JPH068456Y2 - 温風サ−ミスタの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は温風ファンから吐出される吐気温度を制御する
ための検出部に用いる温風サーミスタの取付構造に関す
るものである。

（従来の技術） 従来より温風ファンからの吐気温度を制御するため、第
５図に示す如くサーミスタ５０を温風ファンの吐気部に
取り付け、吐気温度を検出するものが多用されている
が、一般に該サーミスタ５０は温風ファンハウジング５
１の一側に形成した正面形状がＵ字形の切欠５２に形成
された嵌合溝５３に対して該サーミスタ５０のフランジ
部５４を横方向から挿入して取り付けていた。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、上記取付構造によればサーミスタ５０のフラン
ジ部５４の厚さ及び外径の寸法誤差と、嵌合溝５３側の
溝幅及び曲径の寸法誤差により、サーミスタ５０をハウ
ジング５１に対して確実に固定することができず、ガタ
付きを生じて該サーミスタ５０の取付位置のズレが検出
した温風温度特性に影響を及ぼすことから、接着剤等に
よるサーミスタ５０の固定を要していた。

本考案は、上記問題に鑑みて創案されたもので、ハウジ
ングに対してサーミスタをワンタッチで取り付けること
ができ、且つ取付後にサーミスタのガタ付き又は移動が
ない温風サーミスタの取付構造を提供することを目的と
するものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案の温風サーミスタの取付構造は、温風ファンハウ
ジングの温風吐出口側壁にサーミスタのフランジ部を該
側壁面に沿って挿入可能になる正面形状がＵ字形の嵌合
切欠を形成すると共に、該嵌合切欠の溝壁に鋭角状頂部
を有するリブを突設し、該リブ頂部と嵌合溝の対壁間間
隙を上記サーミスタのフランジ部の厚さよりも小さくな
るように構成したものである。

（作用） サーミスタのフランジ部を嵌合切欠に挿入したとき、該
フランジ部によってリブ頂部が適量欠落変形するととも
に該頂部と対壁間にフランジ部を挟圧してサーミスタを
固定せしめるものである。

（実施例） 以下、本考案に係る温風サーミスタの取付構造の一実施
例を図面に従って説明する。第１図は取付部の構造を示
す分解斜視図、第２図は同取付状態を示す正面図、第３
図は第２図におけるＡ−Ａ線断面図、第４図は温風ファ
ン全体を示す一部切欠した平面図である。１は、インペ
ラー２を回転駆動するモータであり、該モータ１を枢設
したハウジング３から延びる吐風口４の途中通風路にニ
クロム線を捲回した加熱部５と該下流に温風温度検出部
６を配設する。この温風温度検出部６は、本考案のサー
ミスタの取付構造７を介してハウジング３の一側壁から
サーミスタ８を通風路側に突出担持するもので、該ハウ
ジング３の一側壁には、Ｕ字状の正面形状を呈し、内径
面が嵌合溝１０と成るＵ字形嵌合切欠９を形成すると共
に、上記嵌合溝１０の外側の溝壁内面に断面がＶ字状に
なり鋭角状頂部を有するリブ１１を切欠形状に沿設し、
サーミスタ８の基部外周に形成されたフランジ部１２を
嵌入させるように構成する。該フランジ部１２に対する
Ｕ字形嵌合切欠９の寸法は、嵌合溝１０の一側壁に突設
されたリブ１１の頂端と対向側壁間の間隙がフランジ部
１２の厚さより僅かに小さく、且つ該フランジ部１２の
寸法誤差より大きい範囲に設定される。

したがってサーミスタ８のフランジ部１２をＵ字形嵌合
切欠９に嵌入し、フランジ部１２の周縁が嵌合溝１０に
挿入されると、リブ１１の鋭角状頂部が欠落（小破壊に
よる）又は変形して該リブ１１と嵌合溝１０対向壁間に
挟圧保持せられ、サーミスタ８を通風路方向に突出固定
する。このときフランジ部１２が多少の寸法誤差を有し
ていてもフランジ部１２と当接するリブ１１の頂部が欠
落又は変形して該誤差を吸収するためサーミスタ８は、
該サーミスタの取付構造７を介して確実に固設すること
ができる。

尚上記実施例では嵌合溝１０の内壁にリブ１１を突設し
たものを示したが、該リブ１１に代えて鋭角頂端を有す
る小突起を複数個配設しても同様の効果を奏するもので
ある。

（考案の効果） 以上述べた如く本考案に係る温風サーミスタの取付構造
によれば、サーミスタをハウジングの所定位置に確実に
固定することができ、しかもワンタッチで取付可能であ
る等の特徴を有するもので、本考案実施後の実用的効果
は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す温風サーミスタの取付
部の分解斜視図、第２図は同取付状態を示す正面図、第
３図は第２図におけるＡ−Ａ線断面図、第４図は温風フ
ァン全体を示す一部切欠した平面図、第５図は従来の取
付構造を示す要部側面図である。 ３……ハウジング、８……サーミスタ ９……Ｕ字形嵌合切欠 １０……嵌合溝、１１……リブ １２……フランジ部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 片宗 哲博 福岡県北九州市小倉南区大字朽網1001番地 東陶機器株式会社小倉第二工場内 (72)考案者 渡辺 淳 福岡県北九州市小倉南区大字朽網1001番地 東陶機器株式会社小倉第二工場内 (56)参考文献 特開 昭55−120779（ＪＰ，Ａ) 実開 昭49−96986（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】温風ファンの吐気温度を検出するフランジ
   付温風サーミスタを上記温風ファンのハウジング通風路
   に突設する取付構造において、該温風サーミスタのフラ
   ンジ部を圧挿する上記ハウジングの側壁に形成した正面
   形状がＵ字形の嵌合切欠を形成し、この嵌合切欠の内縁
   に形成された嵌合溝の側壁内面に、尖頭状リブ，又は小
   突起を突設して成ることを特徴とする温風サーミスタの
   取付構造。