JPH0680635A - 2−ピリドン誘導体の製造法およびその合成中間体 - Google Patents

2−ピリドン誘導体の製造法およびその合成中間体

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JPH0680635A
JPH0680635A JP4255437A JP25543792A JPH0680635A JP H0680635 A JPH0680635 A JP H0680635A JP 4255437 A JP4255437 A JP 4255437A JP 25543792 A JP25543792 A JP 25543792A JP H0680635 A JPH0680635 A JP H0680635A
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pyridine
formula
compound
pyridone
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JP4255437A
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Inventor
Akira Shiozawa
明 塩沢
Masahiro Sagawa
征博 佐川
Kazuto Sugi
和人 杉
Ichiro Koga
一郎 古賀
Kazuhisa Narita
和久 成田
Atsuro Inubushi
敦郎 犬伏
Junko Araki
純子 荒木
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡便かつ工業化規模で2−ピリドン体を製造す
ること。 【構成】本発明は、一般式〔1〕で表わされるピリジン
誘導体から加水素化分解を特徴とする一般式〔2〕で表
わされる2−ピリドン誘導体の製造法。 【化1】 [式中、R1 はベンジル型保護基、R2 は水素原子また
は水酸基の保護基]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬および農薬などの合
成中間体として期待される。また、特願平3−1690
79に記載されている新規クロマン誘導体製造に関する
重要合成中間体の新規製造法である。
【0002】
【従来の技術】これまで一般式〔2〕に示される化合物
の製法としては、金子らの方法による4−ヒドロキシメ
チル−2(1H)−ピリドンの製造が知られている(C
hem.Pharm.Bull.,38,288(19
90))。すなわち、4−メトキシカルボニルピリジン
1−オキシドを無水酢酸中加熱還流下転移反応を行
い、4−メトキシカルボニル−2(1H)−ピリドンを
合成し、次いで水素化ホウ素ナトリウムによる還元を行
うことにより製造している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法は無水酢酸転移反応後の反応液がハルツ状となりシリ
カゲルクロマトグラフィ−等のカラム操作を用いなけれ
ば単離が困難であること、また低収率であることなど工
業的規模の製造には適していない。さらに次工程で得ら
れる4−ヒドロキシメチル−2(1H)−ピリドンが水
に可溶なため、還元後処理における抽出操作でホウ素含
有無機物との分離が非常に困難になるなどで工業的規模
の製造には必ずしも十分ではなくその改善が要望されて
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは新
規な合成法を種々検討してきた結果、公知方法とは全く
別の化合物を出発原料に用い、簡便、かつ実用的な製造
法を開発した。即ち本発明は一般式[1]
【0005】
【化4】 [式中、R1 はベンジル型保護基を示す。R2 は水素原
子または水酸基の保護基を示す。]で表わされるピリジ
ン誘導体から加水素化分解を行い、一般式[2]
【0006】
【化5】 [式中、R2 は水素原子または水酸基の保護基を示
す。]で表わされる2−ピリドン誘導体を得ることを特
徴とする製造法に関する。
【0007】また、更に本願のもう一方の発明は、上記
製造法に於ける新規な合成中間体に関するもので
【0008】一般式[1]
【化6】 [式中、R1 はベンジル型保護基を示す。R2 は水素原
子または水酸基の保護基を示す。]で表わされるピリジ
ン誘導体に関する。
【0009】更に詳しく本発明を説明すると、本発明に
於けるR1 のベンジル型保護基とは置換基を有してもよ
いベンジル型保護基を表わすが、本法においては具体的
には下記式[3]に示されるものであり
【0010】
【化7】 3 として水素原子、メトキシ基等の炭素数1〜4の低
級アルコキシ基、ニトロ基、塩素、臭素等のハロゲン原
子、およびシアノ基を示す。
【0011】また、R2 は水素原子または水酸基の保護
基を示すが、水酸基の保護基としてはアルコキシメチル
型、ピラニルエーテル型、フラニルエーテル型、シリル
型、低級アルキルカルボニル型、低級アルキル型の保護
基が挙げられ、これら保護基は置換基を有してもよい。
本法における具体的な保護基としては、メトキシメチル
基、2−メトキシエトキシメチル基等のアルコキシメチ
ル型保護基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフ
ラニル基等のピラニルエ−テル型およびフラニルエ−テ
ル型保護基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチル
ジフェニルシリル基等のシリル型保護基が好ましい。
【0012】一般式[1]で表される具体的な化合物と
しては、例えば以下のように表わされるピリジン誘導体
が挙げられる。 1.2−ベンジルオキシ−4−ヒドロキシメチルピリジ
ン 2.2−(4−メトキシベンジルオキシ)−4−ヒドロ
キシメチルピリジン 3.2−(2−ニトロベンジルオキシ)−4−ヒドロキ
シメチルピリジン 4.2−(4−ニトロベンジルオキシ)−4−ヒドロキ
シメチルピリジン 5.2−(4−クロロベンジルオキシ)−4−ヒドロキ
シメチルピリジン 6.2−(4−ブロモベンジルオキシ)−4−ヒドロキ
シメチルピリジン 7.2−(4−シアノベンジルオキシ)−4−ヒドロキ
シメチルピリジン 8.2−ベンジルオキシ−4−メトキシメトキシメチル
ピリジン 9.2−(4−メトキシベンジルオキシ)−4−メトキ
シメトキシメチルピリジン 10.2−(2−ニトロベンジルオキシ)−4−メトキ
シメトキシメチルピリジン
【0013】11.2−(4−ニトロベンジルオキシ)
−4−メトキシメトキシメチルピリジン 12.2−(4−クロロベンジルオキシ)−4−メトキ
シメトキシメチルピリジン 13.2−(4−ブロモベンジルオキシ)−4−メトキ
シメトキシメチルピリジン 14.2−(4−シアノベンジルオキシ)−4−メトキ
シメトキシメチルピリジン 15.2−ベンジルオキシ−4−(2−メトキシエトキ
シメチル)ピリジン 16.2−(4−メトキシベンジルオキシ)−4−(2
−メトキシエトキシメチル)ピリジン 17.2−(2−ニトロベンジルオキシ)−4−(2−
メトキシエトキシメチル)ピリジン 18.2−(4−ニトロベンジルオキシ)−4−(2−
メトキシエトキシメチル)ピリジン 19.2−(4−クロロベンジルオキシ)−4−(2−
メトキシエトキシメチル)ピリジン 20.2−(4−ブロモベンジルオキシ)−4−(2−
メトキシエトキシメチル)ピリジン
【0014】21.2−(4−シアノベンジルオキシ)
−4−(2−メトキシエトキシメチル)ピリジン 22.2−ベンジルオキシ−4−(2−テトラヒドロピ
ラニルオキシメチル)ピリジン 23.2−(4−メトキシベンジルオキシ)−4−(2
−テトラヒドロピラニルオキシメチル)ピリジン 24.2−(2−ニトロベンジルオキシ)−4−(2−
テトラヒドロピラニルオキシメチル)ピリジン 25.2−(4−ニトロベンジルオキシ)−4−(2−
テトラヒドロピラニルオキシメチル)ピリジン 26.2−(4−クロロベンジルオキシ)−4−(2−
テトラヒドロピラニルオキシメチル)ピリジン 27.2−(4−ブロモベンジルオキシ)−4−(2−
テトラヒドロピラニルオキシメチル)ピリジン 28.2−(4−シアノベンジルオキシ)−4−(2−
テトラヒドロピラニルオキシメチル)ピリジン 29.2−ベンジルオキシ−4−(2−テトラヒドロフ
ラニルオキシメチル)ピリジン 30.2−(4−メトキシベンジルオキシ)−4−(2
−テトラヒドロフラニルオキシメチル)ピリジン
【0015】31.2−(2−ニトロベンジルオキシ)
−4−(2−テトラヒドロフラニルオキシメチル)ピリ
ジン 32.2−(4−ニトロベンジルオキシ)−4−(2−
テトラヒドロフラニルオキシメチル)ピリジン 33.2−(4−クロロベンジルオキシ)−4−(2−
テトラヒドロフラニルオキシメチル)ピリジン 34.2−(4−ブロモベンジルオキシ)−4−(2−
テトラヒドロフラニルオキシメチル)ピリジン 35.2−(4−シアノベンジルオキシ)−4−(2−
