JPH0684424U - 超弾性合金ブリッジを用いた眼鏡フレーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 超弾性合金ブリッジと通常金属とを強固に接
合することができると同時に、製造工程が簡易で、しか
もデザイン的にもすっきりとした眼鏡フレームを提供す
ること。 【構成】 レンズを保持する左右一対のリム鼻梁側にパ
イプリムロックを各々設け、これらパイプリムロックの
パイプ部へ、超弾性合金から成るブリッジを、前記ブリ
ッジ両端を各々挿嵌することによって固着するという手
段を採用した。 【効果】 リベットや止ネジ等の止着部品を用いないで
超弾性合金ブリッジを固定しているので、止着部品が出
っ張って製品デザインを損なうということがないばかり
か、リムロック部を鼻梁側に設けているので、リム外側
部分のデザイン的自由度も格段に大きくなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、超弾性合金ブリッジを用いた眼鏡フレームに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

周知のとおり、ニッケル・チタン合金などの超弾性合金は、非常に優れた弾性 力を有しており、軽量性と高度なバネ性が要求される部品の素材として有用であ り、これを眼鏡素材として利用することができれば、眼鏡フレームの性能は大い に向上し、通常の金属材料を用いた眼鏡フレームよりも格段に掛け心地が良くな り、しかも長持ちのする製品を提供することが可能となる。

【０００３】 ところが、このニッケル・チタン合金などの超弾性合金はロウ付け性が悪く、 これを小さな接合面積で接合する場合には、リベットや止ネジ等の止着部品を用 いて機械的に連結するか、あるいは当該超弾性合金材料の表面にロウ付け性に富 んだ金属をメッキして、このメッキ金属を介してロウ付けするといった方法が採 られていた。

【０００４】 しかしながら、リベットや止ネジ等の止着部品を用いて接合する前者の機械的 接合法にあっては、接合部分に止着部品が出っ張って製品デザインを損なうとい う問題があり、後者のメッキ接合法にあっては、接合強度が接合部分のメッキ金 属の剥離強度に依存して、余り強い外力を受けると剥離してしまうという欠点が あった。

【０００５】

【解決すべき技術的課題】

本考案は、超弾性合金製部品を用いた従来の眼鏡フレームに上記のような問題 点があったことに鑑みて為されたもので、超弾性合金部品と通常の金属とを強固 に接合させることができると同時に、製造工程が簡易でデザイン的にもすっきり とした眼鏡フレームを提供することを技術的課題とするものである。

【０００６】

【課題解決のために採用した手段】

本考案者は、レンズを保持する左右一対のリムの鼻梁側にパイプリムロックを 各々設け、これらパイプリムロックのパイプ部へ、超弾性合金から成るブリッジ の両端を各々挿嵌することによって、パイプリムロック部分にてリムとブリッジ とを結合するという手段を採用し上記課題を解決した。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を添付図面に示す実施例で説明する。なお、図１は本考案眼鏡フ レームの要部を示す斜視説明図、図２は本考案眼鏡フレームのパイプリムロック を開いた状態を示す斜視説明図、図３は本考案眼鏡フレームのパイプリムロック を示す拡大断面図である。

【０００８】 図中、符号１で指示するものは、通常の合金材料を使用した眼鏡リムであり、 本実施例の眼鏡フレームにおいては、この左右一対のリム１・１の鼻梁側に、パ イプリムロック２・２（外径 2.1mm）各々設けられている。パイプリムロック２ は、下部に雌ねじ部を有する第１パイプ部21と第２パイプ部22とで構成されてお り、符号23で指示する丸ねじが第２パイプ部22を介して第１パイプ部21雌ねじ部 に螺合することによって、リム１がレンズを確実に保持するのである。なお図１ 〜図３には左右一対のリムのうちの片方のみ図示している。

【０００９】 図中、符号３で指示するものは、ニッケル・チタン系超弾性合金から成る略Ｕ 字形状のブリッジ（直径 1.5mm）であり、このブリッジ３の両端が前記第１パイ プ部21へ挿嵌され、しかもこの第１パイプ部21によって確りとかしめられ固定さ れている。また、リム１の鼻梁側には、符号４で指示するパッド箱がパッドアー ム41を介してリム１にロウ付けされており、さらにリム１外側には符号５で指示 する二股飾り智が設けられている。このように、リムロック２をリム１鼻梁側に 形成することによって、リムの外側部分におけるデザイン的自由度が格段に大き くなるのである。

【００１０】 本考案の具体例である実施例は概ね上記のように構成されているが、本考案は この実施例に限定されるものではなく『実用新案登録請求の範囲』の記載内にお いて種々の変更が可能であり、例えば、上記実施例においてパイプリムロック２ を構成する第１パイプ部21と第２パイプ部22との当接面を平面状にしているが、 この当接面をＶ字形状に形成しても良い。

【００１１】

【本考案の効果】

以上、実施例をもって説明したとおり本考案眼鏡フレームは、ロウ付け性に難 点のあった超弾性合金製ブリッジを、パイプリムロックを構成するパイプ部に挿 嵌することによりリムに固定しているので、リベットや止ネジ等の止着部品を用 いる従来の接合法のように接合部分に止着部品が出っ張って製品デザインを損な うという問題もなく、更にこのブリッジとリムとの接合作業も頗る容易になる。

【００１２】 さらに、本考案眼鏡フレームにあっては、リムロック部がリム鼻梁側に形成さ れているので、製品デザイン的に重要なリムの外側部分に、例えば二股飾り智を 装着させるなど、リム外側部分のデザイン的自由度も格段に大きくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案眼鏡フレームの要部を示す斜視説明図で
ある。

【図２】本考案眼鏡フレームのリムを開いた状態を示す
斜視説明図である。

【図３】本考案眼鏡フレームのパイプリムロックを示す
拡大断面図である。

【符号の説明】

１ リム ２ パイプリムロック 21 第１パイプ部 22 第２パイプ部 ３ ブリッジ ４ パッド箱 41 パッドアーム ５ 二股飾り智

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 レンズを保持する左右一対のリム１・１
   鼻梁側にパイプリムロック２・２を各々設け、これらパ
   イプリムロック２・２のパイプ部21・21へ、超弾性合金
   から成るブリッジ３を、前記ブリッジ３の両端を各々挿
   嵌することによって固着したことを特徴とする超弾性合
   金ブリッジを用いた眼鏡フレーム。