JPH0682089A - 建築物における空調装置 - Google Patents

建築物における空調装置

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JPH0682089A
JPH0682089A JP23559292A JP23559292A JPH0682089A JP H0682089 A JPH0682089 A JP H0682089A JP 23559292 A JP23559292 A JP 23559292A JP 23559292 A JP23559292 A JP 23559292A JP H0682089 A JPH0682089 A JP H0682089A
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廣司 沖田
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Takashi Ikuno
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 集合住宅、戸建住宅等の住宅空間を仕切る躯
体の蓄熱効果と、居住室内への、対流と輻射とによる暖
気あるいは冷気の居住室全域にわたる均等な流通とによ
り、省エネで、熱効率のきわめてよい冷、暖房および換
気とを行うようにした、建築物における空調装置を提供
する。 【構成】 蓄熱体よりなる躯体Fで仕切られる建物空間
S内を床板13により、床下空間9と床上空間10の二
層に形成し、床上空間10上の居住室18を取り囲むよ
うに通気層20を形成し、その居住室18の上部と通気
層20とを、居住室18の左、右対向壁にその略全長に
わたって設けた上部通気口21を介して連通し、また床
下空間9と通気層20とを、床下空間9の左、右対向部
の略全長にわたって設けた下部通気口22を介して連通
し、床下空間9に設けた空調ユニットAからの冷気ある
いは暖気を前記通気層20を介して居住室18に流通さ
せ、居住室18の、省エネで能率のよい冷、暖房および
換気を行うとともに躯体F等への結露の発生を防止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集合住宅、戸建住宅等
の建物において、蓄熱体よりなる躯体により画成され
る、建物空間を床下空間と床上空間の二層空間に構成
し、床下空間に設けた空調ユニットにより、建物空間全
域を万遍なく、しかも能率良く空調できるようにした、
建築物における空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、集合住宅、戸建住宅等の建物にお
いて、建物空間の隅部や天井空間に大がかりな空調設備
を装備して、冷、暖房、換気、湿度調節等を自動的に行
い、健康で快適な住環境を確保するようにしたものが種
々提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来のもの
は、建物空間に、単に空調設備を設置したり、空調通路
を設けたりしているので、居住室を狭め、居住室全域に
わたって均等で効率のよい空調を行うのが難しく、また
結露の発生を未然に防止することができず、さらに設備
費やランニングコストが嵩むという課題がある。
【0004】本発明はかかる実情に鑑みてなされたもの
で、建物空間を、空調ユニットの設置される床下空間と
床上空間の二層空間に構成するとともに該建物空間を画
成する躯体自体を蓄熱体に構成し、さらに居住室に形成
される床上空間を取り囲むように通気層を形成すること
により、前記課題を全て解決した、新規な建築物におけ
る空調装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の特徴とするところは、蓄熱体よりな
る躯体により高気密、高断熱の建物空間を画成し、この
建物空間を、前記躯体の床スラブ上に間隔を存して敷設
される床板により床下空間と床上空間の二層空間に構成
し、前記床上空間には、躯体に沿って配設した隔壁によ
り該床上空間に形成した居住室を取り囲むように通気層
を形成し、前記居住室と前記通気層とを、該居住室の
左、右上部にその略全長にわたり対向して設けられる上
部通気口を介して連通し、また前記床下空間と前記通気
層とを、該床下空間の左、右対向部略全長にわたって設
けられる下部通気口を介して連通し、さらに床上空間の
中間部には、床下空間と前記通気層の上部を連通する給
気ダクトおよび排気回収ダクトとを並設し、前記床下空
間には空調ユニットを装備し、該空調ユニットには、前
記床下空間および前記給気ダクトに選択的に連通し得る
吹出通路と、前記床下空間および排気回収ダクトに選択
的に連通し得る排気回収通路とを設け、前記排気回収ダ
クトには前記居住室に連通する排気回収ポートを開口し
たことにある。
【0006】また本発明の第2の特徴とするところは、
前記建物空間は、その躯体の床スラブが上向きに突設す
る逆梁構造に構成される。
【0007】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明建築物における
空調装置を、集合住宅に実施した場合の実施例について
説明する。
【0008】図1は本発明空調装置を備えた集合住宅
の、図2の1−1線に沿う平面図、図2は、図1の2−
2線に沿う縦断面図、図3は、図1の3−3線に沿う断
面図、図4は、図2の4−4線に沿う一部破断拡大図で
ある。
【0009】図1,2に示すように、集合住宅の各階層
には、躯体Fにより建物空間Sが画成され、この躯体F
は吸熱および放熱を行うべく蓄熱体に構成されている。
【0010】前記躯体Fは蓄熱効果を高めるために、そ
の外面を断熱層に、またその内面を吸放熱層に構成する
のが好ましい。
【0011】躯体Fの床部分を構成する、床スラブ1は
逆梁構造に構成されており、すなわち床スラブ1の上面
には、躯体柱4間を継ぐ逆大梁5およびそれら間を継ぐ
逆小梁6が上向きに縦横に突設されている。また床スラ
ブ1および階上の床スラブすなわち天井躯体3の下面に
は断熱層7が積層される。
【0012】隣接する建物空間Sを仕切る、躯体Fの相
対向する側壁躯体21 ,22 にはそれらの一方が内面
に、それらの他方が外面にそれぞれ断熱層81 ,82
積層されている。
【0013】前記建物空間Sは、床下空間9と床上空間
10の二層構造に構成される。すなわち前記逆大梁5お
よび逆小梁6上には、複数の短い束11および12が所
定間隔を存して配設され、これらの束11,12上には
床板13が敷設される。そしてこの床板13下に床下空
間9が、またその上に床上空間10が形成され、前記床
下空間9および床上空間10は何れも高気密、高断熱の
エアダクトとして構成される。
【0014】躯体Fの南側の外面にはベランダ14が張
り出され、また躯体Fの北側の外面には通路15が張り
出される。ベランダ14には前記床板13と略面一のベ
ランダ床板16が敷設され、その下にベランダ床下空間
17が形成されている。
【0015】床上空間10には、そこに形成される居住
室18を取り囲むように側壁躯体2 1 ,22 および天井
躯体3に沿って断熱材よりなる隔壁19が配設され、こ
の隔壁19の内側に前記居住室18が、またその外側に
通気層20が形成される。前記隔壁19は、居住室18
の天井壁191 と側壁192 とよりなり、それらは同一
材料あるいは別材料により構成される。後述するように
上部通気口21の開口される天井壁191 は吸音パネル
により構成することが好ましく、前記上部通気口21よ
り吹出されるエアの吹出音を吸音するようにする。
【0016】居住室18の長手方向(図1,2左、右方
向)に沿う左、右対向上部は、その略全長にわたり前記
天井壁191 に開口される上部通気口21を介して通気
層20に連通される。 また床下空間9の長手方向(図
1,2左、右方向)に沿う左、右対向部もその略全長に
わたり前記床板13に開口される下部通気口22を介し
て前記通気層20に連通される。
【0017】床上空間10には、前記居住室18の中間
部を縦通する給気ダクト23と排気回収ダクト24とが
並設されており、それら両ダクト23,24の上端は隔
壁19を貫通して通気層20の上部に連通され、またそ
れらの下端は床板13を貫通して床下空間9に連通され
る。
【0018】前記床下空間8には、空調ユニットAが設
けられる。この空調ユニットAは、熱源H、強制換気フ
ァン25および熱交換器26を備えている。
【0019】次に主に図4を参照してそれらの具体的構
造について説明する。前記熱源Hは温水タンク28と冷
水タンク31とを備えており、温水タンク28は温水回
路30を介して放熱部29に接続され、また冷水タンク
31は冷水回路33を介して放熱部32に接続される。
【0020】温水タンク28および冷水タンク31は深
夜電力を利用して加熱および冷却するようにすれば、熱
源コストの低減に役立つ。また熱源Hとしてその外、ヒ
ートポンプ、ソーラシステム等の使用が可能である。
【0021】前記床下空間9には、前記温水および冷水
タンク28,31と、逆小梁6を隔てて前記熱交換器2
6、強制換気ファン25および前記放熱部29,32が
配設される。床下空間9に設けられる空調ケース34内
には、空調エアの流れ方向に沿ってその下流側から上流
側に順に前記熱交換器26、強制換気ファン25および
放熱部29,32が収容されている。熱交換器26は、
空調ケース34内の熱交換室に熱交換素子37を収容し
て構成される。また前記強制換気ファン25は電動式遠
心ファンであって、その吐出側が前記熱源Hの放熱部2
9,32に対面する。
【0022】前記空調ケース34の、放熱部29,32
よりも前方には、吹出通路35が連接され、この吹出通
路35には、第1ダンパ39によって選択的に切換開閉
される、吹出口351 とバイパス口352 とが設けられ
る。前記吹出口351 は床下空間9に開口され、また前
記バイパス口352 はバイパス通路38を介して前記給
気ダクト23に連通される。
【0023】また空調ケース34の、熱交換素子37よ
りも後方の端壁にはエアフィルタ431 ,432 を介し
て新気取入口40および排気排出口42が並列して開口
され、これらの口40,42はダンパ401 ,421
よってそれぞれ開閉可能である。新気取入口40は新気
導入ダクト47に、また排気排出口42は排気ダクト4
8にそれぞれ連通されている。前記新気導入ダクト47
は床下空間9をベランダ14に向かって南北方向に延び
ており、逆大梁5および逆小梁6を貫通してベランダ床
下空間17に達しており、そこに設けた空気清浄器51
を介在してベランダ14の躯体外壁を貫通して外部に開
口される。一方前記排気ダクト48は図1に明瞭に示す
ように平面T字型に形成されてその基部から南北方向に
延びており、逆大梁5および逆小梁6を貫通してベラン
ダ床下空間17と通路15の床下に達しており、南北の
躯体外壁を貫通して外部に開口される。而してこの排気
ダクト48は建築物の南北を流れる風による風圧を受け
てそこを流れる排気の排気効率が高められるようになっ
ている。
【0024】空調ケース34の、強制換気ファン25
と、新気取入口40および排気排出口42との間には、
排気回収通路41が設けられ、この排気回収通路41
は、そこに設けられる第二ダンパ56によって床下空間
9あるいは前記排気回収ダクト24に選択的に連通され
る。
【0025】前記居住室18内において、排気回収ダク
ト24の下部には、排気回収ポート59が開口され、該
ポート59にはこれを開閉制御し得る第三ダンパ60が
開閉可能に設けられる。
【0026】次にこの実施例の作用について説明する。
【0027】.冬季蓄熱モード 図5,6は冬季蓄熱モードのエアの流れを示しており、
図5は、図6の5−5線に沿う断面図、図6は、図5の
6−6線に沿う断面図である。
【0028】これは主として冬季の夜間に実施されるモ
ードであって、建物空間Sは外気と遮断すべく、ダンパ
401 ,421 の閉成により新気導入ダクト47および
排気ダクト48を閉じておく。図5に示すように、第一
ダンパ39を切換制御して吹出通路35を床下空間9に
開口するとともにバイパス通路38を閉成する。また第
二ダンパ56および第三ダンパ60をいずれも切換制御
して排気回収ダクト24を熱交換室36に連通し、また
排気回収ポート59を閉じる。
【0029】而して前記第一、二および第三ダンパ3
9,56および60の開閉制御は従来公知の自動制御手
段、もしくは手動により行うようにする。
【0030】熱源Hの温水タンク28の温水を温水回路
30に循環させるとともに強制換気ファン25を稼働す
れば、空調ユニットAからの暖気は図5,6に矢印aに
示すように流れる。すなわち強制換気ファン25より吐
出されるエアは放熱部29を通って適温に温められたの
ち、吹出口351 から床下空間9に吹出される。このエ
アは床下空間9を循環したのち、左、右の下部通気口2
2を通って通気層20へと流れ、該通気層20を上昇し
てその上部に流れ、そこから排気回収ダクト24を通っ
て空調ユニットAに還流され、ふたたび強制換気ファン
25に吸引される。
【0031】ところで前述のように暖気が床下空間9お
よび通気層20を流れる間に、その暖気熱は蓄熱体であ
る躯体Fの全面すなわち床スラブ1、側壁躯体21 ,2
2 および天井躯体3を蓄熱することができ、建物空間S
全体を均等に保温できるとともに躯体F、床板13、隔
壁19等への表面結露は勿論のことそれらの内面結露の
発生を防止して、カビ、ダニの発生を未然に防止するこ
とができる。
【0032】.冬季暖房、換気モード 図7、8は冬季暖房、換気モードのエアの流れを示すも
ので、図7は、図8の7−7線に沿う断面図、図8は、
図7の8−8線に沿う断面図である。
【0033】ダンパ401 ,421 の開放により新気導
入ダクト47および排気ダクト48を外気に連通したの
ち、図7に示すように第一ダンパ39を切換制御して吹
出通路35をバイパス通路38を介して給気ダクト23
に連通するとともに吹出口351 を閉じる。また第二、
第三ダンパ56,60を何れも切換制御して排気回収ダ
クト24を排気回収ポート59を介して居住室18に連
通する。
【0034】空調ユニットAは前記と同じく温水回路
30に温水を循環させて、暖房モードとしたまま強制換
気ファン25を稼働すれば、冷たい外気は空気清浄器5
1より新気導入ダクト47を通り、新気取入口40より
空調ユニットAに導かれる。新気はエアフィルタ431
により浄化されたのち熱交換素子37を通り、ここで排
気との間で熱交換を行い、排気熱により温められる。排
気との熱交換により温められた新気は強制換気ファン2
5により吸引されて放熱部29により積極的に温めら
れ、吹出通路35、バイパス通路38を通って給気ダク
ト23へと導かれる。給気ダクト23を流れる暖気は矢
印bに示すように、通気層20の上部に流入し、そこか
ら上部通気口21を通って居住室18に流入する。而し
て前記上部通気口21は居住室18の対向上部に、それ
らの略全長にわたって開口されているので、上部通気口
21から居住室18に流入する暖気は、居住室18の対
向上縁から該室18の全域にわたり下向きに均等に流れ
て排気回収ダクト24に流入して空調ユニットAに還流
する。この空調ユニットAでは、排気は熱交換素子37
で熱交換が行われたのち、排気ダクト48を通って外気
に放出される。この場合排気ダクト48は建築物の南北
両方に開口されていることにより建築物の外を流れる風
に引かれて能率よく排出される。
【0035】以上のように居住室18内は、暖気の上か
ら下への直接の流れによる強制対流と、通気層20から
隔壁19を経て居住室18に伝達される輻射熱とにより
居住室18はその全域が均等に能率良く暖房されるとと
もに換気も効率良く行われる。また蓄熱体である躯体F
からの放熱により居住室18の保温が可能となり、居住
室18の温度変化を少なくしかも結露の発生を未然に防
止して全体として省エネで、常に適温で、然も換気の行
き届いた快適な居住室18が得られる。
【0036】.夏季蓄熱モード 図9,10は夏季蓄熱モードのエアの流れを示してお
り、図9は、図10の9−9線に沿う断面図、図10
は、図9の10−10線に沿う断面図である。
【0037】これは、主として夏季の夜間に実施される
モードであって、建物空間Sは外気と遮断すべく、ダン
パ401 ,421 の閉成により、新気導入ダクト47お
よび排気ダクト48を閉じておく。図9に示すように、
第一ダンパ39を切換制御して吹出通路35をバイパス
通路38を介して給気ダクト23に連通するとともに吹
出口351 を閉じる。また第二ダンパ56および第三ダ
ンパ60をいずれも切換制御して床下空間9を空調ユニ
ットAに連通するとともに排気回収ダクト24と居住室
18との連通を遮断する。熱源24の冷水タンク31の
冷水を冷水回路33に循環させるとともに強制換気ファ
ン25を稼働すれば、空調ユニットAからの冷気は図
9,10に矢印cに示すように流れる。すなわち強制換
気ファン25より吐出されるエアは放熱部32を通って
適温に冷やされたのち、バイパス通路38、給気ダクト
23を通って通気層20を天井躯体3に沿って流れ、さ
らに通気層20を左、右の側壁躯体21 ,22 に沿って
下向きに流れ、左、右の下部通気口22を通って床下空
間9へと流れて空調ユニットAへと還流する。
【0038】ところで前述のように冷気が床下空間9お
よび通気層20を流れる間に、その冷気熱は蓄熱体であ
る躯体Fの全面すなわち床スラブ1、側壁躯体21 ,2
2 および天井躯体3に蓄熱される。建物空間S全体を均
等に保温できるとともに躯体F、床板13、隔壁19等
への表面結露は勿論のことそれらの内面結露の発生を防
止して、カビ、ダニの発生を未然に防止することができ
る。
【0039】.夏季冷房、換気モード 図11,12は夏季冷房、換気モードのエアの流れを示
すもので、図11は、図12の11−11線に沿う断面
図、図12は、図11の12−12線に沿う断面図であ
る。
【0040】ダンパ401 ,421 を開放して新気導入
ダクト47および排気ダクト48を外気に連通したの
ち、図11に示すように第一ダンパ39を切換制御して
吹出通路35をバイパス通路38を介して給気ダクト2
3に連通するとともに吹出口351 を閉じる。また第
二、第三ダンパ56,60を何れも切換制御して排気回
収ダクト24を床下空間9から遮断するとともに居住室
18に連通する。空調ユニットAは前記と同じく冷水
回路33に冷水を循環させて、冷房モードとしたまま強
制換気ファン25を稼働すれば、高温の外気は空気清浄
器51より新気導入ダクト47を通り、新気取入口40
より熱交換室36に導かれる。新気はエアフィルタ43
1 により浄化されたのち熱交換素子37を通り、ここで
排気との間で熱交換を行い、排気熱により冷やされる。
排気との熱交換により冷やされた新気は強制換気ファン
25により吸引されて放熱部29により積極的に冷やさ
れ、吹出通路35、バイパス通路38を通って給気ダク
ト23へと導かれる。給気ダクト23を流れる冷気は矢
印dに示すように、通気層20の上部に流入し、そこか
ら上部通気口21を通って居住室18に流入する。而し
て前記上部通気口21は居住室18の左、右対向上部
に、それらの略全長にわたって開口されているので、上
部通気口21から居住室18に流入する冷気は、居住室
18の対向上縁から該室18の全域にわたり下向きに均
等に流れて排気回収ダクト24に流入し、空調ユニット
Aに還流し、そこで熱交換を行ったのち排気となり、排
気ダクト48を通って外気に放出される。
【0041】以上のように居住室18内は、冷気の上か
ら下への直接の流れによる強制対流と、通気層20から
隔壁19を経て居住室18に伝達される輻射熱とにより
居住室18はその全域が均等に能率良く冷房されるとと
もに換気も効率良く行われる。また蓄熱体である躯体F
からの放熱により居住室の保温が可能となり居住室18
の温度変化を少なくしかも結露の発生を未然に防止して
全体として省エネで、常に適温で、然も換気の行き届い
た快適な居住室18が得られる。
【0042】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。たとえば前記実
施例では、本発明を集合住宅の一住宅空間に実施した場
合を説明したが、これを戸建住宅、その他の建築物に実
施してもよく、また空調ユニットは、前記実施例のもの
の他に従来公知のものの使用が可能である。さらに前記
実施例の建物空間では逆梁の床構造により二層空間に形
成されるが、正梁構造の床構造により二層空間に形成し
てもよく、この場合には、床躯体上に束を立設してその
上に床板を敷設するようにする。さらにまた前記上部お
よび下部通気口は居住室の対向壁の上縁および下縁の全
幅にわたって連続的に設けてもよく、また全幅にわたっ
て隔設するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば、蓄熱体よりなる躯体により高気密、高断熱の建物空
間を画成し、この建物空間を、前記躯体の床スラブ上に
間隔を存して敷設される床板により床下空間と床上空間
の二層空間に構成し、前記床上空間には、躯体に沿って
配設した隔壁により該床上空間に形成した居住室を取り
囲むように通気層を形成し、前記居住室と前記通気層と
を、該居住室の左、右上部にその略全長にわたり対向し
て設けられる上部通気口を介して連通し、また前記床下
空間と前記通気層とを、該床下空間の左、右対向部略全
長にわたって設けられる下部通気口を介して連通し、さ
らに床上空間の中間部には、床下空間と前記通気層の上
部を連通する給気ダクトおよび排気回収ダクトとを並設
し、前記床下空間には空調ユニットを装備し、該空調ユ
ニットには、前記床下空間および前記給気ダクトに選択
的に連通し得る吹出通路と、前記床下空間および排気回
収ダクトに選択的に連通し得る排気回収通路とを設け、
前記排気回収ダクトには前記居住室に連通する排気回収
ポートを開口したので、床上空間に形成される居住室
は、強制対流によるその全域にわたるエアの均等な流通
と、輻射による熱伝達と、躯体の蓄熱効果との相乗効果
により、省エネで、かつきわめて能率のよい冷、暖房お
よび換気を行うことができるとともに躯体、隔壁等の表
面および内面結露を確実に防止して、カビ、ダニの発生
を未然に防止し、全体として健康で快適な環境の建物空
間を提供することができる。
【0044】また空調ユニットは床下空間に収納配設し
たので、居住室の有効容積を減ずることもない。
【0045】また、本発明の第2の特徴によれば、建物
空間の床が逆梁を有する逆梁構造に構成されるので、床
下空間に空調ユニットを収納するための広い空間を確保
することができ、そのレイアウトが容易になるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明建築物における空調装置の、図2の1−
1線に沿う平面図
【図2】図1の2−2線に沿う縦断面図
【図3】図2の3−3線に沿う縦断面図
【図4】図2の4−4線に沿う一部破断拡大図
【図5】冬季蓄熱モードのエアの流れを示す、図6の5
−5線に沿う縦断面図
【図6】図5の6−6線に沿う縦断面図
【図7】冬季暖房、換気モードのエアの流れを示す、図
8の7−7線に沿う縦断面図
【図8】図7の8−8線に沿う縦断面図
【図9】夏季蓄熱モードのエアの流れを示す、図10の
9−9線に沿う縦断面図
【図10】図9の10−10線に沿う縦断面図
【図11】夏季冷房、換気モードのエアの流れを示す、
図12の11−11線に沿う縦断面図
【図12】図11の12−12線に沿う縦断面図
【符号の説明】
1・・・床スラブ 9・・・床下空間 10・・床上空間 13・・床板 18・・居住室 19・・隔壁 20・・通気層 21・・上部通気口 22・・下部通気口 23・・給気ダクト 24・・排気回収ダクト 35・・吹出通路 59・・排気回収ポート A・・・空調ユニット F・・・躯体 S・・・建物空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 正文 大分県大分市明野東2丁目1番1の12 (72)発明者 生野 隆 大分県大分郡庄内町大字大龍1782−5

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄熱体よりなる躯体(F)により高気
    密、高断熱の建物空間(S)を画成し、この建物空間
    (S)を、前記躯体(F)の床スラブ(1)上に間隔を
    存して敷設される床板(13)により床下空間(9)と
    床上空間(10)の二層空間に構成し、前記床上空間
    (10)には、躯体(F)に沿って配設した隔壁(1
    9)により該床上空間(10)に形成した居住室(1
    8)を取り囲むように通気層(20)を形成し、前記居
    住室(18)と前記通気層(20)とを、該居住室(1
    8)の左、右上部にその略全長にわたり対向して設けら
    れる上部通気口(21)を介して連通し、また前記床下
    空間(9)と前記通気層(20)とを、該床下空間
    (9)の左、右対向部略全長にわたって設けられる下部
    通気口(22)を介して連通し、さらに床上空間(1
    0)の中間部には、床下空間(9)と前記通気層(2
    0)の上部を連通する給気ダクト(23)および排気回
    収ダクト(24)とを並設し、前記床下空間(9)には
    空調ユニット(A)を装備し、該空調ユニット(A)に
    は、前記床下空間(9)および前記給気ダクト(23)
    に選択的に連通し得る吹出通路(35)と、前記床下空
    間(9)および排気回収ダクト(24)に選択的に連通
    し得る排気回収通路(41)とを設け、前記排気回収ダ
    クト(24)には前記居住室(18)に連通する排気回
    収ポート(59)を開口したことを特徴とする、建築物
    における空調装置。
  2. 【請求項2】 前記建物空間(S)は、その躯体(F)
    の床スラブ(1)が上向きに突設する逆梁構造に構成さ
    れることを特徴とする、第1項記載の建築物における空
    調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10220814A (ja) * 1997-02-10 1998-08-21 Taisei Corp 躯体蓄熱空調システムの運転制御方法
JP2015105782A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 株式会社 テスク資材販売 空調システム

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JPH10220814A (ja) * 1997-02-10 1998-08-21 Taisei Corp 躯体蓄熱空調システムの運転制御方法
JP2015105782A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 株式会社 テスク資材販売 空調システム

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