JPH068414A - 転写型インクジェットプリンタ - Google Patents

転写型インクジェットプリンタ

Info

Publication number
JPH068414A
JPH068414A JP17033292A JP17033292A JPH068414A JP H068414 A JPH068414 A JP H068414A JP 17033292 A JP17033292 A JP 17033292A JP 17033292 A JP17033292 A JP 17033292A JP H068414 A JPH068414 A JP H068414A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
transfer
solvent
ink image
transfer drum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17033292A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Ozawa
善行 小沢
Hideo Yamazaki
英雄 山崎
Toru Fukushima
透 福島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP17033292A priority Critical patent/JPH068414A/ja
Priority to SG1996005617A priority patent/SG46523A1/en
Priority to DE69307562T priority patent/DE69307562T2/de
Priority to US08/034,484 priority patent/US5365261A/en
Priority to EP93104549A priority patent/EP0561419B1/en
Publication of JPH068414A publication Critical patent/JPH068414A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 転写型インクジェットプリンタにおいて、蒸
気の発生がなく、印字から転写までの時間や、印字パタ
ーンに影響されずに、かつ低い転写圧力で高画質像を得
ること。 【構成】 インクジェット記録ヘッド2で吐出したイン
ク滴で、転写ドラム1上にインク像を形成後、コロトロ
ン帯電器3でインク中の着色帯電粒子41と同極性のイ
オンを照射して、着色粒子を転写ドラム1表面に固定す
る。インク像を形成した転写ドラム1は、溶媒塗布手段
4によって、溶媒20を塗布した後に、塗布厚規制ロー
ラ21で一様な厚みに規制され、濃縮したインク像を形
成する。この転写ドラム1上の濃縮状態のインク像は、
転写押圧ローラ6により記録紙8に転写される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置に関し、さらに詳細には、転写媒体上にインク像を形
成した後、記録媒体に転写し、記録媒体上にインク像を
得る転写型インクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】転写型インクジェットプリンタは、例え
ば米国特許第4538156号明細書に開示される方式
が知られている。
【0003】これは図10に示すように、記録ヘッド1
01によって、円筒状の転写媒体100表面に形成した
インク像に、記録媒体102の背面より圧力ローラ10
4を押し当てて圧力によって転写する。未転写の残留イ
ンクは、クリーニング装置103によって除去される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の転写型
インクジェットプリンタにおいては、転写画像品質が悪
いという問題点を有していた。これは、第1には液体イ
ンクからなるインク像が記録媒体と接触すると記録媒体
の繊維に沿ってしみこみ、インク像周辺部がヒゲ状にな
るためであった。第2には、転写が転写媒体と記録媒体
との接触によって行なわれるため、平滑度の低い記録媒
体に対しては、凹部は記録媒体と転写媒体とが接触せ
ず、転写すべき像が転写されない、いわゆる「白抜け」
