JPH0676004B2 - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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JPH0676004B2
JPH0676004B2 JP60064582A JP6458285A JPH0676004B2 JP H0676004 B2 JPH0676004 B2 JP H0676004B2 JP 60064582 A JP60064582 A JP 60064582A JP 6458285 A JP6458285 A JP 6458285A JP H0676004 B2 JPH0676004 B2 JP H0676004B2
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克雅 松井
亨 筧
勝廣 大羽
孝昌 河合
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日本電装株式会社
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00735Control systems or circuits characterised by their input, i.e. by the detection, measurement or calculation of particular conditions, e.g. signal treatment, dynamic models

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は自動車用空気調和装置に関し、詳しくは空気調
和を行なう系の動的なモデルに基づいて、車室内の温度
を設定された目標温度とするよう好適なフィードバック
制御を行なう自動車用空気調和装置に関する。
[従来の技術] 従来より乗員にとっての車室内の環境を快適なものとす
る為に、車室内の温度,湿度,清浄度等を制御する空気
調和装置が用いられているが、この内、主に車室内の温
度をコントロールするものが広く普及している。こうし
た自動車用空気調和装置では、吹出空気の温度を低温か
ら高温まで幅広く制御する為に、送風通路の上流に冷却
器(エバポレータ等)をおいて、一旦、送風される空気
を冷却した上で、更に加熱器(ヒータコア等)によって
加熱し、吹出空気に要求される温度を得ているのであ
る。こうした送風・冷却・加熱を行なう一連の装置を吹
出空気制御手段とし、その全体を空調ユニットと呼ぶ。
近年、広く用いられている自動車用空気調和装置の空調
ユニットとしては、加熱器に供給する熱量を可変するリ
ヒートタイプと加熱器を通過する空気の割合を可変する
エアミックスタイプとがある。
いずれにせよ、これらの自動車用空気調和装置では車室
内の温度は吹出空気の持つ熱量、即ち吹出空気の風量と
温度とによって制御されている。吹出空気の風量はブロ
アモータ等の送風の能力によって定まり、一方その温度
は冷却器(エバポレータ)の冷却能力、更に換言すれば
コンプレッサ等を含めた冷却系の能力と加熱器による加
熱能力、即ちリヒートタイプにあっては温水の循環量、
エアミックスタイプにあってはエアミックスダンパのダ
ンパ開度とによって定まる。
空気調和を開始すると、空気調和装置は車室内の温度を
検出して、設定された目標温度との偏差に基づき、吹出
空気の温度や風量などをフィードバック制御する。従っ
て、吹出空気の熱量により、車室内の温度(以下、内気
温度と呼ぶ)は次第に設定された目標温度に近づいてゆ
く。
こうした制御については特開昭55−47914号公報や特開
昭55−77659号公報等に開示されている。
[発明が解決しようとする問題点] 上述した従来装置は、内気温度が設定温度に接近され維
持されるように、内気温度と目標温度との偏差に基づく
フィードバック制御を基本とし、更には外気温度や日射
量を考慮して予め設定した熱的平行条件を満足するよう
に制御量設定した予測制御を採用したものである。又、
送風量としては、上記の温度の偏差が大きい時には送風
量を大きくし、偏差が小さくなる程送風量を小さくする
ような単純な制御が行なわれているにすぎなかった。
従って、目標温度の設定値を変化させた時の過渡的応答
性が必ずしも充分になるとは限らず、設定された目標温
度やその時点での内気温度、あるいは空調ユニットの能
力等によっては過渡的応答性が不充分な場合があり、乗
員に対する快適な環境の維持が困難になる場合があると
いう問題があった。更に、空気調和を行なっている系の
日射量など、環境条件が変化した場合の内気温度の制御
が最適とはならないことも考えられた。
また、空調ユニットの能力は、送風量,冷却器の冷却能
力,加熱器による加熱能力等の組合わせで決まるが、こ
れらをどう組合わせることが内気温度の最適な制御とな
るかは判然としておらず、従来は、設計者の経験等に基
づいて、上述した送風量の制御の如く単純な組合わせに
より定められていたにすぎない。従って空調ユニットの
能力を十二分に引き出すことが必ずしもなされていなか
った。
そこで本発明はこれらの問題点を解決することを目的と
してなされ、空調ユニットの能力を最大限に引き出して
車室内の温度(内気温度)を好適に制御する自動車用空
気調和装置を提供することを目的とする。
発明の構成 [問題点を解決するための手段] かかる目的を達成すべく、本発明は問題を解決するため
の手段として、次の構成をとった。即ち、 第1図に示すように、 車室内M1への吹出空気のすくなくとも温度と風量とを含
む諸量を制御する吹出空気制御手段M2と、 前記車室内M1の温度を検出する内気温度検出手段M3と、 該検出された内気温度が設定された目標温度となるよう
前記吹出空気制御手段M2をフィードバック制御する空調
制御手段M4と、 を備えた自動車用空気調和装置において、 該空気調和を行なう系の動的な振舞を変化させる空気調
和の環境条件として、少なくとも日射量を含む環境条件
諸量を検出する空調条件検出手段M5を備えると共に、 前記空調制御手段M4が、 当該自動車用空気調和装置の空気調和に関する系の動的
なモデルに基づいて予め設定されたパラメータを用い
て、前記吹出空気の諸量と前記車室内の温度とから、前
記系の動的な内部状態を表す適当な次数の状態変数量を
推定する状態観測部M6と、 前記設定された目標温度と前記検出された車室内の温度
との偏差を累積する累積部M7と、 前記系の動的なモデルに基づいて予め設定された複数の
フィードバックゲインの一つと前記推定された状態変数
量と前記累積値とから、前記吹出空気制御手段M2によっ
て制御される諸量の各制御量を決定するフィードバック
量決定部M8と、 から付加積分型最適レギュレータとして構成され、 しかも、前記空調条件検出手段M5によって検出された空
気調和を行なう系の前記環境条件諸量に応じて、前記動
的なモデルが変化するのに対応して、前記付加積分型最
適レギュレータのフィードバックゲインを切換える切換
手段M9を備えたことを特徴とする自動車用空気調和装置
の構成がそれである。
ここで吹出空気制御手段M2とは[従来の技術]の項で述
べた空調ユニットにほぼ相当し、すくなくとも吹出空気
の温度と風量を制御する手段から構成されている。例え
ば、吹出空気の諸量のひとつとして風量をとれば、その
回転数や絞りの開度等によって送風量を制御するブロア
モータやシロッコファン等であり、吹出空気の温度を考
えれば、冷却器、例えばエバポレータの冷却能力を制御
するアクチュエータやエアミックスダンパの開度あるい
は加熱器(ヒータコア)に供給される熱量を制御するア
クチュエータ等がある。冷却器の能力を制御するアクチ
ュエータとしては、コンプレッサの容量を変化させてそ
の能力を可変するものや、冷媒の流量を制御するアクチ
ュエータ等がある、 空調制御手段M4は通常マイクロプロセッサを用いROM,RA
M等の周辺素子や入出力回路と共に構成された論理演算
回路として実現され、予め記憶された処理手順に従っ
て、設定された目標温度と吹出空気検出手段M3によって
検出された内気温度とから、吹出空気制御手段M2を、予
め空気調和を行なう系の動的なモデルに従って定められ
たフィードバックゲインから定まるフィードバック量に
より制御するよう構成されている。即ち、空気調和制御
手段M4は、目標温度に内気温度を近づけるように、吹出
空気制御手段M2によって制御される吹出空気の諸量の最
適なフィードバック量を定める付加積分型最適レギュレ
ータとして構成されている。
空調条件検出手段M5は少なくとも日射量を含む諸量、例
えば、外気温,湿度,車速,内燃機関の回転数もしくは
熱交換器の効率等を検出するものであって、本発明を適
用する空気調和装置の態様にあわせて、適宜検出する諸
量を選択して構成すればよい。空気調和装置を行なう系
の環境条件性としてのこれらの諸量は、空気調和を行な
う系の動的な振舞いを変化させる要因であって、空調制
御手段M4によっては制御できない量、即ち、フィードバ
ック制御を行なう系にとっては外乱となる諸量である。
切換手段M9は、この空調条件検出手段M5によって検出さ
れた空気調和の環境条件諸量に応じて、付加積分型最適
レギュレータとして構成された空調制御手段M4のフィー
ドバックゲインを切換える。
そこで、次に、空調制御手段M4,つまり付加積分型最適
レギュレータの構成について説明する。
付加積分型最適レギュレータの構成の手法は、例えば古
田勝久著「線形システム制御理論」(昭和51年)昭晃堂
等に詳しいので、ここでは実際の構成の手法について以
下、一通の見通しを与えるにとどめ、内部変数の切換に
ついて補足する。尚、以下の説明において はベクトル量(行列)を示し、 の如き添字は行列の転置を、 の如き添字-1は逆行列を、更に の如き添字 はそれが推定値であることを、 の如き記号 は制御対象の系から変換等により生成された別の系、こ
こでは状態観測器(以下、オブザーバと呼ぶ)で扱われ
ている量であることを、yの如き記号は目標値であ
ることを、各々示している。
制御対象、ここでは内気温度に関する系の制御におい
て、この制御対象の動的な振舞は離散系において、 として記述されることが現代制御理論より知られてい
る。ここで式(1)は状態方程式,式(2)は出力方程
式と呼ばれ、 はこの系の内部状態を表わす状態変数量であり、 は吹出空気制御手段M2によって制御される吹出空気の諸
量からなるベクトル、 はこの系の出力を示す諸量からなるベクトルである。
尚、本発明の扱う空気調和を行なう系では、この出力ベ
クトル は内気温度のみなので、以下、スカラ量y(k)として
扱うことにする。又、式(1),(2)は離散系で記述
されており、添字kは現時点での値であることを、k−
1は1回前のサンプリング時点での値であることを、各
々示している。
空気調和、ここでは内気温度の制御を行なう系の内部状
態を示す状態変数量 は、その制御系における未来への影響を予測するために
必要十分な系の履歴に関する情報を示している。従っ
て、吹出空気制御手段M2によって空気調和の行なわれる
車室内の温度(内気温度)が吹出し空気の諸量によりど
う振舞うかという系の動的なモデルが明らかになり、式
(1),(2)のベクトル を定めることができれば、状態変数量 を用いて内気温度を最適に制御できることになる。尚、
サーボ系においては系を拡大する必要が生じるが、これ
については後述する。
ところが、空気調和のように複雑な対象についてはその
動的なモデルを理論的に正確に求めることは困難であ
り、何らかの形で実験的に定めることが必要となる。こ
れが所謂システム同定と呼ばれるモデル構築の手法であ
って、自動車用空気調和装置が所定の状態で運転されて
いる場合、その状態の近傍では線形の近似が成立つとし
て、式(1),(2)の状態方程式に則ってモデルを構
築するのである。従って、この例のようにその運転に関
する動的なモデルが非線形のような場合にも、定常的な
複数の運転状態に分離することによって線形な近似を行
なうことができ、個々の動的なモデルを定めることがで
きるのである。
ここで、制御対象が比較的容易に物理的なモデルを構築
できるものであれば周波数応答法やスペクトル解析法と
いった手法によりシステム同定を行なって、動的な系の
モデル(ここではベクトル を定めることができるが、ここで取り上げた空気調和を
行なう系のような多元系の制御対象では、ある程度近似
のよい物理モデルをつくることも困難であり、この場合
には最小2乗法や補助変数法あるいはオンライン同定法
などにより動的なモデルの構築を行なう。
この場合、空気調和を行なう系の環境、例えば日射量や
湿度等が変化すれば、系の動的な振舞は変化する。従っ
て、上記のシステム同定は、系の動的な振舞の同一性が
保てる環境条件の範囲に各々わけて行なう必要があり、
その範囲毎に動的な系のモデル、即ちベクトル が定められることになる。
動的なモデルが定まれば、状態変数量 と内気温度y(k)及びその目標温度y(k)からフ
ィードバック量が定まり吹出空気の諸量 の制御量が理論的に最適に定められる。通常、自動車用
空気調和装置においては、内気温度の制御に直接関与す
る諸量として、例えばブロアモータによる送風量が内気
温度に影響する量、即ち送風量の内気温度に寄与する量
を温度換算したものとか、エアミックスダンパ開度が内
気温度に影響する量などを用い、これを状態変数量 として扱えばよいのであるが、これらの諸量の大部分は
直接観測することができない。そこで、本発明では、空
調制御手段M4内に状態観測部M6を設け、この状態観測部
M6にて内気温度と吹出空気の諸量とを用いて、この空気
調和を行なう系の状態変数量 を推定するようにしている。なお、状態観測部M6は、現
代制御理論におけるオブザーバであり、種々のオブザー
バとその設計法が知られている。これらは、例えば古田
勝久著「メカニカルシステム制御」(昭和59年)オーム
社等に詳解されているが、本発明の状態観測部M6として
は、自動車用空気調和装置の態様に合わせて最小次元オ
ブザーバや有限整定オブザーバとして設計すればよい。
オブザーバはもともと空気調和を行なう系の内部状態を
表わす状態変数量を推定する為のものなので、系の動的
なモデル(ここではベクトル が空気調和を行なう環境条件によって変化した場合に
は、オブザーバの内部パラメータも同様に変更すること
が望ましく、この場合には、空調条件検出手段M5によっ
て検出された空気調和の環境条件諸量によって上記のパ
ラメータを切換えるよう構成しておけばよい。
空調制御手段M4では、こうしたオブザーバとしての状態
観測部M6により、状態変数量 を推定すると共に、累積部M7により、設定された目標温
度と実際の内気温度との偏差を累積し、フィードバック
量決定部M8により、これら両者と、予め定められたフィ
ードバックゲインとから最適なフィードバック量を定め
吹出空気制御手段M2を制御する。ここで、累積部M7によ
り得られる偏差の累積値は、設定される目標温度が運転
者の操作やオートエアコン等での要求により変化するこ
とから必要となる量である。
すなわち、一般にサーボ系の制御においては目標値と実
際の制御値との定常偏差を消去するような制御が必要と
なり、これは伝達関数において1/Sl(l次の積分)を含
む必要があるとされる。この他、既述したようなシステ
ム同定により系の伝達関数を定め、これから状態方程式
をたてているような場合には、対ノイズ安定性の上から
もこうした積分量を含むことが望ましい。また、空気調
和を行なう系の動的な振舞いを変化させる環境条件の変
化に応じて、フィードバック量決定部M8のフィードバッ
クゲインを切換えるので、この為に生じる誤差による制
御の乱れを吸収する意味からも、こうした積分量を求め
て、空調制御手段M4を付加積分型の最適レギュレータと
して構成することが好ましい。
そこで、本発明では、状態観測部M6にて推定した状態変
数量に、累積部M7で求めた偏差の累積値を加えることに
より、制御系を所謂サーボ系に拡大し、フィードバック
量決定部M8において、これら両者と予め定められたフィ
ードバックゲインとによりフィードバック量を定めるよ
うにしているのである。なお、本発明において、累積部
M7は、l=1、即ち一次型の積分を考慮すればよい。
次に、フィードバック量決定部M8にて用いられるフィー
ドバックゲインについて説明する。上記の如く積分量を
付加した最適レギュレータでは、評価関数Jを最小とす
るような制御入力(ここでは空気調和を行なう系の吹出
空気の諸量)の求め方が明らかにされており、最適フィ
ードバックゲインもリカッチ方程式の解と状態方程式
(1),出力方程式(2)の マトリックス及び評価関数に用いられる重みパラメータ
行列とから求められることがわかっている(前掲書
他)。ここで重みパラメータは当初任意に与えられるも
のであって、評価関数Jが空気調和を行なう系の吹出空
気諸量の挙動を制約する重みを変更するものである。重
みパラメータを任意を与えて大型コンピュータによるシ
ミュレーションを行ない、得られた吹出空気諸量の挙動
から重みパラメータを所定量変更してシミュレーション
を繰返し、最適な値を決定しておくことができる。その
結果最適フィードバックゲイン も定められる。
もとより、この最適フィードバックゲイン も系の動的なモデル によって異なった値をとる。そこで本発明では、空気調
和を行なう系の動的なモデルが同一性を保っているとみ
なせる環境条件の所定の範囲毎に最適フィードバックゲ
イン を定めておき、空調条件検出手段M5によって検出された
諸量に応じてフィードバックゲインを切換えるようにし
ている。
以上説明したように、本発明の自動車用空気調和装置の
空調制御手段M4は、予めシステム同定等により決定され
た空気調和を行なう系の動的モデルを用いて付加積分型
最適レギュレータとして構成されるが、その内部を構成
するフィードバック量決定部M8のフィードバックゲイン
は、空調条件の所定の範囲毎に、予めシミュレーション
により決定される。
[作用] 上記のように構成された本発明の自動車用空気調和装置
においては、空調制御手段M4が、車室内温度検出手段M3
にて検出された内気温度が、設定された目標温度となる
ように、吹出空気制御手段M2をフィードバック制御す
る。
また、空調制御手段M4内では。状態観測部M6が、当該装
置の空気調和に関する系の動的なモデルに基づいて予め
設定されたパラメータを用いて、制御入力となる吹出空
気の諸量と車室内の温度とから、制御系の内部状態を表
す状態変数量を推定し、累積部M7が、内気温度と目標温
度との偏差を累積し、フィードバック量決定部M8が、そ
の推定された状態変数量と、偏差の累積値と、系の動的
なモデルに基づいて予め設定されたフィードバックゲイ
ンとから、吹出空気制御手段M2が制御する諸量の制御量
を決定する。
しかも、特許請求の範囲第1項記載の自動車用空気調和
装置では、切換手段M9が、空調制御手段M4を構成するフ
ィードバック量決定部M8において制御量を決定するのに
使用されるフィードバックゲインを、空調条件検出手段
M5によって検出された日射量を含む環境条件諸量に応じ
て、制御系の動的モデルが変化するのに対応して切換
え、更に特許請求の範囲第2項記載の自動車用空気調和
装置では、切換手段M9が、このフィードバックゲインに
加えて、状態観測部M6のパラメータも切り換える。
従って、本発明によれば、車室内の温度を目標温度に制
御するための吹出空気が、日射量等の環境条件に影響さ
れることなく常に最適に制御され、目標温度や環境条件
が変化しても、内気温度を速やかに目標温度に収束させ
ることができるようになる。
即ち、まず状態観測部M6により求められる状態変数量
は、上述のように、当該装置の制御系における未来への
影響を予測するために必要充分な系の履歴に関する情報
を含んでいるため、フィードバック量決定部M8におい
て、フィードバック制御量によって系がどのように振舞
うかを予測しつつ、フィードバック制御量を決定でき
る。
また、フィードバック量決定部M8で使用されるフィード
バックゲインや状態観測部M6のパラメータは、切換手段
M9により、日射量等の環境条件に応じて切換えられるの
で、フィードバック制御量を環境条件の影響を受けるこ
となく最適値に設定できる。
従って、本発明によれば、フィードバック量決定部M8に
て決定されたフィードバック制御量により、吹出空気の
状態を常に最適に制御して、内気温度を、極めて高い応
答性で目標温度に制御することができるようになるので
ある。
[実施例] 次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。第2図は本発明実施例における自動車用空気調和装
置を表わす概略構成図、第3図は空気調和を行なう系の
制御モデルを示す制御系統図、第4図はシステム同定の
説明に用いるブロック線図、第5図は同じくそのジグナ
ルフロー線図、第6図はオブザーバの構成を示すブロッ
ク線図、第7図は電子制御回路において実行される制御
の一例を示すフローチャート、であって、以下この順に
説明する。
第2図において、1はブロアモータ3,エバポレータ5,ヒ
ータコア7,エアミックスダンパ9等を中心にエアミック
スタイプとして構成された空調ユニット、10は内気温度
TRを検出する内気温度センサ12,温度設定器14,日射量を
検出する日射センサ16等を備えた乗員室、20は空調ユニ
ット1を制御する空調制御手段M4としての電子制御回
路、を各々示している。
空調ユニット1では、ブロアモータ3によって内外気切
換ダンパ21を介して吸入された空気は、エバポレータ5
を通過することによって、一旦冷却された後、その一部
はヒータコア7を通って再び加熱され、ヒータコア7を
通過しない空気と混合されて乗員室10内へ吹き出され
る。ヒータコア7を通過する空気と通過しない空気との
比はエアミックスダンパ9の開度によって制御される。
エバポレータ5は、コンプレッサ22と冷媒を循環する管
路を備え、電子制御回路20によってコンプレッサ22の能
力を制御することにより、その冷却能力のコントロール
が行なわれる構成となっている。図示しない車載のエン
ジンを動力源とするコンプレッサ22の能力の制御は、コ
ンプレッサ22に内蔵され、コンプレッサ22の高圧室と低
圧室とを連通する通路の開口面積を制御するアクチュエ
ータ(図示せず)によって行なわれる。電子制御回路20
はこのアクチュエータの駆動電圧を制御して冷却能力を
制御するのであるが、以下、内蔵アクチュエータの駆動
電圧を、単にコンプレッサ22の駆動信号(駆動電圧)と
呼ぶことにする。
ヒータコア7は図示しないエンジンの冷却水(温水)が
循環するように構成されており、エンジンの暖機が終了
した時点では一定の熱量がヒータコア7に供給されるこ
とになる。更に、エアミックスダンパ9はダンパアクチ
ュエータ24によってそのダンパ開度が制御される構成と
なっている。
電子制御回路20は周知のCPU30,ROM32,RAM34等を中心
に、入力ポート36,出力ポート38等をコモンバス40で相
互に接続し、論理演算回路として構成されている。入力
ポート36は、内気温度センサ12から内気温度TRを、温度
舗設定器14から目標温度TRを、更に日射センサ16より
日射量Qを、各量に対応した電気信号として入力する。
出力ポート38は、ブロアモータ3を駆動する駆動信号V
B、コンプレッサ22の駆動信号VC、ダンパアクチュエー
タ24の駆動信号VD、等を各々出力する。
電子制御回路20は、ROM32に予め記憶されたプログラム
に従って温度設定器14や内気温度センサ12等から入力さ
れた信号(TR,TR,Q等)に基づき、ブロアモータ3,コ
ンプレッサ22,ダンパアクチュエータ24等を駆動信号(V
B,VC,VD等)によりフィードバック制御するが、この
時、フィードバック制御に用いられる制御モデルについ
て、次に説明する。特にシステム同定による状態方程式
(1),出力方程式(2)等におけるベクトル の求め方やこれに基くオブザーバの設計、フィードバッ
クゲイン の求め方、等について実際に即して説明する。尚、第3
図は制御系を示す図であって、ハード的な構成を示すも
のではない。第3図に示す制御系は、実際には第7図の
フローチャートに示した一連のプログラムの実行により
実現されており、離散系として実現されている。
第3図に示すように、まず目標温度TRは目標温度設定
部P1によって設定される。本実施例では温度設定器14が
目標温度設定部P1に相当する。積分器P2は目標温度TR
と実際の内気温度TRとの偏差を累積して、累積値ZTR
(k)を求めるものである。
P3は、内気温度TRについて、定常的な空気調和が行なわ
れている状態での内気温度TRaからの摂動分を抽出する
摂動分抽出部を示している。これは、既述したように、
非線形なモデルに対して線形の近似を行なう為に、空気
調和装置による空気調和の状態を、複数の定常的な空調
状態の近傍で線形な近似の成立する範囲の連続とみなし
てこの系に関する動的なモデルを構築したことによって
いる。従って、内気温度TRを、一旦、予め定めた最も近
い定常状態からの摂動分δTR(=TR−TRa)として扱う
のである。前記の積分器P2と後述するオブザーバP4とフ
ィードバック量決定部P6とによって求められる空調ユニ
ット1の運転条件、即ち吹出空気の諸量を定めるブロア
モータ3の駆動電圧VB,コンプレッサ22の駆動電圧VC,エ
アミックスダンパ9の開度を決定するダンパアクチュエ
ータ24の駆動電圧VDも摂動分δVB,δVC,δVDとして扱わ
れている。
オブザーバP4は、内気温度の摂動分δTRと上記運転条件
の摂動分δVB,δVC,δVDとから空気調和装置の内部状態
を表現する状態変数量 を推定して状態推定量 を求めるものである。図示するように、オブザーバP4は
空気調和を行なう系の環境条件、ここでは空調条件検出
手段P5によって検出された日射量Qによって内部のパラ
メータを切換える為に、複数組のパラメータを予め記憶
している。
空調条件検出手段P5は、本実施例では日射量Qを検出す
る日射センサ16に相当する。本実施例では空気調和の環
境条件を変更する諸量として、日射量Qのみを考える
が、必要に応じて各種センサ等により検出される吹出空
気の湿度や外気温等も検出するように構成して、これら
の諸量によってオブザーバP4内のパラメータとフィード
バック量決定部P6内の最適フィードバックゲインとを切
換えてもよい。
オブザーバP4によって推定された状態推定量 と上述の累積値ZTR(k)とに、フィードバック量決定
部P6において、最適フィードバックゲイン を積算し、制御量(δVB,δVC,δVD)を求めるのであ
る。その制御量の組(δVB,δVC,δVD)は摂動分抽出部
P3によって選ばれた定常的な運転状態に対応した運転条
件からの摂動分なので、これに基準設定値加算部P7によ
りこの定常部な運転条件に対応した基準設定値VBa,VCa,
VDaを加えて、空気調和装置に対する運転条件の諸量、V
B,VC,VDを定めるのである。
以上、簡単にこの制御系の構成について説明したが、空
気調和装置の運転条件としてブロアモータの駆動電圧V
B,コンプレッサの駆動電圧VC,ダンパアクチュエータの
駆動電圧VDを実施例として取上げたのは、これらの諸量
がエアミックスタイプの空調ユニット1を有する自動車
用空気調和装置では、内気温度TRの制御に関する基本的
な量であることによっている。従って本実施例では、空
気調和装置を3入力1出力の多元系として捕えた。自動
車用空気調和装置がリヒートタイプであれば、ヒータコ
アに循環する温水の流量を可変するウォータバルブの制
御を入力のひとつに代置するなど、必要に応じて他の多
元系の制御モデルをたてればよい。
以上、自動車用空気調和装置のハード的な構成とこの出
力の制御を行なうものとして3入力1出力の系を取り上
げた場合の制御系の構成について説明した。そこで、次
に実際のシステム同定による動的モデルの構築,オブザ
ーバP4の設計,最適フィードバックゲイン の与え方について説明する。
まず自動車用空気調和装置の動的なモデルを構築する。
第4図は3入力1出力の系として定常運転されている空
気調和装置の系を伝達関数G1(z)〜G3(z)により書
き表わした図である。尚、zは入出力信号のサンプル値
のz変換を示し、G1(z)〜G3(z)は適当な次数をも
つものとする。従って、全体の伝達関数行列 は、 で表わされる。
本実施例の空気調和装置のように、その制御系が3入力
1出力の系であり、入出力の諸量に干渉が存在するよう
な場合には、物理的なモデルを定めることが極めて困難
となる。このような場合には、システム同定と呼ばれる
一種のシミュレーションにより伝達関数を求めることが
できる。
システム同定の手法は、例えば相良節夫他著、「システ
ム同定」(昭和56年)社団法人計測自動制御学会等に詳
解されているが、ここでは最小2乗方により同定する。
空気調和装置を所定の状態で定常運転し、コンプレッサ
22とダンパアクチュエータ24と駆動電圧の変化分δVC,
δVDを共に0として、ブロアモータ3の駆動電圧の変化
分δVBを適当な試験信号により制御する。この時の入力
δVBと、出力としての内気温度の変化分δTRのデータを
N回に亘ってサンプリングする。これを入力のデータ系
列{u(i)}={δVBi},出力のデータ系列{y
(i)}={δTRi}(但し、i=1,2,3,…N)と表わ
す。この時、系は1入力1出力とみなすことができ、系
の伝達関数G1(z)は、 G1(z)=B(z-1)/A(z-1) …(3) 即ち、 G1(z) =(b0+b1・z-1+…+bnz-n)/ (1+a1・z-1+a2・z-2+…+an・z-n) …(4) で求められる。尚、ここで、z-1は単位推移演算子であ
って、z-1・x(k)=x(k−1) を意味している。
入出力のデータ系列{u(i)},{y(i)}から式
(4)のパラメータa1〜an,b0〜bnを定めれば系の伝達
関数G1(z)が求められる。最小2乗法によるシステム
同定では、このパラメータa1〜an,b0〜bnを が最小となるように定める。本実施例ではn=1とし
て、各パラメータを求めた。この場合、系のシグナルフ
ロー線図は第5図のようになり、状態変数量としてx1
(k)をとって、その状態・出力方程式は x1(k+1)=z・x1(k) =−a・x1(k)+b1・u(k) …(6) y(k)=x1(k) …(7) と表わせられる。従って、1入力1出力の系とみなした
場合のシステムパラメータ を各々 とすれば、 となる。
同様の手法により、伝達関数G2(z),G3(z)及び各
々についてのシステムパラメータ が求められる。そこでこれらのシステムパラメータから
元の3入力1出力の多元系のシステムパラメータ、即ち
状態方程式(1),出力方程式(2)のベクトル を定めることができる。
日射量Qが異なれば空気調和を行なう系の伝達係数 も異なるので、系の動的なモデルも変化する。そこで系
の動的なモデルの同一性が保てる範囲、例えば、日射量
Qが250Kcal/h未満、250Kcal/h以上750Kcal/h未満、750
Kcal/h以上1250Kcal/h未満、1250Kcal/h以上のような範
囲にわけて、上述のシステム同定を行ない、各日射量範
囲での状態方程式(1),出力方程式(2)のベクトル の各組を求めておく。
こうして本実施例の動的なモデルがシステム同定により
求められたが、この、動的なモデルは、空気調和装置が
所定の状態で運転されている時、この状態の近傍では線
形の近似が成立つという形で定められる。従って、定常
的な複数の空気調和の状態に関して、上記の手法で伝達
関数G1(z)ないしG3(z)が各々求められ、各々の状
態方程式(1),出力方程式(2)、即ちベクトル が求められ、その入出力の関係は摂動分δの間に成立す
ることになる。
次にオブザーバP4の設計方法について説明する。オブザ
ーバの設計にはゴピナスの設計法などがあって、古田勝
久・佐野昭共著「基礎システム理論」(昭和53年)コロ
ナ社等々に詳しいが、本実施例では最小次限オブザーバ
として設計する。
オブザーバP4は空気調和の行なわれた内気温度の摂動分
(δTR)と運転条件の諸量の摂動分(δVB,δVC,δVD)
とから空気調和装置の内部の状態変数量 を推定するものであるが、オブザーバP4によって求めら
れた状態推定量 を、この系の制御において、実際の状態変数量 として扱うことができるという根拠は次の点にある。
今、オブザーバP4の出力 を状態方程式(1),出力方程式(2)に基いて次式
(9)のように構成したとする。
式(9)において は任意に与えられる行列である。式(1),(2),
(9)より変形すると、 を得る。従って なる行列の固有値が単位円内にある様に行列 を選択すればk→∞で となり、制御対象の内部の状態変数量 を入力制御ベクトル (即ちブロアモータ3等の駆動電圧[VB(k) VC
(k) VD(k)])と出力ベクトル (即ちここではスカラ量y(k)としての内気温度TR
(k))との過去からの系列 を用いて正しく推定することができる。
第6図は最小次元オブザーバの構成を示すブロック線図
である。オブザーバをこのように構成し、オブザーバ内
部の状態変数量を と措定すれば、 として状態推定量 が求められることが諒解されよう。ベクトル は、特定の条件のもとでは任意に選択でき、 に収束させる速さを変更できる。ここでは、ベクトル を統合するベクトルをあらためてベクトル として、式(11)を、 としておく。
既に述べたように、こうした最小次元オブザーバの具体
的な設計法はゴピナスの設計法などが知られており、本
実施例ではこれを用いて、日射量Qが1000Kcal/h時の空
気調和装置のある定常的な運転状態について、 を得た。
同様に、日射量0Kcal/hの時、500Kcal/hの時、1500Kcal
/hの時、等について所定の定常状態での各ベクトル を求めておく。
以上の如く構成されたオブザードではオブザーバによっ
て求められる状態推定量 即ち空気調和装置の内部状態を表わす変数として、δTB
(k),δTC(k),δTD(k)考えている。δTB
(k)は、ブロアモータ3の吹出風量を制御する駆動電
圧VBによって影響を受ける車室内実温度の摂動分を、δ
TC(k)は、同様にコンプレッサ22の駆動電圧VCによっ
て影響をうける車室内実温度の摂動分を、δTD(k)
は、同じくダンパアクチュエータ24によって影響をうけ
る車室内実温度の摂動分を、各々意味している。即ち、
状態推定量 は、 として表わされる。
次に最適フィードバックゲイン の求め方について説明するが、最適フィードバックゲイ
を求める手法は、例えば「線形システム制御理論」(前
掲書)等に詳しいので、ここでは詳解は略して結果のみ
を示しておく。
空調ユニット1の制御入力 とその出力y(k)=TR(k)とについて、ある定常点
のまわりで、 とし、次の評価関数Jを最小にする最適制御入力、即ち
運転条件 を求めることが空気調和装置の制御系に関する付加積分
型最適レギュレータとしての制御問題を解くことにな
る。
尚、ここで は重みパラメータ行列を、kは制御開始時点をOとする
サンプル回数を、各々示しており、式(19)右辺は を対角行列とする所謂2次形式表現である。
この時、最適なフィードバックゲイン として求められる。尚、式(20)における は各々、 であり、 はリカッチ方程式 の解である。尚、ここで式(19)の評価関数Jの意味は
空気調和装置に対する制御入力としての運転条件の諸量 の動きを制約しつつ、制御出力y(k)、ここでは内気
温度TR(k)の目標値TR(k)からの偏差を最小にし
ようと意図したものである。運転条件の諸量 に対する制約の重み付けは、重みパラメータ行列 の値によって変更することができる。従って、すでに求
めておいた空気調和装置の動的なモデル、即ち行列 を用い、任意の重みパラメータ行列 を選択して式(23)を解いて を求め、式(20)により最適フィードバックゲイン を求めれば、状態変数量 は状態推定量 として式(12),(13)より求められるので、 により空気調和装置にとっての制御入力 を求めることができる。重みパラメータ行列 を変えて最適な制御特性が得られるまで以上のシミュレ
ーションを繰返すことによって、日射量1000Kcal/hの場
合の最適フィードバックゲイン が求められた。
のように求められた。
オブザーバ内のパラメータとしてのベクトル と同様に、最適フィードバックゲイン も、日射量Qに応じて何種類か求めておく。
以上、最小2乗法によるシステム同定により空気調和装
置の制御系の動的モデルの構築、最小次元のオブザーバ
の設計、最適フィードバックゲイン の算出について説明したが、これら、オブザーバ内の各
パラメータ や最適フィードバックゲイン 等は予め求めておき、電子制御回路20の内部ではその結
果のみを用いて実際の制御を行なうのである。
そこで、次に、第7図のフローチャートに拠って電子制
御回路20が実際に行なう制御について説明する。尚、以
下の説明では現実の処理において扱われている量を添字
(k)付で、前回に扱われた量を添字(k−1)付で表
わすことにする。
CPU30は空気調和装置が起動された後、CPU30の内部レジ
スタのクリアや制御初期値の設定などの初期化の処理を
行なった後、予めROM32内に格納された手順に従い、後
述するステップ100ないしステツプ230の処理を繰返し実
行する。この車室内温度制御ルーチンでは予めROM32内
に格納された上述のベクトル の値の種々の組が用いられる。
まずステップ100では、日射センサ16の出力信号を入力
ポート36を介して入力し、日射量Qを読み込む処理を行
なう。
続くステップ110では、内気温度センサ12の出力信号を
入力ポート36を介して入力し、車室内の温度、即ち内気
温度TR(k)の読み込みを行なう。ステップ120では、
同様に温度設定器14の出力信号を入力して、目標温度TR
(k)を読み込む処理を行なう。
続くステップ130では、ステップ110で読み込んだ内気温
度TR(k)とステップ120で読み込んだ目標温度TR
(k)との偏差をe(k)=TR(k)−TR(k)と
して求め次のステップ140では、この偏差e(k)の過
去からの累積値ZTR(k)を求める処理が行なわれる。
即ち、第7図の処理の繰返し時間をTとして、 ZTR(k)=ZTR(k−1)+T・e(k) …(26) により累積値ZTR(k)を求めるのである。以上のステ
ップ130,140が第3図の積分器P2に相当する。
続くステップ150では、ステップ110で読み込んだ内気温
度TR(k)から、空気調和装値の動的なモデルを構築し
た際、線形近似が成立つ範囲として取上げた定常的な空
気調和装置の運転状態のうちで最も近い状態(以下、こ
れを定常点TRa,VBa,VCa,VDaと呼ぶ)を求める処理を行
なう。ステップ160では、ステップ110で読み込んだ内気
温度TR(k)について、ステップ150で定めた定常点か
らの摂動分δTR(k)を求める処理を行なう。尚、この
摂動分に関しては、δTR(k−1)を初めとして、前回
本制御ルーチンが実行された際の値が保存させているも
のとする。このステップ150,160の処理が第3図の摂動
分抽出部P3に相当する。
続くステップ170では、ステップ100で読み込んだ日射量
Qやステップ150で選択した定常点に基づいて、現在の
空気調和装置の運転状態に対応したオブザーバ内のパラ
メータ や最適フィードバックゲイン 等を選択する処理を行なう。
続くステップ180,ステップ190は状態推定量 を算出する処理であって、式(12),(13)により[δ
TB(k) δTC(k) δTD(k)]が求められる。
即ち、オブザーバ内の変数 を用いて、ステップ180では、W1(k),W2(k)を、 W1(k)= P11・W1(k−1)+P12・W2(k−1) +M11・δVB(k−1)+M12・δVC(k−1) +M13・δVD(k−1)+M14・δTR(k−1) W2(k)= P21・W1(k−1)+P22・W2(k−1) +M21・δVB(k−1)+M22・δVC(k−1) +M23・δVD(k−1)+M24・δTR(k−1) として求め、続くステップ190ではステップ180の結果を
用いて、状態推定量を δTB(k) =W1(k)+D1・δTR(k) δTC(k) =W2(k)+D2・δTR(k) δTD(k) =δTR(k)−δTB(k)−δTC(k) として求める処理が行なわれる。ここでステップ180で
用いられたδVB(k−1),δVC(k−1),δVD(k
−1),δTR(k−1)等は、上述したように、前回、
本制御ルーチンが実行された時の値である。また、状態
推定量 のひとつであるδTD(k)、即ちエアミックスダンパ9
の開度を制御するダンパアクチュエータ24駆動電圧の摂
動分δVD(k)によって内気温度の摂動分δTR(k)に
影響を与える温度の摂動分δTD(k)を、δTR(k)−
δTB(k)−δTC(k)として求めているのは、内気温
度の摂動分δTR(k)が測定されている(ステップ16
0)ことから、処理速度の向上を考慮して計算の容易化
を図ったものである。
続くステップ200では、ステップ180,ステップ190の処理
によって求めた状態推定量 と、ステップ140で求めておいた累積値ZTR(k)とか
ら、最適フィードバックゲイン を用いて、ブロアモータ3の駆動電圧の摂動分δVB
(k),コンプレッサ22の駆動電圧の摂動分δVC
(k),ダンパアクチュエータ24の駆動電圧の摂動分δ
VD(k)を求める処理が行なわれる。第7図ステップ20
0に示した数式をベクトル表現とすれば、 である。これが、第3図のフィードバック量決定部P6に
相当する処理である。
続くステップ210では、ステップ200で求めた各駆動電圧
の摂動分δVB(k),δVC(k),δVD(k)に定常点
での値VBa,VCa,VDaを加えて、実際の駆動電圧VB(k),
VC(k),VD(k)を求める処理が行なわれる。これが
第3図の基準値加算部P7に相当する処理である。
続くステップ220ではステップ210で求めた各駆動電圧VB
(k),VC(k),VD(k)を、出力ポート38を介して、
ブロアモータ3,コンプレッサ22,ダンパアクチュエータ2
4の各々に出力する制御を行なう。ステップ230ではサン
プリング・演算・制御の回数を示している添字Kの値を
1だけインクリメント(更新)し、ステップ100へ戻っ
て、上述のステップ100ないし230の処理を再び繰返す。
以上のように構成された本制御ルーチンに依って行なっ
た制御例について、第8図に従来の単純なフィードバッ
ク制御例と比較して示した。制御例として、空気調和を
行なって内気温度が15℃にて熱平衡にある状態から、車
室内温度の目標温度が20℃、即ち+5℃だけ変更され
て、設定された場合を取上げた。この目標温度の変更を
第8図では一点鎖線Pで示したが、これに対する内気温
度の変化を内気温度センサ12の出力信号に基いてプロッ
トしたのが実線G,破線Fである。実線Gは本実施例によ
る内気温度の制御例を、破線Fは従来の制御による制御
例を、各々示している。第8図から明白なように、本実
施例によれば、従来の制御例より速い応答性(立ち上が
り)を実現した上で、オーバーシュート,アンダーシュ
ートもほとんどなく、内気温度を目標温度にすることが
できている。空気調和を行なっている系が安定する時間
で比較すれば、本実施例は、立ち上がりが速いにもかか
わらず1桁以上の改善を実現していることがわかる。こ
れにより、車室内の温度を応答性良く目標温度に制御で
きるばかりか、ブロアモータ3,コンプレッサ22,ダンパ
アクチュエータ24を最適に制御するので、無駄なエネル
ギを消費することがなく、省燃費でしかもコンプレッサ
22をオン−オフ制御しないことから内燃機関の出力トル
クの変動も低減することができる。
これは、本実施例の制御では、熱平衡を予測した単純な
フィードバック制御に替えて、電子制御回路20による制
御装置を付加積分型最適レギュレータとして構成し、即
ち制御対象である空気調和を行なう系のモデルをシステ
ム同定によって実験的に解析して、制御対象の状態、即
ち未来への影響を予測するために必要十分な系の過去の
履歴に関する情報を推定し、これを用いて制御を行なう
よう構成したことによっている。
即ち、本実施例の自動車用空気調和装置においては、車
室内への吹出空気の温度及び風量を制御する吹出空気制
御手段としてのブロアモータ3、コンプレッサ22、及び
エアミックスダンパ9の制御量である、ブロアモータ3,
コンプレッサ22,及びダンパアクチュエータ24の駆動電
圧VB,VC,VDを制御入力とし、これらの摂動分δVB,δVC,
δVDと、制御出力となる車室内温度TRの摂動分δTRとか
ら、オブザーバを用い制御系の状態変数量δTB,δTC,δ
TDを推定し、更にこの推定した状態変数量δTB,δTC,δ
TDと、内気温度と目標温度との偏差の累積値ZTRと、予
め制御系の動的モデルに基づき設定されたフィードバッ
クゲインF11〜F34とから、制御入力である各駆動電圧V
B,VC,VDを決定するため、車室内への吹出空気の温度及
び風量を最適に制御することができ、この結果、無駄な
エネルギを消費することなく、内気温度を目標温度に速
やかに収束させることができるようになるのである。
次に日射量Qが変化した場合の制御特性について説明す
る。第9図は日射量Qが時間t1にて0Kcal/hから1000Kca
l/hに急増した場合の室内温度の変化を示すグラフであ
る。図において、実線gは本実施例での制御特性を、破
線fは従来の制御による制御特性を、各々示している。
本実施例では、日射量Qの増加に応じて、状態変数量の
推定に使用する各種パラメータやフィードバックゲイン
を切換えているので、乗員室10の内気温度TRはほとんど
変化していないことがわかる。従来の制御では、日射量
Qの急変によって一旦崩れた平衡状態が回復するまで
に、オーバーシュート,アンダーシュートを何回か生じ
ることがわかる。
次に第10図(A),(B)は、各々日射量Qが0Kcal/h
の場合と、1000Kcal/hの場合とにおいて、乗員室10の目
標温度の設定が15℃から20℃へ変更された時の内気温度
TRの変化の様子を示すグラフである。図における実線G,
破線Fは、上述の例と同様に、各々本実施例の制御特性
と従来例のそれとを示している。従来例では、日射量0K
cal/h(例えば夜間)の場合には応答の遅れが目立ち、
日射量1000Kcal/hの場合にはオーバーシュート等の過制
御が目につく。これに対して、本実施例では、日射量Q
に応じて、状態変数量の推定に使用する各種パラメータ
やフィードバックゲインを切換えるので、いずれの場合
にも応答性・安定性に優れた制御が実現されている。
又、本実施例の自動車用空気調和装置は内気温度を制御
する電子制御回路20におけるフィードバックゲインの設
計が極めて論理的になされ、これを最適に定めている。
従って、従来の制御装置のように設計者の経験等に基づ
いて設計し、必要に応じて実際に調整を行ない、適切と
思われるフィードバックゲインを設定してゆくといった
手間を必要とせず、設計・開発工数やコストを低減する
ことができる。
以上本発明の一実施例について説明したが、本発明はこ
の実施例に何等限定されるものではなく、リヒートタイ
プの空気調和装置に適用したり、状態変数 として他の変数を用いるなど、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲において、種々の態様で実施しえることは勿論で
ある。
発明の効果 以上詳述したように、本発明の自動車用空気調和装置に
おいては、制御入力である吹出空気の温度と風量とを含
む諸量の制御量と、制御出力である内気温度とにより、
当該空気調和装置の制御系の動的な内部状態の状態変数
量を推定し、この推定された状態変数量と、内気温度と
目標温度との偏差の累積値と、予め設定されたフィード
バックゲインとに基づき、制御量を決定する。
すなわち、従来のPID制御によるフィードバック制御で
は、実際の出力値である内気温度と目標温度との差だけ
で制御量を決定しているが、本発明では、更に、制御系
の動的な内部状態の過去の影響度を考慮した制御系の未
来の影響を予測する情報を含んだ状態変数量を用いて、
制御量を決定している。
このため、本発明によれば、内気温度を制御する動的な
モデルが制御量にしたがってどう振舞うかという制御系
の動的なモデルを明かにしつつ、制御量を決定すること
ができ、制御系の動的なモデルの動特性に基づいた制御
が可能となる。従って、本発明によれば、従来のものと
比べて著しく応答性が良く、また、安定性のよい制御を
することができるという優れた効果を持つ。
また特に本発明の自動車用空気調和装置では、少なくと
も日射量を含む環境条件を検出し、その検出結果に応じ
て、制御量を決定する際に用いるフィードバックゲイ
ン,更には状態変数量の推定に使用するパラメータを切
換えるようにされているので、日射量等の環境が変化し
ても安定に車室内の温度の制御を行なうことができると
いう優れた効果を奏する。従って、空気調和を行なう環
境条件の広い範囲において、好適な制御特性を実現する
ことができる。
つまり、自動車用空気調和装置においては、日射量,外
気温,湿度,車速等によって熱負荷が急激に変化すると
いうように、これらの外乱要素の影響を受け易い環境に
あるため、内気温度を目標温度に制御する際、PID制御
により制御量を決定する従来装置では、応答遅れを起こ
したり、外乱の変化によりハンチングを起こしたりする
が、本発明の自動車用空気調和装置によれば、上記のよ
うに、制御系の未来の影響を予測する情報を含んだ状態
変数量を用いて制御量を決定し、しかも日射量等の環境
条件に応じてフィードバックゲイン等の各種パラメータ
を切換えるため、目標温度が変化した場合は勿論のこ
と、こうした周囲環境条件が変化した場合にも、応答遅
れやハンチングのない最適な制御を実現できるようにな
るのである。
また更に、従来のPID制御による自動車用空気調和装置
では、1入力1出力の制御しかできないため、本発明の
ように多数の制御入力が存在する場合には、各制御入力
間の相互緩衝を取り除き、各制御入力と制御出力との間
に完全に1対1の対応をつけ、複数の1入力1出力の制
御の集合として制御するしかない。従って、制御入力相
互間の干渉を考慮せずに各々独立して制御することしか
できない。
しかしながら、本発明の構成では、制御入力を複数個と
することができ、この複数の制御量全てに基づいて状態
変数量を推定することができるので、各制御入力の相互
関係を考慮した制御を行なうことができる。従って、す
べての制御入力の干渉を考慮した制御が可能であるとい
う優れた効果を有する。
また、このように制御入力の干渉を考慮した制御が可能
であるため、自動車用空気調和装置の動力源に対する負
担を最小にすることができ、内燃機関を動力源とする場
合には空気調和装置を作動させたときの燃費を向上させ
るといった効果が得られる。
また、空気調和装置の設計・開発工数を低減することが
できるという副次的な効果も得られている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成図、第2図は本発明一実施
例としての自動車用空気調和装置の概略構成図、第3図
は実施例における空気調和を行なう系の制御系統図、第
4図は実施例の系のモデルを同定するのに用いたブロッ
ク線図、第5図は伝達関数を求める為のシグナルフロー
線図、第6図は最小次元オブザーバの構成を示すブロッ
ク線図、第7図は実施例における付加積分型最適レギュ
レータとしての制御を示すフローチャート、第8図,第
9図及び第10図(A),(B)は各々実施例の制御特性
と従来の制御の一例とを比較するグラフ、である。 1……空調ユニット、3……ブロアモータ 5……エバポレータ、7……ヒータコア 10……乗員室、12……内気温度センサ 14……温度設定器、20……電子制御回路 22……コンプレッサ 24……ダンパアクチュエータ 30……CPU 32……ROM
フロントページの続き (72)発明者 河合 孝昌 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−47914(JP,A) 特開 昭58−139816(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車室内への吹出空気のすくなくとも温度と
    風量とを含む諸量を制御する吹出空気制御手段と、 前記車室内の温度を検出する内気温度検出手段と、 該検出された内気温度が設定された目標温度となるよう
    前記吹出空気制御手段をフィードバック制御する空調制
    御手段と、 を備え、車室内の空気調和を行なう自動車用空気調和装
    置において、 該空気調和を行なう系の動的な振舞を変化させる空気調
    和の環境条件として、少なくとも日射量を含む環境条件
    諸量を検出する空調条件検出手段を備えると共に、 前記空調制御手段が、 当該自動車用空気調和装置の空気調和に関する系の動的
    なモデルに基づいて予め設定されたパラメータを用い
    て、前記吹出空気の諸量と前記車室内の温度とから、前
    記系の動的な内部状態を表す適当な次数の状態変数量を
    推定する状態観測部と、 前記設定された目標温度と前記検出された車室内の温度
    との偏差を累積する累積部と、 前記系の動的なモデルに基づいて予め設定された複数の
    フィードバックゲインの一つと前記推定された状態変数
    量と前記累積値とから、前記吹出空気制御手段によって
    制御される諸量の各制御量を決定するフィードバック量
    決定部と、 から付加積分型最適レギュレータとして構成され、 しかも、前記空調条件検出手段によって検出された空気
    調和を行なう系の前記環境条件諸量に応じて、前記動的
    なモデルが変化するのに対応して、前記付加積分型最適
    レギュレータのフィードバックゲインを切換える切換手
    段を備えたことを特徴とする自動車用空気調和装置。
  2. 【請求項2】前記状態観測部のパラメータが、前記自動
    車用空気調和装置の空気調和に関する系の動的なモデル
    に基づいて予め複数設定され、 前記切換手段が、前記環境条件諸量に応じて、前記状態
    観測部のパラメータを切換えること、 を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の自動車用空気
    調和装置。
  3. 【請求項3】前記吹出空気制御手段によって制御される
    吹出空気の諸量が、少なくとも、吹出空気の送風を行な
    うブロアモータの送風量と、該ブロアモータによって送
    風される空気を一旦冷却する冷却能力と、該送風される
    空気を再度加熱して吹出空気の温度を所定の温度とする
    アクチュエータの制御量と、を含んでなる特許請求の範
    囲第1項または第2項記載の自動車用空気調和装置。
  4. 【請求項4】前記空調条件検出手段が、日射量の他に、
    空気調和の環境条件として、外気温,湿度,車速,内燃
    機関の回転数もしくは熱交換器の効率のうち、いずれか
    ひとつまたは複数を検出する特許請求の範囲第1項ない
    し第3項のいずれかの項に記載の自動車用空気調和装
    置。
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