JPH0683136U - リベット撤去治具 - Google Patents

リベット撤去治具

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JPH0683136U
JPH0683136U JP2744693U JP2744693U JPH0683136U JP H0683136 U JPH0683136 U JP H0683136U JP 2744693 U JP2744693 U JP 2744693U JP 2744693 U JP2744693 U JP 2744693U JP H0683136 U JPH0683136 U JP H0683136U
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直秀 堀部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼構造物において鋼部材の接合に用いられる
リベットの撤去治具、特に位置合せが容易で能率のよい
作業が可能なリベット撤去治具に関する。 【構成】 ほぼコ字状に開口したジャッキアームの下辺
に、固定部と可動部とからなり、可動部が筒体を有する
油圧ジャッキを載置するとともに上辺に油圧ジャッキの
可動部の筒体に対向する抜き取りピンを備えたリベット
撤去治具。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】 本考案は、鋼構造物の鋼材接合に使用されているリベットの撤去治具に関する 。
【0002】
【従来の技術】
構築物の古い鋼構造物の多くは、鋼部材をリベットで接合して組み立てられて いる。これらの構造物は、経年劣化等により補修、補強を必要とするが、この場 合リベットを撤去しなければならないことが多い。
【0003】 従来から、リベットの撤去方法としては、リベットをガス切断機で溶断する方 法、片側のリベットの頭をガス切断機で溶断の後、ポンチとハンキーで叩き抜く 方法、リベット径より小さめのドリルでリベット芯をくり抜き、ポンチとハンマ ーで叩き抜く方法等が普通に行われている。
【0004】 しかしながら、かかる方法は、撤去スピードや労力の点で難点があった。
【0005】 そこで、リベット撤去治具を用いる提案が平成4年実用新案登録願第3886 9号によってなされた。
【0006】 この提案は、ほぼコ字状に開口した左右両側板の下方に底面板を渡して一体と した反力台と反力台の底面板上に載置する油圧ジャッキとこの油圧ジャッキの可 動部に載置する央部に棒状体を上方に向けて備える支圧具とからなるリベット撤 去治具に関するものである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
このリベット撤去治具を用いるとこれまでにくらべて安全で、迅速に能率的に 作業を行うことができるが、それでも若干の作業のしずらさがあった。例えば、 リベットを撤去するに当り、棒状体を下から上に向けてリベットの箇所に合せる という作業を強いられることになるので、作業がしにくい面もあり、また、位置 合せが必ずしも容易とはいえなかった。 本考案が解決しようとする課題はかかる点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記課題を解決するため、ほぼコ字状に開口したジャッキアームの 下辺に、固定部と可動部とからなり、可動部が筒体を有する油圧ジャッキを載置 するとともに上辺に油圧ジャッキの可動部の筒体に対向する抜き取りピンを備え たリベット撤去治具を提供するものである。
【0009】 そして、さらに、上記手段に加えて、ジャッキアームの正面側に位置する車輪 を有する台車に台車とジャッキアームとが互いに上下動可能に取り付けられてい る構成とすることによりリベット撤去治具の使用に便ならしめた。
【0010】
【実施例】
図は、本考案の実施例を示すものである。 図1はジャッキアームの下辺に下面板を位置させて油圧ジャッキを載置して固 定したリベット撤去治具の斜視図、図2は左右一対の側面板に上面板と下面板と を渡し、下面板に油圧ジャッキを載置してボルト等を用いて固定したリベット撤 去治具の斜視図、図3はジャッキアームと油圧ジャッキを別々に用意して使用に 当ってジャッキアームの下面板に油圧ジャッキを載置するようにしたリベット撤 去治具の斜視図、図4は図2の側面図である。
【0011】 図1において、ジャッキアーム1はほぼコ字状に開口した板体17の下辺に下 面板15を取り付けてなり、上辺に後述する油圧ジャッキ2の可動部22の空洞 部22aに向い合う抜き取りピン10を備えている。
【0012】 図2は別の実施例を示し、ジャッキアーム1はほぼコ字状に開口した左右一対 の側面板11、12の上方に上面板14を、下方に下面板15を渡して固定して 一体化し、上面板14に後述する油圧ジャッキ2の可動部22の空洞部22aに 向い合う抜き取りピン10を備えてなっている。
【0013】 図1、図2において、油圧ジャッキ2は、固定部21と可動部22とからなり 、可動部22は空洞部22aを有する筒状になっており、油圧により上昇するよ うになっている。ジャッキアーム1と油圧ジャッキ2とは、図4に示すようにボ ルト16により一体化されている。 なお、これらの実施例で、油圧ジャッキ2はセンターホールジャッキを用いて いるが、可動部が筒状部を有していればよいので、他の油圧ジャッキの可動部に 筒状体を連接して代えてもよいことはもちろんである。
【0014】 図3はジャッキアーム1と油圧ジャッキ2とが個別的に形成されている実施例 を示すもので、ジャッキアーム1はほぼコ字状に開口した左右一対の側面板11 、12の上方に上面板14を、下方に下面板15を渡して固定して一体化し、下 面板に油圧ジャッキ2の下部外側を支持するジャッキ載置部13を形成するとと もに上面板14に油圧ジャッキ可動部22の筒体22aに向き合う抜き取りピン 10を備えてなり、油圧ジャッキ2は固定部21と可動部22とからなり、使用 に当ってはジャッキ載置部13に油圧ジャッキ2が載置される。
【0015】 このようにして構成されたリベット撤去治具は、つぎのようにして使用される 。図5、図6、図7、図8はリベット撤去治具を用いてのリベット撤去の施工手 順を示すものである。 まず、図5に示すように、接合されている鋼部材3の撤去すべきリベット4の 上方の頭4aを予めガスバーナー、サンダー等で切断する。
【0016】 ついで、リベット撤去治具を図6に示すように左右の側面板11、12のコ字 状の開口部を利用して、押し抜くリベット4付近に置き、リベット4の中心付近 に抜き取りピン10を合せる。
