JPH0680127B2 - 半導電性樹脂組成物 - Google Patents
半導電性樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0680127B2 JPH0680127B2 JP60074496A JP7449685A JPH0680127B2 JP H0680127 B2 JPH0680127 B2 JP H0680127B2 JP 60074496 A JP60074496 A JP 60074496A JP 7449685 A JP7449685 A JP 7449685A JP H0680127 B2 JPH0680127 B2 JP H0680127B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin composition
- polyethylene
- semiconductive
- semi
- semiconductive layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Organic Insulating Materials (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は半導電性樹脂組成物の改良に係り、特にゴムプ
ラスチック絶縁電力ケーブルの半導電層として使用され
るものである。
ラスチック絶縁電力ケーブルの半導電層として使用され
るものである。
（従来の技術） 従来、電線ケーブルに用いられている半導電性樹脂組成
物はポリエチレン共重合体例えばEEA（エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体）、又はEVA（エチレン−酢酸
ビニル共重合体）をベースポリマーとし、これに導電性
カーボンブラックを配合したものである。
物はポリエチレン共重合体例えばEEA（エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体）、又はEVA（エチレン−酢酸
ビニル共重合体）をベースポリマーとし、これに導電性
カーボンブラックを配合したものである。
このような極性基を有するポリエチレン共重合体をベー
スポリマーとする半導電性樹脂組成物を、例えば架橋ポ
リエチレン絶縁ケーブルの半導電層として使用する場
合、以下のような問題が生じる。即ち、ケーブルを製造
する際に絶縁体等を加熱して架橋させるが、架橋性を向
上するために、架橋温度を高くする。しかし、架橋温度
を高くすればするほど、電気特性特に交流破壊値が低下
するという問題がある。
スポリマーとする半導電性樹脂組成物を、例えば架橋ポ
リエチレン絶縁ケーブルの半導電層として使用する場
合、以下のような問題が生じる。即ち、ケーブルを製造
する際に絶縁体等を加熱して架橋させるが、架橋性を向
上するために、架橋温度を高くする。しかし、架橋温度
を高くすればするほど、電気特性特に交流破壊値が低下
するという問題がある。
（発明が解決しようとする課題） 本発明者等はこの電気特性低下の原因を究明した。その
結果、架橋温度が高くなるに伴って、内部半導電層（又
は外部半導電層）のベースポリマーとなるポリエチレン
共重合体が絶縁体層へ移行して拡散することが判明し
た。そして、拡散した共重合体中の極性基が絶縁体層の
誘電正接を局所的に増大させるために電気特性が低下す
ることがわかった。
結果、架橋温度が高くなるに伴って、内部半導電層（又
は外部半導電層）のベースポリマーとなるポリエチレン
共重合体が絶縁体層へ移行して拡散することが判明し
た。そして、拡散した共重合体中の極性基が絶縁体層の
誘電正接を局所的に増大させるために電気特性が低下す
ることがわかった。
この現象を発生させないようにするためには、極性基が
皆無であるポリエチレンを半導電層のベースポリマーと
して使用すればよいと考えられる。しかし、従来用いら
れている極性基のないポリエチレンは結晶性を有し、こ
れにカーボンブラックを多量に配合することができない
ため、半導電層としては使用できない。
皆無であるポリエチレンを半導電層のベースポリマーと
して使用すればよいと考えられる。しかし、従来用いら
れている極性基のないポリエチレンは結晶性を有し、こ
れにカーボンブラックを多量に配合することができない
ため、半導電層としては使用できない。
（問題点を解決するための手段） 本発明はかかる現状に鑑み鋭意研究を行なった結果、従
来のポリエチレンよりも更に低密度のポリエチレンをベ
ースポリマーとして使用することにより、多量のカーボ
ンブラックを配合することができ、しかも上記のような
電気特性低下を起こさない半導電性樹脂組成物を見出し
たものである。
来のポリエチレンよりも更に低密度のポリエチレンをベ
ースポリマーとして使用することにより、多量のカーボ
ンブラックを配合することができ、しかも上記のような
電気特性低下を起こさない半導電性樹脂組成物を見出し
たものである。
本発明の半導電性樹脂組成物は密度0.890〜0.910g/cm3
のポリエチレン100重量部に対してカーボンブラック５
〜80重量部、及び必要に応じて酸化防止剤、架橋剤を添
