JP6579957B2 - 天然バニリンの精製方法 - Google Patents
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Description
− 特に、発酵基質からバニリンへの生物学的変換を可能にすることができる微生物(菌類、バクテリアなど)を培養するステップを含んでなる、生物工学的プロセスに基づく「天然」ルート。発酵基質がフェルラ酸であるそのようなプロセスは、特に、欧州特許第0885968号明細書および欧州特許第0761817号明細書から既知である。このプロセスから、天然バニリンと呼ばれるバニリンの製造がもたらされる。
− 微生物が関与しない、グアヤコールから出発する従来の化学反応を含んでなる、「合成」ルート。このプロセスから、合成バニリンと呼ばれるバニリンの製造がもたらされる。
− 例えば、99%以上の純度を有する、非常に純粋な天然バニリン、または
− 例えば、96%〜98.9%の純度を有し、かつ特定の不純物の存在によって、非常に純粋な天然バニリンの感覚刺激特性とは異なり、かつバニラポッドの感覚刺激特性と近い感覚刺激特性を有する、より低い純度の天然バニリン
を得ることを可能にする、調節可能な天然バニリンの精製方法を提供することである。したがって、本発明による方法は、有利には、残留不純物の濃度、特に、最終的な天然バニリンの感覚刺激品質に対するプラスの影響を有するものの濃度を制御することを可能にする。
− 5重量%〜35重量%、特に、10重量%〜30重量%の天然バニリンと、
− 0.05重量%〜10重量%、特に、0.1重量%〜5重量%のバニリルアルコールと、
− 0.0重量%〜2重量%、特に、0.01重量%〜0.6重量%のバニリン酸と、
− 0.0重量%〜2重量%、特に、0.01重量%〜0.9重量%のフェルラ酸と、
− 0.0重量%〜2重量%、特に、0.01重量%〜0.6重量%のグアヤコールと、
− 0.0重量%〜5重量%の二量体および三量体、好ましくは、0.05重量%〜5重量%の二量体および三量体、特に、0.1重量%〜5重量%の二量体および三量体と(二量体および三量体は、それぞれ、2個または3個のフェニル基を有する骨格鎖を有する化合物であって、二量体はジフェニルメタンから有利に選択される)、
− 0.0重量%〜5重量%、好ましくは、0.01重量%〜5重量%、特に、0.05重量%〜1重量%の同様に生合成された様々な有機化合物(例えば、4−メチルグアヤコール、4−エチルグアヤコールおよび/または4−ビニルグアヤコール)と、
− 0.0重量%〜10重量%、好ましくは、0.01重量%〜10重量%、特に、0.05重量%〜5重量%の安息香酸と、
− 0.0重量%〜5重量%、好ましくは、0.01重量%〜5重量%、特に、0.05重量%〜3重量%の水と、
− 残りの100重量%までの食品グレード溶媒、例えば酢酸エチルと
を含んでなる。
− バッチ蒸留によって、
− 連続蒸留によって、または
− 垂直分割型カラム(DWC)での連続蒸留によって
実行することができる。
一実施形態において、本発明による方法は、バッチ蒸留によって実行される。したがって、この方法は、超軽量物、軽量物、バニリンおよび重量物を明確に分離することを可能にする様々な単一蒸留動作を含んでなる。
− 第1の留分において、超軽量物と、
− 第2の留分において、低濃度で天然バニリンを任意選択的に含んでなってもよい軽量物と、
− 第3の留分において、天然バニリンを含んでなる流れと、
− 蒸留濃縮物において、低濃度で天然バニリンを任意選択的に含んでなってもよい重量物と
を回収することを可能にする。
一実施形態において、本発明による方法は、連続蒸留によって実行される。
1つの特定の実施形態において、連続蒸留によって実行される方法は、以下のステップを含んでなる。
a)第1のステップにおいて、流れ(F1)は、それが含有する超軽量物(流れ(F11))、特に酢酸エチルを除去するために処理され、天然バニリン、軽量物および重量物を含んでなる得られた流れを、流れ(F2)と記載し、