【0017】 位置合せの後、油圧ジャッキ2を作動させる。可動部22は上昇して図6に示 す状態となる。さらに可動部22を上昇させると可動部22が鋼部材3を押し上 げる働きをし、ジャッキアーム1を下方へ押し下げ、図7に示す状態となる。こ のとき、リベット4は抜き取りピン10により鋼部材3から押し抜かれ可動部2 2の空洞22aに落下する。 このようにして図8に示すように鋼部材3からリベット4は撤去される。
【0018】 つぎに、このリベット撤去治具において、鋼部材上で移動容易な構成を付加し た考案の実施例を説明する。
【0019】 図9、図10は図1に示したリベット撤去治具に移動用の台車を接続した実施 例を示す。 台車5は、中央部にジャッキアーム1の板体17を上下動可能に挟み込む切り 欠き凹部51cを形成した台部51の突出台部51bの下面に車輪53が取り付 け具52を介して備えられている。
【0020】 台車5とジャッキアーム1とは、ジャッキアーム1の板体17の上辺を台部5 1の切り欠き凹部51cに嵌め込み、板体17の上辺の左右に取り付けた接続板 18と台部51の切り込み側部51dとを軸棒6により結ぶことにより接続され る。
【0021】 この接続はジャッキアーム1が台車5に対して上下動可能に接続されるので、 接続板18に挿通孔18aを開孔し、接続板18と台車5の台部51間に圧縮に 対して復元しようとするスプリング7を介在させて、挿通孔18a、スプリング 7に軸棒6を挿通し、一端を台部51に固着し、他端をナット9で固定してある 。
【0022】 図11、図12、図13、図14、図15は、図2に示したリベット撤去治具 に移動用の台車を接続し、その作用を説明する概略図である。
【0023】 台車5はジャッキアーム1の左右一対の側面板11、12間で上面板14上に 位置することのできる寸法の上面板上台部51aと正面側に突出した突出台部5 1bとからなる台部51の突出台部51bの下面に車輪53が取り付け具52を 介して備えられている。
【0024】 左右側面板11、12間に位置する上面板上台部51aには軸棒6が挿通孔5 4に嵌挿される。この軸棒6は上面板上台部51aの上方で、圧縮に対して元に 戻ろうとするスプリング7に嵌挿されて一端でワッシャー8をはさんでナット9 で固定され、上面板51aの下方で端部が14に固着されてなっている。なお、 53aは当り車輪である。
【0025】 しかして、全体として鋼部材上で移動容易なリベット撤去治具が形成される。
【0026】 このようにしてなるリベット撤去治具はつぎのようにして利用される。 まず、図11、図12において、接合されている鋼部材3に左右両側面板11 、12のコ字状開口部を利用して位置させ、押し抜くリベット付近に台車5を利 用して移動させる。このとき、当り車輪53aが設けられていると当り車輪53 aは鋼部材3の腹板3aに接触しているので抵抗が少なく全体の移動がしやすい 。
【0027】 つぎに、図13、図14において、打ち抜くリベットの中心付近と抜き取りピ ン10を合せたら油圧ジャッキ2を作動させる。油圧ジャッキ2を作動させると 可動部22は上昇してジャッキアーム1を押し下げ、抜き取りピン10はリベッ トを押し抜く。
【0028】 このとき、ジャッキアーム1の上面板14は鋼部材面方向へ押し下げられるの で、上面板14に固着された軸棒6もスプリング7を圧縮しながら引き下げられ るが、油圧ジャッキ2の作動を止めて、可動部22を元へ戻すとジャッキアーム 1を下方に押し下げる力はなくなり、今度はスプリング7の復元力により軸棒6 を上方へ引き上げる働きをする。
【0029】 スプリング7の働きにより、軸棒6が上方へ引き上げられることによりジャッ キアーム1全体も上方へ引き上げられ、図11、図12の状態に戻る。図11、 図12の状態に戻ったら、そのまま鋼部材上を台車5を利用して移動させ、つぎ のリベット押し抜き箇所へ位置させる。
【0030】
【考案の効果】
本考案は上述のようにしてなるので、つぎの効果を有する。 請求項1、2、3、4のリベット撤去治具において、ほぼコ字状に開口したジ ャッキアームの下辺に油圧ジャッキの可動部の筒体に対向する抜き取りピンを形 成する構造としたので、撤去すべきリベットのリベット頭の切断や抜き取りピン の位置合せが正確に鋼部材の上方から行うことができ、作業がとてもし易くなり 、また、下面板に位置する油圧ジャッキの可動部が筒体を有しているので、抜き 取りピンを筒体の空洞部に嵌め込むようにしてリベットを押し抜くことができそ のうえ、押し抜かれたリベットはそのまま筒体に収納されるので押し抜かれたリ ベットの廃棄処分も容易である。
【0031】 請求項2、3において、ジャッキアームの下辺に下面板を介在させて油圧ジャ ッキを載置したので、油圧ジャッキの固定が容易である。
【0032】 請求項5、6のリベット撤去治具において、台車を一体化させた構造としたの で、重量のある該具を鋼部材より取り外すことなく鋼部材上を容易に移動可能と した。また請求項6において当り車輪を取り付けたことによりリベット撤去治具 の移動をより容易ならしめた。
【図面の簡単な説明】
【図1】リベット撤去治具の実施例を示す斜視図。
【図2】別の実施例を示す斜視図。
【図3】さらに別の実施例を示す斜視図。
【図4】図2の側面図。
【図5】鋼部材フランジの撤去すべきリベットの頭を切
断したところを示す概略図。
【図6】図5にリベット撤去治具を位置させた状態を示
す概略図。
【図7】図6において油圧ジャッキを作動させた状態を
示す概略図。
【図8】鋼部材フランジのリベットを撤去した状態を示
す概略図。
【図9】移動用車輪を備えたリベットの撤去治具の正面
図。
【図10】移動用車輪を備えたリベットの撤去治具の側
面図。
【図11】移動用車輪を備えたリベット撤去治具を鋼部
材に位置させた状態を示す正面図。
【図12】移動用車輪を備えたリベット撤去治具を鋼部
材に位置させた状態を示す側面図。
【図13】移動用車輪を備えたリベット撤去治具の油圧
ジャッキを作動させた状態を示す正面図。
【図14】移動用車輪を備えたリベット撤去治具の油圧
ジャッキを作動させた状態を示す側面図。
【図15】ジャッキアームの上面板と台車の台部との関
係を示す詳細図。
【符号の説明】
1 ジャッキアーム 10 抜き取りピン 11 側面板 12 側面板 13 油圧ジャッキ載置部 14 上面板 15 下面板 16 固定ボルト 17 板体 2 油圧ジャッキ 21 固定部 22 可動部 22a 空洞部 3 鋼部材 4 リベット 4a リベット頭 5 台車 51 台部 51a 上面板上台部 51b 突出台部 51c 切り欠き凹部 51d 側部 52 取り付け具 53 車輪 54 挿通孔 6 軸棒 7 スプリング 8 ワッシャー 9 ナット

