JPH0680028U - モータ用軸受 - Google Patents

モータ用軸受

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Publication number
JPH0680028U
JPH0680028U JP2752093U JP2752093U JPH0680028U JP H0680028 U JPH0680028 U JP H0680028U JP 2752093 U JP2752093 U JP 2752093U JP 2752093 U JP2752093 U JP 2752093U JP H0680028 U JPH0680028 U JP H0680028U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
outer ring
motor
resin
vibration
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Pending
Application number
JP2752093U
Other languages
English (en)
Inventor
肇 野村
昌幸 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp filed Critical NTN Corp
Priority to JP2752093U priority Critical patent/JPH0680028U/ja
Publication of JPH0680028U publication Critical patent/JPH0680028U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外輪がモータハウジングに直接に嵌合される
モータ用軸受において、高速回転時にも低振動とでき、
かつ構造が簡単で安価に製造できるものとする。 【構成】 外輪1の外径面および幅面を覆う吸振用樹脂
被膜2を設ける。この樹脂被膜2はポリファニレンサル
ファイド樹脂の射出成形被膜とする。外輪1はモータハ
ウジング8に直接に嵌合させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、モータハウジングに設置されてロータ軸を支持するモータ用軸受 に関し、特に高速回転に適したモータ用軸受に関する。
【0002】
【従来の技術および考案が解決しようとする課題】
近年、プリンタ、複写機、各種車両等の産業用のみならず、音響機器、VTR 等の民生機器においても、モータの高速化が進んでいる。しかし、高速化が進む と振動や騒音が発生し易い問題点がある。
【0003】 例えば、現行の10000〜20000rpm の回転数で数キロワット程度の容 量のモータでは、軸受の外輪をモータハウジングに直接に嵌合させているが、回 転による振動が問題になっている。そのため、外輪の嵌合面にスクイズダンパを 設けたり、あるいはハウジングの支持を板バネで行い、ダンパ効果を持たせるな どの吸振構造をとる場合もあるが、これらは加工が困難であり、高価となる。ま た、小型モータの場合は前記のような吸振構造を設けることもできない。
【0004】 この考案の目的は、外輪がモータハウジングに直接に嵌合されるモータ用軸受 において、高速回転時にも低振動にでき、かつ構造が簡単で安価に製造できるも のを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この考案のモータ用軸受は、外輪がモータハウジングに直接に嵌合される転が り軸受からなるモータ用軸受であって、外輪の外径面および幅面を覆う吸振用樹 脂被膜を設け、この樹脂被膜をポリフェニレンサルファイド樹脂の射出成形被膜 としたものである。
【0006】
【作用】 外輪の外径面および幅面に設けた樹脂被膜は、鋼に比べて弾性率が非常に小さ いため、振動吸収作用に優れている。そのため、ダンパとしての機能が得られ、 軸受の振動低減による高速化や、外部への振動伝播の軽減が図れる。また、樹脂 被膜として、ポリフェニレンサルファイド樹脂を使用しているが、この樹脂は引 っ張り強度の半減期は200℃程度であり、そのためこの樹脂被膜を設けた軸受 によると、高温強度にも優れ、長期の連続使用によってもハウジングへの取付強 度等に支障をきたすことがない。
【0007】
【実施例】
この考案の一実施例を図1に基づいて説明する。このモータ用軸受は、深溝玉 軸受において、外輪1の外径面および幅面を覆う吸振用樹脂被膜2を設けたもの である。樹脂被膜2の樹脂にはポリフェニレンサルファイド樹脂(以下「PPS 樹脂」と称す。)を用い、射出成形により外輪1に一体成形する。なお、PPS 樹脂にはガラス繊維等を含有させて強化を図っても良い。また、外輪1の外径面 および幅面には樹脂被膜2の射出成形後の被膜拘束力を増大させるために、断面 矩形の円周溝3,4が各々設けられている。樹脂被膜2は、この溝3,4内まで 充填された状態に成形する。外輪1の幅は、樹脂被膜2の厚さを含めて内輪5と 同じ幅としてある。内輪5と外輪1の間には、保持器6に保持された鋼球からな る転動体7が介在させてある。
【0008】 同図(B)は、このモータ用軸受Aの使用状態を示す。軸受Aの外輪1は、モ ータハウジング8の円筒部9に圧入状態に嵌合させ、円筒部9の先端のフランジ 部9aに幅面を当接させてある。内輪5にはロータ11のロータ軸10を圧入に より固定してある。
【0009】 この構成のモータ用軸受Aによると、外輪1の外径面および幅面に設けた樹脂 被膜2が、鋼に比べて弾性率が非常に小さく振動吸収作用に優れているため、ダ ンパとしての機能が得られる。そのため、軸受Aの振動低減による高速化や、外 部への振動伝播の軽減、騒音発生の低減が図れる。弾性率の数値例を示すと、高 炭素クロム軸受鋼(SUJ2)が21200kg/mm2であるのに対して、樹脂被膜 2として使用されるPPS樹脂は1300kg/mm2と非常に小さい値である。 また、PPS樹脂は高温強度に優れているため、長期の連続使用による温度上 昇があっても、モータハウジング8への取付強度等に支障をきたすことがない。 さらに、PPS樹脂は、電気絶縁性にも優れ、内外輪5,1の転走面や転動体7 の電食防止効果も得られる。また、PPS樹脂は射出成形の成形性に優れ、薄肉 の被膜2を外輪1と一体成形できて、低コストで生産性の高い製造が行える。こ のように、薄肉の被膜2で優れた吸振性が得られるため、モータハウジング8の 寸法の設計変更や、軸受寸法の変更を必要とせず、これによってもモータ全体が 低コストとなる。
【0010】 図2は、この実施例のモータ用軸受Aと標準軸受とにつき回転性能試験を行っ た振動データを対比して示すグラフである。曲線aはこの実施例の振動値を、曲 線bは標準軸受の振動値を各々示す。同図の試験結果から、この実施例のモータ 用軸受Aは、標準軸受に比べて振動値が約1/2と低く、振動吸収効果が顕著で あることがわかる。標準軸受としては、図4に示す深溝玉軸受を使用した。同図 の軸受については、図1の軸受との対応部分に同一符号を付してその構造説明を 省略する。振動測定は、各試験軸受を設置したハウジングの外径部に加速度型振 動ピックアップを取付けて行った。
【0011】 なお、前記実施例は深溝玉軸受形式のモータ用軸受に適用した場合につき説明 したが、この考案は転がり形式のモータ用軸受一般に適用することができる。例 えば、図3に示す鍔付き円筒ころ軸受からなるモータ用軸受に適用することもで きる。すなわち、内輪11と鍔付きの外輪12との間に、保持器13に保持され た転動体14を介在させた軸受において、前記実施例と同様に外輪11の外径面 と幅面とにわたり、PPS樹脂からなる被膜2を設けてある。この構成の場合も 、前記実施例と同様に優れた防振効果が得られる。
【0012】
【考案の効果】 この考案のモータ用軸受は、外輪の外径面および幅面を覆う吸振用樹脂被膜を 設け、この樹脂被膜をポリフェニレンサルファイド樹脂の射出成形被膜としたも のであるため、外輪をモータハウジングに直接に嵌合させて使用する場合にも、 振動低減による高速化が図れ、外部への振動伝播の軽減,騒音発生の防止効果が 得られる。しかも、外輪に樹脂被膜を設けただけの構造であるため、構造が簡単 で安価に製造でき、またモータハウジングの設計変更や軸受寸法の変更も不要と なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの考案の一実施例を示す部分断面
図、(B)はそのモータハウジングへの設置状態を示す
断面図である。
【図2】同実施例の軸受と標準軸受との回転性能試験の
結果を示すグラフである。
【図3】この考案の他の実施例の部分断面図である。
【図4】性能試験の比較に使用した従来の標準軸受の断
面図である。
【符号の説明】
1…外輪、2…樹脂被膜、3,4…円周溝、5…内輪、
6…保持器、7…転動体、8…モータハウジング、10
…ロータ軸

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外輪がモータハウジングに直接に嵌合さ
    れる転がり軸受からなるモータ用軸受であって、前記外
    輪の外径面および幅面を覆う吸振用樹脂被膜を設け、こ
    の樹脂被膜をポリファニレンサルファイド樹脂の射出成
    形被膜としたモータ用軸受。
JP2752093U 1993-04-26 1993-04-26 モータ用軸受 Pending JPH0680028U (ja)

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JP2752093U JPH0680028U (ja) 1993-04-26 1993-04-26 モータ用軸受

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2752093U JPH0680028U (ja) 1993-04-26 1993-04-26 モータ用軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0680028U true JPH0680028U (ja) 1994-11-08

Family

ID=12223407

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JP2752093U Pending JPH0680028U (ja) 1993-04-26 1993-04-26 モータ用軸受

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JP (1) JPH0680028U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012503969A (ja) * 2008-09-24 2012-02-09 ヤング バック シーエム カンパニー リミテッド コイン型振動モータ

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