JPH0674446A - ガス燃焼装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 風防筒２内の混合ガスの燃焼の視認を、安価
な構成で可能とする。 【構成】 風防筒２の外周面に、可逆示温塗料２cpを塗
付する。 【効果】 燃焼ガスにより風防筒２の温度が上昇し、可
逆示温塗料２cpの色が変化する。風防筒２の側面でこの
色変化の視認により、燃焼が起っていることを知り得
る。可逆性示温材(2cp)は中空筒(2)の外周面に塗付又は
吹付けすればよく、材料費は安く、加工工賃も易いの
で、安価な製品を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、中空筒の内空間に、燃
料ガスと空気の混合気を供給し中空筒内で燃焼を行なう
ガス燃焼装置に関し、特に、これに限る意図ではない
が、シガレットに着火するための耐風ガスライタの改良
に関する。

【０００２】

【従来の技術】中空筒に燃料ガスと空気の混合気を供給
しこの混合気を点火手段により着火するガス燃焼装置
は、燃焼が中空筒内で行なわれ、中空筒が外部の風を遮
断するので、火が消えにくいというすぐれた特徴があ
る。しかし、例えば特開昭６３−９１４３１号公報に開
示されているように、燃焼ガス(炎)が透明もしくは薄い
青であるので、高温燃焼ガス(炎)を視認しにくいという
問題がある。したがって特開昭６３−９１４３１号公報
に開示のライタ−では、中空筒の上端にニクロム細線で
なる金網を配設している。これによれば、燃焼ガスで金
網が赤熱されるので、燃焼しているか否かの視認が容易
である。また、例えば実公平３−４５０１７号公報に開
示されているように、強風により一瞬焼燃が途断えても
自動的に再着火させるために、中空筒の上端に触媒線を
配設することも行なわれており、この場合も、触媒線が
燃焼ガスで赤熱されるので、燃焼しているか否かの視認
が容易である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら金網や触
媒線は、極細径であるので、材料費および組立工賃が高
くつき、ライタ−が高価なものとなる。また、中空筒の
先端面から筒内を見降ろす形でなければ、それらが赤熱
（燃焼）しているか否（燃焼なし）を視認できない。

【０００４】本発明は、中空筒の側面側から燃焼してい
るか否かの視認をしえて、しかも材料費および組立工賃
が低廉な燃焼装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、中空筒(2)の
内空間に、吸気口および燃料ガス受口を有するガス混合
管(5)より燃料ガスと空気の混合気を供給し、この混合
気を点火手段により着火するガス燃焼装置において、中
空筒(2)の外周面に接合した、温度変化に対応して変色
する可逆性示温材(2cp)、を有することを特徴とする。
なお、カッコ内の記号は、図面に示し後述する実施例の
対応要素を指す。

【０００６】

【作用】中空筒(2)で混合気が燃焼すると中空筒(2)の温
度が上昇し、これにより中空筒(2)の外周面の可逆性示
温材(2cp)の色が変化する。この色変化により燃焼が起
っていることが分かる。可逆性示温材(2cp)は中空筒(2)
の外周面に塗付又は吹付けすればよく、材料費は安く、
加工工賃も易いので、安価な製品を提供できる。

【０００７】

【実施例】図１に本発明の一実施例の分解図を示す。燃
料タンク１７には燃料ノズル２０が装着されており、こ
の実施例では、燃料ノズル２０を上に引き上げることに
より、燃料タンク１７内においてガス放出弁が開き、燃
料タンク１７内の燃料が気化してノズル２０より出る。
燃料タンク１７は透光性合成樹脂で作られておりその内
部の液化燃料の残存量をタンク外部から目視できる。こ
の燃料タンク１７には、高圧発生装置２４を案内する側
幹１９と、バ−ナナニット（２等）を支持する支幹１８
が一体に形成されている。

【０００８】高圧発生装置２４は、打撃に応じて高電圧
を発生する圧電素子とこれを打撃する機構とを有する、
いわゆる圧電ユニットと称されるものであり、絶縁体の
本体ケ−ス２４ｃ内に圧電素子が収納されており、この
圧電素子の一端を金属製の基台２４ｆが支持している。
圧電素子の他端には高圧リ−ド２４が接続されている。
高圧リ−ド２４の先端部は、絶縁被覆を剥いで導線をむ
き出しにされて、所定半径のコイル２４ｗに巻回されて
いる。本体ケ−ス２４ｃには、作動ケ−ス２４ｉが装着
されており、この作動ケ−ス２４ｉに衝撃用のコイルス
プリングおよびプランジャが収納されている。作動ケ−
ス２４ｉの頭部の外表面は、基台２４ｆと同電位になる
導電層が露出している。作動ケ−ス２４ｉが押下される
と、コイルスプリングが圧縮され、ある位置でプランジ
ャの係止が解けてプランジャがスプリングの反発力で下
駆動されて圧電素子を打つ。このとき圧電素子が高電圧
を、基台２４ｆおよび作動ケ−ス２４ｉ（通常ア−スと
称される）とコイル２４ｗ（通常高圧極と称される）の
間に発生する。

【０００９】ライタ−の組立時には、燃料タンク１７の
穴１７ｒに受板２２およびゴム板２３を挿入する。次い
て作用子２１を、その２脚２１ｆ₁，２１ｆ₂の間に支幹
１８を通し、その係合溝２１ｒをノズル２０のフランジ
２０ｆの下に差し込み、支点用の突出部２１ｐ₂を支幹
１８の溝１８ｒに係合させた形で支幹１８に装着する。
圧電ユニット２４のコイル２４ｗに混合管５の脚スリ
−ブ５ｓを通し、混合管５の上端を異物遮断用のフィル
タコイル１００に通し、混合管５の脚スリ−ブ５ｓ内
に、オリフィスプレ−ト１０，座金１１およびフィルタ
１２をこの順に挿入し、脚スリ−ブ５ｓの内雌ねじにフ
ランジ管１３の側端外周の雄ねじをねじ合せして締め込
み、フランジ管１３の下部に固着した伸縮性の合成樹脂
チュ−ブ１５をゴム製のＯリング１６に通す。

【００１０】次に金属板をプレスで成形した操作子２５
を圧電ユニット２４の作動ケ−ス２４ｉにかぶせて、風
防筒２に固着された支持ア−ム１，操作子２５および圧
電ユニ常ト２４を一組として、圧電ユニット２４の基台
２４ｆを燃料タンク１７の穴１７ｒに挿入し、支持ア−
ム１の下脚１ｆ，操作子２５および圧電ユニット２４
を、燃料タンク１７の支幹１８と側幹１９の間に挿入す
る。このようにすると、操作子２５のプレス打出しによ
る半円状の突起２５ｆ₁，２５ｆ₂が作用子２１の脚２１
ｆ₁，２１ｆ₂に上方から当接する。支持ア−ム１の穴１
ｈは支幹１８の穴１８ｈに整合する。この状態で仮に操
作子２５を押し下げると、圧電ユニット２４の作動ケ−
ス２４ｉが押し下げられると共に、作用子２１が突出部
２１ｐ₂（支幹１８の溝１８ｒで支えられている）を中
心に時計方向に回転してノズル２０を上方に引き上げる
（ノズル２０よりの燃料ガスの放出）。

【００１１】次いで、絶縁体筒３，点火ノズル４，混合
管５，オリフィスプレ−ト１０〜伸縮性の合成樹脂チュ
−ブ１５を一体化したガス混合ユニットを、そのチュ−
ブ１５の下端開口をノズル２０にかぶせてフランジ２０
ｆまではめ込みＯリング１６をノズル２０のフランジ２
０ｆ近くまで下げることにより、ノズル２０に結合す
る。これによりＯリング１６が、伸縮性の合成樹脂チュ
−ブ１５の下端をノズル２０周面に対して締め付ける。

【００１２】以上のように、燃料タンク１７に、作用子
２１，筒支持部材１，操作子２５および圧電ユニット２
４を組付けると、これらをライタ−ケ−ス２６に、その
下開口２６ｂから挿入して、支幹１８の穴１８ｈがライ
タ−ケ−ス２６の上開口２６ｈより上側に出るように押
し出す。そして上蓋２８に固着されている脚２８ｆ₁，
２８ｆ₂を支幹１８にまたがらしてそれらの穴２８ｈ₁，
２８ｈ₂を筒支持部材１の脚部１Ｌａ，１Ｌｂの穴１ｈ
１および支幹１８の穴１８ｈと整合させて、これらの穴
にピン２９を通し、上蓋２８の上キャップ２８をライタ
−ケ−ス２６に向けて押し下げる。上キャップ２８がピ
ッタリとライタ−ケ−ス２６の上開口２６を閉じると、
この状態で上蓋２８の脚２８ｆ₁，２８ｆ₂の３角形状に
突出した端部が操作子２５の、プレス打出しによる半円
状の突起２５ｒ₁，の上端に当接する。

【００１３】次に、掛爪３０をライタ−ケ−ス２６の下
開口２６ｂに挿入して、掛爪３０の突起３０ｐをライタ
−ケ−ス２６の内溝２６に係合させて、下開口２６ｂを
下蓋３１で閉じ、ねじ３２を下蓋３１の穴３１ｈおよび
掛爪３０の穴３０ｈを通して、燃料タンク下底のねじ穴
にねじ込む。

