れている。
比較例12〜13 (1)ポリアセタール重合体の製造 エチレンオキシドに代えてエチレングリコールホルマー
ルを所定量用いた他は全て比較例1で用いた試薬を使用
し、比較例1と同様に操作し、ポリアセタール重合体を
得た。
(2)ポリアセタール重合体の構造の確認 比較例1で用いた試薬を用い、比較例1と同様に操作す
る事によって、構造の確認を行なった。結果を第2表に
併せて示した。
(3)ポリアセタール重合体の物性 (1)で得た重合体の物性を測定し、第2表に結果を併
せて示した。
驚くべき事には、エチレングリコールホルマールを用い
ても、比較例1の手法では、オキシエチレン基のシーク
エンスにブロック性が見られる。また本重合体の末端基
のα値は高く、その結果として、機械物性及び安定性の
両物性とも劣ったものとなっている。
[発明の効果] 本発明のポリオキシメチレンコポリマーは機械物性及び
安定性の両物性に優れている。従来のポリアセタールホ
モポリマー,コポリマーの特長を兼ね備えた本発明の重
合体は、新しい用途に用いられて、新市場を形成する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オキシメチレン単位(−CH2O−)の繰り返
    しよりなる重合体中に、オキシアルキレン単位 (R0,R′0:同一又は異なって水素,アルキル基,フェ
    ニル基より選ばれる。nは1以上の整数で、n=1の割
    合がオキシアルキレン単位全体の95mol%以上、n≧2
    の割合がオキシアルキレン単位全体の5mol%以下、m=
    2〜6)がオキシメチレン単位100mol当り、0.1〜0.5mo
    l挿入された構造を有し、且つ重合体の末端基が、メト
    キシ基,ヒドロキシアルコキシ基,フォルメート基より
    なり、ヒドロキシアルコキシ基の比率がオキシメチレン
    単位100mol当り2.0×10-2mol以下であり、数平均分子量
    が10,000から100,000の間にあるポリオキシメチレンコ
    ポリマー。
JP645890A 1990-01-17 1990-01-17 ポリオキシメチレンコポリマー Expired - Lifetime JPH0686509B2 (ja)

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