JPH0678333B2 - 精製したトリオキサンの製造方法 - Google Patents

精製したトリオキサンの製造方法

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JPH0678333B2
JPH0678333B2 JP60072851A JP7285185A JPH0678333B2 JP H0678333 B2 JPH0678333 B2 JP H0678333B2 JP 60072851 A JP60072851 A JP 60072851A JP 7285185 A JP7285185 A JP 7285185A JP H0678333 B2 JPH0678333 B2 JP H0678333B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D323/00Heterocyclic compounds containing more than two oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D323/04Six-membered rings
    • C07D323/06Trioxane

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 現在の技術水準ではトリオキサンは通常、30〜70%の濃
度のホルムアルデヒド水溶液を酸触媒例えば2〜25%の
鉱酸の存在下で(ドイツ特許第1,543,390号明細書)ま
たは酸性イオン交換体の存在下で(ドイツ特許第113549
1号明細書)加熱することによつて製造される。トリオ
キサンは蒸留によつて反応混合物から取出される。これ
は、米国特許第2304080号明細書に従つて反応器の上に
置かれた塔で行われるか又は英国特許第1012372号明細
書に記載されているように別の塔で行われる。水を含む
トリオキサンに富んだ留出物は、例えばドイツ特許出願
公告第1668687号明細書に記載されているように塩化メ
チレン、塩化エチレン、ベンゼンまたはトルエンで抽出
される。抽出液は、例えばドイツ特許第1543815号明細
書に記載されているように、中和されて蒸留で精製され
る。
上記の抽出はトリオキサンを水から分離するのに必要で
あるのに対して、上記の蒸留による精製は、トリオキサ
ンの合成で生じた副生成物例えばホルムアルデヒド、メ
タノール、ギ酸、ギ酸メチル、メチラール、ジオキシメ
チレンジメチルエーテル等を除去して重合可能なトリオ
キサン得るために必要である。この蒸留工程では、再び
後処理されるべき、重合の際に反応しなかつたトリオキ
サンの中に含まれているもつと高沸点の不純物も除去さ
れる。
上記の最終精製のために、組合わせた精製法も提案され
た。かくてドイツ特許第1237583号明細書には分留の前
に融解したトリオキサンを弱酸性イオン交換体で処理す
ることが開示されており、これは塩基の作用を示す不純
物をおもに分離することを意図している。トリオキサン
を精製する特別なイオン交換体は、ドイツ特許出願公開
第2,156,112号明細書の主題である。
米国特許第3,281,336号明細書には、水またはエチレン
グリコールの存在下で抽出蒸留することによつてトリオ
キサン中の不純物を分離することが開示されている。
いくつかの別の例えば活性化させた酸化アルミニウムま
たは分子篩を使用するトリオキサンの精製方法のほか
に、ドイツ特許出願公開第2855,710号明細書には、不純
物の分離のために液状トリオキサンを開放系で、空気ま
たは不活性ガスを場合により加圧のもとで通じながら結
晶化させることが開示されている。しかし例えば空気を
通じると、新たな不純物がトリオキサン中に形成され得
る。そのほかに、この方法ではおもに低沸点の不純物だ
けが除かれる。重合を同様に妨げうる高沸点の物質はま
だ多量に生成物の中に残つている。トリオキサンの高い
昇華圧も上記方法では物質の損失を生じるように不利な
影響を与える。
一般に、トリオキサン混合物を後処理する既知の方法に
ついて、エネルギーが強烈で装置に費用がかかる;追加
の助剤の使用によつて予期しえない副反応が起こり得
る;そしてこの副反応のいくつかによつて必要な純度を
もつトリオキサンが得られない;と言うことができる。
従つて本発明の課題は、当該技術水準の欠点をもたな
い、特に装置の簡単なエネルギーの余り大きくない処理
方法によつて高純度のトリオキサンが得られる、トリオ
キサン混合物の後処理方法を用意することである。
この課題は本発明では、トリオキサン混合物を必要な純
度のトリオキサンが得られるまで閉鎖系で殊に多段階の
分別結晶に付することによつて解決される。
従つて本発明は、トリオキサン混合物を閉鎖系で多段階
で晶出せしめ、その際晶出が少なくとも部分的に融解晶
出として行われることを特徴とする、トリオキサン混合
物を晶出させることによつて高純度のトリオキサンを製
造する方法に関する。
本発明による方法は、不活性ガスの雰囲気で融解晶出の
少なくとも最終段階殊に全段階で事実上湿気を入れない
ので行う。このために特に適当な不活性ガスは窒素であ
る。この目的に二酸化炭素またはアルゴンを使用するこ
ともできる。
これに関連して、「トリオキサン混合物」とは、既知の
トリオキサンの合成で得られた水性の系だけでなく、既
に前もつて精製された、更に事実上無水の、一般に20重
量%以下、殊に10重量%以下、特に1重量%以下の水を
含有する混合物と解することができる。この語は又ポリ
オキシメチレンを製造する重合の際に反応しなかつた、
適当な後処理の後に再び重合工程で使用されるべきトリ
オキサンも包含する。トリオキサンは存在する不純物と
一緒に共融系を生じるので、一般にトリオキサン含量が
共融組成物以上であるようなすべてのトリオキサン混合
物が分別融解晶出に適する。これらのトリオキサン混合
物に含まれている随件物質は例えば水、ギ酸、ホルムア
ルデヒド、メタノール、メチラール、ジオキシメチレン
ジメチルエーテル、ジオキソラン、ジオキサン、トリオ
キセンパン、トリオキシメチレンジメチルエーテル、テ
トロキサン等のような化合物である。一般に、精製の初
めに融解晶出の出発混合物として使用されるトリオキサ
ン混合物のトリオキサン含量は、少なくとも50重量%、
殊に少なくとも90重量%、特に好ましくは少なくとも95
重量%である。一般にトリオキサン含量は50重量%以
下、従つてもつと共融の近くであることができる。しか
しこの場合にはほんのわずかに純粋なトリオキサンを分
離することができるにすぎない。
本発明による後処理に使用されるトリオキサン混合物が
水分を含んでいる場合には、トリオキサン含量は一般に
少なくとも20重量%、殊に少なくとも50重量%であるべ
きである;なぜならそうでないと晶出装置の中へ導入さ
れる水の量がかなり多くなり、分離されるトリオキサン
の量がかなり少なくなり、必要な晶出温度がかなり低く
なるからである。含水トリオキサン混合物の水量及び温
度に応じて第一段階はおもに融解晶出としてまたは溶液
晶出として(即ち溶液から結晶が析出する形で)進み、
後者の場合にもこの溶液晶出及び後続の融解晶出は本発
明では同一の装置で起る。溶液晶出は第一段階において
例えば約60℃ないし約70℃の温度でトリオキサン混合物
の水の量が少なくとも20重量%である場合に起る。溶液
晶出の後に融解晶出のために得られるトリオキサン混合
物は一般に既に第一段階の後に事実上無水であり、少な
くとも50重量%のトリオキサンを含有する。
本発明による方法で使用される晶出温度は、広い範囲で
変動し得て一般に−10ないし+63℃の範囲内、殊に+5
℃と+63℃との間であるる。晶出をもつと速かに開始さ
せるために種晶を使用するのが好ましい。晶出を開始さ
せるための最も好ましい温度及び最も好ましい晶出時間
は、実験によつてたやすく決定することができる。その
際つくられるる結晶の種類は本発明では決定的でない。
融解した粗製トリオキサンの晶出後に、残りの液体部分
を速かに除き、得られた既に比較的純粋なトリオキサン
を融解後に同様に、必要な純度が得られるまで更に一回
または数回融解晶出させる。必要な純度が得られるのは
大抵、ほんの二段階または三段階の後であるのが実情で
ある。晶出段階で得られるまだトリオキサンを含んでい
る晶出しなかつた液状部分は繰返し戻して再度晶出させ
ることができる。理論的にこれは、液状部分が共融組成
物になるまで可能である。実際の目的のためにはこの共
融組成物の数%上で止めるのが通常である。
同様に、溶液晶出で得られるまだトリオキサンを含有し
ている水性母液は戻してもつと低温で再度晶出させるこ
とができる。この処理も経済的理由から一般に、溶液の
トリオキサン残留含量が所定の値になるまでの間だけ繰
返されるのが通常である。
一般に、本発明による方法は、殊に多段階の速かに続い
