JPH0680722A - ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

ポリオレフィンの製造方法

Info

Publication number
JPH0680722A
JPH0680722A JP27221592A JP27221592A JPH0680722A JP H0680722 A JPH0680722 A JP H0680722A JP 27221592 A JP27221592 A JP 27221592A JP 27221592 A JP27221592 A JP 27221592A JP H0680722 A JPH0680722 A JP H0680722A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
added
solid catalyst
catalyst component
component
aluminum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27221592A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Shimizu
浩之 清水
Akira Sano
章 佐野
Kazuo Matsuura
一雄 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil Corp filed Critical Nippon Oil Corp
Priority to JP27221592A priority Critical patent/JPH0680722A/ja
Publication of JPH0680722A publication Critical patent/JPH0680722A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 固体当たりの重合体収量および遷移金属当た
りの重合体収量を著しく増加させるとともに触媒残査を
除去する工程を不要とし、生成ポリマーの微粉状部分を
減少させ平均粒径が大きい良好な粒子ならびに狭い分子
量分布を有するポリオレフィンを得る。 【構成】 固体触媒成分としてチタン、マグネシウムお
よびハロゲンを必須成分として含有する成分に、一般式
OHおよび/またはRCOOH(RおよびR
は炭化水素基を示す)で表される化合物の存在下、一般
式Al(OR XX3−(p+q)(R
よびRは炭化水素基を表し、Xはハロゲン原子または
水素原子を表し、p,qは0≦p<3,0<q≦3、た
だし0<p+q≦3)で表される有機アルミニウム化合
物を反応させて得られる物質を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なポリオレフィンの
製造方法に関する。さらに詳細には、本発明は固体当た
りの重合体収量および遷移金属当たりの重合体収量を著
しく増加させ、その結果重合体中の触媒残査を除去する
工程を不要ならしめ、かつ生成重合体のかさ密度を高
め、かつ生成ポリマーの微粉状部分を減少させ平均粒径
が大きい良好な粒子を生成せしめ、また同時に狭い分子
量分布を有するポリオレフィンを製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】従来こ
の種の技術分野においては、ハロゲン化マグネシウム、
酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの無機マグ
ネシウム固体を担体としてこれにチタンまたはバナジウ
ムなどの遷移金属の化合物を担持させた触媒が数多く知
られている。しかしながら、これらの公知技術において
は、得られるポリオレフィンのかさ比重は一般に小さ
く、また平均粒径も比較的小さく、粒径分布も概して広
いため微粒子状粉末部分が多く、ポリマーを成形加工す
るさいにも粉塵の発生、成形時の能率の低下等の問題を
生ずるため、生産性およびポリマーハンドリングの面か
ら改良が強く望まれていた。さらに、近年要求の高まっ
ているペレット化工程を省略し、粉体ポリマーをそのま
ま加工機にかけるためにはまだまだ改良が必要とされて
いる。本発明者らは先に上記の欠点を改良した新規触媒
成分を見出し、既に種々の特許出願を行った(特公平1
−11651、特公平1−12289、特開昭60−1
49605、特開昭62−32105、特開昭62−2
07306等)。この触媒成分を用いた場合かさ密度が
高く、平均粒径の大きいポリマーを得ることができる
が、ペレット化工程を省略し、粉体ポリマーをそのまま
加工機にかけるためにはさらに改良が必要とされた。本
発明はこれらの欠点を改良し、さらにかさ密度が高く、
かつ粒径分布が狭く、ポリマーの微粒子状部分が著しく
少なく、流動性の良好な重合体を極めて高活性に得るこ
とを目的として鋭意研究の結果、本発明に到達したもの
である。
【0003】
【課題の解決】すなわち、本発明は、固体触媒成分と有
機金属化合物を触媒としてオレフィンを重合または共重
合する方法において、該固体触媒成分がチタン、マグネ
シウムおよびハロゲンを必須成分として含有する成分
に、一般式ROHおよび/またはRCOOH(ここ
でRおよびRは炭素数1〜20の炭化水素基を示
す)で表される化合物の存在下、一般式Al(OR
3−(p+q)(ここで、RおよびR
炭素数1〜24の炭化水素基を表し、同一でも異なって
もよく、Xはハロゲン原子または水素原子を表し、p,
qは0≦P<3,0<q≦3、ただし0<p+q≦3)
で表される有機アルミニウム化合物を相互に反応させて
得られる物質からなることを特徴とするポリオレフィン
の製造方法に関する。
【0004】本発明の方法を用いることにより、平均粒
径が比較的大きく、粒度分布が狭く、微粒子状部分が少
ないポリオレフィンが極めて高活性に得られ、また生成
ポリオレフィンのかさ比重は高く、自由流動性も良好
等、重合操作上非常に有利となり、さらにペレットとし
て用いる場合はもちろんのこと粉体状のままでも成形加
工に供することができ、成形加工時のトラブルも少な
く、きわめて有利にポリオレフィンを製造することがで
きる。本発明の触媒を用いて得られるポリマーは分子量
分布がきわめて狭く、また、ヘキサン抽出量が少なく、
低重合物の副生が非常に少ないことも特徴である。した
がって本発明の方法で得られた分子量分布の狭いポリオ
レフィンをフィルム用に供した場合には、強度が高く、
透明性にすぐれかつ抗ブロッキング性およびヒートシー
ル性がすぐれているなど多くの長所を有する。以下、本
発明を具体的に説明する。
【0005】本発明の固体触媒成分はチタン、マグネシ
ウムおよびハロゲン、所望によりさらにケイ素酸化物お
よび/またはアルミニウム酸化物を含有する成分(成分
〔1〕)と一般式ROHおよび/またはRCOOH
(ここでRおよびRは炭素数1〜20の炭化水素基
を示す)で表される化合物の存在下、一般式Al(OR
3−(p+q)(ここで、RおよびR
は炭素数1〜24の炭化水素基を表し、同一でも異な
ってもよく、Xはハロゲン原子または水素原子を表し、
p,qは0≦p<3,0<q≦3、ただし0<p+q≦
3)で表される有機アルミニウム化合物(成分〔I
I〕)よりなる。
【0006】<1>固体触媒成分 1.第〔I〕成分 本発明の第〔I〕成分に使用される成分はチタン、マグ
ネシウムおよびハロゲンを必須成分とし、好ましくはさ
らにケイ素酸化物および/またはアルミニウム酸化物を
も必須成分として含有するものである。 (1)チタン化合物としては特に制限はないが、 一般式 Ti(OR)4−m (ここでRは炭素数1〜20好ましくは、1〜12のア
ルキル基、アリール基、アラルキル基等の炭化水素基、
Xはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子を
表し、mは0≦m≦4である)で表される化合物が挙げ
られ、具体的には四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ
化チタン等のテトラハロゲン化チタン、モノメトキシト
リクロロチタン、ジメトキシジクロロチタン、トリメト
キシモノクロロチタン、テトラメトキシチタン、モノエ
トキシトリクロロチタン、モノエトキシトリフルオロチ
タン、モノエトキシトリブロモチタン、ジエトキシジフ
ルオロチタン、ジエトキシジクロロチタン、ジエトキシ
ジブロモチタン、トリエトキシフルオロチタン、トリエ
トキシクロロチタン、テトラエトキシチタン、モノプロ
ポキシトリクロロチタン、モノイソプロポキシトリクロ
ロチタン、ジプロポキシジクロロチタン、ジイソプロポ
キシジクロロチタン、ジイソプロポキシジブロモチタ
ン、トリイソプロポキシフルオロチタン、トリプロポキ
シクロロチタン、テトラn−プロポキシチタン、テトラ
イソプロポキシチタン、モノブトキシトリクロロチタ
ン、モノイソブトキシトリクロロチタン、ジブトキシジ
クロロチタン、トリブトキシフルオロチタン、トリブト
キシクロロチタン、トリイソブトキシクロロチタン、テ
トラn−ブトキシチタン、テトライソブトキシチタン、
テトラsec−ブトキシチタン、テトラtert−ブト
キシチタン、モノペントキシトリクロロチタン、ジペン
トキシジクロロチタン、トリペントキシジモノクロロチ
タン、テトラn−ペンチルオキシチタン、テトラシクロ
ペンチルオキシチタン、モノオクチルオキシトリクロロ
チタン、ジオクチルオキシジクロロチタン、トリオクチ
ルオキシモノクロロチタン、テトラn−ヘキシルオキシ
チタン、テトラシクロヘキシルオキシチタン、テトラ−
n−ヘプチルオキシチタン、テトラ−n−オクチルオキ
シチタン、テトラ−2−エチルヘキシルオキシチタン、
モノ2−エチルヘキシルオキシトリクロロチタン、ジ2
−エチルヘキシルオキシジクロロチタン、トリ2−エチ
ルヘキシルオキシモノクロロチタン、テトラ−ノニルオ
キシチタン、テトラデシルオキシチタン、テトライソボ
ルニルオキシチタン、テトラオレイルオキシチタン、テ
トラアリルオキシチタン、テトラベンジルオキシチタ
ン、テトラベンズヒドリルオキシチタン、モノフェノキ
シトリクロロチタン、ジフェノキシジクロロチタン、ト
リフェノキシクロロチタン、トリo−キシレンオキシク
ロロチタン、テトラフェノキシチタン、テトラ−o−メ
チルフェノキシチタン、テトラ−m−メチルフェノキシ
チタン、テトラ−1−ナフチルオキシチタン、テトラ−
2−ナフチルオキシチタン、または、これらの任意混合
物などが例示され、好ましくは、四塩化チタン、モノエ
トキシトリクロロチタン、ジエトキシジクロロチタン、
モノブトキシトリクロロチタン、ジブトキシジクロロチ
タン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチ
タン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−n−ヘキ
シルオキシチタン、テトラ−n−オクチルオキシチタ
ン、テトラ−2−エチルヘキシルオキシチタンなどが望
ましい。
【0007】(2)マグネシウム化合物としては特に制
限はないが、 一般式 Mg(OR)2−n (ここでRは炭素数1〜20の炭化水素好ましくは1〜
12のアルキル基、アリール基、アラルキル基等の基を
示し、Xはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原
子を、nは0≦n<2を示す)で表される化合物が挙げ
られ、具体的にはフッ化マグネシウム、塩化マグネシウ
ム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、メトキシ
クロロマグネシウム、エトキシクロロマグネシウム、n
−プロポキシクロロマグネシウム、iso−プロポキシ
クロロマグネシウム、n−ブトキシクロロマグネシウ
ム、sec−ブトキシクロロマグネシウム、tert−
ブトキシクロロマグネシウム、メトキシブロモマグネシ
ウム、エトキシブロモマグネシウム、n−プロポキシブ
ロモマグネシウム、iso−プロポキシブロモマグネシ
ウム、n−ブトキシブロモマグネシウム、sec−ブト
キシブロモマグネシウム、tert−ブトキシブロモマ
グネシウム、ジメトキシマグネシウム、ジエトキシマグ
ネシウム、ジn−プロポキシマグネシウム、ジiso−
プロポキシマグネシウム、n−ブトキシマグネシウム、
ジsee−ブトキシマグネシウム、ジtert−ブトキ
シマグネシウムなどの化合物をあげることができ、特に
MgClが好ましい。また本発明において、これらの
マグネシウム化合物はアルコール、エステル、ケトン、
カルボン酸、エーテル、アミン、ホスフィンなどの電子
供与体で処理したものであってもよい。
【0008】(3)本発明において用いるケイ素酸化物
とはシリカもしくはケイ素と周期律表I〜VIII族の
少なくとも一種の他の金属との複酸化物である。本発明
において用いるアルミニウム酸化物とはアルミナもしく
はアルミニウムと周期律表I〜VIII族の少なくとも
一種の他の金属との複酸化物である。ケイ素またはアル
ミニウムと周期律表I〜VIII族の少なくとも一種の
他の金属との複酸化物の代表的なものとしてはAl
・MgO、Al・CaO、Al・SiO
、Al・MgO・CaO、Al・MgO
・SiO、Al・CuO、Al・Fe
、Al・NiO、SiO・MgOなどの天
然または合成の各種複酸化物を例示することができる。
ここで上記の式は分子式ではなく、組織のみを表すもの
であって、本発明において用いられる複酸化物の構造お
よび成分比率は特に限定されるものではない。なお、当
然のことながら、本発明において用いるケイ素酸化物お
よび/またはアルミニウム酸化物は少量の水分を吸収し
ていても差しつかえなく、また少量の不純物を含有して
いても支障なく使用できる。また、これらのケイ素酸化
物および/またはアルミニウム酸化物の性状は、本発明
の目的を損なわない限り特に限定されないが、好ましく
は粒径が1〜200μm、細孔容積が0.3ml/g以
上、表面積が50m/g以上のシリカが望ましい。ま
た使用するにあたって予め200〜800℃で常法によ
り焼成処理を施すことが望ましい。
【0009】(4)上記チタン化合物、マグネシウム化
合物、ケイ素酸化物および/またはアルミニウム酸化物
にさらに 一般式 Me(OR)z−p (ここでMeは周期律表I〜IV族の元素、zは元素M
eの原子価、pは0<p≦z、Xはハロゲン原子を示
す。またRは炭素数1〜20、好ましくは1〜8のアル
キル基、アリール基、アラルキル基等の炭化水素残基を
示し、それぞれ同一でもまた異なっていてもよい)で表
される化合物を加え相互に反応させて得られる化合物を
用いてもよい。例えばNaOR、Mg(OR)、Mg
(OR)X、Ca(OR)、Zn(OR)、Cd
(OR)、B(OR)、Al(OR)、Al(O
R)X、Al(OR)X、Si(OR)、Si
(OR)X、Si(OR)、Si(OR)
、Sn(OR)などで示される各種の化合物をあ
げることができる。これらの好ましい具体例としては、
Mg(OC、Mg(OC)Cl、Al
(OCH、Al(OC、Al(On−
、Al(Oi−C、Al(On
−C、Al(Osec−C、Al
(Ot−C、Al(OCHCl、Al
(OCCl、Al(OC)Cl、A
l(Oi−CCl、Al(Oi−C
Cl、Al(OC、Al(OC
Cl、Al(OC)Cl、Al(OC
、Al(OCCHCl、Al(O
CH)Cl、Al(OCH
、Si(OC、Si(OC
Cl、Si(OCCl、Si
(OC)Cl、Si(OC、Si
(OCCl、Si(OCCl
Si(OC)Cl、Si(OCH
、などの化合物をあげることができる。
【0010】(5)上記チタン化合物、マグネシウム化
合物にさらにアルコール類、フェノール類、エーテル
類、ケトン類、エステル類、アミン類、ニトリル類等の
有機化合物を加えて相互に反応させてもよい。この中で
とくにアルコール類が好ましく具体的には、メタノー
ル、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、
2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、1−
ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、
2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノ
ール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−2−
ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、1
−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−
メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノ
ール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノー
ル、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、4−ヘプタ
ノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、1−オ
クタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキ
サノール、3,5−ジメチル−1−ヘキサノール、2,
2,4−トリメチル−1−ペンタノール、1−ノナノー
ル、5−ノナノ−3,5−ジメチル−4−ヘプタノー
ル、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、3,5,5
−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1
−ウンデカノール、1−ドデカノール、2,6,8−ト
リメチル−4−ノナノール、1−トリデカノール、1−
ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタ
デカノール、1−オクタデカノール、1−オクタデカノ
ール、1−ノナデカノール、1−エイコサノール、フェ
ノール、クロロフェノール、ベンジルアルコール、メチ
ルセロソルブまたはこれらの任意混合物などが挙げられ
る。好ましくは、2−メチル−1−ペンタノール、4−
メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノ
ール、2−エチル−1−ブタノール、2,4−ジメチル
−3−ペンタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、
3,5−ジメチル−1−ヘキサノール、2,2,4−ト
リメチル−1−ペンタノール、3,5−ジメチル−4−
ヘプタノール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、
3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノールなどが望ま
しい。もちろん、工業用アルコールとして市販されてい
るメタノール変性アルコール、ヘキサン変性アルコール
と称される各種変性アルコールも何ら支障なく用いるこ
とができる。
【0011】(6)チタン、マグネシウム、ハロゲンを
必須成分として含有する成分の調製方法は特に限定され
るものではなく、不活性の炭化水素溶媒の存在下または
不存在下に上記チタン化合物、マグネシウム化合物など
を温度0〜200℃にて30分〜50時間、ボールミ
ル、振動ミル、ロッドミル、衝撃ミルなどを用いて共粉
砕する方法を用いてもよく、また、不活性炭化水素、ア
ルコール類、フェノール類、エーテル類、ケトン類、エ
ステル類、アミン類、ニトリル類等あるいはそれらの混
合物からなる有機溶媒中で0〜400℃、好ましくは2
0〜300℃の温度で5分〜10時間混合加熱反応さ
せ、しかる後溶媒を蒸発除去する方法を用いてもよい。
上記ケイ素酸化物および/またはアルミニウム酸化物を
加え相互に反応させる場合には、有機溶媒中で反応させ
る方法が好ましく、またケイ素酸化物および/またはア
ルミニウム酸化物を使用しない場合には共粉砕する方法
が好ましい。
【0012】(7)各成分の反応割合については特に制
限はないが、Ti/Mgモル比で0.001〜100
0、好ましくは0.01〜100さらに好ましくは0.
05〜10を用いることが望ましい。また、ケイ素酸化
物および/またはアルミニウム酸化物を加え相互に反応
させる場合には、ケイ素酸化物および/またはアルミニ
ウム酸化物1gあたり、Mgのモル数が0.01〜20
mmol、好ましくは0.1〜10mmolさらに好ま
しくは0.2〜4.0mmolと成るように反応させる
ことが望ましい。
【0013】2.第〔II〕成分 (1)本発明において使用される一般式Al(OR
3−(p+q)で表される有機アルミニウム
化合物としては、式中においてR及びRが、炭素数
1〜24、好ましくは1〜12のアルキル基、アリール
基、アラルキル基等の炭化水素基であり、R,R
同一でも異なったものでもよく、またXは水素原子、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子を表し、
p,qは0≦p<3,0<q≦3,0<p+q≦3であ
る化合物である。これらの有機アルミニウム化合物とし
ては、具体的には、ジメチルアルミニウムメトキシド、
ジメチルアルミニウムエトキシド、ジメチルアルミニウ
ムイソプロキシド、ジメチルアルミニウムt−ブトキシ
ド、ジメチルアルミニウムn−ブトキシド、ジメチルア
ルミニウムsec−ブトキシド、ジエチルアルミニウム
メトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチ
ルアルミニウムイソプロキシド、ジエチルアルミニウム
n−ブトキシド、ジエチルアルミニウムsec−ブトキ
シド、ジエチルアルミニウムシクロヘキシルオキシド、
ジエチルアルミニウムt−ブトキシド、ジプロピルアル
ミニウムエトキシド、ジプロピルアルミニウムt−ブト
キシド、ジブチルアルミニウムt−ブトキシド、ジi−
ブチルアルミニウムメトキシド、ジi−ブチルアルミニ
ウムエトキシド、ジi−ブチルアルミニウムイソプロポ
キシド、ジi−ブチルアルミニウム−i−ブトキシド、
ジi−ブチルアルミニウム−t−ブトキシド、ジ−t−
ブチルアルミニウムメトキシド、ジt−ブチルアルミニ
ウムエトキシド、ジt−ブチルアルミニウムt−ブトシ
キド、ジメチルアルミニウムフェノキシド、ジn−ヘキ
シルアルミニウムエトキシド、ジn−ヘキシルアルミニ
ウムイソプロポキシド、エチルエトキシアルミニウムク
ロライド、イソブチルエトキシアルミニウムクロライ
ド、エチルフェノキシアルミニウムクロライド、フェニ
ルエトキシアルミニウムクロリド、エチルエトキシアル
ミニウムハイドライド、エチルメトキシアルミニウムク
ロライド、エチルイソプロポキシアルミニウムジクロリ
ド、エチルブトキシアルミニウムクロライド、フェニル
アルミニウムジクロリド、ジフェニルアルミニウムクロ
リド、ベンジルアルミニウムジクロリド、ジベンジルア
ルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムクロリド、
ジエチルアルミニウムフルオリド、ジエチルアルミニウ
ムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジエチル
アルミニウムアイオダイド、ジi−ブチルアルミニウム
クロリド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチル
アルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセス
キブロミド、メチルアルミニウムジクロリド、エチルア
ルミニウムジクロリド、イソブチルアルミニウムジクロ
リド、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリn−プロピルアルミニウムまたはトリn−ブチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリn
−ヘキシルアルミニウム、トリn−オクチルアルミニウ
ム、またはこれらの任意混合物などを挙げることがで
き、特に、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアル
ミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムジクロリ
ドが好ましい。これら有機アルミニウム化合物(第〔I
I〕成分)の反応割合は、第〔II〕成分/{第〔I〕
成分中のTi成分}(モル比)が通常0.01〜10
0、好ましくは0.2〜10、さらに好ましくは0.5
〜5であることが望ましい。
【0014】(2)上記第〔1〕成分を第〔II〕成分
と相互に反応させる際には、一般式ROHおよび/ま
たはRCOOHの存在下に行う必要がある。本発明に
使用される一般式ROH(Rは炭素数1〜20好ま
しくは1〜12のアルキル基、アリール基、アラルキル
基などの炭化水素基を示す)で表される化合物として具
体的にはメタノール、エタノール、1−プロパノール、
2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−
プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロ
パノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−
ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチ
ル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3
−メチル−2−ブタノール、2,2−ジメチル−1−プ
ロパノール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペン
タノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル
−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1
−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノー
ル、4−ヘプタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタ
ノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エ
チル−1−ヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキ
サノール、2,2,4−トリメチル−1−ペンタノー
ル、1−ノナノール、5−ノナノ−3,5−ジメチル−
4−ヘプタノール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノー
ル、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−
デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、
2,6,8−トリメチル−4−ノナノール、1−トリデ
カノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノー
ル、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1
−オクタデカノール、1−ノナデカノール、1−エイコ
サノール、フェノール、クロロフェノール、ベンジルア
ルコール、メチルセロソルブまたはこれらの任意混合物
などが挙げられる。好ましくは、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチル−1
−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノールなどが望
ましい。もちろん、工業用アルコールとして市販されて
いるメタノール変性アルコール、ヘキサン変性アルコー
ルと称される各種変性アルコールも何ら支障なく用いる
ことができる。
【0015】本発明に使用される一般式RCOOH
(Rは炭素数1〜20好ましくは1〜12のアルキル
基、アリール基、アラルキル基などの炭化水素残基を示
す)で表される化合物として具体的にはぎ酸、酢酸、プ
ロピオン酸、n−プロピルカルボン酸、イソプロピルカ
ルボン酸、n−ブチルカルボン酸、イソブチルカルボン
酸、t−ブチルカルボン酸、sec−ブチルカルボン酸
などが挙げられる。特に酢酸、プロピオン酸が好ましく
用いられる。ROHおよびRCOOHは単独に使用
してもよいし、また混合して使用してもよい。これら成
分の反応割合は、{ROHおよび/またはRCOO
H}/{第〔I〕成分中のMg}モル比で0.001〜
1000、好ましくは0.01〜100、さらに好まし
くは0.1〜10となるようにすることが望ましい。
【0016】4.固体触媒成分の製造 本発明においては第〔I〕成分と第〔II〕成分をR
OHおよび/またはRCOOHの存在下に相互に反応
させて固体触媒成分を製造する。その反応方法としては
特に限定されるものではないが、例えば、ペンタン、シ
クロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、
ベンゼン、トルエン、キシレン等、またはこれらの混合
物等の一般のチーグラー触媒に不活性ないわゆる不活性
炭化水素溶媒の存在下または不存在下に温度0〜300
℃、好ましくは20〜150℃にて5分〜10時間反
応、好ましくは混合反応させる方法が好適に用いられ
る。なお、不活性炭化水素溶媒の存在下にて反応を行う
場合は、反応後該溶媒を蒸発等の手段により除去するこ
とが好ましい。なお、ROHおよび/またはRCO
OHの存在下に第〔I〕成分と第〔II〕成分を相互に
反応させる操作を複数回繰り返してもよい。この際R
OHおよび/またはRCOOHおよび第〔II〕成分
は毎回同じでもよいし異なってもよい。
【0017】また本発明の固体触媒成分をさらに有機ケ
イ素化合物で処理をした後、重合反応に供する方法も好
適に用いられる。使用できる有機ケイ素化合物としては 一般式 R Si(OR
4−(a+b+c+d) で表されるもので、式中においてR,RおよびR
は水素または炭素数1〜20、好ましくは1〜12のア
ルキル基、アリール基、アラルキル基等の炭化水素残基
を示し、Rは炭素数1〜20、好ましくは1〜12の
アルキル基、アリール基、アラルキル基の炭化水素残基
であり、R,RおよびRは互いに同一でもよく異
なってもよく、また、R,RおよびRが炭化水素
残基の場合は、R,RおよびRおよびRは互い
に同一でも異なっていてもよく、Xはフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等のハロゲン原子を表し、a,b,cおよび
dは0≦a<4、0≦b<4、0≦c<4、0<d≦
4、ただし0<a+b+c+d≦4を満足するものであ
る。
【0018】これらのケイ素化合物としては、例えば、
Si(OR、Si(ORX、Si(O
、Si(OR)X、RSi(O
、RSi(ORX、RSi(O
)X、RSi(OR、RSi
(OR)X、RSi(OR)等で示され
る各種のケイ素化合物をあげることができ、具体的に
は、Si(OCH、Si(OC、Si
(Oi−C、Si(On−C、S
i(OCHCl、Si(OCCl、S
i(Oi−CCl、Si(On−C
Cl、Si(Osec−CCl、Si(O
CHCl、Si(OCCl、Si
(Oi−CCl、Si(On−C
Cl、Si(OC17Cl、HSi(O
CH、HSi(OC、HSi(Oi−
、CHSi(OCH、CHSi
(OC、CHSi(Oi−C
Si(OCH、CSi(OC
、CSi(Oi−C、i−C
Si(OCH、i−CSi(OC
、i−CSi(Oi−C、n−
Si(OCH、n−CSi(OC
、n−CSi(Oi−C
n−CSi(OCH、n−CSi
(OC、i−CSi(OSH
i−CSi(OC、t−CSi
(OCH、t−CSi(OC
(CH)HSi(OCH、(CH)HSi
(OC、(C)HSi(OC
、(C)HSi(OC、(i
−C)HSi(OCH、(i−C
HSi(OC、(i−C)HSi(O
i−C、(CH)H(OCH)Si、
(C)H(OC)Si、(CH
i(OCH、(CHSi(OC
、(CSi(OCH、(C
Si(OC、(i−C
Si(OCH2、(i−C Si(OC
、(n−CSi(OCH
(n−CSi(OC、(n−C
Si(OCH、(n−CSi
(OC、(i−CSi(OC
、(i−CSi(OC
(t−CSi(OCH、(t−C
Si(OC、(CHSi(Oi
、(CSi(Oi−C
、(i−CSi(OiC、(t
−CSi(Oi−C、などの化合
物をあげることができる。
【0019】これらの化合物の中でSi(OC
、Si(OC、(CH)Si(O
CH、(CHSi(OCH、(C
Si(OC、(CH)HSi(O
CH、(CH)HSi(OC、HS
i(OCHが特に好ましい。上記反応方法として
は特に限定されるものではないが、例えば、ペンタン、
シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン等、またはこれらの
混合物等の一般のチーグラー触媒に不活性ないわゆる不
活性炭化水素溶媒の存在下または不存在下、温度0〜3
00℃、好ましくは20〜150℃にて5分〜10時間
反応、好ましくは混合反応させる方法が好適に用いられ
る。なお、不活性炭化水素溶媒の存在下にて反応を行う
場合は、反応後該溶媒を蒸発等の手段により除去するこ
とが好ましい。有機ケイ素化合物の反応割合は、有機ケ
イ素化合物/{第〔I〕成分中のTi}(モル比)が通
常0.01〜10、好ましくは0.05〜5.0、さら
に好ましくは0.10〜2.0であることが望ましい。
固体触媒成分の調製に関する各反応操作は、不活性ガス
雰囲気中で行うべきであり、また湿気はできるだけ避け
ることが望ましい。
【0020】<2>有機金属化合物 本発明に用いる触媒は前記固体触媒成分と、有機金属化
合物からなり、有機金属化合物としてはチグラー触媒の
一成分として知られている周期律表第I〜IV族の有機
金属化合物を使用できるが、特に有機アルミニウム化合
物および有機亜鉛化合物が好ましい。具体的な例として
は一般式RAl,RAlX,RAlX、RAl
OR,RAl(OR)XおよびRAlの有機ア
ルミニウム化合物(ただしRは炭素数1〜20のアルキ
ル基、アリール基などの炭化水素基、Xはフッ素、臭
素、ヨウ素、塩素などのハロゲン原子を示し、Rは同一
でもまた異なってもよい)または一般式RZn(ただ
しRは炭素数1〜20のアルキル基であり二者同一でも
また異なっていてもよい)の有機亜鉛化合物で示される
もので、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニ
ウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチル
アルミニウム、トリsec−ブチルアルミニウム、トリ
tert−ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニ
ウム、トリオクチルアルミニウム、ジエチルアルミニウ
ムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、エ
チルアルミニウムセキスクロリド、ジエチル亜鉛および
これらの混合物等があげられる。有機金属化合物の使用
量は特に制限はないが通常チタン化合物に対して0.1
〜1000mol倍使用することができる。
【0021】本発明においては、有機金属化合物成分
は、前記有機金属化合物と有機酸エステルとの混合物も
しくは付加化合物として用いることも好ましく採用する
ことができる。この時有機金属化合物と有機酸エステル
を混合物として用いる場合には、有機金属化合物1モル
に対して、有機酸エステルを通常0.1〜1モル、好ま
しくは0.2〜0.5モル使用する。また、有機金属化
合物と有機酸エステルとの付加化合物として用いる場合
は、有機金属化合物:有機酸エステルのモル比が2:1
〜1:2のものが好ましい。
【0022】この時に用いられる有機酸エステルとは、
炭素数が1〜24の飽和もしくは不飽和の一塩基性ない
し二塩基性の有機カルボン酸素と炭素数1〜30のアル
コールとのエステルである。具体的には、ギ酸メチル、
酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸フェニル、酢酸オクチ
ル、メタクリル酸メチル、ステアリン酸エチル、安息香
酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸n−プロピル、安
息香酸ジ−プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸ヘキシ
ル、安息香酸シクロペンチル、安息香酸シクロヘキシ
ル、安息香酸フェニル、安息香酸4−トリル、トリチル
酸メチル、サリチル酸エチル、p−オキシ安息香酸メチ
ル、p−オキシ安息香酸エチル、サリチル酸フェニル、
p−オキシ安息香酸シクロヘキシル、サリチルサンペン
ジル、α−レゾルシン酸エチル、アニス酸メチル、アニ
ス酸エチル、アニス酸フェニル、アニス酸ベンジル、o
−メトキシ安息香酸エチル、p−エトキシ安息香酸メチ
ル、p−トルイル酸メチル、p−トルイル酸エチル、p
−トルイル酸フェニル、o−トルイル酸エチル、m−ト
ルイル酸エチル、p−アミノ安息香酸メチル、p−アミ
ノ安息香酸エチル、安息香酸ビニル、安息香酸アリル、
安息香酸ベンジル、ナフトエ酸メチル、ナフトエ酸エチ
ルなどをあげることができる。これらの中でも特に好ま
しいのは安息香酸、o−またはp−トレイル酸またはp
−アニス酸のアルキルエステルであり、特にこれらのメ
チルエステル、エチルエステルが好ましい。
【0023】<3>オレフィンの重合 本発明の触媒を使用してのオレフィンの重合はスラリー
重合、溶液重合または気相重合にて行うことができる。
すなわち反応はすべて実質的に酸素、水などを絶った状
態で不活性炭化水素の存在化、あるいは不存在下で行わ
れる。オレフィンの重合条件は温度は20ないし120
℃、好ましくは50なしい100℃であり、圧力は常圧
ないし70kg/cm、好ましくは2ないし60kg
/cmである。分子量の調節は重合温度、触媒のモル
比などの重合条件を変えることによってある程度調節で
きるが重合系中に水素を添加することにより効果的に行
われる。もちろん、本発明の触媒を用いて、水素濃度、
重合温度など重合条件の異なった2段階ないしそれ以上
の他段階の重合反応も何等支障なく実施できる。
【0024】本発明の方法はチグラー触媒で重合できる
すべてのオレフィンの重合に適用可能であり、特に炭素
数2〜12のα−オレフィンが好ましく、たとえばエチ
レン、プロピレン、1−ブテン、ヘキセン−1、4−メ
チルペンテン−1などのα−オレフィン類の単独重合お
よびエチレンとプロピレン、エチレンと1−ブテン、エ
チレンとヘキセン−1、エチレンと4−メチルペンテン
−1等のエチレン炭素数3〜12のα−オレフィンの共
重合、プロピレンと1−ブテンの共重合およびエチレン
と他の2種類以上のα−オレフィンとの共重合などに好
適に使用される。また、ポリオレフィンの改質を目的と
する場合のジエンとの共重合も好ましく行われる。この
時使用されるジエン化合物の例としてはブタジエン、
1,4−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネン、ジシ
クロペンタジエン等を挙げることができる。なお、共重
合の際のコモノマー含有率は任意に選択できうるもので
あるが、例えば、エチレンと炭素数3〜12のα−オレ
フィンとの共重合の場合、エチレン・α−オレフィン共
重合体中のα−オレフィン含有量は0〜40モル%好ま
しくは0〜30モル%とするのが望ましい。
【0025】
〔ポリマー物性測定方法〕
融点:走査熱量計(DSC、セイコー電子(株)社製
型)を用い、サンプル重量5mgで、180℃で一度溶
融後、−40℃まで冷却しその後10℃/minの速度
で昇温した時の吸熱ピークトップの温度を融点とした。 ヘキサン抽出:共重合体パウダーを180℃でロール練
りし、次に5cm×5cm×0.2mmのシートにプレ
ス成形し、それを沸とうヘキサン中で5hr抽出した時
の重量減少の%をヘキサン抽出量とした。 N値:島津製フローテスター(CFT−500)を使用
し、170℃で資料に種々の荷重を加え、直径2.0±
0.01mm、長さ40.0±0.01mmのダイより
押し出し、下式によりせん断応力に対するせん断速度勾
配を計算しN値とする。
【0026】
【数1】
【0027】実施例1 (a)固体触媒成分の製造 (a−1)第〔I〕成分の調製 1/2インチ直径を有するステンレススチール製ボール
が25個入った内容積400mlのステンレススチール
製ポットに、市販の無水塩化マグネシウム10g、トリ
エトキシアルミニウム4.2gを入れ窒素雰囲気下、室
温で16時間ボールミリングを行い反応生成物を得た。
撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に脱水した2−メチル−1−ペンタノ
ール100g、上記の無水塩化マグネシウムとトリエト
キシアルミニウムの反応物5.0g、テトラエトキシチ
タン10.0gをいれ80℃、1時間反応させた。室温
に冷却後、400℃で3時間焼成したシリカ(富士デビ
ソン、#955)46gを入れ、再び80℃で2時間反
応させた後、120℃で2時間減圧乾燥を行い固体粉末
を得た。
【0028】(a−2)第〔II〕との反応 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に(a−1)で得られた固体粉末50
gをいれ、次に脱水したヘキサン100ccおよびエタ
ノール1.0gを加え、次にジエチルアルミニウムクロ
リド6.2gを加え室温で1.5時間反応させた。その
後加熱下で窒素ブローを行い、溶媒成分を除去して固体
触媒成分を得た。
【0029】(b)気相重合 気相重合装置としては撹はん機が付いたステンレス製オ
ートクレーブを用い、ブロワー、流量調節器および乾式
サイクロンでループをつくり、オートクレーブはジャケ
ットに温水を流すことによって温度を調節した。80℃
に調節したオートクレーブに上記固体触媒成分を250
mg/hrおよびトリエチルアルミニウムを50mmo
l/hrの速度で供給し、またオートクレーブ気相中の
ブテン−1/エチレンモル比を0.35に、さらに水素
を全圧の15%となるように調製しながら各々のガスを
供給し、全圧を8kg/cmGに保ちながらブロワー
により系内のガスを循環させ、生成ポリマーを間欠的に
抜き出しながら10時間の連続重合を行った。重合終了
後、オートクレーブ内部の点検を行ったところ、内壁お
よび撹はん機には全くポリマーは付着していなかった。
触媒効率は580,000g共重合体/gTiときわめ
て高活性であった。生成したエチレン共重合体は、メル
トフローレイト(MFR)1.05g/10min、密
度0.9204g/cmであり、かさ密度0.42g
/cm、平均粒径1,120μmの形状の丸い粒状物
であった。またこの共重合体の融点は122.4℃、ヘ
キサン抽出量は2.8wt%であり、n値は1.49で
あった。
【0030】実施例2 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例1の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン100cc
およびn−ブタノール1.5gを加え、次にジエチルア
ルミニウムクロリド6.2gを加え室温で1.5時間反
応させ、その後加熱下で窒素ブローを行い、溶媒成分を
除去して固体触媒成分を得た。
【0031】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は560,000g共重合体/gT
iときわめて高活性であった。生成したエチレン共重合
体は、メルトフローレイト(MFR)0.90g/10
min、密度0.9201g/cmであり、かさ密度
0.42g/cm、平均粒径1,100μmの形状の
丸い粒状物であった。またこの共重合体の融点は12
2.6℃、ヘキサン抽出量は2.9wt%であり、n値
は1.49であった。
【0032】実施例3 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例1の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン100cc
および2−エチル−ヘキサノール2.6gを加え、次に
ジエチルアルミニウムクロリド6.5gを加え室温で
1.5時間反応させ、その後加熱下で窒素ブローを行
い、溶媒成分を除去して固体触媒成分を得た。
【0033】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は550,000g共重合体/gT
iときわめて高活性であった。生成したエチレン共重合
体は、メルトフローレイト(MFR)0.96g/10
min、密度0.9203g/cmであり、かさ密度
0.41g/cm、平均粒径1,090μmの形状の
丸い粒状物であった。またこの共重合体の融点は12
2.3℃、ヘキサン抽出量は2.7wt%であり、n値
は1.48であった。
【0034】実施例4 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例1の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン100cc
および酢酸1.2gを加え、次にジエチルアルミニウム
クロリド6.2gを加え室温で1.5時間反応させ、そ
の後加熱下で窒素ブローを行い、溶媒成分を除去して固
体触媒成分を得た。
【0035】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は570,000g共重合体/gT
iときわめて高活性であった。生成したエチレン共重合
体は、メルトフローレイト(MFR)1.20g/10
min、密度0.9215g/cmであり、かさ密度
0.40g/cm、平均粒径1,160μmの形状の
丸い粒状物であった。またこの共重合体の融点は12
2.5℃、ヘキサン抽出量は2.8wt%であり、n値
は1.49であった。
【0036】実施例5 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例1の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン100cc
およびプロピオン酸1.5gを加え、次にジエチルアル
ミニウムクロリド6.2gを加え室温で1.5時間反応
させ、その後加熱下で窒素ブローを行い、溶媒成分を除
去して固体触媒成分を得た。
【0037】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は500,000g共重合体/gT
iときわめて高活性であった。生成したエチレン共重合
体は、メルトフローレイト(MFR)1.01g/10
min、密度0.9218g/cmであり、かさ密度
0.39g/cm、平均粒径1,040μmの形状の
丸い粒状物であった。またこの共重合体の融点は12
2.5℃、ヘキサン抽出量は3.0wt%であり、n値
は1.49であった。
【0038】比較例1 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例1の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン100cc
およびジエチルアクミニウムクロリド6.2gを加え室
温で1.5時間反応させ、その後加熱下で窒素ブローを
行い、溶媒成分を除去して固体触媒成分を得た。
【0039】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は350,000g共重合体/gT
iで、生成したエチレン共重合体は、メルトフローレイ
ト(MFR)1.02g/10min、密度0.920
5g/cmであり、かさ密度0.40g/cm、平
均粒径950μmであった。またこの共重合体の融点は
122.8℃、ヘキサン抽出量は3.8wt%、n値は
1.51であり、実施例1〜5に比べ触媒効率が低く、
分子量分布も広いものであった。
【0040】実施例6 (a)固体触媒成分の製造 (a−1)第〔I〕成分の調製 1/2インチ直径を有するステンレススチール製ボール
が25コ入った内容積400mlのステンレススチール
製ポットに市販の無水塩化マグネシウム10g、トリエ
トキシアルミニウム4.2gを入れ窒素雰囲気下、室温
で16時間ボールミリングを行い反応生成物を得た。撹
はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒素
置換し、この中に脱水したエタノール140cc、脱水
した2−エチル−1−ヘキサノール17.0g、テトラ
ブトキシチタン15.0gを入れ室温で1時間撹はん
後、上記の無水塩化マグネシウムとトリエトキシアルミ
ニウムの反応物7.5gを入れ、80℃、1時間反応さ
せた。室温に冷却後、400℃で3時間焼成したシリカ
(富士デビソン、#955)46gを入れ、再び80℃
で2時間反応させた後、120℃で2時間減圧乾燥を行
い固体粉末を得た。
【0041】(a−2)第〔II〕との反応 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に(a−1)で得られた固体粉末50
gをいれ、次に脱水したヘキサン100ccおよびエタ
ノール1.0gを加え、次にジエチルアルミニウムクロ
リド6.2gを加え室温で1.5時間反応させ、その後
加熱下で窒素ブローを行い、溶媒成分を除去して固体触
媒成分を得た。
【0042】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は620,000g共重合体/gT
iときわめて高活性であった。生成したエチレン共重合
体は、メルトフローレイト(MFR)0.94g/10
min、密度0.9203g/cmであり、かさ密度
0.45g/cm、平均粒径1,150μmの形状の
丸い粒状物であった。またこの共重合体の融点は12
2.0℃、ヘキサン抽出量は2.8wt%であり、n値
は1.48であった。
【0043】実施例7 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例6の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン100cc
およびエタノール1.5gを加え、次にジエチルアルミ
ニウムクロリド6.2gを加え室温で1.5時間反応さ
せた。さらに2−エチルヘキサノール6.7gを加え、
次にトリイソブチルアルミニウム4.0gを加えて室温
で1時間反応させた。その後加熱下で窒素ブローを行
い、溶媒成分を除去して固体触媒成分を得た。
【0044】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は650,000g共重合体/gT
iときわめて高活性であった。生成したエチレン共重合
体は、メルトフローレイト(MFR)1.06g/10
min、密度0.9210g/cmであり、かさ密度
0.43g/cm、平均粒径1,210μmの形状の
丸い粒状物であった。またこの共重合体の融点は12
2.0℃、ヘキサン抽出量は2.7wt%であり、n値
は1.48であった。
【0045】実施例8 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例6の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン100cc
およびエタノール1.5gを加えて、次にジエチルアル
ミニウムクロリド6.2gを加え室温で1.5時間反応
させ、さらにメチルジメトキシシラン1.7gを加え室
温で1.5時間反応させた。その後加熱下で窒素ブロー
を行い、溶媒成分を除去して固体触媒成分を得た。
【0046】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は290,000g共重合体/gT
iときわめて高活性であった。生成したエチレン共重合
体は、メルトフローレイト(MFR)0.96g/10
min、密度0.9212g/cmであり、かさ密度
0.45g/cm、平均粒径810μmの形状の丸い
粒状物であった。またこの共重合体の融点は121.6
℃、ヘキサン抽出量は2.2wt%であり、n値は1.
44であった。
【0047】実施例9 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例6の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン50ccお
よびエタノール1.5gを加えて、次にあらかじめヘキ
サン50cc中でジエチルアルミニウムクロリド6.2
gとエタノール2.3gを室温で1時間反応させた溶液
を全量加え、室温で1.5時間反応させた。その後加熱
下で窒素ブローを行い、溶媒成分を除去して固体触媒成
分を得た。
【0048】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は240,000g共重合体/gT
iときわめて高活性であった。生成したエチレン共重合
体は、メルトフローレイト(MFR)0.92g/10
min、密度0.9202g/cmであり、かさ密度
0.40g/cm、平均粒径790μmの形状の丸い
粒状物であった。またこの共重合体の融点は122.0
℃、ヘキサン抽出量は2.5wt%であり、n値は1.
46であった。
【0049】実施例10 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例6の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン50ccお
よびエタノール1.5gを加えて、次にあらかじめヘキ
サン50cc中でジエチルアルミニウムクロリド6.2
gとエタノール2.3gを室温で1時間反応させた溶液
を全量加え、室温で1.5時間反応させ、さらにトリイ
ソブチルアルミニウムを7.9g加え、室温で1.5時
間反応させた。その後加熱下で窒素ブローを行い、溶媒
成分を除去して固体触媒成分を得た。
【0050】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は520,000g共重合体/gT
iときわめて高活性であった。生成したエチレン共重合
体は、メルトフローレイト(MFR)0.87g/10
min、密度0.9210g/cmであり、かさ密度
0.41g/cm、平均粒径1,050μmの形状の
丸い粒状物であった。またこの共重合体の融点は12
2.2℃、ヘキサン抽出量は2.8wt%であり、n値
は1.47であった。
【0051】比較例2 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例6の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン100cc
およびジエチルアルミニウムクロリド6.2gを加え室
温で1.5時間反応させ、その後加熱下で窒素ブローを
行い、溶媒成分を除去して固体触媒成分を得た。
【0052】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は380,000g共重合体/gT
iで、生成したエチレン共重合体は、メルトフローレイ
ト(MFR)0.98g/10min、密度0.920
1g/cmであり、かさ密度0.41g/cm、平
均粒径980μmであった。またこの共重合体の融点は
122.6℃、ヘキサン抽出量は3.5wt%、n値は
1.50であり、実施例6〜10に比べ触媒効率が低
く、分子量分布も広いものであった。
【0053】実施例11 (a)固体触媒成分の製造 (a−1)第〔I〕成分の調製 1/2インチ直径を有するステンレススチール製ボール
が25コ入った内容積400mlのステンレススチール
製ポットに市販の無水塩化マグネシウム10g、トリエ
トキシアルミニウム4.2gおよび四塩化チタンを入れ
窒素雰囲気下、室温で16時間ボールミリングを行い固
体粉末を得た。 (a−2)第〔II〕との反応 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に上記固体粉末10g、脱水したヘキ
サン100ccおよびエタノール1.0gを加え、次に
ジエチルアルミニウムクロリド6.2gを加え室温で
1.5時間反応させた。その後加熱下で窒素ブローを行
い、溶媒成分を除去して固体触媒成分を得た。
【0054】(b)スラリー重合 電磁誘導式撹拌器を備えた内容積2リットルのステンレ
ス製オートクレーブをよく乾燥し、その中に乾燥ヘキサ
ン1000ml、トリエチルアルミニウム1mmolお
よび上記固体触媒成分10mgを加えた。内温を70℃
に上げ水素を3kg/cm加えた後、1−ブテン10
gとともにエチレンを10kg/cmまで加圧し重合
を開始した。エチレンを10kg/cm加圧し続けて
2時間重合を行い、その後メタノールを添加して重合を
停止し、ヘキサンを蒸発除去し白色のポリエチレン粉末
120gを得た。触媒効率は300,000g共重合体
/gTiときわめて高活性であった。生成したエチレン
共重合体は、メルトフローレイト(MFR)1.12g
/10min、密度0.9224g/cmであり、か
さ密度0.39g/cmであった。
【0055】実施例12 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例6の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン100cc
およびエタノール1.5gを加えて、次にジエチルアル
ミニウムクロリド6.2gを加え室温で1.5時間反応
させ、さらにメチルジエトキシシラン1.6gを加え室
温で1.5時間反応させた。その後加熱下で窒素ブロー
を行い、溶媒成分を除去して固体触媒成分を得た。
【0056】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は280,000g共重合体/gT
iときわめて高活性であった。生成したエチレン共重合
体は、メルトフローレイト(MFR)0.88g/10
min、密度0.9215g/cmであり、かさ密度
0.44g/cm、平均粒径800μmの形状の丸い
粒状物であった。またこの共重合体の融点は122.0
℃、ヘキサン抽出量は2.3wt%であり、n値は1.
45であった。
【0057】実施例13 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例6の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン100cc
およびエタノール1.5gを加えて、次にジエチルアル
ミニウムクロリド6.2gを加え室温で1.5時間反応
させ、さらにビスジメチルアミノジメチルシラン0.6
gを加え室温で1.5時間反応させた。その後加熱下で
窒素ブローを行い、溶媒成分を除去して固体触媒成分を
得た。
【0058】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は260,000g共重合体/gT
iときわめて高活性であった。生成したエチレン共重合
体は、メルトフローレイト(MFR)0.92g/10
min、密度0.9209g/cmであり、かさ密度
0.46g/cm、平均粒径790μmの形状の丸い
粒状物であった。またこの共重合体の融点は121.8
℃、ヘキサン抽出量は2.2wt%であり、n値は1.
44であった。
【0059】実施例14 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例6の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン100cc
およびエタノール1.5gを加えて、次にジエチルアル
ミニウムクロリド6.2gを加え室温で1.5時間反応
させ、さらにジメチルジメトキシシラン0.5gを加え
室温で1.5時間反応させた。その後加熱下で窒素ブロ
ーを行い、溶媒成分を除去して固体触媒成分を得た。
【0060】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は200,000g共重合体/gT
iときわめて高活性であった。生成したエチレン共重合
体は、メルトフローレイト(MFR)0.99g/10
min、密度0.9216g/cmであり、かさ密度
0.42g/cm、平均粒径750μmの形状の丸い
粒状物であった。またこの共重合体の融点は122.1
℃、ヘキサン抽出量は2.6wt%であり、n値は1.
46であった。
【0061】実施例15 (a)固体触媒成分の製造 撹はん機および還流冷却器をつけた三ツ口フラスコを窒
素置換し、この中に実施例6の(a−1)で得られた固
体粉末50gをいれ、次に脱水したヘキサン100cc
およびエタノール1.5gを加えて、次にジエチルアル
ミニウムクロリド6.2gを加え室温で1.5時間反応
させ、その後加熱下で窒素ブローを行い、溶媒成分を除
去して固体成分を得た。次にメチルジメトキシシラン
1.7gを加え60℃で1.5時間反応させ、固体触媒
成分を得た。
【0062】(b)気相重合 上記固体触媒成分を用いて実施例1と同様な条件で重合
を行った。触媒効率は240,000g共重合体/gT
iときわめて高活性であった。生成したエチレン共重合
体は、メルトフローレイト(MFR)1.02g/10
min、密度0.9210g/cmであり、かさ密度
0.45g/cm、平均粒径770μmの形状の丸い
粒状物であった。またこの共重合体の融点は121.9
℃、ヘキサン抽出量は2.3wt%であり、n値は1.
45であった。
【0063】
【発明の効果】本発明の固体触媒成分と有機金属化合物
を触媒として得られるオレフィンの単独重合体または共
重合体は、かさ比重が著しく高く、平均粒径が比較的大
きく、粒径分布が狭く微粒子状粉末部分が少ないため、
重合時における反応器壁へのポリマーの付着が少なく安
定した運転が可能であり、さらに成形加工時の粉塵の発
生が防止でき成形加工時の効率を高めることができるの
みならず、ペレット化工程をも省略しうる。またポリマ
ーの分子量分布がせまいため特にフィルムに供した場
合、強度が高く透明性にすぐれ、かつ抗ブロッキング性
およびヒートシール性にすぐれる等多くの効果を発揮し
うる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の触媒の製造工程を示すフローチ
ャートである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体触媒成分と有機金属化合物を触媒と
    してオレフィンを重合または共重合する方法において、
    該固体触媒成分がチタン、マグネシウムおよびハロゲン
    を必須成分として含有する成分に、一般式ROHおよ
    び/またはRCOOH(ここでRおよびRは炭素
    数1〜20の炭化水素基を示す)で表される化合物の存
    在下、一般式Al(OR 3−(p+q)
    (ここで、RおよびRは炭素数1〜24の炭化水素
    基を表し、同一でも異なってもよく、Xはハロゲン原子
    または水素原子を表し、p,qは0≦p<3,0<q≦
    3、ただし0<p+q≦3)で表される有機アルミニウ
    ム化合物を反応させて得られる物質からなることを特徴
    とするポリオレフィンの製造方法。
JP27221592A 1992-08-31 1992-08-31 ポリオレフィンの製造方法 Pending JPH0680722A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27221592A JPH0680722A (ja) 1992-08-31 1992-08-31 ポリオレフィンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27221592A JPH0680722A (ja) 1992-08-31 1992-08-31 ポリオレフィンの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0680722A true JPH0680722A (ja) 1994-03-22

Family

ID=17510720

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27221592A Pending JPH0680722A (ja) 1992-08-31 1992-08-31 ポリオレフィンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0680722A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007505955A (ja) * 2003-09-18 2007-03-15 中国石油化工股▲分▼有限公司 オレフィン重合用触媒成分、触媒およびその使用

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007505955A (ja) * 2003-09-18 2007-03-15 中国石油化工股▲分▼有限公司 オレフィン重合用触媒成分、触媒およびその使用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2984945B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP2566829B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP2678947B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JPH06248020A (ja) ポリオレフィンの製造方法
KR880002686B1 (ko) 올레핀 중합용 촉매의 제조방법
JP2814310B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP2984947B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP3273211B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP2717723B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP3306679B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JPH0680722A (ja) ポリオレフィンの製造方法
EP0428375A2 (en) Process for preparing polyolefins
EP0578470B1 (en) Process for preparing polyolefins
JP3038667B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP3273212B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
EP0148614B1 (en) Process for preparing polyolefins
JP2714991B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP3273216B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP3268404B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP3055079B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP3228632B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP2714992B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP3268407B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP3055078B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法
JP3273217B2 (ja) ポリオレフィンの製造方法