JPH0675004B2 - 測光装置の暗電流補正装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はイメージセンサを用いた測定装置のイメージセ
ンサ出力の暗電流オフセット電圧の自動補正装置に関す
る。

（従来の技術） 測光素子としてイメージセンサを用い、波長走査を行わ
ないでスペクトルデータを得られる構成の分光光度計の
ような、イメージセンサを測光素子に用いた装置では、
イメージセンサの暗電流に基くオフセット電圧を補正す
る必要があるが、従来シャッター機構を備えていない分
光光度計では暗電流オフセット電圧を測定するとき、入
口スリットを手操作的に何かで遮蔽する必要があり、操
作が面倒である。たまシャッター機構を備えた分光光度
計でも、シャッター機構と暗電流オフセット電圧補正動
作とが連動しておらず、オペレータがシャッターを閉
じ、暗電流測定を行い、測光素子の出力側の初段アンプ
のオフセット調整機能の調整を行っていて、操作はシャ
ッター機構のないものとさいて変らない。何れの場合で
も暗電流オフセットの補正を温度変化の影響を受け易い
初段アンプで行っているので、暗電流オフセット電圧の
補正が不安定である。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は暗電流オフセット電圧補正の自動化および安定
化を計るものである。

（課題を解決するための手段） イメージセンサ前方に制御回路からの制御信号により開
閉せしめられるシャッター機構を設けると共に、制御回
路によりシャッターを閉じた場合、イメージセンサの暗
電流オフセット電圧の値をメモリの所定アドレスに格納
せしめ、測定時イメージセンサの出力に上記メモリに格
納された上記暗電流オフセット電圧の値を用いて補正演
算を行わせるようにした。

（作用） 本発明によればオペレータは、暗電流オフセット電圧測
定の指示を制御回路に与えるだけで、シャッターが閉じ
られ、暗電流オフセット電圧の測定が行われてそのデー
タがメモリに格納され、測定時にはメモリ内の上記デー
タにより補正演算が自動的に行われ、補正はイメージセ
ンサの初段アンプのオフセット調整機能によるアナログ
な動作と異り、予め測定記憶したデータによりディジタ
ルに行われるもので、補正動作も安定している。

（実施例） 第１図に本発明の一実施例を示す。一は分光器、２がイ
メージセンサで、その上に分光器１によりスペクトル像
が形成される。３はイメージセンサの前面に出入せしめ
られるシャッターで、電磁石４によって駆動され、電磁
石の通電中シャッターが閉じているようにしてある。５
はスイッチ素子で制御回路６からの信号により導通状態
となる。制御回路６はイメージセンサ２の出力を読出
し、プリアンプ７で増幅されたイメージセンサ出力をA/
D変換器８でディジタルデータに変換してメモリに取込
む。９はオペレータが制御回路６に指示を入力するキー
ボード、10は表示装置（CRT）である。

第２図は上述装置の暗電流オフセット電圧補正データ採
取モードにおける動作のフローチャートである。この動
作をスタートさせると、イメージセンサシステムの立上
げが行われ（イ）、次いで最新の暗電流オフセット電圧
測定に関するデータが表示装置10に表示される（ロ）。
この表示は最新の暗電流オフセット電圧測定の日時のデ
ータを含んでいる。その後一定時間の時間待ちが行われ
（ハ）、その間にオベレータは上記表示を見て、暗電流
オフセット電圧補正データ採取モードを実行するか、前
の補正データをそのまゝ使用するかの選択を行い、今回
は暗電流オフセット電圧補正データ採取の動作を行わな
いと決めたときは、キーボードによりその選択操作を行
う。所定時間経過後ステップ（ニ）において、暗電流オ
フセット電圧補正データ採取を行うか行わないか（制御
回路がキーボード入力を見て）判定し（ホ）、行わない
（NO）のときは動作は直ちに終了し、行うとき（YES）
は（ホ）以下のステップの動作が行われる。まずシャッ
ター閉信号をスイッチ素子５に出力してシャッター３を
閉じ（ホ）、イメージセンサ１の出力つまり暗電流オフ
セット電圧の値を測定し（ヘ）、そのデータを取込み
（ト）、メモリ内の旧暗電流オフセット電圧補正データ
を新しいデータ書替え（チ）、スイッチ素子５に印加し
ている信号を解除してシャッターを開き（リ）、動作終
了の表示を表示装置で行い（ヌ）、動作を終了する。

第３図は通常測定モードの動作のフローチャートであ
る。測定動作をスタートさせると、イメージセンサの出
力測定が行われ（イ）、そのデータを制御回路自身が取
込み（ロ）、メモリに格納してある暗電流オフセット電
圧データを読出して補正演算を行い（ハ）、補正された
測定データをメモリに格納（ニ）して動作を終る。この
場合前述したようにシャッター３は通常開の状態にある
からシャッター開閉動作を行う必要はない。

（発明の効果） 本発明は上述したような構成で、オペレータは一々自分
でシャッターを閉じ、暗電流を測定してアンプのオフセ
ット調整を行うと云った面倒な操作なしに、単にキーボ
ード選択キーヲ押すだけで暗電流オフセット電圧補正デ
ータを採取でき、上記補正がディジタルに行われるので
補正が安定して行われる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例装置のブロック図、第２図同
実施例における暗電流オフセット電圧補正データ採取動
作のフローチャート、第３図は同実施例の通常測定モー
ドの動作のフローチャートである。 １……分光器、２……イメージセンサ、３……シャッタ
ー、４……電磁石、５……スイッチング素子、６……制
御回路、７……プリアンプ、８……A/D変換器、９……
キーボード、10……表示装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】イメージセンサの前方に制御回路からの制
   御信号により開閉せしめられるシャッター機構を設ける
   と共に、暗電流補正データ採取モードにおいてメモリに
   格納されている暗電流補正データおよびそのデータの採
   取日時を表示し、所定の時間待ちを行って、その間に暗
   電流測定の指示入力があったとき上記待ち時間の後、シ
   ャッターを閉じ、イメージセンサの全素子の暗電流オフ
   セット電圧の値を上記メモリの所定アドレスに書替え格
   納せしめ、測定モードにおいて、イメージセンサの出力
   に上記メモリに格納されたデータを用いて補正演算を行
   わせる制御回路を設けたことを特徴とする測光装置の暗
   電流補正装置。