状態となった。
【0005】このような問題に対して、本出願人は特開
昭62−92849号公報においてインク滴を一旦転写
媒体上に吐出し、ここでインク滴中の溶媒成分を蒸発さ
せて、濃縮したインクを記録紙上に押圧転写する装置を
提案している。これは図11に示すように、記録ヘッド
201よりインクを転写媒体202に吐出し、ヒータ2
03によってインクの溶媒成分の蒸発を早め、ローラ2
04で支えられた記録媒体205に押圧して転写してい
る。転写後の転写媒体は、ブラシ206によってクリー
ニングされ、ブロア207で乾燥されて、一定の表面状
態になっている。これは、濃縮したインクを記録媒体2
05に転写するために、転写時にインク像が変形せず、
また記録媒体205に染み込むこともない。従って、転
写型インクジェットプリンタのもつ上述の問題を解消
し、鮮明な像形成を可能にするものである。
【0006】しかしながら、インク像の濃縮にヒータ2
03を用いている点で、さらに解決しなければならない
問題点を抱えている。第1には、溶媒の蒸発にともな
い、溶媒蒸気が装置内部に放出されるために、装置内部
が汚染されるという問題点を有していた。
【0007】第2には、転写圧力が大きくなってしまう
という問題点を有していた。すなわち、ヒータ203の
熱量を適当な値に設定して、濃縮状態を特定しようとし
ても、1ノズルヘッドまたはマルチノズルヘッドで走査
する場合、インク吐出から転写までの時間が場所によっ
て異なり、濃縮状態に差が生じてしまう。ここで、イン
ク像の濃縮状態と転写圧力との関係は、インク像が濃縮
しているほど転写圧力は大きくなる傾向にあるため、イ
ンク像の最大の濃縮状態に合わせて圧力値を設定する必
要があり、過大な圧力を要した。さらに、インク像の印
字パターン、言い替えれば単位面積当りのインク量によ
ってもインク像の濃縮状態が異なってしまい過大な転写
圧力を要していた。
【0008】本発明は、かかる問題点を解決するもの
で、その目的は、溶媒蒸気の発生がなく、また印字から
転写までの時間や、印字パターンに影響されない、低転
写圧力で良好な画像が得られる転写型インクジェットプ
リンタを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の転写型インクジ
ェットプリンタは、着色帯電粒子を高絶縁性低誘電率担
体液からなる溶媒中に分散してなるインクと、このイン
クをインク滴として吐出するインクジェット記録ヘッド
と、このインク滴を担持し、かつインクジェット記録ヘ
ッドに対して間隙を介して移動する転写媒体と、この転
写媒体から記録媒体にインク像を転写する転写手段とを
有し、前記転写媒体にインク像を形成後、転写手段に至
るまでの間に、前記転写媒体に形成したインク像に対し
て、前記インク中の着色帯電粒子と同極性のイオンを照
射するイオン照射手段と溶媒を塗布する溶媒塗布手段と
溶媒の厚みを一定にする溶媒厚規制手段とを順次備えた
ことを特徴とする。
【0010】
【実施例】次に本発明の詳細を図示した実施例に基づい
て説明する。
【0011】図1は本発明の第1実施例の転写型インク
ジェットプリンタの斜視図を示す。転写媒体である転写
ドラム1の周囲に、インクジェット記録ヘッド2、イオ
ン照射手段であるコロトロン帯電器3、溶媒塗布手段
4、溶媒厚規制手段5、転写手段である転写押圧ローラ
6、転写ドラムクリーニング装置7とが順次配置されて
いる。
【0012】転写ドラム1は、金属素管10の周囲に導
電性弾性層11を設けて構成される。導電性弾性層11
はカーボンブラックや金属粉等の導電性コンパウンドを
分散したゴム材から得ることができる。転写ドラム1
は、インクジェット記録ヘッド2に対して一定の間隙を
介して、図中矢印Aの方向に回転可能に支持されてい
る。
【0013】インクジェット記録ヘッド2は、圧電素子
を用いる形式のインクジェット記録ヘッドであり、複数
のノズルを転写ドラム1の軸方向に一定の間隔で配列さ
れている。
【0014】コロトロン帯電器3は、コロトロンによる
イオン発生装置であって、直径0.05mmのタングス
テンワイヤ12の周囲を約7mmの距離を保ってステン
レスのハウジング13でシールドした構成になってい
る。タングステンワイヤ12は高圧電源14が接続され
ており、−5kVの高電圧を印加することにより、負の
コロナイオンを発生させることができる。
