JPH0680629U - 詰め替え容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 資源を節約するため取り替え可能に外容器に
定着した内容器を簡単に取り替え可能とする。 【構成】 化粧料などを充填した内容器１の口部３寄り
に「型断面のフランジ２を形成し、その外周壁に１対の
舌片２ａを延長垂設し、該舌片下部の薄肉部２ｂの外周
に係合用突条２ｃを設け、該内容器を嵌合する外容器４
には該舌片嵌合用の切欠き５を設けて該切欠きの薄肉部
５ａに前記舌片の係合用突条２ｃと係合する突条５ｂを
突設して内外容器１,４を嵌合定着し、内容器の化粧料
などの消尽後は該舌片２ａを両側から押して各突条の係
合を外し、そのまま内容器を取り出し、別の新内容器の
舌片２ａと外容器の切欠き５を合致させて押し込み回り
止め位置決めさせて該新内容器を外容器に定着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、詰め替え容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

化粧料、食品、薬剤などの詰め替え容器の１例に、図３に示す実公平３―３４ ５８号考案がある。該詰め替え容器は、使用者が愛着心を持つて使用していた美 麗に装飾されたコストの高い容器が、内容物の消尽によつて廃棄される不経済を 解消し資源を節約するため詰め替え可能に開発されたもので、その構成は、内容 器１の下部に装飾外容器４を着脱可能に装着するとともに該内容器１の口部寄り の水平状のフランジ２を外容器の口端面に係支させ、該両容器下部間の凹凸条１ ２,１５の係合手段を設け、該装飾外容器４の切欠き５にはレバー７を両側軸７ ａによつて枢着し、装飾キヤップ６を内容器１の上部に装着したものである。図 中、７ｂはレバー７の段部でフランジ２を係支している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

考案が解決しようとする問題点は、従来技術の詰め替え容器の係合手段の凹凸 条は内外容器の下部に設けられ、また該係合手段離脱用の１対のレバーを別部材 として両側軸、段部を設けて成型しているので、該下部の凹凸条による係合を外 すのに上部のレバーの操作によるため力を要し、継続使用すると摩耗し易く固定 できなくなるおそれがあり、また部材を成型し取り付ける手間を必要とするうえ 、内容器の取り替え時にはレバーを押し込んで凹凸係合を外しても内容器をその まま取り出せず一旦レバーから手を引くか他方の空いた手で内容器を引き上げね ばならない手間を要することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、内容器の口部下端に、外周壁を垂設した屈曲フランジの該外周壁に 弾性を有する１対の舌片を延長垂設して該舌片の下部薄肉部外面に係合用の手段 を設け、該内容器を嵌脱自在に嵌合する外容器に該舌片嵌合用の切欠きを対設し 、該切欠き下部の薄肉部内周に、前記舌片の係合用手段と係脱する係合用突条を 設けてなることを特徴とする。部材点数が少なく経済的で詰め替え容易な容器を 得るという目的を簡単な構成によつて達成することができた。

【０００５】

【作用】

上記構成の内容器に化粧料その他を充填して外容器内に内容器を上方から嵌め て係合用の舌片を外容器の切欠きに嵌合し、強く下方へ押し込むと該舌片の係合 用突条が外容器の係合用突条と係合して内容器を定着し、化粧容器などとして使 用する。反復使用によつて内容器内の化粧料などを消尽するとキヤップを外し、 内容器の舌片を両側から内方へ押すと内外容器の各係合用突条は互いの係合が外 れ、舌片を押圧したままの状態で内容器を引き上げると内容器は直ちに取り出せ る。 該内容器の取り出し後は化粧料などが充填された別の内容器を、その舌片を外 容器の嵌合用切欠に一致させて上方から強く押し込むと該内容器の舌片の係合用 手段は外容器内周の係合用手段に嵌合し内容器を定着する。

【０００６】

【実施例】

図１は、本考案詰め替え容器の縦断面図、図２は分解斜視図であつて、内容器 １は比較的薄肉に合成樹脂成型されて口部外周にねじ３ａを形成し、口部下端の 外周にフランジ２を突設し、該フランジ２はその外端面に外周壁を垂設するとと もに所定箇所に１対の弾性を有する舌片２ａを一体に延長垂設し、該舌片下部表 面を内方へ削り落として形成した薄肉部２ｂの外面に係合用の突条２ｃを外向き に形成している。 該内容器１にはクリームその他の化粧料や薬剤などを充填して使用する。 ６は外キヤップで、合成樹脂成型によつて上面、外周などに彩色、装飾、浮彫 りなどを施して内容器に比較して厚肉に構成し、その内周に薄肉に成型した合成 樹脂の内キャツプ６'を下端の凹凸嵌合で一体的に定着し、該内キャツプ６'の上 端内面に定着したパッキン７を介して内キヤップ６'はその内周ねじ６ａが内容 器口部のねじ３ａに螺合する。

【０００７】 内容器１を嵌合定着する外容器４は、外キャツプ６と同様に厚肉に合成樹脂成 形して外周壁に美麗な彩色や装飾模様などを浮き彫りし、該外周壁上端部に前記 内容器１の舌片２ａを嵌合する１対の切欠き５,５を設け、該各切欠き５,５の下 端部内面を削つて薄肉部５ａとして係合用突条５ｂ,５ｂを内向きに形成してな る。なお、内容器口部とキャツプとの嵌合をねじ合わせでなく凹凸嵌合としても 良いし、該内外容器の外形も図示のような円形断面でなく多角形その他の形状と して成型しても良い。 内容器口部とキャップがねじ嵌合の場合には舌片２ａと係合用突条５ｂの係合 は、回り止めとなってキャップの共回りを防止してその回動を可能にし、特に回 り止めを設ける必要がない。 該外容器４に内容器１の下部を嵌合してフランジの舌片２ａ,２ａを外容器４ の嵌合用の切欠き５,５に嵌合し下方へ押し込むと図１に示すように、係合用突 条２ｃ,５ｂが内、外容器１,４の外周を面一状態に係合して該内、外容器１,４ は位置決めされて不本意に回動することなく互いに嵌合定着する。

【０００８】 図中、２'は内容器１の外周面とフランジ外周壁を延長して垂設した舌片２ａ の裏面との間に形成した間隙で、該間隙２'の存在によつて舌片２ａは、その弾 性を利用して内方へ押圧動が可能となり、かつ外容器４の切欠き５に嵌合して内 外容器１,４の回り止め位置決めをする係合手段を構成するとともに、該舌片２ ａはフランジ２に一体延長したレバーを構成し、その弾性と間隙２'の存在によ る押圧レバーとしての内向き押圧が可能となりかつ、取り出し時の掴み部となる ものである。

【０００９】 使用済み内容器１の取り出し後、取り替える他の新たな内容器は化粧料などを 充填してその上面はアルミ箔などをヒートシールしあるいは新しい内キャップを 嵌合して密閉、清潔状態を保持した状態の新内容器を上記した要領により元の外 容器４内に嵌合する。該新しい内キャップを嵌合した新内容器を詰め替える場合 は外した元の外キャップを反復使用する。

【００１０】

【考案の効果】

上記の構成、作用を有する本考案の詰め替え容器は(１)、内容器取り出し用の レバーに該当する舌片を別部材として設けることなく、内容器と一体に成型する ので、レバーを別部材として成型し外容器に枢着する手間を要した従来技術とは 異なり、構成、成型とも簡単で経済的であり、(２)、該舌片は屈曲フランジを延 長して一体成型したから、従来技術のレバーのように係支用の段部を凹設成形し 、かつ両側軸を突設する必要がないうえ、該従来レバーの取り付け用枢軸が細く 反復使用で折損する欠点があったのに比べてそのようなおそれが全く無い。(３) 、さらに該舌片が内容器に一体成型してあるので取り替え時に、持ち手を替える 必要無く内向き押圧状態のまま該内容器を直ちに引き上げ取り出すことができる 。(４)、内、外容器を定着するための手段である各突条が内容器の舌片下部と外 容器の該舌片嵌合用の切欠きの下部に設けられているからその係合を外すのに従 来技術のように強い力で凹凸嵌合を乗り越える必要がなく、ただ内向きに押圧す ればよいので摩耗も少ないから反復使用しても内外容器の係合の確実性が損なわ れるおそれが少ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】詰め替え容器の縦断面図である。

【図２】詰め替え容器の分解斜視図である。

【図３】従来の詰め替え容器の縦断面図である。

【符号の説明】

１ 内容器 ２ フランジ ２' 間隙 ２ａ 舌片 ３ 口部 ４ 外容器 ５ 切欠き ２ｃ,５ｂ 係合用手段

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内容器の口部下端に、外周壁を端面に垂
   設した屈曲フランジを突設し、該外周壁に弾性を有する
   １対の舌片を延長垂設して該舌片下部の薄肉部外周に係
   合用手段を設け、該内容器を嵌合定着する外容器は、上
   端部に該１対の舌片嵌合用の切欠きを対設して該切欠き
   下部の薄肉部内周に係合用手段を設けて内容器の係合用
   手段と係合するようにしてなることを特徴とする詰め替
   え容器。