加して混和してなることを特徴とするものである。
のポリエチレン100重量部に対してカーボンブラック５
〜80重量部、及び必要に応じて酸化防止剤、架橋剤を添
加して混和してなることを特徴とするものである。
本発明において用いられるポリエチレンの密度を0.890
〜0.910g/cm3の範囲に限定したのは、以下のような理由
による。即ち、密度が0.890g/cm3未満のものは工業的に
製造不可能である。一方、密度が0.910g/cm3を越えた場
合、所望の導電性をうるためにこのポリエチレンにカー
ボンブラックを配合すると、伸び率等の機械的性能が著
しく低下する。なお、密度が0.890〜0.910g/cm3という
条件を満足することができれば、従来のポリエチレンを
ブレンドして使用しても差し支えない。上記の密度範囲
を有する低密度ポリエチレンとしては、ユニオンカーバ
イド社製のポリエチレンDFDA-1137、DFDA-1138、日石化
学社製のソフトレックスC8707、C9005、A9510、住友化
学製のエクセレンVL100、VL700等がある。
〜0.910g/cm3の範囲に限定したのは、以下のような理由
による。即ち、密度が0.890g/cm3未満のものは工業的に
製造不可能である。一方、密度が0.910g/cm3を越えた場
合、所望の導電性をうるためにこのポリエチレンにカー
ボンブラックを配合すると、伸び率等の機械的性能が著
しく低下する。なお、密度が0.890〜0.910g/cm3という
条件を満足することができれば、従来のポリエチレンを
ブレンドして使用しても差し支えない。上記の密度範囲
を有する低密度ポリエチレンとしては、ユニオンカーバ
イド社製のポリエチレンDFDA-1137、DFDA-1138、日石化
学社製のソフトレックスC8707、C9005、A9510、住友化
学製のエクセレンVL100、VL700等がある。
本発明において上記の低密度ポリエチレンに配合される
導電性カーボンブラックとしては、例えばアセチレンブ
ラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック等が
挙げられる。その配合量を５〜80重量部に限定した理由
は、５重量部未満では所望の導電性が得られず、一方80
重量部を越えた場合には伸び率等の機械的性能が低下す
るためである。
導電性カーボンブラックとしては、例えばアセチレンブ
ラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック等が
挙げられる。その配合量を５〜80重量部に限定した理由
は、５重量部未満では所望の導電性が得られず、一方80
重量部を越えた場合には伸び率等の機械的性能が低下す
るためである。
（実施例） 実施例（１）〜（４）及び比較例（１）、（２） 本発明半導電性樹脂組成物を架橋ポリエチレン絶縁電力
ケーブルの半導電層に使用した場合について説明する。
即ち、図面に示す如く、導体１の外側に、内部半導電層
２、絶縁体層３、外部半導電層４及びシース５を夫々設
けて、6kV、１×100mm2の架橋ポリエチレン絶縁電力ケ
ーブルを得た。
ケーブルの半導電層に使用した場合について説明する。
即ち、図面に示す如く、導体１の外側に、内部半導電層
２、絶縁体層３、外部半導電層４及びシース５を夫々設
けて、6kV、１×100mm2の架橋ポリエチレン絶縁電力ケ
ーブルを得た。
上記の内部半導電層及び外部半導電層として、第１表に
示す本発明の半導電性樹脂組成物及び比較例の半導電性
樹脂組成物を使用した。なお第１表中、部とあるのは何
れも重量部である。
示す本発明の半導電性樹脂組成物及び比較例の半導電性
樹脂組成物を使用した。なお第１表中、部とあるのは何
れも重量部である。
絶縁体層としては、日本ユニカー社製ポリエチレンHFDJ
4201-Eを使用した。
4201-Eを使用した。
押出温度及び架橋温度は第１表に併記した通りである。
得られた絶縁電力ケーブルについて、電気特性等を試験
した。その結果を第２表に示す。
した。その結果を第２表に示す。
（効果） 以上詳述した如く本発明の半導電性樹脂組成物を架橋ポ
リエチレン絶縁電力ケーブルの半導電層に適用した場
合、架橋温度が高くても、AC破壊等の電気特性が低下す
ることなく、しかも機械的性能も良好である等工業上極
めて有用なものである。
リエチレン絶縁電力ケーブルの半導電層に適用した場
合、架橋温度が高くても、AC破壊等の電気特性が低下す
ることなく、しかも機械的性能も良好である等工業上極
めて有用なものである。
図面は本発明半導電性樹脂組成物を、架橋ポリエチレン
絶縁電力ケーブルの半導電層として適用した１例を示す
断面図である。 １…導体、２…内部半導電層、３…絶縁体層、４…外部
半導電層、５…シース。
絶縁電力ケーブルの半導電層として適用した１例を示す
断面図である。 １…導体、２…内部半導電層、３…絶縁体層、４…外部
半導電層、５…シース。
Claims (1)
- 【請求項１】密度0.890〜0.910g/cm3のポリエチレン100
重量部に対してカーボンブラック５〜80重量部、及び必
要に応じて酸化防止剤、架橋剤を添加して混和してなる
