JPH0674700B2 - 扉開閉規制装置 - Google Patents

扉開閉規制装置

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JPH0674700B2
JPH0674700B2 JP9176092A JP9176092A JPH0674700B2 JP H0674700 B2 JPH0674700 B2 JP H0674700B2 JP 9176092 A JP9176092 A JP 9176092A JP 9176092 A JP9176092 A JP 9176092A JP H0674700 B2 JPH0674700 B2 JP H0674700B2
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claw
hole
claw plate
slider
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Inventor
良雄 柳原
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株式会社サヌキ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばマンション等
の各部屋の玄関扉に設置される扉開閉規制装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図17は、マンション等の各部屋の玄関
扉に設置される扉開閉規制装置を示す斜視図である。マ
ンション等の各部屋の玄関扉には、通常、扉の僅かな開
放状態を固定する扉開閉規制装置が取付けられている。
この扉開閉規制装置は、扉Bの内側に取付けられる回動
可能なドア開放アーム62と、扉枠Aに取付けられる可
動ピン54とから成る。ドア開放アーム62は、基端部
に貫通孔を設けた一定長さを有する矩形アーム板62c
の外周に上下に突出する囲み壁62dを設け、基端部の
一側面側の囲み壁62dに切欠き部62bを設けると共
に、矩形アーム板62cの先端部に可動ピン54が出没
する貫通孔62eを開口している。このドア開放アーム
62は、扉Bに取付けた取付け枠61の枢支ピン61a
を基端貫通孔に嵌挿することで、回動可能に取付けられ
る。一方、扉枠Aには取付け板51が止着され、取付け
板51には水平方向へ2枚の取付け片52、53が突設
し、上部取付け片52の先端部に固定ピン55を垂直方
向へ突設し、下部取付け片53の先端部には固定ピン5
5に対向し、固定ピン55に対し接離する可動ピン54
が取付けてある。使用に際しては、ドア開放アーム62
を回動させ、切欠き部62bにより矩形アーム板62c
を上・下ピン54、55間に位置させる。つまり、固定
ピン55を囲み壁62d内の溝部62aに位置させる。
この状態で、ドアBを開放する時、ドアBの開放に伴っ
てアーム62が引き出され、固定ピン55がアーム62
の溝部62a先端壁に当接して停止する。この状態で、
可動ピン54は貫通孔62eに対応している。可動ピン
54を上方へ押し出すことで、可動ピン54が貫通孔6
2eを挿通し、先端部が固定ピン55先端に当接する。
可動ピン54は、図示しないバネストッパで突出状態が
固定される。これにより、扉Bはドア開放アーム62の
長さ分だけ開放され、開放状態が保持される。ドアBを
閉成する場合は、可動ピン54をバネストッパに抗して
引き下ろすことで、ドアBの閉成に伴いドア開放アーム
62が後退する。つまり、溝部62aに嵌合する固定ピ
ン55をガイドとしてアーム62が後退する。そして、
固定ピン55が切欠き部62bに対応する位置でドアB
は完全に閉成し、アーム62を逆回動させることでアー
ム62がドアB面に平行状態となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記、従来のドア開閉
規制装置では、ドア開放アームの長さ分だけ、玄関ドア
の開放状態を保持し得るだけである。ドアの開放状態を
保持する意図は、主には部屋の換気であり、開放時に外
部から室内が外観し得るのを防止することにある。室内
の換気に必要な玄関ドアの開放程度は、例えば、単に室
内への風の呼び込み、又は魚焼き時に室内に蔓延する煙
の排出、或いは風呂場の湯けむりの排出等、様々であ
る。従来のドア開閉規制装置では、ドア開放アームの長
さ分だけが開放するのみであり、ドア開放角度の大小は
調整できず、要望する換気に応じたドア開放状態を実現
し得ない不利があった。
【0004】この発明は、以上のような課題を解消さ
せ、開放時に外部から室内が外観されず、しかも必要な
換気状況に応じて玄関ドアの開放程度を変位させ得る扉
開閉規制装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】この目的を達成
させるために、この発明の扉開閉規制装置では、次のよ
うな構成としている。扉開閉規制装置は、基端部側に扉
の取付け用枢支軸に取付けられる貫通孔を開口し、先端
部にスライダ出没用開口部を設け、一方の側壁に所定距
離を開いた複数の窓孔を開口すると共に、この窓孔を設
けた一方の側壁には窓孔に対応して爪板起し用引掛かり
部を内方向へ突設し、他方の側壁には窓孔に対応してス
トップ解除用引掛かり部を内方向へ突設する偏平な角筒
状ケース体と、このケース体に出没可能に収納され、先
端部に扉枠の可動ピンが嵌入する貫通孔を開口したスラ
イダと、このスライダの基端部側に配備されたストッパ
手段とから成り、このストッパ手段は面内中央に貫通孔
を設けた方形基板のコーナー部にそれぞれ平板状爪部を
突設すると共に、対角線状に対向する2つの平板状爪部
の内側にそれぞれストッパ解除用突起を垂直状に突設し
た爪板と、下方向へ突出し前記爪板の貫通孔に嵌合する
筒脚部を備え面内に複数の爪板起し用突起を円陣状に起
立配備した円板と、上記筒脚部を貫通し円板及び爪板を
スライダに対し回動可能に取付ける枢支軸と、前記爪板
の貫通孔適所に配備され円板の筒脚部を常時、枢支軸側
へ押圧付勢するトルクバネとから成ることを特徴として
いる。
【0006】このような構成を有する扉開閉規制装置で
は、ケース体の基端部の貫通孔に対し、玄関扉に取付け
られた取付け枠の枢支ピンを嵌挿し、ケース体を取付け
枠(扉)に回動可能に取付ける。扉枠には、従来のドア
開閉規制装置と同様の可動ピンが取付けられている。ケ
ース体内のスライダのストッパ手段は、常態においてケ
ース体の基端部側に位置し、ケース体に対しスライダは
最も深く没入した状態にある。この時、ストッパ手段の
爪板は直線状の側辺部がケース体の側面と平行状態にあ
る。つまり、4つの各爪板部の突出先端は、スライダの
出没方向を向いている。この状態で、ケース体を可動ピ
ン側に回動させ、扉をやや開き、ケース体の先端より少
し突出しているスライダ先端の貫通孔を可動ピンに対応
させる。そして、可動ピンを突出させると貫通孔を挿通
した可動ピン先端部が対向する固定ピンと当接しスライ
ダの先端を固定する。この状態で、ドアを開くと、ドア
と共に扉の外方向へケース体が移動し、スライダがケー
ス体より引き出される。この状態において、ケース体に
例えば3つの窓孔があるとすると、ケース体基端側の第
3窓孔にストッパ手段が位置した時、第3窓孔に対応し
て設けた爪板起し用引っ掛かり部が、円板の爪板起し用
突起に引っ掛かる。この係止力は、円板を押圧付勢する
トルクバネのバネ力に抗して円板のみを時計回り方向へ
回動させることで、ストッパ手段が第3窓孔を通過す
る。更に、ドアを開くことで、同様にストッパ手段は第
2窓孔を通過し、第1窓孔に対応する。この状態におい
て、爪板の先端側であって第1窓孔側に位置する平板爪
部(第4爪部)の先端が、ケース体の先端部に設けた傾
斜面状の爪板起こし部に当接する。この状態で、更に僅
かスライダが引き出されると、爪板は爪板起こし部によ
って時計回り方向と逆方向へ僅か回動して傾斜し、第4
爪部に対向する(第4爪部より後ろ側の)第1爪部が第
1窓孔より突出する。この状態で、ドアを少し閉じる方
向へ動かすと、スライダがケース体内へ僅かに没入す
る。つまり、爪板が第1窓孔の基端側へ移動し、第1窓
孔の基端に第1爪部が引っ掛かる。更に、少しスライダ
が没入すると爪板が時計回りと逆方向へ僅かに回動し、
第1爪部に隣り合う(スライダ没入方向に位置する)第
2爪部の先端がケース体の側壁に衝突し、それ以上のス
ライダの没入を阻止する。この状態で、ドアの第1段ス
トッパが実現する。つまり、玄関扉が最も開放した状態
が固定保持される。この第1段ストッパを解除する場合
は、ドアを僅かに開ける。これにより、爪板がケース体
先端側へそのまま移動し、ケース体の窓孔と対向する側
壁に設けたストッパ解除用引っ掛かり部に、爪板のスト
ッパ解除用突起(第4爪部の突起)が引っ掛かり、爪板
が時計回りと逆向きに回動し、第2爪部が第1窓孔より
突出する。この状態で、ドアを閉じるようにすると、第
2爪部が第1窓孔の基端側で押され、爪板が時計回りと
逆向きに回動し、第1窓孔を通過する。そして、爪板が
第2窓孔の中程まで進むと、第2窓孔先端側に設けた爪
板起し用引っ掛かり部が、円板の爪板起し用突起に引っ
掛かり、爪板が時計回りと逆向きに回動し、第3爪部が
第2窓孔より突出する。そして、第3爪部が第2窓孔の
基端側に引っ掛かり、第4爪部の先端がケース体の側壁
に当接することで、第2段ストッパが実現する。つま
り、玄関扉がやや開放された状態が固定保持される。同
様にして、ドアを少し開き、第2段ストッパをストッパ
解除用引っ掛かり部で解除し、第3窓孔の爪板起し用引
っ掛かり部に円板の爪板起し突起が引っ掛かることで、
第1爪部が第3窓孔に引っ掛かり係止し、第3段ストッ
パが実現する。つまり、玄関扉がほんの少し開放した状
態が固定保持される。従って、この扉開閉規制装置で
は、従来のドア開閉規制装置のアーム取付け用枢支ピン
(取付け枠)及び可動ピンがそのまま利用でき、しかも
複数段のストップ規制が実行でき、玄関ドアの開閉度合
いを複数段に調整し得る。
【0007】
【実施例】図1は、この発明に係る扉開閉規制装置の具
体的な一実施例を示す斜視図である。
【0008】扉開閉規制装置は、ケース体1と、このケ
ース体1に出没可能に収納されるスライダ2と、このス
ライダ2の基端部側に配備されたストッパ手段3とから
成る。ケース体1は、図3及び図4で示すように、偏平
な角筒状で、基端部側に後述する扉Bの取付け用枢支軸
61aに取付けられる貫通孔15を開口し、先端部にス
ライダ出没用開口部14を設けている。このケース体1
の一方の側壁に所定距離を開いた複数の窓孔が開口して
ある。実施例では、先端側に位置する第1窓孔11、第
2窓孔12、第3窓孔13が開口してある。このケース
体1には、図5で示すような中枠(中フレーム)4が嵌
挿固定してある。この中フレーム4は、所定間隔を開い
て対向する両側壁4a、4bと、この両側壁4a、4b
の一端側(基端側)を連結する水平状平板部47と、他
端側(先端側)を連結する水平状平板部48とから成
り、先端側の平板部48に傾斜面状の爪板起し部46を
設けている。また、一方の側壁4bには上記窓孔11、
12、13に対応する高さ位置にスリット孔4cが開口
してある。そして、この側壁4bに上記第2窓孔12及
び第3窓孔13に対応する爪板起し用引掛かり部44、
45を、それぞれ内方向へ突設している。この各爪板起
し用引っ掛かり部44、45は、各窓孔12、13の先
端側より僅かに後退した位置に突設してある。更に、他
方の側壁4aには上記第1窓孔11、第2窓孔12、第
3窓孔13に対応してストッパ解除用引っ掛かり部4
1、42、43を、それぞれ内方向へ突設している。こ
の各ストッパ解除用引っ掛かり部41、42、43は、
上記各窓孔のほぼ中央側に位置し、且つストッパ解除用
引っ掛かり部42、43は対向する爪板起し用引っ掛か
り部44、45よりも僅か基端側(後退側)に位置して
いる。
【0009】図2は、上記スライダ2及びストッパ手段
3を示す斜視図である。スライダ2は、上記中フレーム
4の両側壁4a、4bの下部をガイドとして、ケース体
1に対し出没するように収納されている。このスライダ
2は一定長さを有する偏平な平板で、先端側に後述する
扉枠Aの可動ピン54が貫通する貫通孔21が開口して
ある。また、基端側にはストッパ手段3取付け用貫通孔
22を開口している(図7参照)。ストッパ手段3は、
爪板31と、爪板31に対し重ね状に配備される円板3
2と、爪板31及び円板32を上記スライダ2に対し回
動可能に取付ける枢支軸33とからなる。爪板31は、
図2及び図6で示すように、面内中央に貫通孔31gを
設けた方形基板の4つのコーナー部に、それぞれ前方方
向へ突出する平板状の第1爪部31a、第2爪部31
b、第3爪部31c、第4爪部31dを突設している。
これにより、爪板31は対向する2辺が直線状となり、
他の対向する2辺はそれぞれ二つの爪板部(31aと3
1b、及び31cと31d)により、山形(波形)線状
となっている。そして、対角線状に対向する2つの平板
