JPH0682076A - 温度制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ユーザの感覚に近い細やかな温度制御を実行す
ることができる温度制御装置を提供する。 【構成】相対温度設定手段６及び絶対的温度設定手段６
に設定された絶対的な室内温度及び相対的な室内温度を
基準にして温度調整する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はカーエアコン等の温度制
御装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、カーエアコン等の温度制御装置に
おいては、外気温とは無関係にユーザの設定した室内温
度になるように、温度調整するようになってている。す
なわち室内に配置した温度センサに基づいて室内温度を
検出し、この温度検出結果と設定温度との誤差検出結果
に基づいて、温度調整するようになってていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のカー
エアコンにおいては、使用中ユーザが設定温度を変更す
る場合が多々ある。この原因の多くは、周囲の環境でユ
ーザの体感温度が大きく変化するためで、ユーザの感じ
る体感温度においては、特に外気温に応じて大きな差が
生じる。

【０００４】すなわち昼夜温度差の大きなときなど、昼
間と同じ程度に暑いと感じて夜間に昼間と同様に温度設
定すると、実際はこの設定温度が外気温より高い場合が
ある。このような場合には、カーエアコンが冷気ではな
く暖気を送出するといった問題がある。この場合、ユー
ザの感覚により近い細やかな温度制御をすることができ
れば、ユーザの温度変更作業を簡略化し、この種のカー
エアコンの使い勝手を向上させることができると考えら
れる。

【０００５】本発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、空調装置のユーザの感覚により近い細やかな温度制
御をすることができる温度制御装置を提供することを目
的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
つては、室外の温度を検出する室外温度検出手段と、室
内の温度を検出する室内温度検出手段と、室外の温度に
対する相対的な室内温度を設定する相対温度設定手段
と、室内の絶対的な温度を設定する絶対的温度設定手段
と、室外温度検出手段及び室内温度検出手段の検出結果
に基づいて、相対温度設定手段及び絶対的温度設定手段
の設定温度を基準にして室内温度を制御する温度調整手
段とを備える温度制御装置により、達成される。

【０００７】

【作用】上述した構成によれば、室内温度と室外温度と
の相対的な温度差を考慮して、ユーザの設定した室内の
絶対的な温度又は相対的な室内温度を選択して温度調整
することができる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の好適な一実施例を添付図面に
基づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施例は、
本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種
々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説
明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、
これらの態様の限られるものではない。

【０００９】図１は、本発明に係る温度制御装置の一実
施例を示すブロツク図である。図において、温度制御装
置１は、例えばカーエアコンに適用されて、自動車の室
内温度を調整するものである。

【００１０】この温度制御装置１は、室外温度センサ２
で室外温度を検出し、この温度検出結果を制御部４に出
力する。室内温度センサ３は、自動車室内の所定位置に
配置され、これにより室内温度を検出すると共に、制御
部４に検出結果を出力する。温度設定部６は、コンソー
ルパネル上に配置した操作部を介してユーザの設定した
設定温度を設定し得るようになっており、この実施例の
場合、室内の絶対的な温度と、室外に対して何度低い温
度に設定するか（以下相対温度と呼ぶ）との双方の温度
を設定し得るようになってている。

【００１１】これにより制御部４は、絶対的な温度及び
相対温度を基準にして、室内温度及び室外温度に基づい
て空調器８を制御し、これによりユーザの感覚に近い細
やかな温度制御を実行し得るようになってている。

【００１２】具体的には、制御部４は、外気温が所定の
温度範囲で、かつ相対温度が所定値以上のとき、絶対的
な温度を選択し、室内温度が絶対的な温度に近づくよう
に空調器８を制御する。これに対して、外気温が所定の
温度範囲を越えたとき、又は相対温度が所定値未満のと
き、相対温度を選択し、室内温度が相対温度に近づくよ
うに空調器８を制御する。これにより制御部８は、外気
温が下がつたとき、ユーザの設定した絶対的な温度に近
づくように室内温度を調整し、ユーザの体感温度に近づ
くように室内温度を制御する。同様にユーザが相対温度
を大きな値に設定した場合、この場合ユーザが極めて暑
いと感じたと判断できることにより、ユーザの設定した
絶対的な温度に近づくように室内温度を調整する。

【００１３】かくして、絶対的な温度だけでなくあわせ
て相対温度を基準にして温度調整することにより、ユー
ザの感覚に近い細やかな温度制御を実行し得、これによ
りユーザの温度変更作業を簡略化し、この種のカーエア
コンの使い勝手を向上することができる。

【００１４】本実施例は以上のように構成されており、
絶対的な温度だけでなくあわせて相対温度を基準にして
温度調整することにより、ユーザの感覚に近い細やかな
温度制御を実行でき、これによりユーザの温度変更作業
を簡略化し、使い勝手を向上することができる。

【００１５】なお上述の実施例においては、外気温が所
定の温度範囲で、かつ相対温度が所定値以上のとき、絶
対的な温度を選択して温度制御する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、必要に応じて種々の条件を
設定することができる。さらにこのとき室内温度と室外
温度との温度差を参考にして条件を切り換えるようにし
てもよい。

【００１６】さらに、図１の温度制御装置に関して、図
示の構成に加えて、制御部４に対して、時計，カレンダ
ー，天気センサ，過去データのメモリ，場所データのメ
モリなどを接続するように構成することもできる。これ
により、特定の日の属する季節（たとえば春）をカレン
ダーによりわりだし、これを過去の春の日のデータと比
較して差があれば、過去のデータに近づくように制御部
４により、制御することができる。また、時計を備えて
いれば、過去データの春の日の該当時間の温度に近づく
ように制御部４により制御することも可能となる。そし
て、これらのデータを記録して過去データを更新するこ
とにより、次年度よりさらに現実的な制御が可能とな
る。

【００１７】さらに上述の実施例においては、本発明を
カーエアコンに適用した場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、種々の空調装置に広く適用することが
できる。

【００１８】

【発明の効果】上述のように本発明によれば、ユーザの
設定した絶対的な温度と相対温度を基準にして温度調整
することにより、ユーザの感覚に近い細やかな温度制御
を実行することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の温度制御装置の一実施例を示すブロツ
ク図である。

【符号の説明】

１ 温度制御装置 ２ 室外温度センサ ３ 室内温度センサ ４ 制御部 ６ 温度設定部 ８ 空調部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 室外の温度を検出する室外温度検出手段
   と、 室内の温度を検出する室内温度検出手段と、 上記室外の温度に対する相対的な室内温度を設定する相
   対温度設定手段と、 上記室内の絶対的な温度を設定する絶対的温度設定手段
   と、 上記室外温度検出手段及び上記室内温度検出手段の検出
   結果に基づいて、上記相対温度設定手段及び上記絶対的
   温度設定手段の設定温度を基準にして上記室内温度を制
   御する温度調整手段とを備えることを特徴とする温度制
   御装置。