JPH0677531B2

JPH0677531B2 - ソファーベッド

Info

Publication number: JPH0677531B2
Application number: JP63105787A
Authority: JP
Inventors: 俊彦石原; 栄三大坪; 清美稲垣
Original assignee: Kokuyo Co Ltd
Current assignee: Kokuyo Co Ltd
Priority date: 1988-04-28
Filing date: 1988-04-28
Publication date: 1994-10-05
Anticipated expiration: 2009-10-05
Also published as: JPH01277512A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、各部の折曲げ状態を変更することにより、床
置き形のソファーおよびベッドとして使用することがき
るようにしたソファーベッドに関するものである。

［従来の技術］この種のソファーベッドとして、細長い座と、この座と
同様な細長形状をなす背もたれとを具備し、その背もた
れを前記座の後縁にロック可能な蝶番を介して連設した
ものが知られている。そして、前記座を床に載置して背
もたれを立てることによりソファーとなり、前記背もた
れを床面まで倒すことによりベッドとなる。

また、このような構造を基本として、前記座および背も
たれの両端部分を折曲げ可能に構成し、その折曲部をソ
ファーの肘掛けやベッドの枕部分として利用できるよう
にしたものが開発されている。ところが、従来のもの
は、背もたれを引起こしてソファーとして使用する場
合、座折曲部を折曲げた状態で背折曲部を表面側へ折曲
げると、両者が干渉していづれかの折曲げ態様が限ら
れ、使用目的に合致した最適な姿勢を得ることが難しい
場合が生じ易い。そのため、座折曲部の構造体と背折曲
部の構造体との間に構造体切欠域を設けて折曲げ時の相
互干渉を防止するようにしたものも開発されている。

なお、この種のものは、座および背もたれの構造体が、
パイプ等の骨材を枠形に接合してなるフレームと、この
フレームの骨材間に張設した多数本の弾性ベルトとから
構成されており、各フレームに設けた連結端同士をロッ
ク可能な蝶番を介して連結しているのが一般的である。

［発明が解決しようとする課題］ところが、このように骨材を枠形に接合してなるフレー
ムの角部等に設けた連結端は、骨材を変形させてその位
置を修正するのが難しい。そのため、座本体と背本体の
各連結端との間や座本体と座折曲部との間、あるいは背
本体と背折曲部との間に若干の寸法誤差でも生じると、
対応する各連結端同士を蝶番を介して連結する際の連結
作業が困難となる。

また、主にソファーとして利用する場合には、荷重のか
かる箇所が略限定されてくる。そのため、叙述のような
構成の構造体によると、荷重のかかる箇所およびその近
傍部のみのベルトが頻繁に伸縮することになるため、利
用頻度の高い箇所のみが早期に劣化してしまうという難
点がある。

しかも、このようなものを直接床に載置して使用する
と、不具合が生じる。すなわち、このようなソファーベ
ッドに着座すると、その荷重はクッション材及び前記弾
性ベルトを介して直接床に支持されることになり、フレ
ームは弾性的に遊動可能な状態になり易い。そのため、
背もたれがふらついてその機能を十分にはたし得なくな
る。従来のものは、このような不具合に対処するため
に、基盤上に座本体のフレームを固定し、この基盤を床
上に載置するようにしている。したがって、従来のもの
は、低い姿勢で使用することができず、いわゆるフロア
ーライフ用の家具としては不向きである。

本発明は、このような不具合を解消することを目的とし
ている。

［課題を解決するための手段］本発明は、かかる目的を達成するために、座本体の両端
に座折曲部をロック可能な蝶番を介して連設してなる座
と、背本体の両端に背折曲部をロック可能な蝶番を介し
て連設してなる背もたれと、前記座折曲部の構造体と前
記背折曲部の構造体との間に設けられた外方に拡開する
略三角形の構造体切欠域とを具備し、前記背本体を前記
座本体の後縁にロック可能な蝶番を介して連結してなる
ソファーベッドにおいて、少なくとも前記座本体および
背本体の各構造体を、複数の連結端をそれぞれ位置変更
可能な自由端とした骨材と、その骨材に添設した板材と
でそれぞれ構成するとともに、それら両構造体の対応す
る各連結端同士を前記蝶番を介して連結したことを特徴
とする。

［作用］このような構成によれば、各骨材の連結端はその骨材を
変形させることにより比較的自由にその位置を変えるこ
とが可能になるため、対応する連結端間に寸法誤差が生
じても、座および背もたれの対応する各連結同士を蝶番
を介して容易に連結することができる。そして、座と背
もたれと連結した状態で各骨材が全体として枠形を形成
することになり、骨材の剛性が高められる。

しかも、上記骨材には板材を添設してあるため、構造体
全体の剛性・強度が高められる。そして、構造体に部分
的に荷重が作用しても、該荷重は板材を通して分散され
床面に伝達されるため、使用頻度の高い箇所のみが早期
に劣化するような不具合が解消できる。そして、その荷
重によって、構造体全体が床上に押付けられ固定される
ため、格別な基盤を設ける必要がない。

［実施例］以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。

このソファーベッドは、座本体11の両端に座折曲部12を
ロック可能な第１の蝶番３を介して連設してなる座１
と、背本体41の両端に背折曲部42をロック可能な第２の
蝶番６を介して連設してなる背もたれ４とを具備してな
る。

座本体11は、骨材たるパイプ構体13上に板材たる合板14
をねじ止めして構成した構造体15を有し、その構造体15
の上下面および外周にシート状のクッション材16、17を
二重に被覆した細長形状のものである。パイプ構体13は
複数の金属製パイプのそれぞれの一端を接合して一体化
したもので、他端側の連結端13aはそれぞれ部材の変形
を利用して位置変更可能な自由端としてある。

座折曲部12は、金属製パイプを縦横に接合してなるパイ
プ構体18上に合板19をねじ止めしてなる構造体20を有
し、その構造体20の上下面および外周にシート状のクッ
ション材16、17を二重に被覆したもので、パイプ構造体
18が前記第１の蝶番３を介して前記座本体11のパイプ構
体13の連結端13aに蝶番されている。第１の蝶番３は、
いわゆるラチェット蝶番と称される構造のもので、座折
曲部12の構造体20を座本体11の構造体15に対して約90゜
の角度範囲で折曲動作させ得るようにしており、その角
度範囲に存在する複数段のロック位置のいづれかにロッ
クすることができるようになっている。そして、座折曲
部12の構造体20を表面側の限界位置まで折曲げることに
よって、そのロックを解除することができ、その構造体
20を座本体11の構造体15と同一平面上に設定される始点
方向に復帰させることができるようになっている。

背本体41は、骨材たるパイプ構体43上に板材たる合板44
をねじ止めして構成した構造体45を有し、その構造体45
の上下面および外周にシート状のクッション材16、17を
二重に被覆した細長形状のものである。パイプ構体43
は、複数の金属製パイプの一端を接合して一体化したも
ので、その他端側の連結端43aはそれぞれ自由端として
ある。

背折曲部42は、金属製パイプを縦横に接合してなるパイ
プ構体48上に合板49をねじ止めしてなる構造体50を有
し、その構造体50の上下面および外周にシート状のクッ
ション材16、17を二重に被覆したもので、パイプ構体48
が前記第２の蝶番６を介して前記背本体41のパイプ構体
43の連結端43aに蝶着されている。第２の蝶番６は、同
じくラチェット蝶番と称されるもので、背曲部42の構造
体50を背本体41の構造体45に対して約90゜の角度範囲で
折曲動作させ得るようにしており、その角度範囲に存在
する複数段のロック位置のいづれかにロックすることが
できるようになっている。そして、背折曲部42の構造体
50を表面側の限界位置まで折曲げることによって、その
ロックを解除することができ、その構造体50を背本体41
の構造体45と同一の平面上に設定される始点方向に復帰
させることができるようになっている。

そして、前記座本体11のパイプ構体13の連結端13aと背
本体41のパイプ構体43の連結端43aとを第３の蝶番７を
介して連結している。

第３の蝶番７は、同じくラチェット蝶番と称される構造
のもので、背本体41を座本体11に対して約90゜だけ表面
側に折曲げ得るように設定されている。すなわち、この
第３の蝶番７により、背本体41の構造体45を座本体11の
構造体15に対して、始点から約90゜の角度範囲で折曲動
作させ得るようにしており、その角度範囲に存在する複
数段のロック位置のいづれかにロックすることができる
ようになっている。

また、座折曲部12の構造体20と、これらの構造体20に近
接する背折曲部42の構造体50との間には、外方に拡開す
る略三角形の構造体切欠域８を設けてある。具体的に
は、座折曲部12および背折曲部42の構造体20、50を、そ
れぞれ近接する側で斜めに切除した台形状に形成し、各
切欠端20a、50aの外縁まで各パイプ構体18、48を延出さ
せている。そして、各構造体20、50の外縁を結ぶ線と、
両切欠端20a、50aとで包囲して形成される平面略三角形
の部分を構造体切欠域８とし、この構造体切欠域８に幌
布81を張設してある。幌布81の外縁は前記パイプ構体1
8、48の先端間に張設したチェーン82に保持させてあ
り、両方の内縁側は近接する各構造体20、50の合板19、
49にタッカー止めしてある。そして、各幌布81の上下面
には、座折曲部12から背折曲部42にかけての面が略面一
となるように、波形および平坦なクッション材16、83を
座折曲部12および背折曲部42のクッション材16、17に連
続させて止着してある。

また、該ソファーベッドの表面側には、外周に沿ってク
ッション材16、17、83を切除した凹溝９を形成してあ
る。そして、この凹溝９内で表面を覆う外装材91と裏面
を覆う外装材92とを各合板14、19、44、49にそれぞれタ
ッカー止めしているとともに、両側の幌布81に対応する
箇所をファスナーを介して止着してある。

このような構成によれば、座本体11のパイプ構体13の各
連結端13aおよび背本体41のパイプ構体43の各連結端43a
は、該パイプ構体43を変形させることによって、比較的
自由にその位置を変更することが可能になる。そのた
め、対応する連結端13a、43a間の寸法に誤差が存在して
も、座本体11と背本体41とを連結する際や座本体11に座
折曲部12を連結する際、および背本体41に背折曲部42を
連結する際の連結作業を容易に行うことができる。そし
て、一旦連結されると、全てのパイプ構体13、18、43、
48が一体となって枠形を形成するので、全体としての剛
性・強度が高められる。

しかも、各パイプ構体13、18、43、48の上面には合板1
4、19、44、49を止着してあるため、これらの合板14、1
9、44、49と前記パイプ構体13、18、43、48との協働に
よって、構造体15、20、45、50全体の剛性・強度が飛躍
的に高められる。そして、構造体15、20、45、50に部分
的に荷重が作用すると、その荷重は合板14、19、44、49
によって分散されるため、使用頻度の高い箇所のみが早
期に劣化してしまうようなことがない。そして、座本体
11の構造体15の一部に荷重が作用した場合でも、その荷
重によって座本体11全体が床面に押付けられることにな
るので、格別な基盤等を設けることなしに安定した設置
状態が得られる。

また、このソファーベッドには、座折曲部12と背折曲部
42との間に構造体切欠域８を設けてあるため、第６図に
示すように、背もたれ４を折曲げてソファーとして使用
する場合に、座折曲部12を表面側へ折曲げた上で背折曲
部42を表面側へ折曲げても、これらが相互に干渉するこ
とがない。しかも、構造体切欠域８に張設した幌布81お
よびチェーン82は、クッション材16、83および外装材9
1、92の形状変化に追従するため、座折曲部12および背
折曲部42の折曲態様が制限されることがなく、着座者の
姿勢に応じた最適な形態を採ることができる。そして、
座折曲部12と背折曲部42とを折曲げた場合には、構造体
切欠域８に存在する外装材91、92およびその内部のクッ
ション材16、83などが二つ折れになって外側に突出する
ことになるが、この突出部93は上方からの荷重に対して
比較的腰の強い形状をなしているので、この突出部93も
肘掛け等としての機能を営むことになる。

一方、前記座１および背もたれ４を第７図に示すよう
に、平面状にしてベッドとして使用する場合、一方の座
折曲部12および背折曲部42を所望角度だけ表面側に折曲
げてロックすると、それぞれが枕として利用できる。こ
の場合、座折曲部12と背折曲部42との間には構造体切欠
域８を形成してあるため、枕の中央部分は柔軟性を有し
たものとなる。また、座１および背もたれ４を床面に展
開した場合には、チェーン82が緊張して直線状となるた
め、構造体切欠域８の外装材91、92およびクッション材
16、83が姿勢を矯正されて、ベッド全体がゆがみのない
長方形となる。

以上、本発明の一実施例について述べたが、本発明は上
記実施例に限定されないのは勿論であり、また、骨材や
板材等は図面に示す形状に限定されず、適宜変形が可能
である。

［発明の効果］以上詳述したように、本発明では、座および背もたれの
構造体を、連結端を位置変更可能な自由端とした骨材
と、この骨材に添設した板材とで構成しているので、対
応する連結端同士を連結する際の連結作業が容易に行え
るとともに、組立て後においては、構造体の剛性・強度
などを高めることができる。

また、本発明によれば、構造体に部分的にかかる荷重を
骨材と板材との協働によって分散させることができるの
で、使用頻度の多い箇所が早期に劣化するのを有効に防
止することが可能であり、ソファーベッド全体の耐久性
を確実に向上させることができる。

しかも、座本体の一部に荷重が作用しても、板材を有し
た構造体の荷重分散作用によって、その座本体全体が床
面に押付けられる。そのため、格別な基台を設けること
なしに安定した設置状態を得ることができ、いわゆるフ
ロアーライフ用の家具として最適なソファーベッドを提
供できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は構造体を示す
平面図、第２図はソファーベッドの平面図、第３図はソ
ファーベッドの下面図、第４図は第２図に於けるIV−IV
線断面図、第５図は第２図に於けるＶ−Ｖ線断面図、第
６図はソファーとしての使用態様示す斜視図、第７図は
ベッドとしての使用態様を示す斜視図である。１……座、３、６、７……蝶番４……背もたれ、８……構造体切欠域 11……座本体、12……座折曲部 13……骨材（パイプ構体） 13a……連結端、14……板材（合板） 15……構造体、20……構造体 41……背本体、42……背折曲部 43……骨材（パイプ構体） 43a……連結端、44……板材（合板） 45……構造体、50……構造体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】座本体の両端に座屈曲部をロック可能な蝶
番を介して連設してなる座と、背本体の両端に背折曲部
をロック可能な蝶番を介して連設してなる背もたれと、
前記座屈曲部の構造体と前記背折曲部の構造体との間に
設けられた外方に拡開する略三角形の構造体切欠域とを
具備し、前記背本体を前記座本体の後縁にロック可能な
蝶番を介して連結してなるソファーベッドにおいて、少
なくとも前記座本体および背本体の各構造体を、複数の
連結端をそれぞれ位置変更可能な自由端とした骨材と、
その骨材に添設した板材とでそれぞれ構成するととも
に、それら両構造体の対応する各連結端同士を前記蝶番
を介して連結したことを特徴とするソファーベッド。