JPH0677045U - ディスクプレーヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温多湿の環境化において粘着剤が軟化した
場合でもディスクに粘着剤が張り付くことがないディス
クプレーヤを提供する。 【構成】 ディスク７をターンテーブル３と共に圧着す
るクランパ６を、マグネット８をホルダー１０に収納し
て形成し、このホルダー１０のディスク７との対向面に
シート１１に粘着させ、このシート１１の外周近傍に対
応するディスク７との対向面に溝１０ｆを形成し、高温
多湿の環境化において粘着剤ｎが軟化した場合でも粘着
剤ｎが溝１０ｆに入り、ディスクに粘着剤が張り付くこ
とがないようになる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ＣＤプレーヤ等のディスクプレーヤの内部機構、特に、ディスクを クランプするクランパ機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来ディスクプレーヤーには、ピックアップやターンテーブル等を有するピッ クアップユニットと、ターンテーブル上に搭載されたディスクを磁力によって圧 着するクランパとが備えられており、ターンテーブル上に搭載されたディスクは 、ターンテーブルが回転することによって回転し、ピックアップがこの回転する ディスク上の信号を読みとって演奏する構成となっていた。 この際、ディスクがスムーズに回転するようにクランパもターンテーブル及び ディスクと共に回転する構造となっており、クランパにはディスクと当接する面 に外部振動が加えられても音飛びが発生しないように粘着剤付きシートが貼られ ていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】

しかしながら、上記の従来技術によれば、クランパに付けるシートには、シー トと同形状の粘着剤が予め片面に貼られており、この粘着力によってクランパが シートを保持し続ける構造となっているが、粘着剤がシートの端周面まで付され ているため、高温多湿の環境化にて粘着剤が軟化すると、粘着剤がシートの外形 よりはみ出しディスクに張り付く、という課題があった。 本考案はこのような従来の課題を解決するものであり、高温多湿の環境下にお いて粘着剤が軟化した場合でもディスクに粘着剤が張り付くことがないディスク プレーヤを提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案はディスクを磁力によってターンテーブル へ圧着するクランパを備えたディスクプレーヤにおいて、前記クランパは、磁石 を収納するホルダーと、このホルダーのディスクと対向する面に取り付けられる シートとから形成され、このシートの端周面に対応する前記ホルダーのディスク 対向面に溝が設けられたものとなっている。

【０００５】

【作用】

上記構成を備えた本考案の作用について説明する。 クランパにシートを貼り付けた際、このシートの端周面と対応するホルダーの ディスク対向面に溝が設けられていることにより、高温多湿の環境下においても シートの粘着剤が軟化して、粘着剤が溝に貯まり、ディスクには粘着剤が付かな くなる。

【０００６】

【実施例】

以下本考案のディスクプレーヤの一実施例を図面を用いて説明する。 図中１はディスクプレーヤーの心臓部となるドライブユニットであり、このド ライブユニット１にはベースシャーシ２が設けられている。このベースシャーシ ２には回転可能に取り付けられたターンテーブル３と、演奏信号を読みとるべく 移動可能に取り付けられたピックアップ４が備えられている。

【０００７】 また、ベースシャーシ２には筺体５が回動可能に取り付けられ、この筺体５の 解放端には回転可能にクランパ６が取り付けられている。そして、ターンテーブ ル３上にディスクが装着されると、筺体５がベースシャーシ２に対して回動し、 前記クランパ６がディスク７を介してターンテーブル３と対向する位置まで移動 して、ディスク７を圧着するようになっている。

【０００８】 また、ベースシャーシ２にはターンテーブル３を駆動するためのモータが設けら れ、このモータの回転によってターンテーブル３が回転すると、ディスク７とク ランパ６とが共に回転する。この際、ベースシャーシ２に取り付けられたピック アップ４によって、ディスク７の信号を読みとり演奏するようになっている。 また、上記したクランパ６については図２、及び図５を用いて詳細にせつめい する。

【０００９】 クランパ６は、ディスク７を磁力によってターンテーブル３に圧着するために 中央部に貫通穴を有したドーナツ状のマグネット８を、ホルダー９とホルダー１ ０によって保持する構造となっており、このホルダー１０は、マグネット８を収 納するために十分な径の底面１０ａを持ち、この底面１０ａの周縁部にはマグネ ット８を収納するに十分な高さの円筒状の起立面１０ｂを有している。この起立 面１０ｂと底面１０ａによってマグネット８の上面以外を包み込むようになって いる。また、ホルダー１０の底面中央部には、マグネット８の貫通穴８ｂの中に 入るように絞り上げられた絞り部１０ｃを有し、この絞り部１０ｃの外周縁部及 び起立面１０ｂとによって、収納されたマグネット８が位置決めされるようにな っている。

【００１０】 さらに、ホルダー１０の低面１０ａの裏面側の外周には、図３に示すように外 周先端に向かって先細となる傾斜面１０ｄが設けられると共に、この傾斜面１０ ｄの内周にはホルダー１０の最も肉厚の部分から一段凹まさてなる凹部１０ｅが 設けられ、この凹部１０ｅ二は円周状の溝１０ｆが設けられている。また、この 溝１０ｆの５カ所にはマグネット８が収納される底面１０ａと連通する穴１０ｇ が設けられ、この穴１０ｇは底面１０ａに設けた切溝１０ｈとも隣接するように 設けられている。そして、凹部１０ｅの中に粘着材ｎが付けられたシート１１が 敷き詰められ、シート１１の外周端が溝１０ｆに対応するようになっている。

【００１１】 このように構成されたディスクプレーヤは、クランパ６に取り付けたシート１ １の粘着材ｎが高温多湿等の環境下において軟化したとしても、粘着材ｎは溝１ ０ｆ内に流れ込み、また、クランパ６がターンテーブル３と共に回転させられた 時の回転力によって穴１０ｇから底面１０ａ側に流れ込むようになっている。そ して、最終的に粘着材ｎは溝１０ｈ内に流れ込むようになっている。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によればシートの周端部に対応する位置に溝を設 けたため、この溝内に粘着材が入り込むようになったので、粘着材がディスク側 にはみ出ることがなくなり、高温多湿の環境下においても粘着材がディスクに付 着してディスクがクランパと粘着して排出されないというようなことを抑えるこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案におけるディスクプレーヤの内部構造を
示す要部斜視図。

【図２】図１に示すディスクプレーヤに用いられるクラ
ンパの分解斜視図。

【図３】図１に示すディスクプレーヤに用いられるクラ
ンパの要部断面図。

【図４】図１に示すディスクプレーヤに用いられるクラ
ンパのホルダーの平面図。

【図５】図１に示すディスクプレーヤに用いられるクラ
ンパのホルダーの断面図。

【符号の説明】

３ ターンテーブル ６ クランパ ７ ディスク １０ ホルダー １０ｆ 溝 １１ シート

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ディスクを磁力によってターンテーブル
   へ圧着するクランパを備えたディスクプレーヤにおい
   て、前記クランパは、磁石を収納するホルダーと、この
   ホルダーのディスクと対向する面に取り付けられるシー
   トとから形成され、このシートの端周面に対応する前記
   ホルダーのディスク対向面に溝が設けられたことを特徴
   とするディスクプレーヤ。