b)第2のステップにおいて、流れ(F2)を、蒸留の上部で、軽量物を含んでなり、かつ任意選択的に低濃度の天然バニリンを含んでなってもよい流れ(F12)と、蒸留の底部で、天然バニリンおよび重量物を含んでなり、かつ任意選択的に低濃度の軽量物を含んでなってもよい流れ(F13)とを回収することを可能にする第1の蒸留カラムに供給し、
c)流れ(F13)を、蒸留の上部で、天然バニリンを含んでなる流れ(F14)と、蒸留の底部で、重量物および任意選択的に低濃度の天然バニリンを含んでなる流れ(F15)とを回収することを可能にする第2の蒸留カラムに連続的に供給する。
− 流れ(F1)の流速は、150〜220kg/時間であり、
− 流れ(F11)の流速は、100〜180kg/時間であり、
− 流れ(F2)の流速は、40〜55kg/時間であり、
− 流れ(F12)の流速は、3〜6kg/時間であり、
− 流れ(F13)の流速は、34〜52kg/時間であり、
− 流れ(F14)の流速は、20〜60kg/時間である。
− 第1のデバイスに入る流れ(F1)から、超軽量物、特に酢酸エチルを分離するための第1のデバイス(1)であって、特に、落下膜交換器またはジャケット付き反応器である第1のデバイスと、
− 第1のデバイスから出る流れ(F2)を、第1の蒸留カラム(2)のインプットに転送するための、第1のデバイスを第1のカラムに接続するための手段と、
− 一方では軽量物、他方では天然バニリンおよび重量物を分離するための第1の蒸留カラム(2)であって、第1のデバイスから生じる流れ(F2)のインプットと、軽量物を含んでなるカラムの上部におけるアウトプット(F12)と、天然バニリンおよび重量物を含んでなるカラムの底部におけるアウトプット(F13)とを含んでなる第1の蒸留カラムと、
− 第1のカラムの底部から出る流れ(F2)を、第2の蒸留カラム(3)のインプットに転送するための、第1のカラムを第2のカラムに接続するための手段と、
− 一方では天然バニリン、他方では重量物を分離するための第2の蒸留カラム(3)であって、第1のカラムから生じる流れのインプット(F13)と、天然バニリンを含んでなるカラムの上部におけるアウトプット(F14)と、重量物を含んでなるカラムの底部におけるアウトプット(F15)とを含んでなるカラムと
を具備するデバイスにも関する。
1つの特定の実施形態において、連続蒸留によって実行される方法は、以下のステップを含んでなる。
a)第1のステップにおいて、流れ(F1)は、それが含有する超軽量物(流れ(F11))、特に酢酸エチルを除去するために処理され、天然バニリン、重量物および軽量物を含んでなる得られた流れを、流れ(F2)と記載し、
b)第2のステップにおいて、流れ(F2)を、蒸留の上部で、軽量物および天然バニリン、および任意選択的に低濃度の重量物を含んでなる流れ(F22)と、蒸留の底部で、重量物、特にバニリルアルコール、および任意選択的に低濃度の天然バニリンを含んでなる流れ(F23)とを回収することを可能にする第1の蒸留カラムに供給し、
c)流れ(F22)を、蒸留の上部で、軽量物および任意選択的に低濃度の天然バニリンを含んでなる流れ(F24)と、蒸留の底部で、天然バニリンおよび任意選択的に低濃度の軽量物および/または重量物を含んでなる流れ(F25)とを回収することを可能にする第2の蒸留カラムに連続的に供給する。
− 流れ(F1)の流速は、150〜220kg/時間であり、
− 流れ(F11)の流速は、100〜180kg/時間であり、
− 流れ(F2)の流速は、40〜55kg/時間であり、
− 流れ(F22)の流速は、33〜52kg/時間であり、
− 流れ(F23)の流速は、7〜17kg/時間であり、
− 流れ(F25)の流速は、20〜60kg/時間である。
− 第1のデバイスに入る流れ(F1)から超軽量物、特に酢酸エチルを分離するための第1のデバイス(1)であって、特に、落下膜交換器またはジャケット付き反応器である第1のデバイスと、