テトラヒドロフラニルオキシメチル)ピリジン 36.2−ベンジルオキシ−4−(t−ブチルジメチル
シリルオキシメチル)ピリジン 37.2−(4−メトキシベンジルオキシ)−4−(t
−ブチルジメチルシリルオキシメチル)ピリジン 38.2−(2−ニトロベンジルオキシ)−4−(t−
ブチルジメチルシリルオキシメチル)ピリジン 39.2−(4−ニトロベンジルオキシ)−4−(t−
ブチルジメチルシリルオキシメチル)ピリジン 40.2−(4−クロロベンジルオキシ)−4−(t−
ブチルジメチルシリルオキシメチル)ピリジン
【0016】41.2−(4−ブロモベンジルオキシ)
−4−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)ピリ
ジン 42.2−(4−シアノベンジルオキシ)−4−(t−
ブチルジメチルシリルオキシメチル)ピリジン 43.2−ベンジルオキシ−4−(t−ブチルジフェニ
ルシリルオキシメチル)ピリジン 44.2−(4−メトキシベンジルオキシ)−4−(t
−ブチルジフェニルシリルオキシメチル)ピリジン 45.2−(2−ニトロベンジルオキシ)−4−(t−
ブチルジフェニルシリルオキシメチル)ピリジン 46.2−(4−ニトロベンジルオキシ)−4−(t−
ブチルジフェニルシリルオキシメチル)ピリジン 47.2−(4−クロロベンジルオキシ)−4−(t−
ブチルジフェニルシリルオキシメチル)ピリジン 48.2−(4−ブロモベンジルオキシ)−4−(t−
ブチルジフェニルシリルオキシメチル)ピリジン 49.2−(4−シアノベンジルオキシ)−4−(t−
ブチルジフェニルシリルオキシメチル)ピリジン
【0017】本発明の製造方法によって合成される一般
式[2]で表わされる化合物としては、たとえば以下の
ような化合物が挙げられる。 50.4−ヒドロキシメチル−2−ピリドン 51.4−メトキシメトキシメチル−2−ピリドン 52.4−(2−メトキシエトキシメチル)−2−ピリ
ドン 53.4−(2−テトラヒドロピラニルオキシメチル)
−2−ピリドン 54.4−(2−テトラヒドロフラニルオキシメチル)
−2−ピリドン 55.4−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)
−2−ピリドン 56.4−(t−ブチルジフェニルシリルオキシメチ
ル)−2−ピリドン
【0018】1.一般式[2]の化合物の製造法 一般式[2]の化合物は一般式[1]の化合物より合成
される。即ち一般式[1]で表わされるピリジン誘導体
を、メタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル等のアルコ
−ル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系
溶媒、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶
媒、および水を溶媒とし、好ましくはメタノ−ル、エタ
ノ−ル等の低級アルコ−ル系溶媒中、−20℃〜100
℃の温度で、好ましくは室温で、5%パラジウム−炭
素、10%パラジウム−炭素等のパラジウム系、ラネ−
ニッケル系、および白金系触媒存在下、好ましくはパラ
ジウム系触媒存在下、一般式〔1〕の化合物の重量に対
し0.001〜100%量、好ましくは0.1〜10%
量の存在下、水素雰囲気下、常圧から100気圧で、好
ましくは常圧で、加水素化分解を行い後処理として触媒
を濾別し濾液を濃縮することにより一般式〔2〕で表わ
される2−ピリドン誘導体が得られる。
【0019】2.一般式[1]の化合物の製造法 一方、本発明の一般式[1]で表わされる重要中間体と
しての本発明化合物は以下に示す方法によって製造され
る。以下、合成経路を下記に示す。尚、出発原料の式
[a]で示す化合物は公知化合物である。(Helv. Chi
m. Acta., 30, 507 (1947) )
【0020】
【化8】 [式中、Xは塩素、臭素等のハロゲン原子を示す。]
【0021】
【化9】 [式中、R4 はメチル基、エチル基、プロピル基等の炭
素数1〜6の低級アルキル基、フェニル基等の芳香族炭
化水素基、ビニル基、プロペニル基等の炭素数1〜6 の
低級アルケニル基、およびベンジル型保護基を示す。X
は前記した通り]
【0022】
【化10】 [式中、R1 はベンジル型保護基を示す。R4 は前記し
た通り]
【0023】
【化11】 [式中、R1 は前記した通り、R2 は水素原子または水
酸基の保護基を示す。]
【0024】本方法の詳細を次に示す。式〔a〕の化合
物をトルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、塩
化メチレン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒、または
無溶媒において、好ましくはトルエン中、塩化チオニ
ル、オキシ塩化リン、五塩化リン等のクロル化剤または
ハロゲン化剤を1〜10倍モル程度加え、好ましくは塩
化チオニルを1〜5倍モル加え、室温から溶媒の沸点付
近まで加熱し、好ましくは約100℃に加熱し、1〜1
0時間反応させることより、4位のカルボン酸を酸クロ
リドとした後、無水メタノ−ル、無水エタノ−ル等の低
級アルコ−ル、ベンジルアルコ−ルなどのベンジル型ア
ルコ−ルを1〜5倍モル加え反応させ、−20℃〜15
0℃で、好ましくは室温で、1〜10時間反応させるこ
とより、4位エステル基を有する式[b〕の化合物を得
る。
【0025】次に、式〔b〕の化合物をジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶
媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエ−テル等のエ−テ
ル系溶媒において、好ましくはジメチルホルムアミド等
の非プロトン性極性溶媒中、ベンジル型アルコ−ルのナ
トリウム塩あるいはリチウム塩等のベンジル型アルコラ
−トを1〜5倍モル加え、 −20℃〜100℃で、好
ましくは−10〜30℃で、1〜10時間反応させるこ
とより、X基[Xは塩素、臭素等のハロゲン原子]がベ
ンジルオキシ型に置換された式[c]の化合物を得る。
【0026】式〔c〕の化合物の4位エステル基を還元
するために、式〔c〕の化合物をテトラヒドロフラン、
ジエチルエ−テル等のエ−テル系溶媒、トルエン、ベン
ゼン等の芳香族炭化水素系溶媒において、好ましくはテ
トラヒドロフラン中、水素化リチウムアルミニウム、水
素化ジイソブチルアルミニウム等の水素化アルミニウム
化合物、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウ
ム等の水素化ホウ素化合物、および水素化ホウ素ナトリ
ウムと臭化リチウムとの組み合わせから得られる組み合
わせ還元剤等を用い、好ましくは水素化ホウ素ナトリウ
ムと臭化リチウムとの組み合わせの還元剤を用い、−2
0℃〜溶媒沸点付近で、好ましくは50〜65℃に加熱
し、1〜24時間反応させることより、4−ヒドロキシ
メチル基を有する式〔d〕化合物を得る。
【0027】式〔d〕化合物をテトラヒドロフラン、ジ
エチルエ−テル等のエ−テル系溶媒、トルエン、ベンゼ
ン等の芳香族炭化水素系溶媒、塩化メチレン、クロロホ
ルム等のハロゲン系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒において、
メトキシメチルクロリド、2−メトキシエトキシクロリ
ド、ジヒドロピラン、t−ブチルジメチルシリルクロリ
ド、t−ブチルジフェニルシリルクロリド等を、トリエ
チルアミン、ピリジン、イミダゾ−ル等の有機塩基存在
下、水素化ナトリウム等の無機塩基存在下、場合により
塩酸、硫酸等の無機酸存在下、−20℃〜100℃で、
30分〜24時間反応させることにより式〔e〕を得
る。
【0028】
【発明の効果】本発明の2−ピリドン誘導体の製造法
は、上記に述べた方法により合成した重要中間体として
の本発明一般式[1]で示すの化合物の加水素化分解を
行い、触媒を除去した後反応液を濃縮するだけで一般式
〔2〕で示される化合物が得られる。この工程での抽出
操作および精製操作で、シリカゲルクロマトグラフィ
−、アルミナカラムクロマトグラフィ−、極性樹脂等や
蒸留工程を用いること無く容易に2−ピリドン誘導体を
製造できる。以上のことより本発明方法は、簡便かつ工
業化規模での一般式〔2〕に示す化合物の製造法として
有用である。
【0029】
【実施例】
実施例1. ベンジル 2−クロロイソニコチネ−トの製造 5Lの4頸フラスコ(塩化カルシウム管、1L等圧滴下
ロ−ト、温度計)にトルエン(5.7L)、2−クロロ
イソニコチン酸(Helv.Chim.Acta.,3
0,507(1947))(0.9kg,5.7mo
l)、及びピリジン(22.7g)を加え撹拌する。次
にここへ塩化チオニル(1.36kg)を加え、80〜
100℃で2時間加熱還流し反応させる(反応液は均一
になる)。反応液を減圧濃縮し、濃縮残渣を0〜5℃に
冷却した後、トルエン(2.88L)、ピリジン(1.
35kg)、ベンジルアルコ−ル(0.93kg)を順
次加え、反応液を15〜30℃で3時間撹拌する。反応
液に水(3.42L)及び35%塩酸(1.35kg)
を順次加え洗浄し有機層を分液した後、この水層にトル
エン(1.44L)を加え再抽出し有機層を取る。分液
した有機層を合わせ、この有機層に水(2.88L)を
加え水洗した後有機層を分液する。この有機層を減圧濃
縮し、油状物としてベンジル 2−クロロイソニコチネ
−トの粗生成物1.7kg(含量 1.4kg,5.7
mol、収率 定量的)を得る。
【0030】1H−NMR (200MHz,CDCl
3 ) δ;5.39(s,2H),7.32−7.49
(m,5H),7.80(dd,1H),7.90
(m,1H),8.54(d,1H) IR (neat) cm-1;1730,1370,1
290,1260,760
【0031】実施例2. ベンジル 2−ベンジルオキシイソニコチネ−トの製造 5Lの4頸フラスコ(窒素ガス導入管、1L等圧滴下ロ
−ト、温度計)を窒素置換し、これに60%油性水素化
ナトリウム(134g)を加え、更に無水ジメチルホル
ムアミド(1.3L)を加え撹拌し反応液を0〜5℃に
冷却する。次に、ベンジルアルコ−ル(361g)を加
え、その後15〜35℃で1時間撹拌する。再び反応液
を0〜5℃に冷却し、実施例1で得られた粗ベンジル
2−クロロイソニコチネ−ト(800g・・・含量66
7.5g,2.70mol)の無水ジメチルホルムアミ
ド(1.3L)溶液を加えた後15〜30℃で1時間撹
拌する。反応液を0〜5℃に冷却し、氷酢酸(46.2
g)を発泡に注意しながら加えた後、0〜30℃で30
分撹拌する(pH7付近)。その後トルエン(5L)、
水(2.5L)を順次加え15〜30℃で20分撹拌し
た後静置する。水層を除き、残った有機層へ15〜30
℃で5%炭酸水素ナトリウム水溶液(1.3L)を発泡
に注意しながら加え20分撹拌した後静置する。水層を
除き、残った有機層へ水(2.5L)を加え同様に撹
拌、静置、分液を行い有機層を取る。この有機層を減圧
濃縮し、油状物としてベンジル 2−ベンジルオキシイ
ソニコチネ−トの粗生成物947.6g(含量 724
g,2.26mol、収率84%)を得る。
【0032】1H−NMR (200MHz,CDCl
3 ) δ;5.35(s,2H),5.40(s,2
H),7.29−7.49(m,12H),8.28
(dd,1H) IR (KBr) cm-1;1730,1410,13
50,1250,760,720
【0033】実施例3.(その1) 2−ベンジルオキシ−4−ヒドロキシメチルピリジンの
製造(化合物No1) 500mlの4頸フラスコ(塩化カルシウム管、50m
l等圧滴下ロ−ト、温度計)に無水テトラヒドロフラン
(33ml)及び無水臭化リチウム(5.78g,6
6.6mmol)を順次加え、15〜30℃下溶解させ
る。次に水(1.2ml,66.6mmol)を加え同
温下30分撹拌する。この溶液に水素化ホウ素ナトリウ
ム(2.52g,66.6mmol)を加え10分撹拌
する。ここに15〜45℃下実施例2で得られた粗ベン
ジル 2−ベンジルオキシイソニコチネ−ト(14.0
g・・・含量10.65g,33.3mmol)の無水
テトラヒドロフラン(17ml)溶液を加え、50〜6
0℃で5.5時間撹拌する。反応液を0〜5℃に冷却
し、水(50ml)をゆっくり加え未反応の水素化ホウ
素化物を分解する。その後15〜30℃で1時間撹拌
し、次いでトルエン(50ml)を加え30分撹拌した
後分液ロ−トへ移し静置、分液を行う。水層を除き、残
った有機層に5%塩酸水(25ml)を加え(約pH
2)同様に分液操作を行い、水層を分取する。一方、分
液した有機層に5%塩酸水(25ml)を加え(約pH
2)同様に分液操作を行い水層を分取する。分取した水
層を合わせ0〜5℃に冷却し、ここへ15%水酸化ナト
リウム溶液(27.7ml)を加え、15〜30℃下5
分撹拌した後分液ロ−トへ移し、トルエン(50ml)
を加え同様に分液操作を行い水層を除き、残った有機層
へ水(50ml)を加え同様に分液操作を行い水層を除
く。有機層を減圧濃縮し残渣を15〜30℃に冷却した
後メタノ−ル(35ml)を加え溶解させ、ここへ活性
炭(0.07g)を加え15〜30℃下30分撹拌す
る。活性炭を濾去し、濾液を減圧濃縮することにより油
状物として2−ベンジルオキシ−4−ヒドロキシメチル
ピリジンの粗生成物6.65g(含量5.98g,2
7,8mmol、収率83%)を得る。
【0034】1H−NMR (200MHz,CDCl
3 ) δ;2.155(t,1H),4.67(d,2
H),5.37(s,2H),6.81(m,1H),
6.86(d,1H),7.29−7.49(m,5
H),8.115(d,1H) IR (neat) cm-1;3350,1610,1
560,1420
【0035】実施例4.(その2) 2−ベンジルオキシ−4−ヒドロキシメチルピリジンの
製造(化合物No1)2000リットルの反応釜にテト
ラヒドロフラン(252L)及び無水臭化リチウム(6
5.5kg,755mol)を順次加え、15〜30℃
下溶解させる。次にメタノ−ル(16.11kg,50
3mol)を加え同温下30分撹拌する。この溶液に水
素化ホウ素ナトリウム(19.0kg,504mol)
を加え30分撹拌する。ここに15〜45℃下実施例2
で得られた粗ベンジル 2−ベンジルオキシイソニコチ
ネ−ト(113.86kg・・・含量80.4kg,2
51.7mol)の無水テトラヒドロフラン(126
L)溶液を加え、50〜60℃で5.5時間撹拌する。
反応液を0〜5℃に冷却し、水(378L)をゆっくり
加え未反応の水素化ホウ素化物を分解する。その後15
〜30℃で1時間撹拌し、次いでトルエン(378L)
を加え30分撹拌した後静置、分液を行う。水層を除
き、残った有機層に5%塩酸水(190L)を加え(約
pH2)同様に分液操作を行い、水層を分取する。一
方、分液した有機層に5%塩酸水(190L)を加え
(約pH2)同様に分液操作を行い水層を分取する。分
取した水層を合わせ0〜5℃に冷却し、ここへ15%水
酸化ナトリウム溶液(208L)を加え、15〜30℃
下30分撹拌した後、トルエン(378L)を加え15
〜30℃下30分撹拌した後分液操作を行い水層を除
き、残った有機層へ水(190L)を加え同様に分液操
作を行い水層を除く。有機層を減圧濃縮し残渣を15〜
30℃に冷却した後メタノ−ル(266L)を加え溶解
させ、ここへ活性炭(0.53kg)を加え15〜30
℃下30分撹拌する。活性炭を濾去し、濾液を減圧濃縮
することにより油状物として2−ベンジルオキシ−4−
ヒドロキシメチルピリジンの粗生成物57.78kg
(含量50.21kg,233.3mol、収率93
%)を得る。
【0036】実施例5. 4−ヒドロキシメチル−2(1H)−ピリドンの製造
(化合物No50) 100mlの2頚フラスコ(水素ガス導入管、温度計)
に実施例3で得られた粗2−ベンジルオキシ−4−ヒド
ロキシメチルピリジン(5.88g・・・含量4.91
g,22.8mmol)、メタノ−ル(45.6m
l)、及び50%湿10%パラジウム−炭素(0.25
g)を加えて撹拌し、次にフラスコを窒素置換する。こ
こへ水素ガスを吹き込み15〜30℃下1.5時間反応
させる。フラスコを窒素置換し、水(45.6ml)を
加え撹拌する。次いで反応液から10%パラジウム−炭
素を濾去し、濾液を減圧濃縮する。残渣にメタノ−ル
(11.4ml)を加え撹拌し、反応液を70〜85℃
で加熱還流させ結晶を溶解させる。溶液を50〜60℃
に冷却し結晶の析出を確認した後、トルエン(45.6
ml)を加えそのまま撹拌冷却する。析出した結晶を濾
取し、白色結晶として4−ヒドロキシメチル−2(1
H)−ピリドン(2.61g,20.86mmol、収
率92%)を得る。
【0037】1H−NMR (200MHz,CD3
D) δ;4.505(s,2H),6.365(d
d,1H),6.565(m,1H),7.37(d,
1H) IR (KBr) cm-1;3300,2900,28
00,1680,1630,1060,780
【0038】実施例6. 2−ベンジルオキシ−4−(t−ブチルジメチルシリル
オキシメチル)ピリジンの製造(化合物No36) 30ml2頸フラスコをアルゴン置換し、そこへ実施例
3で得られた粗2−ベンジルオキシ−4−ヒドロキシメ
チルピリジン(1.15g・・・含量1.00g,4.