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼコ字状に開口したジャッキアームの
    下辺に、固定部と可動部とからなり、可動部が筒体を有
    する油圧ジャッキを載置するとともに上辺に油圧ジャッ
    キの可動部の筒体に対向する抜き取りピンを備えたこと
    を特徴とするリベット撤去治具。
  2. 【請求項2】 ほぼコ字状に開口したジャッキアームの
    下辺に下面板を介して、固定部と可動部とからなり、可
    動部が筒体を有する油圧ジャッキを載置するとともに上
    辺に油圧ジャッキの可動部の筒体に対向する抜き取りピ
    ンを備えたことを特徴とするリベット撤去治具。
  3. 【請求項3】 ほぼコ字状に開口した左右一対の側面板
    の上辺に上面板を、下辺に下面板を渡して一体としたジ
    ャッキアームの下面板に、固定部と可動部とからなり、
    可動部が筒体を有する油圧ジャッキを載置するとともに
    上辺に油圧ジャッキの可動部の筒体に対向する抜き取り
    ピンを備えたことを特徴とするリベット撤去治具。
  4. 【請求項4】 油圧ジャッキがセンターホールジャッキ
    であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3
    に記載のリベット撤去治具。
  5. 【請求項5】 ジャッキアームの正面側に位置する車輪
    を有する台車にジャッキアームが上下動可能に取り付け
    られていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求
    項3、請求項4に記載のリベット撤去治具。
  6. 【請求項6】 ジャッキアームの下辺の正面側に当り車
    輪を取り付けたことを特徴とする請求項5に記載のリベ
    ット撤去治具。
JP1993027446U 1993-04-28 1993-04-28 リベット撤去治具 Expired - Lifetime JPH0747162Y2 (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6138485A (ja) * 1984-07-12 1986-02-24 モントル・ラドー・ソシエテ・アノニム 腕時計ケース

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6138485A (ja) * 1984-07-12 1986-02-24 モントル・ラドー・ソシエテ・アノニム 腕時計ケース

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