JP6879959B2 - バニリンの製造方法 - Google Patents

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    • A23L27/20Synthetic spices, flavouring agents or condiments

Description

本発明は、バニリンの製造方法に関する。
バニリンは、バニラ豆に含まれる香気成分であり、食品や化粧品等に香料として利用されている。従来、バニリンの人工的な合成手法としては、大別して合成化学的方法による合成と生物化学的方法による合成との2つの方法が知られている。しかしながら、いずれの方法においても、製造されたバニリンには、副生成物たる不揮発性の不純物が同伴する。
製造されたバニリンに含まれる不純物を除去する方法としては、水−アルコール系からの晶析が知られているが、バニリンの酸化生成物であるバニリン酸やバニリンの二量体であるジバニリンのように溶媒に難溶性の物質をかかる晶析で充分に除去することは困難である。このような不純物を効果的に除去する方法として、蒸留精製が知られているが、バニリンの融点は81〜83℃と高く、高温下にて液体のまま操作する、あるいは結晶蒸留を行うための特殊な装置が必要となる。このような観点から、バニリンを溶媒に溶解させ、溶媒と共に留出させることで液状のまま蒸留する方法も提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
米国特許第2506540号明細書 米国特許第5510006号明細書
しかしながら、特許文献1〜2に記載の方法では、バニリンの溶媒への溶解度が過度に高い又は低いことに起因する不都合を解消するための設備を要するため、工業的に実用化するにあたって効率上の問題がある。このように、従来技術では、特殊な装置を使用することなく工業的に十分な効率でバニリンを蒸留精製することができない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、特殊な装置を使用することなく、工業的に十分な効率で、高純度のバニリンを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、所定の材料を用いた貧溶媒晶析により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
[1]
粗バニリンと脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルとを含む溶液を蒸留し、バニリン溶液を得る工程(A)と、
前記バニリン溶液を貧溶媒晶析に供する工程(B)と、
を含む、バニリンの製造方法。
[2]
前記貧溶媒晶析において、炭化水素溶媒を用いる、[1]に記載のバニリンの製造方法。
[3]
前記脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルが、マレイン酸ジブチル、コハク酸ジブチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル及びこれらの混合物からなる群より選択される、[1]又は[2]に記載のバニリンの製造方法。
[4]
前記炭化水素溶媒が、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン及びこれらの混合物からなる群より選択される、[2]又は[3]に記載のバニリンの製造方法。
[5]
前記工程(B)における晶析母液から、前記脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルと前記炭化水素溶媒とを分離する工程(C)と、
前記工程(C)で得られた脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステル及び/又は炭化水素溶媒を再利用する工程(D)と、
をさらに含む、[2]〜[4]のいずれか1項に記載のバニリンの製造方法。
[6]
97.0質量%以上99.99質量%以下のバニリンと、
0.001質量%以上1質量%以下の脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルと、
0.001質量%以上1質量%以下の炭化水素溶媒と、
を含む、組成物。
本発明によれば、特殊な装置を使用することなく、工業的に十分な効率で、高純度のバニリンを製造することが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は以下の実施形態のみに限定されない。
[バニリンの製造方法]
本実施形態に係るバニリンの製造方法は、粗バニリンと脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルとを含む溶液を蒸留し、バニリン溶液を得る工程(A)と、前記バニリン溶液を貧溶媒晶析に供する工程(B)と、を含む。本実施形態に係るバニリンの製造方法は、上記のように、所定の材料を用いた貧溶媒晶析を行うことにより、特殊な装置を使用することなく、工業的に十分な効率で、高純度のバニリン(以下、「精製バニリン」ともいう。)を得ることができる。
本明細書において、精製バニリンとは、合成により得られるバニリンの結晶において、バニリンの含有量が97.0質量%以上であるものを意味する。食品用途における品質の観点から、上記バニリンの含有量が99.0質量%以上であることが好ましく、より好ましくは99.9質量%以上である。同様の観点から、精製バニリンが、食品添加物公定書における「バニリン」の項目やアメリカのFCC規格に適合するものであることが特に好ましく、より具体的には、性状として針状結晶または粉末であり、色調として白色〜淡黄色であり、純度が97.0%以上であり、融点が81〜83℃であり、乾燥減量が0.5%以下であり、強熱残分が0.05%以下であり、重金属含有量が10ppm以下であり、ヒ素含有量が4ppm以下であるものがとりわけ好ましい。
(工程(A))
工程(A)では、粗バニリンと脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルとを含む溶液を調製し、当該溶液を蒸留することで、バニリン溶液を得る。工程(A)における蒸留により、粗バニリンに含まれるバニリンの2量体や3量体等の不純物が除去される。本実施形態における蒸留の方法としては、以下に限定されないが、単蒸留とすることができ、したがって特別な設備を要することなく所望とする不純物を除去することができる。蒸留に際しては、減圧下で行うことが好ましい。その際の圧力としては、用いる脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルに応じて適宜設定すればよく、好ましくは塔頂圧力で0.03〜1.5kPaであり、より好ましくは0.1〜0.5kPaである。また、蒸留に際しての温度も、用いる脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルに応じて適宜設定すればよく、好ましくは塔頂温度で75〜150℃であり、より好ましくは100〜125℃である。
本実施形態において、粗バニリンとしては特に限定されず、種々公知の方法にて得られるバニリンを使用することができる。具体的には、公知の合成化学的方法により得られる粗バニリンや公知の生物化学的方法により得られる粗バニリンを使用することができ、バニラ豆から抽出される抽出バニリンを使用することもできる。特に食品用途の場合は、アメリカ連邦規則集(CFR)21巻、欧州議会・理事会規則(EC)1334/2008、又は国際食品香料工業協会(IOFI)の実務規範(code of practice)などに規定される天然フレーバー製造方法によって製造された天然バニリンを粗バニリンとして使用することが好ましい。
本実施形態における脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルとしては、後述する貧溶媒晶析におけるバニリンの析出を妨げないものであれば特に限定されないが、バニリンと沸点が近く、室温でバニリンを溶解しやすく、バニリンとの反応性に乏しいことが好ましく、すなわち、これらの基準を考慮して適宜選択することが好ましい。
脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルの沸点としては、1気圧下においてバニリンの沸点である285℃に近い沸点であることが好ましく、具体的には、265℃以上305℃以下であることが好ましい。脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルの沸点が265℃以上である場合、蒸留における後留中でバニリンが過度に濃縮されることを防止できる傾向にある。また、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルの沸点が305℃以下である場合、蒸留における初留中でバニリンが過度に濃縮されることを防止できる傾向にある。同様の観点から、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルの沸点は、275〜295℃であることがより好ましい。
脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルのバニリンの溶解度(25℃)としては、7.5質量%以上であることが好ましい。上記溶解度を有する場合、蒸留において、バニリン濃度が高まるため、溶媒量を低減でき、製造効率が向上する傾向にある。さらに、蒸留における留出液が飽和して固化することを防止できるため、固化を解消するための特別な設備がなくても良好な製造効率を維持できる。同様の観点から、10質量%以上であることがより好ましい。
参考までに、各種溶媒の25℃におけるバニリン溶解度及び溶媒−ヘプタン混合溶媒(1:1)のバニリン溶解度を次の表1に示す。
Figure 0006879959
上述した観点から、本実施形態における脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルは、マレイン酸ジブチル、コハク酸ジブチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル及びこれらの混合物からなる群より選択されることが好ましい。
さらに、沸点差によってバニリンが蒸留中に過度に濃縮されて析出することを防止する観点から、バニリンより沸点の低い脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルと、バニリンより沸点の高い脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルとの混合物を用いることも好ましい。
本実施形態において、前述した固化を防止する上で、留出液からのバニリンの析出をより抑制する観点から、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルの使用量が過度に少なくならないように調整することが好ましい。また、後述する貧溶媒晶析におけるバニリン収率をより高める観点から、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルの使用量が過度に多くないように調整することが好ましい。
上記観点から脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルの使用量を調整する際、例えば、留出したバニリン溶液濃度/バニリン溶解度によって求められる過飽和度比を指標とすることができる。本実施形態では、25℃下での上記過飽和度比が1以上2以下であることが好ましく、より好ましくは1以上1.5以下である。上記過飽和度比の値は、使用する脂肪族ジカルボン酸ジルキルエステルの種類によって異なるが、マレイン酸ジブチルを例にすると、バニリン100質量部に対して342質量部(過飽和度比2)〜785質量部(過飽和度比1)を使用することが好ましく、より好ましくは490質量部(過飽和度比1.5)〜785質量部(過飽和度比1)となる。
(工程(B))
工程(B)では、工程(A)で得られたバニリン溶液を貧溶媒晶析に供する。貧溶媒晶析は、所定の溶液(本実施形態においては、バニリン溶液である。)に対し、溶質(本実施形態においては、バニリンである。)の溶解度を下げるような他の溶媒(貧溶媒)を添加することにより、結晶を得る操作を意味する。貧溶媒晶析により、類縁物質等の不純物が更に除去されて純度が高まり、精製バニリンを得ることができる。本実施形態では、必要に応じ、さらにバニリン溶液の冷却を行うことで溶解度を下げ、バニリン結晶(精製バニリン)の収率をより高めることもできる。
貧溶媒晶析におけるオイルアウト現象を防止する観点から、添加する貧溶媒としては、炭化水素溶媒を用いることが好ましい。炭化水素溶媒としては、貧溶媒晶析において貧溶媒となるものであれば特に限定されないが、選択した脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルのバニリン溶解度に比べ、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルを含むバニリン溶液との混合時にバニリン溶解度が低下するものであることが好ましい。このような観点から、炭化水素溶媒は、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン及びこれらの混合物からなる群より選択されることが好ましい。さらに、より良好な性状のバニリン結晶を得る観点から、n−ヘプタン、シクロヘキサン及びこれらの混合物からなる群より選択されることがより好ましい。なお、表1には、n−ヘプタンを貧溶媒の例として、25℃における溶媒−ヘプタン(1:1)混合溶媒のバニリン溶解度(質量%)を示している。当該表からわかるように、炭化水素溶媒としてn−ヘプタンを選択する場合、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルとしては、アジピン酸ジブチル、マレイン酸ジブチル、セバシン酸ジエチル及びコハク酸ジブチルからなる群より選択することが好ましいといえる。このように、本実施形態における脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルと炭化水素溶媒との選択に際しては、貧溶媒晶析の収率を高める観点から、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステル−炭化水素溶媒(1:1)混合溶媒のバニリン溶解度(25℃)は3質量%以下となるように選択することが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。
参考までに、各種溶媒の25℃におけるマレイン酸ジブチル−溶媒(1:1)混合溶媒のバニリン溶解度を次の表2に示す。
Figure 0006879959
貧溶媒晶析における貧溶媒の添加量としては、バニリンの収率と溶媒の使用コストの観点から、バニリン溶液100質量部に対して50〜300質量部であることが好ましく、より好ましくは100〜200質量部である。
貧溶媒晶析における貧溶媒添加温度としては、使用する脂肪族ジカルボン酸ジエステルの種類と含まれるバニリンの濃度に依存するが、精製バニリンの粒径制御、濾過における母液との分離向上の観点から、45〜25℃であることが好ましく、より好ましくは40〜30℃である。貧溶媒の添加方法としては、特に限定されないが、自発的な結晶の析出に必要な量をまず添加し、30〜60分間撹拌して結晶析出を行った後に、残りの量を添加することが好ましい。自発的な結晶の析出に必要な量は用いた溶媒の組み合わせによって異なるが、例えば、脂肪族ジカルボン酸ジエステルとしてマレイン酸ジブチル、貧溶媒としてn−ヘプタンを用いる場合、バニリン溶液100質量部に対して10〜40質量部、より好ましくは20〜30質量部を添加して、結晶の析出を確認した後に、残りのn−ヘプタンを添加することが好ましい。貧溶媒添加後に冷却を行う場合、最終的な到達温度としては、精製バニリンの収率と、冷却に必要なエネルギーの観点から10〜−10℃であることが好ましく、より好ましくは5〜−5℃である。目標とする温度に到達した後、その温度を保ちつつ好ましくは30分以上、より好ましくは60分以上撹拌を行い、結晶の熟成を行うことが収率をより向上させる観点から好ましい。
本実施形態において、よりバニリンの製造効率を向上させる観点から、工程(B)における晶析母液から、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルと炭化水素溶媒とを分離する工程(C)と、工程(C)で得られた脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステル及び/又は炭化水素溶媒を再利用する工程(D)と、をさらに実施することが好ましい。
(工程(C))
工程(C)では、工程(B)における晶析母液から、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルと炭化水素溶媒とを分離することにより、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルと炭化水素溶媒を後続する工程(D)に供することができる。ここで、晶析母液は、工程(B)の貧溶媒晶析において析出する結晶以外の溶液部分を意味する。工程(C)における分離操作としては、以下に限定されないが、例えば、蒸留、溶媒を用いた分配抽出等が挙げられる。
(工程(D))
工程(D)では、工程(C)で得られた脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステル及び/又は炭化水素溶媒を再利用することにより、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルと炭化水素溶媒を廃棄することなく再度工程(A)及び(B)に供することができる。工程(C)で得られた脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルは、工程(A)に供することができ、工程(C)で得られた炭化水素溶媒は、工程(B)に供することができる。工程(D)では、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルを工程(A)に再利用する操作あるいは炭化水素溶媒を工程(B)に再利用する操作を単独で行ってもよく、これらの操作の双方を行ってもよい。また、工程(D)において脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステル及び/又は炭化水素溶媒を再利用する前に、これらに同伴する不純物を常法により除去する操作を行ってもよい。
(追加精製工程)
本実施形態においては、少なくとも工程(A)及び(B)を実施することにより、あるいは必要に応じてさらに工程(C)及び(D)を実施することにより、精製バニリンを得ることができるが、より純度を向上させる観点から、さらに追加精製工程を実施してもよい。かかる追加精製工程としては、以下に限定されないが、例えば、精製バニリンを水又は含水アルコールに溶解させて得られる溶液を炭化水素溶媒で抽出することにより工程(A)に由来する不純物(脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステル)を除去する工程と、さらに冷却晶析を行うことで工程(B)に由来する不純物(貧溶媒)を除去する工程と、を含むことができる。これらは種々公知の精製工程を適用して実施することもできる。
[組成物]
本実施形態に係る組成物は、97.0質量%以上99.99質量%以下のバニリンと、0.001質量%以上1質量%以下の脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルと、0.001質量%以上1質量%以下の炭化水素溶媒と、を含む。上述した本実施形態に係るバニリンの製造方法を実施することで、本実施形態の組成物を好ましく得ることができる。
本実施形態に係る組成物は、食品用途における品質の観点から、97.0質量%以上99.99質量%以下のバニリンと、0.001質量%以上0.01質量%以下の脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルと、0.001質量%以上0.01質量%以下の炭化水素溶媒と、を含むことがより好ましい。上述した本実施形態に係るバニリンの製造方法において、特に追加精製工程を実施することで、本実施形態の組成物を好ましく得ることができる。
本実施形態に係る組成物の形状は特に限定されず、種々の形態をとりうるが、食品用途における便宜上、結晶であることが好ましい。この場合、分光測色計により評価される本実施形態に係る組成物(精製バニリンの結晶)の反射光の色彩値はL*a*b*表色系において、L*値は88〜96、a*値は−4〜+4、b*値は0〜+8であることが好ましく、より好ましくはL*値は90〜96、a*値は−3〜+3、b*値は0〜+6である。本実施形態に係るバニリンの製造方法を実施することにより、上記色彩値を満たす組成物を好ましく得ることができる。
以下、実施例によって本実施形態を更に詳細に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に限定されるものではない。
(純度の測定)
後述する実施例で使用した粗製バニリン及び得られた精製バニリン結晶の純度は、次のように測定した。すなわち、バニリン結晶を分析用グレードの酢酸エチルに溶解した後、ガスクロマトグラフィー(GC)により分析を行い、得られたクロマトグラムにおいて酢酸エチルに由来するピークを除いた全ピーク面積合計値に占めるバニリンのピーク面積値の割合を純度とした。分析条件については次の通りとした。
装置:Aligent GC6850N
カラム:HP−1(Agilent社製) 30m×0.25mm×0.25μm
キャリアガス:窒素、0.7mL/min
オーブン温度:100℃にて4min保持後、10℃/min昇温、300℃にて16min保持
注入口:300℃、スプリット比 100:1
検出器:FID検出器、300℃
(実施例1−1)
容積100mLの二口フラスコ、温度計、蒸留ヘッド、リービッヒ冷却管及びパーキントライアングルを組み立てた蒸留装置に、調製した粗製バニリン(発酵により得られた培養液の抽出濃縮物;純度92.8%;分光測色計(日本電色工業株式会社製 SE7700)により測定した色彩値L*=67.8、a*=2.4、b*=43.2)10.0g、マレイン酸ジブチル50.0gを導入し、0.5kPaにて減圧蒸留を行った。前留画分(塔頂温度126℃以下)として1.2gを系外に排出した後、本留画分(塔頂温度126℃)として57.5gを得た。一方、蒸留残渣として褐色固体0.4gを得た。また、本留画分は25℃にて16時間静置しても結晶が析出しなかった。得られた本留画分56.7gを300mL丸底フラスコに移し、マグネチックスターラーにて撹拌しつつ温水浴により30℃に保持した。ここにn−ヘプタン15.0gを加えて30分撹拌し、結晶を析出させた。さらにn−ヘプタン45.0gを追加して30分間撹拌した後、氷浴に移して4℃に冷却し、その温度で1時間撹拌して結晶を完全に析出させた。このようにして得られた結晶を含むスラリーをブフナーろうとを用いてダイヤフラムポンプで吸引濾過して結晶と母液に分離し、さらに結晶をn−ヘプタン20.0gで2回リンスして母液を除去した後、減圧下に乾燥し、白色の精製バニリン結晶7.5gを得た。この精製バニリン結晶の純度は98.8%であり、残留溶媒としてn−ヘプタン0.6%、マレイン酸ジブチル0.2%を含有していた。得られた精製結晶を分光測色計により評価したところ、色彩値はL*=90.8、a*=−2.7、b*=7.6であった。
このように、本実施形態に係るバニリンの製造方法によれば、特殊な装置を使用することなく、工業的に十分な効率で、高純度かつ良好な性状の精製バニリン結晶が得られることが示された。
(実施例1−2)
実施例1で得られた母液をGC分析したところ、その組成はn−ヘプタン88.6%、バニリン0.3%、マレイン酸ジブチル10.7%であった。容積300mLの四口フラスコ、温度計、蒸留ヘッド、リービッヒ冷却管及びパーキントライアングルを組み立てた蒸留装置に、この母液144.6gを導入し、1気圧下にて蒸留を行った。残渣温度が130℃になるまで留出を行い、留出液として回収n−ヘプタン83.1g(純度99.8%)及び残渣60.9g(GC組成:ヘプタン88.6%、バニリン0.3%、マレイン酸ジブチル10.7%)を得た。残渣を冷却した後、3.5kPaに減圧し、50℃に加熱して残存しているn−ヘプタンを留去(回収せず)し、回収マレイン酸ジブチル49.5g(純度93.2%,バニリン3.6%,残留n−ヘプタン0.6%)を得た。
このように、本実施形態における工程(C)を実施することで、多くのマレイン酸ジブチル及びn−ヘプタンを回収でき、再利用可能となることが示された。
(実施例1−3)
精製バニリンの純度をより高めるべく、次の精製を実施した。まず、温度計を装着した容積100mLの二口フラスコに実施例1で得られた精製バニリン結晶7.3gを導入し、水7.3gとn−ヘプタン36.3gを加えて、65℃の水浴で加熱、30分間撹拌して、結晶を溶解し、結晶に含まれる不純物をn−ヘプタンへ抽出した。そのままの温度を保った状態でn−ヘプタン相を取り除いた。この水相に再びn−ヘプタン36.3gを加えて65℃の水浴で加熱、30分間撹拌してもう一度抽出を行った。得られた水相にエタノール7.3g及び水50.9gを加えて60℃に加熱した後、ゆっくりと5℃まで冷却し、その温度で1時間撹拌して結晶を完全に析出させた。このようにして得られた結晶を含むスラリーをブフナーろうとを用いてダイヤフラムポンプで吸引濾過して結晶と母液に分離し、さらに結晶を水3.0gで2回リンスして母液を除去した後、減圧下にデシケーターにて乾燥し、白色の精製バニリン結晶7.1gを得た。この精製結晶の純度は99.9%であり、残留溶媒としてn−ヘプタン0.02%、マレイン酸ジブチル0.005%を含有していた。色彩値はL*=94.7、a*=−1.7、b*=5.0であった。
このように、本実施形態に係るバニリンの製造方法において、精製工程を加えることにより、特殊な装置を使用することなく、工業的に十分な効率で、さらに高純度かつ良好な性状の精製バニリン結晶が得られることが示された。
(実施例2)
容積200mLの四口フラスコ、温度計、蒸留ヘッド、リービッヒ冷却管及びパーキントライアングルを組み立てた蒸留装置に、実施例1で使用した粗製バニリン10.0g、アジピン酸ジブチル60.0gを導入し、0.1kPaにて減圧蒸留を行った。前留画分(塔頂温度104℃以下)として1.8gを系外に排出した後、本留画分(塔頂温度104℃)として66.9gを得た。一方、蒸留残渣として褐色固体0.7gを得た。また、本留画分は25℃にて16時間静置しても結晶が析出しなかった。得られた本留画分66.5gを300mL丸底フラスコに移し、マグネチックスターラーにて撹拌しつつ温水浴により30℃に保持した。ここにシクロヘキサン45.0gを加えて30分撹拌し、結晶を析出させた。さらにシクロヘキサン45.0gを追加して30分間撹拌した後、氷浴に移して4℃に冷却し、その温度で1時間撹拌して結晶を完全に析出させた。このようにして得られた結晶を含むスラリーをブフナーろうとを用いて、ダイヤフラムポンプで吸引濾過して結晶と母液に分離し、結晶をシクロヘキサン20.0gで2回リンスして母液を除去した後、減圧下に乾燥し、白色の精製バニリン結晶6.4gを得た。この精製バニリン結晶の純度は97.7%であり、残留溶媒としてシクロヘキサン0.4%、アジピン酸ジブチル1.9%を含有していた。得られた精製結晶を分光測色計により評価したところ、色彩値はL*=89.1、a*=−1.5、b*=2.3であった。
このように、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステル及び炭化水素溶媒の種類を変更した場合でも、特殊な装置を使用することなく、工業的に十分な効率で、さらに高純度かつ良好な性状の精製バニリン結晶が得られることが示された。
(実施例3)
米国特許4,163,759号明細書の実施例3に従い、グリオキシル酸50質量%水溶液29.6g(0.20mol)とグアイアコール31.0g(0.25mol)を出発原料にバニリンを調製した。反応混合物のトルエン抽出液から減圧下に溶媒を除去して粗バニリンの赤褐色結晶22.4g(GC組成:トルエン3.3%、グアイアコール16.1%、バニリン80.5%、色彩値:L*=42.4、a*=−10.1、b*=19.6)を得た。
容積200mLの三口フラスコ、温度計、蒸留ヘッド、リービッヒ冷却管及びパーキントライアングルを組み立てた蒸留装置に、上記で得た粗バニリンとマレイン酸ジブチル(90.2g)を導入し、0.2kPaにて減圧蒸留を行った。留出物の分画は行わず、塔頂温度63〜111℃として淡黄色の留出液105.7gを得た。一方、蒸留残渣として褐色固体4.9gを得た。また、本留画分は25℃にて16時間静置しても結晶が析出しなかった。得られた本留画分全量を500mL丸底フラスコに移し、マグネチックスターラーにて撹拌しつつ温水浴により30℃に保持した。ここにn−ヘプタン27.0gを加えて30分撹拌し、結晶を析出させた。さらにn−ヘプタン81.0gを追加して30分間撹拌した後、氷浴に移して4℃に冷却し、その温度で1時間撹拌して結晶を完全に析出させた。このようにして得られた結晶を含むスラリーをブフナーろうとを用いてダイヤフラムポンプで吸引濾過して結晶と母液に分離し、さらに結晶をn−ヘプタン36.0gで2回リンスして母液を除去した後、減圧下に乾燥し、白色の精製バニリン結晶12.8gを得た。この精製結晶の純度は99.3%であり、不純物としてグアイアコール0.07%、残留溶媒としてn−ヘプタン0.1%、マレイン酸ジブチル0.4%を含有していた。得られた精製結晶を分光測色計により評価したところ、色彩値はL*=94.4、a*=−0.8、b*=1.6であった。
このように、本実施形態に係るバニリンの製造方法によれば、合成された粗バニリンを用いた場合でも、特殊な装置を使用することなく、工業的に十分な効率で、高純度かつ良好な性状の精製バニリン結晶が得られることが示された。
(比較例1)
容積200mLの四口フラスコ、温度計、蒸留ヘッド、リービッヒ冷却管及びパーキントライアングルを組み立てた蒸留装置に、実施例1で使用した粗製バニリン10.0g、ジベンジルエーテル90.0gを導入し、0.1kPaにて減圧蒸留を行った。塔頂温度111℃にて留出が開始したが、初留液におけるバニリンが過飽和状態であったことに起因し、ただちにリービッヒ冷却管において結晶の析出が発生し、流路の閉塞により蒸留の続行が不可能となった。
(比較例2)
容積100mLの二口フラスコ、温度計、蒸留ヘッド、リービッヒ冷却管及びパーキントライアングルを組み立てた蒸留装置に、実施例1で使用した粗製バニリン10.0g、フタル酸ジエチル50.0gを導入し、0.1kPaにて減圧蒸留を行った。前留画分(塔頂温度108℃以下)として1.2gをカットした後、本留画分(塔頂温度108℃)として57.8gを得た。また、蒸留残渣として褐色固体0.4gを得た。本留画分は25℃にて16時間静置しても結晶析出しなかった。得られた本留画分56.6gを300mL丸底フラスコに移し、マグネチックスターラーにて撹拌しつつ30℃に保持した。ここにn−ヘプタン100.0gを加えて晶析を試みたが、バニリンが存在することでフタル酸ジエチルへのn−ヘプタンの溶解度が低下したことに起因し、n−ヘプタンが相分離してしまい、バニリンを析出させることができなかった。

Claims (5)

  1. 粗バニリンと脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルとを含む溶液を蒸留し、バニリン溶液を得る工程(A)と、
    前記バニリン溶液を貧溶媒晶析に供する工程(B)と、
    を含み、
    前記貧溶媒晶析において、炭化水素溶媒を用いる、バニリンの製造方法。
  2. 前記脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルが、マレイン酸ジブチル、コハク酸ジブチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル及びこれらの混合物からなる群より選択される、請求項に記載のバニリンの製造方法。
  3. 前記炭化水素溶媒が、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン及びこれらの混合物からなる群より選択される、請求項1又は2に記載のバニリンの製造方法。
  4. 前記工程(B)における晶析母液から、前記脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルと前記炭化水素溶媒とを分離する工程(C)と、
    前記工程(C)で得られた脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステル及び/又は炭化水素溶媒を再利用する工程(D)と、
    をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のバニリンの製造方法。
  5. 97.0質量%以上99.99質量%以下のバニリンと、
    0.001質量%以上1質量%以下の脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルと、
    0.001質量%以上1質量%以下の炭化水素溶媒と、
    を含む、組成物。
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