JPH0674592U - コンバインのクローラ走行装置 - Google Patents

コンバインのクローラ走行装置

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JPH0674592U
JPH0674592U JP003212U JP321294U JPH0674592U JP H0674592 U JPH0674592 U JP H0674592U JP 003212 U JP003212 U JP 003212U JP 321294 U JP321294 U JP 321294U JP H0674592 U JPH0674592 U JP H0674592U
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crawler
machine body
support frame
traveling
wheel
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宏信 東
和嘉 平田
健一 小川
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機体の走行地盤に対する傾斜調節ができるも
のを伝動構造の簡素化を図りながら得られるように、か
つ、調節代を極力大きくできるようにすることにある。 【構成】 左右一対のクローラ走行装置1夫々のクロー
ラ駆動用輪体5を走行機体に取付け、一対のクローラ走
行装置1の接地部用輪体7及びクローラ緊張用輪体8付
きの支持フレーム6を、走行機体に対して下降するほど
前記クローラ駆動用輪体5に接近するように揺動リンク
機構11を介して走行機体に連結すると共に、この支持
フレーム6に、前後のクローラ接地部用輪体の間に位置
させて上下位置変更自在な中間輪体15を設け、前記支
持フレーム6を前記走行機体に対して昇降操作する駆動
機構14を設け、クローラ上部に対する受止め部19
を、前記支持フレーム6が上昇ストロークエンドに在る
状態で前記クローラ上部をクローラ外周面側に膨出する
屈曲状態に支持するように配置して前記支持フレーム6
に一体昇降自在に備えてある。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、作業車のクローラ走行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
クローラ走行装置を有した作業車において、走行地盤の左右傾斜にかかわらず 機体が前後方向視で水平になるようにしたり、走行地盤が機体前後方向視で水平 であっても機体が左右に傾斜するようにする等、走行地盤に対する機体の左右傾 斜を調節できるようになったものとしては、従来、例えば実開昭59‐1882 3号公報に示されるものがあった。すなわち、クローラ走行装置の全体を機体に 対してローリング操作できるように構成されているのである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来構成の場合、クローラ走行装置を走行機体に対してローリングするこ とを許容する融通を、走行機体からクローラ走行装置への伝動構造に備えさせね ばならず、伝動構造が複雑になる不都合があった。 本考案の目的は、機体の走行地盤に対する傾斜調節ができるものを伝動構造の 簡素化を図りながら得られるように、かつ、調節代を極力大きくできるようにす ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案による作業車のクローラ走行装置における特徴構成は、左右一対のクロ ーラ走行装置夫々のクローラ駆動用輪体を伝動ケースを介して走行機体に取付け 、一対の前記クローラ走行装置の少なくとも一方において、クローラ接地部用輪 体及びクローラ緊張用輪体の支持フレームを前記走行機体に対して下降するほど 前記クローラ駆動用輪体に接近するように揺動リンク機構を介して前記走行機体 に連結すると共に、この支持フレームに、前後のクローラ接地部用輪体の間に位 置させて上下位置変更自在な中間転輪を設け、前記支持フレームを前記走行機体 に対して昇降操作する駆動機構を設け、クローラ上部に対する受止め部を、前記 支持フレームが上昇ストロークエンドに在る状態で前記クローラ上部をクローラ 外周面側に膨出する屈曲状態に支持するように配置して前記支持フレームに一体 昇降自在に備えた点にあり、その作用及び効果は次の通りである。
【0005】
【作用】
駆動機構を操作すると、揺動リンク機構のために、前記支持フレームがこれの 全長における走行機体との間隔変化が同一またはほぼ同一になる状態で昇降して 、クローラベルトの接地部がこれの全長における走行機体との間隔変化が同一ま たはほぼ同一になる状態で昇降するのであり、しかも、この接地部昇降にかかわ らず、かつ、クローラ駆動用輪体を走行機体に固定してあるにもかかわらず、ク ローラベルトの緊張度合の変化が全くあるいはあまり生じないのである。なぜな らば、図2に示すように、たとえば前記支持フレーム6が下降しても、クローラ 駆動用輪体5と最前方のクローラ接地部用輪体7との間隔が下降前より長くなる のに対して、クローラ駆動用輪体5とクローラ緊張用輪体8との間隔が下降前よ り短くなり、全輪体にわたる巻掛け長さに下降前との変化が生じないとかあまり 生じないように、揺動リンク機構の設定によってできるからである。つまり、ク ローラ駆動用輪体を走行機体に固定したままでも、クローラベルト接地部の全体 を昇降できる。 そして、図4(ロ)に本考案構成を示し、図4(イ)に前記受止め部19のな い構成を示すのであり、支持フレーム6の対機体下降のために駆動用輪体5とク ローラ緊張用輪体8とにわたるクローラ部分に生じる短縮変化の長さは、図4( イ)に示すもの(A1 −A2 )より図4(ロ)に示すもの(B1 +B2 −B3 ) の方が大になる。したがって、本考案構成にあっては、前記クローラ部分の変化 長さの差のために、クローラ全体の緊張度合が支持フレーム6の昇降にかかわら ず極力変化しないようにしながら支持フレーム6を昇降できるストロークを図4 (イ)に示す構成より大にできる。
【0006】
【考案の効果】 左右一対のクローラ走行装置の少なくとも一方にてクローラベルト接地部の全 体の昇降操作ができることにより、機体の走行地盤に対する傾斜の調節ができる ものでありながら、クローラ駆動用輪体を走行機体に固定できることにより、走 行機体からクローラ駆動用輪体への伝動構造に傾斜調節のための融通を設ける必 要がなくなり、伝動構造の簡略化ができて経済面で有利にできた。 支持フレームの昇降ストロークを大にできることにより、機体の傾斜調節が可 能な巾を極力大に確保できるようになり、ローリング巾を大にできる有利なもの になった。
【0007】
【実施例】
図3に示すように、左右一対のクローラ走行装置1,1を備え、かつ、脱穀装 置3を搭載した走行機体の前部に、植立穀稈を引起こすと共に刈取り、刈取り穀 稈を脱穀装置3に供給する前処理装置4を設けて、コンバインを構成してある。 左右のクローラ走行装置1,1はいずれも同一構造であるため、以下、左側の クローラ走行装置1についてのみ説明する。 図1及び図2に示すように、走行機体を構成する機体フレーム2に伝動ケース 10を介して取付けたクローラ駆動用輪体5、前記機体フレーム2に後述の揺動 リンク機構11を介して連結した支持フレーム6に取付けた複数個のクローラ接 地部用輪体7‥及びクローラ緊張用輪体8の夫々に亘ってゴム製のクローラベル ト9を巻回して成り、伝動ケース10からの動力によりクローラ駆動用輪体5を 駆動して、クローラベルト9を駆動するようにしてある。 前記揺動リンク機構11は前後一対の第1揺動アーム11a,11bとサブ揺 動アーム20により構成してある。そして、前記支持フレーム6は前後一対の第 1揺動アーム11a,11b夫々の遊端部に連結してあり、一対の前記第1揺動 アーム11a,11bに油圧シリンダ14を連動させてあり、もって、駆動機構 としての油圧シリンダ14により機体フレーム2に対して支持フレーム6を昇降 操作できるようにしてある。そして、前記油圧シリンダ14は、右側の支持フレ ーム6も同様に昇降操作できるように、左右に配設されており、これら油圧シリ ンダ14,14夫々を各別に操作することにより機体の走行地盤に対する傾斜調 節ができるようにしてある。 