JPH0678756A - Lps産生菌、lps、lpsを含む医薬及び動物薬 - Google Patents

Lps産生菌、lps、lpsを含む医薬及び動物薬

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JPH0678756A
JPH0678756A JP3291845A JP29184591A JPH0678756A JP H0678756 A JPH0678756 A JP H0678756A JP 3291845 A JP3291845 A JP 3291845A JP 29184591 A JP29184591 A JP 29184591A JP H0678756 A JPH0678756 A JP H0678756A
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lps
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Genichiro Soma
源一郎 杣
Atsushi Yoshimura
淳 吉村
Daisuke Tsukioka
大輔 月岡
Denichi Mizuno
伝一 水野
Haruyuki Oshima
治之 大島
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CHIBA SEIFUN KK
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 経口、経皮、注射のいずれでも投与可能な新
規な免疫機能活性化剤、鎮痛剤、抗禁断症状剤及びそれ
らの動物薬、それらの活性成分である新規LPS、及び
それらLPSを産生する新規な細菌を提供する。 【構成】 次の物性を有する3種のLPSを特徴とす
る。 LPS1 主要分子量:5,000±1,00
0(SDS−PAGE法)、リン数:2±1/分子量
5,000、ヘキソサミン数:9±1/分子量5,00
0、KDO数:2±1/分子量5,000、 LPS
2 主要分子量:6,500±2,500(SDS−P
AGE法)、リン数:1〜2/分子量5,000、ヘキ
ソサミン数:7±1/分子量5,000、KDO数:1
〜2/分子量5,000、 LPS3 主要分子量:
6,500±2,500(SDS−PAGE法)、リン
数:2±1/分子量5,000、ヘキソサミン数:5±
1/分子量5,000、KDO数:2±1/分子量5,
000

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なLPS産生菌、
新規なLPS、新規なLPSを含む医薬及び動物薬に関
する。より詳細には、本発明は、LPSを産生する3種
の新規なブドウ糖発酵性のグラム陰性短桿菌、それに由
来する新規なLPS、及びそれらLPSを含む新規な免
疫機能活性化剤、鎮痛剤、及び抗禁断症状剤、及び動物
用の新規な免疫機能活性化剤、鎮痛剤、抗禁断症状剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】生物には、生体の内部環境が外来性及び
内因性の異物によって攪乱されるのを防ぎ、生体の恒常
性を維持するための免疫機能が備わっている。従って、
免疫機能の低下は健康の悪化、各種疾病の発病、老化促
進の原因となり、その活性化は健康向上、各種疾病の発
病阻止、治癒、老化防止につながる。このため、免疫機
能を活性化させる物質の提供が要請されており、現在、
PSK[別名クレスチン(呉羽化学株式会社の登録商
標)]、レンチナン(味の素株式会社の登録商標)、ベ
スタチン(日本化薬株式会社の登録商標)、ソニフィラ
ン(科研製薬株式会社の登録商標)、OK−432[キ
ャンサー ケモセラピーレポートゥパートゥ 1(Ca
ncer Chemotherapy Reports
Part1)、Vol.58、No.1、10頁(1
972)、別名ピシバニール(中外製薬株式会社の登録
商標)]等が知られている。
【0003】鎮痛剤は麻薬系鎮痛剤と非麻薬系鎮痛剤と
に大別される。麻薬系鎮痛剤は、麻薬であることからし
て、投与に際しては最大限の注意が必要とされている。
(昭和56年に株式会社メヂカルフレンド社が発行した
「痛みの臨床」の70〜74頁) 一方、非麻薬系鎮痛剤の鎮痛作用は一般に麻薬系に比べ
て弱く、非習慣性であることが特徴であるが、長期使用
においては耐性、依存性がみられるなど、薬理学的には
麻薬系鎮痛剤と全く同様に取り扱われるべき薬剤である
と考えるべきとされている。(前掲「痛みの臨床」の7
4頁)
【0004】アルコール、モルフィン系麻薬、ニコチン
等の使用が習慣性になった場合にそれらの摂取を突然禁
じると、いわゆる禁断症状が発生することは一般にもよ
く知られている。そのため、アルコール等の耽溺者の社
会復帰が妨げられ、又、臨床での麻薬の使用が制限され
ていることも周知の事実である。かかる禁断症状を抑制
する薬剤としては、現在、メサドン(methadon
e)、クロニジン(clonidine)、デイゾシル
ピン(dizocilpine)等が知られている。し
かし、メサドンはそれ自身が薬物依存性を惹起すると言
われている。[ピー.アー.ドウヘルテイ(P.R.D
ougherty)等著、ニューロファーマコロジー
(Neuropharmacology)、26、15
95〜1600頁、1987年]。又、クロニジンは、
0.16mg/kgの腹腔内投与で震頭を抑制すると報
告されている。[スチュアート フィールデイング(S
tuart Fielding)等著、ザ ジャーナル
オブファーマコロジー アンド イクスペリメンタル
セラピューテイクス(THEJOURNAL OF P
HARMACOLOGY AND EXPERIMET
AL THERAPEUTICS)、vol.207、
No.7、899〜905頁、1978年] しかし、
本発明者らが0.1〜10mg/kgを静脈内投与して
も、より重篤な禁断症状である跳躍現象を抑制する効果
はなかった。更に、10mg/kgの静脈内投与で痙攣
を起こした。デイゾシルピンは、毒性値と有効値との差
が極めて小さいため、安全性に欠ける。[ケイス エー
(Keith A.)等著、サイエンス(Scienc
e)、251、85〜87頁、1991年]。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の免疫機能活性化
剤のうちで、PSK、レンチナン、ベスタチン、ソニフ
ィランはTNF産生能がないので、それらの免疫機能活
性化能は低い。一方、OK−432にはTNF産生能が
あるが、大量投与が必要であることから、発熱、悪寒、
血圧低下、血小板減少等の副作用の発生が避けられず、
従って化学療法係数が小さい。更に、簡便な経口投与や
経皮投与では効果がないので、投与上の便宜に欠ける。
ここで、「TNF」とは、マクロフアージにより産生さ
れる腫瘍障害因子(Tumor Necrosis F
actor)の総称[ザ ジャーナル オブバイオロジ
カル ケミストリー(The Journal of
Biol.Chem.)、260、2345〜2354
頁(1985年)]であり、マクロファージの活性が高
まるにつれてその産生量は増していく。「マクロファー
ジ」は、免疫担当細胞の一種であり、動物体内のほとん
ど全ての組織に分布し、粒子状の異物や体内の老廃細胞
などを捕食して消化する大型のアメーバ状細胞の総称で
ある。「化学療法係数」は、薬剤に対する宿主の最大耐
量と病原菌に対する薬剤の最小有効濃度の比をいい、こ
の値が大きい程すぐれた化学療法剤とされる。
【0006】又、現在使用されている鎮痛剤には前記の
通り欠点があり、未だ満足すべきものは提供されていな
い。特に、慢性痛に対する鎮痛剤として、安全性が高
く、副作用がなく、安価で投与方法が簡便な薬剤の開発
が強く待たれている。
【0007】更に、前記通り、未だ満足すべき抗禁断症
状剤は提供されていない。
【0008】本発明は、前記各従来技術の諸欠点が解消
された新規な免疫機能活性化剤、鎮痛剤、及び抗禁断症
状剤、及び動物用の新規な免疫機能活性化剤、鎮痛剤、
抗禁断症状剤を提供すること、それらの活性成分である
新規LPSを提供すること、及びそれらLPSを産生す
る新規細菌を提供することを技術的課題とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題は、高い
免疫機能活性化能、鎮痛効果、抗禁断症状効果を有し、
化学治療係数が高く、長期使用が可能であり、経口、経
皮、注射のいずれの経路でも投与可能であり、しかも、
生産コストが安く、大量に供給可能な新規なLPSを提
供すること、及びそれらLPSの供給源となる新規な細
菌を提供することにより達成される。
【0010】細菌分離源 本発明の3種の細菌は、本発明者等が検討した小麦から
はその産地、種類を問わず分離されている。従って、い
ずれの産地、種類の小麦及びその加工品からも分離され
ると推定される。本発明者等がそれら3種の細菌を分離
できることを確認した小麦粉の産地、種類は次の通りで
ある。 小 麦 粉 の 名 称 産 地 ダーク・ノザン・スプリングス 米国 1・カナディアン・ホイート カナダ ハード・レッド・ウインター・セミハード 米国 オーストラリアン・スタンダード・ホイート オーストラリア ホロシリ 日本
【0011】LPSの分離 上記細菌から本発明のLPSを分離するには、ウェスト
ファル(Westphal)等が「メソッズ イン カ
ーボハイドレート ケミストリー(Methods i
n Carbohydrate Chemistry)
のvol.V[米国ニューヨークのアカデミック プレ
ス(Academic Press)社が1965年に
発行]の83頁に記載した熱フェノール法を用い、更
に、陰イオン交換樹脂で精製すればよい。即ち、菌体を
蒸留水に懸濁した後、蒸留水と等容量の熱フェノールと
共に攪拌し、次いで、遠心分離により水層を回収し、こ
の水層を透析に付してフェノールを除去し、限外濾過に
より濃縮して粗LPS画分を得、この画分を常法に従
い、例えば、ファルマシア社製のFPLCシステムでフ
ァルマシア社製のモノQ−セファロース(Sephar
ose)、Q−セファロース(Sepharose)を
使用して陰イオン交換クロマトグラフィーに付して精製
し、更に、常法に従って脱塩すればよい。以上の操作に
より、純度96%以上の精製標品が得られる。
【0012】LPSの物性 追って実施例中で詳述する如く、本発明の3種のLPS
(96%以上純度標品)の物性は次の通りであった。
(SDS−PAGE法は実施例1で定義する) LPS1 主要分子量:5,000±1,000(S
DS−PAGE法) リン数:2±1/分子量5,000 ヘキソサミン数:9±1/分子量5,000 KDO数:2±1/分子量5,000 LPS2 主要分子量:6,500±2,500(S
DS−PAGE法) リン数:1〜2/分子量5,000 ヘキソサミン数:7±1/分子量5,000 KDO数:1〜2/分子量5,000 LPS3 主要分子量:6,500±2,500(S
DS−PAGE法) リン数:2±1/分子量5,000 ヘキソサミン数:5±1/分子量5,000 KDO数:2±1/分子量5,000
【0013】提供の形態 本発明のLPSはそのまま、或いは任意の程度に濃縮し
た形で提供できる。又、保存性を高めるために、凍結乾
燥や噴霧乾燥などの任意の手段により乾燥粉末として提
供することもできる。これらはいずれも常法で生産でき
る。
【0014】免疫活性化能の測定 本発明のLPSの免疫活性化能は、マクロファージ活性
を通じての内因性TNF産生能により確認した。動物体
内にTNFを産生させるためには、産生前駆(プライミ
ング)段階と産生開始(トリガリング)段階とが必要で
あることは、カーズウェル(Carswell)らによ
り、プロシーディング オブ ナショナル アカデミー
サイエンス オブ ユーエスエー(Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA.)、72、3666〜
3670頁(1975年)に報告されており、その後、
各段階で使用出来る薬剤の検討もすすめられている。プ
ライミング段階開始のために投与される薬剤が「プライ
マー」(内因性TNF産生促進剤)であり、トリガリン
グ段階開始のために投与される薬剤が「トリガー」(内
因性TNF産生剤)である。TNF活性は、L−929
細胞[プロシーディング オブ ナショナル アカデミ
ー サイエンス オブ ユーエスエー72、3666〜
3670頁]に対する細胞毒性を基にして、次のように
して測定する。L929細胞を、5%仔牛胎児血清を加
えたイーグルミニマムエッセンシャル培地(以下、ME
M培地と表す)で育成し、8×10個の細胞が100
μlの同上培地に含まれる様にし、96穴の平底プレー
トで育種する。育種条件は37℃、2時間、5%C
、100%HOであり、通常の細胞培養に用いら
れる方法でよい。その後、アクチノマイシンDを培地中
に終濃度1μg/mlとなるように加え、培養液の液量
を150μlとする。即座に、検体を適当にMEM培地
で稀釈したものを50μl加える(この際稀釈率を適宜
調製し、ED50を求める事ができる)。更に、最終液
量200μlとなったL929細胞を上記条件で18時
間培養する。細胞障害活性を測定するには、まず全培地
を除去し、ついで0.1%クリスタルバイオレットを含
む1%メチルアルコール溶液を加えて固定染色する。ク
リスタルバイオレットは全有核細胞を染色するが、死細
胞は染色後にプレート底面より水洗で除去されるので、
生存細胞の結果から細胞障害活性を直接測定できる。こ
の染色度をOD(590nm)での吸光度を指標として
測定し、対照群に対する染色度と比較する事で細胞障害
活性を測定する。活性の定義は次の様に行う。L929
細胞が50%生存できる検体の稀釈率(N)を求める。
対照としてウサギTNS[腫瘍障害血清(Tumor
Necrosis Serum)]を使用し、このウサ
ギTNSの活性n(単位/ml)を2.4×10単位
/mg/mlのTNF−αを用いて決定する。このウサ
ギTNSのED50を与える稀釈率(C)を求める。検
体活性(単位/ml)はN/C×nで計算する。
【0015】鎮痛効果の測定 本発明のLPSの鎮痛効果は、非麻薬系鎮痛剤検定法の
1つとして確立されている「酢酸−ライズィング(Wr
ithing)法」(1982年に医歯薬出版株式会社
から発行された「炎症と抗炎症療法」の415頁)によ
る動物実験により確認した。
【0016】抗禁断症状効果の測定 本発明のLPSの抗禁断症状効果は、モルフィン耽溺性
マウスにモルフィン拮抗剤として知られているナロキソ
ン[前掲の ザ ジャーナル オブ ファーマコロジー
アンド イクスペリメンタル セラピューテイクス
の901頁に掲載されている。又、米国のエンドラブズ
社(Endo Labs.Inc.)より入手でき
る])を投与すると誘発される禁断症状のうちで最も重
篤と思われる「跳躍」現象の発生回数の減少度を指標と
して確認した。
【0017】本発明のLPSは各別に使用できることは
もちろん、その意図される用途が阻害されない限り、そ
れらの2種以上を任意に組み合わせて、或いは、更に
は、他のいずれの物質とも組み合わせて使用できる。
又、免疫機能検査薬、動物用免疫機能検査薬、医薬部外
品、化粧品、食品、機能性食品、飲料、飼料等として、
或いはその一成分としても用いることができる。本発明
のLPSを含む免疫機能活性化剤等のいずれもが常法の
製剤技術或は動物薬製造の常法により、経口薬として、
或いは静注薬、筋注薬、経皮薬として単独で、或いは他
薬との配合物として、散剤、顆粒剤、丸剤、錠剤、トロ
ーチ剤、カプセル剤、液剤、貼付剤、軟膏剤、リニメン
ト剤、ローション剤、坐剤、注射剤等の形態で提供でき
る。特に、皮膚にはマクロファージが多いので、皮膚塗
布剤として投与するとより高い効果が得られる。又、動
物用としては、更に、飼料添加剤、プレミックス製剤、
飲水添加剤として調製することもできる。飼料添加剤と
する場合には、粉剤か顆粒剤とすることが好ましい。な
お、プレミックス製剤とは、飼料との混合を容易にする
ために澱粉などの飼料成分で希釈されたものを指す。本
発明のLPSを含む飼料添加剤、プレミックス製剤を添
加できる飼料は市販されている飼料のいずれでもよい。
又、ミネラル、ビタミン、アミノ酸等の飼料添加物を含
む飼料であってもよい。これら製剤には、所望ならば、
保存性、均質性を保持するために、常法に従って、賦形
剤、保存剤、緩衝剤等の添加剤を加えることもできる。
更に、矯味剤、矯臭剤、着色剤を含めることもできる。
賦形剤としては、例えば、乳糖、デンプンを使用でき
る。保存剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸メチ
ル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プ
ロピル等のパラオキシ安息香酸エステル類、デヒドロ酢
酸ナトリウム、フェノール、メチルパラベン、エチルパ
ラベン、プロピルパラベン等を使用できる。緩衝剤とし
ては、例えば、クエン酸塩、酢酸塩、リン酸塩等が使用
できる。以下、実施例、製造例、実験例により、本発明
を更に詳細に説明する。なお、それらで使用された「大
腸菌LPS]は、米国ディフコ(Difco)社製O1
28:B8である。
【0018】実施例1 50ml容コーニングチューブに、1.09%の灰分
を含む硬質小麦粉(カナダ産の1・カナディアン・ホイ
ート)1.04gを秤量して入れ、20mlの蒸留水を
加えて50mg/mlの小麦粉液を調製した。 この液を37℃の水浴中で振とう培養し、経過時間0
時、1時、2時、3時、4時、6時、8時、10時、1
2時、20時、24時、45時に各0.5mlを採取
し、10°〜10倍希釈して標準寒天培地(日水製薬
社製培地であり、下記の組成を持つ)に100μl宛を
まき込み、生菌数の測定、コロニーの観察を行った。標準寒天培地(日水製薬社コード番号:05618) 1リットル中 酵母エキス 2.5g ペプトン 5.0g ブドウ糖 1.0g カンテン 15.0g pH 7.1±0.1 種類が異なると考えられた、培養経過時間8時間目、
10時間目に認められた黄〜クリーム色不透明コロニー
(コロニー1)、クリーム色不透明コロニー(コロニー
2)、黄色半透明コロニー(コロニー3)、乳白色不透
明コロニー(コロニー4)、白色不透明な小さなコロニ
ー(コロニー5)を上記と同種の別の標準寒天培地にま
き、植え継ぎ、一方で、コロニー1〜5の細菌のグラム
染色性、リムラス活性を調べた。ここで「リムラス活
性」とは、1968年にレヴィン(Levin)により
創案された、カブトガニ血球抽出液と発色合成基質を用
いたエンドトキシン定量法であるリムラステストで陽性
を示すことをさす。このリムラステストはLPS検出法
として知られており、例えば、生化学工業株式会社から
トキシカラーシステムという名称で市販されている試薬
セットを使用して実施できる。上記コロニーのうち、コ
ロニー4及びコロニー5(共にグラム染色性+)のリム
ラス活性はコロニー1〜3(共にグラム染色性−)に比
べて極めて低かったので、以後の検討から除き、日水製
薬社製の培地及びIDテスト・EB−20を使用し、コ
ロニー1〜3の形態、生化学的性状を観察した。次の結
果が得られた。
【0019】コロニー1を形成する細菌(識別番号:9
00814−1) (通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所に平成2
年8月17日から微工研菌寄第11664号として国内
寄託され、平成3年8月12日より微工研条寄第350
9号としてブダペスト条約に従った国際寄託に移管され
た)以下に記載する形態、生化学的性状に基づき、本細
菌は腸内細菌科のセラチア属に属すると推定される。 (a)形態 短桿状 運動性なし グラム染色性:− (b)生育状態 標準寒天培地:黄〜クリーム色で丸形の不透明なコロ
ニーを形成する。 SS寒天培地:白色で半透明なコロニーを形成する。 [SS寒天培地:日水製薬社コード番号:05031] 組成1リットル中 肉エキス 5.0g 胆汁酸塩 9.0g ペプトン 7.5g ラクトース 10.0g クエン酸ナトリウム 8.5g チオ硫酸ナトリウム 5.5g クエン酸第二鉄 1.0g ニュートラルレッド 0.025g ブリリアントグリン 0.033g カンテン 13.5g pH:7.1±0.1 TSI寒天培地:斜面部での変化はないが、高層部は
黄変する。ガスを生成する。 [TSI寒天培地:日水製薬社コード番号:0510
3] 組成1リットル中 肉エキス 5.0g NaCl 5.0g ペプトン 15.0g ラクトース 10.0g シュクロース 10.0g ブドウ糖 1.0g クエン酸第二鉄 0.2g チオ硫酸ナトリウム 0.2g フェノールレッド 0.02g カンテン 15.0g pH:7.6±0.1 (c)生理的性質 フォーゲス・プロスカウエル反応:+ インドールの生成:− 硫化水素の生成:− クエン酸の利用:+ ウレアーゼ:− オキシダーゼ:− O−Fテスト:+ (d)炭素源の利用性 ラクトース:+ アドニット:− ラムノース:+ マンニット:+ エスクリン:+ イノシット:− ソルビット:+ アラビノース:+ ラフィノース:+ ▲10▼シュクロース:+ (e)その他 リジンの脱炭酸反応:− マロン酸の利用:− アルギニンの分解:− フェニルアラニンの脱アミノ化反応:− オルニチンの脱炭酸反応:−
【0020】コロニー2を形成する細菌(識別番号:9
00814−2) (通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所に平成2
年8月17日から微工研菌寄第11665号として国内
寄託され、平成3年8月12日より微工研条寄第351
0号としてブダペスト条約に従った国際寄託に移管され
た) 以下に記載する形態、生化学的性状に基づき、本細菌は
腸内細菌科のエンテロバクター属に属すると推定され
る。 (a)形態 短桿状 運動性なし グラム染色性:− (b)生育状態 標準寒天培地:クリーム色で不透明なコロニーを形成
する。 SS寒天培地:赤色で不透明なコロニーを形成する。 TSI寒天培地:斜面部での変化はないが、高層部は
黄変する。ガスを生成する。 (c)生理的性質 フォーゲス・プロスカウエル反応:+ インドールの生成:− 硫化水素の生成:− クエン酸の利用:+ ウレアーゼ:− オキシダーゼ:− O−Fテスト:+ (d)炭素源の利用性 ラクトース:+ アドニット:− ラムノース:+ マンニット:+ エスクリン:+ イノシット:− ソルビット:+ アラビノース:+ ラフィノース:+ ▲10▼シュクロース:+ (e)その他 リジンの脱炭酸反応:− マロン酸の利用:+ アルギニンの分解:+ フェニルアラニンの脱アミノ化反応:− オルニチンの脱炭酸反応:+
【0021】コロニー3を形成する細菌(識別番号:9
00814−3) (通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所に平成2
年8月17日から微工研菌寄第11666号として国内
寄託され、平成3年8月12日より微工研条寄第351
1号としてブダペスト条約に従った国際寄託に移管され
た) 以下に記載する形態、生化学的性状に基づき、本細菌は
腸内細菌科のパントエア属に属すると推定される。 (a)形態 短桿状 運動性なし グラム染色性:− (b)生育状態 標準寒天培地:黄色で丸形の半透明なコロニーを形成
する。 SS寒天培地:コロニーを形成しない。 TSI寒天培地:斜面部での変化はないが、高層部は
黄変する。ガスを生成しない。 (c)生理的性質 フォーゲス・プロスカウエル反応:+ インドールの生成:− 硫化水素の生成:− クエン酸の利用:+ ウレアーゼ:− オキシダーゼ:− O−Fテスト:+ (d)炭素源の利用性 ラクトース:+ アドニット:− ラムノース:+ マンニット:+ エスクリン:+ イノシット:− ソルビット:+ アラビノース:+ ラフィノース:− ▲10▼シュクロース:+ (e)その他 リジンの脱炭酸反応:− マロン酸の利用:+ アルギニンの分解:− フェニルアラニンの脱アミノ化反応:− オルニチンの脱炭酸反応:−
【0022】コロニー1、2、3をそれぞれ1リット
ルのL−肉汁培地に移し、37℃で一夜振とうし、5,
000G、4℃で20分間遠心処理して集菌した。な
お、このL−肉汁培地は、ディフコ(Difco)社の
ポリペプトン10g、同社の酵母エキス5g、和光純薬
社の特級NaCl(5g)を蒸留水に入れ、NaOHで
pH7.5に合わせ、オートクレーブし、別途、予め調
製済みの和光純薬社の特級グルコースの40%溶液を4
00倍に希釈して加えて調製したものである。 各菌体をそれぞれ50mlの蒸留水に懸濁し、これに
50mlの90%熱フェノールを加えて65〜70℃で
20分間攪拌し、冷却後に、10,000G、 4℃で
20分間遠心処理して、水層を回収した。フェノール層
を更に2回上記と同一の操作に付した。3つの水層を合
わせ、一夜透析してフェノールを除去し、内液を、アド
ヴァンテック・トーヨー(ADVANTEC TOY
O)社のUK−200を使用して限外濾過に付して分子
量20万カット−オフにより濃縮した(N圧:2気
圧)。 この濃縮サンプルを、ファルマシア社製のQ−セファ
ロース ファストフロー(Q−Sepharose F
ast Flow)を使って陰イオン交換クロマトグラ
フィーに付した。即ち、10mMトリス−HCl(pH
7.5)と10mMのNaClを含む緩衝液で試料をカ
ラムに付した後、400mMNaCl/10mMトリス
−HCl(pH7.5)でリムラス活性画分を溶出させ
た。この溶出液を上記と同じ条件で限外濾過に付して脱
塩、濃縮して、純度96%以上のLPSを得た。なお、
核酸は1MNaCl/10mMトリス−HCl(pH
7.5)で溶出した。
【0023】各菌体の結果は次表1〜3の通りであっ
た。なお、LPS量は、リムラステストによる大腸菌L
PS換算値であり、糖はフェノール−硫酸法[エム・デ
ユボイス(M・Dubois)等著、アナリテイカル
ケミストリ(Analytical Chemistr
y)、vol.28、350頁、1956年]、蛋白は
ローリー法[オー.エイチ.ローリー(O.H.Low
ry)等著、ジャーナルオブ バイオロジカル ケミス
トリ(Journal of Biological
Chemistry)]、Vol.193、65頁、1
951年]で測定した。又、核酸量はOD(260n
m)での測定値に基づき(10D=50μg)、純度
(%)は次式に基づき計算した。
【数1】
【0024】
【表1】
【表2】
【表3】
【0025】分子量 各菌体から得られたLPSを各々蒸留水に溶解して2m
g/ml溶液を調製し、その10μlを1.5ml容プ
ラスチックチューブに入れた。これに、別途、180μ
lの10%(w/v)SDS、45μlの5%β−メル
カプトエタノール、90μlのCBB色素溶液、11
2.5μlの0.5Mトリス塩酸(pH6.8)及び2
2.5μlの蒸留水を加えて調製したSDS処理液10
μlを加えてよく混合し、次いで5分間沸騰水浴中に浸
した。この加熱後直ちに氷水中に浸して急冷した。10
mlの10%(w/v)SDS、17.9gのトリシン
及び3.03gのトリスを1リットルの蒸留水に溶解し
て調製した泳動緩衝液をマリソル社製のスラブゲル電気
泳動槽に入れた。20%ポリアクリルアミドゲルを泳動
槽に固定し、サンプル溝に検体を入れ、電圧を50vに
1時間、次いで、150vに固定して、色素がゲルより
溶出するまで泳動を続けた(本明細書でこの泳動法をS
DS−PAGE法と称する)。泳動終了後に、バイオラ
ッド社の銀染色キット161−0443を使い銀染色を
室温で行って、挙動を確認した。同時に泳動させた蛋白
分子量マーカー[ファルマシア社製のLMWキットE:
ホスホリラーゼb(94k)、アルブミン(67k)、
オブアルブミン(43k)、カーボニックアンヒドラー
ゼ(30k)、トリプシンインヒビター(20k)、α
−ラクトアルブミン(14k)]、ペプチド分子量マー
カー[ファルマシア社製の1860−101分子量マー
カー:ミオグロビン(16.9k)、ミオグロビンI&
II(14.4k)、ミオグロビンI(8.2k)、ミ
オグロビンII(6.0k)、ミオグロビンIV(2.
5k)]の泳動位置から本発明のLPSの分子量を計算
したら、5,000±1,000(菌体900814−
1に由来するLPS1)、6,500±2,500(菌
体900814−2に由来するLPS2及び菌体900
814−3に由来するLPS3)であった。同様にして
測定された大腸菌LPS(ディフコ社製の大腸菌012
7:B8LPS)の分子量は30,000±20,00
0であった。上記銀染色におけるLPS1、LPS2、
LPS3の染色帯を図1に示す。図1において、番号1
がLPS1の、番号2がLPS2の、番号3がLPS3
の染色帯である。図1に示されるように、LPS1は分
子量3万付近にもややまとまった染色帯を示した。LP
S2は30,000から43,000の間にも染色帯が
認められるが、14,000以下の染色帯の染色度と比
較すると、高分子のものは極めて少ないと推定される。
後述する糖量、ヘキソサミン量から判断してもLPS2
は最も糖含有率が低く、ついでLPS3、LPS1の順
で高くなり、電気泳動で観察されたパターンと一致する
と考えられる。又、LPS量/総乾燥収量の比もLPS
2、LPS3、LPS1の順に低くなっている。以上の
観察結果から、LPS2は比較的低分子のLPSが多
く、次いで、LPS3、LPS1の順にその割合は少な
くなると推定される。
【0026】リン含有量 チェン−トリバラ(Chen−Toribara)法
[チェン等著、「アナリティカル ケミストリ(Ana
lytical Chemistry)、vol.2
8、1756〜1758頁(1956年)に準拠して次
の通りに行った。LPS1、LPS2、LPS3を各別
に蒸留水に溶解して、それぞれ、31.6μg、57.
6μg、103.6μgのLPSを含む20μlの溶液
を調製し、小試験管に入れた。20μlの50v/v%
硫酸を添加し、160℃で2時間加熱した。次いで、2
0μlの10v/v%過塩素酸を添加した後にガスバー
ナーで1分間加熱して灰化させた。その後に0.5ml
の蒸留水、次いで0.5mlの反応試薬(1mlの6N
硫酸、2mlの蒸留水、2mlの2.5v/w%モリブ
デン酸アンモニウム及び1mlの10v/w%のアスコ
ルビン酸を混合して調製し、その0.5mlを使用)を
添加して室温で30分間放置した後に、820nmでの
吸光度OD(820nm)を測定した。なお、検量線作
成用の試料としては、リン酸二水素カリウム(和光純薬
社製)を蒸留水で希釈し、リン酸重量としてそれぞれ
2.5μg、1μg、0.25μg、0μgを含む0.
5mlの溶液を調製して使用した。なお、リン1gはリ
ン酸二水素カリウム4.39gに相当する。結果を次表
4に示す。表中、吸光度を示す数値は、無機リンの混入
(例えば、リン酸緩衝液に由来する)による誤差を避け
るために、加熱処理をしていない対照のデータを減じた
値である。リン量(μg)は吸光度から計算された値で
ある。リン量(重量%)は、次式により計算した。な
お、式中の「0.67」は、標準のリン1μgのOD値
を指し、サンプル濃度は、蒸留水に溶解した各LPSの
濃度(mg/ml)を指す。
【数2】 リン数は、次式により計算した、分子量5,000当た
りの換算数である。
【数3】
【0027】
【表4】
【0028】ヘキソサミン含有量 エルソン−モルガン(Elson−Morgan)法
(東京化学同人出版「生化学実験講座」No.4の37
7〜379頁)に準拠して次の通りに行った。LPSを
蒸留水に溶解して1.58mg(LPS1)、2.88
mg(LPS2)、5.18mg(LPS3)/mlの
溶液を調製し、その100μlをスクリューキャップ付
きスピッツ(イワキガラス社製)に入れ、これに100
μlの8NHClを添加して110℃で16時間加熱し
た。4NNaOHを約200μl添加してpH7とし
た。その100μlを分取し、別のスクリューキャップ
付きスピッツに入れ、200μlの下記試薬Aを加えた
後に、105℃で1.5時間加熱し、次いで流水で冷却
した。次いで、100μlを分取し、670μlの96
%エタノールを加え、更に、67μlの下記試薬Bを加
えた後に室温で1時間放置し、535nmで吸光度を測
定した。検量線作製用試料としては0.20〜200μ
g/mlのN−アセチル グルコサミン(和光純薬社
製)を使った。 (試薬A)75μlのアセチルアセトンと2.5mlの
1.25N炭酸ナトリウムを混合して調製した。 (試薬B)1.6gのp−ジメチルベンズアルデヒドと
30mlの濃塩酸と30mlの96%エタノールを混合
して調製した。 結果、LPS1、LPS2、LPS3のヘキソサミン数
は各々9±1/分子量5,000、7±1/分子量5,
000、5±1/分子量5,000だった。
【0029】KDO含有量 KDO(2−ケトー3−デオキシオクトネート)含有量
をジフェニルアミン法[シャビ アール(Shaby
R.)等著、アナリティカル バイオケム(Analy
tical Biochem.)、58(1)、123
〜129頁(1974年)]に準拠して次の通りに行っ
た。500mgのジフェニルアミン、5mlのエタノー
ル、45mlの氷酢酸、50mlの濃塩酸(全て和光純
薬社製)を合わせてKDO検出試薬を調製した。その5
00μlに、(1)0.505mg/mlのLPS1を
含む250μl蒸留水溶液;(2)0.576mg/m
lのLPS2を含む250μl蒸留水溶液;(3)0.
518mg/mlのLPS3を含む250μl蒸留水溶
液;のいずれかを合わせ、100℃の沸騰水浴中で33
分間加熱後に冷水(24.5℃)中で30分間冷却し、
ついで日立分光光度計320を使い420、470、6
30、650nmでの紫外部吸収を測定した(測定値を
各々A420、A470、A630、A650とす
る)。標準試料としては、0.5μモル/mlのKDO
アンモニウム塩[米国シグマ(Sigma)社製]を含
む蒸留水250μlを使用した。検体試料、標準試料そ
れぞれについて、次式の値を求めた。 S=A420−A470+A630−A650 検体試料の値(S)はLPS1で0.109、LPS
2で0.078、LPS3で0.099であった。標準
試料の値(S)は0.246であり、蒸留水のみの値
は0.005であった。この値の比較により、LPS1
には2±1/分子量5,000、LPS2には1〜2/
分子量5,000、LPS3には2±1/分子量5,0
00のKDOが含まれると推定された。なお、これらの
値は、LPS1を例にとると、次のように計算される。
溶液に含まれるKDDの濃度をx(μモル/ml)とす
ると、
【数4】 上記式から、x=0.221となる。従って、LPS1
の1モル(5,000と仮定)に含まれるKDDのモル
数をyとすると、次式により、y=2.19となる。
【数5】
【0030】以下は、本発明のLPSを含む製剤の処方
例である。なお、実施例2〜5におけるLPS量は、リ
ムラステストによる大腸菌LPS換算量である。実施例2(錠剤) LPS1 0.04g 6%HPC乳糖 178g ステアリン酸タルク 8g バレイショデンプン 14g 以上を混和し、打錠して、0.1mgの小麦LPSを含
む0.5gの錠剤400個を調製した。実施例3(内用液剤) LPS1 1mg 精製水 100ml実施例4(軟膏剤) 実施例5(注射剤) LPS1 0.5mg注射用蒸留水 適量 合計 1000ml
【0031】製造例1(百日咳菌LPSの製造) 千葉県血清研究所から入手した試験用百日咳菌液(2.
0×1010 細胞/ml)を死菌体として用いた。上
記死菌体を25mg(乾燥重量)/mlとなるように滅
菌水に懸濁した。これに等量の90%熱フェノール液
(68〜70℃)を添加し、68℃で1時間振盪しなが
ら抽出した。8,000G、4℃で20分間遠心分離し
て水層を分取した。残りのフェノール層に、上記水層と
等量の滅菌水を加えて同様の抽出を行った。得られた水
層を先の水層と合わせて流水中で一晩透析後に、ロータ
リーエバポレータで1/10に濃縮した。これを8,0
00G、4℃で20分間遠心分離した。上清を分取し、
酢酸ナトリウムを少量加え、0〜4℃の冷エタノールを
6倍量加えて−20℃で一晩放置した。4,000G、
4℃で30分間遠心分離して回収した沈殿物をエタノー
ルで2回、次いでアセトンで1回遠心洗浄し、アスピレ
ータで乾燥させた。残さを、20mg/mlとなるよう
に蒸留水に懸濁し、米国ブランソン(Branson)
社製のソニファイア185型で超音波処理(出力コント
ロール5、15分、室温)に付した。次いで2,500
G、4℃で10分間遠心分離し、上清を分取した。この
上清を4℃で、米国シグマ(Sigma)社製の核酸分
解酵素DNaseI、RNase Aで15〜16時間
処理した(最終的には10μg/mlのDNase I
と、20μg/mlのRNase Aを使用した)。更
に同じ濃度の核酸分解酵素を加えて37℃で2時間加温
した。次いで2,500G、4℃で10分間遠心分離
し、上清を分取した。この上清を米国ゲルマン(Gel
man)社のアクロディスク(Acrodisc)を使
い、孔径0.2μmで濾過した。濾液を分子篩にかけ
[樹脂:米国ファルマシア(Pharmacia)社製
セファロース(Sepharose)6B、カラムサイ
ズ=内径5cm×長さ100cm、緩衝液=10mMの
トリス−HCl、10mMのNaCl(pH7.5)、
流速=約3ml/cm/時)、生化学工業社製のLS
−1キットを用いてリムラス活性陽性画分を調べて合わ
せ、上記ゲルマン社のアクロディスクを使い、孔径0.
2μmで濾過した。濾液をイオン交換にかけ[装置:米
国ファルマシア(Pharmacia)社製FPLC、
樹脂:米国ファルマシア社製モノQ HR10/10、
緩衝液=10mMのトリス−HCl+10mMのNaC
l(pH7.5)で15分洗浄し、次いで、NaCl量
を165mMに増加して30分洗浄し、次いで、20分
かけて、NaCl量が165mMから1Mの濃度勾配に
なるようにNaCl量を増加させながら洗浄し、次い
で、1MのNaCl量で30洗浄する、流速=2ml/
分]、生化学工業社製のLS−1キットを用いてリムラ
ス活性陽性画分を調べて合わせた。合わせた画分をカラ
ムで脱塩し[樹脂:米国ファルマシア(Pharmac
ia)社製セファデックスG−25ファイン(fin
e)、カラムサイズ=内径2cm×長さ25cm、溶出
液=蒸留水]、次いで凍結乾燥した。この凍結乾燥標品
(4.50mg)に混入している可能性の最も高い物質
は核酸である。そこで、紫外吸収曲線(200〜400
nm)をとり、260nmでの吸光度を求めた。吸光度
1のときの核酸濃度が50μg/mlであることを用い
て上記吸光度から核酸濃度を算出したら1%以下であっ
た。又、SDS−PAGE法では蛋白質は明確には検出
されなかった。従って、検出感度を考慮すると、上記凍
結乾燥標品に混入している蛋白質は高々0〜3%と推定
される。従って、上記凍結乾燥標品の純度は96%以上
と推定された。実施例1に記載の方法と同様にして測定
されたこの百日咳菌LPSの物性は次の通りであった。百日咳菌LPSの物性 主要分子量=6,000±1,000(SDS−PAG
E法による) リン数=4/分子量6千 ヘキソサミン数=12/分子量6千 脂肪酸数=4/分子量6千 KDO数=2±1/分子量6千
【0032】又、同様にして測定された大腸菌LPSの
物性は次の通りであった。大腸菌LPSの物性 主要分子量=40,000±10,000 8,000±4,000 (SDS−PAGE法によ
る) リン数=12/分子量3万 ヘキソサミン数=45±6/分子量3万 脂肪酸数=18/分子量3万 KDO数=5±1/分子量3万
【0033】実験例1(免疫機能活性化効果) 各群2匹又は3匹のマウス(7週齢のオスC3H/H
e。平均体重25g。)の尾静脈に、1匹当たりリムラ
ス活性量で1、10、又は100μgのLPS1、LP
S2、LPS3を含む生理的食塩水0.2mlを注射
し、その1時間後に血清を採取し、L929細胞に対す
る毒性に基づいてTNF活性を測定した。結果を、各群
2匹又は3匹の平均として次表5に示す。なお、表中、
( )内はマウスの匹数を表す。
【表5】
【0034】実験例2(鎮痛効果) 7〜10週齢の各群5匹のC3H/He雄マウス(平均
体重約28g)に、LPS換算でそれぞれ0、1、5、
25、400μg/匹ずつの本発明のLPS3或は大腸
菌LPSを含むように調製した200μlの蒸留水をゾ
ンデで経口投与した。その1.5時間後に500μlの
0.7%酢酸を5分かけて腹腔内投与し、その後30分
間にわたり、各マウスの身もだえ回数を計数し、表6に
示す結果が得られた(各群5匹の平均)。表中、「−」
は該当量では測定しなかったことを示す。又、「身もだ
え阻止率(%)」は、次式により計算した。
【数6】
【表6】 図2は表6に示した結果をグラフ化したものである。図
2より、LPS3の身もだえ阻止率ED50は2.8μ
g/匹、大腸菌LPSのそれは17μg/匹と推定され
た。従って、鎮痛効果に関しては、LPS3は大腸菌L
PSの約6倍の効果があると推定される。
【0035】実験例3(抗禁断症状効果−その1) 各群6〜12匹の4〜5週齢のddYマウス(体重20
〜24g)に、12.7mgのモルフィンペレット(日
本の武田製薬工業株式会社から入手した塩酸モルフィン
をモレキュラーシーブに含浸させて調製した。以下同様
である。)を背中の首より少し下の皮下に移植し、その
2日後に50μg/kgの大腸菌LPS(6匹)、LP
S3(7匹)又は製造例1で製造された百日咳菌LPS
(6匹)を生理的食塩水に溶解して静注した。対照群に
は生理的食塩水のみを投与した。その1時間後に10m
g/kgのナロキソンを腹腔内投与し、その直後から4
0分間、マウスの「跳躍」数を計数し、跳躍抑制効果を
判定した。結果を表7に示す。表7において、数値は該
当するマウスの匹数を表す。なお、跳躍抑制効果は次の
通りにして判定した。対照群としての生理的食塩水投与
群(12匹)での平均跳躍数/匹が62.7±25.5
だったので、62.5−25.5=37 より、跳躍
数37以上は効果なし、37回未満は効果ありと判定し
た。
【表7】 表7に明らかな通り、抗禁断症状発現率は、対照群でわ
ずか約8%なのに,大腸菌LPS投与群で50%、百日
咳菌LPS投与群で約67%、LPS3投与群で100
%であった。
【0036】実験例4(抗禁断症状効果−その2) 本発明のLPSの抗禁断症状効果の静脈投与における用
量依存性を調べるために、4〜5週齢のddY雄マウス
(平均体重20g)に、12.7mgのモルフィンペレ
ットを背中の首より少し下の皮下に移植し、その2日後
に0.5μg/kg(6匹)、5μg/kg(6匹)、
15μg/kg(9匹)、50μg/kg(12匹)、
又は500μg/kg(6匹)のLPS3を生理的食塩
水に溶解して静脈内投与した。対照群(10匹)には生
理的食塩水のみを投与した。その2時間後に10mg/
kgのナロキソンを腹腔内投与し、その直後から40分
間、マウスの「跳躍」数を計数した。結果を各群の1匹
当たりの平均として表8に示す。
【表8】 図3は表8に示した結果をグラフ化したものである。
【0037】実験例5(抗禁断症状効果−その3) 本発明のLPSの抗禁断症状効果の皮内投与における用
量依存性を調べるために、実験例4を繰り返した。但
し、LPS3の量は50μg/kg(7匹)又は500
μg/kg(5匹)とし、対照群(生理的食塩水投与
群)は8匹とした。結果を各群の1匹当たりの平均とし
て表9に示す。
【表9】 図4は表9に示した結果をグラフ化したものである。図
3及び図4より、本発明のLPSの抗禁断症状効果は用
量に依存することが明白である。
【0038】実験例6(抗禁断症状効果−その4) 本発明のLPSの抗禁断症状効果の投与時期依存性を調
べるため、各群5〜9匹の4〜5週齢のddY雄マウス
(体重20〜24g)に、12.7mgのモルフィンペ
レットを背中の首より少し下の皮下に移植し、その2日
後に10mg/kgのナロキソンを腹腔内投与し、但
し、ナロキソン投与の1時間前(7匹)、3時間前(8
匹)、8時間前(6匹)、18時間前(5匹)に50μ
g/kg匹のLPS3を静脈内投与し、ナロキソン投与
直後から40分間、マウスの「跳躍」数を計数した。な
お、LPS3無投与群は9匹であった。結果を各群1匹
当たりの平均として表10に示す。
【表10】 図5は表10に示した結果をグラフ化したものである。
図5より、本発明のLPSには禁断症状予防効果がある
こと、そしてその予防効果は禁断症状発現の直前に投与
すると最大限に発揮されることが推定される。
【0039】投与量、投与間隔、毒性値 本発明のLPSを免疫機能活性化剤、鎮痛剤或いは抗禁
断症状剤として、或いは、動物用の免疫機能活性化剤、
鎮痛剤或いは抗禁断症状剤として投与するさいの量、投
与間隔は、当然、担当医師或いは獣医師の厳重な管理
下、投与対象の年齢、症状、体重、投与効果を勘案して
個別に決定されるが、人間の成人(60kg)で、経口
投与で1μg〜100mg、静脈投与で10ng〜10
mg、経皮投与で100ng〜1mgが1日1回の投与
量の一応の目安となる。なお、動物では、牛、馬等の大
型動物は上記の量の60分の1を体重1kg当たりの量
の目安とし、豚、犬、猫等の中型、小型の動物ではその
2倍量を体重1kg当たりの量の目安とし、鶏等の鳥類
では更にその2倍量を体重1kg当たりの量の目安とし
投与できる。なお、ベーレンス ケルバー(Behre
ns K
【外1】 rber)法により測定した、7週齢の平均体重22g
のC3H/He雄マウスにおけるLPS1、LPS2、
LPS3のLD50はそれぞれ150、180、180
μg/匹であり、大腸菌LPSの値300μg/匹の6
0%以下であった。又、大腸菌LPS、百日咳菌LPS
(製造例1)の毒性値LD50 (1群2匹の雄BAL
B/Cマウス、平均体重45g、における平均値)は静
脈内投与でそれぞれ3.4、11mg/kgであり、皮
内投与でそれぞれ16、32mg/kgだった。
【0040】
【発明の効果】本発明により新規な細菌、それに由来す
る新規なLPS、及びそれを含む新規な免疫機能活性化
剤、鎮痛剤、抗禁断症状剤、動物用の免疫機能活性化
剤、鎮痛剤、抗禁断症状剤が提供される。又、本発明の
LPSは、常法により容易に医薬、動物薬、検査薬、医
薬部外品、化粧品、食品、機能性食品、飲料、飼料その
他の主成分として或は一成分として配合することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のLPSの、SDS−PAGE法におけ
るパターンを示す図である。
【図2】本発明のLPSの鎮痛効果を、大腸菌LPSと
の対比で示すグラフである。
【図3】本発明のLPSの抗禁断症状効果の静脈内投与
における用量依存性を示すグラフである。
【図4】本発明のLPSの抗禁断症状効果の皮内投与に
おける用量依存性を示すグラフである。
【図5】本発明のLPSの抗禁断症状予防効果の投与時
期依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
図1において、1はLPS1の、2はLPS2の、3は
LPS3のパターンを示す。図2において、□は本発明
のLPSの、○は大腸菌LPSのデータを示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 37/20 AER C08B 37/00 P 7329−4C C12P 19/04 C 7432−4B //(C12N 1/20 C12R 1:425) (C12N 1/20 C12R 1:01) (C12P 19/04 C12R 1:01) (72)発明者 月岡 大輔 千葉県千葉市春日1−21−17 (72)発明者 水野 伝一 神奈川県鎌倉市岡本18 (72)発明者 大島 治之 東京都八王子市館町1097館ケ丘団地2−1 −513

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の性質を有するLPS産生グラム陰性
    短桿菌。 (a)形態 短桿状 運動性なし グラム染色性:− (b)生育状態 標準寒天培地:黄〜クリーム色で丸形の不透明なコロ
    ニーを形成する。 SS寒天培地:白色で半透明なコロニーを形成する。 TSI寒天培地:斜面部での変化はないが、高層部は
    黄変する。ガスを生成する。 (c)生理的性質 フォーゲス・プロスカウエル反応:+ インドールの生成:− 硫化水素の生成:− クエン酸の利用:+ ウレアーゼ:− オキシダーゼ:− O−Fテスト:+ (d)炭素源の利用性 ラクトース:+ アドニット:− ラムノース:+ マンニット:+ エスクリン:+ イノシット:− ソルビット:+ アラビノース:+ ラフィノース:+ ▲10▼シュクロース:+ (e)その他 リジンの脱炭酸反応:− マロン酸の利用:− アルギニンの分解:− フェニルアラニンの脱アミノ化反応:− オルニチンの脱炭酸反応:−
  2. 【請求項2】 次の性質を有するLPS産生グラム陰性
    短桿菌。 (a)形態 短桿状 運動性なし グラム染色性:− (b)生育状態 標準寒天培地:クリーム色で不透明なコロニーを形成
    する。 SS寒天培地:赤色で不透明なコロニーを形成する。 TSI寒天培地:斜面部での変化はないが、高層部は
    黄変する。ガスを生成する。 (c)生理的性質 フォーゲス・プロスカウエル反応:+ インドールの生成:− 硫化水素の生成:− クエン酸の利用:+ ウレアーゼ:− オキシダーゼ:− O−Fテスト:+ (d)炭素源の利用性 ラクトース:+ アドニット:− ラムノース:+ マンニット:+ エスクリン:+ イノシット:− ソルビット:+ アラビノース:+ ラフィノース:+ ▲10▼シュクロース:+ (e)その他 リジンの脱炭酸反応:− マロン酸の利用:+ アルギニンの分解:+ フェニルアラニンの脱アミノ化反応:− オルニチンの脱炭酸反応:+
  3. 【請求項3】 次の性質を有するLPS産生グラム陰性
    短桿菌。 (a)形態 短桿状 運動性なし グラム染色性:− (b)生育状態 標準寒天培地:黄色で丸形の半透明なコロニーを形成
    する。 SS寒天培地:コロニーを形成しない。 TSI寒天培地:斜面部での変化はないが、高層部は
    黄変する。ガスを生成しない。 (c)生理的性質 フォーゲス・プロスカウエル反応:+ インドールの生成:− 硫化水素の生成:− クエン酸の利用:+ ウレアーゼ:− オキシダーゼ:− O−Fテスト:+ (d)炭素源の利用性 ラクトース:+ アドニット:− ラムノース:+ マンニット:+ エスクリン:+ イノシット:− ソルビット:+ アラビノース:+ ラフィノース:− ▲10▼シュクロース:+ (e)その他 リジンの脱炭酸反応:− マロン酸の利用:+ アルギニンの分解:− フェニルアラニンの脱アミノ化反応:− オルニチンの脱炭酸反応:−
  4. 【請求項4】 次の物性を示す、請求項1記載の細菌に
    由来するLPS。 主要分子量:5,000±1,000(SDS−PAG
    E法による) リン数:2±1/分子量5,000 ヘキソサミン数:9±1/分子量5,000 KDO数:2±1/分子量5,000
  5. 【請求項5】 次の物性を示す、請求項2記載の細菌に
    由来するLPS。 主要分子量:6,500±2,500(SDS−PAG
    E法による) リン数:1〜2/分子量5,000 ヘキソサミン数:7±1/分子量5,000 KDO数:1〜2/分子量5,000
  6. 【請求項6】 次の物性を示す、請求項3記載の細菌に
    由来するLPS。 主要分子量:6,500±2,500(SDS−PAG
    E法による) リン数:2±1/分子量5,000 ヘキソサミン数:5±1/分子量5,000 KDO数:2±1/分子量5,000
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれかの項に記載のL
    PS及びそれらの混合物からなる群から選択されるLP
    Sを含む免疫機能活性化剤。
  8. 【請求項8】 請求項4〜6のいずれかの項に記載のL
    PS及びそれらの混合物からなる群から選択されるLP
    Sを含む鎮痛剤。
  9. 【請求項9】 請求項4〜6のいずれかの項に記載のL
    PS及びそれらの混合物からなる群から選択されるLP
    Sを含む抗禁断症状剤。
  10. 【請求項10】 請求項4〜6のいずれかの項に記載の
    LPS及びそれらの混合物からなる群から選択されるL
    PSを含む動物用免疫機能活性化剤。
  11. 【請求項11】 請求項4〜6のいずれかの項に記載の
    LPS及びそれらの混合物からなる群から選択されるL
    PSを含む動物用鎮痛剤。
  12. 【請求項12】 請求項4〜6のいずれかの項に記載の
    LPS及びそれらの混合物からなる群から選択されるL
    PSを含む動物用抗禁断症状剤。
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