− 第1のデバイスから出る流れ(F2)を、第1の蒸留カラム(5)のインプットに転送するための、第1のデバイスを第1のカラムに接続するための手段と、
− 一方では軽量物および天然バニリン、他方では重量物を分離するための第1の蒸留カラム(5)であって、第1のデバイスから生じる流れ(F2)のインプットと、軽量物および天然バニリンを含んでなるカラムの上部におけるアウトプット(F22)と、重量物を含んでなるカラムの底部におけるアウトプット(F23)とを含んでなる第1の蒸留カラムと、
− 第1のカラムの上部から出る流れ(F22)を、第2の蒸留カラム(6)のインプットに転送するための、第1のカラムを第2のカラムに接続するための手段と、
− 一方では天然バニリン、他方では軽量物を分離するための第2の蒸留カラム(6)であって、第1のカラムから生じる流れのインプット(F22)と、軽量物を含んでなるカラムの上部におけるアウトプット(F24)と、天然バニリンを含んでなるカラムの底部におけるアウトプット(F25)とを含んでなるカラムと
を具備するデバイスにも関する。
一実施形態において、本発明による方法は、垂直分割型カラムを使用する連続蒸留によって実施される。
a)第1のステップにおいて、流れ(F1)は、それが含有する超軽量物(流れ(F11))、特に酢酸エチルを除去するために処理され、天然バニリン、軽量物および重量物を含んでなる得られた流れを、流れ(F2)と記載し、
b)第2のステップにおいて、流れ(F2)を、カラムの上部で、軽量物および任意選択的に低濃度の天然バニリンを含んでなる流れ(F32)と、カラムの底部で、重量物、特にバニリルアルコール、および任意選択的に低濃度の天然バニリンを含んでなる流れ(F34)とを回収することを可能にする垂直分割型カラムに供給し、副流を介して排出することによって流れ(F33)の形態でバニリンが回収され、この流れは、任意選択的に低濃度の軽量物および/または重量物を含んでなることが可能である。
− 液相で、充填の詰め物を、オーバフロー回収タンクに置き換えることができ、
− 蒸気相で、副冷却器との接続によって、ベント圧力は上部圧力と平衡する。
− 流れ(F1)の流速は、150〜220kg/時間であり、
− 流れ(F2)の流速は、40〜70kg/時間であり、
− 流れ(F32)の流速は、3〜7kg/時間であり、
− 蒸気相における流れ(F33)の流速は、20〜60kg/時間である。
− 第1のデバイスに入る流れ(F1)から超軽量物、特に酢酸エチルを分離するための第1のデバイス(1)であって、特に、落下膜交換器またはジャケット付き反応器である第1のデバイスと、
− 第1のデバイスから出る流れ(F2)を、垂直分割型カラム(7)のインプットに転送するための、第1のデバイスを前記垂直分割型カラムに接続するための手段と、
− 軽量物、重量物および天然バニリンを分離するための垂直分割型蒸留カラム(7)であって、第1のデバイスから生じる流れ(F2)のインプットと、軽量物を含んでなるカラムの上部におけるアウトプット(F32)と、重量物を含んでなるカラムの底部におけるアウトプットと、副流(F33)を介しての天然バニリンの排出のための1つまたは2つのデバイスとを含んでなるカラムと
を具備するデバイスにも関する。
(a)天然バニリンを融解させるステップと、
(b)ステップ(a)から誘導される溶融バニリンに真空蒸発ステップを受けさせるステップと、
(c)精製された天然バニリンの凝縮物を回収するステップと
を含んでなる方法である。この第2の特定の態様において、95重量%〜99重量%の範囲の純度を有し、すなわち、95重量%〜99重量%の天然バニリンを含んでなる天然バニリンが使用される。それは、フェノールオリゴマーを含んでなる1重量%〜5重量%の不純物を典型的に含んでなってもよい。フェノールオリゴマーを含んでなる不純物の中でも、バニリン二量体および三量体が特に挙げられてよい。
− 5重量%〜35重量%、特に、10重量%〜30重量%の範囲であることが可能な割合の天然バニリンと、
− 0.05重量%〜10重量%、好ましくは、0.1重量%〜5重量%の範囲であることが可能な割合のバニリルアルコールと、
− 0重量%〜2重量%、好ましくは、0.01重量%〜0.6重量%の範囲であることが可能な割合のバニリン酸と、
− 0重量%〜2重量%、好ましくは、0.01重量%〜0.9重量%の範囲であることが可能な割合のフェルラ酸と、
− 0重量%〜2重量%、好ましくは、0.01重量%〜0.6重量%の範囲であることが可能な割合のグアヤコールと、
− 0重量%〜5重量%、好ましくは、0.05重量%〜5重量%、より好ましくは、0.1重量%〜5重量%の範囲であることが可能な割合の二量体および三量体と(二量体および三量体は、それぞれ、2個または3個のフェニル基を有する骨格鎖を有する化合物であって、二量体はジフェニルメタンから有利に選択される)、
− 0.0重量%〜5重量%、好ましくは、0.01重量%〜5重量%、より好ましくは、0.05重量%〜1重量%の範囲であることが可能な割合の、同様に生合成された様々な有機化合物(例えば、4−メチルグアヤコール、4−エチルグアヤコールおよび/または4−ビニルグアヤコール)と、
− 0重量%〜10重量%、好ましくは、0.01重量%〜10重量%、より好ましくは、0.05重量%〜5重量%の範囲であることが可能な割合の安息香酸と、
− 0重量%〜5重量%、好ましくは、0.01重量%〜5重量%、より好ましくは、0.05重量%〜3重量%の範囲であることが可能な割合の水と
− 残りの100重量%までの食品グレード溶媒、特に酢酸エチルと
を含んでなる。
180kgの流れ(F1)を、450m2/m3の表面積を有する織物充填材が充填された、10の理論段を備えた、直径700mmの蒸留カラムの煮沸器に入れる。熱伝達流体は開始時に110℃で固定され、そして冷却剤は20℃のGilotherm油である。カラムは、3時間、全還流に配置される。次いで、酢酸エチルを含んでなる第1の留分を、10時間、0.5の還流で、15kg/時間の流速で回収する。酢酸塩を除去するステップは、160℃の熱伝達流体に関して、動作圧力が4mbarである場合に終了する。
実施例2は、図1を参照にする。
− 交換器(1):表面積=0.5m2。
2×2600mmの高さで(低速織物)規則充填材を備える。
濃縮セクションのための11段および消耗セクションのための13段に分割される、24の理論段
高さ4mのカラム
動作圧力:4mbar
還流比:20
高さ2×4560mmで約450m2/m3の表面積を有する織物規則充填材を備える。
供給点は、マークZ=1500mmにある。
18の理論段
直径600mm
動作圧力:4mbar
カラムは、オーブンで予め融解させた純粋なバニリンの原料によって、全還流に配置される。
還流比:3
比率[蒸留物流速]/[供給流速]は0.808である。
実施例3は、図2を参照する。
− 交換器(1):表面積=0.5m2。
高さ2×4560mmで約450m2/m3の表面積を有する織物規則充填材を備える。
供給点は、マークZ=1500mmにある。
18の理論段
直径600mm
動作圧力:4mbar
還流比:3
比率[蒸留物流速]/[供給流速]は0.83である。
還流流速は供給流速の2.49倍を表す。
2×2600mmの高さで(低速織物)規則充填材を備える。
濃縮セクションのための11段および消耗セクションのための13段に分割される、24の理論段
高さ4mのカラム
動作圧力:4mbar
還流比:20
実施例4は、図3を参照する。
− カラムの上部において、5kg/時間の流速で軽量物および3重量%のバニリンを含んでなる流れ(F32)、
− 39kg/時間の流速で、98.9%の純度を有するバニリン、およびバニリルアルコールから本質的になる重量物1.1重量%を含んでなる、副流を介しての排出による流れ(F33)(精製プロセスの収率は96.5%に等しい)、
