JPH0680201B2 - 水泳用抗菌インナー - Google Patents

水泳用抗菌インナー

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JPH0680201B2
JPH0680201B2 JP1003457A JP345789A JPH0680201B2 JP H0680201 B2 JPH0680201 B2 JP H0680201B2 JP 1003457 A JP1003457 A JP 1003457A JP 345789 A JP345789 A JP 345789A JP H0680201 B2 JPH0680201 B2 JP H0680201B2
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    • A41WEARING APPAREL
    • A41BSHIRTS; UNDERWEAR; BABY LINEN; HANDKERCHIEFS
    • A41B2400/00Functions or special features of shirts, underwear, baby linen or handkerchiefs not provided for in other groups of this subclass
    • A41B2400/34Functions or special features of shirts, underwear, baby linen or handkerchiefs not provided for in other groups of this subclass antimicrobial or antibacterial

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  • Undergarments, Swaddling Clothes, Handkerchiefs Or Underwear Materials (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、水泳用の下着あるいは水泳着の裏地等の水泳
用インナーであつて、効果的に抗菌性が付与された、衛
生的に優れた水泳用抗菌インナーに関する。
(従来の技術) ポリエステル系およびポリアミド系繊維はその優れた伸
縮性、強度、耐水性から水着に多く用いられている。
一方我々の生活環境の中にはさまざまな細菌、かびが棲
息しており、好適地を見つけては繁殖している。人体表
面も例外ではなく、湿気の多い部位で細菌類は棲息して
いる。現在皮膚障害と言われている疾病の内にはこの皮
膚表面の細菌の異常な繁殖が原因と考えられるものが少
なくない。又、これらの細菌類は汗で湿つた衣類等にも
繁殖し繊維の変質、劣化現象を起こしたり、悪臭を放つ
て不快感を与えたりする。
水着においても、海水中やプール水中に存在する細菌や
バクテリヤが、使用後に水を含んだ状態で数時間放置さ
れた水着上において繁殖し、不快な臭いを与えることが
多い。しかし、従来技術においては、合成繊維に効果的
に抗菌性を付与する方法が無かつたために、上記の如き
問題は、何ら手をつけられることがなかつた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、抗菌耐久性に優れ、伸縮性の良い、安
全な、しかも高度な抗菌性を有する水泳用抗菌インナー
を提供することにある。
(課題を解決するための手段) すなわち本発明は、抗菌性を有する熱可塑性繊維を構成
繊維の少なくとも一部とする編織物からなる水泳用イン
ナーにおいて、該熱可塑性繊維が、銀、銅および亜鉛か
らなる群から選ばれる少なくとも1種の金属又はその化
合物の粉末と融点が10℃より低く25℃で10ポイズ以上の
粘度を有する液状ポリエステル系化合物が内部に分散さ
れている熱可塑性ポリマーからなることを特徴とする水
泳用抗菌インナーであり、好ましくは、上記熱可塑性合
成繊維が、銅金属又はその化合物の粉末と銀、亜鉛、ア