て起る融解晶出を、殊に不活性ガスのもとで湿気を入れ
ずに可能にするようないかなる閉鎖晶出器でも行うこと
ができる。この目的のために適するものは例えばwinnac
ker−Kchler,Chemische Technologie(化学技術)、
第4版、第6巻(1982)、第148頁に記載されているよ
うな、回分的に運転される管状晶出器(いわゆるドリツ
プ装置)である。半連続的に処理を行うことのできる米
国特許第3,621,664号明細書に記載されているような晶
出器を本発明で使用するのが特に好ましい。一般にこの
晶出器は、殊に比較的大きな数の平行に接続された大抵
垂直に配置されている晶出要素(管)から成り、分離さ
れるべき液体混合物は該要素を通つて流れくだる。その
際冷えた壁で晶出が起る。所定の厚さの結晶層になつた
後に、液状混合物の供給を止め、結晶層に付着している
液状部分を除き、次に結晶層を完全に融解させる。
本発明による方法で精製したトリオキサンは、一般に9
9.99%、殊に99.995%の純度をもち、ホモポリマー化ま
たは共重合で高い分子量そしてすぐれた熱安定性の重合
体を生じる。
ポリマー及びコポリマーのための単量体としての好まし
い使用のほかに、本発明により得られたトリオキサン
は、例えば医薬、農薬、繊維助剤及び保存剤のための、
合成材料としても、場合により安定剤の存在下で、使用
することができる。
本発明による方法の長所は、得られるるトリオキサンの
純度が非常に高く、処理が生成物に有害でなく且つ環境
に受入れられるということのみならず、多段階の分留と
比較して本方法によつてエネルギーが著しく節約される
ということである。
予期することのできなかつた、驚くべきことと思われた
点はトリオキサンが、純粋なしかも非常に純粋な状態で
も、多段階の融解及び凝固に、自発重合を起さずに耐え
るという点である。含水トリオキサン混合物の場合に溶
液晶出と融解晶出とを同一の装置で行うことができると
いうことも予期することができなかつた。
本発明による方法を以下の例によつて更に詳しく説明す
るが、本方法はこれらの例に限定されない。%は各場合
に重量%である。
例1 そのジヤケツトを温度/時間−プログラマー付サーモス
タツトに接続させた、(Winnacker−Kchler,Chemisc
he Technologie,第4版、第6巻(1982),第148頁に記
載されているような、)湿気を除いた、窒素で十分に不
活性にした管形晶出器の中へ、蒸留濃縮したトリオキサ
ン(酸性触媒の存在下でホルムアルデヒド水溶液からト
リオキサンの合成で得たもの;トリオキサン濃度が約9
4.5%、凝固点が58.5℃であり、次の組成をもつ)を導
入した; 粗製トリオキサンを窒素の下で58℃に冷却し、数個の種
晶を接種した。約30分後に、晶出器の中味を1時間で50
℃に冷却し、装置の中に残つている液状部分を速かに流
出させた。装置の中に残つた十分に生じた結晶を次に窒
素の下で融解させ、そのとき60℃の凝固点を示した融成
物に、この温度で種晶を接種し、再度の同様な温度−及
び時間−条件で起る融解晶出に付した。第二段階の液体
フラクシヨンを除いた後に、装置に残つた結晶を再び融
解させ、融成物を酸素及び湿気の排除のもとで単離し
た。二段階で晶出させたトリオキサン100重量部当り130
重量部の粗製トリオキサンが使用された。単離したトリ
オキサンは次の残留不純物を含有していた。
例2. 米国特許第3,621,664号明細書に記載されているような
晶出器の中へ、55重量%のトリオキサンを含有する水溶
液を70℃供給した。温度を35分間で徐徐々に+10℃まで
下げることによつてトリオキサンを晶出させた。まだ12
重量%のトリオキサンを含有していた残渣を系から除い
た。晶出したトリオキサンを800gずつ55℃まで温度を徐
々に上げることによつて一回部分融解させると、95%の
純度のトリオキサンが得られた。更に精製するために、
例3に従つて多段階の融解晶出に付した。
例3. 米国特許第3,621,664号明細書に記載されているような
晶出器の中へ、湿気を含まないそして窒素で十分に不活
性にした雰囲気で、次の組成の蒸留で濃縮したトリオキ
サン(酸性触媒の存在下でホルムアルデヒド水溶液から
トリオキサンの合成で得たもの;トリオキサン濃度が約
97.5%)を融解晶出のために供給した; +10℃から+63℃までの温度範囲で三段階で晶出を行な
い、140分の全晶出及び融解時間の後に、第三段階の融
解した結晶をじかに重合に使用した。三段階で精製した
トリオキサン100重量部当り106重量部の蒸留で前もつて
精製したトリオキサンが必要であつた。三工程で精製し
たトリオキサン中には、出発物質中に含まれていた不純
物をもはやガスクロマトグラフイーで検出することがで
きなかつた。
例4. 例3.で記載したと同じ晶出器の中へ同じ条件で、次の組
成の蒸留で濃縮したトリオキサン(トリオキサン濃度;
約97%)を融解晶出のために供給した; +5℃から+63℃までの温度範囲で四段階で晶出を行な
い、160分の全晶出及び融解時間の後に、第四段階の融
解した結晶をじかに重合に使用した。四段階で精製した
トリオキサン100重量部当り108重量部の蒸留で前もつて
精製したトリオキサンが必要であつた。第四晶出段階の
後だけでなく既に第三晶出段階の後にも、出発物質中に
に含まれていた不純物はもはやガスクロマトグラフイー
で検出することができなかつた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性ホルムアルデヒドおよび酸性触媒から
    なる混合物を加熱し、その結果生じた反応混合物を蒸留
    することにより得られる残留物中にトリオキサンと共に
    残る不純物と、トリオキサンとを含む実質的に無水の混
    合物を、不活性ガスの存在下に、かつ、少なくとも最終
    工程の間中湿気を排除して、閉鎖系において多数の融解
    晶出工程に付することを特徴とする、精製したトリオキ
    サンの製造方法。
  2. 【請求項2】融解晶出工程が+5〜+63℃である、特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】融解晶出工程が、得られるトリオキサンの
    純度が約99.99%になるまで続けられる、特許請求の範
    囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】実質的に無水の混合物が、トリオキサンと
    不純物および、30〜50重量%の水を含む反応混合物を、
    溶液晶出工程に付することにより得られ、かつ、10重量
    %未満の水を含んでいる、特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
JP60072851A 1984-04-13 1985-04-08 精製したトリオキサンの製造方法 Expired - Fee Related JPH0678333B2 (ja)

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DE3413903 1984-04-13
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DE3508668.8 1985-03-12

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DE19833620A1 (de) * 1998-07-25 2000-01-27 Ticona Gmbh Abtrennung von Trioxan aus gasförmigen Gemischen mit Formaldehyd

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FR1515032A (fr) * 1966-10-19 1968-03-01 Houilleres Bassin Du Nord Procédé de préparation de bandes homogènes de trioxane solide et appareillage pour sa mise en oeuvre
JPS5487792A (en) * 1977-12-24 1979-07-12 Mitsubishi Gas Chem Co Inc Polymerization of trioxane

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CA1236473A (en) 1988-05-10
DE3567653D1 (en) 1989-02-23
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