状爪部31b、31dの内側に、それぞれストッパ解除
用突起31e、31fを垂直状に突設している。更に、
面内中央に設けた前記貫通孔31bには外方向へ切り欠
いたバネ板収納部31iを設け、この収納部31iに外
方向へ弯曲した板状トルクバネ31hを取付けている。
前記円板32は、面内に前記爪板31の貫通孔31gに
嵌合する上下開口の筒脚部32aを下方へ突設し、上面
外周部に複数の爪板起こし用突起(実施例では8個の突
起)32bを円陣状に立設している。上記ストッパ解除
用突起31e、31fは、この円陣状の爪板起し用突起
32bより外側に位置している。上記爪板31は、図7
及び図9で示すように、スライダ2の基端側であって、
スライダ2の幅中央より一方の側壁(窓孔開口側の側
壁)寄りに中心をずらせて取付けられる。つまり、この
取付け状態において、爪板31の一方の直線状部はスラ
イダ2の面内内側に位置し、他方の直線状部はスライダ
2の側辺より外方向へ僅かに突出した状態で取付けられ
る。図7で示すように、爪板31の貫通孔31gに円板
32の筒脚部32aが嵌合し、円板32の上方から枢支
軸33が筒脚部32aを貫通し、枢支軸33の頭部が円
板32上面に位置し、且つ先端部がスライダ2の貫通孔
22に嵌着固定することで、爪板31及び円板32がス
ライダ2に対し回動可能に取付けられる。更に、この状
態で、前記トルクバネ31hが、筒脚部32aを常時付
勢することで、常態において(バネ付勢力の範囲内で)
円板32と爪板31が同じように回動するように設定さ
れている。
【0010】このような構成を有する扉開閉規制装置で
は、ケース体1の基端部の貫通孔15に対し、玄関扉B
に取付けられた取付け枠61の枢支ピン61aを嵌挿
し、ケース体1を取付け枠(扉B)61に回動可能に取
付ける。扉枠Aには、従来のドア開閉規制装置と同様の
可動ピン54が取付けられている(図8参照)。ケース
体1内に配備してあるスライダ2のストッパ手段3は、
常態において、ケース体1の基端部側に位置し、ケース
体1に対しスライダ2は最も深く没入した状態にある。
この時、ストッパ手段3の爪板31は直線状の側辺部が
ケース体1の側面と平行状態にある。つまり、第1爪部
31a及び第2爪部31bの先端が、ケース体1の基端
側を向き、第3爪部31c及び第4爪部31dの先端
が、ケース体1の先端側を向いている。この状態で、ケ
ース体1を可動ピン54側に回動させ、扉Bをやや開
き、ケース体1の先端より少し突出しているスライダ2
先端の貫通孔21を可動ピン54に対応させる。そし
て、可動ピン54を突出させると貫通孔21を挿通した
可動ピン54先端部が、対向する固定ピン55と当接し
スライダ2の先端を固定する。この状態で、玄関ドアB
を開くと、ドアBと共に扉の外方向へケース体1が移動
し、スライダ2がケース体1より引き出される。この状
態において、ケース体基端側の第3窓孔13にストッパ
手段(爪板31)3が位置する時、爪板32がスライダ
2に対しケース体1の一側壁側(窓孔側)寄りに取付け
てあるため、第3窓孔13のストッパ解除用引っ掛かり
部43には引っ掛からないが、第3窓孔13に対応して
設けた爪板起し用引っ掛かり部45が、円板32の爪板
起し用突起32bに引っ掛かる(図9参照)。この係止
力は、円板32を押圧付勢するトルクバネ31hのバネ
力に抗して、円板32のみを時計回り方向へ回動させる
ことで、ストッパ手段3が第3窓孔を通過する。この
時、爪板31は対向する直線状部が窓孔13と平行状態
に位置しており、ケース体(中ケース4の両側壁4a、
4b)1の側壁により回動が規制され、爪板31は回動
しない。更に、ドアBを開くことで、同様にしてストッ
パ手段3は第2窓孔12及び第1窓孔11を通過する。
この状態において、爪板31の先端側であって第1窓孔
11側に位置する第4爪部31dの先端が、ケース体
(中ケース4)1の先端部に設けた爪板起こし部46に
当接する。この状態で、爪板31は第1窓孔11に対応
している。更に、僅かスライダ2が引き出されると、爪
板31は爪板起こし部46の傾斜面にそって時計回り方
向と逆方向へ僅か回動して傾斜し、第4爪部31dに対
向する第1爪部31aが傾斜状に第1窓孔11より突出
する(図10参照)。この状態で、ドアBを少し閉じる
方向へ動かすと、スライダ2がケース体1内へ僅かに没
入する。つまり、爪板31が第1窓孔11の基端側へ移
動し、第1窓孔11の基端に第1爪部31aが引っ掛か
る。更に、少しスライダ2が没入すると爪板31が時計
回りと逆方向へ僅かに回動し、第1爪部31aに隣り合
う(スライダ没入方向に位置する)第2爪部31bの先
端がケース体1の側壁に衝突し、それ以上のスライダ2
の没入を阻止する(図11参照)。この状態で、ドアB
の第1段ストッパが実現する。つまり、玄関ドアBの最
も開放された状態が固定される。
【0011】この第1段ストッパを解除する場合は、ド
アBを僅かに開ける。これにより、爪板31がケース体
1先端側へそのまま移動し、ケース体1の窓孔11と対
向する側壁に設けたストッパ解除用引っ掛かり部41
に、第4爪部31dのストッパ解除用突起31fが引っ
掛かり、爪板31が時計回りと逆向きに回動し、第2爪
部31bが第1窓孔11より傾斜状に突出する(図12
参照)。この状態で、ドアBを閉じるようにすると、第
2爪部31bが第1窓孔11の基端側で押され、爪板3
1が時計回りと逆向きに回動し(図13参照)、図14
で示すように爪板31の対向する直線状部が窓孔と平行
状となり、第1窓孔11を通過する。そして、爪板31
が第2窓孔12方向へ進むと、第2窓孔12先端側に設
けた爪板起し用引っ掛かり部44が、円板32の爪板起
し用突起32bに引っ掛かり、爪板31が時計回りと逆
向きに回動し、第3爪部31cが第2窓孔12より傾斜
状に突出する(図15参照)。つまり、第3爪部31c
が窓孔12の外方向へ逃げることで、トルクバネ31h
のバネ力が作用し、爪板31及び円板32が同じように
時計回り方向と逆方向へ回動する。そして、第3爪部3
1cが第2窓孔12の基端側に引っ掛かり、第4爪部3
1dの先端がケース体1の側壁に当接することで、それ
以上のスライダ2の没入を阻止する(図16参照)。こ
れにより、ドアBの第2段ストッパが実現する。つま
り、玄関ドアBがやや開放された状態が固定保持され
る。
【0012】同様にして、ドアBを少し開いて爪板31
を前進させると、第2爪部31bのストッパ解除用突起
31eがストッパ解除用引っ掛かり部42に引っ掛か
り、爪板31が回動し、第4爪部31eが第2窓孔12
より傾斜状に突出して、第2段のストッパが解除され
る。そして、ドアBを閉じることで、スライダ2がケー
ス体1内へ没入し、第1爪部31aが第3窓孔13の爪
板起こし用引っ掛かり部45により第3窓孔13から傾
斜状に突出して、第3窓孔13の基端に係止すること
で、第3段ストッパが実現する。つまり、玄関ドアBが
ほんの少し開放された状態が固定保持される。
【0013】そして、再びドアBを少し開くことでスラ
イダ2を引出すと、第4爪部31dのストッパ解除用突
起31fが、ストッパ解除用引っ掛かり部43に引っ掛
かり、爪板31が回動することで、第3段ストッパが解
除され、スライダ2が最も深くケース体1に没入する。
この状態において、玄関ドアBは完全に閉成された状態
となる。ここで、扉枠Aの可動ピン54を引き下げるこ
とで、ケース体1が自由状態となり、ドアBに平行とな
る原状位置へ回動させる。従って、この扉開閉規制装置
では、従来のドア開閉規制装置のアーム取付け用枢支ピ
ン(取付け枠61)61a、及びドア枠Aに取付けられ
る可動ピン(取付け部51)54がそのまま利用でき、
しかもドアBの複数段の開放ストップ規制が実行でき、
換気程度に合わせてドアの開閉度合いを複数段に調整し
得る。
【0014】尚、実施例ではケース体1に中ケース4を
内装配備した例を示したが、実施に際しては中ケース4
を省略し、ケース体1に直接、爪板起し用引っ掛かり部
44、45及びストッパ解除用引っ掛かり部41、4
2、43を設けても良い。
【0015】
【発明の効果】この発明では、以上のように、基端部が
扉に対し回動可能に取付けられ、一方の側壁に複数の窓
孔を開口すると共に、窓孔に対応して爪板起こし用引掛
かり部を内方向へ突設し、他方の側壁には窓孔に対応し
てストップ解除用引掛かり部を内方向へ突設した偏平な
角筒状ケース体に、先端部が扉枠の可動ピンが嵌入する
貫通孔を開口し、基端部側にストッパ手段を備えたスラ
イダを出没可能に配備し、ストッパ手段は方形基板のコ
ーナー部に平板状爪部を突設すると共に、対角線状に対
向する2つの平板状爪部の内側にそれぞれストッパ解除
用突起を垂直状に突設した爪板の貫通孔に筒脚部を嵌合
し、面内に複数の爪板起し用突起を円陣状に起立配備し
た円板を取付け、上記筒脚部に枢支軸を貫通させること
で円板及び爪板をスライダに対し回動可能に取付けると
共に、前記爪板の貫通孔適所にトルクバネを配備して円
板の筒脚部を常時、枢支軸側へ押圧付勢することとした
から、ドアを窓孔数に対応して複数の開放状態が保持し
得、部屋の換気程度に合わせて玄関ドアの開閉度合いを
調整し得る。しかも、この扉開閉規制装置では、従来の
扉開閉規制装置で使用されていた扉側のアーム取付け枠
(枢支ピン)、及びドア枠に取付けられる取付け部(可
動ピン)が、そのまま使用でき、取付けに際し別部材が
不要であり、取付け簡易である等、発明目的を達成した
優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例扉開閉規制装置を示す断面図である。
【図2】実施例扉開閉規制装置のストッパ手段を示す斜
視図である。
【図3】実施例扉開閉規制装置を示す斜視図である。
【図4】実施例扉開閉規制装置のケース体を示す斜視図
である。
【図5】実施例扉開閉規制装置の中ケースを示す斜視図
である。
【図6】実施例扉開閉規制装置の爪板を示す平面図であ
る。
【図7】実施例扉開閉規制装置を示す断面図である。
【図8】実施例扉開閉規制装置を扉に取付けた状態を示
す斜視図である。
【図9】スライダを引張り出す際に爪板起こし引っ掛か
り部が爪板起し用突起に引っ掛かる状態を示す説明図で
ある。
【図10】スライダを最も引張り出した状態の爪板と窓
孔の関係を示す説明図である。
【図11】第1窓孔に第1爪部が係止し、第1段ストッ
パが作用している説明図である。
【図12】第1段ストッパが解除される状態を示す説明
図である。
【図13】第2爪部が第1窓孔に当接し爪板が回動した
状態を示す説明図である。
【図14】爪板が第1窓孔を通過し第2窓孔へ進む状態
を示す説明図である。
【図15】第2窓孔へ第3爪部が傾斜状に突出した状態
を示す説明図である。
【図16】第2窓孔に第3爪部が係止し、第2段ストッ
パが作用している説明図である。
【図17】従来の扉開閉規制装置を扉に取付けた状態を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ケース体 2 スライダ 3 ストッパ手段 11 窓孔 31 爪板 32 円板 33 枢支軸 31eストッパ解除用突起 31hトルクバネ 32b爪板起し用突起 41 ストッパ解除用引っ掛かり部 44 爪板起し用引っ掛かり部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端部側に扉の取付け用枢支軸に取付け
    られる貫通孔を開口し、先端部にスライダ出没用開口部
    を設け、一方の側壁に所定距離を開いた複数の窓孔を開
    口すると共に、この窓孔を設けた一方の側壁には窓孔に
    対応して爪板起し用引掛かり部を内方向へ突設し、他方
    の側壁には窓孔に対応してストップ解除用引掛かり部を
    内方向へ突設する偏平な角筒状ケース体と、このケース
    体に出没可能に収納され、先端部に扉枠の可動ピンが嵌
    入する貫通孔を開口したスライダと、このスライダの基
    端部側に配備されたストッパ手段とから成り、このスト
    ッパ手段は面内中央に貫通孔を設けた方形基板のコーナ
    ー部にそれぞれ平板状爪部を突設すると共に、対角線状
    に対向する2つの平板状爪部の内側にそれぞれストッパ
    解除用突起を垂直状に突設した爪板と、下方向へ突出し
    前記爪板の貫通孔に嵌合する筒脚部を備え面内に複数の
    爪板起し用突起を円陣状に起立配備した円板と、上記筒
    脚部を貫通し円板及び爪板をスライダに対し回動可能に
    取付ける枢支軸と、前記爪板の貫通孔適所に配備され円
    板の筒脚部を常時、枢支軸側へ押圧付勢するトルクバネ
    とから成る扉開閉規制装置。
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WO2006137352A1 (ja) * 2005-06-20 2006-12-28 Sugatsune Kogyo Co., Ltd. 伸縮ステー
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