詳述すれば、前記第1揺動アーム11a,11bと一体的に揺動するように前 記機体フレーム2に枢着した第2揺動アーム12,12の遊端部同士をロッド1 3により連動連結すると共に、前記油圧シリンダ14のピストンロッド14aを 後方側の前記アーム12に連結し、もって、油圧シリンダ14が第2揺動アーム 12を介して前後一対の第1揺動アーム11a,11bを揺動操作するように、 この揺動に伴い支持フレーム6が機体フレーム2に対して下降するほど前記クロ ーラ駆動用輪体5により接近する状態で機体フレーム2に対して昇降するように してある。そして、支持フレーム6が下降するほどクローラ駆動用輪体5に接近 することから、支持フレーム6の昇降にかかわらず、全輪体5,7‥,8に亘る クローラベルト9の巻掛け長さに昇降前との変化があまり生じないのである。 図2に示すように、前記クローラ9のクローラ駆動用輪体5及びクローラ緊張 用輪体8より上側に位置する部分、すなわちクローラ上部9aに対する受止め部 を形成する遊転ローラ19を機体フレーム2に対して前記支持フレーム6と一体 的に昇降する状態で支持フレーム6に備えてある。前記遊転ローラ19は、支持 フレーム6が上昇ストロークエンドに在る状態でクローラ上部をクローラ外周面 側に膨出する屈曲状態に支持するように配置してあり、図4(ロ)に示す如く、 支持フレーム6が機体フレーム2に対して下降するに伴い前記クローラ上部9a の長さを大巾に短くするように構成してある。 尚、図2の15は、遊転輪体であり、この遊転輪体15を支持する支持アーム 16が横軸芯周りで上下揺動自在でかつ下降側へ付勢した状態で設けられている 。又、図1及び図2の17は、前記クローラ9の張り具合いを調節するための螺 軸であり、この螺軸17に備えた回転操作部17aを操作することにより前記支 持フレーム6に対して前記クローラ緊張用輪体8を備えたスライドフレーム18 を前後方向に伸縮させるようにして、クローラベルト9の張り具合いを調節する ようにしてある。又、前記サブ揺動アーム20は第1揺動アーム11a,11b の組付誤差に起因するこじれを防止するものである。
【0008】 〔別実施例〕 前記実施例では、両支持フレーム6,6を昇降させることにより機体の傾斜調 節をするようにしたが、一方6のみを昇降させるようにして実施してもよい。 本考案は、コンバインに適用できる他、土工機等のクローラ走行装置を備えた 各種の作業車に適用することができる。
【0009】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。
【提出日】平成6年5月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、コンバインのクローラ走行装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
クローラ走行装置を有したコンバインにおいて、左右の走行装置の高さ調節に よって機体を水平に維持したりすることができるようにしたものとして、従来よ り、次の[1] 及び[2] に記載のものが知られている。 [1] すなわち、クローラ走行装置の全体を機体に対して前後軸芯周りでローリン グ操作する駆動手段を設けて、機体に対するクローラ走行装置の相対的なローリ ングによる機体姿勢制御を行うように構成されたもの(例えば実開昭59‐18 823号公報)。 [2] クローラ走行装置の駆動輪を機体フレームがわに設け、クローラベルト巻回 案内用の遊転輪を備えた支持フレームを機体フレームに対して昇降可能に揺動リ ンク機構を介して機体フレームに連結するとともに、この揺動リンク機構を揺動 作動させる駆動機構を設けて、機体が軟弱地中に沈下した際に機体を地表面上の 所望レベルにまで持上げたり、機体が左右に傾斜した際に、走行地盤の左右傾斜 にかかわらず機体が前後方向視で水平になるようにする等、走行地盤に対する機 体の左右傾斜を調節できるようにしたもの(例えば、実公昭48ー38651号 公報)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記[1] に記載の従来構成の場合、クローラ走行装置を走行機体に対してロー リングすることを許容する融通を、走行機体からクローラ走行装置への伝動構造 に備えさせねばならず、伝動構造が複雑になる不都合があった。 また、上記[2] に記載の従来構成の場合は、クローラベルトの耐久性、耐脱輪 性、などに難点があり、そのままでは実用化が困難であった。 つまり、この従来技術によれば、機体フレーム側にバネ付勢された自動クロー ラ緊張輪を装着し、クローラベルトの接地部側の対機体昇降に対応して自動クロ ーラ緊張輪を弾性的に前後移動させるものであるために、クローラベルトの接地 部側の機体フレームに対する昇降に伴ってクローラベルトの張力が大きく変動し 、基準張力の設定が大きいとクローラベルト接地部側が機体に対して下降した際 に過大な張力がもたらされてクローラベルトに無理がかかったり、走行負荷が増 大し、逆に基準張力が小さいとクローラベルト接地部側が機体に対して上昇した 際に張力が極端に小さくなって脱輪しやすくなるものであり、自動クローラ緊張 輪の基準バネ付勢力、つまり、クローラベルトの基準張力はクローラベルトの耐 久性及び耐脱輪性のいずれに対しても不充分な値に設定せざるを得なかった。 ところで、近年クローラ走行装置においては例えば実開昭61ー3179号公 報で開示されているように、クローラベルト案内用の遊転輪群を備えたトラック フレームの前後中間部位に上下動自在な可動転輪を備え、凹凸の多い作業地での 走行時、圃場の畦越え、あるいはトラック等の運搬荷台への車体積み降ろし時に 、走行面の隆起部や角部がクローラ走行装置の前後中間部にさしかかると可動転 輪の上方への逃げに伴ってクローラベルトの前後中間部位を上方にたわみ込ませ ることで、隆起部や角部を機体の前後揺動少なく円滑安全に通過させることがで きる構造のものが開発されている。 そこで、このように実用上有益な可動転輪を前記の従来構造のクローラ走行装 置に導入することで走行性能が一層高められることが予想される。この場合、上 記従来構造の構成に上記可動転輪を導入したとすると、自動クローラ緊張の基準 張力が大きいと可動転輪を上動させながらのクローラベルトの上方へのたわみ込 みが困難でクローラベルトに無理がかかりやすくなり、逆に基準張力が小さいと 、クローラベルトがたわみやすいためにクローラ走行装置の前後中間が走行面の 凹部にさしかかったような時にクローラベルトが下方にたわんで可動転輪が脱輪 しやすくなる。 本考案の目的は、機体の走行地盤に対する高さ及び傾斜調節ができるものを伝 動構造の簡素化を図りながら、かつ、導入した可動転輪を良好に機能させて、不 整地や圃場内での走行、畦越え、あるいは運搬車輌への積み降ろしを、クローラ ベルトに無理をかけずに、かつ、脱輪を生じにくい状態で良好に行うことができ るクローラ走行装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案によるコンバインのクローラ走行装置における特徴構成は、クローラベ ルトを備える左右一対のクローラ走行装置夫々のクローラ駆動用輪体を機体フレ ーム側に固定して設け、前記クローラ走行装置のクローラベルトの内面側を案内 する遊転輪体を支承する支持フレームを、前記機体フレームに対して揺動リンク 機構を介して揺動作動させる駆動機構を設けてあるコンバインのクローラ走行装 置において、前記クローラベルトをゴム製とし、前記揺動リンク機構は、前記支 持フレームが機体フレームに対して下降するほど支持フレームが前記クローラ駆 動用輪体に接近するように構成され、前記駆動用輪体設置側と反対側において前 記支持フレームに備えた遊転輪体は、緊張装置を介して前記支持フレーム上の位 置を前後に変更及び固定自在に取り付けてあるとともに、クローラ接地部に対応 する箇所のクローラベルト内面側を案内するように前記支持フレームに備えられ た前後の遊転輪体の間に位置させて、上下動自在で下方側へ付勢された可動転輪 を前記支持フレームに装備し、さらに、前記クローラ上部を支持する受止め部を 備えた点にあり、その作用及び効果は次の通りである。
【0005】
【作用】
駆動機構を操作すると、揺動リンク機構のために、前記支持フレームがこれの 全長における走行機体との間隔変化が同一またはほぼ同一になる状態で昇降して 、クローラベルトの接地部がこれの全長における走行機体との間隔変化が同一ま たはほぼ同一になる状態で昇降するのであり、しかも、この接地部昇降にかかわ らず、かつ、クローラ駆動用輪体を走行機体に固定してあるにもかかわらず、ク ローラベルトの緊張度合の変化が全くあるいはあまり生じないのである。なぜな らば、図2に示すように、たとえば前記支持フレーム6が下降しても、クローラ 駆動用輪体5と最前方の遊転輪体7との間隔が下降前より長くなるのに対して、 クローラ駆動用輪体5とクローラ緊張用の遊転輪体8との間隔が下降前より短く なり、全輪体にわたる巻掛け長さに下降前との変化が生じないとかあまり生じな いように、揺動リンク機構の設定によってできるからである。つまり、クローラ 駆動用輪体5を走行機体に固定したままでも、クローラベルト接地部の全体を昇 降できる。 又、クローラ走行装置1が地上隆起部を前進通過する際、先ずクローラ走行装 置1の前部が隆起部に乗りかゝって機体が前上りとなり、引き続く前進によって クローラ走行装置1の前後中間部が隆起部にさしかゝると、可動転輪15が作用 する付近のクローラベルト9部分が上方に撓み込むことになって機体は相対的に 下降して前上り傾斜が緩められ、更に前進して機体重心が隆起部を越えることで 機体は自重で前倒れ復帰する。その後、クローラ走行装置1の後部が隆起部を乗 り越える際に一時的に機体が後上りとなる。
【0006】
【考案の効果】
左右一対のクローラ走行装置の少なくとも一方にてクローラベルト接地部の全 体の昇降操作ができることにより、機体の走行地盤に対する傾斜の調節ができる ものでありながら、クローラ駆動用輪体を走行機体に固定できることにより、走 行機体からクローラ駆動用輪体への伝動構造に傾斜調節のための融通を設ける必 要がなくなり、伝動構造の簡略化ができて経済面で有利にできた。 車高を高くして機体の腹底が畦の頂上部につかえるのを回避しながら可動転輪 を利用した安全な高い畦越えを可能にし、また、湿田作業においても車高を高く して機体沈下による機体の腹つかえを回避して湿田作業を可能にし、車高が高く なって、走行地盤に凹凸があっても凸部乗り上げによる大きなピッチングを回避 して安定した快適な作業ができるなど、刈取・走行性能の向上をもたらす。 また、受止め部と可動転輪との相乗作用で、クローラ緊張状態が適切な状態で の支持フレームの昇降ストロークを大にできることにより、機体の傾斜調節が可 能な巾を極力大に確保できるようになり、ローリング巾を大にできる有利なもの になった。 その上、可動転輪を導入して不整地走行、畦越え、運搬車輌の荷台への車体積 み降ろしを円滑安全に行うことができるものでありながら、上記のようにクロー ラベルト張力が安定しているために、可動転輪が上動してクローラベルトがたわ み込む際に異常張力が発生したり、可動転輪が脱輪するようなおそれが少なく、 可動転輪を利用しての隆起部通過性能を良好に発揮して高い走行性能をもたらす ことができるようになった。 以上により、前記クローラ駆動用輪体以外のクローラ接地部に対する遊転輪体 と、クローラ緊張用の遊転輪体、及び可動転輪が、前記支持フレームと一体化さ れて昇降自在であることと、ゴム製クローラに対する位置固定式のクローラ緊張 用の遊転輪体のほどよい緊張状態を維持して前記クローラ上部に対する受止め部 、可動転輪の作用が有効に働くこととの相乗により、クローラベルトの離脱や過 剰緊張による耐久性低下を招く虞少なく、ほどよい緊張状態を維持して機体高さ 調節や左右傾斜調節機能とともに可動転輪の機能を良好に発揮させて、作業性能 ・走行性能を向上できるようになった。
【0007】
【実施例】
図3に示すように、左右一対のクローラ走行装置1,1を備え、かつ、脱穀装 置3を搭載した走行機体の前部に、植立穀稈を引起こすと共に刈取り、刈取り穀 稈を脱穀装置3に供給する前処理装置4を設けて、コンバインを構成してある。 左右のクローラ走行装置1,1はいずれも同一構造であるため、以下、左側の クローラ走行装置1についてのみ説明する。 図1及び図2に示すように、走行機体を構成する機体フレーム2に伝動ケース 10を介して取付けたクローラ駆動用輪体5、前記機体フレーム2に後述の揺動 リンク機構11を介して連結した支持フレーム6に取付けた複数個のクローラ接 地部用の遊転輪体7及びクローラ緊張用の遊転輪体8の夫々に亘ってゴム製のク ローラベルト9を巻回して成り、伝動ケース10からの動力によりクローラ駆動 用輪体5を駆動して、クローラベルト9を駆動するようにしてある。 前記揺動リンク機構11は前後一対の第1揺動アーム11a,11bとサブ揺 動アーム20により構成してある。そして、前記支持フレーム6は前後一対の第 1揺動アーム11a,11b夫々の遊端部に連結してあり、一対の前記第1揺動 アーム11a,11bに油圧シリンダ14を連動させてあり、もって、駆動機構 としての油圧シリンダ14により機体フレーム2に対して支持フレーム6を昇降 操作できるようにしてある。そして、前記油圧シリンダ14は、右側の支持フレ ーム6も同様に昇降操作できるように、左右に配設されており、これら油圧シリ ンダ14,14夫々を各別に操作することにより機体の走行地盤に対する傾斜調 節ができるようにしてある。 詳述すれば、前記第1揺動アーム11a,11bと一体的に揺動するように前 記機体フレーム2に枢着した第2揺動アーム12,12の遊端部同士をロッド1 3により連動連結すると共に、前記油圧シリンダ14のピストンロッド14aを 後方側の前記アーム12に連結し、もって、油圧シリンダ14が第2揺動アーム 12を介して前後一対の第1揺動アーム11a,11bを揺動操作するように、 この揺動に伴い支持フレーム6が機体フレーム2に対して下降するほど前記クロ ーラ駆動用輪体5により接近する状態で機体フレーム2に対して昇降するように してある。そして、支持フレーム6が下降するほどクローラ駆動用輪体5に接近 することから、支持フレーム6の昇降にかかわらず、全輪体5,7‥,8に亘る クローラベルト9の巻掛け長さに昇降前との変化があまり生じないのである。 図2に示すように、前記クローラベルト9のクローラ駆動用輪体5及びクロー ラ緊張用の遊転輪体8より上側に位置する部分、すなわちクローラ上部9aに対 する受止め部を形成する遊転ローラ19を機体フレーム2に対して前記支持フレ ーム6と一体的に昇降する状態で支持フレーム6に備えてある。前記遊転ローラ 19は、支持フレーム6が上昇ストロークエンドに在る状態でクローラ上部をク ローラ外周面側に膨出する屈曲状態に支持するように配置してあり、図4(ロ) に示す如く、支持フレーム6が機体フレーム2に対して下降するに伴い前記クロ ーラ上部9aの長さを大巾に短くするように構成してある。 すなわち、図4の(イ)および(ロ)に基づいて説明すると、次の通りである 。図4(ロ)に本考案構成を示し、図4(イ)には前記受止め部19のない構成 を示す。 支持フレーム6の対機体下降のために駆動用輪体5とクローラ緊張用輪体8と にわたるクローラ部分に生じる短縮変化の長さは、図4(イ)に示すもの(A1 −A2 )より図4(ロ)に示すもの(B1 +B2 −B3 )の方が大にな る。したがって、本考案構成にあっては、前記クローラ部分の変化長さの差のた めに、クローラ全体の緊張度合が支持フレーム6の昇降にかかわらず極力変化し ないようにしながら支持フレーム6を昇降できるストロークを図4(イ)に示す 構成より大にできる。 尚、図2の15は、遊転輪体であり、この遊転輪体15を支持する支持アーム 16が横軸芯周りで上下揺動自在でかつ下降側へ付勢した状態で設けられている 。又、図1及び図2の17は、前記クローラ9の張り具合いを調節するための螺 軸であり、この螺軸17に備えた回転操作部17aを操作することにより前記支 持フレーム6に対して前記クローラ緊張用の遊転輪体8を備えたスライドフレー ム18を前後方向に伸縮させるようにして、クローラベルト9の張り具合いを調 節するようにしてある。つまり、前記螺軸17と回転操作部17aとが遊転輪体 8に対する緊張装置を構成している。又、前記サブ揺動アーム20は第1揺動ア ーム11a,11bの組付誤差に起因するこじれを防止するものである。
【0008】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】クローラ走行装置の切欠き平面図
【図2】クローラ走行装置の側面図
【図3】コンバイン全体の側面図
【図4】クローラ走行装置の昇降状態の比較例を示す説
明図
【符号の説明】
1 クローラ走行装置 5 クローラ駆動用輪体 6 支持フレーム 7 クローラ接地部用輪体 8 クローラ緊張用輪体、 10 伝動ケース、 11 揺動リンク機構 14 駆動機構 19 受止め部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 コンバインのクローラ走行装置
【実用新案登録請求の範囲】クローラベルト(9)を備える左右一対のクローラ走行
装置(1),(1)夫々のクローラ駆動用輪体(5)を
機体フレーム(2)側に固定して設け、前記クローラ走
行装置(1),(1)のクローラベルトの内面側を案内
する遊転輪体(7),(8)を支承する支持フレーム
(6)を、前記機体フレーム(2)に対して揺動リンク
機構(11)を介して揺動作動させる駆動機構(14)
を設けてあるコンバインのクローラ走行装置において、 前記クローラベルト(9)をゴム製とし、前記揺動リン
ク機構(11)は、前記支持フレーム(6)が機体フレ
ーム(2)に対して下降するほど支持フレーム(6)が
前記クローラ駆動用輪体(5)に接近するように構成さ
れ、 前記駆動用輪体(5)設置側と反対側において前記支持
フレーム(6)に備えた遊転輪体(8)は、緊張装置
(17,17a)を介して前記支持フレーム(6)上の
位置を前後に変更及び固定自在に取り付けてあるととも
に、 クローラ接地部に対応する箇所のクローラベルト内面側
を案内するように前記支持フレーム(6)に備えられた
前後の遊転輪体(7)の間に位置させて、上下動自在で
下方側へ付勢された可動転輪(15)を前記支持フレー
ム(6)に装備し、 さらに、前記クローラ上部を支持する受止め部(19)
を備えてあるコンバインのクローラ走行装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】クローラ走行装置の切欠き平面図
【図2】クローラ走行装置の側面図
【図3】コンバイン全体の側面図
【図4】クローラ走行装置の昇降状態の比較例を示す説
明図
【符号の説明】 1 クローラ走行装置 5 クローラ駆動用輪体 6 支持フレーム 7 クローラ接地部用の遊転輪体 8 クローラ緊張用の遊転輪体、 10 伝動ケース、 11 揺動リンク機構 14 駆動機構 15 可動転輪 17,17a 緊張装置 19 受止め部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 左右一対のクローラ走行装置(1),(1)夫々のクロ
    ーラ駆動用輪体(5)を伝動ケース(10)を介して走
    行機体に取付け、一対の前記クローラ走行装置(1),
    (1)の少なくとも一方において、クローラ接地部用輪
    体(7)‥及びクローラ緊張用輪体(8)の支持フレー
    ム(6)を前記走行機体に対して下降するほど前記クロ
    ーラ駆動用輪体(5)に接近するように揺動リンク機構
    (11)を介して前記走行機体に連結すると共に、この
    支持フレーム(6)に、前後のクローラ接地部用輪体
    (7)の間に位置させて上下位置変更自在な中間転輪
    (15)を設け、前記支持フレーム(6)を前記走行機
    体に対して昇降操作する駆動機構(14)を設け、クロ
    ーラ上部に対する受止め部(19)を、前記支持フレー
    ム(6)が上昇ストロークエンドに在る状態で前記クロ
    ーラ上部をクローラ外周面側に膨出する屈曲状態に支持
    するように配置して前記支持フレーム(6)に一体昇降
    自在に備えてある作業車のクローラ走行装置。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3658146A (en) * 1969-02-08 1972-04-25 Mario Trivero Track vehicle suitable to be used on sloping lands, the trimming movements of which are controlled by an oleodynamic device

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3658146A (en) * 1969-02-08 1972-04-25 Mario Trivero Track vehicle suitable to be used on sloping lands, the trimming movements of which are controlled by an oleodynamic device

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