JPH0678021B2 - プリンタ−用転写材 - Google Patents

プリンタ−用転写材

Info

Publication number
JPH0678021B2
JPH0678021B2 JP7969487A JP7969487A JPH0678021B2 JP H0678021 B2 JPH0678021 B2 JP H0678021B2 JP 7969487 A JP7969487 A JP 7969487A JP 7969487 A JP7969487 A JP 7969487A JP H0678021 B2 JPH0678021 B2 JP H0678021B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
transfer material
biaxially oriented
transfer
intermediate layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7969487A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63247076A (ja
Inventor
富夫 片山
隆 山岸
秀雄 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP7969487A priority Critical patent/JPH0678021B2/ja
Publication of JPS63247076A publication Critical patent/JPS63247076A/ja
Publication of JPH0678021B2 publication Critical patent/JPH0678021B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/40Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used characterised by the base backcoat, intermediate, or covering layers, e.g. for thermal transfer dye-donor or dye-receiver sheets; Heat, radiation filtering or absorbing means or layers; combined with other image registration layers or compositions; Special originals for reproduction by thermography
    • B41M5/42Intermediate, backcoat, or covering layers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はプリンター用転写材に関し、更に詳しくは耐久
性,転写性,熱安定性,寸法安定性,走行性に優れたプ
リンター用転写材に関する。
〈従来技術〉 プリンター用転写材の基本的な構成は、基体と該基体の
片面に塗布したインク層からなる。
従来、この基体として、二軸配向ポリエステルフイルム
が耐薬品性,強度,弾性率,耐熱性,結晶性,高融点等
の優れた性質を有する点から広く用いられている。
ところで、プリンター用転写材は、繰返し使用される使
い方が強まり、かつこの繰返し使用の回数も年々増大の
傾向にあり、従来の二軸配向ポリエステルフイルムで
は、例えばドットインパクト方式による転写時における
印字部の打たれ残りによるフイルムの変形や伸びが生じ
たり、また感熱転写方式では熱による変形等が生じる等
問題があった。更にまた、ポリエステルフイルムに塗布
したインク層が反対面(走行面)に転写してリボンの走
行面を汚し、これが走行系のガイドポスト等の接触部に
徐々にインクを蓄積させる等の走行トラブルがあった
り、更にまた、繰り返し使用時にいわゆるインク切れを
生じ、徐々にインクの鮮明性が悪くなり、ついには転写
不能になる等の問題があった。
〈本発明の目的〉 本発明の目的は、上述の問題を解消し、繰返し使用に適
する耐久性,転写性,熱安定性,寸法安定性,走行性,
印字の鮮明性に優れたプリンター用転写材を提供するこ
とにある。
〈発明の効果・構成〉 本発明の目的は、本発明によれば、厚さ1〜25μmの、
下記(イ)〜(ハ)の特性を満足する二軸配向ポリエス
テルフイルムの片面に、厚さ0.2〜1.5μmの、マイクロ
ポーラス構造を有する中間層を設け、更に該中間層の上
に厚さ1〜10μmの転写インク層を設けてなるプリンタ
ー用転写材によって達成される。
フイルム特性: (イ)縦方向のヤング率が450〜800kg/mm2である。
(ロ)縦方向及び横方向の150℃での熱収縮率が7%以
下である。
(ハ)フイルム表面の三次元粗さ計で測定した突起数
(Y:個/mm2)と突起高さ(X:μm)との関係を表わす
突起分布曲線がlog10Y>1.3の領域において下記式
(1) log10Y=−1.8X+3.9 …(1) で表わされる線と交差せず、更に該突起分布の最大値及
び該最大値を越えた部分の曲線が下記式(2) log10Y≧−3.6X+2.8 …(2) を満足する範囲にある。
本発明におけるポリエステルとは芳香族ジカルボン酸を
主たる酸成分とし、脂肪族グリコールを主たるグリコー
ル成分とするポリエステルである。かかるポリエステル
は実質的に線状であり、そしてフイルム形成性を有す
る。芳香族ジカルボン酸とは、たとえばテレフタル酸,
ナフタレンジカルボン酸,イソフタル酸,ジフェノキシ
エタンジカルボン酸,ジフェニルジカルボン酸,ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸,ジフェニルスルホンジカル
ボン酸,ジフェニルケトンジカルボン酸,アンスラセン
ジカルボン酸等である。脂肪族グリコールとは、例えば
エチレングリコール,トリメチレングリコール,テトラ
メチレングリコール,ペンタメチレングリコール,ヘキ
サメチレングリコール,デカメチレングリコール等の如
き炭素数2〜10のポリメチレングリコールあるいはシク
ロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオール等であ
る。
本発明において、ポリエステルとしては例えばアルキレ
ンテレフタレート及び/又はアルキレンナフタレートを
主たる構成成分とするものが好ましく用いられる。かか
るポリエステルのうちでも例えばポリエチレンテレフタ
レート,ポリエチレン−2,6−ナフタレートはもちろん
のこと、例えば全ジカルボン酸成分の80モル%以上がテ
レフタル酸及び/又は2,6−ナフタレンジカルボン酸で
あり、全グリコール成分の80モル%以上がエチレングリ
コールである共重合体が特に好ましい。その際全酸成分
の20モル%以下のジカルボン酸はテレフタル酸及び/又
は2,6−ナフタレンジカルボン酸以外の上記芳香族ジカ
ルボン酸であることができ、また例えばアジピン酸,セ
バチン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサン
−1,4−ジカルボン酸の如き脂肪族ジカルボン酸等であ
ることができる。また、全グリコール成分の20モル%以
下は、エチレングリコール以外の上記グリコールである
ことができ、あるいは例えばハイドロキノン,レゾルシ
ン,2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の
如き芳香族ジオール;1,4−ジヒドロキシメチルベンゼン
の如き芳香環を含む脂肪族ジオール;ポリエチレングリ
コール,ポリプロピレングリコール,ポリテトラメチレ
ングリコール等の如きポリアルキレングリコール(ポリ
オキシアルキレングリコール)等であることもできる。
また、本発明におけるポリエステルには、例えばヒドロ
キシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸;ω−ヒドロキシカ
プロン酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシカルボン酸に
由来する成分を、ジカルボン酸成分およびオキシカルボ
ン酸成分の総量に対し20モル%以下で含有するものも包
含される。さらに本発明におけるポリエステルには実質
的に線状である範囲の量、例えば全酸成分に対し2モル
%以下の量で、3官能以上のポリカルボン酸又はポリヒ
ドロキシ化合物、例えばトリメリット酸,ペンタエリス
リトール等を共重合したものも包含される。
上記ポリエステルは、それ自体公知であり、且つそれ自
体公知の方法で製造することができる。
上記ポリエステルとしては、O−クロロフェノール中の
溶液として35℃で測定して求めた固有粘度が約0.4〜約
0.9のものが好ましい。
また、上述のポリエステルは必要に応じて、安定剤,着
色剤,酸化防止剤等の添加剤を含有するものであっても
よい。
本発明における二軸配向ポリエステルフイルムは、上述
のポリエステルから製造される二軸配向フイルムであ
る。このフイルムは縦方向のヤング率450〜800kg/mm2
好ましくは500〜750kg/mm2の特性を有するものである。
なお、フイルムの縦方向はインキ転写リボンの長手方向
と一致する。この縦方向のヤング率が450kg/mm2未満で
あると、フイルムが伸びやすく、弾性回復しにくいた
め、転写リボンとして用いて印字すると、印字部は印字
圧力による塑性変形が生じ、必要以上に太く印字される
等印字の鮮明性が悪く、又該変形のため転写リボンの巻
取りの取扱い性が劣る等で好ましくない。また、縦方向
のヤング率が800kg/mm2を越えると、剛性が強いため、
印字の圧力のためにフイルムが裂けやすくなり、好まし
くない。
又、本発明におけるポリエステルフイルムの厚さは1〜
25μmが汎用的であり、好ましくは2〜10μm、更に好
ましくは3〜8μmである。フイルムの厚さが上述の範
囲よりも薄いと強度が不足して、転写リボンとしたとき
の適性に欠け、更には加工適性の面からも劣ったものと
なり、一方上述の範囲よりも厚いと、特に感熱転写方式
では熱伝達に時間がかかり記録速度を速めてしかも鮮明
な転写画質を得るには適さなくなるので好ましくない。
本発明における二軸配向ポリエステルフイルムは、上述
の縦方向ヤング率及び厚さを有するが、更に転写インク
層を設ける表面が三次元粗さ計で測定した突起数(Y:個
/mm2)と突起高さ(X:μm)との関係を表わす突起分
布曲線がlog10Y>1.3の領域において、下記式(1)で
表わされる線と交差せず、更に該突起分布の最大値及び
該最大値を越えた部分の曲線が下記式(2)を満足する
範囲にある表面特性を有する。
log10Y=−1.8X+3.9 …(1) log10Y≧−3.6X+2.8 …(2) フイルム表面粗さが式log10Y≧−3.6X+2.8で表わされ
る直線を下まわるか或いは最大値を越えた部分で交差す
る(特に突起高さが大きい部分が交差して下側に下る如
き)突起分布を呈する場合には、インク層を塗工した後
にロールに巻いたときフイルムの反対面(走行面)に該
インクが転写しやすくなり、リボンの走行面を汚し、こ
れがリボンの走行系のガイドポスト等の接触部に徐々に
インクを蓄積させ、リボンの走行を阻害し、極端な場合
にはリボンが動かなくなる等のトラブルを生じ、その
他、フイルムの滑り性が悪くなる結果、加工時にフイル
ムにしわが入ったりするので、好ましくない。また、フ
イルムの表面粗さが上記式(1)と交差する突起分布を
呈する程粗れている場合には、印字の鮮明さが悪くな
り、又サーマルヘッドの摩耗の原因となり、実用上問題
となるので好ましくない。
上述のフイルム表面は、更に、多重干渉反射式顕微鏡
(Tl単色光)で測定した突起数(個/mm2)と突起高さ
(h:μm)が 1.5≧h>1.0 …10個/mm2以下 1.0≧h>0.75 …1〜30個/mm2 0.75≧h>0.5 15〜120個/mm2 0.5≧h>0.25 80個/mm2以上 を満足することが好ましい。この表面特性を満足するこ
とは、インク層のフイルム反対面への転写を防止する点
から、また印字の鮮明性の面から、特に好ましい。
又、フイルム表面の最大突起高さは3μm以下、更に1.
5μm以下であることが望ましい。
本発明における二軸配向ポリエステルフイルムの上述の
表面粗さは、フイルム中に不活性無機,有機微粒子等を
添加することによって形成するのが好ましい。この不活
性微粒子を用いる場合は、平均粒径が0.01〜10μmの粒
子を0.01〜5重量%、更には平均粒径が0.03〜4μmの
粒子を0.01〜1.5重量%添加するのが好ましい。この
際、添加する不活性無機,有機の微粒子は単成分でもよ
く、二成分ないしはそれ以上を同時に用いてもよい。
上述の不活性微粒子としては、本発明においては、好ま
しくは二酸化ケイ素(水和物,ケイ藻土,ケイ砂,石
英等を含む);アルミナ;SiO2分を30重量%以上含
有するケイ酸塩(例えば非晶質或いは結晶質の粘土鉱
物,アルミノシリケート(焼成物や水和物を含む)、温
石綿,ジルコン,フライアッシュ等)、Mg,Zn,Zr,及
びTiの酸化物;Ca,及びBaの硫酸塩;Li,Na及びCaの
リン酸塩(1水素塩や2水素塩を含む);Li,Na,及び
Kの安息香酸塩;Ca,Ba,Zn,及びMnのテレフタル酸
塩;Mg,Ca,Ba,Zn,Cd,Pb,Sr,Mn,Fe,Co,及びNiのチタン
塩酸;Ba,及びPbのクロム酸塩;炭素(例えばカー
ボンブラック,グラフイト等);ガラス(例えばガラ
ス粉,ガラスビーズ等);Ca及びMgの炭酸塩;ホタ
ル石;及びZnSが例示される。更に好ましくは、無水
ケイ酸,含水ケイ酸,酸化アルミニウム,ケイ酸アルミ
ニウム(焼成物,水和物等を含む),燐酸1リチウム,
燐酸3リチウム,燐酸ナトリウム,燐酸バリウム,酸化
チタン,安息香酸リチウム、これらの化合物の複塩(水
和物を含む)、ガラス粉,粘土(カオリン,ベントナイ
ト,白土等を含む)、タルク,ケイ藻土,炭酸カルシウ
ム等が例示される。
これらの不活性微粒子を含有するポリエステルは、通常
ポリエステルを形成するための反応時、例えばエステル
交換法による場合のエステル交換反応中あるいは重縮合
反応中の任意の時期、又は直接重合法による場合の任意
の時期に、不活性微粒子(好ましくはグリコール中のス
ラリーとして)を反応系中に添加することにより製造す
ることができる。好ましくは、重縮合反応の初期例えば
固有粘度が約0.3に至るまでの間に、不活性微粒子を反
応系中に添加するのが好ましい。
更に、本発明における二軸配向ポリエステルフイルム
は、150℃で30分熱処理したときの縦及び横方向の熱収
縮率が7%以下であることが好ましく、更に好ましくは
4%以下、特に好ましくは2%以下である。この熱収縮
率が7%より大きい場合は弛緩処理時の巾収縮が大きく
なるだけでなくプリンター用転写材に加工する段階即
ち、塗布,乾燥等の工程で収縮を起こすことによる厚斑
の悪化,歩留の低下等をもたらすので好ましくない。ま
たこの熱収縮率が0%未満のときは、弛緩を2つのロー
ル間の速度差で行う方式の場合には加熱ロールでしわが
発生し、またベースフイルムをロール形状のままプリン
ター用転写材に加工する迄の間放置することによってロ
ール表面の縦方向にしわが発生し、更にはプリンター用
転写材加工工程中での中間製品ロール表面にしわが発生
するので好ましくない。これらのしわはフイルムの横方
面の熱膨脹が熱収縮より大きいときに発生するものと推
定される。
更に、使用時の問題点としては、熱収縮率が上述の範囲
を外れると特に感熱プリンター用の転写リボンに用いた
ときにリボンの変形が激しく、印字の鮮明性が劣るとと
もに該変形のため転写リボンの巻取り取扱い性が劣るよ
うになり、またドットインパクト方式においても熱収縮
率が7%を越える程のものは、印字部の変形が生じやす
くなり、好ましくない。
更に、上記二軸配向ポリエステルフイルムは無荷重の状
態で70℃の熱風中に1時間曝した時の熱収縮率が縦方向
で0.10%以下であることが好ましく、更に好ましくは0.
08%以下である。このようなフイルムを基体として加工
したプリンター転写材は加工工程、特に乾燥,エージン
グ等での巻きじまりが生じにくく、インクの反対面(走
行面)への転写を抑えるためにより好ましい。
本発明における二軸配向ポリエステルフイルムは、上述
の特性を満足するものであればその製造法によって特に
制限を受けないが、通常所定割合の微粒子を含有するポ
リエステルを溶融し、スリット状のダイからシート状に
押出し、キャステイングドラムで冷却固化して未延伸シ
ートとなし、続いて該未延伸シートを二軸方向に延伸し
て製品(フイルム)となし、更に加熱処理(ヒートセッ
ト)、横方向の熱収縮率の調節処理、次いで縦弛緩処理
することによって製造される。
その際、本発明の要件を好適に満足するには、例えば一
段目延伸は温度(例えば縦方向延伸温度T1)を(Tg−1
0)〜(Tg+45)℃の範囲(但し、Tg:ポリエステルのガ
ラス転移温度)とし、延伸倍率を2.5〜6.0倍、更には3.
5〜5.5倍とするのが好ましく、また二段目延伸は温度
(例えば横方向延伸温度:T2)を(T1+15)〜(T1+4
0)℃範囲とし、延伸倍率を2.5〜4.0倍、更には2.8〜3.
7倍とするのが好ましい。更に得られる二軸延伸フイル
ムは好ましくは150〜245℃、更に好ましくは170〜240℃
の範囲の温度で1〜200秒程度熱固定する。
更に又、通常テンターにおける熱処理条件を調節して横
方向の熱収縮率を調整し、その後ひき続いて縦弛緩処理
を行うとよい。横方向の熱収縮率の調節は、通常縦弛緩
処理前に行う。通常テンターにおける熱処理時に調節さ
れる。例えば横方向の熱収縮率が不足している場合には
上記熱処理時にフイルムを幅方向に延き伸すと良く、ま
た熱収縮率が大きすぎる場合には上記熱処理時にフイル
ムを幅方向に弛緩させるとよい。更に具体的には熱処理
温度160℃のときには全幅に対し9〜13%弛緩させると
よく、170℃のときには5〜11%弛緩させるとよく、180
℃のときには1〜8%弛緩させるとよく、200℃の時に
は0〜5%緊張もしくは弛緩させるとよく、205℃のと
きには3〜−2%延き伸し乃至弛緩させるとよく、また
220℃のときには1〜−6%延き伸し乃至弛緩させると
よい。
縦方向に弛緩する方法としては、例えば空気力による浮
遊処理方式で加熱低張力下、非接触状態で弛緩する方
式;夫々ニップロールを有する加熱ロールと冷却ロール
間で速度差を与えることによって弛緩する方式又は、テ
ンター内でフイルムを把持したクリップの進行速度を逐
次狭めることによって縦方向に弛緩する方法等がある
が、縦方向に弛緩できる方式であればいずれの方式も用
いることができる。
縦方向に弛緩する時の温度は(Tg+20)℃以上(熱処理
温度−30)℃以下、好ましくは(Tg+30)℃以上(熱処
理温度−40)℃以下である。(Tg+20)℃より低い温度
では、Tg近傍における熱収縮率を充分下げることができ
ず、また(熱処理温度−30)℃より高い温度では縦方向
の弛緩量は多くなるも横方向の収縮も大きくなり、本発
明の目的の一つである横方向の熱収縮率を満足させるこ
とができなくなるだけでなく、横方向の機械特性を低下
させ、更には厚み斑を悪化させ、また弛緩を2つのロー
ル間の速度差で行う方式の場合には、加熱ロール上での
幅収縮によりフイルム面上横方向にスクラッチを発生さ
せる為好ましくない。縦方向の弛緩量は熱処理温度によ
っても異るが、弛緩時のフイルム張力が10kg/cm2以上80
kg/cm2以下、好ましくは20kg/cm2以上60kg/cm2以下にな
るように、例えば弛緩を2つのロール間の速度差で行う
方式の場合には、加熱ロールに対し冷却ロールの速度を
調節するのが好ましい。フイルム張力が10kg/cm2未満の
場合はフイルムがたるみ、しわが発生するし、張力が80
kg/cm2より大きくなる場合は熱収縮率を充分下げること
ができない。
上述の弛緩処理によって、当該弛緩処理の温度以上にお
ける縦方向の熱収縮率は塗工物の巻きじまりに影響を及
ぼさなくなる。従来の縦弛緩によると縦方向の弛緩だけ
でなく横方向にも収縮を起し、従って横方向の熱収縮率
も小さくなる。
かくして得られる二軸配向ポリエステルフイルムは、通
常、表裏面とも同じ表面特性を呈する。この場合、中間
層を設ける面は表面でも裏面でもよい。
本発明における中間層はマイクロポーラス構造を有する
中間層であり、該マイクロポーラス構造はその大きさが
円相当直径で0.02〜5μm、更には0.1〜1.5μm、特に
0.1〜1.0μmであることが好ましく、またその個数は1,
000〜1,000,000個/mm3、更には2,000〜100,000個/m
m3、特に2,000〜50,000個/mm3であることが好ましい。
この中間層はプリンター用転写基材である二軸配向ポリ
エステルフイルムと転写インク層の間にあって、転写材
を繰返し使用してもインク切れを生ずることが少なく、
印字の鮮明度を永く保つ役割をもつ。マイクロポーラス
構造を有する中間層は、インパクトプリンターにおける
印字時のインパクト衝撃によって適度な圧縮変形を生
じ、滑らかな印字切れを生じ、すなわち鮮明な印字を打
ち出す効果を奏し、又、熱転写方式で代表されるノンイ
ンパクトプリンターにおいてはマイクロポーラス構造の
蓄熱作用によって、サーマルヘッドからの伝熱が効果的
に行われ、印字エネルギーの低減、更には印字速度の向
上に効果を発揮する。
一方、マイクロポーラス構造性を有しない中間層を単に
介在させただけでは、上記の作用効果は全く得られず、
むしろプリンターインキの転写性を失う場合さえある。
本発明におけるマイクロポーラス構造は、適度な圧縮弾
性を有する一方で、著しい熱伝導率の低下のない構造が
望ましい。
これらのマイクロポーラス構造を中間層に形成させる方
法とには、たとえば二軸配向ポリエステルフイルムの製
造工程で、或いは該工程とは別の工程でフイルムにマイ
クロポーラス構造を有する層を積層する方法;多層から
なるポリエステルフイルムの一層に発泡,凹凸処理,エ
ッチング処理等の処理を行う方法;ポリエステルフイル
ムに発泡性塗布材を塗布し、次いで発泡処理を行なう方
法等を挙げることができる。これらの方法以外にも上述
のマイクロポーラス構造を形成し得る方法を用いること
ができる。これらのうち、経済的理由と技術的な特徴か
ら、発泡性塗布材を塗布し、発泡させる方法が好まし
い。
更に、発泡性塗布材を基材の二軸配向ポリエステルフイ
ルムに塗布し、マイクロポーラス構造を形成させる方法
については実施例で詳しく述べるが、その発泡性塗布材
はポリエステルフイルムとの界面での接着性が良好であ
るバインダー組成物に発泡剤を配合してなる構成を基本
とし、これには架橋剤,助剤,調整剤等の他の添加剤を
加えることもできる。又、ポリエステルフイルムとの接
着性が不十分な配合系にあっては、ポリエステルフイル
ムと中間層の間に接着性付与層を別に設けるとか、コロ
ナ処理で代表される物質的処理をフイルムの表面に施し
たのち、中間層を設ける方法を用いるとよい。
本発明における中間層は、その厚さが0.2〜1.5μmであ
る。この厚さが薄すぎてもまた厚くなりすぎても中間層
としての作用効果が発現しなくなり、好ましくない。
本発明において転写インク層は、バインダー成分,着色
成分に加えて、必要に応じて柔軟剤,可撓剤,分散剤,
平滑剤などを適宜添加して構成される。
インク成分としては例えばカルナウバワックス,パラフ
ィンワックス,n−脂肪酸アルキルエステル等の如きワッ
クス類,塩ビ系ポリマー,塩ビ−酢ビ共重合系ポリマー
等の如きバインダー成分,着色剤,その他成分が用いら
れる。
着色剤としては、通常カーボンブラックを主体とし、そ
の他各種の染料、あるいは有機,無機の顔料が用いられ
る。他の例としては、着色剤としてニグロシン,メチル
バイオレット,アルカリブルー等を用い、水,ヒマシ
油,グリセリン,アルコール,ワセリン,オレイン酸,
パラフィン等を3〜4種適量組合せるものがあげられ
る。場合によっては転写インクには昇華型のものも含ん
でよい。
転写インク層の形成は、通常の方法、例えば溶剤を添加
した状態でグラビア,リバース,スリットダイ方式など
の溶液塗工方法、あるいはホットメルト塗工などを用い
て行なうことができる。その際、二軸配向ポリエステル
フイルムは、必要に応じてコロナ放電処理やバインダー
の下びきコートなどの前処理を行なってもよい。
インク層の厚さは1〜10μmである。インク層が厚すぎ
ると、転写材をロール状に巻いたとき該インク層の転写
(転写材裏面への転写)が起るので好ましくない。
二軸配向ポリエステルフイルムの面にマイクロポーラス
構造を有する中間層と転写インク層とを設ける手順とし
ては、例えば上述の中間層の溶液を塗工した後乾燥さ
せ、連続してインク層を塗設してもよく、又、中間層を
塗設したのち、これを一旦ロール状に巻きとり、その後
上述のロールを巻きもどして該中間層の面上に転写イン
ク層を塗設させてもよい。
本発明のプリンター用転写材は、繰り返し使用しても転
写斑を生じないインク層と、二軸配向ポリエステルフイ
ルムが本来有している優れた諸特性、すなわち耐薬品
性,強度,弾性率,耐熱性,高融点等に加え、特にイン
クの転写しにくい走行表面を有して好適な走行性を保持
し、またインパクト用に用いれば繰返し使用しても、イ
ンク切れや印字による打たれ残りなどの塑性変形も殆ど
なく、かつ転写画質に優れた転写材として有用である。
〈実施例〉 以下、実施例を掲げて本発明を更に説明する。なお、本
発明における種々の物性値および特性は以下の如くして
測定されたものであり、かつ定義される。
(1)突起分布 小坂研究所製三次元粗さ計(SE−3CK)を用いて、針径
2μmR,針厚30mg,測定長1mm,サンプリングピッチ2μm,
カットオフ0.25mm,縦方向拡大倍率2万倍,横方向拡大
倍率200倍,走査本数150本の条件にてフイルム表面の突
起のプロファイルを三次元的(立体的)にイメージさせ
る。
そのプロファイルをフイルムの厚さ方向と直角方向の平
面でカットした場合に、各突起のプロファイルの断面積
の合計が、フイルムの測定領域の面積の70%となる平面
を基準レベル(Oレベル)とし、その基準レベルの平面
と平行に突起の高さ方向に距離xだけ離れた平面でカッ
トしたときにカットされる突起の数をyとする。xを順
次増加又は減少させ、そのときのyの数を読みとり、グ
ラフにプロットすることにより、突起分布曲線を描くこ
とができる。
(2)ヤング率 フイルムを試料巾10mm,長さ15cmに切り、チャック間100
mmにして引張速度10mm/分,チャート速度500mm/分にイ
ンストロンタイプの万能引張試験装置にて引張り、得ら
れる荷重−伸び曲線の立上り部の接線よりヤング率を計
算する。
(3)表面突起数 フイルムの表面に400〜500Å乃至それ以下の厚みにアル
ミニウムを均一に真空蒸着し、反対の非蒸着面(フイル
ム面)にコロジオンを塗って貼付け、乾燥する。Tl単色
光多重干渉反射顕微鏡(例えば、Carl Zeiss JENA社
製)を用いて100倍の倍率でアルミニウム蒸着面の任意
の100cm2を観察し、顕微鏡視野中の突起物の突起高さに
対応して生じる干渉縞を持つ突起数を各々カウントす
る。
(4)熱収縮率 20mm巾に切り出したフイルムサンプルに300mm間長の位
置に標点を印しておき、70℃又は150℃に加熱された循
環型熱風機に無荷重で吊して1時間又は30分間保持し、
その後取り出して放冷後上記標点間の長さを読みとっ
て、原長との差の原長に対する割合を%で表示する。
(5)インキ転写性 厚さ7μmのフイルムの片面に厚さ0.5μmのマイクロ
ポーラス構造を有する中間層を塗設したのち、その上に
転写インク組成物を層の厚さ5μmとなるようにグラビ
ア方式で塗工し、得られる転写シート状物で10mm巾×20
cm長のフイルムサンプルを覆い、直径5cmで1kgの硬質ク
ロム処理ロールで20回繰返し押圧した後該サンプルの転
写インク層に接触した面を、エチルアルコールで湿らせ
た綿棒でなぞり、その綿棒へのインクの付着程度(汚れ
程度)を目視評価にて5段階で判定する。
〈5段階判定〉 ◎…インクの付着は全く認められない ○…インクの付着は殆ど認められない △…インクの付着はいく分認められる ×…インクの付着はかなりの程度認められる ××…インクの付着がはげしく認められる (6)フイルム変形度 厚さ7μmのフイルムの片面に厚さ0.5μmのマイクロ
ポーラス構造を有する中間層を塗設したのち、その上に
転写インク組成物を層の厚さ5μmとなるように塗設し
た転写リボンのインク塗設面の反対側を、電動式タイプ
ライターIBM82Cを用いて、アルファベットの「Q」の文
字を通常のタイプライター用紙の上に、該リボンの同一
ケ所を連続10回打ってフイルムの打ち跡を目視して3段
階で判定する。
〈3段階判定〉 ○…打ち跡は殆ど認められない △…打ち跡はやや認められる ×…打ち跡ははっきり認められる (7)印字鮮明度 神鋼電機製カラーハードコピーCHC−33を用いて、イン
ク転写基材を受像紙と重ね合せ、イエロー,マゼンタ,
シアンの3色をベタ印字で重ね打ちし、ドット印字の円
形のかけ具合いを印字鮮明度として光学顕微鏡(×50〜
×100)を用いて評価する。
評価は、250μmのドット印字のかけ具合を、以下の基
準により行なう。
評価基準 ○…ドットのかけがほとんどない △…ドットのかけが少しある ×…ドットのかけがかなりある (8)マイクロポーラス構造 中間層の平面及び凍結割断で切り出した該表面に垂直な
二方向の断面について、各々が試料台に水平になるよう
に固定し、日本電子株式会社製,真空蒸着装置(JEE−4
X)を用いて約500オングストロームの厚みにアルミニウ
ムを蒸着して試料とし、これを、エリオニクス株式会社
製の走査型電子顕微鏡(EMM−3000)で観察し、大きさ
と深さとを測定し、空孔の大きさと共にmm3当りに換算
して個数を算出する。
実施例1〜4 エチレングリコール(以下EGと略称する)90重量部に炭
酸カルシウム(平均粒径1.5μm)10重量部を添加した
後、混合攪拌を行なってスラリーを得た。
次に、ジメチルテレフタレート100重量部とEG70重量部
を酢酸マンガン4水和物0.035重量部を触媒として常法
通りエステル交換をせしめた後上記で得られた炭酸カル
シウム(濃度0.4重量%対ポリマー)を攪拌下添加し
た。次いでリン酸トリメチル0.03重量部及び三酸化アン
チモン0.03重量部を添加し、高温真空下で常法通り重縮
合反応を行ない、固有粘度0.620のポリエチレンテレフ
タレートペレットを得た。
更に、このポリエチレンテレフタレートペレットを170
℃,3時間乾燥後押出機ホッパーに供給し、溶融温度280
〜300℃で溶融し、この溶融ポリマーを1mmのスリット状
ダイを通して表面仕上げ0.3S程度,表面温度20℃の回転
冷却ドラム上に成形押出し、厚み約80μmの未延伸フイ
ルムを得た。
このようにして得られた未延伸フイルムを75℃にて予熱
してから更に低速,高速ロールの間で15mm上方より900
℃の表面温度のIRヒーター1本にて加熱し、該低,高速
のロール表面速度比により1.7倍延伸し、続いて一旦急
冷してから再度上記温度条件に加熱して1.45倍に延伸
し、更にこの急冷−加熱延伸を繰返し(再延伸の合計倍
率3.6倍)て縦方向に延伸した。この縦方向延伸フイル
ムを、次に、熱風中110℃の温度で横方向(幅方向)に
3.9倍に延伸し、次いで230℃で15秒間熱処理を施して5.
5μmの厚さの二軸配向フイルムを得た。なお、この時
の延伸速度は20m/分であった。
次いで、この二軸配向フイルムを加熱ロールで120℃に
加熱後、冷却ロールとの間で、熱処理温度に応じた収縮
に相当する張力を掛けながら弛緩処理して、70℃で1時
間処理したときの縦方向の熱収縮率が約0.06%のフイル
ムを得た。
得られたフイルムの特性は次の通りである。
ヤング率(縦方向)(kg/mm2) 530 熱収縮率(%) 70℃・1時間(縦方向) 0.06 150℃・30分(横方向) 0.20 突起高さ(h:μm)と突起数(個/mm2) 1.5≧h>1.0 6 1.0≧h>0.75 23 0.75≧h>0.5 75 0.5≧h>0.25 240 最大突起高さ(μm) 1.6 なお、この二軸配向フイルムの三次元粗さ計による突起
分布曲線は図−1(曲線A)に示す。
上記特性の二軸配向ポリエステルフイルムの片面に、表
−1に示した組成からなる物質(表−1では、中間層塗
布組成物と称する)をロールコーターで塗工し、その後
直ちに120℃で2分間乾燥してロール状に巻きとった。
なお、このときの乾燥後の層厚は0.5μmとなるよう調
整した。
その後、下記組成からなるインクを層の厚さ5μmとな
るようにグラビア式で塗工した。得られた転写材を8mm
巾のリボンにして評価した。その結果を表−1に示す。
このようにして得られた転写材の諸性能はいずれも良好
なレベルにあった。
転写インク組成物: [A]タイプ カーボンブラック 18重量部 パラフィン・ワックス(m.p.〜40℃) 50 〃 カルナウバ・ワックス 15 〃 エチレン−アクリル酸共重合体(90/10) 15 〃 ステアリン酸 2 〃 [B]タイプ パラニトロアニリンレッド 15重量部 パラフィン・ワックス(m.p.〜40℃) 50 〃 カルナウバ・ワックス 19 〃 エチレン−酸ビ共重合体(85/15) 15 〃 架橋ポリエチレンビーズ(粒径0.5μ) 1 〃 [C]タイプ CIディスパースブルー14(染料) 2重量部 エチルセルロース 3 〃 エチルヒドロキシエチルセルロース 3 〃 トルエン/メチルエチルケトン(MEK)/イソプロピル
アルコール(IPA)(3/2/1) 90 〃 [D]タイプ 分散染料(日本化薬カヤセットブルー136) 4重量部 エチルヒドロキシエチルセルロース(ハーキュレス)6
〃 トルエン/MEK(50/50) 90 〃 [E]タイプ カーボンブラック 9重量部 パラフィン・ワックスSP−0145(日本精蝋)45 〃 1号カルナバワックス 34 〃 エチレン−酢酸ビニル樹脂 6 〃 石油樹脂(荒川化学アルコンM) 6 〃 実施例5〜6 実施例1〜4における二軸配向ポリエステルフイルム製
造条件のうち、縦の再延伸の合計倍率を4.4倍とし、か
つ横の延伸倍率を3.7倍とした他は同じ条件で実施して
厚さ約5μmの二軸配向フイルムを得た。
この二軸配向ポリエステルフイルムの物性は次の通りで
ある。
ヤング率(縦方向)(kg/mm2) 710 熱収縮率(%) 70℃×1時間(縦方向) 0.09 150℃×30分(横方向) 0.45 突起高さ(h:μm)と突起数(個/mm2) 1.5≧h>1.0 5 1.0≧h>0.75 24 0.75≧h>0.5 121 0.5≧h>0.25 680 最大突起高さ(μm) 1.2 上記特性の二軸配向ポリエステルフイルムの片面に実施
例1〜4と同様にして、中間層,転写インク層を塗設
し、8mm巾のリボンとした。その結果を表−Iに示す。
このようにして得られた転写材の諸性能はいずれも良好
なレベルであった。
比較例1 実施例2における二軸配向ポリエステルフイルム製造条
件のうち、縦の再延伸の合計倍率を3.3倍とし、かつ横
の延伸倍率を3.8倍とした他は同じ条件で実施して厚さ
5.5μmの二軸配向フイルムを得た。
この二軸配向ポリエステルフイルムの物性は次の通りで
ある。
ヤング率(縦方向)(kg/mm2) 410 熱収縮率(%) 70℃・1時間(縦方向) 0.09 150℃・30分(横方向) 0.45 突起高さ(h:μm)と突起数(個/mm2) 1.5≧h>1.0 3 1.0≧h>0.75 14 0.75≧h>0.5 56 0.5≧h>0.25 250 最大突起高さ(μm) 1.2 なお、この二軸配向フイルムの突起分布曲線は図−1の
曲線−Aに近似するものであった。
上記物性の二軸配向ポリエステルフイルムを用いて実施
例1と同様にして8mm巾の転写リボンとした。その結果
を表−IIに示す。
このようにして得られた転写材の諸性能は表−IIに示す
如くフイルムの変形度が不満足であった。
比較例2 添加剤として炭酸カルシウム(平均粒径1.5μm)を対
ポリマー当り0.4重量%添加させて得た厚さ130μmの未
延伸フイルムを、比較例1の条件のうち、赤外線ヒータ
ーとして表面温度750℃の赤外線ヒーターを用い、低
速,高速ロールの表面速度比で縦方向に3.0倍に延伸
し、次いで95℃の熱風中で3.7倍の延伸倍率で横方向に
延伸し、更に再度縦方向に表面温度1000℃の赤外線ヒー
ターで加熱して延伸倍率1.8倍で延伸し、その後220℃で
熱固定して厚さ6.5μmの二軸配向ポリエステルフイル
ムを得た。
この二軸配向ポリエステルフイルムの物性は次の通りで
ある。
ヤング率(縦方向)(kg/mm2) 870 熱収縮率(%) 70℃・1時間(縦方向) 0.12 150℃・30分(横方向) 1.9 突起高さ(h:μm)と突起数(個/mm2) 1.5≧h>1.0 4 1.0≧h>0.75 27 0.75≧h>0.5 90 0.5≧h>0.25 270 最大突起高さ(μm) 1.4 なお、この二軸配向ポリエステルフイルムの突起分布曲
線は図−1の曲線−Aに近似するものであった。
上記物性の二軸配向ポリエステルフイルムの片面に実施
例3に用いたのと同一構成の組成物を塗工し、得られた
転写材を8mm巾のリボンにした。
このようにして得られた転写材の諸性能は表−IIに示す
如くであり、プリンターで印字したとき印字圧力でフイ
ルムが縦方向に裂けてしまい、鮮明な印字ができなかっ
た。
比較例3 実施例5における二軸配向ポリエステルフイルム製造条
件のうち、炭酸カルシウム(平均粒径1.5μm)の代り
にカオリン(平均粒径0.5μm)を対ポリマー0.5重量%
添加した以外は実施例2と同様に製膜して7.5μmの二
軸配向フイルムを得た。
得られたフイルムの特性は次の通りである。
ヤング率(縦方向)(kg/mm2) 540 熱収縮率(%) 70℃・1時間(縦方向) 0.06 150℃・30分(横方向) 0.21 突起高さ(h:μm)と突起数(個/mm2) 1.5≧h>1.0 0 1.0≧h>0.75 0 0.75≧h>0.5 7 0.5≧h>0.25 320 最大突起高さ(μm) 0.8 なお、この二軸配向フイルムの突起分布曲線は図−1の
曲線−Bに示す。
このようにして得られた転写材の諸性能は表−IIに示す
如くであり、インク転写性は不満足であった。
比較例4 実施例1における二軸配向ポリエステルフイルムを用い
マイクロポーラス構造を有する中間層を有しない基材に
インク層組成物を塗設し、プリンター転写材を作成し
た。その諸性能は表−IIに示す如く印字鮮明性が極めて
不満足なものであった。
【図面の簡単な説明】
図−1は三次元粗さ計で求めたフイルム表面の突起高さ
(Y:μm)と突起の数(X:個/mm2)の関係を示す図で
ある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚さ1〜25μmの、下記(イ)〜(ハ)の
    特性を満足する二軸配向ポリエステルフイルムの片面
    に、厚さ0.2〜1.5μmの、マイクロポーラス構造を有す
    る中間層を設け、更に該中間層の上に厚さ1〜10μmの
    転写インク層を設けてなるプリンター用転写材。 フイルム特性: (イ)縦方向のヤング率が450〜800kg/mm2である。 (ロ)縦方向及び横方向の150℃での熱収縮率が7%以
    下である。 (ハ)フイルム表面の三次元粗さ計で測定した突起数
    (Y:個/mm2)と突起高さ(X:μm)との関係を表わす
    突起分布曲線がlog10Y>1.3の領域において下記式
    (1) log10Y=−1.8X+3.9 …(1) で表わされる線と交差せず、更に該突起分布の最大値及
    び該最大値を越えた部分の曲線が下記式(2) log10Y≧−3.6X+2.8 …(2) を満足する範囲にある。
  2. 【請求項2】中間層のマイクロポーラスの大きさが円相
    当直径で0.02〜5μmであり、かつこの個数が1,000〜
    1,000,000個/mm3であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載のプリンター用転写材。
  3. 【請求項3】中間層が圧縮弾性を示し、かつ発泡剤によ
    りマイクロポーラス構造を形成されていることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項または第2項記載のプリンタ
    ー用転写材。
  4. 【請求項4】二軸配向ポリエステルフイルム表面の多重
    干渉反射式顕微鏡(Tl単色光)で測定した突起数(個/
    mm2)と突起高さ(h:μm)が 1.5≧h>1.0 …10個/mm2以下 1.0≧h>0.75 …1〜30個/mm2 0.75≧h>0.5 15〜120個/mm2 0.5≧h>0.25 80個/mm2以上 を満足することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のプリンター用転写材。
  5. 【請求項5】二軸配向ポリエステルフイルムは70℃で1
    時間無荷重下で熱処理したときの縦方向の熱収縮率が0.
    10%以下であり、更に150℃で30分間熱処理したときの
    横方向の熱収縮率が7%以下であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項または第4項記載のプリンター用転
    写材。
JP7969487A 1987-04-02 1987-04-02 プリンタ−用転写材 Expired - Fee Related JPH0678021B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7969487A JPH0678021B2 (ja) 1987-04-02 1987-04-02 プリンタ−用転写材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7969487A JPH0678021B2 (ja) 1987-04-02 1987-04-02 プリンタ−用転写材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63247076A JPS63247076A (ja) 1988-10-13
JPH0678021B2 true JPH0678021B2 (ja) 1994-10-05

Family

ID=13697318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7969487A Expired - Fee Related JPH0678021B2 (ja) 1987-04-02 1987-04-02 プリンタ−用転写材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0678021B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021038388A (ja) * 2019-09-02 2021-03-11 東洋紡フイルムソリューション株式会社 二軸配向ポリエステルフィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63247076A (ja) 1988-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100636608B1 (ko) 감열 전사 리본용 이축 배향 폴리에스테르 필름, 이로이루어진 적층 필름 및 이의 제조방법
KR20030060966A (ko) 이축 배향 폴리에스테르 필름
JPS62193889A (ja) プリンタ−用転写リボン
JPH0371039B2 (ja)
JPS6339374A (ja) プリンタ−用転写材
JPH0678021B2 (ja) プリンタ−用転写材
JP3443338B2 (ja) 二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム
JPH11321132A (ja) 感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルム
JPH0448358B2 (ja)
JPH091947A (ja) 感熱転写用二軸配向ポリエステルフィルム
JPH11147377A (ja) 感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルム
JPS62233227A (ja) 二軸配向ポリエステルフイルム
JP2733974B2 (ja) プリンター用感熱転写材
JP2002178400A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JPH0239998A (ja) 感熱転写用ポリエチレンナフタレートフィルム
JP2000108200A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JPH0453198B2 (ja)
TW201805172A (zh) 積層薄膜
JP3010635B2 (ja) 感熱転写用ポリエステルフィルム
JPH0247093A (ja) プリンター用転写材
JP2001089650A (ja) 感熱転写リボン用フィルム
JP2000103874A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JP3009500B2 (ja) プリンター転写材用フィルム
JP2002283450A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JP2002283449A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees