JPH0678916U - レボルバの調心機構 - Google Patents

レボルバの調心機構

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JPH0678916U
JPH0678916U JP2066593U JP2066593U JPH0678916U JP H0678916 U JPH0678916 U JP H0678916U JP 2066593 U JP2066593 U JP 2066593U JP 2066593 U JP2066593 U JP 2066593U JP H0678916 U JPH0678916 U JP H0678916U
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憲嗣 岡部
祥一 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に操作できるとともに、調心範囲が広く
得られ、かつ、コストの低いレボルバの調心機構を提供
する。 【構成】 レボルバの調心機構は、レボルバ本体7を顕
微鏡ユニット4に取付けた後、レボルバ本体7に装着さ
れた対物レンズ6を微調整する機構である。レボルバ本
体7には、対物レンズ6を取付けた調整フランジ10を、
調心ねじ12でスライドかつ固定可能としたカラー11で取
付ける。調整フランジ10の外周には、光軸P2 に対して
傾斜する第1のテーパ面を120度間隔で形成してあ
る。一方、カラー11には、第1のテーパ面に係合する第
2のテーパ面を形成してある。カラー11を押付ければ、
テーパ同士の作用で調整フランジ10が調心ねじ12と光軸
P2 とを結ぶ線に沿って移動するので、操作および微調
整が容易にできる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はレボルバの調心機構に係り、特に顕微鏡等の光学機器に対物レンズを 取り付け、その対物レンズを微調整する際に利用できる。
【0002】
【背景技術】
近年、例えば、半導体の高集積化、ビデオヘッド等の微細加工に代表されるよ うに、ミクロからサブミクロンへの部品検査のニーズが急速に高まるとともに、 例えば、顕微鏡による検査の精度も飛躍的に向上している。
【0003】 図1には、例えば、部品検査等に使用される一般的な顕微鏡の全体が示されて おり、この顕微鏡1は本体2を備えている。この本体2には、被検査物を取り付 けるステージ3が設けられるとともに、Z軸(上下)方向移動自在に顕微鏡ユニ ット4が取り付けられている。この顕微鏡ユニット4には、接眼レンズ5が取り 付けられるとともに、複数本の対物レンズ6を装着したレボルバ本体7が所定位 置に割り出しかつ固定可能に取り付けられている。
【0004】 ところで、顕微鏡1において高精度の検査結果を得るためには、顕微鏡ユニッ ト4側の光軸P1 と対物レンズ6の光軸P2 との一致は不可欠である。しかし、 対物レンズ6がレボルバ本体7を介して顕微鏡ユニット4側に取り付けられる形 式の顕微鏡にあっては、両者が別体なのでそれぞれの光軸P1 ,P2 を一致させ ることはかなり困難である。そのため、レボルバ本体7を顕微鏡ユニット4に取 り付けた後に、対物レンズ6の微調整、つまり、調心が行われている。
【0005】 検査の精度が飛躍的に向上したことに伴い、検査の後引き続き、例えば、液晶 パターン、IC等の補修をレーザ加工、あるいは可視光観察で行うこともできる ようになっている。その場合にも、上述のように、顕微鏡の対物レンズの調心が 行われる。
【0006】 ここで、一般的なレボルバの調心機構としては、図5〜7に示すようなものが 知られている。 すなわち、対物レンズ6を取り付けるための段付き孔7Aがレボルバ本体7に複 数明けられており、この孔7Aに、鍔部を有する調整フランジ20が3個の取付けね じ21によって取り付けられるようになっている。一方で、調整フランジ20の鍔部 と段付き孔7Aの段部とは、鍔部の円周上対向位置に埋め込まれた2個の偏心ピン 22で連結されている。それぞれの調整フランジ20には、例えば、倍率の異なる対 物レンズ6が取り付けられている。なお、レボルバ本体7には、段付き孔7Aに連 続するとともに、対物レンズ6の光軸P2 を中心とする光用の貫通孔7Bが明けら れている。
【0007】 このようなレボルバ本体7を顕微鏡ユニット4に取り付けた後、対物レンズ6 の調心を行う際は、3個の取付けねじ21を軽く緩め調整フランジ20を仮止めの状 態にしておき、接眼レンズ5を覗きながら2個の偏心ピン22を回し、調整フラン ジ20を移動させていた。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、従来のレボルバの調心機構では、調整フランジ20を仮止めする際、取 付けねじ21を緩めすぎると、偏心ピン22を回してピントを合わせた後取付けねじ 21を本締めする時、調整フランジ20が動いて調心がうまく行かないという問題が あった。そのため、取付けねじ21の締め加減と偏心ピン22の回し加減とに熟練度 を要しており、操作が面倒であった。特に、偏心ピン22を回した際、調整フラン ジ20の動きは円弧状となるので、調心が難しいものとなっていた。
【0009】 また、顕微鏡という機器の性質上調整フランジ20を大きくすることはできない ので、偏心ピン22が埋め込まれる部分も狭くなり、従って、従来の調心機構では 偏心ピン22の偏心量も大きくとることができない。そのため、調整フランジ20の 移動量、つまり対物レンズ6の調心範囲が狭く、十分な微調整が行われないとい う問題があった。
【0010】 さらに、偏心ピン22の製作は面倒であるとともに、費用も多くかかり、結果的 にコストの高いレボルバの調心機構となっていた。
【0011】 ここに本考案の目的は、容易に操作できるとともに、調心範囲が広く得られ、 かつ、コストの低いレボルバの調心機構を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで本考案は、光学機器のレボルバ本体に取り付けた対物レンズを微調整可 能とするレボルバの調心機構であって、前記対物レンズが着脱自在に取り付けら れるとともに、外周120度間隔位置に前記対物レンズの光軸に対して傾斜する 第1のテーパ面が形成された調整部材と、前記レボルバ本体に取り付けられると ともに、前記第1のテーパ面と係合する第2のテーパ面を有し、かつ、この第2 のテーパ面で前記第1のテーパ面を押圧し調整部材を前記レボルバ本体に固定可 能とする3個の係止部材と、これらの係止部材を前記光軸と平行な方向に押圧し て調整部材をレボルバ本体に固定する調心ねじとを備えたレボルバの調心機構と したものである。
【0013】
【作用】
このような本考案では、レボルバ本体に設けられた調整部材の第1のテーパ面 と、係止部材の第2のテーパ面とが係合しており、係止部材を調心ねじによって スライドさせれば、第2のテーパ面が第1のテーパ面を押圧し調整部材が移動し 対物レンズが微調整される。 調心ねじを回せば係止部材がスライドし、調整部材と係止部材のそれぞれのテ ーパ面の作用により調整部材が、光軸と直交する方向に移動するので、容易に操 作できるとともに、広い調心範囲が得られる。また、偏心ピンが不要となるので 、コストも低くなり、これらにより、前記目的が達成される。
【0014】
【実施例】
以下、本考案のレボルバの調心機構について好適な実施例挙げ、添付図面を参 照しながら詳細に説明する。
【0015】 図2〜4には、本実施例のレボルバの調心機構が示されている。 以下、前記従来例で説明した部材と同一部材については、同一符号を付すとと もに、その説明は省略または簡略化する。
【0016】 レボルバ本体7には、前述のように複数個の対物レンズ6が取り付けられるが 、この対物レンズ6は、図2に示すように、調整部材である調整フランジ10にね じ込んで取り付けられる。 調整フランジ10は、鍔部を備えた筒状部材とされており、その筒部をレボルバ 本体7に明けられた段付き孔7Aに挿入して取り付けられる。ここで、筒部外周と 段付き孔7Aとの間には所定の隙間が形成され、調整フランジ10の移動範囲が確保 されている。また、鍔部の外周には、図4に示すように、対物レンズ6の光軸P 2 に対してP2 から離れる方向に傾斜する第1のテーパ面10A が、図3に示すよ うに120度間隔で設けられている。
【0017】 この第1のテーパ面10A に対応するレボルバ本体7側には、円形凹部7Cが形成 されており、この円形凹部7C内に、係止部材である円柱状の3個のカラー11が、 調心ねじ12によって光軸P2 と平行な方向に移動可能に取り付けられている。 また、各カラー11には、第1のテーパ面10A に係合可能な第2のテーパ面11A がそれぞれ形成されている。 従って、調整フランジ10の第1のテーパ面10A とカラー11の第2のテーパ面11 A とを係合させた後、調心ねじ12を回してカラー11を押付ければ、第2のテーパ 面11A と第1のテーパ面10A との当接により、調整フランジ10は調心ねじ12の中 心と対物レンズ6の光軸P2 とを結ぶ線に沿って直線移動するようになっている 。
【0018】 次に本実施例の作用を説明する。 予め所定の対物レンズ6が取り付けられた調整フランジ10をレボルバ本体7に 取り付け、このレボルバ本体7を顕微鏡ユニット4に装着する。この際、調整フ ランジ10の取り付けは、調心ねじ12によって大まかに調心して仮に固定しておく 。
【0019】 レボルバ本体7が顕微鏡ユニット4に装着された後、複数の対物レンズ6のう ち、まず1つを被検査物に対する位置に割り出し、その対物レンズ6の調心を行 う。この際、まず3個の調心ねじ12をそれぞれ均等に軽く緩め、次に調整フラン ジ10を所定の方向に微動させるために所定の調心ねじ12を締め込む。調心ねじ12 の締め込みによって、カラー11が押し込まれ、その結果、カラー11の第2のテー パ面11A と調整フランジ10の第1のテーパ面10A との作用により、調整フランジ 10が所定の方向に移動し調心が終了する。次いで、3個の調心ねじ12を均等に締 付けて調整フランジ10を固定する。
【0020】 このような作業によって、残りの対物レンズ6の調心も行う。 そして、被検査物をステージ3上に取り付けて、所定の対物レンズ6を割り出 し検査等を開始する。
【0021】 前述のような本実施例によれば次のような効果がある。 すなわち、調整フランジ10に装着された対物レンズ6の調心は、調整フランジ 10の第1のテーパ面10A にカラー11の第2のテーパ面11A を係合させ、カラー11 を上下方向にスライドさせれば、両テーパ面10A ,11A の作用により、調整フラ ンジ10が調心ねじ12の中心と対物レンズ6の光軸P2 とを結ぶ線に沿って直線移 動するので、操作が容易であり、かつ、調心が容易である。
【0022】 また、調整フランジ10の筒部とこの筒部が挿入されるレボルバ本体7の段付き 孔7Aとには、所定の隙間が形成されており、この隙間内での調整フランジ10の移 動が許容されるので、調心範囲が広くとれる。
【0023】 さらに、カラー11は円柱形状とされ、一端側にテーパ面11A を形成すればよく 、加工が容易であり、従来のように面倒な偏心ピンを作成せずにすむので、製造 コストが安くなる。
【0024】 また、調整フランジ10とカラー11とは、120 度間隔の位置で係合しており、均 等位置での係合なので、安定した姿勢を保持して調心が可能となる。
【0025】 なお、本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱 しない範囲において種々の改良並びに設計変更ができる。 例えば、前記実施例では、係止部材であるカラー11は円柱形状とされ一端側に テーパ面11A が形成されているが、これに限らず、例えば、ブロック形状のカラ ーとしてもよい。
【0026】 また、前記実施例では、レボルバの調心機構が顕微鏡に使用された例としたが 、これに限らず、要は、対物レンズが装着されたレボルバ本体を着脱可能に取り 付けるものであればよく、例えば、投影機や、チャートの位置補正が必要とされ るルーペおよびコリメータ等の光学機器にも利用できる。
【0027】
【考案の効果】
以上に説明したように、本考案によれば、容易に操作できるとともに、調心範 囲が広く得られ、かつ、コストが低いレボルバの調心機構を提供することができ る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な顕微鏡を示す全体図である。
【図2】本考案の一実施例に係るレボルバの調心機構を
示す縦断面図である。
【図3】図2におけるIII 矢視図である。
【図4】本考案の一実施例の要部を表し、図2における
A部の縦断面図である。
【図5】従来のレボルバの調心機構を示す縦断面図であ
る。
【図6】図5におけるVI矢視図である。
【図7】図6におけるVII-VII 線断面図である。
【符号の説明】
1 顕微鏡 6 対物レンズ 7 レボルバ本体 10 調整フランジ(調整部材) 10A 第1のテーパ 11 カラー 11A 第2のテーパ 12 調心ねじ P1 光軸(顕微鏡ユニット側) P2 光軸(対物レンズ側)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学機器のレボルバ本体に取り付けた対
    物レンズを微調整可能とするレボルバの調心機構であっ
    て、前記対物レンズが着脱自在に取り付けられるととも
    に、外周120度間隔位置に前記対物レンズの光軸に対
    して傾斜する第1のテーパ面が形成された調整部材と、
    前記レボルバ本体に取り付けられるとともに、前記第1
    のテーパ面と係合する第2のテーパ面を有し、かつ、こ
    の第2のテーパ面で前記第1のテーパ面を押圧し調整部
    材を前記レボルバ本体に固定可能とする3個の係止部材
    と、これらの係止部材を前記光軸と平行な方向に押圧し
    て調整部材をレボルバ本体に固定する調心ねじと、を備
    えたことを特徴とするレボルバの調心機構。
JP1993020665U 1993-04-21 1993-04-21 レボルバの調心機構 Expired - Lifetime JP2599745Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001296479A (ja) * 2000-04-11 2001-10-26 Olympus Optical Co Ltd 顕微鏡用レボルバの加工方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001296479A (ja) * 2000-04-11 2001-10-26 Olympus Optical Co Ltd 顕微鏡用レボルバの加工方法
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