JPH068568A - 印字装置のキャリッジ案内機構 - Google Patents

印字装置のキャリッジ案内機構

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JPH068568A
JPH068568A JP19643192A JP19643192A JPH068568A JP H068568 A JPH068568 A JP H068568A JP 19643192 A JP19643192 A JP 19643192A JP 19643192 A JP19643192 A JP 19643192A JP H068568 A JPH068568 A JP H068568A
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carriage
guide member
guide
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cam
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JP19643192A
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English (en)
Inventor
Akira Shinoda
章 篠田
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH068568A publication Critical patent/JPH068568A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャリッジ本体をガイド部材に摺接自在に係
合して案内する当接部材を確実に所期の係合状態に復帰
回動し得る印字装置のキャリッジ案内機構を提供するこ
と。 【構成】 キャリッジ本体の前端部に支軸42にて回動
不能に枢支され且つ巻きバネ56により反時計回転方向
回動付勢されている当接部材44の係合部44bには、
ガイド部材6の後端面に移動可能に当接するベアリング
54が回転可能に枢支されている。ガイド部材6印字領
域外の一箇所には略V字状に凹んだ切欠き部6cが形成
されている。キャリッジ本体をリリース位置からセット
位置に復帰させる際、係合部44bとベアリング54の
上側エッジとがガイド部材6に当接したハーフロック状
態が発生する場合があるが、ベアリング54が切欠き部
6cを通過する際に当接部材44は巻きバネ56のバネ
力により回動され、キャリッジ本体はセット位置に復帰
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は活字ホイール式印字装置
のキャリッジ案内機構に関し、特にキャリッジ本体の後
端部をガイド軸に回動且つ移動自在に支持するととも
に、キャリッジ本体の前端部を当接部材を介してガイド
部材に左右方向移動自在に支持するようにしたものに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、印字ハンマーや活字ホイールや印
字リボンや消去リボン及びこれらの駆動機構をキャリッ
ジに設け、文字の印字及び消去が可能な活字ホイール式
電子タイプライタは周知のものである。この種の電子タ
イプライタにおいては、印字リボンや消去リボンを装着
したホルダ部材を印字時に印字リボンが印字ハンマーに
対向する印字位置と消去時に消去リボンが印字ハンマー
に対向する消去位置とに亙って位置切換えするための位
置切換機構や印字ハンマー駆動機構や印字リボン巻取り
機構を夫々専用のモータで駆動するようになっている。
【0003】ところで、本願出願人は、特願平3─12
949号の願書に添付した明細書及び図面において、ホ
ルダ部材の位置切換機構や印字ハンマー駆動機構や印字
リボン巻取り機構及び消去リボン巻取り機構をキャリッ
ジ本体に設けた1台のモータで駆動するようにし、製作
コストを低減でき且つキャリッジをコンパクト化し得る
電子タイプライタを提案した。この電子タイプライタに
おいては、所定距離空けた1対のメインフレームを備え
たキャリッジ本体をプラテンと直交状に且つガイド軸に
回動自在に支持し、このキャリッジ本体に、印字ハンマ
ーやモータを設けるとともに、このモータの駆動軸に印
字ハンマーを駆動する為の印字用カムを設け、更にこの
キャリッジ本体の上端部に当接部材の後端部を支軸で枢
支し、この当接部材の前端部の係合部をガイド部材の後
端部に摺接自在に係合させて、キャリッジ本体をこれら
ガイド軸とガイド部材とで案内するように構成されてい
る。
【0004】そして、前記モータを正転駆動することに
より印字用カムが回動し、この印字用カムの回動により
印字ハンマーをプラテンに打撃して印字動作できるよう
になっている。一方、活字ホイールを交換するときに
は、別途設けたリリースレバーを操作して当接部材の前
端部を下方に回動させて係合部とガイド部材との係合を
解除して、キャリッジ本体を所定のリリース位置までカ
イド軸回りに回動させ、活字ホイールを着脱する為の着
脱スペースを設けるようになっている。
【0005】そして、活字ホイールの交換後に、リリー
スレバーを再度操作してキャリッジ本体を元のセット位
置に復帰回動させたときには、支軸に外装された巻きバ
ネの付勢力により当接部材の前端部が上方に回動してそ
の係合部がガイド部材に再度係合するので、キャリッジ
本体をセット位置に保持できるようになっている。とこ
ろで、本願出願人の発明者は、前記当接部材の係合部
に、ガイド部材の後端部に当接するベアリングを装着
し、キャリッジ本体を備えたキャリッジがこのベアリン
グを介して左右方向によりスムーズに移動できるように
することに着想した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本願出願人の発明者が
着想したように、当接部材の係合部にガイド部材の後端
部に当接するベアリングを装着した場合、キャリッジの
左右方向の移動はよりスムーズになるが、活字ホイール
の交換後に、リリースレバーの操作によりキャリッジ本
体を元のセット位置に復帰回動させるときに、このリリ
ースレバーの操作が不十分なときには、当接部材が所期
の係合状態まで完全に復帰せず、係合部の一箇所とベア
リングの上側のエッジとがガイド部材の後端部に当接し
た安定状態、つまりベアリングの外周面全体がガイド部
材の後端部に確実に当接しない所謂ハーフロック状態が
発生する場合がある。
【0007】従って、このハーフロック状態のままキャ
リッジを左右方向に移動させて印字処理を続行している
と、キャリッジ本体の荷重の為にベアリングが回転しに
くくなり、その結果硬度が高いベアリングでガイド部材
の後端部に略V字状の溝が左右方向に形成され、リリー
スレバーの操作による活字ホイールの交換時に、ベアリ
ングがこの溝に係合することになり、活字ホイールの着
脱作業がスムーズに行なえないという問題がある。
【0008】更に、印字ハンマーをプラテンに打撃する
ときの反力は、キャリッジ本体と当接部材とを介してガ
イド部材で受止めることになるが、このガイド部材は金
属板を側面視略U字状に成形加工した成形部材なので、
特にその長さ方向の略中央部においてはこの反力に対す
る強度が低くなって湾曲状に変形し易いので、所定の打
撃力が得られないという問題がある。そこで、このガイ
ド部材を引き抜き技術により高い強度を有する無垢材で
構成することも考えられるが、ガイド部材の機能上、長
さ方向の反り修正や表面処理の為の研磨作業、焼き入れ
作業などが必要となり、コスト高になるという問題があ
る。
【0009】本発明の目的は、キャリッジ本体をガイド
部材に摺接自在に係合して案内する当接部材を確実に所
期の係合状態に復帰回動し得るような印字装置のキャリ
ッジ案内機構を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る印字装置
のキャリッジ案内機構は、プラテンと、プラテンの前方
にプラテンと平行に配設されたガイド部材と、プラテン
とガイド部材間の下方にプラテンと平行に配設されたガ
イド軸と、ガイド軸に回動自在に支持され且つガイド軸
とガイド部材とでプラテンに沿って左右方向に移動自在
に案内されるキャリッジ本体とを備え、このキャリッジ
本体に活字ホイールと印字ハンマーとを装着してなる印
字装置において、ガイド部材でキャリッジ本体を案内す
る為にガイド部材の後端部に摺接自在に係合する係合部
を前端部に有する当接部材をキャリッジ本体の上端部に
設け、当接部材の後端部をガイド部材と平行な支軸を介
してキャリッジ本体に枢支するとともに、当接部材の係
合部を上方に弾性付勢し、当接部材の係合部に、ガイド
部材の後端部に当接する遊転ローラ部材を設け、ガイド
部材のうちの印字動作時にキャリッジが往復移動する印
字領域から外れた所定部位の後端部には、遊転ローラ部
材と当接しないように前方へ凹んだ凹部又は切欠き部を
形成したものである。
【0011】請求項2に係る印字装置のキャリッジ案内
機構は、請求項1に係る印字装置のキャリッジ案内機構
において、前記ガイド部材は、金属板を成形加工してな
る成形部材で構成され、このガイド部材には、それを補
強する為の補強部材を設けたものである。
【0012】
【作用】請求項1に係る印字装置のキャリッジ案内機構
においては、キャリッジ本体は、ガイド軸に回動自在に
支持されるとともに、その上端部に支軸により後端部を
枢支された当接部材の係合部を介してガイド部材の後端
部に摺接自在に係合して左右方向移動自在に案内され
る。ところで、この当接部材の係合部には、ガイド部材
の後端部に当接する遊転ローラ部材が設けられているの
で、キャリッジ本体つまりキャリッジは、この遊転ロー
ラ部材を介してガイド部材に移動自在に案内される。
【0013】一方、当接部材の前端部が下方に微少量だ
け傾動した状態つまり遊転ローラ部材の外周面の上側の
エッジがガイド部材の後端部に当接する所謂ハーフロッ
ク状態が発生した場合には、キャリッジを印字領域から
外れた例えば、所期設定位置に移動させて遊転ローラ部
材がガイド部材の所定部位に形成された凹部又は切欠き
部を通過したとき、この凹部又は切欠き部を介して遊転
ローラ部材がガイド部材に当接せず、しかも当接部材の
係合部は上方に弾性付勢されているので、当接部材はこ
の付勢力で所期の係合位置に回動復帰し、ハーフロック
状態が解除される。
【0014】請求項2に係る印字装置のキャリッジ案内
機構においては、請求項1と同様に作用する上、前記ガ
イド部材は、金属板を成形加工してなる成形部材で構成
され、しかもこのガイド部材にはその強度を高める為に
補強する補強部材が設けられているので、キャリッジ本
体に装着された印字ハンマーで打撃動作するときの反力
は、キャリッジ本体と当接部材を介して補強部材で補強
されたガイド部材で確実に受止められ、印字ハンマーに
よる十分な打撃力を得ることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。本実施例は1つの直流モータで印字動作とこ
れに伴う印字リボンの巻取り動作、消去動作とこれに伴
う消去リボンの巻取り動作を行なうようにした電子タイ
プライタに本発明を適用した場合のものである。図1・
図2・図10に示すように、タイプライタ1のケーシン
グの内部の左右両端には夫々側壁板(機枠)2が設けら
れ、その1対の側壁板2間に配設されたプラテン3は、
そのプラテン軸4の両端部近傍において両側壁板2に回
転可能に支持され、プラテン軸4の左端部に固着した従
動ギヤ(図示略)を介して図示外のラインフィードモー
タ及びプラテン駆動機構により回転駆動される。
【0016】1対の側壁板2間には、更にガイド軸5と
側面視略U字状のガイド部材6とがプラテン3と平行に
配設されており、次にこれらガイド軸5及びガイド部材
6に左右方向移動可能に支持されたキャリッジ7につい
て、図1・図5〜図7・図10に基いて説明する。ガイ
ド軸5とガイド部材6との間において、左右方向に所定
距離隔てた板状で且つ概ね矩形状の1対の金属製のメイ
ンフレーム8a・8bが前後方向向きに配設され、これ
ら両メインフレーム8a・8bは、ガイド軸5に左右方
向移動可能且つ回転可能に支持された支持部材9の第1
支持部10及び第2支持部11の上端部であって、両メ
インフレーム8a・8b間にスペーサとして挿入された
これら両支持部10・11の上端部に外側からピン12
・13で夫々固着されている。従って、これら両メイン
フレーム8a・8bや支持部材9などでキャリッジ本体
14が構成されている。
【0017】次に、印字機構15について説明すると、
右側のメインフレーム8aには直流モータ16がそれ自
身の回転を防止した状態で支持され、このモータ16の
駆動軸17は両メインフレーム8a・8bを夫々挿通し
て左方へ延び、この駆動軸17にはモータ16側から、
両メインフレーム8a・8bの内側に位置し側面視略巴
形状の印字用カム18と、複数のスリットが外周部に形
成されたエンコーダディスク19と、印字リボンPRを
ステップ送りする為のリボン供給用カム22とホルダ部
材32を消去位置に上昇駆動する為の上昇用カム21と
が夫々固着されている。尚、リボン供給用カム22と上
昇用カム21とは一体的に形成されている。また、図1
に印字用カム18の印字開始位置を点線で示し、原点設
定位置を2点鎖線で示す。
【0018】両メインフレーム8a・8bの後端部の上
端部には、側面視略く字状の左右一対の回動レバー23
の中央部とリンク24の下端部とが夫々ピン25とビス
26とで回動可能に枢支されている。一方、印字ハンマ
ー27は、図1〜図3に示すように、プラテン3に対向
するように前後方向向きに配設され、金属製のハンマ本
体35とそのハンマ本体35の略前半部分を保持する合
成樹脂製の保持具36とで構成されている。
【0019】そして、この印字ハンマー27はその前端
部つまり保持具36の前端部でリンク24の上端部にピ
ン38で回動可能に枢支されるとともに、前後方向の中
央部つまり保持具36の後端部で回動レバー23の上端
部にピン37で回動可能に枢支されている。即ち、リン
ク24と回動レバー23の略上半部とピン25・37・
38及びビス26とで平行リンク機構が構成され、印字
ハンマー27はこの平行リンク機構を介して両メインフ
レーム8a・8bに装着されており、印字ハンマー27
は、略直線状に前後方向往復動可能になっている。
【0020】また、金属製のピン37とハンマ本体35
とは直接に接触することがないので、後述する印字動作
時や消去動作時にこれらの衝突音の発生を確実に防止で
きる。前記、回動レバー23の前端部にはカムフォロワ
28が回転可能に枢着され、このカムフォロワ28が印
字用カム18のカム面に常に当接するように、回動レバ
ー23の上端部とリンク24の下端部とに引っ張りバネ
29が張架されている。
【0021】ここで、前記ピン25を介して回動レバー
23を両メインフレーム8a・8bに回動可能に枢支す
る枢支構造について、図2・図4に基いて説明する。前
記鍔付きピン25は、左端近傍部に設けられた鍔部25
aと、その左端部に設けられたネジ部25bと、鍔部2
5aより右側のピン部25cとからなり、ネジ部25b
をメインフレーム8bのピン穴に挿通させ、ピン部25
cをメインフレーム8aのピン穴に挿通させた状態にお
いて、メインフレーム8bは、鍔部25aとネジ部25
bに螺合したナット39により螺着されている。
【0022】従って、メインフレーム8bと鍔付きピン
25の軸方向とは確実に直交するので、両メインフレー
ム8a・8bのピン穴はこの鍔付きピン25を介して正
確に対向することになり、メインフレーム8a・8bは
この鍔付きピン25により高精度に且つ容易に対向させ
ることができる。更に、一対の回動レバー23は、左右
両端部に突出状の枢支部40a夫々設けたスペーサ40
を介して鍔付きピン25に回動自在に枢支されている。
尚、このスペーサ40の左右の枢支部40aは一対の回
動レバー23にカシメにより夫々固着されている。ま
た、メインフレーム8aと右側の回動レバー23との間
の鍔付きピン25には、皿ワッシャー45が設けられ、
皿ワッシャー45の弾性変形により回動レバー23と両
メインフレーム8a・8bとの左右方向の遊びをこの皿
ワッシャー45で吸収するようになっている。従って、
印字動作時における印字ハンマー27の打撃力の反力
は、鍔付きピン25を介して両メインフレーム8a・8
bに均等に作用し、更にこの反力は後述の当接部材44
を介してガイド部材6で確実に受け止めラチェットるの
で、印字ハンマー27の打撃力(インパクト力)を確実
に得ることができる。
【0023】一方、段付きビス26を介してリンク24
の下端部を両メインフレーム8a・8bに回動可能に枢
支する枢支構造について、図2・図4に基いて説明する
と、メインフレーム8bには、メインフレーム8aを挿
通した段付きビス26がナット46で螺着され、この段
付きビス26によりリンク24の下端部が回動可能に枢
支されている。一方、このリンク24の略周囲を覆うよ
うに、高さ方向中段部から下端部に亙って延びる平面視
略コ字状で合成樹脂製の保護部材47が配設され、この
保護部材47の下端部に形成された二股状の枢支部47
aがリンク24の下端部の左右両側の位置で段付きビス
26に外嵌されている。更に、段付きビス26の右端部
に巻装されたバネ部材48は略上方に延び且つその上端
部がリンク24の上端部に左方から係合されている。
【0024】従って、リンク24と、このリンク24に
連結された印字ハンマー27とがこのバネ部材48のバ
ネ力により右方に常に付勢されているので、平行リンク
機構に関して、印字ハンマー27と回動レバー23との
連結部や印字ハンマー27とリンク24との連結部及び
リンク24と両メインフレーム8a・8bとの連結部の
遊びつまりガタを常に所定側に設けることになり、印字
作動時や消去作動時における印字ハンマー27の打撃
音、特に高い振動数の打撃音を低減させることができ
る。
【0025】尚、符号30はホイール駆動モータ49
(図13参照)及び図示外のホイール駆動機構により回
転駆動されるディジーホイールであり、符号31は印字
リボンPRを収納したリボンカセットであり、符号32
はリボンカセット31を載置するとともに、キャリッジ
本体14と一体的に左右方向移動自在にガイド軸5に枢
支されたホルダブラケット33に支持軸34を介して上
下に揺動可能なホルダ部材である。前記キャリッジ7は
図示外のキャリッジ駆動モータ及び駆動機構により駆動
ワイヤを介してプラテン3に沿って左右方向に往復移動
駆動される。
【0026】前記印字用カム18の外側の湾曲状カム面
は図7に示すように、カムフォロワ28が摺動する摺動
範囲において、その略前半部分では半径拡大率が大きく
なっており、印字ハンマー27がプラテン3を打撃する
ときにカムフォロワ28が摺動する打撃部分を含むその
略後半部分では半径拡大率が微少になっている。しか
も、印字ハンマー27の打撃後においても印字ハンマー
27をプラテン3に押圧し得るように、印字用カム18
には摺動範囲より所定長さだけ湾曲状カムが延長されて
いる。
【0027】従って、モータ16が図1にて印字開始位
置から印字方向Pに所定角度だけ高速で回転されると、
カムフォロワ28が印字用カム18のカム面に沿って上
昇するので、回動レバー23が反時計回転方向に回動
し、印字ハンマー27はディジーホイール30の活字及
び印字リボンPRを介してプラテン3を打撃且つ押圧す
る。
【0028】ここで、両メインフレーム8a・8bの上
端部の外側には前後方向に延びる調節用プレート41が
夫々配設され、両調節用プレート41の前端部には各メ
インフレーム8a・8bに形成された長円孔8cを挿通
した支軸42が固着されている。次に、キャリッジ本体
14つまりキャリッジ7をプラテン3に沿って左右方向
移動自在に案内するキャリッジ案内機構98について、
図1・図7・図11に基いて説明する。キャリッジ本体
14は、その後端部でガイド軸5に回動自在に支持され
るとともに、その前端部においては次のように当接部材
44を介してガイド部材6に支持されている。
【0029】即ち、図7・図11に示すうよに、前記支
軸42に後端部が回動可能に枢支された当接部材44の
前端部には係合部44bが設けられ、この係合部44b
には、ガイド部材6の後端面に移動可能に当接するベア
リング(遊転ローラ部材に相当)54が枢支軸55で回
転可能に枢支されている。しかも、この当接部材44
は、図5・図10に示すように、支軸42に外装された
巻きバネ56により図7にて反時計回転方向に回動付勢
されており、係合部44bの前端部に前方突出状に形成
されたガイド部44aがガイド部材6の下側に常に当接
した状態つまりベアリング54が常にガイド部材6の後
端面に当接して、キャリッジ7がスムーズに左右往復移
動可能になっている。
【0030】前記ガイド部材6の後端部の左端寄りの一
箇所であり、キャリッジ7の印字領域外の所定部位に
は、図10〜図12に示すように、その後端部の高さ方
向の中段部よりやや高い位置から下壁部6bに亙って前
方へ凹んだ略V字状の切欠き部6cが形成されている。
ところで、印字動作時における印字ハンマー27の打撃
力及び押圧力の反力は、印字機構15及び当接部材44
を介してガイド部材6で受け止めるのことになる。
【0031】ここで、このガイド部材6は、金属板を成
形加工した成形部材であり、特に左右方向の中央部にお
いては、この反力に対する強度が低くなって湾曲状に変
形し易いので、所定の打撃力が得られなくなる。そこ
で、ガイド部材6の強度を高める為に、図1・図5・図
7・図10に示すように、ガイド部材6の内部にその略
全長に亙って板材からなる補強部材57が配設され、こ
の補強部材57は複数個所でスポット溶接によりガイド
部材6に取付けられている。更に、図10に示すよう
に、ガイド部材6の左右両端部の二股状の取付け部6a
において、熱間カシメにより側壁板2に固着されてい
る。
【0032】従って、前述したように、キャリッジ本体
14に装着された印字ハンマー27でプラテン3を打撃
動作するときの反力は、キャリッジ本体14と当接部材
44を介して補強部材57で補強されたガイド部材6で
確実に受止められ、印字ハンマー27による十分な打撃
力を得ることができる。更に、ガイド部材6を引き抜き
技術による無垢材ではなく、成形加工により作成できる
ので、ガイド部材6を低コストで成形でき、しかも熱間
カシメにより側壁板2に簡単にしかも十分な強度で取付
けることができる。
【0033】次に、文字消去時に消去リボンCRを印字
ハンマー27に対向させる為にホルダ部材32を印字位
置から消去位置に上昇させるカム機構50について、図
5〜図8に基いて説明する。前記上昇用カム21には、
このカム21の中心から等半径を有する基準カム21a
と、この基準カム21aから連続して半径拡大方向に延
びる第1傾斜カム面21bと、この第1傾斜カム面21
bに途中部において連なり且つ外周カム面21dに連な
る第2傾斜カム面21cとが形成されるとともに、外周
カム面21dの右端部から外周壁21eが半径拡大方向
に延び、その外周壁21eの外周部には左方に突出した
リブ21fが形成されている。
【0034】前記外周壁21eの一部には、外周壁21
eと第1傾斜カム面21bの左端面の左方突出部21p
との左右方向の差分つまり第1従動ピン52が左右方向
に移動する総移動量(約5mm)の約1/3だけ外周壁2
1eから浅い浅底面21hが形成され、更にこの浅底面
21hからこのカム21の左端面21gに連なる傾斜面
21iが形成されている。尚、この傾斜面21iの内周
側の深さは外周側の深さに対して前記総移動量の約1/
3だけ浅くなっている。また、浅底面21hの進角側部
分及び遅角側部分は傾斜面で外周壁21eに夫々連結さ
れている。
【0035】ここで、前記第2傾斜カム面21cと外周
カム面21dとの間の案内壁21jには、図8・図9に
示すように、円弧状で2条の凹部21mが形成されると
ともに、第1傾斜カム面21bの左端部に対応する左端
面21gにも同様に円弧状の凹部21nが形成されてい
る。更に、前記リブ21fには、第2傾斜カム面21c
の終端部近傍から反時計回転方向にリブ21fの外周距
離の約1/4に亙って左方に突出したピンガイドカム2
1kが形成され、このピンガイドカム21kには後述す
る第2従動ピン58が係合可能になっている。
【0036】次に、この上昇用カム21に左方から当接
する第1従動ピン(カム従動ピンに相当)52及び第2
従動ピン58を支持する支持部材51について、図6・
図8・図16に基いて説明する。この支持部材51は、
ホルダ部材32の左端部の側壁32aの一箇所に取付け
られる取付け壁51aと、この取付け壁51aの直ぐ右
側に平行に配設された枢支壁51bと、これら取付け壁
51aと枢支壁51bとに連結された支持壁51cとで
構成され、これら取付け壁51aと枢支壁51bとの内
部に配設された合成樹脂製の回動部材71はこれら両壁
51a・51bで支持された左右方向向きの枢支ピン7
2に回動可能に枢支されている。
【0037】この回動部材71には、第1従動ピン52
を圧縮バネ(図示略)で常に右方に弾性付勢し且つ保持
するとともに、第2従動ピン58を形成したピン保持部
材73が形成されている。一方、回動部材71の下端部
と枢支壁51bとに亙って引っ張りバネ74が張架さ
れ、第1従動ピン52が常に上昇用カム21を追従する
ように、回動部材71が反時計回転方向に弾性付勢され
ている。更に、ピン保持部材73の上端部には、支持壁
51cを下方から受け止める受止め部73aが形成さ
れ、この受止め部73aの上側にゴム製のクッション部
材59が貼着され、ピン保持部材73はこのクッション
部材59を介して支持壁51cに弾性的に当接するよう
になっている。
【0038】従って、この第1従動ピン52は、通常、
図7に示すように、ホルダ部材32と補助フレーム33
とに張架された引っ張りバネ97(図16参照)のバネ
力やホルダ部材32の自重により、第1従動ピン52の
ピン先端部を、基準カム21aに上方から当接させた状
態で、回動部材71、支持部材51を介してホルダ部材
32を図1・図16・図17に示す印字位置(基準揺動
位置)に支持するとともに、前記左端面21gに左方か
ら弾性付勢させている。即ち、ホルダ部材32の上下回
動量はこの第1従動ピン52の上下方向の移動量により
決定される。ここで、印字開始時における印字用カム1
8と上昇用カム21と第1従動ピン52とカムフォロワ
28との位置関係を図7に示す。但し、この印字開始時
の第1従動ピン52の位置をP0とする(図15参
照)。
【0039】従って、上昇用カム21が図7・図8に示
す印字開始時の位相角からモータ16により印字方向P
と反対方向(反印字方向という)に所定角度だけ回転し
たとき、第1従動ピン52は第1傾斜カム面21bによ
り上方へ移動するのでホルダ部材32もその上方への移
動距離に応じて上方に回動し、その後上昇用カム21が
印字方向Pに回転されると第1従動ピン52は第2傾斜
カム面21cを経て外周カム面21dに到達するので、
ホルダ部材32は更に上方に回動して、図18・図19
に示す消去位置に切換えられる。このとき、消去リボン
CRは印字ハンマー27に対向した位置となる。
【0040】ところで、第1従動ピン52が第1傾斜カ
ム面21b上を移動するときには、第1従動ピン52の
ピン先は左端面21gに当接しているので、弾性付勢力
は大きくなっており、この状態で第1従動ピン52が第
2傾斜カム面21cに移動したときには、このピン52
のピン先が案内壁21jに強く衝突することになり、
「パチン」という衝突音がする。しかし、前述したよう
に、案内壁21jには2条の凹部21mが形成されてい
るので、衝突時の振動がカム21全体に伝播しにくく、
特に高い振動周波数をカットでき、衝突音を小さくする
ことができる。
【0041】次に、印字動作毎に印字リボンPRを所定
量分だけ巻取りスプールに巻取る印字リボン巻取り機構
60について、図6・図10に基いて説明する。ホルダ
部材32の下側の左端部には複数の歯を有するラチェッ
ト61がピン62で回転可能に枢支され、このピン62
に回転可能に支持され且つ送り爪63aを設けた第3揺
動部材63はホルダ部材32に回動自在に枢着された第
2揺動部材64に連結ピン65を介して連結され、この
第2揺動部材64は引っ張りバネ66により図12にお
いて反時計回転方向に弾性付勢されている。尚、巻取り
スプール67は前記ピン62に固着されている。
【0042】一方、前記略巴形状のリボン供給用カム2
2の位置には、メインフレーム8bに固着した枢支ピン
68に第1揺動部材69の下端部が回動可能に支持さ
れ、この第1揺動部材69の上端部は第2揺動部材64
の基端部近傍に前方から当接している。更に、この第1
揺動部材69に形成された略円形の孔69aにリボン供
給用カム22が位置し、第1揺動部材69の一部がこの
リボン供給用カム22の一部に常に当接するように、第
1揺動部材69は、前記枢支ピン68に外装した巻きバ
ネ70により図6にて紙面に対して上方に弾性付勢され
ている。
【0043】従って、リボン供給用カム22がモータ1
6により印字方向Pに回転されたとき、第1揺動部材6
9はリボン供給用カム22のカム形状により図6にて紙
面に対して下方に揺動するので、第2揺動部材64が図
12にて時計回転方向に回動され且つ第3揺動部材63
が反時計方向に回動して送り爪63aによりラチェット
61が1歯分だけ回動され、印字直前に巻取りスプール
67により印字リボンPRが所定量だけステップ送りさ
れる。
【0044】次に、消去時に消去リボンCRを所定量分
だけ巻取りスプールに巻取る消去リボン巻取り機構75
について、図5・図10・図13・図17に基いて説明
する。前記ホルダ部材32の後端部の側壁32aには、
消去リボンCRの供給スプール76が回転自在に枢着さ
れ、その右端部には消去リボンCRの巻取りスプール7
7が回転自在に枢着されている。この巻取りスプール7
7には、複数の歯を有するラチェット78が設けられ、
このラチェット78の下側には、補助フレーム33から
立設された枢支板85にピン86で回動可能に送り爪7
9が枢支され、ラチェット78を1歯分ずつ回動させる
為の爪部79aがこのラチェット78に前側から係合す
るように上方に延びている。更に、この送り爪79は、
ピン86に外装された巻きバネ87により、図17にて
反時計回転方向に弾性付勢され、爪部79aがラチェッ
ト78の歯に常に係合している。
【0045】即ち、カム機構50で説明したように、印
字開始時の上昇用カム21の位相角を0°としたとき、
図15〜図19に示すように、先ず上昇用カム21を位
相角0°(図16参照)から反印字方向に約55°(以
下、位相角−55°という)回転させたとき、第1従動
ピン52は位相角約−5°のときから位相角約−43°
に亙って第1傾斜カム面21bに沿って上昇移動した
後、第2傾斜カム面21c上に位置する。このとき、第
1従動ピン52は基準カム21aの位置に対して約2mm
上昇した位置である。尚、図17・図19においては、
上昇用カム21を実線で示し、リボン供給用カム22を
1点鎖線で示し、また第1揺動部材69を2点鎖線で示
す。
【0046】そして、ここで上昇用カム21がこの約−
55°から90°に亙って印字方向Pに高速で回転した
とき、第1従動ピン52は第2傾斜カム面21c上を移
動した後、外周カム面21dに到達する(図19参
照)。即ち、このとき、ホルダ部材32は、消去リボン
CRが印字ハンマー27に対向する消去位置に切換えら
れる。このとき、前述したように、第2従動ピン58が
ピンガイドカム21kに外側から係合するので、第1従
動ピン52が外周カム面21dから僅かに離間し、第1
従動ピン52のピン先が外周壁21eに確実に当接す
る。
【0047】ここで、この第1従動ピン52の移動途中
の位置P1において、送り爪79とラチェット78とが
係合し始め、ホルダ部材32の上昇に伴ってその後の位
置P2においてラチェット78が1歯分だけ確実に回動
される。従って、消去リボンCRは所定量だけ巻取りス
プール77に巻き取られてステップ送りされる。このと
き、第1従動ピン52は、基準カム21aに対して約
5.7mm上昇した位置である。
【0048】ところで、前述したように、消去時の印字
ハンマー27による所定のインパクト力を得る為に、モ
ータ16がこの約−55°から90°に亙って印字方向
Pに高速で回転したとき、第1従動ピン52は約5.7
mmまで急上昇する。従って、ホルダ部材32も同時に
急上昇するときに、ホルダ部材32はその惰性で支持軸
34を中心として消去位置を越えて大きく上方に回動し
ようとする。そこで、図16・図18に示すように、前
記ホルダ部材32の側壁32aには、湾曲状の板材から
なる揺動規制板88が、その前端部をガイド部材6の下
側に位置するように、その後端部で固着されている。従
って、ホルダ部材32が図16に示す印字位置のときに
は、この揺動規制板88はガイド部材6の下側に位置し
ているが、図18に示す消去位置のときには、揺動規制
板88がガイド部材32の下側に当接するので、ホルダ
部材32の消去位置以上の上方回動を確実に規制するこ
とができる。尚、回動規制機構は、ガイド部材6と揺動
規制板88とで構成されている。
【0049】そして、ここで上昇用カム21がこの90
°から約270°まで印字方向Pに回転して消去動作の
実行後、上昇用カム21が反印字方向に−90°まで回
転したとき、ホルダ部材32の自重などにより、第1従
動ピン52は外周カム面21dから浅底面21hと傾斜
面21iとを経由して基準カム21aに移動するのにも
伴って、図17に示すように、ホルダ部材32が印字位
置に下降する。尚、このとき、ラチェット78に係合す
る逆回転防止爪89により、爪部79aはラチェット7
8の次の歯に係合する。その後、モータ16は0°の位
相角まで回転する。
【0050】ここで、図15に1点鎖線で示すように、
ホルダ部材32が消去位置から印字位置へ下降回動する
とともに、上昇用カム21が0°の位相角に回転したと
きには、第1従動ピン52は、基準カム21aの位置を
基準として、+3mmから−2mmまでつまり総移動量に対
応する約5mm分左方へ移動する。そこで、第1従動ピン
52の左方への総移動量を、上昇用カム21の約−60
°から−90°への回転における浅底面21hへの移動
による総移動量の約1/3と、−90°におけるホルダ
部材32の自重とホルダ部材32を下方に向かって弾性
付勢している引っ張りバネ97(図16に示す)のバネ
力により傾斜面21iを経て左端面21gへの移動によ
る総移動量の約1/3と、−90°から0°への回転に
よる総移動量の約1/3とに分割されているので、第1
従動ピン52の左方移動が段階的となってスムーズにな
り、ホルダ部材32が消去動作後に印字位置まで確実に
下降できる。
【0051】次に、ディジーホイール30を交換する為
に、キャリッジ本体14をリリース位置に回動させる為
のリリース機構80について、図10・図13・図14
に基いて説明すると、メインフレーム8aに回動可能に
枢支されたリリースレバー82の後端部は、メインフレ
ーム8aにピン83で回動可能に枢支された連結部材8
4の前端部に上方から当接され、連結部材84の後端部
が支軸42に固着された回動部材81の前端部に下側か
ら当接されている。従って、図14においてリリースレ
バー82を操作して、実線で示す印字位置から2点鎖線
で示すリリース位置に回動させたとき、連結部材84は
時計回転方向に回動されるので、回動部材81が反時計
回転方向に回動される。
【0052】その結果、回動部材81と支軸42を介し
て一体的に連結された当接部材44は反時計回転方向に
回動されてガイド部材6との係合が解除され、キャリッ
ジ本体14はガイド軸5を中心として図20に示す所定
のリリース位置に回動される。このとき、図8・図20
に示すように、回動部材71は支持部材51に対して回
動可能なので、上昇用カム21が下降するのに伴って、
第1従動ピン52が基準カム21aに当接した状態で下
降するので、キャリッジ本体14をディジーホイール3
0が着脱可能なリリース位置まで回動して十分な着脱ス
ペースが確保され、ディジーホイール30が着脱可能に
なる。
【0053】ところで、ディジーホイール30を交換
後、リリースレバー82をプラテン3側に操作してキャ
リッジ本体14をセット位置に復帰回動させるが、リリ
ースレバー82の操作が不十分なときには、図11に実
線示すように、当接部材44が所期の係合状態まで完全
に復帰回動せず、係合部44bの一箇所とベアリング5
4の上側のエッジとがガイド部材6の後端部に当接した
安定状態、つまりベアリング54の外周面全体がガイド
部材6の後端部に確実に当接しない所謂ハーフロック状
態が発生する場合がある。
【0054】しかし、ディジーホイール30の交換後、
当接部材44がハーフロック状態であっても、キャリッ
ジ7の初期設定の為にキャリッジ7が左側の側壁板2に
当接する初期設定位置まで左方に移動する際に、ベアリ
ング54が前述した切欠き部6cを通過する。このと
き、ベアリング54がガイド部材6に当接せず、しかも
当接部材44は支軸42に外装された巻きバネ56によ
り図11にて反時計回転方向に回動付勢されているの
で、当接部材44はこの巻きバネ56のバネ力により2
点鎖線で示す所期の係合位置に回動復帰し、ハーフロッ
ク状態が自動的に解除される。これにより、ベアリング
54のエッジでガイド部材6の後端部に溝を形成するこ
ともなく、ディジーホイール30の着脱作業をスムーズ
に行な得る。
【0055】次に、図13に基いて、印字ハンマー27
の中心位置に活字の中心位置を合致させる位置調節につ
いて説明すると、ステッピングモータからなるホイール
駆動モータ49はモータホルダ90で保持され、このモ
ータホルダ90は円弧状の一対の枢支孔90aを介して
図示外のホイール保持部材に一対のビス91で取付けら
れている。そして、ホイール駆動モータ49の駆動軸に
固着された駆動ギヤ92がホイール保持部材に回転可能
に支持されたホイール駆動ギヤ93に噛合され、ホイー
ル駆動ギヤ93でディジーホイール30を回転させるよ
うになっている。
【0056】従って、ホイール駆動モータ49を所定の
励磁相に励磁させた状態で、両ビス91を緩め、枢支孔
90aを介してモータホルダ90を図13にて時計回転
方向又は反時計回転方向に回動させることにより、駆動
ギヤ92を介してホイール駆動ギヤ93つまりディジー
ホイール30が反時計回転方向又は時計回転方向に回動
するので、印字ハンマー27の中心位置に活字の中心位
置を容易に合致させることができる。
【0057】ところで、このタイプライタ1は、所定の
梱包材料で厳重に梱包され、トラックなどで工場から出
荷されるが、工場からユーザーの手に渡るまでの種々の
搬送途中で、タイプライタ1の梱包品を落下させる可能
性がある。この場合、梱包品に作用する衝撃の方向は落
下状態により異なる。従って、タイプライタ1特にキャ
リッジ7に作用する複数の衝撃方向のうち、キャリッジ
7の左右方向への衝撃が考えられるが、キャリッジ7
は、通常、所定の固定金具などでその左右方向への移動
が固定されているので問題はない。
【0058】しかし、図2に示すように、キャリッジ7
のガイド軸5を回転中心とする回転について、反時計回
転方向への回転の場合には、キャリッジ7は当接部材4
4や支軸42を介してガイド部材6で受け止められるの
で、衝撃には強い。一方、時計回転方向への回転の場合
には、キャリッジ7はその直ぐ後側に配設された図示外
のホイール駆動機構やペーパーメーターなどを押圧する
ことになり、これらを変形させる可能性がある。しか
し、図2・図7に示すように、メインフレーム8aの前
端部に大きなワッシャー94がビス止めされ、このワッ
シャー94とガイド部材6との隙間が微少になってい
る。従って、このワッシャー94とガイド部材6とが当
接することにより、衝撃時におけるキャリッジ7の時計
回転方向への回転に対しても確実に回転規制するように
構成されている。
【0059】尚、ガイド部材6の所定部位に、切欠き部
6cに代えて凹部を形成してもよいく、これら切欠き部
6cや凹部をガイド部材6の右端近傍部に設けてもよ
い。尚、前記ベアリング54に代えて種々の遊転ローラ
を用いてもよい。尚、前記補強部材57はガイド部材6
の下側に固着することも可能であり、また例えば、側面
視L字状の部材であってもよい。
【0060】
【発明の効果】請求項1に係る印字装置のキャリッジ案
内機構によれば、〔作用〕の項で説明したように、遊転
ローラを設けた係合部を有する当接部材をキャリッジ本
体に設け、この当接部材の後端部をキャリッジ本体に支
持するとともにその係合部を弾性付勢し、ガイド部材の
所定部位に凹部又は切欠きを形成したので、当接部材の
前端部が下方に微少量だけ傾動した状態つまり遊転ロー
ラ部材の外周面の上側のエッジがガイド部材の後端部に
当接する所謂ハーフロック状態が発生した場合でも、キ
ャリッジを印字領域から外れた、例えば、初期設定位置
に移動させて遊転ローラ部材がガイド部材の所定部位に
形成された凹部又は切欠き部を通過したとき、当接部材
はこの付勢力で所期の係合位置に回動復帰し、ハーフロ
ック状態を解除することができる。従って、遊転ローラ
部材のエッジでガイド部材の後端部に溝を形成すること
もなく、活字ホイールの着脱作業をスムーズに行な得
る。
【0061】請求項2に係る印字装置のキャリッジ案内
機構によれば、請求項1と同様の効果が得られる上、ガ
イド部材にそれを補強する補強部材を設けたので、キャ
リッジ本体に装着された印字ハンマーで打撃動作すると
きの反力は、キャリッジ本体と当接部材を介して補強部
材で補強されたガイド部材で確実に受止められ、印字ハ
ンマーによる十分な打撃力を得ることができる。しか
も、ガイド部材を引き抜き技術による無垢材でなく、成
形加工により作成できるので、ガイド部材を低コストで
成形できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子タイプライタの内部機構の側面図である。
【図2】キャリッジの側面図である。
【図3】図2のC─C線断面図である。
【図4】図2のD─D線断面図である。
【図5】図1のA矢視図である。
【図6】電子タイプライタの内部機構の部分正面図であ
る。
【図7】メインフレーム及びガイド部材の側面図であ
る。
【図8】上昇用カム及び支持部材の斜視図である。
【図9】図8のE─E線断面図である。
【図10】図1のB矢視図である。
【図11】図10のF─F線断面図である。
【図12】図10のG矢視図である。
【図13】内部機構の要部背面図である。
【図14】リリース機構を説明する内部機構の側面図で
ある。
【図15】第1従動ピンの運動曲線及び左右方向移動量
を示す図である。
【図16】印字状態における概略内部機構を示す図1相
当図である。
【図17】印字開始位置における内部機構の要部側面図
である。
【図18】消去状態における概略内部機構を示す図1相
当図である。
【図19】ホルダ部材が消去位置に切換えられたときの
図17相当図である。
【図20】キャリッジのリリース状態における図1相当
図である。
【符号の説明】
1 電子タイプライタ 3 プラテン 5 ガイド軸 6 ガイド部材 6c 切欠き部 7 キャリッジ 8a・8b メインフレーム 14 キャリッジ本体 27 印字ハンマー 30 ディジーホイール 42 支軸 44 当接部材 44b 係合部 54 ベアリング 56 巻きバネ 57 補強部材 98 キャリッジ案内機構 PR 印字リボン CR 消去リボン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラテンと、プラテンの前方にプラテン
    と平行に配設されたガイド部材と、プラテンとガイド部
    材間の下方にプラテンと平行に配設されたガイド軸と、
    ガイド軸に回動自在に支持され且つガイド軸とガイド部
    材とでプラテンに沿って左右方向に移動自在に案内され
    るキャリッジ本体とを備え、このキャリッジ本体に活字
    ホイールと印字ハンマーとを装着してなる印字装置にお
    いて、 前記ガイド部材でキャリッジ本体を案内する為にガイド
    部材の後端部に摺接自在に係合する係合部を前端部に有
    する当接部材をキャリッジ本体の上端部に設け、 前記当接部材の後端部をガイド部材と平行な支軸を介し
    てキャリッジ本体に枢支するとともに、当接部材の係合
    部を上方に弾性付勢し、 前記当接部材の係合部に、前記ガイド部材の後端部に当
    接する遊転ローラ部材を設け、 前記ガイド部材のうちの印字動作時にキャリッジが往復
    移動する印字領域から外れた所定部位の後端部には、前
    記遊転ローラ部材と当接しないように前方へ凹んだ凹部
    又は切欠き部を形成したことを特徴とする印字装置のキ
    ャリッジ案内機構。
  2. 【請求項2】 前記ガイド部材は、金属板を成形加工し
    てなる成形部材で構成され、このガイド部材には、それ
    を補強する為の補強部材を設けたことを特徴とする請求
    項1に記載の印字装置のキャリッジ案内機構。
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