− カラムの底部において、8kg/時間の流速で重量物および3重量%のバニリンを含んでなる流れ(F34)。
− 交換器(1):表面積=0.5m2。
第1の半カラム(71)および第2の半カラム(72)を区切る分割壁セグメントを備えた、垂直分割型カラム
− 高さ5410mmの第1の半カラム(71)における約450m2/m3の比表面積を有する規則充填材、および高さ4560mmの第2の半カラム(72)における規則充填材
第1の半カラムは27の段を有する。
第2の半カラムは23の段を有する。
動作圧力:4mbar
還流比:それぞれの半カラムで3である。
実施例5は、追加的な液体排出点が追加される図3を参照する。
− カラムの上部において、5kg/時間の流速で軽量物および3重量%のバニリンを含んでなる流れ(F32)、
− 38.2kg/時間の流速で、99.8%の純度を有するバニリン、およびバニリルアルコールから本質的になる重量物0.2重量%を含んでなる、副流を介しての蒸気相排出による流れ(F33)、
− 1.7kg/時間の流速で、98%の純度を有するバニリン、および2重量%の重量物を含んでなる、副流を介しての液体相排出による流れ(F35)(図示せず)、
− カラムの底部において、8kg/時間の流速で重量物および3重量%のバニリンを含んでなる流れ(F34)。
− 交換器(1):表面積=0.5m2。
第1の半カラム(71)および第2の半カラム(72)を区切る分割壁セグメントを備えた、垂直分割型カラム
− 高さ5410mmの第1の半カラム(71)における約450m2/m3の比表面積を有する規則充填材、および高さ4560mmの第2の半カラム(72)における規則充填材
第1の半カラムは27の段を有する。
第2の半カラムは23の段を有する。
動作圧力:4mbar
還流比:それぞれの半カラムで3である。
98.5重量%の純度、および10重量%エタノール溶液中で約5Gardnerの色を有する(ASTM規格D1544による)天然バニリン10kgを、オーブン中、窒素下、95℃および大気圧で融解させる。次いで、溶融天然バニリンを、135℃の温度および3mbarの圧力で、ショートパススクレイプド膜0.05m2蒸発器(UIC GmbH社によって販売されるKDL−5蒸発器)に供給する、温度調節された滴下漏斗に添加する。蒸発器の回転速度は200回転/分であり、蒸発器のバニリンの残留時間は45秒である。使用した供給流速は、500g/時間の溶融天然バニリンである。
98.5重量%の純度を有する、実施例6と同一のバッチの天然バニリンを、水/エタノール混合物(重量比20/80)からの再結晶によって精製した。
Claims (29)
- 生物工学的プロセスを介して調製された天然バニリンの精製方法であって、
(i)天然バニリンの製造プロセスから生じる、天然バニリンおよび少なくともバニリルアルコールを含む流れ(F1)の精製と、
(ii)前記バニリルアルコールからの前記天然バニリンの分離および蒸留された天然バニリンの流れの回収を可能にする前記流れ(F1)の蒸留であって、前記流れ(F1)が0重量%〜5重量%の水を含む蒸留と、
(iii)蒸発器を使用して前記蒸留された天然バニリンを蒸発させる少なくとも1つのステップと
を含む方法。 - 前記蒸留された天然バニリンが99%以上の純度を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記流れ(F1)の前記蒸留の間の動作圧力が、2〜10mbarである、請求項1または2に記載の方法。
- 前記流れ(F1)の前記蒸留の間の圧力低下が、1〜10mbarである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記流れ(F1)が、
− 5重量%〜35重量%の天然バニリンと、
− 0.05重量%〜10重量%のバニリルアルコールと、
− 0.0重量%〜2重量%のバニリン酸と、
− 0.0重量%〜2重量%のフェルラ酸と、
− 0.0重量%〜2重量%のグアヤコールと、
− 0.0重量%〜5重量%のバニリンの二量体および三量体と、
− 0.0重量%〜5重量%の、4−メチルグアヤコール、4−エチルグアヤコールおよび/または4−ビニリルグアヤコールから選択される同様に生合成された様々な有機化合物と、
− 0.0重量%〜10重量%の安息香酸と、
− 残りの100重量%までの食品グレード溶媒と
を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。 - 前記蒸留された天然バニリンが96%〜98.9%の純度を有する、請求項1および3〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 不純物は、前記流れの1重量%までを表すバニリルアルコール、ならびにバニリンの二量体および/または三量体と、それぞれ500ppmまで存在するバニリン酸、グアヤコール、安息香酸および生合成された有機化合物とである、請求項6に記載の方法。
- 前記流れ(F1)が蒸留カラムに充填され、
− 第1の留分において、超軽量物と、
− 第2の留分において、軽量物と、
− 第3の留分において、前記天然バニリンと、
− 蒸留濃縮物において、重量物と
が回収され、前記超軽量物が酢酸エチルであり、前記軽量物が安息香酸および/またはグアヤコールであり、前記重量物が、バニリンの二量体および三量体、バニリルアルコール、バニリン酸、フェルラ酸、安息香酸ナトリウム、4−メチルグアヤコールおよび/または4−エチルグアヤコールである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。 - 下記のステップ:
a)第1のステップにおいて、前記流れ(F1)が、酢酸エチル(F11)を除去する処理に供され、流れ(F2)を得る、
b)第2のステップにおいて、前記流れ(F2)を、前記蒸留の上部で、軽量物を含んでなる流れ(F12)と、前記蒸留の底部で、前記天然バニリンおよび重量物を含んでなる流れ(F13)とを回収することを可能にする第1の蒸留カラムに供給する、
c)前記流れ(F13)を、前記蒸留の上部で、前記天然バニリンを含んでなる流れ(F14)と、前記蒸留の底部で、重量物を含んでなる流れ(F15)とを回収することを可能にする第2の蒸留カラムに連続的に供給する、
を含み、前記軽量物が安息香酸および/またはグアヤコールであり、前記重量物が、バニリンの二量体および三量体、バニリルアルコール、バニリン酸、フェルラ酸、安息香酸ナトリウム、4−メチルグアヤコールおよび/または4−エチルグアヤコールである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。 - 下記のステップ:
a)第1のステップにおいて、前記流れ(F1)は、酢酸エチル(F11)を除去する処理に供され、流れ(F2)を得る、
b)第2のステップにおいて、前記流れ(F2)を、前記蒸留の上部で、軽量物および前記天然バニリンを含んでなる流れ(F22)と、前記蒸留の底部で、重量物を含んでなる流れ(F23)とを回収することを可能にする第1の蒸留カラムに供給する、
c)前記流れ(F22)を、前記蒸留の上部で、軽量物を含んでなる流れ(F24)と、前記蒸留の底部で、前記天然バニリンを含んでなる流れ(F25)とを回収することを可能にする第2の蒸留カラムに連続的に供給する、
を含み、前記軽量物が安息香酸および/またはグアヤコールであり、前記重量物が、バニリンの二量体および三量体、バニリルアルコール、バニリン酸、フェルラ酸、安息香酸ナトリウム、4−メチルグアヤコールおよび/または4−エチルグアヤコールである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。 - 下記のステップ:
a)第1のステップにおいて、前記流れ(F1)は、酢酸エチル(F11)を除去する処理に供され、流れ(F2)を得る、
b)第2のステップにおいて、前記流れ(F2)を、カラムの上部で、軽量物を含んでなる流れ(F32)と、カラムの底部で、重量物とを回収することを可能にする垂直分割型カラムに供給し、副流を介しての蒸気相または液相排出によって流れ(F33)の形態で、あるいはそれぞれ、副流を介しての蒸気相排出および副流を介しての液相排出による2つの流れの形態で、バニリンが回収される、
を含み、前記軽量物が安息香酸および/またはグアヤコールであり、前記重量物が、バニリンの二量体および三量体、バニリルアルコール、バニリン酸、フェルラ酸、安息香酸ナトリウム、4−メチルグアヤコールおよび/または4−エチルグアヤコールである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。 - 請求項1におけるステップ(iii)が、
(a)溶融バニリンを得るために、95重量%〜99重量%の範囲の純度を有する前記蒸留された天然バニリンを融解させるステップと、
(b)前記ステップ(a)から誘導される溶融バニリンに真空蒸発ステップを受けさせるステップと、
(c)精製された天然バニリンの凝縮物を回収するステップと
を含み、ステップ(c)で得られる精製された天然バニリンの凝縮物が、10重量%のエタノール溶媒中で200Hazen以下の色を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。 - 前記蒸留された天然バニリンが、ステップ(a)の間に、70〜110℃の範囲の温度および大気圧で融解することを特徴とする、請求項12に記載の方法。
- ステップ(a)が、不活性気体雰囲気下で実施されることを特徴とする、請求項12または13に記載の方法。
- ステップ(b)が、1〜10mbarの範囲の圧力および110〜160℃の範囲の温度で実行されることを特徴とする、請求項12〜14のいずれか一項に記載の方法。
- ステップ(b)が、1〜6mbarの範囲の圧力で実行されることを特徴とする、請求項12〜15のいずれか一項に記載の方法。
- ステップ(b)が、115〜135℃の範囲の温度で実行されることを特徴とする、請求項12〜16のいずれか一項に記載の方法。
- 95重量%〜99重量%の範囲の純度を有する事前蒸留された天然バニリンが、
− 95重量%〜99重量%の天然バニリンと、
− フェノールオリゴマーを含んでなる、1重量%〜5重量%の不純物と
を含んでなることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。 - 95重量%〜99重量%の範囲の純度を有する事前蒸留された天然バニリンが、生合成プロセスから生じる粗製天然バニリンの蒸留によって得られるバニリンであることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
- 事前蒸留された天然バニリンが、96重量%〜98.9重量%の範囲の純度を有することを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
- 追加的なステップ:
(d)追加的にフェノールオリゴマーを含んでなる残渣を回収するステップ
を含んでなることを特徴とする、請求項12〜20のいずれか一項に記載の方法。 - ステップ(b)が、蒸発器で実施されることを特徴とする、請求項12〜18のいずれか一項に記載の方法。
- 蒸発器における前記天然バニリンの通過時間が、15分以下であることを特徴とする、請求項12〜18のいずれか一項に記載の方法。
- ステップ(c)で得られる前記天然バニリン凝縮物が、99重量%以上の純度を有することを特徴とする、請求項12〜18のいずれか一項に記載の方法。
- ステップ(c)で得られる前記天然バニリン凝縮物が、次いで、前記凝縮物の直接凝固によって形成されることを特徴とする、請求項12〜18のいずれか一項に記載の方法。
- ステップ(c)で得られる前記天然バニリン凝縮物が、次いで、前記凝縮物の直接凝固によって形成され、次いで、ミル加工またはふるいがけによって精製されることを特徴とする、請求項12〜18のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項9に記載の方法を実施するためのシステムであって、
− 第1のデバイスに入る流れから、超軽量物を分離するための第1のデバイスと、
− 前記第1のデバイスから出る流れを、第1の蒸留カラムのインプットに転送するための、前記第1のデバイスを前記第1の蒸留カラムに接続するための手段と、
− 一方では軽量物、他方ではバニリンおよび重量物を分離するための第1の蒸留カラムであって、前記第1のデバイスから生じる前記流れのインプットと、前記軽量物を含んでなる前記蒸留カラムの上部におけるアウトプットと、前記天然バニリンおよび前記重量物を含んでなる前記蒸留カラムの底部におけるアウトプットとを含んでなる第1の蒸留カラムと、
− 前記第1の蒸留カラムの底部から出る流れを、第2の蒸留カラムのインプットに転送するための、前記第1の蒸留カラムを前記第2の蒸留カラムに接続するための手段と、
− 一方では前記天然バニリン、他方では前記重量物を分離するための第2の蒸留カラムであって、前記第1の蒸留カラムから生じる流れのインプットと、前記天然バニリンを含んでなる前記蒸留カラムの上部におけるアウトプットと、前記重量物を含んでなる前記蒸留カラムの底部におけるアウトプットとを含んでなる第2の蒸留カラムと
を具備するデバイス、ならびに
蒸留された天然バニリンを蒸発するための蒸発器
を含むシステム。 - 請求項10に記載の方法を実施するためのシステムであって、
− 第1のデバイスに入る流れから超軽量物を分離するための第1のデバイスと、
− 前記第1のデバイスから出る流れを、第1の蒸留カラムのインプットに転送するための、前記第1のデバイスを前記第1の蒸留カラムに接続するための手段と、
− 一方では軽量物およびバニリン、他方では重量物を分離するための第1の蒸留カラムであって、前記第1のデバイスから生じる前記流れのインプットと、前記軽量物および前記天然バニリンを含んでなる前記蒸留カラムの上部におけるアウトプットと、前記重量物を含んでなる前記蒸留カラムの底部におけるアウトプットとを含んでなる第1の蒸留カラムと、
− 前記第1の蒸留カラムの上部から出る流れを、第2の蒸留カラムのインプットに転送するための、前記第1の蒸留カラムを前記第2の蒸留カラムに接続するための手段と、
− 一方では前記天然バニリン、他方では前記軽量物を分離するための第2の蒸留カラムであって、前記第1の蒸留カラムから生じる流れのインプットと、前記軽量物を含んでなる前記蒸留カラムの上部におけるアウトプットと、前記天然バニリンを含んでなる前記蒸留カラムの底部におけるアウトプットとを含んでなる第2の蒸留カラムと
を具備するデバイス、ならびに
蒸留された天然バニリンを蒸発するための蒸発器
を含むシステム。 - 請求項11に記載の方法を実施するためのシステムであって、
− 第1のデバイスに入る流れから超軽量物を分離するための第1のデバイスと、
− 前記第1のデバイスから出る流れを、垂直分割型蒸留カラムのインプットに転送するための、前記第1のデバイスを前記垂直分割型蒸留カラムに接続するための手段と、
− 軽量物、重量物および天然バニリンを分離するための垂直分割型蒸留カラムであって、前記第1のデバイスから生じる前記流れのインプットと、前記軽量物を含んでなる前記蒸留カラムの上部におけるアウトプットと、前記重量物を含んでなる前記蒸留カラムの底部におけるアウトプットと、副流を介しての前記天然バニリンの蒸気相もしくは液相排出のためのデバイス、またはそれぞれ、副流を介しての蒸気相および液相排出のための2つのデバイスとを含んでなる垂直分割型蒸留カラムと
を具備するデバイス、ならびに
蒸留された天然バニリンを蒸発するための蒸発器
を含むシステム。
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