【００１４】以上によりライタ−が組上ったことにな
る。このように組上がったライタ−を使用するときに
は、親指で上蓋２８の上キャップ２８ｃを、ピン２９を
中心に時計方向に回転させる。すると、上蓋２８の脚２
８ｆ₁，２８ｆ₂が操作子２５を下駆動する。操作子２５
の下移動により、圧電ユニット２４の作動ケ−ス２４ｉ
が下駆動されてその内部のコイルスプリングが圧縮され
ると共に、作用子２１が時計方向に回転してノズル２０
を引き上げる。これによりノズル２０より燃料ガスの放
出が始まり、放出された燃料ガスは、伸縮性の（弾力性
がある）合成樹脂チュ−ブ１５，フィルタ１２，座金１
１の中央穴およびオリフィスプレ−ト１０の中心のオリ
フィス（１０ｈ：図２，３図）を通して混合管５に入り
更に上方に進行する。この燃料ガス流により、混合管５
の周面に開けられた吸気口（５ｈ：図２）より空気が混
合管５内に吸引され、この空気が燃料ガスと混合し、混
合ガスが混合管５から点火ノズル４に入りその開口４ｈ
から風防筒２の内空間に入って、風防筒２の上方に出
る。

【００１５】上蓋２８が更に回動されると圧電ユニット
２４の作動ケ−ス２４ｉ内のプランジャの係止が解放さ
れて、コイルスプリングの反発力でプランジャが圧電素
子を打撃し、高電圧がリ−ド２４ｈのコイル２４ｗから
混合管５を介して風防筒２内の点火ノズル（４：図２）
に加わり、一方、圧電ユニット２４の作動ケ−ス２４ｉ
の導電層および操作子２５を介して筒支持部材１が圧電
ユニット２４の低圧（ア−ス）極に接続されているの
で、点火ノズル（４）と金属性の固定リング６の円状端
縁の間に放電スパ−クが発生する。この放電スパ−クに
より、風防筒２内の混合ガスが点火し燃焼ガスになって
風防筒２の上開口から出る。

【００１６】この状態で、シガレットの先端を風防筒２
の上開口の上方に近づけると、それが着火する。

【００１７】図２に、風防筒２の内部構造を拡大して示
す。なお、この図面は、伸縮性の合成樹脂チュ−ブ１５
をノズル２０に結合する直前の状態を示す。

【００１８】図２を参照して、風防筒２周りの構造を説
明すると、金属製（導電性）の風防筒２は、下端部に比
較的に厚い内フランジを有し、この内フランジの下方に
小径の薄肉スリ−ブが一体になった略円筒状のものであ
り、内壁面には雌ねじが切られ、外周面には可逆示温塗
料２cpが塗付されている。この風防筒２は、下端の薄肉
スリ−ブを、金属製（導電性）の支持ア−ム１のリング
状の先端の穴に通して薄肉スリ−ブを外方にかしめるこ
とにより、支持ア−ム１に固着されている。支持筒２の
内フランジの穴には、上からセラミック（絶縁体）筒３
が挿入されている。セラミック筒３は、上端に外フラン
ジを、中央部に内フランジを有する形状であり、外フラ
ンジの下面が支持筒２のフランジの上面に当接してい
る。金属性の固定リング６は下端に内フランジを有し外
周面に雄ねじを有し、上端面には、マイナスドライバ
（ねじ廻し）の先端が入る溝を有する。固定リング６を
風防筒２の内周面の雌ねじにねじ込むことにより、この
固定リング６でセラミック筒６の上端面が押下され、結
局、風防筒２の内フランジと固定リング６の内フランジ
でセラミック筒６の外フランジが締め付けられ、これに
よりセラミック筒６が風防筒２に固着されている。

【００１９】セラミック筒３の内フランジの中央穴に
は、金属性（導電性）の点火ノズル４が挿入され、ま
た、筒３の下開口には金属製（導電性）の混合管５の先
端部が挿入されて、混合管５の内周面に形成された雌ね
じにノズル４の下脚の外周面に形成された雄ねじをねじ
込む形で、点火ノズル４に混合管５が固着され、かつ両
者でセラミック管３の内フランジを締め付ける形で、両
者がセラミック管３に固着されている。

【００２０】固定リング６が風防筒２を介して支持ア−
ム１と電気的な接続となっており、支持ア−ム２が操作
子２５を介して圧電ユニット２４の作動ケ−ス２４ｉの
導電層（ア−ス極）と電気的な接続となっているので、
固定リング６は圧電ユニット２４に接続された１つの放
電電極（ア−ス）としての機能を有する。

【００２１】圧電ユニット２４の高圧リ−ド２４ｈの先
端のコイル２４ｗは、高圧リ−ド２４ｈの絶縁を剥い
で、その心線（導線）を、混合管５の脚スリ−ブ５ｓの
外径よりやや小さい径に巻回したものであり、このコイ
ル２４ｗに脚スリ−ブ５ｓが差し込まれて、混合管５
の、ねじ廻し用のギア状フランジ５ｆで押えられてい
る。これにより、点火ノズル４は、混合管５を介して、
圧電ユニット２４の高圧リ−ド２４ｈと電気的に接続さ
れている（なお、少々のギャップがあっても、高電圧が
加わったときに該ギャップが放電破壊して導通する）。
点火ノズル４の先端部は小径円柱状に細くなっており、
最上端には、円周状の比較的に鋭利な縁がある。したが
って、圧電ユニット２４が高電圧を発生すると、該円周
状の縁と、固定リング６の間に放電スパ−クが発生す
る。点火ノズル４の、先端の小径円柱部の下方には、開
口４ｈがある。

【００２２】混合管５は中央部に、オリフィスプレ−ト
１０を受けるための内フランジがあり、その上方に空気
を吸入するための吸気口５ｈがある。オリフィス１０ｈ
を有するプレ−ト１０，座金１１およびフィルタ１２が
この順に、下開口から混合管５に挿入され、フランジ管
１３が混合管６の下開口にねじ込まれて、プレ−ト１
０，座金１１およびフィルタ１２を混合管６の内フラン
ジに押し付けている。フランジ管１３の側周面には耐熱
性のＯリング１４が装着されており、これが混合管５と
フランジ管１３とのねじ合せ部の気密性を保持する。フ
ランジ管１３には、伸縮性の合成樹脂チュ−ブ１５の先
端部が圧入され、その伸び力によりフランジ管１３の内
壁に圧接している。

【００２３】ノズル２０が上方に引き上げられてノズル
２０から燃料ガスが出ると、それは合成樹脂チュ−ブ１
５を通り、次にフィルタ１２，座金１１の中央穴および
プレ−ト１０のオリフィス１０ｈを通って混合管５に入
り、次いで点火ノズル４に入る。この燃料ガスの流れに
より、混合管５の吸気口５ｈを通して管５内部に空気が
吸い込まれ、燃料ガスと混ざりながら点火ノズル４に進
む。空気と燃料ガスが混合した気体、すなわち混合ガス
は、点火ノズル４の開口４ｈからセラミック筒３の内空
間に出て、そして風防筒２の内空間に進む。前記点火ス
パ−クが点火ノズル４の先端縁と固定リング６円周縁の
間に発生すると、これにより混合ガスが着火し炎とな
る。炎は風防筒２の上開口を通って立登ぼる。この炎は
透明であるが、この炎（燃焼ガス）により風防筒２の温
度が上昇し、その周面の可逆示温塗料２cpの変色する。
この変色により混合ガスが着火したことが分かる。風防
筒２の上開口の上方にシガレットの先を近づけるとそれ
に火が着く。

【００２４】上蓋２８を閉めると、ノズル２０が降下し
て燃料ガスの放出が停止し、燃焼が停止する。風防筒２
の温度が低下するとその周面の可逆示温塗料２cpの色
が、元の低温時のものに戻る。

【００２５】

【発明の効果】以上の通り本発明によれば、中空筒(2)
の外周面の可逆性示温材(2cp)の色変化により燃焼が起
っていることが分かる。可逆性示温材(2cp)は中空筒(2)
の外周面に塗付又は吹付けすればよく、材料費は安く、
加工工賃も易いので、安価な製品を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本願発明の一実施例の分解斜視図である。

【図２】 図１に示す風防筒２等を一部を破断して示す
拡大斜視図である。

【図３】 図１に示すライタ−の組立を終えた状態の、
ライタ−ケ−スを破断した側面図である。

【符号の説明】

１：筒支持部材 ２：風防筒（中
空筒） ２cp：可逆示温塗料（可逆示温材） ３：セラミック
筒 ４：点火ノズル ５：混合管 ６：固定リング ９：押えリング １０：オリフィスプレ−ト １１：座金 １２：フィルタ １３：フランジ
管 １４：Ｏリング １５：合成樹脂
チュ−ブ １６：Ｏリング １７：燃料タン
ク １８：支幹 １９：側幹 ２０：燃料ノズル ２１：作用子 ２２：受板 ２３：ゴム板 ２４：圧電ユニット ２５：操作子 ２６：ライタ−ケ−ス ２７：開口 ２８：上蓋 ２９：ピン ３０：掛爪 ３１：下蓋 ３２：ねじ １００：フィルタ
コイル

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中空筒(2)の内空間に、吸気口および燃
   料ガス受口を有するガス混合管(5)より燃料ガスと空気
   の混合気を供給し、この混合気を点火手段により着火す
   るガス燃焼装置において、 中空筒(2)の外周面に接合した、温度変化に対応して変
   色する可逆性示温材(2cp)、を有することを特徴とする
   ガス燃焼装置。