JPH0679813B2 - ポリアミド樹脂成形品の成形方法 - Google Patents
ポリアミド樹脂成形品の成形方法Info
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- JPH0679813B2 JPH0679813B2 JP1002274A JP227489A JPH0679813B2 JP H0679813 B2 JPH0679813 B2 JP H0679813B2 JP 1002274 A JP1002274 A JP 1002274A JP 227489 A JP227489 A JP 227489A JP H0679813 B2 JPH0679813 B2 JP H0679813B2
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- polyamide resin
- molded product
- alloy
- molding
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリアミド樹脂成形品の成形方法に係り、特
に、アンダーカットの曲面及び/又は空洞を有するポリ
アミド樹脂成形品の成形方法に関する。
に、アンダーカットの曲面及び/又は空洞を有するポリ
アミド樹脂成形品の成形方法に関する。
[従来の技術] (背景技術) アンダーカット曲面及び/又は空洞を有するポリアミド
樹脂成形品の成形は、一般的には次のように行なわれ
る。
樹脂成形品の成形は、一般的には次のように行なわれ
る。
得ようとする成形品のアンダーカットの曲面及び/又
は空洞に対応する形状のコア1(第1図(a))を型内
に配設する。
は空洞に対応する形状のコア1(第1図(a))を型内
に配設する。
コア1と型2で形成される空間(キャビティー)に樹
脂3を注入する(第1図(b))。
脂3を注入する(第1図(b))。
型をばらす。
コアを溶融することによりコアを成形品から回収す
る。なお、この溶融は、例えば加熱した水等の熱媒4中
に浸漬(第1図(c))することにより行なわれる。
る。なお、この溶融は、例えば加熱した水等の熱媒4中
に浸漬(第1図(c))することにより行なわれる。
以上の工程により最終的な樹脂成形品5が得られる(第
1図(d))。
1図(d))。
ここで、上記コアには次の条件が要求される。すなわ
ち、 コアの溶融が成形温度より低いこと、 コアの融点が熱媒の温度より低いこと、 ポリアミド樹脂の注入時において、樹脂表面の賦形前
にコアが溶融しないこと、 である。
ち、 コアの溶融が成形温度より低いこと、 コアの融点が熱媒の温度より低いこと、 ポリアミド樹脂の注入時において、樹脂表面の賦形前
にコアが溶融しないこと、 である。
は、もしコアの融点が成形温度より高いと、コアの溶
融・回収時に、樹脂成形品の溶融が生じてしまうからで
ある。
融・回収時に、樹脂成形品の溶融が生じてしまうからで
ある。
は、もしコアの融点が熱媒の温度より高いと、コアを
熱媒中に入れてもコアは溶融せず、コアの溶融・回収が
不可能となってしまうためである。
熱媒中に入れてもコアは溶融せず、コアの溶融・回収が
不可能となってしまうためである。
さらに、かかる条件を満たすものであっても、比較的低
めの融点を設定した場合には、樹脂の注入時に、樹脂の
熱のためにコアが軟化し、その結果、コアが変形し、ひ
いては樹脂成形品の形状が設計寸法外のものとなってし
まうおそれがある。
めの融点を設定した場合には、樹脂の注入時に、樹脂の
熱のためにコアが軟化し、その結果、コアが変形し、ひ
いては樹脂成形品の形状が設計寸法外のものとなってし
まうおそれがある。
一方、比較的高めの融点を設定した場合には合金の回収
工程において、成形品からの分離が悪くなり、長時間の
熱媒中への浸漬、機械的振動の付与、熱媒の強制噴流等
の手段を必要としてしまうという問題点がある。
工程において、成形品からの分離が悪くなり、長時間の
熱媒中への浸漬、機械的振動の付与、熱媒の強制噴流等
の手段を必要としてしまうという問題点がある。
(直近の従来技術) 上記問題点を解決しようとする技術として、熱可塑性樹
脂の注入時にコアを−20℃〜−40℃に冷却しておく技術
が知られている(特開昭58-63406号公報)。
脂の注入時にコアを−20℃〜−40℃に冷却しておく技術
が知られている(特開昭58-63406号公報)。
この技術は、コアを冷却しておくことにより、コアが融
点に達する前に、注入された樹脂を賦形させ、コアの軟
化、変形を防止しようとするものである。
点に達する前に、注入された樹脂を賦形させ、コアの軟
化、変形を防止しようとするものである。
[発明が解決しようとする課題] しかし、この技術においては、コアの冷却を行なってい
るため、冷却手段のための工程が必要となり、また、冷
却から注入までの間を短時間にせざるを得ず、その結
果、工程上の制限を受け、かつ、コストアップになって
しまう。
るため、冷却手段のための工程が必要となり、また、冷
却から注入までの間を短時間にせざるを得ず、その結
果、工程上の制限を受け、かつ、コストアップになって
しまう。
また、コアが冷却されている状態で樹脂の注入を行なう
ため、冷却温度分の伸縮代を考慮しなければならない
が、伸縮代の正確な把握は困難である。
ため、冷却温度分の伸縮代を考慮しなければならない
が、伸縮代の正確な把握は困難である。
結局、コアの溶融・回収を容易に行なうことができ、か
つ、冷却等の複雑な手段を用いることなく樹脂注入時に
おけるコアの軟化・変形の生じない成形方法は従来存在
せず、従って、かかる方法の出現が待望されていた。
つ、冷却等の複雑な手段を用いることなく樹脂注入時に
おけるコアの軟化・変形の生じない成形方法は従来存在
せず、従って、かかる方法の出現が待望されていた。
そこで、本発明の目的は、成形品からのコアの除去を容
易に行なうことができ、 かつ、冷却等の複雑な手段を用いることなく樹脂注入時
におけるコアの軟化・変形の生じないポリアミド樹脂成
形品の成形方法を提供することを目的とする。
易に行なうことができ、 かつ、冷却等の複雑な手段を用いることなく樹脂注入時
におけるコアの軟化・変形の生じないポリアミド樹脂成
形品の成形方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の要旨は、低融点の合金よりなるコアを型内に配
設する工程と、該型内にポリアミド樹脂を注入する工程
と、該コアを熱媒により溶融して該ポリアミド樹脂から
コアを回収する工程とを有するアンダーカットの曲面及
び/又は空洞を有するポリアミド樹脂成形品の成形方法
において、該合金として、凝固開始点から少なくとも2
℃低下したときの密度と粘度の積の変化量が2×103Pa
・s・kg・cm-3以上である合金を使用することを特徴と
するポリアミド樹脂成形品の成形方法に存在する。
設する工程と、該型内にポリアミド樹脂を注入する工程
と、該コアを熱媒により溶融して該ポリアミド樹脂から
コアを回収する工程とを有するアンダーカットの曲面及
び/又は空洞を有するポリアミド樹脂成形品の成形方法
において、該合金として、凝固開始点から少なくとも2
℃低下したときの密度と粘度の積の変化量が2×103Pa
・s・kg・cm-3以上である合金を使用することを特徴と
するポリアミド樹脂成形品の成形方法に存在する。
[作用] 以下に本発明の作用を、本発明をなすに際し得た知見等
とともに説明する。
とともに説明する。
本発明者は上記課題を解決するためにコアの回収時にお
ける合金の溶融挙動と、 ポリアミド樹脂注入時におけるコアの表面挙動とを深く
考察した。
ける合金の溶融挙動と、 ポリアミド樹脂注入時におけるコアの表面挙動とを深く
考察した。
その結果以下の知見を得た。
まず、ポリアミド樹脂注入時の挙動を観察すると、液相
線近傍における合金の特性によって、コアの変形量が異
なることを見い出した。さらに観察を行ったところ、変
形量は、液相線近傍における合金の密度と粘度の影響を
受けることがわかった。
線近傍における合金の特性によって、コアの変形量が異
なることを見い出した。さらに観察を行ったところ、変
形量は、液相線近傍における合金の密度と粘度の影響を
受けることがわかった。
しかし、密度と粘性度の影響を受けるというも、それが
いかなる関係をもって影響しているかは不明であり、本
発明者はその解明を行ったところ、密度と粘度の積の変
化量が影響しており、しかもこの影響は液相線から少な
くとも2℃低下したときの変化量であることを知見し
た。
いかなる関係をもって影響しているかは不明であり、本
発明者はその解明を行ったところ、密度と粘度の積の変
化量が影響しており、しかもこの影響は液相線から少な
くとも2℃低下したときの変化量であることを知見し
た。
さらに具体的に如何なる変化量があればよいかを探究し
たところ、変化量が、2×103Pa・s・kg・cm-3以上あ
ればよいことを解明し本発明をなすにいたった。
たところ、変化量が、2×103Pa・s・kg・cm-3以上あ
ればよいことを解明し本発明をなすにいたった。
ただ、なぜ、かかる条件下で変形量が少なくなるかは必
ずしも解明されていない。
ずしも解明されていない。
一方、かかる合金を使用した場合におけるコアの回収性
を調べたところ、回収性も良好であることが確認され
た。
を調べたところ、回収性も良好であることが確認され
た。
[実施例] 以下に本発明を実施例により説明する。
コアの材料として次の組成および特性を有する合金を使
用した。
用した。
なお、上記表において、密度と粘度の積の変化は液相線
から2℃低下したときの変化量を示す。
から2℃低下したときの変化量を示す。
上記組成の合金からなるコアを金型内に配設し、ポリア
ミド樹脂を金型内に注入した。
ミド樹脂を金型内に注入した。
ポリアミド樹脂として本例ではポリアミド66を使用し
た。注入温度(成形温度)は280℃とした。
た。注入温度(成形温度)は280℃とした。
注入後、離型を行ない、次いで熱媒として98℃に加熱し
た水を用い、コアの溶融を行なった。
た水を用い、コアの溶融を行なった。
上記試料のうち試料C(実施例)においてはコアは極め
て短時間にて溶融し、合金の回収をきわめて容易に行な
うことができた。
て短時間にて溶融し、合金の回収をきわめて容易に行な
うことができた。
また、以上の工程により成形して得られた成形品を調査
したところ試料Cについては次の結果が得られた。
したところ試料Cについては次の結果が得られた。
表面状態 良好 寸法精度 良好 上記結果は、ポリアミド樹脂の注入工程においてコアの
溶融は生じておらず、また、コアの回収工程において成
形品の表面の溶融も生じていないことを示している。
溶融は生じておらず、また、コアの回収工程において成
形品の表面の溶融も生じていないことを示している。
一方、試料A、試料B(比較例)についても試料Aと同
様に、その表面粗度、寸法精度を調べたところ、いずれ
も表面荒れが認められ、また、寸法精度も悪かった。
様に、その表面粗度、寸法精度を調べたところ、いずれ
も表面荒れが認められ、また、寸法精度も悪かった。
[発明の効果] 本発明によれば以下の諸々の効果が得られる。
コアの回収を短時間で、容易に行なうことができる。
コアの冷却を行なう必要がなくコストダウンが可能と
なる。
なる。
寸法精度の良好な成形品を形成することができる。
表面の平滑な成形品を形成することができる。
第1図はポリアミド樹脂成形品の成形工程を示す工程図
である。 1……コア、2……金型、3……ポリアミド樹脂成形
品、4……熱媒(加熱した水)、5……コア除去後の最
終的なポリアミド樹脂成形品。
である。 1……コア、2……金型、3……ポリアミド樹脂成形
品、4……熱媒(加熱した水)、5……コア除去後の最
終的なポリアミド樹脂成形品。
Claims (1)
- 【請求項1】低融点の合金よりなるコアを型内に配設す
る工程と、該型内にポリアミド樹脂を注入する工程と、
該コアを熱媒により溶融して該ポリアミド樹脂からコア
を回収する工程とを有するアンダーカットの曲面及び/
又は空洞を有するポリアミド樹脂成形品の成形方法にお
いて、該合金として、凝固開始点から少なくとも2℃低
下したときの密度と粘度の積の変化量が2×103Pa・s
・kg・cm-3以上である合金を使用することを特徴とする
ポリアミド樹脂成形品の成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1002274A JPH0679813B2 (ja) | 1989-01-09 | 1989-01-09 | ポリアミド樹脂成形品の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1002274A JPH0679813B2 (ja) | 1989-01-09 | 1989-01-09 | ポリアミド樹脂成形品の成形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02182413A JPH02182413A (ja) | 1990-07-17 |
JPH0679813B2 true JPH0679813B2 (ja) | 1994-10-12 |
Family
ID=11524787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1002274A Expired - Fee Related JPH0679813B2 (ja) | 1989-01-09 | 1989-01-09 | ポリアミド樹脂成形品の成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0679813B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102017210282A1 (de) * | 2017-06-20 | 2018-12-20 | Mahle International Gmbh | Kolben für einen Verbrennungsmotor mit Flüssigmetallkühlung |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5856329A (ja) * | 1981-09-29 | 1983-04-04 | Nec Corp | オ−ミツク電極の形成法 |
-
1989
- 1989-01-09 JP JP1002274A patent/JPH0679813B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02182413A (ja) | 1990-07-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |