JPH0678496U - パイプ連結金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製作が容易で部品点数が少なく、しかも捩じ
り力も大きいパイプ連結金具を提供する。 【構成】 内側には弧状のパイプ受け部１１、１２がそ
れぞれ設けられ、ピン１３によって一端が回動自在に連
結された対となる固定受け部材１４及び可動受け部材１
５と、該固定受け部材１４及び可動受け部材１５を締め
付けるネジ機構からなる締着手段１６とを各々備えた対
となるパイプ固定具１７、１８の前記固定受け部材１４
を連結手段によって連結したパイプ連結金具１０におい
て、前記連結手段を、前記一方のパイプ固定具１７の固
定受け部材１４から一体的に突出した断面多角形のかし
め用突起２５によってなした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建築現場等において足場板を支持するパイプ支柱の交叉部分を結合 するパイプ連結金具（クランプ金具ともいう）に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に建築現場等で使用される組立足場は、パイプを縦横にパイプ連結金具に よって連結することによって行われているが、従来のパイプ連結金具５０は、図 ４に示すように、パイプ５１が嵌入する略半円形のパイプ受け部５２、５３をそ れぞれ有する固定受け部材５４及び可動受け部材５５の一端をピン５６で連結し 、他端をねじ機構からなる締着手段５７で取外し可能に緊結できる対となるパイ プ固定具５８、５９の前記固定受け部材５４を、図５に示すように、リベット等 からなる４本のかしめ材６０〜６３によってかしめて連結していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記パイプ連結金具５０においては、４本のかしめ材６０〜６ ３を必要とし、更にはこれらを所定の孔に入れ込んでかしめる必要があり、余分 な工程を必要とするという問題点かあった。 また、前記パイプ連結金具５０のパイプ固定具の一方を垂直パイプに固定し、 他方に水平パイプを固定して、該パイプ連結金具５０を支持部として片持ち状態 で荷重をかける場合があるが、この場合、リベットからなるかしめ材６０〜６３ に大きな剪断力が作用し、破断する場合があるという問題点があった。 本考案はかかる事情に鑑みてなされたもので、製作が容易で部品点数が少なく 、しかも捩じり力も大きいパイプ連結金具を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記目的に沿う請求項１記載のパイプ連結金具は、内側には弧状のパイプ受け 部がそれぞれ設けられ、ピンによって一端が回動自在に連結された対となる固定 受け部材及び可動受け部材と、該固定受け部材及び可動受け部材を締め付けるネ ジ機構からなる締着手段とを各々備えた対となるパイプ固定具の前記固定受け部 材を連結手段によって連結したパイプ連結金具において、前記連結手段を、前記 一方のパイプ固定具の固定受け部材から一体的に突出した断面多角形のかしめ用 突起によってなして構成されている。

【０００５】

【作用】

請求項１記載のパイプ連結金具においては、パイプ固定具を連結する連結手段 を、一方のパイプ固定具の固定受け部材から一体的に突出した断面多角形のかし め用突起によって構成しているので、該かしめ用突起によって他方のパイプ固定 具の固定受け部材をかしめて外側から回転トルクを与えると、多角形の各外面が 荷重を受け持つので、大きな力を受け持つことができる。 そして、かしめ用とっきは一方のパイプ固定具の固定受け部材から一体的に突 出して構成しているので、独立のかしめ材は不要となり、片側のかしめ作業のみ でパイプ固定具を連結できる。

【０００６】

【実施例】

続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施例につき説明し 、本考案の理解に供する。 ここに、図１は本考案の一実施例に係るパイプ連結金具の部分断面図、図２は 同部分拡大図、図３は作業手順を示す工程図である。

【０００７】 図１、図２に示すように、本考案の一実施例に係るパイプ連結金具１０は、鋼 材によって作られ、内側には対向する弧状のパイプ受け部１１、１２がそれぞれ 設けられ、ピン１３によって一端が回動自在に連結された対となる固定受け部材 １４及び可動受け部材１５と、該固定受け部材１４及び可動受け部材１５を締め 付ける締着手段１６とを各々備えた対となるパイプ固定具１７、１８とこれらを 連結する連結手段とを有してなる。以下、これらについて詳しく説明する。

【０００８】 前記パイプ受け部１１、１２は連結するパイプ１９、２０の外径に合わせて作 られ、対となる固定受け部材１４及び可動受け部材１５によって一つのパイプ１ ９、２０を挟持し、締着手段１６によって締着されるようになっている。 前記締着手段１６は、固定受け部材１４にピン２１によって回動自在に装着さ れた補助金具２２と、該補助金具２２に取付けられたボルト２３と、該ボルト２ ３に螺合するナット２４とを有している。

【０００９】 前記パイプ固定具１７、１８の連結にあっては、図３（Ａ）、（Ｂ）に示すよ うに一方のパイプ固定具１７の固定受け部材１４にプレス加工等によって突出し た断面８角形（断面多角形の一例）のかしめ用突起２５を形成し、パイプ固定具 １８の固定受け部材１４に、前記かしめ用突起２５よりやや大きい８角形の孔２ ６を形成しておく。 そして、図３（Ｃ）に示すように、かしめ用突起２５を孔２６に装着し、図２ 及び図３（Ｃ）に示すように、端部をプレス等によって外側にカールさせること によって、前記パイプ固定具１７、１８を該かしめ用突起２５によって連結する 。 ここで、前記多角形のかしめ用突起２５に回転トルクがかかると、８角形の各 外面に均等に荷重がかかり、結果として大きなトルクを伝達することができる。

【００１０】

【考案の効果】

請求項１記載のパイプ連結金具は、以上の説明からも明らかなように、パイプ 固定具を連結する連結手段を、一方のパイプ固定具の固定受け部材から一体的に 突出した断面多角形のかしめ用突起によって構成しているので、該パイプ連結金 具に接合部分に大きな回転力を与えた場合には、多角形の各外面が荷重を受け持 つので、大きな力を受け持つことができる。 そして、かしめ用突起は一方のパイプ固定具の固定受け部材から一体的に突出 して構成しているので、独立のかしめ材は不要となり、片側のかしめ作業のみで パイプ固定具を連結できる。 また、連結手段を一方のパイプ固定具の固定受け部材から一体的に突出した管 状のかしめ用突起によって構成しているので、片側のかしめ作業のみでパイプ固 定具を連結でき、作業工程の短縮化を図ることができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係るパイプ連結金具の部分
断面図である。

【図２】同部分拡大図である。

【図３】作業手順を示す工程図である。

【図４】従来例に係るパイプ連結金具の部分断面図であ
る。

【図５】同部分断面図である。

【符号の説明】

１０ パイプ連結金具 １１ パイプ受け部 １２ パイプ受け部 １３ ピン １４ 固定受け部材 １５ 可動受け部材 １６ 締着手段 １７ パイプ固定具 １８ パイプ固定具 １９ パイプ ２０ パイプ ２１ ピン ２２ 補助金具 ２３ ボルト ２４ ナット ２５ かしめ用突起 ２６ 孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内側には弧状のパイプ受け部がそれぞれ
   設けられ、ピンによって一端が回動自在に連結された対
   となる固定受け部材及び可動受け部材と、該固定受け部
   材及び可動受け部材を締め付けるネジ機構からなる締着
   手段とを各々備えた対となるパイプ固定具の前記固定受
   け部材を連結手段によって連結したパイプ連結金具にお
   いて、 前記連結手段を、前記一方のパイプ固定具の固定受け部
   材から一体的に突出した断面多角形のかしめ用突起によ
   ってなしたことを特徴とするパイプ連結金具。