ことを特徴とする半導電性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60074496A JPH0680127B2 (ja) | 1985-04-10 | 1985-04-10 | 半導電性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60074496A JPH0680127B2 (ja) | 1985-04-10 | 1985-04-10 | 半導電性樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61235444A JPS61235444A (ja) | 1986-10-20 |
| JPH0680127B2 true JPH0680127B2 (ja) | 1994-10-12 |
Family
ID=13548969
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60074496A Expired - Fee Related JPH0680127B2 (ja) | 1985-04-10 | 1985-04-10 | 半導電性樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0680127B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11332076A (ja) * | 1998-05-12 | 1999-11-30 | Kyushu Electric Power Co Inc | 絶縁電線の断線及び瞬時停電防止方法 |
| JP6052017B2 (ja) * | 2013-03-29 | 2016-12-27 | 日本ポリエチレン株式会社 | 押出成形用及びブロー成形用導電性ポリエチレン組成物並びにその成形体 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5864704A (ja) * | 1981-10-12 | 1983-04-18 | 株式会社フジクラ | ケーブルの製造方法 |
| JPS5966436A (ja) * | 1982-10-08 | 1984-04-14 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 半導電性樹脂組成物 |
| JPS60141745A (ja) * | 1983-12-28 | 1985-07-26 | Hitachi Cable Ltd | 半導電性組成物 |
-
1985
- 1985-04-10 JP JP60074496A patent/JPH0680127B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61235444A (ja) | 1986-10-20 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH04106B2 (ja) | ||
| JPH0680127B2 (ja) | 半導電性樹脂組成物 | |
| EP0152911B1 (en) | Insulated electric cable | |
| JPH09231839A (ja) | 直流ケーブル | |
| JPH0620530A (ja) | 耐水トリー性ケーブル | |
| JPH11260158A (ja) | 直流電力ケーブル | |
| JPH07107806B2 (ja) | 電力ケ−ブル | |
| JPH01243305A (ja) | 電気絶縁ケーブル | |
| JP2000315423A (ja) | 半導電性組成物及びこれを用いた直流用絶縁ケーブル | |
| JPH07111846B2 (ja) | 直流電力ケ−ブル | |
| JPS5998403A (ja) | 半導電性組成物 | |
| JPH0234734Y2 (ja) | ||
| JPS60158504A (ja) | 電気絶縁ケ−ブル | |
| JP2001229732A (ja) | 半導電性樹脂組成物 | |
| JPH0435841B2 (ja) | ||
| JPS5828101A (ja) | 電力ケ−ブル用外部半導電層形成組成物 | |
| JPH0475601B2 (ja) | ||
| JPH06309949A (ja) | 耐水トリー性電力ケーブル | |
| JPH06150715A (ja) | 半導電性組成物およびこれを用いた電力ケーブル | |
| JPH10321043A (ja) | 直流用ケーブル | |
| JPS6059603A (ja) | 電力ケ−ブル用半導電層形成組成物 | |
| JPH08241624A (ja) | 電力ケーブル用半導電性樹脂組成物 | |
| JPS5986109A (ja) | プラスチツク電力ケ−ブル | |
| JPS60158505A (ja) | 電気絶縁ケ−ブル | |
| JPH06203651A (ja) | 電力ケーブル |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |