JPH0675479B2 - 昆布風味調味料 - Google Patents

昆布風味調味料

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JPH0675479B2
JPH0675479B2 JP60172790A JP17279085A JPH0675479B2 JP H0675479 B2 JPH0675479 B2 JP H0675479B2 JP 60172790 A JP60172790 A JP 60172790A JP 17279085 A JP17279085 A JP 17279085A JP H0675479 B2 JPH0675479 B2 JP H0675479B2
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JP
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kelp
potassium
glutamic acid
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glutamate
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JP60172790A
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長義 北田
哲二 清水
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Ajinomoto Co Inc
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Ajinomoto Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は昆布風味調味料に関する。更に詳しくは昆布抽
出物および/または昆布抽出残渣にカリウム、グルタミ
ン酸、および糖アルコールを添加することにより昆布の
香り・味・風味を有する嗜好性の高い風味調味料に関す
る。
〔従来の技術〕
昆布抽出物いわゆる昆布だしはすまし汁、そばつゆ、う
どんつゆ、天つゆ、雑炊など広く日本料理に用いられて
いる。昆布葉体及び昆布だしの成分は池田(東京化学会
30,820(1908))、大石ら(日本水産学会誌、27,598
(1961):同誌、27、601(1961):同誌、39,317(197
3):同誌、39,323(1973))、佐藤ら(日本水産学会
誌、46,749(1980))により窒素科学物、糖類、無機成
分など個々の成分についての研究事例があり、それらの
含量は明らかにされている。昆布だしの「うま味」を示
す成分は上述した池田によりグルタミン酸塩であり「う
ま味」は一価グルタミン酸イオンの味であることが報告
されている。だし中の成分であるマンニット、食塩、塩
化カリウムは昆布だしの呈味成分ではないとしている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように、従来、広くグルタミン酸ナトリウムが、う
ま味成分として用いられてきたが、一方、グルタミン酸
ナトリウムは、各種の食品に合う汎用調味料としては普
遍的であるものの昆布だし、即ち、風味調味料としての
機能はなかった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らはグルタミン酸ナトリウム単独では昆布だし
の味を呈さないことに着目し、昆布だし中にグルタミン
酸以外の呈味成分が存在するのではないかと考えるに至
り、鋭意研究を重ねた結果、それぞれ単独では昆布だし
の味を呈さないマンニット、KCl、グルタミン酸塩が特
定の比率で存在するとき昆布の風味を持たずに昆布だし
の味を呈することを発見し、更にマンニットの替りにキ
シリット、ソルビット、マルチットなど糖アルコール
(又は澱粉、糖を主体とする原料を水添して得られる糖
アルコールを主体とするものでよい)、KClの替りにKH2
PO4,K2HPO4,グルタミン酸カリなどカリウム塩、グル
タミン酸塩として、グルタミン酸ナトリウム、グルタミ
ン酸カリウム、グルタミン酸マグネシウム、グルタミン
酸カルシウム、グルタミン酸アンモニウム、アルギニン
グルタメート、リジングルタメート又はグルタミン酸そ
のものなどいかなるものでも使用可能であることを発見
し、さらにこの昆布だしの味を呈する組成物を昆布抽出
物および/または昆布抽出残渣に添加することにより昆
布だしの香り風味が昆布抽出物および/または昆布抽出
残渣により付与され、呈味自体は組成物により付与する
ことにより、嗜好性の高い昆布風味調味料が得られるこ
とを発見し、さらに昆布抽出物および/又は昆布抽出残
渣の1部又は全量に昆布を用いることにより香り・味・
風味はさらに向上することを発見し本発明を完成するに
到った。
すなわち本発明は昆布、昆布抽出物および/または抽出
残渣に対しカリウム、グルタミン酸、および糖アルコー
ルをカリウム:グルタミン酸=1〜20:1かつ糖アルコー
ル:(カリウム、グルタミン酸、糖アルコールのモル数
の合計)=0.1〜0.75:1のモル比で添加することを特徴
とする風味調味料である。
以下本発明を具体的に説明する。
本発明においては、カリウム、グルタミン酸、糖アルコ
ールのモル比がカリウム:グルタミン酸=1〜20:1かつ
糖アルコール:(カリウム、グルタミン酸、糖アルコー
ル)=0.1〜0.75:1に配分する。また、好ましくはカリ
ウム、グルタミン酸、糖アルコールのモル比が、カリウ
ム:グルタミン酸=2.5〜20:1かつ糖アルコール:(カ
リウム、グルタミン酸、糖アルコール)=0.25〜0.75:1
に配分する。カリウムとして好ましくは塩化カリウムを
配合し、更に好ましくは塩化カリウムをカリウムのモル
数の40%以上配合する。糖アルコールとしてはソルビッ
ト、マンニット、マルチット、キシリットのうちから選
ばれた1種又は2種以上を配合することが好ましい。昆
布、昆布抽出物および/または昆布抽出残渣に対するカ
リウム、グルタミン酸、糖アルコールの添加量は特に限
定されないが、カリウム、グルタミン酸、糖アルコール
の添加量が多くなると昆布風味の強さに比して昆布の味
が強くなりすぎ昆布だしらしさが弱くなり、又カリウ
ム、グルタミン酸、糖アルコールの添加量が少なくなる
と昆布風味の強さに比して昆布の味が弱くなり昆布だし
らしさが弱くなる。昆布、昆布抽出物および/または昆
布抽出残渣乾物重量100部に対するカリウム、グルタミ
ン酸、マンニットによる組成物の添加量は好ましくは10
〜10000部である。
本発明に用いる昆布、昆布抽出物および/または昆布抽
出残渣は真昆布、利尻昆布、ラウス昆布日高昆布、三石
昆布、などいかなる昆布を用いて得られるもので良く、
またその産地、等級も限定されない。
本発明に用いるカリウムは例えばKCl、L−グルタミン
酸カリウム等の有機、無機カリウム塩等であり、いかな
る製造法によるものでよく、KClにおいても天然物、水
酸化カリウム、炭酸カリウムなどと塩酸などによる中和
物などいかなるものでよく、液体、ペースト、顆粒、結
晶、固体などいかなる形状のものでよい。
本発明に用いるグルタミン酸は醗酵法、酸分解法などそ
の製法を特に限定されず、液体、ペースト、粉末、顆
粒、結晶、固体などいかなる形状のものでよく、さらに
グルタミン酸単独、又はグルタミン酸のナトリウム塩、
カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルギニ
ン塩、リジン塩などいかなる塩でもよい。
本発明品は粉末混合、液体と粉末の混合、粉霧乾燥法、
造粒法、溶解、混和などいかなる方法で製造してもよ
く、また液体、ペースト、粉末、顆粒、結晶、固体など
その形状はいかなるものでもよい。
本発明品はいかなる呈味素材、食品素材と併用、混合使
用することも可能であり、核酸系呈味物質のイノシン酸
ナトリウム、グアニル酸ナトリウム、植物蛋白加水分解
物、動物蛋白加水分解物、酵母エキスなど蛋白質を酸、
酵素により分解した呈味料、動植物エキス、魚介類エキ
スなどとの併用が可能である。
以下実施例により本発明を更に説明する。
実施例1 利尻昆布1等を微粉砕した昆布粉末を用い、第1表の配
合により粉末状の昆布風味調味料を調製し、各サンプル
15gを0.2%食塩水1に溶解したものをサンプルとし、
よく訓練された味覚パネル5名により、うま味、甘味、
苦味、複雑味、呈味の巾、昆布だし風味、について官能
検査を実施した。
結果を第1表に示すが、本発明の風味調味料(サンプル
No2,3,6,7,8,10,11,12,15,17)は、昆布風味、呈味の巾
が強く、複雑味がありバランスのとれた呈味を有すると
して高い評価が得られた。
実施例2 第2表の配合に従い、利尻昆布1等を微粉砕した粉末を
用い、カリウムとして塩化カリウム、リン酸1カリウ
ム、リン酸2カリウムの1種又は2種以上の混合物、グ
ルタミン酸としてグルタミン酸ナトリウム、糖アルコー
ルとしてマンニットを用い、カリウム、グルタミン酸、
マンニットのモル比がカリウム:グルタミン酸=1〜2
0:1かつマンニット:(カリウム、グルタミン酸、マン
ニットの合計)=0.10〜0.75:1の範囲内になるように混
合し、実施例1と同様の官能評価を行った。結果を第2
表に示す。
カリウムイオンとしてリン酸1カリウム、リン酸2カリ
ウムのみを用いたサンプル2,3,4,5よりも塩化カリウム
を併用したサンプル6,7,8,9,10,11は呈味の巾があり、
複雑味が強く、特に塩化カリウムのモル数が全カリウム
のモル数の40%以上であるサンプル7,9,11はさらに呈味
の巾があり複雑味が強い。
実施例3 蒸留水10lに日高昆布300gを入れ50℃に加温し、40分間
静置抽出し、昆布だしを得た。抽出残渣の昆布を通風乾
燥機で60℃、12時間乾燥させ残渣乾燥物165gを得た。蒸
留水10lに残渣乾燥物165gを入れ、50℃に加温し、40分
間静置抽出し昆布2番だしを得た。昆布2番だしを用い
第3表の配合により液状の風味調味料を調製し、その50
gを蒸留水1に溶解したものをサンプルとして、味覚
パネル10名により上記の昆布だしと二点比較法で官能評
価を行った。結果を第4表に示す。
本発明品は対照と同等の香り・風味・呈味を示し、良好
な品質であった。
実施例4 実施例3と同様にしてだし抽出残渣乾燥物を得た。その
100gを微粉砕した残渣粉末を用い第5表の本発明の配合
により粉末状の昆布風味調味料を調製し、また対照とし
て日高昆布粉末を用い昆布風味調味料を調製した。サン
プルおよび対照15gを0.2食塩水に溶解し良く訓練された
味覚パネル10名により2点比較官能評価を実施した。
結果を第6表に示す。サンプルは対照と官能的に差がな
く昆布風味調味料として良好な品質を有していた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】昆布、昆布抽出物及び抽出残渣の中から選
    ばれた1種以上に対し、カリウム、グルタミン酸及び糖
    アルコールをカリウム:グルタミン酸=1〜20:1かつ糖
    アルコール:(カリウム、グルタミン酸、糖アルコール
    のモル数の合計)=0.1〜0.75:1のモル比で添加されて
    成ることを特徴とする昆布風味調味料。
  2. 【請求項2】昆布抽出物が、少なくとも1回以上水抽出
    処理した後の抽出残渣の水抽出物であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の昆布風味調味料。
  3. 【請求項3】昆布抽出残渣が少なくとも1回以上水抽出
    した後の抽出残渣の乾燥粉砕物であることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の昆布風味調味料。
  4. 【請求項4】カリウムとして、塩化カリウム、L−グル
    タミン酸カリウム、リン酸カリウム、炭酸カリウムの中
    から選ばれた1種以上を、及び/又はグルタミン酸とし
    てグルタミン酸カリウム、グルタミン酸ナトリウムの中
    から選ばれた1種以上を使用することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の昆布風味調味料。
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JPS60172789A (ja) * 1984-02-15 1985-09-06 Nachi Fujikoshi Corp 電磁弁

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