646mmol)、無水ジメチルホルムアミド(1m
l)、無水塩化メチレン(3ml)を仕込み氷水で冷却
する。次に、イミダゾ−ル(0.632g,9.29m
mol)の無水塩化メチレン(3ml)溶液、4−ジメ
チルアミノピリジン(57mg,0.465mmo
l)、t−ブチルジメチルシリルクロリド(1.19
g,7.89mmol)の無水塩化メチレン(4ml)
溶液を順次加え室温下一晩撹拌する。反応液に氷水(1
0ml)及び塩化メチレン(10ml)を順次加え洗浄
し有機層を分液した後、この有機層に水(10ml)を
加え水洗し有機層を分液する(この操作を更に1回行
う、ト−タル水洗2回)。更に飽和食塩水(10ml)
で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥させ濾過後この有機
層を減圧濃縮し、油状物として2−ベンジルオキシ−4
−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)ピリジン
の粗生成物1.99g(含量 1.393g,4.22
7mmol、収率91%)を得る。
【0039】1H−NMR (200MHz,CDCl
3 ) δ;0.10(s,6H),0.94(s,9
H),4.69(d,2H),5.37(s,2H),
6.81(m,1H),6.825(d,1H),7.
29−7.50(m,5H),8.10(d,1H) IR (neat) cm-1;1610,1560,1
420,1100,840
【0040】実施例7. 4−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−2
(1H)−ピリドンの製造(化合物No56) 30mlの2頸フラスコを窒素置換し実施例6で得られ
た粗2−ベンジルオキシ−4−(t−ブチルジメチルシ
リルオキシメチル)ピリジン(1.49g・・・含量
1.043g,3.165mmol)、メタノ−ル
(6.57ml)、及び50%湿10%パラジウム−炭
素(52mg)を加えて撹拌する。次にフラスコを水素
置換し15〜30℃下1.5時間反応させる。フラスコ
を窒素置換し反応液から10%パラジウム−炭素を濾去
し、濾液を減圧濃縮する。残渣にイソプロピルエ−テル
(6.05ml)を加え撹拌し、反応液を75〜85℃
で加熱還流させ結晶を溶解させそのまま室温まで撹拌冷
却する。析出した結晶を濾取し、白色結晶として4−
(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−2(1
H)−ピリドン(0.578g,2.415mmol、
収率76%)を得る。
【0041】1H−NMR (200MHz,CDCl
3 ) δ;0.11(s,6H),0.94(s,9
H),1.875(brs,1H),4.59(s,2
H),6.21(dd,1H),6.60(m,1
H),7.325(d,1H) IR (neat) cm-1;1650,1620,1
080,840,770
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 犬伏 敦郎 東京都板橋区高島平3−10−22−502 (72)発明者 荒木 純子 埼玉県蕨市塚越6−9−14−203

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔1〕 【化1】 [式中、R1 はベンジル型保護基を示す。R2 は水素原
    子または水酸基の保護基を示す。]で表わされるピリジ
    ン誘導体から加水素化分解を行い、一般式〔2〕 【化2】 [式中、R2 は水素原子または水酸基の保護基を示
    す。]で表わされる2−ピリドン誘導体を得ることを特
    徴とする製造法。
  2. 【請求項2】一般式〔1〕 【化3】 [式中、R1 はベンジル型保護基を示す。R2 は水素原
    子または水酸基の保護基を示す。]で表わされるピリジ
    ン誘導体
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