JPH0683743B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機

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JPH0683743B2
JPH0683743B2 JP60274447A JP27444785A JPH0683743B2 JP H0683743 B2 JPH0683743 B2 JP H0683743B2 JP 60274447 A JP60274447 A JP 60274447A JP 27444785 A JP27444785 A JP 27444785A JP H0683743 B2 JPH0683743 B2 JP H0683743B2
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詔八 鵜川
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Sankyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、パチンコ遊技機やメダル遊技機等で代表され
る弾球遊技機に関し、詳しくは、打球を遊技領域に打込
んで遊技が行なわれる弾球遊技機に関する。
[従来の技術] この種の弾球遊技機において、従来から一般的に知られ
ているものに、たとえば、特開昭60-21779号公報に記載
のものがあった。この従来の弾球遊技機は、遊技者にと
って有利となる第1の状態と遊技者にとって不利となる
第2の状態とに変化可能な可変入賞球装置が遊技領域に
設けられ、予め定めた特定遊技状態となった場合にその
可変入賞球装置が第1の状態となり、比較的多くの打玉
が可変入賞球装置内に入賞できるように構成されたもの
があった。そして、この従来の弾球遊技機においては、
第1の状態となっている可変入賞球装置内に多くの打玉
を入賞させることのできる打球操作技術の優れた熟練者
のみに遊技価値が集中するのを防止するべく、第1の状
態となっている可変入賞球装置内に入賞可能な打球の入
賞上限個数を設定するとともに、その可変入賞球装置内
に入賞した打球を検出する打球検出手段を設け、その打
球検出手段により上記上限個数の打球が検出された場合
に可変入賞球装置を遊技者にとって不利な第2の状態に
するように構成されていた。
そして、この従来の弾球遊技機における打球検出手段
は、アースに接続されて所定の電圧(OV)に保持される
第1の配線接続部と信号を出力する第2の配線接続部と
を有しており、打球の検出に伴って第2の配線接続部か
らの出力信号の電圧が変化するように構成されており、
この電圧の変化により入賞玉が検出されたことが判別さ
れる。
[発明が解決しようとする課題] このような目的で設けられた打球検出手段が、前記第1
の配線接続部側と第2の配線接続部側とが短絡するいわ
ゆるショートが発生した場合には、適正に入賞玉を検出
できなくなるために、入賞玉がその上限個数に達したか
否かを判別することができず、入賞上限個数を超えて大
量の入賞玉が可変入賞球装置内に進入するという不都合
な事態が発生する。すなわち、従来の弾球遊技機におい
ては、遊技領域内に打込まれた打球を検出可能な打球検
出手段におけるショートが発生した場合に、そのショー
トを判別して異常が発生したことを判定する機能が設け
られていなかった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、
その目的は、遊技領域に打込まれた打球を検出可能な打
球検出手段にショートが発生した場合に、それを判別し
て異常が発生したことを判定することのできる弾球遊技
機を提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、打球を遊技領域に打込んで遊技が行なわれる
弾球遊技機であって、 前記遊技領域に打込まれた打球を検出可能であり、所定
の電圧に保持される第1の配線接続部と信号を出力する
第2の配線接続部とを有し、打球の検出に伴って前記第
2の配線接続部からの出力信号の電圧が変化する打球検
出手段と、 該打球検出手段が打球を検出した場合に導出される出力
信号が伝達される信号伝達手段とは別個に設けられ、前
記打球検出手段の前記第2の配線接続部からの出力信号
が入力され、該入力信号の電圧レベルに応じて第1の信
号または第2の信号を出力する信号出力手段とを含み、 前記打球検出手段は、打球の非検出状態と打球の検出状
態とにおける出力電圧の変化の幅が、前記第1の配線接
続部の電圧とは異なる所定のレベル範囲となるように構
成されており、 前記信号出力手段は、前記入力信号が前記打球の非検出
状態の電圧レベルである場合に第1の信号を出力し、前
記打球検出手段の第1の配線接続部側と第2の配線接続
部側とが短絡することにより前記入力信号が前記所定の
レベル範囲から外れている場合に第2の信号を出力する
ことを特徴とする。
[作用] 本発明によれば、遊技領域に打込まれた打球を検出可能
な打球検出手段が設けられており、その打球検出手段
は、所定の電圧に保持される第1の配線接続部と信号を
出力する第2の配線接続部とを有し、打球の検出に伴っ
て第2の配線接続部からの出力信号の電圧が変化する。
前記打球検出手段が打球を検出した場合に導出される出
力信号が伝達される信号伝達手段とは別個に信号出力手
段が設けられており、この信号出力手段に前記打球検出
手段の第2の配線接続部からの出力信号が入力され、そ
の入力信号の電圧レベルに応じて第1の信号又は第2の
信号が出力される。打球検出手段は、打球の非検出状態
と検出状態とにおける出力電圧の変化の幅が、前記第1
の配線接続部の電圧とは異なる所定のレベル範囲となる
ように構成されており、前記信号出力手段からは、前記
第2の配線接続部からの入力信号が前記打球の非検出状
