JPH0678946U - リモートコントロール装置を備えたカメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 即時レリーズモードと遅延レリーズモードが
状況に応じて自動的に切り替わるリモコン装置を備えた
カメラを提供すること。 【構成】 リモートコントロール手段からレリーズ信号
を受けてレリーズ処理を直ちに開始する即時レリーズモ
ードと所定時間経過後に開始する遅延レリーズモードと
の間で設定可能なカメラであって、カメラの撮影領域内
方向から来るレリーズ信号を受け得る第１の受信手段
と、上記撮影領域外方向から来るレリーズ信号のみを受
け得る第２の受信手段とを備え、レリーズ信号を上記第
１の受信手段が受けたときには設定されたレリーズモー
ドによりレリーズ処理を行ない、第２の受信手段が受け
たときには、設定されたレリーズモードにかかわらず直
ちにレリーズ処理を行なうコントロール手段を備えてい
ること。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本発明は、赤外線等によるリモートコントロール装置を備えたカメラに関する 。

【０００２】

【従来技術およびその問題点】

シャッタレリーズ等を遠隔操作するリモートコントロール装置（以下「リモコ ン」または「リモコン装置」という。）を備えたカメラがある。この種のリモコ ン付きカメラでは、リモコン操作部からレリーズ信号を受けると直ちに撮影を行 なうものや、リモコン操作をする者が被写体になる場合に、そのリモコン操作を しているときの姿を写さないために、レリーズ信号を受けてから数秒後（通常２ 〜３秒後）に撮影を行なうものがある。なお、直ちに撮影を行なうモードを「即 時レリーズモード」、数秒後に撮影を行なうものを「遅延レリーズモード」とい う。また、即時レリーズモードと遅延レリーズモードとの切り替え（選択）機能 を備えたカメラや、カメラの前方、つまり撮影画面内および後方つまり撮影画面 外からリモコン操作可能なカメラもある。

【０００３】 ところで、リモコン操作をする者が撮影画面内に入っているときには遅延レリ ーズモードが好ましい場合でも、その者が撮影画面外に出たときには即時レリー ズモードの方が好ましい場合がある。例えば、カメラの背面から操作するときは 、ケーブルレリーズの代わりとして使用することが多いので、リモコン操作後直 ちに撮影処理されることが望ましい。 しかし、従来のリモコン付きカメラでは、特に、リモコン操作をするものが前 方、後方に移動してリモコン撮影する場合には、その者が移動する毎に遅延レリ ーズモードと即時レリーズモードとを一々切り替えなければならなかった。

【０００４】

【考案の目的】

本考案は、上記従来のリモコン付きカメラの問題に鑑みてなされたものでリモ コン操作時にレリーズタイミングがリモコン操作をする者の位置に応じて自動的 に切り替わるリモコン装置を備えたカメラを提供することを目的とする。

【０００５】

【考案の概要】

この目的を達成する本願考案は、リモートコントロール手段からレリーズ信号 を受けてレリーズ処理を開始するレリーズタイミングを設定可能なカメラであっ て、カメラの撮影領域内の方向から来るレリーズ信号を受け得る第１の受信手段 と、上記撮影領域外の方向から来るレリーズ信号のみを受け得る第２の受信手段 とを備え、上記第２の受信手段が上記レリーズ信号を受けたときには、上記設定 されたレリーズタイミングにかかわらず、直ちに撮影処理を行なうコントロール 手段を備えていること、に特徴を有する。

【０００６】

【実施例】

以下図示実施例に基づいて本考案を説明する。図１は、本考案のリモコン装置 を備えたカメラをレンズシャッタ式カメラに適用した実施例の正面図、図２は同 背面図、図３はカメラの主要回路を示したブロック図、図４は同実施例のリモコ ン操作装置の正面図である。

【０００７】 このカメラは、カメラ本体１１と、カメラ本体１１とは別個に形成されたリモ ートコントローラ５１とを備えたリモコン装置を備えたカメラである。リモコン 信号としては、本実施例では赤外線を利用している。 カメラ本体１１の正面には、ほぼ中央にズームレンズ１３が装着され、その上 方にファインダ窓１５、ファインダ窓１５を挟んで測距用のＡＦ窓１７、１８が 設けられ、一方のＡＦ窓１７の外側にはストロボ窓１９が、他方のＡＦ窓１８の 外側には測光窓２１および前面リモコン信号受光窓２３が設けられている。

【０００８】 一方、カメラ本体１１の背面には、裏蓋２５の上方に背面リモコン受光窓２７ および、ファインダ接眼部２９を備えている。なお、図中３１はレリーズボタン である。

【０００９】 ＡＦ窓１７、１８の奥には、３角測距法原理のアクティブＡＦ装置を構成する ＡＦ投光、受光素子１７ａ、１８ａが配置され、測光窓２１の奥には測光用受光 素子２１ａが配置されている。 前面リモコン受光窓２３の奥には、第１の受信手段としての前面リモコン信号 受光素子２３ａが配置され、背面リモコン受光窓２７の奥には第２の受信手段と しての背面リモコン信号受光素子２７ａが配置されている。リモコン信号を受け た各受光素子２７ａ、２７ａが出力する信号は制御回路４１に入力される。制御 回路４１は、入力信号に応じて、ＡＦ素子１７ａ、１８ａ、測光素子２１ａ、Ａ Ｆ機構４３および露出装置４５を作動してレリーズ（撮影）処理を実行する。

【００１０】 リモートコントローラ５１は、レリーズのためのレリーズボタン５３、および パワーズームのためのズームボタン５５を備え、これらのボタン５３、５５のい ずれかがオン操作されたときに、オン操作されたボタンに応じた赤外線信号を赤 外投光窓５７から射出する。

【００１１】 さらにこのリモートコントローラ５１は、レリーズタイミングを即時レリーズ モードと遅延レリーズモードとを切り替えるレリーズタイミング切り替えスライ ドボタン５９を備えている。レリーズボタン５３がオンされたときに、レリーズ タイミング切り替えスライドボタン５９がＡ位置にあるときには即時レリーズ信 号が射出され、Ｂ位置にあるときには遅延レリーズ信号が射出される。なお、本 実施例の遅延時間は、約３秒である。

【００１２】 次に、このリモコン付カメラのリモコンレリーズ動作について、図５に示した フローチャートを参照して詳細に説明する。 リモートコントローラ５１から出力された即時または遅延レリーズ信号を前面 リモコン信号受光素子２３ａまたは背面リモコン信号受光素子２７ａが受信する と、制御回路４１は、公知のＡＦ測距処理および測光処理を実行する（Ｓ１１） 。

【００１３】 次に、このレリーズ信号を前面リモコン信号受光素子２３ａが受光したときに は即時レリーズ信号であるかどうかをチェックする（Ｓ１５）。そして、即時レ リーズ信号であればそのまま公知のレリーズ処理に進んでレリーズ処理、つまり 露光処理を行なう。即時レリーズ信号でなかったとき、すなわち、遅延レリーズ 信号であったときには３秒タイマーをスタートさせ、３秒タイマーがタイムアッ プするのを待ってからレリーズ処理に進む（Ｓ１５、Ｓ１７、Ｓ１９）。このタ イマーにより、レリーズボタン５３をオンしてからレリーズ開始まで３秒間遅延 される。

【００１４】 以上の処理により、前面リモコン信号受光素子２３ａがレリーズ信号を受信し たとき、つまり、カメラの前方からリモコン操作されたときには、レリーズタイ ミング切り替えスライドボタン５９により設定されたレリーズタイミングモード に応じて、即時レリーズ処理を行ない、または３秒の遅延レリーズ処理を行なう 。

【００１５】 一方、このレリーズ信号を背面リモコン信号受光素子２７ａが受光したときに は、そのまま公知のレリーズ処理に進む（Ｓ１３）。つまり、カメラの後方から リモコン操作されたときには、レリーズタイミング切り替えスライドボタン５９ により選択されたレリーズタイミングモードにかかわらず、常に即時レリーズ処 理を行なう。

【００１６】 以上の処理により、リモコン操作する者が撮影画面に入らないカメラの後方に いるときには、レリーズタイミングモードにかかわらず、即時撮影処理が行なわ れる。そして、リモコン操作する者が撮影画面に入り得るカメラの前方にいると きには、設定されたレリーズタイミングモードに応じた即時または遅延レリーズ 処理が行なわれる。

【００１７】 以上、図示実施例では、リモコン受光素子をカメラの前後に一個づつ設けたが 、リモコン受光素子の個数、設置位置はこれに限定されない。要するに、カメラ の撮影範囲以外あるいはカメラの後方からリモコン操作したときには、即時レリ ーズ処理を行なう構成であればよい。また、搭載するカメラもレンズシャッタ式 カメラに限定されず、一眼レフカメラ、スチルビデオカメラなどでもよい。リモ コン信号の伝達媒体も赤外光に限定されず、電磁波、超音波でもよい。さらに、 即時レリーズモードか遅延レリーズモードかの切り替えも、カメラボディ側で行 なう構成でもよい。

【００１８】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように本考案のリモートコントロール装置を備えたカ メラによれば、カメラの撮影範囲外においてリモコン操作したときには、設定し たレリーズタイミングモードにかかわらず、直ちに撮影処理がなされるので、リ モコンの操作性が非常によい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のリモコン装置を備えたカメラをレンズ
シャッタ式カメラに適用した実施例の正面図である。

【図２】同カメラの背面図である。

【図３】カメラの主要回路を示したブロック図である。

【図４】同実施例のリモコン操作装置の正面図である。

【図５】リモコンレリーズ動作を説明するフローチャー
トである。

【符号の説明】

１１ カメラ本体 １３ ズームレンズ ２３ 前面レリーズ信号受光窓 ２３ａ 前面レリーズ受光素子 ２７ 背面レリーズ信号受光窓 ２７ａ 背面レリーズ受光素子 ４１ 制御回路 ５１ リモートコントローラ ５３ レリーズボタン ５９ レリーズタイミング切り替えスライドボタン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 リモートコントロール手段からレリーズ
   信号を受けてレリーズ処理を開始するレリーズタイミン
   グを設定可能なカメラであって、 カメラの撮影領域内の方向から来るレリーズ信号を受け
   得る第１の受信手段と、上記撮影領域外の方向から来る
   レリーズ信号のみを受け得る第２の受信手段とを備え、 上記第２の受信手段が上記レリーズ信号を受けたときに
   は、上記設定されたレリーズタイミングにかかわらず、
   直ちにレリーズ処理を行なうコントロール手段を備えて
   いること、 を特徴とするリモートコントロール装置を備えたカメ
   ラ。
2. 【請求項２】 請求項１において、上記第２の受信手段
   は、カメラの背面に設けられていることを特徴とするリ
   モートコントロール装置を備えたカメラ。