JPH06861Y2 - 電子機器の筐体構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、電子機器の筐体構造に関する。

（従来の技術） 近年、電子機器はますます小型化され、内蔵されたプリ
ント基板にジャック等の電気部品を取付け、この電気部
品の操作部分を筐体の側面より突出させるものが多くな
ってきた。そして、この電気部品の先端部を筐体の外側
面に一致させるため、電気部品等をプリント基板の１側
に配置するようにしたものが存在する。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、この方式では使い勝手側からすると間違
うことが多く、極く最近では筐体の２側面に取付口を設
け、電気部品の機能化を図るものが市販されている。

しかし、このような従前品では、例えば、筐体の隣接辺
に電気部品を突出させようとすると、プリント基板をこ
じるようにして筐体へ組込まなければならず、作業性の
困難さや、プリント基板上の他部品の配置を考慮しなけ
ればなず、前記隣接辺のうち一方側の電気部品は予め別
の取付板等に固定し、この取付板等に固定された部品と
ピリント基板との接続を別に設けた配線で接続するよう
にしていた。

本考案は考案はこのようなことに鑑み提案されたもの
で、上述した従来の方法では不可能であったプリント基
板の隣接辺にそれぞれ電気部品を配置しても、簡単に筐
体への組込みを可能とする電子機器の筐体構造を提供し
ようとすることを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため本考案の電子機器の筐体構造
は、隣接する筐体側面にジャック等の電気部品を設けて
なる電子機器において、該電子機器に内蔵されるプリン
ト基板の少なくとも２隣辺上にそれぞれ前記電気部品を
固定し、前記筐体の１側面に前記電気部品の操作個所を
突出させる取付孔を設け、前記隣接辺に固定された電気
部品に対応する前記筐体の他側面には上方に開口せる取
付開放口を設け、この取付開放口の裏側に前記電気部品
の先端部に被着されるカバー部を設けたものである。

（作用） 上述の構成による本考案の電子機器の筐体構造は、電気
部品をプリント基板の少くとも２隣辺に固定してあって
も、一側面の電気部品を筐体の一側面に設けた取付孔に
挿入し、この取付孔内に挿入された電気部品を支点とし
てプリント基板を回動させると、プリント基板の隣接辺
上に設けられた他の電気部品は、筐体の上方に開口され
た取付開放口に納まり所定位置にセットされる。そして
前記取付開放口の裏側に嵌挿されるカバー部によって取
付開放口が閉鎖され、各側面の電気部品は筐体の側面上
に確実に固定される。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を第１図ないし第４図によって
詳細に説明する。

第１図において、図中１は電子機器の筐体である。この
筐体１は底面部１ａの周辺に立設された側面板１ｂ、１
ｃ、１ｄ、１ｅ等を備えている。（図では１ｅを省略し
てある。）また、この筐体１の上面には図示していない
蓋部が被着嵌合されるようになっている。そして、この
筐体１の内部には所定位置にプリント基板２が内蔵され
る構成になっている。

このプリント基板２の辺には、例えばスライドスイッ
チ３とジャック４の如き電気部品が固定されており、隣
接辺となる辺には別のジャック５が固定されている。
このプリント基板２は前記筐体１の底面部１ａ上の適箇
所に立設されたボス部１ｆ上に図示していないネジ等に
よって螺着固定される。

一方、前記筐体１で前記プリント基板２の辺に対応す
る側面板１ｃ上には、前記スライドスイッチ３のスイッ
チ片３ａを挿通する取付孔６と、前記ジャック４の先端
部４ａを挿通する角型の取付孔７とが設けてある。

これらの取付孔６および７は筐体１の側面板１ｃが底面
部１ａに対して上方に傾斜している関係上、図において
は取付孔６および７を底面部１ａに対して垂直となるよ
うに突出部６ａおよび７ａが設けてあり、これに延設さ
れた取付板６ｂおよび７ｂが設けられている。そして、
前記プリント基板２を前記ボス部１ｆに螺着することに
より、取付板６ｂおよび７ｂはプイリント基板２に固定
されたスライドスイッチ３およびジャック４に密接する
ように構成されている。

前記プリント基板２の辺に隣接する辺上のジャック
５は、筐体１の側面板１ｃに隣接する側面板１ｂ上に設
けられた取付開放口８に挿入される。この取付開放口８
は上部に突出部８ａを有し、この突出部８ａに延設され
た取付板８ｂからなり、筐体１の内側面に前記取付孔６
および７と同様に突出されてある。この取付板８ｂには
前記ジャック５の先端部５ａに形成された円筒部に嵌合
する孔と、この孔の上方に上に向って広がり前記突出部
８ａを切欠いた開放口よりなる第２図に示した取付開放
口８が設けてある。

この取付開放口８には第３図に示すようなカバー部９が
被着嵌合される。すなわち、カバー部９は前記筐体１の
側面板１ｃに密接する板状本体９ａと、前記ジャック５
の先端部５ａの円筒部に被着される取付孔９ｂと、この
取付孔９ｂの水平方向の直径より上方に形成され、かつ
その側面は前記取付開放口８に嵌合される突出部９ｃと
よりなるカバーで、プリント基板２上に設けられたジャ
ック５の数に応じて構成される。そして、このカバー部
９の下端部をプリント基板２の上面に接するように設
け、板状本体９ａの厚さを突出部９ｃを含めてジャック
５の先端部５ａの長さに合わせておけば、カバー部９を
前記側面板１ｃの裏側に装着すると取付開放口８は完全
に閉塞される。

次に、第４図を参照してカバー部９の取付け方法につい
て説明する。先ずプリント基板２の辺側を先方に向
け、プリント基板２上のスライドスイッチ３とジャック
４を筐体１の側面板１ｃの取付孔６および７に合わせ、
図の矢印Ａ方向より挿入する。次に、プリント基板２の
隣接辺に設けたジャック５にカバー部９を被着させ、プ
リント基板２の後方を下方へ押圧すると、このプリント
基板２は前記取付孔６および７とスライドスイッチ３お
よびジャック４との接点を支点として矢印Ｂのように回
動する。この回動によりカバー部９の突出部９ｃは筐体
１の側面板１ｂに設けた取付開放口８に嵌合し、プリン
ト基板２が筐体１の底面部１ａに設けたボス部１ｆに当
接する位置で、前記カバー部９は前記取付開放口８を閉
塞する。最後にプリント基板２をネジによってボス部１
ｆに螺着することにより、プリント基板２は隣接辺にジ
ャック５を突出させたままで組込むことができる。

なお、上記説明はプリント基板の辺と辺とに電気部
品を設けたものについて述べたが、前記辺と対称位置
にある他の辺側に電気部品を設けても同様の構成によっ
て組込むことができる。

（考案の効果） 以上詳細に説明したように、本考案の電子機器の筐体構
造は、隣接する筐体側面にジャック等の電気部品を設け
てなる電子機器において、該電子機器に内蔵されるプリ
ント基板の少くとも２隣辺上にそれぞれ電気部品を固定
し、前記筐体の１側面に前記電気部品の操作個所を突出
させる取付孔を設け、前記隣接辺に固定された電気部品
に対応する前記筐体の他側面には上方に開口せる取付開
放口を設け、この取付開放口の裏側に前記電気部品の先
端部に被着されるカバー部を設けたので、プリント基板
の隣接辺にそれぞれ電気部品を配設しても、簡単に筐体
への組込みが可能となる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本考案の一実施例で、第１図は電
子機器の筐体構造の要部平面図、第２図は取付開放口の
拡大斜視図、第３図はカバー部と電気部品との分解斜視
図、第４図は電気部品を固定したプリント基板の筐体へ
の取付けを示す要部断面図である。 １・・・筐体 ２・・・プリント基板 ３・・・スライドスイッチ ４、５・・・ジャック、６、７・・・取付孔 ８・・・取付開放口 ９・・・カバー部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】隣接する筐体側面にジャック等の電気部品
   を設けてなる電子機器において、 該電子機器に内蔵されるプリント基板の少なくとも２隣
   辺上にそれぞれ前記電気部品を固定し、 前記筐体の１側面に前記電気部品の操作個所を突出させ
   る取付孔を設け、 前記隣接辺に固定された電気部品に対応する前記筐体の
   他側面には上方に開口せる取付開放口を設け、 この取付開放口の裏側に前記電気部品の取付部に被着さ
   れるカバー部を設けた ことを特徴とする電子機器の筐体構造。