【0015】溶媒塗布手段4は、インクを構成する溶媒
である石油系溶媒20を収納する溶媒容器15と、ポン
プ16と、スリット17を有する塗布ヘッド18とによ
って構成され、スリット17を転写ドラム1に対向して
配置している。
【0016】塗布厚規制手段5は、溶媒容器15の内部
にあって、塗布厚規制ローラ21と、塗布厚規制ローラ
21表面に付着した溶媒を除去する剥離板22と、塗布
厚規制ローラ21の両端に装着したレースリング23と
から構成される。
【0017】転写押圧ローラ6はアルミニウムの金属ロ
ーラであり、図示しない圧力印加手段によって、転写ド
ラム1に押圧または解除の制御が可能に構成され、押圧
時は記録媒体である記録紙8を介して図中矢印Bの方向
に、転写ドラム1の周速と同一速度で回転する。
【0018】転写ドラムクリーニング装置7は、ウレタ
ンゴムよりなるクリーニングブレード25とハウジング
26とによって構成される。クリーニングブレード25
は、図示しない駆動手段に接続され、そのエッジを転写
ドラム1の表面に当接または解除が可能に構成されてい
る。
【0019】インクは、着色帯電粒子が高絶縁性低誘電
率担体液である石油系溶媒に分散したものである。石油
系溶媒はエクソン化学社製アイソパーLを用いており、
常温で揮発し難い特性を有する。着色帯電粒子は、顔料
としてコロンビアンカーボン社のラベン1255及び樹
脂としてエチルセルロースとから構成され、帯電制御剤
と共にアイソパーLに分散することにより、負に帯電し
ている。これを固形分濃度を25wt%になるように調
整して用いている。
【0020】次に動作について説明する。記録信号が入
力されない初期状態では、転写押圧ローラ6と、転写ド
ラムクリーニング装置7のクリーニングブレード25と
が、転写ドラム1に対して当接または押圧状態が解除さ
れた状態に保持されている。図1に示す仮想平面Hで切
断された断面図を図2に示す。図中、転写押圧ローラ
6、クリーニングブレード25の当接または押圧状態を
実線で、解除状態を破線で6´、25´をそれぞれ付記
して示している。初期状態では、それぞれ破線で示す位
置に保持されている。
【0021】次にこの状態を保ったまま、記録信号がイ
ンクジェット記録ヘッド2に入力されると、転写ドラム
1の外周表面上にインク像を形成する。インクジェット
記録ヘッド2によるインク像形成動作を図1と図3を用
いて説明する。図3は図1における矢印Dの方向から見
た図である。インクジェット記録ヘッド2は、複数のノ
ズル30、31、32…を転写ドラム1の軸方向(図
中、矢印Eの方向)に一致させて、8×1/300イン
チのピッチで配置した構成をとっており、記録信号に応
じて、インクをインク滴として複数のノズル30、3
1、32…から選択的に吐出する。このように構成した
インクジェット記録ヘッド2は、記録時に転写ドラム1
の回転に同期して、移動手段19によって、転写ドラム
1の軸方向に1/300インチだけ送られ、30´、3
1´、32´…で示す位置に移動する。すなわち、転写
ドラム1が1回転する毎にインクジェット記録ヘッド2
は、転写ドラム1の軸方向に移動し、これを8回転繰り
返すことにより、1/300インチピッチで、転写ドラ
ム1上の所定の記録領域28にインク像を形成すること
ができる。その後、インクジェット記録ヘッド2は初期
の位置に移動する。移動手段19は、カム35とモータ
36とによって構成されている。このように、インクジ
ェット記録ヘッド2を構成およびインク像形成動作を行
わせることで、インクジェット記録ヘッド2のノズルの
ピッチは転写ドラム1上での画素ピッチの8倍でよく、
製造が簡略化でき安価に製造できる。また、インクジェ
ット記録ヘッド2からの吐出は低粘度状態で行なわれる
ため、良好な吐出特性が得られ、転写ドラム1上に高画
質なインク像を安定して得ることができる。
【0022】以上の動作を行うことによって、記録領域
28の全域にわたってインク像の記録が行なわれる。イ
ンク像形成動作が終了すると、コロトロン帯電器3によ
りインク中の着色帯電粒子と同極性である負極性コロナ
イオンが照射され、インク像は、着色帯電粒子と石油系
溶媒とに分離される。 コロトロン帯電器3によるイン
クの分離作用を図4〜図8を用いて詳細に説明する。本
発明であるインク中の着色帯電粒子と同極性である負極
性コロナイオンが照射された場合の転写ドラム上のイン
ク像の状態を図5および図6に示し、比較例としてイン
ク中の着色帯電粒子と逆極性である正極性コロナイオン
が照射された場合の転写ドラム上のインク像の状態を図
7および図8に示す。本実施例においては着色帯電粒子
41は負に帯電しており、転写ドラム1はグランドに接
続されている。転写ドラム1上のインク像40は、図4
に示すように石油系溶媒42中に着色帯電粒子41が均
一に分散されている。ここでコロトロン帯電器3により
インク中の着色帯電粒子41と同極性である負極性コロ
ナイオン43が少量照射されると、インク像40の表面
は図5に示すように負に帯電し、着色帯電粒子41が静
電気力を受けて転写ドラム1表面に付着する。着色帯電
粒子41は図4におけるインク像40の形状を保ったま
ま、転写ドラム1の表面方向に向かって移動し、転写ド
ラム1の近い部分においては濃縮されたインク像とな
る。すなわち、着色帯電粒子41が分散しているインク
像40は、着色帯電粒子41と同極性である負極性コロ
ナイオン43を照射することによって濃縮された着色帯
電粒子41と石油系溶媒42とに分離することができ
る。転写ドラム1上のインク像40のない部分45にも
負極性コロナイオン43は照射されるが、転写ドラム1
は導電性であるために帯電することはない。また、コロ
トロン帯電器3によりインク中の着色帯電粒子41と同
極性である負極性コロナイオン43が多量に照射される
と、インク像40の表面は図6に示すように負に帯電
し、着色帯電粒子41が静電気力を受けて転写ドラム1
表面に付着する。この時、多量の負極性コロナイオン4
3によって負に帯電したインク像40表面上の石油系溶
媒42もまた転写ドラム1の表面方向に向かって移動し
ようとする力が働き、インク像40表面上の石油系溶媒
42の液滴形状は図4におけるインク像40の高さ方向
に減少し、インク滴40と転写ドラム1との接触面積に
比べ拡大されるが、着色粒子41は図4におけるインク
像40と転写ドラム1との接触面積を保ったままの状態
となり、転写ドラム1の近い部分においては濃縮された
インク像となる。したがってコロトロン帯電器3を用い
てインク中の着色帯電粒子41と同極性である負極性コ
ロナイオン43を照射することにより、照射される負極
性コロナイオン43の量に影響を受けることなく安定し
たインク像を形成することができる。本実施例の比較例
として、コロトロン帯電器3によりインク中の着色帯電
粒子41と逆極性である正極性コロナイオン44を少量
照射すると、インク像40の表面は図7に示すように正
に帯電し、着色帯電粒子41が静電気力を受けてインク
像40表面に近い部分に浮遊して転写ドラム1には付着
していない状態となる。また、コロトロン帯電器3によ
りインク中の着色帯電粒子41と逆極性である正極性コ
ロナイオン44を多量に照射すると、インク像40の表
面は図8に示すように正に帯電し、着色帯電粒子41が
静電気力を受けてインク像40表面に近い部分に移動す
るが、多量の正極性コロナイオン44によって正に帯電
したインク像40表面上の石油系溶媒42は転写ドラム
1の表面方向に向かって移動しようとする力が働くた
め、インク像40表面上の石油系溶媒42の液滴形状は
図4におけるインク像40の高さ方向に減少し、インク
滴40と転写ドラム1との接触面積に比べ拡大される
が、着色粒子41は図4におけるインク像40と転写ド
ラム1との接触面積を保ったままの状態となり、転写ド
ラム1の近い部分においては濃縮されたインク像とな
る。
【0023】ただし、着色帯電粒子41と転写ドラム1
との付着力には静電気力が働かないため、同極性のイオ
ンを照射した場合(図5、6)に比べ弱いものとなる。
したがってコロトロン帯電器3を用いてインク中の着色
帯電粒子41と逆極性である正極性コロナイオン44を
照射すると、得られるインク像は照射される正極性コロ
ナイオン44の量によって異なったものとなる。
【0024】また、コロトロン帯電器3によって、コロ
ナイオンを照射するタイミングは、インク像形成動作と
同期して行ってもよい。すなわち、インク像形成動作の
終了後に、一様にコロナイオンを照射するばかりでな
く、本実施例では、インク像形成動作中の転写ドラム1
の回転毎に同期して、コロトロン帯電器3によりコロナ
イオンを照射しても構わない。特に、転写ドラム1の表
面とインクとの濡れ性によって、インク像40が流れ易
かったり、または濡れ難くてインク滴が互いに集まって
しまうような場合には有効である。これは、記録信号に
応じて忠実に、着色帯電粒子41を転写ドラム1表面上
に固定する上述の作用を有するためである。この場合、
照射されるコロナイオンがインク像形成動作中の転写ド
ラム1の回転毎に積算されてインク像ごとに照射される
コロナイオンの量が異なるため、照射されるコロナイオ
ンの量に影響を受けることなく安定したインク像を形成
することができる方法、すなわちインク中の着色帯電粒
子41と同極性のコロナイオンを照射することが有効と
なる。
【0025】次に、溶媒塗布手段4によって、インクを
構成している石油系溶媒20を転写ドラム1表面に一様
に塗布する。これは、溶媒容器15に収納している石油
系溶媒20を、ポンプ16によって塗布ヘッド18に供
給することにより、スリット17から石油系溶媒20を
吐出させて、転写ドラム1表面に一様に塗布する。ここ
で、インク像40の上から石油系溶媒20を塗布する
際、着色帯電粒子41に対して塗布圧が働くが、インク
像40の着色帯電粒子41には、転写ドラム1表面との
間に強い付着力が働いているため、着色帯電粒子41は
乱れることはない。しかし、図7、図8に示す比較例で
ある着色帯電粒子41とは逆極性である正極性コロナイ
オン44を少量照射した場合、インク像40の着色帯電
粒子41の転写ドラム1表面との付着力が弱いため、着
色帯電粒子41は乱れ易い。また、溶媒塗布手段4によ
る石油系溶媒20の塗布厚みは、後述する塗布厚規制手
段5によって決められ、本実施例では塗布厚規制ローラ
21と転写ドラム1との距離よりも厚く塗布する必要が
ある。
【0026】石油系溶媒を一様に塗布された転写ドラム
1は、塗布厚規制ローラ21によって、石油系溶媒を所
定の厚さに規制される。塗布厚規制ローラ21は両端に
レースリング23を装着し、転写ドラム1に当接するこ
とによって、転写ドラム1と0.3mmの距離を隔て
て、図中矢印Cの方向に回転する。これによって、転写
ドラム1と塗布厚規制ローラ21との微小間隙中の石油
系溶媒20に、流体粘性に起因する力を与えて、転写ド
ラム1表面からから引き剥し、転写ドラム1の表面には
石油系溶媒20を所定の厚みで規制することができる。
インク像40の着色帯電粒子41には、先に述べた強い
付着力が働いているため、転写ドラム1表面から剥がれ
ることはない。しかし、図7、図8に示す比較例である
着色帯電粒子41とは逆極性である正極性コロナイオン
44を少量照射した場合、インク像40の着色帯電粒子
41の転写ドラム1表面との付着力が弱いため、着色帯
電粒子41は転写ドラム1表面から剥がれ易い。特に規
制される石油系溶媒の厚みを薄くする場合には流体粘性
による力が大きく働くために、同極性のコロナイオンを
照射することが有効である。したがって、照射されるコ
ロナイオンの量に影響を受けることなく、安定してイン
ク像を転写ドラム1表面に形成することができる方法、
すなわちインク中の着色帯電粒子41と同極性のコロナ
イオンを照射することが有効となる。
【0027】本実施例では、石油系溶媒20の厚みが5
μm以下になる様に、塗布厚規制ローラ21の周速を定
め、転写ドラム1上に濃縮したインク像40を形成して
いる。塗布厚規制ローラ21表面に付着した石油系溶媒
20は、剥離板22によって除去され、溶媒容器15内
に流下させて保持する。
【0028】次に転写ドラム1と転写押圧ローラ6を当
接させ、圧力を印加し、この押圧部に記録紙8を通過さ
せ、印加される圧力によって、転写ドラム1上のインク
像を記録紙8に転写する。この時、インク像は適度な湿
潤状態を保っているために、低圧力で、記録紙8上に高
画質の画像を得ることができる。
【0029】記録紙8へのインク像の転写が終了する
と、クリーニングブレード25が転写ドラム1に当接さ
れ、転写ドラム1上の残留インク像が剥離、除去され
る。所定時間経過すると、クリーニングブレード25
は、もとの当接状態が解除された状態になる。
【0030】転写ドラム1上のインク像は、塗布厚規制
ローラ21を通過することにより、蒸発手段を用いず
に、濃縮されたインク像を形成することができる。その
ため、インクを構成している石油系溶媒の蒸気の発生に
よる装置内の汚染を防ぐことができる。また、インク像
形成動作終了後に、一様に石油系溶媒を塗布して所定の
厚みに規制するため、一様な濃縮状態のインク像を形成
することができる。そのため、印字から転写までの時間
や、印字パターンに影響されない、低転写圧力で良好な
画像を得ることができる。
【0031】図9は本発明の第2実施例の転写型インク
ジェットプリンタの斜視図を示す。転写媒体である転写
ベルト9の周囲に、インクジェット記録ヘッド2、コロ
トロン帯電器3、溶媒塗布手段4、溶媒厚規制手段5、
転写押圧ローラ6、転写ベルトクリーニングパッド50
とが順次配置されている。転写ベルト9は、駆動ローラ
51と従動ローラ52とテンションローラ53とによっ
て構成される搬送機構に懸架されて、図中矢印Fの方向
に搬送される。テンションローラ53、従動ローラ5
2、駆動ローラ51に対して、転写ベルト9を介して対
向する位置に、それぞれインクジェット記録ヘッド2、
溶媒塗布手段4と溶媒厚規制手段5、転写押圧ローラ6
をそれぞれ配置している。本実施例で用いたインクは、
第1実施例と同様の石油系溶媒と着色帯電粒子で構成さ
れている。
【0032】転写ベルト9は、ニッケル等の金属の無端
ベルトに導電性弾性層を積層して構成され、導電性弾性
層としては第1実施例で示したゴム材等を用いることが
できる。溶媒塗布手段4と塗布厚規制手段5とは、その
一部が一体に構成されている。溶媒塗布手段4は、溶媒
供給スリット61が供給ポンプ60を介して、石油系溶
媒を収納している溶媒タンク62と接続された構成であ
る。また、塗布厚規制手段5は、溶媒回収スリット65
が回収ポンプ66を介して、溶媒タンク62と接続され
た構成である。溶媒供給スリット61と溶媒回収スリッ
ト65とは、部材67によって一体に構成され、それぞ
れのスリットの開口部を従動ローラ52の軸方向に沿っ
て配置している。
【0033】次に動作について説明する。インクジェッ
ト記録ヘッド2によるインク像形成動作及びコロトロン
帯電器3によるコロナイオン照射の動作は、第1実施例
と同様であるので説明は省略する。インク像を形成した
転写ベルト9に対して、部材67は微小ギャップを介し
て対向配置している。転写ベルト9上のインク像は、溶
媒供給スリット61から供給ポンプ60を介して溶媒タ
ンク62内部に収納している石油系溶媒を一様に塗布さ
れる。一様に塗布された石油系溶媒は、溶媒回収スリッ
ト65から回収ポンプ66を介して石油系溶媒を溶媒タ
ンク62に回収される。ここで、溶媒回収スリット65
では、転写ベルト9と対向する部分で負圧になるように
回収ポンプ66を作動させているために、溶媒供給スリ
ット61から供給される石油系溶媒に加え、転写ベルト
9上のインク像からも石油系溶媒を回収することができ
る。ここで、インク像を構成している着色帯電粒子に
は、転写ベルト1との間に第1実施例で述べた鏡像力が
作用しているため、転写ドラム1表面から剥がれること
はない。このため、転写ベルト9上には、着色帯電粒子
上に一様な厚みの石油系溶媒が塗布されたインク像を形
成することができ、適正な濃縮状態のインク像を転写押
圧ローラ6によって押圧し記録紙8に転写することがで
きる。本実施例では、転写ベルト9に塗布する石油系溶
媒の厚みを5μmになるように、供給ポンプ60と回収
ポンプ66を作動させている。
【0034】本実施例においても、インク像を構成して
いる石油系溶媒を蒸発させる蒸発手段を用いていないた
めに、蒸気の発生による装置の汚染がない。また、一様
な濃縮状態のインク像を形成できるために、印字から転
写までの時間や、印字パターンに影響されない、低転写
圧力で良好な画像を得ることができる。
【0035】尚、本実施例においてインク中の着色帯電
粒子41および照射されるコロナイオンの極性を共に負
極性としたが、着色帯電粒子41および照射されるコロ
ナイオンの極性を共に正極性とした場合にも同様の効果
が得られた。また、転写媒体として導電性の材料ばかり
でなく、導電性の材料の表面層に絶縁性のコート等を施
した転写媒体に対しても本発明は適用できることを確認
している。
【0036】
【発明の効果】本発明の転写インクジェットプリンタで
は、転写媒体上のインク像にインク中の着色帯電粒子と
同極性のイオンを照射して、インクを構成している着色
帯電粒子を転写媒体表面に固定した後に、インク像を構
成している石油系溶媒を所定の厚みにして、適正な湿潤
状態で記録媒体に転写する。
【0037】従って、転写媒体上のインク像の溶媒を蒸
発させる蒸発手段を用いずに、インク像を粘稠状態にし
て記録媒体への転写ができる。この結果、蒸気の発生に
よる装置の汚染を防止できるという効果を有する。ま
た、インク像の一様な粘稠状態を、場所や印刷パターン
等によらず実現することができるため、安定して高画質
転写像を得ることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の転写型インクジェットプ
リンタを示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例の転写型インクジェットプ
リンタを示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施例の転写型インクジェットプ
リンタにおけるインク像形成動作を示す図である。
【図4】本発明の第1実施例において転写ドラム上にイ
ンク滴を吐出した瞬間の状態を示す図である。
【図5】本発明の第1実施例においてインク中の着色帯
電粒子と同極性である負極性コロナイオンが少量照射さ
れ転写ドラム上のインク像が濃縮された状態を示す図で
ある。
【図6】本発明の第1実施例においてインク中の着色帯
電粒子と同極性である負極性コロナイオンが多量に照射
され転写ドラム上のインク像が濃縮された状態を示す図
である。
【図7】本発明の第1実施例の比較例として、インク中
の着色帯電粒子と逆極性である正極性コロナイオンが少
量照射された場合の転写ドラム上のインク像の状態を示
す図である。
【図8】本発明の第1実施例の比較例として、インク中
の着色帯電粒子と逆極性である正極性コロナイオンが多
量に照射された場合の転写ドラム上のインク像の状態を
示す図である。
【図9】本発明の第2実施例の転写型インクジェットプ
リンタを示す斜視図である。
【図10】従来の転写型インクジェットプリンタの構成
を示す図である。
【図11】従来の蒸発手段を備えた転写型インクジェッ
トプリンタの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 :転写ドラム(転写媒体) 9 :転写ベルト(転写媒体) 2 :インクジェット記録ヘッド 3 :コロトロン帯電器(イオン照射手段) 4 :溶媒塗布手段 5 :塗布厚規制手段 6 :転写押圧ローラ(転写手段) 8 :記録紙(記録媒体) 20、42:石油系溶媒(溶媒) 40 :インク像 41 :着色帯電粒子 43 :負極性コロナイオン 44 :正極性コロナイオン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色帯電粒子を高絶縁性低誘電率担体液
    からなる溶媒中に分散してなるインクと、このインクを
    インク滴として吐出するインクジェット記録ヘッドと、
    このインク滴を担持し、かつインクジェット記録ヘッド
    に対して間隙を介して移動する転写媒体と、この転写媒
    体から記録媒体にインク像を転写する転写手段とを有
    し、前記転写媒体にインク像を形成後、転写手段に至る
    までの間に、前記転写媒体に形成したインク像に対し
    て、前記インク中の着色帯電粒子と同極性のイオンを照
    射するイオン照射手段と溶媒を塗布する溶媒塗布手段と
    溶媒の厚みを一定にする溶媒厚規制手段とを順次備えた
    ことを特徴とする転写型インクジェットプリンタ。
JP17033292A 1992-03-19 1992-06-29 転写型インクジェットプリンタ Pending JPH068414A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17033292A JPH068414A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 転写型インクジェットプリンタ
SG1996005617A SG46523A1 (en) 1992-03-19 1993-03-19 Transfer type ink jet printer
DE69307562T DE69307562T2 (de) 1992-03-19 1993-03-19 Nach dem Übertragungsprinzip arbeitender Tintenstrahldrucker
US08/034,484 US5365261A (en) 1992-03-19 1993-03-19 Transfer type ink jet printer
EP93104549A EP0561419B1 (en) 1992-03-19 1993-03-19 Transfer type ink jet printer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17033292A JPH068414A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 転写型インクジェットプリンタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH068414A true JPH068414A (ja) 1994-01-18

Family

ID=15902981

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17033292A Pending JPH068414A (ja) 1992-03-19 1992-06-29 転写型インクジェットプリンタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH068414A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8002400B2 (en) * 2006-01-18 2011-08-23 Fuji Xerox Co., Ltd. Process and apparatus for forming pattern

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8002400B2 (en) * 2006-01-18 2011-08-23 Fuji Xerox Co., Ltd. Process and apparatus for forming pattern

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5365261A (en) Transfer type ink jet printer
EP3508346B1 (en) Hard imaging device
US4493550A (en) Development apparatus of latent electrostatic images
JPH06171076A (ja) 転写型インクジェットプリンタ
US20070279469A1 (en) Method and apparatus for ink jet printing on patterned substrate
JPH07178954A (ja) 画像形成装置
US9405232B2 (en) Ink transfer element
US9358778B2 (en) Inkjet imaging methods, imaging methods and hard imaging devices
JPH06126945A (ja) 転写型インクジェットプリンタ
JPH068414A (ja) 転写型インクジェットプリンタ
JP3097334B2 (ja) 転写型インクジェットプリンタ
JPH05330028A (ja) 転写型インクジェットプリンタ
JP3488548B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH0671873A (ja) インクジェット記録装置
JPH05330035A (ja) インクジェット記録装置
JP2826535B2 (ja) 静電式インクジェットプリントヘッド
JP2965531B2 (ja) 静電潜像からなる画線部に応じてインク塗布を実施する方法および装置
JPH05318714A (ja) インクジェット記録装置
JPH05261903A (ja) 転写型インクジェットプリンタ
JPH0667614B2 (ja) スクリーン・プリンタの液転写印字方法
JPH09156212A (ja) 画像記録方法及び画像記録装置
JPH0930031A (ja) 画像形成装置
JPH09263001A (ja) 画像形成装置
JPH0355583A (ja) 印刷装置
JPS594308B2 (ja) 記録方法および記録装置