態の電圧レベルである場合に第1の信号が出力され、前
記第1の配線接続部と第2の配線接続部とが短絡するこ
とにより前記入力信号が前記所定のレベル範囲から外れ
ている場合に第2の信号が入力される。
[実施例] 以下には、図面を参照して、好ましい実施例の説明をす
る。
説明は、弾球遊技機の典型例としてパチンコ遊技機を例
にとってするが、この発明は、パチンコ遊技機に限ら
ず、コイン遊技機等の他の弾球遊技機にも適用できるこ
とを予め指摘しておく。
(パチンコ遊技機外観構成の説明) イ.パチンコ遊技機正面構造の説明 第1図は、この発明の一実施例であるパチンコ遊技機10
の正面図である。パチンコ遊技機10は、前面枠12に着脱
自在に装着された遊技盤14を備えている。遊技盤14の盤
面には、ほぼ円形にガイドレール16が配置されて、遊技
領域が規定されている。遊技領域の中央部(遊技盤14の
中央部)には、可変表示装置18が配置され、その下方に
は可変入賞球装置20が配置されている。また、可変表示
装置18と可変入賞球装置20との間および可変入賞球装置
20には、パチンコ玉が入賞することにより可変表示装置
18の表示態様の変化を開始させることのできる始動入賞
口22,23a,23bが設けられている。さらに、遊技領域の中
央左右両側および前面枠12の上辺には、それぞれ、表示
ランプ24a,24bおよび26a,26bが設けられている。
なお、第1図において、28は金枠、30は前面枠12に開閉
自在に取付けられたガラス扉、32は前面枠12に開閉自在
に取付けられた前面板、34は前面板32に設けられた打球
供給皿、36は打球供給皿34内部に内蔵された効果音出力
用のスピーカ、38は可変表示装置18の表示が変化中に押
されることにより、表示変化を停止させる停止スイッ
チ、40はパチンコ玉を発射するための操作ハンドル、42
は打球供給皿34に入りきらないパチンコ玉を受入れるた
めの余剰玉受皿であり、これらの各部材は、パチンコ遊
技機において既に公知のものである。
ロ.パチンコ遊技機裏面構造の説明 第2図は、パチンコ遊技機10の裏面構造を説明するため
の図である。
第2図を参照して、遊技盤14の裏面には、可変表示装置
18に対応してスロットドラム機構44が設けられている。
スロットドラム機構44は、回転ドラムを含み、その回転
ドラムの停止位置によって、可変表示装置18(第1図参
照)に表示される表示内容を変化できるものである。可
変入賞球装置20(第1図参照)に対応する裏面側には、
可変入賞球装置20の駆動機構が現われている。駆動機構
は、後に詳述するように、開閉板を開成駆動するための
ソレノイド46を含んでいる。始動入賞口22,23a,23b(第
1図参照)に入賞した玉は、玉誘導樋48で導かれ、始動
入賞玉検出スイッチ50,51a,51bで検出されるようになっ
ている。
なお、第2図において、52はパチンコ遊技機10に追加す
る景品玉を貯留しておくための景品玉タンク、54は景品
玉タンクからの玉を導く景品玉誘導樋、56は1回の入賞
ごとに動作して、払出すべきパチンコ玉数分だけを供給
するための景品玉払出装置、58は入賞した玉に基づいて
動作し、景品玉払出装置56を駆動するための入賞玉処理
器、60は操作ハンドル40(第1図参照)の操作に応答し
てパチンコ玉を打球発射するための打球発射装置であ
り、これらのものはパチンコ遊技機において既に公知の
ものである。
(可変入賞球装置の説明) 第3図ないし第9図は、可変入賞球装置20を説明するた
めの図である。特に、第3図は斜視図、第4図は分解斜
視図、第5図は部分的に透かして描いた正面図、第6図
は部分的に透かして描いた背面図、第7図は開閉板が閉
成状態の縦断面図、第8図は開閉板が開成状態の縦断面
図、第9図は入賞玉検出機構の動作を説明するための縦
断面図である。
次に、第3図および第4図を主として参照し、必要に応
じて第5図ないし第9図を参照しながら、可変入賞球装
置20の構造について説明をする。
可変入賞球装置20は、横長の取付基板62を含む。取付基
板62の中央上部には、横長の略長方形の開口64が形成さ
れている。開口64の左右両側には、始動入賞口23a,23b
が設けられている。取付基板62の裏面側には、始動入賞
口23a,23bに入賞した玉を裏面側に導くための入賞玉誘
導樋66a,66bが、取付基板62に一体的に形成されてい
る。そして、入賞玉誘導樋66a,66bに関連して、それぞ
れ、始動入賞玉検出スイッチ51a,51bが設けられてい
る。入賞玉誘導樋66a,66bが形成された取付基板62のさ
らに両外側には、表示ランプ挿通孔68a,68bがあけられ
ている。この挿通孔68a,68bには、それぞれ、取付基板6
2の裏面側から表示ランプ70a,70bが挿嵌される。
取付基板62の表面側で、入賞玉誘導樋66aおよび表面ラ
ンプ挿通孔68aに対応して、カバー部材72aが取付けられ
ている。同様に、入賞玉誘導樋66bおよび表示ランプ挿
通孔68bに対応してカバー部材72bが取付けられている。
カバー部材72a,72bは、それぞれ、取付基板62と相まっ
て上記始動入賞口23a,23bを形成する。とともに、少な
くとも表示ランプ挿通孔68a,68bに対応する部分はたと
えば赤色に着色された光透過性の合成樹脂等で形成され
ていて、表示ランプ70a,70bの点滅状態が前方から視認
できるようにされている。なお、当然のことながら、カ
バー部材72a,72bの厚みは、始動入賞口23a,23bにパチン
コ玉が入賞可能なように、パチンコ玉の直径寸法よりも
やや大きなものに選ばれている。
カバー部材72a,72bのさらに前面側には、前面飾り板74
a,74bが取付けられている。前面飾り板74a,74bは、その
表面に、図示しない遊技者の興趣をそそる飾り模様等が
描かれた板である。前面飾り板74a,74bには、それぞ
れ、窓孔が形成されている。そして、これら窓孔を介し
て表示ランプ70a,70bの点滅状態を見ることができ、そ
の装飾効果が盛り上げられるようになっている。
取付基板62の中央部下側、すなわち開口64の下側には、
カバー部材76および前面飾り板78とともにディジタル表
示器80が取付けられている。より詳しく言えば、ディジ
タル表示器80は、その上面および左右両側面を覆うカバ
ー部材76に取付けられ、該カバー部材76は取付基板62の
前面に装着されている。さらに、カバー部材76の前面側
には、前面飾り板78が取付けられている。前面飾り板78
の中央部は、ディジタル表示器80の表示が見えるように
矩形にくり抜かれたディジタル用窓82があけられてい
る。カバー部材76は、上方から落下するパチンコ玉を左
右振り分けるとともに、ディジタル表示器80を保護する
ためのものである。
取付基板62の裏面側で、開口64の下辺の両側には、開閉
板84取付用の突起86a,86bが設けられており、開閉板84
は、支軸88a,88bによって突起86a,86bに回動自在に取付
けられている。したがって、開閉板84は、開口64に対し
て開閉自在に取付けられていることになる。
開閉板84は、その裏面側下方部に、三角形状の小突起が
平行に多数配置されている。これら小突起は、パチンコ
玉を所定の方向へ導く働きをするとともに、開閉板84を
補強するものである。また、開閉板84の前面側左右両端
には、開閉板84の開きすぎを防止するためのストッパ片
90a,90bが設けられている。さらに、開閉板84の右端に
は、係合ピン92が設けられている。係合ピン92は、作動
部材94の側面U字形の係合受部96と係合されている。そ
して、作動部材94はソレノイド46のプランジャ98に取付
けられている。したがって、ソレノイド46が電気的に付
勢状態のとき、そのプランジャ98を上方向に引き上げ、
開閉板84を開成する(第8図参照)。電気的に消勢状態
のときは、プランジャ98は復帰ばね100によって下方向
に下がるので、開閉板84は閉成される(第7図参照)。
取付基板62の裏面側には、入賞玉受枠102が取付けられ
ている。入賞玉受枠102は、開口64の上縁および左右両
側縁を取り囲むように取付けられている。そして開口64
から入賞した玉を誘導するためのV入賞振分け樋104a,1
04bおよび入賞玉集合樋106a,106bが上下に2段構成で備
えられている。入賞玉集合樋106a,106bの下側には打球
検出手段の一例の入賞玉検出スイッチ108が取付けられ
ている。入賞玉検出スイッチ108は、通過孔110をパチン
コ玉が通過するごとに、該通過孔110内の磁束の変化を
検出して、パチンコ玉を検出するスイッチである。V入
賞振分け樋104a,104b間には孔112が形成されており、そ
の孔112に、入賞玉受枠102の裏面側から玉感知板114が
差し込まれている。玉感知板114は保持枠116によって揺
動自在に保持されている。保持枠116の上には検出器取
付板118を介して検出基板120が備えられている。さら
に、入賞玉受け枠102の後方には、表示ランプ122a,122b
を備える中継基板124が取付けられている。
次に、主として第9図を参照して、開口64にパチンコ玉
が入賞し、V入賞振分け樋104a,104bによって振分けら
れた玉がV入賞した場合の玉感知板114その他の動作に
ついて説明をする。V入賞振分け樋104a,104bの間にパ
チンコ玉Pが落下すると、玉感知板114が第9図に示す
ように後方に揺動される。すると、玉感知板114に設け
られた反射膜122が第9図の位置になり、検出基板120に
備えられた図示しない発光ダイオードの光が反射膜122
で反射され、検出基板120に備えられた図示しないフォ
トセンサで受光されるようになっている。そして、フォ
トセンサの出力により、V入賞が検出されることにな
る。
開口64に入賞したパチンコ玉Pは、上述のように玉感知
板114を揺動させた後、あるいは、V入賞振分け樋104a,
104bで左右両側へ振り分けられて玉感知板114を揺動さ
せることなく、下側に落下し、入賞玉集合樋106a,106b
で集められて、入賞玉検出スイッチ108の通過孔110を通
過する(第8図、第9図参照)。この通過の際に、上述
したように、入賞玉検出スイッチ108によってパチンコ
玉が検出され、その出力は後述する制御のために用いら
れる。
さらに、通過孔110を通過したパチンコ玉は、取付基板6
2の下方端部の裏面側に突出して設けられた側面略三角
形状の変流突起124(第8図参照)と衝突し、その流れ
る方向に変化が加えられる。変流突起124は、落下する
パチンコ玉の流れを変えるための部材で、第8図に示す
ように、取付基板62と一体的に形成されている。変流突
起124は、遊技盤14の開口端面126に直接パチンコ玉がぶ
つかり、開口端面126から遊技盤14にひびが入る等する
のを防止する働きをしている。
(入賞玉検出スイッチ108の説明) 次に、第10図および第11図を参照して、入賞玉検出スイ
ッチ108の回路構成の一例および検出動作について説明
をする。
入賞玉検出スイッチ108は、通過孔110をパチンコ玉が通
過することにより、その周囲に巡らされたコイルの磁束
に変化が生じ、それによってパチンコ玉の通過を検出す
るスイッチである。
第10図は、入賞玉検出スイッチ108の基本原理を示す回
路図である。図において、コイルL1およびL2は、入賞玉
検出スイッチ108の通過孔110周囲に巡らされたコイルで
ある。通過孔110をパチンコ玉が通過した場合、コイルL
1およびL2の磁束に変化が生じ、コイルL1およびL2に逆
起電力が発生する。
このため、コイルL1の逆起電力に基づく電流I1がトラン
ジスタQ1のコレクタに流れ、コイルL2の逆起電力に基づ
く電流I2がトランジスタQ1のベースに流れる。したがっ
て、トランジスタQ1がオンする。このように、コイルL1
およびL2をパチンコ玉が横切るときに生じる逆起電力を
利用して、トランジスタをオン/オフさせるようにすれ
ば、パチンコ玉を検出することができる。
第11図は、第10図に示した基本回路の原理を用いた入賞
玉検出スイッチ108を構成する具体的な回路の一例であ
る。
第11図を参照して、パチンコ玉(P玉)検出回路のトラ
ンジスタQ1とQ2とは発振回路を構成しており、通常は、
発振状態にあって、トランジスタQ1はオンしている。そ
のため、バッファ(BUFF)回路のトランジスタQ3がオン
し、スイッチング回路のトランジスタQ4もオンである。
したがって、入力端子INから流れ込む電流は、抵抗R6お
よびトランジスタQ4を介して出力端子OUTに流れてい
る。ところが、パチンコ玉が、入賞玉検出スイッチ108
の通過孔110を通過すると、コイルL2およびL1に逆起電
力が生じ、この逆起電力によって電流I2およびI1が流れ
る。これらの電流は、トランジスタQ1の発振を妨げる方
向、すなわち、トランジスタQ1をオフさせる方向に流
れ、瞬間的にトランジスタQ1はオフする。よって、トラ
ンジスタQ3のベース電位が上がり、トランジスタQ3がオ
フし、トランジスタQ4もオフする。したがって、入力端
子INから流れ込む電流は、トランジスタQ4によって一時
的に遮断され、出力OUTの電圧が下がる。パチンコ玉が
コイルL2およびL1の近傍を通過した後は、コイルL2およ
びL1に生じる逆起電力はすぐになくなるので、再びトラ
ンジスタQ1はオンし、トランジスタQ4もオンして、入力
端子INからの電流は、トランジスタQ4を介して出力端子
OUTに流れる。
したがって、この回路によれば、パチンコ玉の通過の瞬
間ごとに、第12図(A)に示すように、出力電位にパル
ス状のローレベル電位が現われることになる。よって、
このパルスの数に基づいて、入賞したパチンコ玉の数を
計数することができる。
ところで、第12図は、入賞玉検出スイッチ108の出力端
子OUTの電位状態を示すための波形図である。次に、第1
2図を参照して、入賞玉検出スイッチ108が動作する場合
の出力端子OUTの電位について説明をする。
通常動作をしている場合は、前述したように、出力端子
OUTの電位は、第12図(A)のように変化する。この
際、そのハイレベル電位は、電源電位24Vではなく、そ
れよりも低いたとえば17V程度である。また、そのロー
レベル電位も、完全に接地電位0Vとはならず、たとえば
2V程度である。これは、第11図に示すように、入賞玉検
出スイッチ108内には、多数の抵抗,トランジスタおよ
びコンデンサ等が含まれているため、これらのインピー
ダンス等の関係で、ハイレベル電位は電源電位よりもか
なり低くなり、かつローレベル電位は接地電位よりやや
高くなるのである。
一方、入賞玉検出スイッチ108が断線した場合は、その
出力端子OUTの電位は、完全に接地電位0Vになる。逆
に、入賞玉検出スイッチ108がショートされたときは、
入力端子INと出力端子OUTとが直結されるので、出力端
子OUTには電源電位24Vが直接現われ、第12図(C)で示
すようになる。よって、入賞玉検出スイッチ108の出力
端子OUTの電位状態を検出することにより、入賞玉検出
スイッチ108に不正が施され、断線されたり、ショート
されたりしたことを検出できる。この原理に基づいて、
この発明の一実施例では、次のように検出回路が設けら
れている。
(電力状態判定手段の説明) 第13図は、この発明の一実施例に用いられている電力状
態判定回路の一例を示す回路図である。第13図を参照し
て、入賞玉検出スイッチ108の一端(第1の配線接続
部)には電源電圧24Vが与えられ、その他端(第2の配
線接続部)はインバータ128を介して駆動回路としての
マイクロコンピュータ130に接続されている。ここで、
入賞玉検出スイッチ108は、直接ではなくインバータ128
を介してマイクロコンピュータ130に接続されている
が、これは、マイクロコンピュータ130の入力端子と信
号レベルとの整合性をとるためのもので、場合によって
は入賞玉検出スイッチ108の他方端子が直接マイクロコ
ンピュータ130に接続されてもよい。この構成により、
入賞玉検出スイッチ108が正常に入賞玉を検出すれば、
その検出出力が一瞬ローレベルとなり、そのローレベル
出力がインバータ128を介して反転されてハイレベルと
なりハイレベルパルスがマイクロコンピュータ130に入
力されて後述するように入賞玉が検出されたことが判定
される。この入賞玉の検出信号(ローレベル信号)がイ
ンバータ128が設けられている信号伝達手段を介して伝
達されてマイクロコンピュータ130に入力される。
入賞玉検出スイッチ108の他方端子(第2の配線接続
部)には、また、電力状態判定回路132が接続され、そ
の出力はマイクロコンピュータ130に与えられるように
なっている。
電力状態判定回路132は、図示のように構成されてお
り、以下に述べるように動作をする。
(A)まず、入賞玉検出スイッチ108が正常な場合の動
作について説明をする。入賞玉検出スイッチ108が正常
な場合、該検出スイッチ108の他端の信号レベルは、第1
2図(A)で説明したように、通常、約17Vのハイレベル
である。つまり、端子には、約17Vのハイレベルが現
われる。このとき、トランジスタ134のエミッタには抵
抗を介して24Vの電源電位が与えられているので、トラ
ンジスタ134のエミッタベース間には約7Vの電位差があ
り、トランジスタ134はオンする。したがって、トラン
ジスタ136もオンし、端子にはハイレベル電位が現わ
れる。一方、端子は約17Vのハイレベル電位であるか
ら、トランジスタ138はオンし、トランジスタ140もオン
する。よって、端子の電位はローレベルとなり、端子
の電位はインバータで反転されてハイレベルとなる。
それゆえ、2入力がハイレベルのナンドゲート142の出
力端子にはローレベルが現われ、それはアンドゲート
144の一方入力として与えられる。アンドゲート144の他
方入力にはパルス発生回路146の出力が与えられてい
る。しかしながら、この場合はアンドゲート144の一方
入力は常時ローレベルであるから、アンドゲート144の
出力端子は常時ローレベルとなり、マイクロコンピュ
ータ130にはパルス発生回路146の出力パルスは与えられ
ない。したがって、電力状態判定回路132の出力によっ
ては、マイクロコンピュータ130は何ら動作はしない。
なお、入賞玉検出スイッチ108が正常状態のときに入賞
玉検出スイッチ108をパチンコ玉が通過した場合、第12
図(A)に示すように通過の瞬間に信号レベルは約2Vの
ローレベルに下がる。しかしながら、この場合はコンデ
ンサ148によってトランジスタ138のベース電位のハイレ
ベルが維持されるので、端子に現われるハイレベル信
号に変化はない。したがって、マイクロコンピュータ13
0にはパルス発生回路146の信号は与えられず、問題はな
い。
(B)入賞玉検出スイッチ108が切断され、または除さ
れた場合。
この場合、端子の信号レベルは、第12図(B)に示す
ように接地レベル0Vとなる。この場合、端子の信号レ
ベルはハイレベルのまま変わらないが、トランジスタ13
8はオフ状態になる。よって、トランジスタ140もオフ
し、端子の信号レベルはハイレベルになり、端子の
レベルはローレベルになる。したがってナンドゲート14
2の出力端子のレベルはハイレベルとなる。したがっ
て、アンドゲート144の出力にはパルス発生回路146のパ
ルスがそのまま現われ、マイクロコンピュータ130に与
えられる。マイクロコンピュータ130は、後述するよう
に、パルス発生回路146の信号によって入賞玉検出スイ
ッチ108の電力状態の異常を検出し、入賞玉検出スイッ
チ108に不正が施されたことを検知する。
(C)入賞玉検出スイッチ108がショートされた場合。
この場合は、第12図(C)に示すように、電源電位24V
が直接端子に現われる。よって、トランジスタ134は
オンからオフに変わり、トランジスタ136もオフする。
よって端子の信号レベルはローレベルとなりナンドゲ
ート142の出力端子にはハイレベル信号が現われる。
このため、パルス発生回路146の発生パルスはアンドゲ
ート144を介して端子に現われ、マイクロコンピュー
タ130に与えられる。よって、マイクロコンピュータ130
は、入賞玉検出スイッチ108の異常を検出することがで
きる。
以上のように、電力状態判定回路132によって、入賞玉
検出スイッチ108の電力状態が判定され、異常が検出さ
れる。
上述の説明では、電力状態判定回路132は、パルス発生
回路146を含む構成としたが、このようにパルス発生回
路146の出力がマイクロコンピュータ130に与えられるよ
うな構成とせず、マイクロコンピュータ130にはローレ
ベルまたはハイレベル信号のいずれかが与えられ、マイ
クロコンピュータ130によってその信号レベルの違いか
ら入賞玉検出スイッチ108の異常が検出されるような構
成とすることもできる。前述したように、入賞玉検出ス
イッチ108からなる打球検出手段は、打球の非検出状態
と打球の検出状態とにおける出力電圧の変化の幅が、前
記第1の配線接続部の電圧(たとえば+24V)とは異な
る所定のレベル範囲(たとえば+17V〜+2V)となるよ
うに構成されている。前記トランジスタ134,136を有す
る回路部分により、前記打球検出手段が打球を検出した
場合に導出される出力信号が伝達される信号伝達手段
(たとえばインバータ128)とは別個に設けられ、前記
打球検出手段の出力信号が入力され、該入力信号の電圧
レベルに応じて第1の信号または第2の信号を出力する
信号出力手段が構成されている。この信号手段は、前述
したように、前記第2の配線接続部からの入力信号が前
記打球の非検出状態の電圧レベルである場合に第1の信
号を出力し、前記打球検出手段の第1の配線接続部側と
第2の配線接続部側とが短絡することにより前記信号出
力手段への入力信号が前記所定のレベル範囲から外れて
いる場合に第2の信号を出力する機能を有している。
(制御装置の説明) イ.構成ブロック図の説明 第14図は、この発明の一実施例の制御回路全体の構成を
示すブロック図である。
第14図を参照して、制御回路は、制御中枢としてのマイ
クロコンピュータ130を含む。マイクロコンピュータ130
は、第13図において説明した打球検出回路の駆動回路と
して動作するほか、以下に述べるようなパチンコ遊技機
10全体の動作を制御する機能を有する。マイクロコンピ
ュータ130は、たとえば数チップのLSIで構成されてお
り、その中には、制御動作を所定の手順で実行すること
のできるCPU150と、CPU150の動作プログラムを格納する
ROM152と、必要なデータの書込み,読出しができるRAM1
54とが含まれている。さらに、CPU150と外部回路との信
号の整合性をとるための入出力インターフェイス156が
設けられている。この実施例では、ROM152は、その内容
の書換え、すなわち、必要が生じた場合にはその中に格
納されたCPU150のためのプログラムを変更することがで
きるように、プログラマブルROM152が用いられている。
そして、CPU150は、ROM152内に格納されたプログラムに
従って、かつ、以下に述べる各制御信号の入力に応答し
て、上述した可変表示装置18,可変入賞球装置20等に対
して制御信号を与える。
マイクロコンピュータ132は、入力信号として、次のよ
うな信号が与えられる。
まず、始動入賞口22,23a,23b(第1図参照)に対応する
裏面側に設けられた始動入賞玉検出スイッチ50,51a,51b
(第2図参照)のいずれかのオンに応答して、始動入賞
回路158から入賞信号が与えられる。停止スイッチ38
(第1図参照)が押されると、ストップ回路160からマ
イクロコンピュータ130にストップ信号が与えられる。
玉感知板114および検出基板120(第9図参照)等で構成
されたV入賞検出スイッチの信号は、V入賞検出回路16
2に与えられ、マイクロコンピュータ130にV入賞検出信
号が出力される。入賞玉検出スイッチ108で検出された
信号は、入賞玉数計数信号として直接マイクロコンピュ
ータ130に与えられる。また、入賞玉検出スイッチ108の
電位レベルは、電力状態判定回路132で判定され、マイ
クロコンピュータ130に与えられる。可変表示装置18
(第1図参照)に含まれるセンサ164の出力は、可変表
示装置18に表示される絵柄を判定する絵柄判定回路166
を介してマイクロコンピュータ130に与えられる。割込
クロック回路168からは、割込クロック信号がマイクロ
コンピュータ130に与えられる。マイクロコンピュータ1
30は、この割込クロック信号によって、後述するよう
に、割込制御ルーチンの動作を実行する。さらに、暴走
防止回路170、暴走リセット回路172、パワーオンリセッ
ト回路174およびアドレスデコード回路176等から、それ
ぞれ、所定の信号が、マイクロコンピュータ130に与え
られる。なお、暴走防止回路170,暴走リセット回路172,
パワーオンリセット回路174およびアドレスデコード回
路176は、この発明の特徴となる制御動作には特に関与
していないので、これ以上の説明は省略する。
マイクロコンピュータ130は、以下の回路および装置に
制御信号を与える。
まず、入賞記憶表示回路178に入賞記憶表示信号を与え
る。入賞記憶表示回路178では、その信号を最大4つ記
憶することができるようにされている。そして、信号が
1つ記憶されると、それに対応してLED180が1つずつ順
次点灯する。LED180は、たとえば可変表示装置18(第1
図参照)の一部に設けてもよいし、あるいはパチンコ遊
技機10の前面枠12や遊技盤14の隅等に設けてもよい。
マイクロコンピュータ130は、音信号を出力し、スピー
カ36(第1図参照)を鳴動させる。
マイクロコンピュータ130から出力された第1のディジ
タル表示信号は、ディジタル表示回路132に与えられ、
可変表示装置18に含まれるディジタル表示器184が表示
制御される。このディジタル表示器184は、たとえば特
定遊技状態発生のための可変表示用として用いてもよい
し、可変入賞球装置20の開閉板84の開成回数が表示され
るように制御することもできる。
マイクロコンピュータ130からディジタル表示回路185に
信号が与えられ、ディジタル表示器80(第3図参照)が
制御される。ディジタル表示器80は、前述したように、
(前述したかどうかを確認すること)可変入賞球装置20
の開閉板84が開成中に、開口64に入賞したパチンコ玉の
玉数を表示するためのものである。
マイクロコンピュータ130は、ドラム回転制御信号を可
変表示装置18に与え、可変表示装置18の表示を制御す
る。
マイクロコンピュータ130は、開成制御信号を開成制御
回路186に与え、この回路186の出力によって可変入賞球
装置20のソレノイド46が駆動される。応じて、開閉板84
が開成制御される。
さらに、マイクロコンピュータ130は、ランプ信号をラ
ンプ回路188に与え、ランプ回路188の出力によって、第
1図に示されるパチンコ遊技機10の各種ランプ24a,24b,
26a,26bが点灯制御される。
なお、上記構成の各回路には、電源回路190から所定の
直流電圧が供給される。
ロ.フローチャートの説明 第15A図および第15B図は、第14図の制御回路の動作を説
明するためのフロー図である。第15A図および第15B図の
流れに従って、第14図に示す制御回路の動作を説明す
る。
制御回路の電源がオンされると、マイクロコンピュータ
130は、各記憶回路の記憶内容をイニシャライズし(ス
テップS1)、次の信号を待つ。
パチンコ遊技機10でゲームが始められ、パチンコ玉が始
動入賞口22,23a,23bのいずれかに入賞すると、始動入賞
玉検出スイッチ50,51a,51bのいずれかがその入賞玉を検
出し、始動入賞回路158からマイクロコンピュータ130に
入賞信号が与えられる。マイクロコンピュータ130は、
この信号に基づいて、入賞記憶表示信号を入賞記憶表示
回路178に与える。そして、それとともに、ランプ回路1
88にランプ信号を与え、可変表示装置18のドラム回転表
示ランプを点滅させる(ステップS3)。また、スピーカ
36を鳴動させ、ドラム回転時の効果音を発生させる(ス
テップS4)。さらに、ドラム回転制御信号を可変表示装
置18に与え、回転ドラムの回転を開始させる(ステップ
S5)。
そして、ステップS6において、回転ドラムの回転が開始
してから、5.055秒経ったか否かを判別し、5.055秒経っ
ている場合または停止スイッチ38(第1図参照)がオン
されたことを判別した場合(ステップS7)には、可変表
示装置18のドラムの停止処理を行なう(ステップS1
8)。
そして、この状態で、絵柄判定回路166の出力に基づい
て、回転ドラムの表示態様が所定の表示態様になったか
否か、すなわちいわゆる「フィーバー(本願出願人の有
する登録商標)」状態になったか否かを判別する(ステ
ップS9)。
「フィーバー」状態でない場合には、絵柄判定のための
センサ164をオフし(ステップS10)、スピーカ36の出力
音を小当り音に切換え(ステップS11)、小当り開成処
理を行なう(ステップS12)。たとえば、開閉板84(第
3図参照)を約0.2秒間開成処理する。そして、各表示
ランプ24a,24b,26a,26bをオフし(ステップS23)、入賞
記憶表示回路178に記憶されている入賞回数を1デクリ
メントし、LED180を1つショートし、ステップS2に戻
る。
ステップS9において、マイクロコンピュータ130が「フ
ィーバー」を判別した場合は、センサ164をオフし(ス
テップS15)、スピーカ36からフィーバー音を出力させ
る。また、各表示ランプ24a,24b,26a,26bを「フィーバ
ー」状態を表わすように所定の点滅制御をする(ステッ
プS16)。
次いで、ステップS17で、可変入賞球装置20の開閉板84
を開成させる。これは、マイクロコンピュータ130が、
開成制御回路186に信号を与え、ソレノイド46が付勢さ
れることによってなされる。そして、ディジタル表示回
路132に信号を与え、ディジタル表示器184(第1図参
照)によって、「フィーバー」回数を1.5秒間表示させ
る。「フィーバー」回数とは、可変入賞球装置20の開閉
板84が何回目の開成状態になったかを示すものである。
もし、1回目であれば、1.5秒間「1」が表示される
(ステップS18)。
そして、ステップS19、S20,S21,S22およびS27の制御
が、所定時間または入賞玉が所定個、たとえば10個入賞
するまで繰返される。すなわち、開閉板84が開成してか
ら、30秒経ったか否かが判別され(ステップS19)、30
秒経っていなければ、入賞玉検出スイッチ108からの検
出信号が10個計数されたか否かの判別がなされる(ステ
ップS20)。入賞玉が10個に満たない場合は、入賞玉が
検出されるごとに、それを累積計数し、かつ、その数を
ディジタル表示器80に表示させる(ステップS21)。次
のステップS22では、電力状態判定回路132の出力がある
か否かを判別する。すなわち、この実施例の特徴である
入賞玉検出スイッチ108の不正判別がなされる。この電
力状態判定回路132の回路動作等については、既に詳述
したとおりである。
正常状態では、電力状態判定回路132の出力はないか
ら、上記のように、各ステップの処理が繰返される。
電力状態判定回路132の出力がある場合は、入賞玉検出
スイッチ108に不正がされ、または入賞玉検出スイッチ1
08が壊れている状態であるので、ソレノイド46を消磁し
(ステップS23)、タイマを停止し(ステップS24)、所
定の警報ランプ24a,24b,26a,26bを点灯させてスピーカ3
6から警報音を発生させる(ステップS25,S26)。そし
て、処理を終える。
ステップS27において、「フィーバー」が10回目でなけ
れば、V入賞があったか否かの判別をする(ステップS2
8)。V入賞検出回路162からV検出信号が与えられ、V
入賞を判別した場合には、所定のV入賞ランプを点灯す
る(ステップS29)。このランプは、可変入賞球装置20
の開閉板84両側に設けられた、前面飾板74a,74bを介し
て点灯される表示ランプ70a,70bによってなされる。
ステップS19またはステップS20において、開閉板84の開
成時間が30秒になったか、またはその間に入賞玉が10個
計数された場合には、制御動作はステップS30に進む。
ステップS30では、開閉板84を閉成し、「フィーバー」
状態を終え、「フィーバー」が10回目か否かの判別をす
る(ステップS31)。10回目でなければ、検出基板120
(第9図参照)からV入賞検出回路162を介してV入賞
検出信号が与えられるか否かを、たとえば1.8秒間待
つ。すなわち、開閉板84が閉成後であっても、V入賞検
出信号が与えられるか否かを、1.8秒間待つことになる
(ステップS32)。これは、可変入賞球装置20の開口64
内に入賞したパチンコ玉が、何らかの原因で引掛かり、
一時的に停止して、玉感知板114を揺動させるのに時間
がかかることがある場合を考慮したものである。たとえ
ば、最後にパチンコ玉が可変入賞球装置20の中央部に入
賞し、遊技客がV入賞があったと感じた場合で、たまた
まパチンコ玉が引掛かったりした場合に、「フィーバ
ー」状態が継続されないことになると、遊技客と、この
パチンコ遊技機10を配設しているパチンコホール係員と
の間でトラブルが生じるが、そのようなトラブルを未然
に防止するようにしたものである。
そして、ステップS33で、V入賞検出回路162からV入賞
検出信号が与えられたか否かを判別し、V入賞している
と判別されたときは、スピーカ36の鳴動音を切換え、休
止中音を出力し、休止時間処理を行なう(ステップS3
5)。休止時間処理は、所定時間、たとえば2秒間開閉
板84を閉成状態にすることである。そして、その間は、
V入賞用の表示ランプ70a,70bをオフする。
そして、引き続き、ステップS16からの動作を継続す
る。
ステップS31において、マイクロコンピュータ130が、
「フィーバー」状態が10回連続してあったと判別した場
合は、スピーカ36の鳴動を停止し、表示ランプを消し
て、「フィーバー」状態を終了させ(ステップS37)、
入賞記憶表示回路178に記憶されている数値があれば、
そこから1デクリメントし、ステップS2からの処理を続
行する。
マイクロコンピュータ130は、上述した一連の処理を行
なうとともに、割込クロック回路168から4msごとに割込
まれる信号に基づいて、ステップS41〜S44の処理を行な
っている。
すなわち、遊技中のパチンコ玉が、始動入賞口22,23a,2
3bのいずれかに入賞したか否かを、始動入賞回路158か
らの信号に基づいて判別し、いずれかの始動入賞口22,2
3a,23bにパチンコ玉が入賞した場合には、入賞記憶表示
回路178に「4」が記憶されているか否かを判別し(ス
テップS42)、「4」が記憶されていなければ、その値
を1インクリメントする(ステップS43)。そして、そ
れに応答して、LED180を記憶数値の数だけ点灯させる
(ステップS44)。
[発明の効果] 本発明によれば、打球検出手段が、打球の非検出状態と
検出状態とにおける出力電圧の変化の幅が、第1の配線
接続部の電圧とは異なる所定のレベル範囲となるように
構成されている。そして、打球検出手段の第1の配線接
続部と第2の配線接続部とが短絡するいわゆるショート
が発生した場合には、第2の配線接続部からの出力信号
が入力される信号出力手段に第1の配線接続部の電圧と
ほぼ同程度の電圧が入力されることになる。その結果、
信号出力手段に入力される入力信号が、前記打球検出手
段が打球を検出していない状態と検出している状態とに
おける出力信号の変化幅である所定のレベル範囲から外
れた前記第1の配線接続部の電圧とほぼ同じ電圧の信号
となるために、信号出力手段により、第2の信号が出力
される。その結果、打球検出手段の第1の配線接続部側
と第2の配線接続部側とが短絡するショートが発生した
場合に出力される前記第2の信号に基づいて異常が発生
したことが判定可能となり、その異常判定に基づいて、
たとえば可変入賞球装置を第2の状態にしたりあるいは
警報を発生させたりする等の異常発生時の制御動作を実
行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例のパチンコ遊技機の正面
図である。 第2図は、この発明の一実施例のパチンコ遊技機の背面
図である。 第3図は、可変入賞球装置の斜視図である。 第4図は、可変入賞球装置の分解斜視図である。 第5図は、可変入賞球装置の正面図であり、部分的に透
かして描かれている。 第6図は、可変入賞球装置の背面図であり、部分的に透
かして描かれている。 第7図、第8図および第9図は、可変入賞球装置の開閉
機構およびV入賞玉検出機構を説明するための縦断面図
である。 第10図は、可変入賞球装置へ入賞した入賞玉を検出する
検出回路の基本回路図である。 第11図は、この実施例に用いられている入賞玉検出スイ
ッチの具体的な回路図である。 第12図は、入賞玉検出スイッチの出力レベルを表わす波
形図である。 第13図は、この発明の特徴となる電力状態判定回路の一
例を示す回路図である。 第14図は、パチンコ遊技機10の全体の制御回路を示すブ
ロック図である。 第15A図および第15B図は、第14図の制御回路の動作を説
明するためのフロー図である。 図において。10はパチンコ遊技機、14は遊技盤、20は可
変入賞球装置、22,23a,23bは始動入賞口、36はスピー
カ、46はソレノイド、50は始動入賞玉検出スイッチ、64
は開口、70a,70bは表示ランプ、80はディジタル表示
器、84は開閉板、108は入賞玉検出スイッチ、114は玉感
知板、120は検出基板、130はマイクロコンピュータ、13
2は電力状態判定回路を示す。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】打球を遊技領域に打込んで遊技が行なわれ
    る弾球遊技機であって、 前記遊技領域に打込まれた打球を検出可能であり、所定
    の電圧に保持される第1の配線接続部と信号を出力する
    第2の配線接続部とを有し、打球の検出に伴って前記第
    2の配線接続部からの出力信号の電圧が変化する打球検
    出手段と、 該打球検出手段が打球を検出した場合に導出される出力
    信号が伝達される信号伝達手段とは別個に設けられ、前
    記打球検出手段の前記第2の配線接続部からの出力信号
    が入力され、該入力信号の電圧レベルに応じて第1の信
    号または第2の信号を出力する信号出力手段とを含み、 前記打球検出手段は、打球の非検出状態と打球の検出状
    態とにおける出力電圧の変化の幅が、前記第1の配線接
    続部の電圧とは異なる所定のレベル範囲となるように構
    成されており、 前記信号出力手段は、前記入力信号が前記打球の非検出
    状態の電圧レベルである場合に第1の信号を出力し、前
    記打球検出手段の第1の配線接続部側と第2の配線接続
    部側とが短絡することにより前記入力信号が前記所定の
    レベル範囲から外れている場合に第2の信号を出力する
    ことを特徴とする、弾球遊技機。
  2. 【請求項2】前記弾球遊技機は、前記遊技領域に設けら
    れ、遊技者にとって有利となる第1の状態と遊技者にと
    って不利となる第2の状態とに変化可能な可変入賞球装
    置を含み、 前記打球検出手段は、前記可変入賞球装置に入賞した入
    賞玉を検出する入賞玉検出手段であることを特徴とす
    る、特許請求の範囲第1項記載の弾球遊技機。
  3. 【請求項3】前記可変入賞球装置は、予め定められた特
    定遊技状態が発生したことに基づいて第1の状態とな
    り、前記入賞玉検出手段が所定個数の入賞玉を検出した
    場合に第2の状態になることを特徴とする、特許請求の
    範囲第2項記載の弾球遊技機。
  4. 【請求項4】前記弾球遊技機は、前記信号出力手段が第
    2の信号を出力した場合に報知する報知手段を含むこと
    を特徴とする、特許請求の範囲第1項ないし第3項のい
    ずれかに記載の弾球遊技機。
  5. 【請求項5】前記報知手段は、視覚的に認識可能な態様
    で報知動作を行なうことを特徴とする、特許請求の範囲
    第4項記載の弾球遊技機。
  6. 【請求項6】前記報知手段は、聴覚的に認識可能な態様
    で報知動作を行なうことを特徴とする、特許請求の範囲
    第4項記載の弾球遊技機。
  7. 【請求項7】前記報知手段は、視覚的および聴覚的の両
    方で認識可能な態様で報知動作を行なうことを特徴とす
    る、特許請求の範囲第4項記載の弾球遊技機。
  8. 【請求項8】前記弾球遊技機は、さらに、信号出力手段
    が第2の信号を出力した場合に前記弾球遊技機の或る動
    作を不能動化する遊技不能動化手段を含むことを特徴と
    する、特許請求の範囲第1項ないし第6項のいずれかに
    記載の弾球遊技機。
  9. 【請求項9】前記遊技不能動化手段は、前記可変入賞球
    装置が第1の状態のときに該可変入賞球装置を第2の状
    態に強制的に変化させるものであることを特徴とする、
    特許請求の範囲第8項記載の弾球遊技機。
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