ルミ、鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属
またはその化合物の粉末と融点が10℃より低く25℃で10
ポイズ以上の粘度を有する液状ポリエステル系化合物が
内部に分散されている熱可塑性ポリマーからなる繊維で
ある場合である。
本発明の中の抗菌性を有する熱可塑性繊維の抗菌性の発
現のメカニズムは、繊維中より微量の金属イオンが放出
され、これがバクテリヤや菌に対して毒として作用する
ことによる。
まず本発明を構成する熱可塑性繊維について説明する。
繊維を構成する熱可塑性ポリマーとしては、ポリエチレ
ンテレフタレートまたはエチレンテレフタレート単位を
主たる繰り返し単位とするポリエステルポリマー、ポリ
ブチレンテレフタレートまたはブチレンテレフターレー
ト単位を主たる繰り返し単位とするポリエステルポリマ
ー、ナイロン‐6、ナイロン‐610、ナイロン‐66等の
ポリアミドポリマー等で、可紡性を有し、好ましくは融
点が200℃以上のポリマーである。
これらポリマーに抗菌性を付与するために添加される
銀、銅および亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも1
種の金属としては銅が最も優れている。また金属化合物
としては、分解温度、融解温度、沸騰温度がいずれも10
0℃以上でかつ25℃1気圧において固体である化合物が
好ましく、具体的には上記金属の酸素酸化物、塩化物、
チオシアン化物などが挙げられる。金属粉末であろうと
金属化合物の粉末であろうと、その平均粒径は5μm以
下が好ましい。
前述したように、金属又は金属化合物が単にポリマー中
に練り込まれているだけでは、繊維表面に金属イオンが
出て来にくく十分な抗菌性が得られない。金属イオンが
繊維表面に出てくることを助けるためには、融点が10℃
より低く25℃で10ポイズ以上の粘度を有する液状ポリエ
ステル系化合物を併用するのが好ましい。このような化
合物としては、例えばアデカアーガス社製のADKCIZERシ
リーズとして市販されているポリエステル系可塑剤や大
日本インキ化学社製のPOLYCIZERシリーズとして市販さ
れているポリエステル系可塑剤などが挙げられる。具体
的には、酸成分としてアジピン酸、セバシン酸、フタル
酸等のジカルボン酸とグリコールとを重縮合した化合物
が挙げられる。
熱可塑性繊維中に占める上記金属またはその化合物の重
量割合としては、0.1〜10重量%が好ましく、そして上
記液状ポリエステル系化合物の割合としては、同じく0.
1〜10重量%が好ましい。
さらに好ましくは、上記金属または金属化合物として銅
または銅化合物を選び、それと上記液状ポリエステル系
化合物を併用し、さらに銀、亜鉛、アルミ、鉄から選ば
れる少なくとも1種の金属またはその化合物を用いる場
合である。このようにすることにより、抗菌性が一層高
められる。この場合における、銅または銅化合物と銀、
亜鉛、アルミ、鉄から選ばれる少なくとも1種の金属ま
たはその化合物との割合としては、重量比で1:99〜99:1
が好ましい。そして上記金属または金属化合物の合計量
は熱可塑性繊維中において10重量%を越えないのが好ま
しい。
金属銅は結晶構造より極微量の銅イオンを放出し、この
極微量の銅イオンが殺菌効果があることが知られてい
る。1893年植物学者のネーゲリーが1千万分の1(0.1p
pm)ほどの微量の銅イオンがアオミドロを死滅させるこ
とを発見したことが初めと言われており(工業材料第35
巻第3号)、原理的には、銅イオンが細菌の細胞壁を通
過し、細胞内部の酸素の−SH基と化合することにより酵
素活性を減退させ、細胞の代謝作用を停止させ死滅させ
ると言われている(農技研報告(1960):豊田栄)。し
かも極く微量の銅イオンですぐれた殺菌効果が発揮され
るにもかかわらず、人体に対しては微量であるならばそ
れほど有害ではないと言われている。むしろ銅はミネラ
ルの一種として生体にとつて必要欠くことのできない金
属の一つであり、体内の銅成分が不足すると貧血をおこ
したり、骨がもろくなつたりすることが報告されてい
る。つまり微量の銅が体の中にないといくら鉄分があつ
てもヘモグロビンのできが悪く、寿命の短い赤血球がで
きて貧血を起すと言われている。このように、銅金属は
微量の銅イオン放出作用により人体にあまり有害となら
ず、すぐれた殺菌効果が発揮されることから、本発明の
目的に最適の物質として選択された。同様なことは、
銀、亜鉛にたいしても言える。このような、金属を含有
する熱可塑性繊維は、例えばポリエステルやナイロンに
おけるように、強度、伸縮性、耐水性は、通常のそれら
とほとんど変りなく、従つて、製編織性に優れている
が、製編織に際しては、既存の伸縮性の優れた繊維を併
用するのが好ましい。
具体的には、5%伸長からの伸長回復率が常温で80%以
上の弾性回復に優れた繊維を併用するのが好ましい。こ
のような繊維としては、ポリエステル(ポリエチレンテ
レフタレート)系繊維、ナイロン繊維、ポリブチレンテ
レフタレート繊維等の繊維を仮撚加工した系、ポリウレ
タン繊維などのそれ自体伸縮性を有するエラストマー繊
維などが挙げられる。例えば編地の製作においては抗菌
性を有する糸とポリエステルウーリー糸とを併用して編
立てることにより、伸縮性の良い生地が得られる。伸縮
性の良さは水泳用インナーにとつて極めて重要である。
水泳用インナーを構成する編織地中に占める抗菌性繊維
の割合は一般に5〜70重量%であるが、繊維内に分散さ
れている金属の量が多い場合には、上記範囲の内、5重
量%の近傍でも十分に効果を発揮する。金属の量が小さ
い場合には、50〜70重量%の範囲が用いられる。
そして、伸縮性に優れた繊維の割合としては、30〜70重
量%が、伸縮性および経済性、さらに抗菌性の点で好ま
しい。さらに上記抗菌性を有する繊維および伸縮性に優
れた繊維以外の繊維以外の繊維が伸縮性および抗菌性を
大きく損なわない範囲内で添加されていてもよい。
第1図は、本発明の水泳用インナーの一例の正面図であ
り、このインナーを構成している生地が前述したような
抗菌性繊維を含んでいる。
以下実施例をあげて本発明を具体的に説明する。実施例
中の殺菌効果の評価及び洗たく条件は、以下の試験方法
によつて行なつた。
<菌の減菌率の測定> シエークフラスコ法により実施。使用菌種は黄色ブドウ
状球菌(Staphylococcus aureus FDA209 p)を用い、三
角フラスコ中に試験菌液を所定量加えさらに測定試料片
1.5gを加え、8字振とう、80rpm×1hr、25℃で振とうを
実施した後、フラスコ中の生菌数を培養計測した後、減
菌率を算出した。
A;振とう後の三角フラスコ内1ml当りの菌数 B;振とう前の三角フラスコ内1ml当りの菌数 <洗濯試験法> JIS L0217-103法に従つて実施。液温40℃を水1に2g
の割合で衣料用合成洗剤を添加溶解し、洗たく液とす
る。この洗たく液に浴比が1対30になるように試料及び
必要に応じて負荷布を投入して運転を開始する。5分間
処理した後、運転を止め、試料及び負荷布を脱水機で脱
水し、次に洗たく液を常温の新しい水に替えて同一の浴
比で2分間すすぎ洗いをした後脱水し、再び2分間すす
ぎ洗いを行い風乾させる。以上の操作を10回くりかえし
10回後の測定サンプルとした。
実施例1 〔η〕=0.65dl/g(フエノールとテトラクロルエタンの
等温混合溶媒を用い30℃恒温槽中でウーベローデ型粘度
計を用い測定した極限粘度)でTiO2を0.5wt%添加した
ポリエチレンテレフターレートを40φ押出機にて押出
し、該ポリマーの溶融ポリマーラインに、平均粒径0.3
ミクロンの金属銅微粉末と25℃下での流動性を示す粘度
が約100ポイズのポリエステル化合物(アデカ・アーガ
ス化学社製のポリエステル可塑剤:商品名PN-350)を重
量比1:1に混合し、120℃であらかじめ絶乾したものを、
ポリマー流に対して該混合物が2重量%、つまり金属銅
微粉末が1重量%、ポリエステル化合物が1重量%にな
るように注入し、その後ケーニクス社製の40エレメント
スタチツクミキサーで混練し、丸孔ノズルより吐出し紡
糸した。該紡糸原糸をローラープレート方式で通常の条
件により延伸し、75デニール36フイラメントのマルチフ
イラメントを得た。編地を作成し、洗たく前と洗たく10
回後の抗菌性を測定したところ、減菌率が洗たく前85.1
%、洗たく後98.2%といずれもすばらしい抗菌性が認め
られた。
次に、28ゲージ丸編天竺機を用いて、上記75デニールの
糸とポリブチレンテレフタレート繊維CT920RB150デニー
ル‐48フイラメント〔(株)クラレ製〕とを1本交互に
作用して天竺編地を作成した。これを常法により、リラ
ツクス精練したのち乾燥し、150℃にて60秒乾熱セツト
し、巾170cm、目付200g/mの編地を得た。この編地を用
いて第1図の如きブリーフを作り水着インナーとして着
用に供した。対照として市販の水着インナー用ブリーフ
を着用に供した。
両者を着用してプールや海にて水泳をして試験したとこ
ろ、脱着後濡れたままビニール袋などある程度密閉され
容器に入れた場合、数時間後に対照品は、臭いがするこ
とが多かつたが、抗菌糸使用品は全く臭いの発生はなか
つた。
次に上記編地を試料として、抗菌性をシエークフラスコ
法にて測定した。その結果を表1に示す。
表から明らかな如く、耐洗たく性は非常に良い。又、こ
の抗菌糸100%から成る筒編地を用いて、日本産業皮膚
衛生協会において安全性を試験したところ、準陰性であ
り、安全性においても問題がないことがみとめられた。
実施例2 実施例1と同様の方法で25デニール4フイラメントの抗
菌ポリエステルを得た。
これと、ナイロン66ウーリー糸70デニール32フイラメン
トとを、400回/Mで撚糸し、28ゲージ30インチ丸編機で
天竺を編み立て、常法によりリラツクス精練したのち乾
燥し150℃にて60秒乾熱セツトし、巾150cm目付165g/mの
編地を得た。この編地を用いて伸縮性の良いブリーフが
得られた。この抗菌性は表2の如くであり非常に優れて
いた。
実施例3 タテ糸にポリブチレンテレフタレートの仮撚加工糸50デ
ニール24フイラメントと実施例2の抗菌糸25デニール4
フイラメントを300回/Mで撚糸した糸を用い、73本/イ
ンチの密度とし、よこ糸にポリブチレンテレフタレート
の仮撚加工糸75デニール24フイラメントを用い65本/イ
ンチの密度にて平織となした。織つた直後の織物の巾は
147cmであつた。これを精練リラツクスの後乾燥し、テ
ンター巾110cmで仕上げセツトをおこない、巾108cmの仕
上り布を作成した。このものは、タテ、よこに適度な伸
縮性を有し、水着インナーとして実施例1と同じブリー
フを作成したところ着用感に優れていた。このものの抗
菌性は表3の如くであり、すぐれていた。
実施例4 前記実施例1において、抗菌糸の製造に用いた酸化亜鉛
粉末の全量を金属銅と金属銀9:1(重量比)からなる混
合粉末(平均粒径5μm以下)に置き換える以外は同様
に行なつて抗菌糸を得て、さらに実施例1と同様に行な
つて水泳用インナーを作製した。
この水泳用インナーの着用テストを行なつたところ、実
施例1と同様に臭いの発生は全くなかつた。また抗菌性
の耐洗たく性を調べたところ、下記表4の通りであつ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の水泳用インナーの一例の正面図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/92 308 A 7199−3B

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抗菌性を有する熱可塑性繊維を構成繊維の
    少なくとも一部とする編織物からなる水泳用インナーに
    おいて、該熱可塑性繊維が、銀、銅および亜鉛からなる
    群から選ばれる少なくとも1種の金属又はその化合物の
    粉末と融点が10℃より低く25℃で10ポイズ以上の粘度を
    有する液状ポリエステル系化合物が内部に分散されてい
    る熱可塑性ポリマーからなることを特徴とする水泳用抗
    菌インナー。
JP1003457A 1989-01-09 1989-01-09 水泳用抗菌インナー Expired - Fee Related JPH0680201B2 (ja)

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