JPH0685683B2 - 醗酵乳の製造方法 - Google Patents

醗酵乳の製造方法

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JPH0685683B2 JP62270381A JP27038187A JPH0685683B2 JP H0685683 B2 JPH0685683 B2 JP H0685683B2 JP 62270381 A JP62270381 A JP 62270381A JP 27038187 A JP27038187 A JP 27038187A JP H0685683 B2 JPH0685683 B2 JP H0685683B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は醗酵乳の製造方法に係り、殊に低酸性下で加熱
処理を行なっても凝固、沈澱、ホエー分離を生じない安
定な醗酵乳に係る。
(従来の技術) 従来から、醗酵乳は良質な蛋白に富む保健飲料として周
知であり、又乳飲料、果汁飲料、菓子、氷菓、デザート
等の製造用の添加原料としても大量に利用されている。
この醗酵乳は、一般に、無脂乳であって固形分8〜25重
量%程度の乳や、脱脂乳、還元乳等の乳製品の1種又は
2種以上の水溶液を原料とし、これに必要に応じ若干量
の糖を添加し、この溶液を加熱殺菌した後に37〜45℃迄
冷却させ、次いで乳酸菌スターターを接種し、30〜45℃
の温度条件下に溶液が所定の酸度、pHになる迄醗酵させ
た後に醗酵を停止させ、必要に応じ糖液を加え混合して
均質化処理を行ない、その後に減圧濃縮又は粉末化処理
を行なうことにより製造されて来た。
しかしながら、このような慣用法により製造された醗酵
乳又は粉末化醗酵乳の水溶液は安定性が低く、ホエー分
離を生じ易い。例えば市販のドリンクヨーグルト類は、
無加熱商品であるにも拘らず製造後に冷蔵保管すると3
〜7日程度でホエー分離を生じ、商品価値の低下を来た
してしまう。この例示したドリンクヨーグルト類は製品
の品質維持期間が上記のように短かいながらも、上記の
醗酵乳又はその粉末化物を使用可能であるが、pH3.8付
近の低酸性飲料用の原料として、その醗酵乳又はその粉
末化物を用いることはできなかった。何故ならば、この
ような低酸性飲料を製造する過程においては、加熱(殺
菌)処理する必要性があるが、乳蛋白の等電点であるpH
4.6より低い酸性条件下で加熱処理を行なえば、乳蛋白
が瞬時に凝固し、沈澱してホエー分離を生ずるからであ
る。
このために、現在では、米国特許第1537456号明細書に
記載されているように、カルボキシメチルセルロース
(CMC)等の合成糊料を乳蛋白の安定化剤として添加
し、粘度を上昇させることによって乳蛋白の沈降を遅延
させており、又上記合成糊料の添加量については沈澱し
た乳蛋白が肉眼的に判別し得ない程度に留める等の努力
がなされている。
一方、醗酵乳の製造に関しては高品質化への努力もなさ
れて来ており、例えばヨーグルトの製造において限外濾
過膜を用いることにより、糖濃度を増加させずに蛋白濃
度を選択的に向上させ得ることが報告され〔「缶詰時
報」第63巻第6号第5頁(1984年)〕、又牛乳、脱脂乳
及び還元乳を用い限外濾過濃縮工程を経て製造されたヨ
ーグルトの品質についての報告〔「日本食品工業学会
誌」第32巻第2号第67頁(985年)〕、牛乳の醗酵乳に
及ぼす限外濾過処理の影響についての報告〔「日本畜産
学会報」第56巻第5号第369〜378頁(1985年)等がなさ
れている。更に、大豆蛋白水溶液を逆浸透処理又は限外
濾過した後に酸味成分を添加して酸性豆乳飲料を製造す
る方法(特開昭61−21048公報)、牛乳を限外濾過し、
濾液を除いて得られた濃縮乳を乳酸菌及び酵母菌で醗酵
させる方法(特開昭60−78540公報)等も提案されてい
る。
(発明が解決しようとする問題点及び発明の目的) 上記の英国特許に開示されている方法は、乳蛋白を安定
化させるために合成糊料を添加するものであり、自然を
指向し合成物を排除する現在の消費傾向に適合するもの
でないのみならず、糊料成分の添加はその量を低下させ
ても糊っぽい等の異和感を飲用時に生じさせるので好ま
しいものとは云えない。
一方、前項で紹介した研究報告は限外濾過処理して得た
濃縮乳を用いてヨーグルト又は醗酵乳を製造する場合の
一般的な醗酵特性及び製品品質の開示に留まっている。
又、前記の特開昭61−21048公報に開示のものは逆浸透
膜又は限外濾過膜により大豆蛋白水溶液を処理し、この
処理済液に酸味成分を添加して酸性豆乳飲料となすもの
であり、更に前記の特開昭60−78540公報に開示の方法
は乳汁を限外濾過して濾液を除き、得られた濃縮乳に上
記濾液分に相当する量の水を添加した後に植菌して醗酵
処理を行なうものであるが、この醗酵処理は製品に炭酸
ガス、アルコール等を含有させるためのものである。
このように、従来、限外濾過膜や逆浸透膜を用い乳、脱
脂乳、還元乳等を処理することにより蛋白を濃縮させ、
この濃縮液に乳酸菌を接種して醗酵乳やヨーグルトを製
造することは良く知られていたが、得られた醗酵乳の乳
蛋白を低酸性下で安定化させる方策としては合成糊料の
添加が提案されている程度に過ぎず、殊に低酸性下で且
つ熱処理しても安定化状態を維持させる試みはなされて
来なかったと云っても過言ではないのが実情である。
従って、本発明の目的はpH約3.9以下の低酸性域で且つ
加熱処理しても蛋白の凝固や沈澱によるホエー分離が生
じない安定な醗酵乳を提供することにある。
(問題点を解決し、目的を達成するための手段及び作
用) 本発明によれば、上記の問題点は、乳原料を、分画分子
量が8万〜6,000の限外濾過膜を用いて処理し、処理前
の乳原料に対して20〜50重量%の濾液を除去して、乳原
料のCa/Na比を2.8〜4.7とした後に、該乳原料に乳酸菌
スターターを接種して醗酵させ、醗酵乳のpHが約3.9以
下の領域に達した後に加圧下で均質化処理することを特
徴とする、醗酵乳の製造方法により解決され、上記の目
的が達成される。
本発明方法に用いられる乳原料としては牛乳、馬乳、羊
乳等の獣乳又はこれらの脱脂乳、還元乳等の何れか1種
又は2種以上の混合物である。
本発明方法によれば、これらの乳原料は先ず限外濾過処
理されるが、この処理自体は周知の技術であり、既に確
立している条件を考慮して実施される。即ち、処理時に
おける乳原料の温度に格別な制限は存在しないが、細菌
による乳原料の汚染を防除するためには極力低温下であ
るのが好ましく、品質保持の観点から10〜15℃程度が好
適である。限外濾過膜は汎用のアセチルセルロース系の
ものが用いられるが、ビニール系、ポリカーボネート
系、ポリスルホン系、セラミック系のものであっても差
支えない。限外濾過膜は分画分子量が約8万又はそれ以
下のものが好ましい。何故ならば、乳原料例えば牛乳中
のカゼインミセルの分子量は超遠心法で測定すると7500
0〜375000であり、従って限外濾過処理中にカゼインミ
セルが濾液中に漏出しないようになすためには限外濾過
膜として分画分子量が8万程度以下のものを採択すべき
だからである。尚、分画分子量の下限値に格別の制限は
ないが、現在市販されている限外濾過膜の分画分子量下
限値である5000〜6000程度である。
本発明方法における限外濾過処理は、このような限外濾
過膜を用いて実施されるのであるが、この工程での特徴
的構成は乳原料の濃縮率、即ち限外濾過処理により除去
される濾液の量を上記の如く乳原料に対して20〜50重量
%の範囲とし、原料濃縮乳のCa/Naの比を2.8〜4.7とす
ることにある。何故ならば、後記の予備試験例1に示さ
れるように、除去される濾液の割合が上記の範囲外にあ
る濃縮乳を用いて調製された低酸性醗酵乳は熱に対して
不安定であり、加熱処理すると乳蛋白が凝集沈澱してホ
エー分離が生じるからである。そして、後記の予備試験
例2並びに表2から明らかなように、原料濃縮乳のCa/N
aの比を2.8〜4.7とすることが、醗酵乳の熱安定性に大
きく影響を与えるからである。
本発明方法においては、乳原料から上記のように20〜50
重量%の液分を限外除去して得られた濃縮乳が、次に醗
酵処理に付される。接種される乳酸菌スターターとして
はラクトバチルス・ブルガリカス、ラクトバチルス・カ
ゼイ、ラクトバチルス・サーモフイラス、ストレプトコ
ッカス・サーモフイラス、サッカロミセス・ラクチス等
の内の1種又は2種或いはそれ以上からなる混合スター
ターを用いることができる。醗酵処理に先立つ濃縮乳の
前処理及び醗酵処理は常法に従って行われる。即ち濃縮
乳を加熱殺菌した後に、スターターの菌種に応じその最
適温度条件(一般に40℃前後)となる迄冷却させた後に
植菌して醗酵させる。この醗酵は醗酵乳のpHが約3.9以
下の領域となる迄継続させることが肝要である。何故な
らば、醗酵乳に特有な芳香はカルボニル化合物、揮発性
脂肪酸、アルコール類等によるものであり、殊にカルボ
ニル化合物がヨーグルトの基本的な風味成分と考えられ
ており、この風味をもたらすためにはpH4.0程度迄醗酵
させることが好ましいとされており、更にはpHが約3.9
又はそれ以下となる迄醗酵させないと乳蛋白が熱に安定
な、所望の醗酵乳が得られないからである。
醗酵乳のpHが約3.9又はそれ以下、例えば3.7に達したな
らば、醗酵乳を速かに冷却して醗酵を停止させ、次いで
加圧下に均質化処理を行なう。この均質化処理はホモゲ
ナイザーを用いて実施され、加圧条件はカードを均一に
ほぐす程度の圧力、即ち20kg/cm2以上であり、上限値に
格別の制限はないが、装置コストの関係から150kg/cm2
程度である。
尚、この均質化処理を行なわなかった醗酵乳について加
熱処理を行なうとホエー部が分離して来る。
このようにして得られた醗酵乳はその儘製品とすること
ができる。必要であれば加熱殺菌した後に濃縮し、又は
加糖することにより保存性を向上させることができ、更
には、スプレードライ法等を用いて粉末化し、これによ
って保存性の著しい向上をもたらすと共に種々用途に利
用し得るようになすことができる。
(実施例等) 次に、予備試験例、実施例及び参考例(応用例)により
本発明を更に詳細に説明する。
予備試験例 1 市販の牛乳を常法により遠心処理して脱脂し、得られた
脱脂乳を10℃に調温した後に、酢酸セルロース外圧チュ
ーブラー型モジュール(住友ベークライト株式会社製、
分画分子量:8万)を用い且つ操作圧力4kg/cm2の条件下
に限外濾過を実施して蛋白質を含む高分子成分を有する
濃縮乳と、乳糖、ミネラル分を含む濾液(ホエー部)と
に分離した。分離に際しては、処理前の乳原料である脱
脂乳に対し各々10,20,30,40,50及び55重量%の濾液が除
去された濃縮乳が得られるように調整した。
得られた各濃縮乳を85℃で15分間処理して殺菌した後に
40℃に冷却させ、ラクトバチルス・ブルガリカスの乳酸
菌スターター(酸度1.5%)を5重量%植菌し、温度40
℃に保持して醗酵させ、醗酵乳のpHが約3.7に達した時
点で速やかに10℃迄冷却させた。得られた醗酵乳をホモ
ゲナイザーに移し、100kg/cm2の圧力条件下で均質化処
理を行なった。
この各均質化醗酵乳サンプルを試験管(内径10m/m、長
さ180m/m)に15ml宛採取し、ウォーターバスにより品温
85℃で10分間加熱処理した後に、乳蛋白の凝集沈澱の有
無を目視観察した。
結果は下記の表1に示される通りであり、限外濾過処理
により除去される濾液の割合が処理前の乳原料の20〜50
重量%の範囲内である濃縮乳を用いて調製された醗酵乳
は加熱処理されても乳蛋白の凝集沈澱乃至ホエー分離の
生ずることがなく、一方濾液の除去割合が上記範囲外の
濃縮乳を用いて調製された醗酵乳は熱に対して不安定で
あるために加熱処理により乳蛋白の凝集沈澱が生じてホ
エー分離を生ずることが判明した。
予備試験例 2 試験例1において調製され且つ供試された各醗酵乳サン
プルは限外濾過処理の程度が異なるために、当然のこと
ながら、その固型分濃度が異なっている。従って、試験
例1による結果が固形分濃度に起因するのか否かを調べ
るために、各醗酵乳サンプルをそれぞれ一定量採取し、
これに当該醗酵乳製造のための濃縮乳調製時に除去され
た濾液量と等量の水を添加して供試サンプルとし(この
各供試サンプルは加水量が異なり、従って固形分濃度は
一定であるが、全体の液量がそれぞれ異なっている)、
試験例1と同様の条件で加熱処理を施し、乳蛋白の熱安
定性を調べた。結果は、試験例1による結果と同様であ
り、醗酵乳中の固形分濃度が乳蛋白の熱安定性に関連す
るものではないことが判明した。
そこで、試験例1において調製された醗酵処理前の各濃
縮乳についてミネラル成分を分析した結果は下記の表2
に示される通りであり、ミネラル分においてカリウムの
比率が大きく変化しており、濃縮乳中におけるミネラル
バランスが醗酵乳の乳蛋白の熱安定性に大きな影響を与
えるものと推定された。
予備試験例 3 乳蛋白が熱に安定な醗酵乳を得るためには、乳原料を限
外濾過処理することにより調整された濃縮乳を用いて醗
酵させることが重要であるとの推定が、試験例1及び2
の結果によりなされたが、これを確認する意味もあって
更に下記の試験を実施した。
即ち、市販の牛乳を乳原料とし、それぞれ下記の要領で
醗酵乳を調製し、得られた各醗酵乳を供試サンプルと
し、試験例1と同様な方法及び条件で加熱処理を施こし
醗酵乳中の乳蛋白の熱安定性を調べたのである。
a)市販牛乳を限外濾過処理して濾液の40重量%を除去
した後に、ラクトバチルス・ブルガリカス乳酸菌スター
ターを接種し、pHが3.7となる迄醗酵させた後に急冷さ
せて15℃となし、次いで15℃、50kg/cm2の条件下で均質
化処理して得た醗酵乳(本発明方法により得られた醗酵
乳)、 b)市販牛乳をロータリーエバポレーターにより処理し
て水分のみを40重量%除去させた後に、上記(a)項に
おけると同様に醗酵処理を施こし且つ均質化させて得た
醗酵乳(コントロール醗酵乳No.1)、 c)市販牛乳に、上記(a)項における乳酸菌スタータ
ーを直接的に接種してpH3.7となる迄先ず醗酵させ、こ
の醗酵乳を次いでロータリーエバポレーターにより処理
して40重量%の水分を除去し、その後に均質化処理を施
して得た醗酵乳(コントロール醗酵乳No.2)。
結果は下記の表3に示される通りであり、本発明方法以
外では乳蛋白が熱安定性を有する醗酵乳を得られないこ
とが判明した。
実施例 市販の牛乳(乳脂肪分3.2重量%、無脂肪乳固形分8.0重
量%を含有)を品温6℃、6000rpm.×15分の条件で遠心
処理し、ミネラル分であるCaとNaの重量比が2.2である
脱脂乳を得た。この脱脂乳を、セラミック製支持体によ
り支持された耐熱性ポリスルホン樹脂系合成高分子膜
(住友ベークライト株式会社製、膜面積:0.045m2、分画
分子量:80000)により品温10℃、入口圧力1kg/cm2、流
量350/時間の条件で限外濾過処理して、CaとNaの重
量比が4.0になされた濃縮乳を得た。
この濃縮乳は上記の脱脂乳を基準とする場合に濾液(ホ
エー分)が40重量%除去されたものであり、この濃縮乳
中の粗蛋白量は4.98重量%であった。
上記の濃縮乳を滅菌したステンレススチール製容器に1
分取し、85℃で15分間加熱処理し、次いで40℃に冷却
させた後に、ラクトバチルス・ブルガリカス菌体(協和
マイルス株式会社から市販の冷凍品)5gを無菌的に添加
し、撹拌して均一に分散させ、37℃の条件下に23時間放
置して醗酵させ、次いで10℃に急冷して乳酸酸度2.11重
量%、pH3.58の醗酵乳を得た。この醗酵乳をホモゲナイ
ザー(特殊機化株式会社製)に移してカードを破壊し、
85℃で5分間加熱し、次いで40℃迄急冷させ、その後15
0kg/cm2の条件下で均質化処理を行なって醗酵乳を製造
した。
この醗酵乳はpHが3.58の低酸性醗酵乳であるが、これを
85℃で15分間処理しても乳蛋白の凝集沈澱乃至ホエー分
離が生じなかった。
参考例(醗酵乳入り果汁飲料) 上記の実施例により調製された醗酵乳並びに他の諸成分
を下記の配合割合で混合した。この配合物をSR250AMNZ
缶に250g宛充填し、常法により封缶した後に、85℃に加
熱し、15分間保持して殺菌処理し、次いで冷却して醗酵
乳入り果汁飲料の充填された缶詰を得た。
この缶詰について無作為的に抽出し、開缶して品質チェ
ックを行なった処、乳蛋白の凝集や沈澱は何等認められ
なかった。
成 分 配合率(容量%) 醗酵乳(実施例による) 16.89 脱イオン水 67.57 砂糖 12.80 1/5オレンジ濃縮果汁 1.28 1/5リンゴ濃縮果汁 1.28 ヨーグルトフレーバー 0.18 計 100.00 〔発明の効果〕 本発明方法により得られる醗酵乳は風味や香味において
従来方法により得られる醗酵乳と同様であるが、この醗
酵乳はpH約3.9以下と低酸性を有しているにも拘らず、
含有される乳蛋白は熱安定性が著しく高い。
従って、乳飲料、果汁飲料、粉末果汁飲料、菓子、氷
菓、デザート等の加熱殺菌処理が要求される用途に醗酵
乳を利用する場合に、従来の醗酵乳においてはpHを高め
たり、糊料等の安定化剤を添加して粘度上昇をさせる等
の手段を講じる必要性があったが、本発明方法により得
られる醗酵乳を使用すれば、このような付加的手段やそ
の利用に伴なう煩雑な処理操作が不要となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乳原料を、分画分子量が8万〜6,000の限
    外濾過膜を用いて処理し、処理前の乳原料に対して20〜
    50重量%の濾液を除去して、乳原料のCa/Na比を2.8〜4.
    7とした後に、該乳原料に乳酸菌スターターを接種して
    醗酵させ、醗酵乳のpHが約3.9以下の領域に達した後に
    加圧下で均質化処理することを特徴とする、醗酵乳の製
    造方法。
  2. 【請求項2】均質化処理の加圧条件が20kg/cm2以上であ
    ることを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記載の醗
    酵乳の製造方法。
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