JP3034334U - 燃焼装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、着火、燃焼部への混合ガスを安定
状態で供給させると共に、着火が容易で安定した燃焼を
得ることのできる喫煙用ガスライタ、燃料点火用ガスラ
イタ等に使用する燃焼装置の改良に関する。 【構成】 燃焼室筒体と放電用先端極との間で火花放電
させて混合ガスに着火燃焼させる燃焼装置に於いて、燃
料ガスと空気を混合させる混合筒体部と混合されたガス
の流路の流路筒体部、該流路筒体部の内部上方部には、
貫通孔と貫通孔の側面方向に対設した複数の拡散孔を穿
設し、流路軸方向下向きに円錐部と軸部を有した整流誘
導子を貫通孔に嵌着した構成にある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、喫煙用ガスライタ、燃料点火用ガスライタ等における着火及び耐風 安定燃焼機構の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の燃焼装置は特公平３−５０１７０号公報に開示されているよう な燃料ガスを空気と混合させる手段を経た後混合ガス流路となる筒体先端部に下 向きに設けられた円錐体と該円錐体を横切るクロス状の拡散孔から成り、この拡 散孔から減速、拡散されて誘導された混合ガスに燃焼室内壁から突出させた高圧 発生装置のリード線の端部となる高圧放電電極と燃焼室内壁との火花放電によっ て燃焼室内で着火燃焼させる構成となっている。

【０００３】 更に又、混合ガス減速拡散の構成として実公平３−１８８４９号公報に開示さ れているような流路先端部の天壁に小孔を穿設しこの小孔を横切るようにスリッ トを設け、小孔に逆さ円錐形の傘状部材を圧入しこの傘状部材面部とスリット部 によって燃料ガス噴出口が形成される燃焼装置が提案されている。

【０００４】 又、減速、拡散され燃焼室内に導かれた混合ガスへの点火手段として、高圧発 生装置の一方の極を混合筒体を経て流路筒体に電気的に接続させ、流路筒体上方 に突出させた放電用尖端極とし他の一方の極を燃焼室筒体に電気的に接続させ、 放電用尖端極と燃焼室筒体の間に火花放電を発生させ混合ガスに点火燃焼させる 構成の燃焼装置が実公平３−４５０１７によって開示されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら前記従来の燃焼装置においては、燃料ガスを空気と混合させる手 段を経た後混合ガス流路となる筒体先端部に下向きに設けられた円錐体と該円錐 体を横切るクロス状の拡散孔から成り、この拡散孔から減速、拡散されて誘導さ れた混合ガスが燃焼室内壁から突出した高圧放電電極と燃焼筒室壁との火花放電 によって燃焼室内で着火燃焼させる構成となっているため拡散孔から燃焼室に導 入された混合ガスは使用環境温度等の条件によって流量が変化し、燃焼室内壁か ら突出した放電電極部材が障害となり乱流が起こり一定の拡散整流された混合ガ スが供給されず小エネルギーの高圧放電火花での着火に課題が有った。

【０００７】 混合ガス流路の筒体先端部の下向きに設けられた拡散整流用の円錐体とこの円 錐体側面方向に対向して設けられた拡散孔は、混合ガス流路の筒体と一体の部材 に加工されているか若しくは、筒体先端部に小孔を穿設しこの小孔を横切るスリ ットを加工すると共に小孔に下向き円錐体を嵌着しスリット部を混合ガスの拡散 孔形成させているが、円錐体と拡散孔を混合ガス流路筒体と一体の部材に加工す ることは、シガレットライターの様な小型の燃焼装置にあっては、極めて小さな 部材となり加工精度を得る為高度な技術を要するとともに良品歩留まりが低いと いう問題が有り、又、混合ガス流路筒体の先端部に小孔を穿設しこの小孔を横切 るスリット加工しスリット溝と小孔に嵌着した円錐体部材の間を拡散孔とした構 成にあっては、混合ガス流路筒体先端部に微細なスリット加工が要求され、高度 な加工技術が必要となり良品歩留まりの問題と共にコスト上昇の要因となってい た。

【０００８】 本考案は、叙上の問題点を解決するためになされたものであって、その目的と するところは、着火、燃焼部への混合ガスを安定状態で供給させると共に着火が 容易で安定した燃焼が得られる燃焼装置を提供するものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

叙上の目的を達成するため本考案の燃焼装置は、燃料ガスを空気と混合する手 段を経た後、燃焼室２０内に減圧拡散誘導させ、燃焼室筒体２５を一方の極とし 、他の一方の極を混合ガス拡散孔１１の上部に突設した放電用尖端２３とし燃焼 室筒体２５と放電用尖端極２３との間で火花放電させ混合ガスに着火燃焼させる 燃焼装置において、燃料ガスと空気を混合させる混合筒体部５と混合されたガス の流路の流路筒体部９、該流路筒体部９内上方部には貫通孔１０と貫通孔１０側 面方向に対設した複数の拡散孔１１を穿設し、流路軸方向下向きに円錐部１２と 軸部１３を有した整流誘導子１４を貫通孔１０に嵌着したことを特徴とする構成 にある。又、本考案は、前記貫通孔１０と拡散孔１１が流路筒体部９部材に一体 に設けられ貫通孔上端面が放電用尖端極２３となる場合もあるし、貫通孔１０に 嵌着する整流誘導子１４の芯部１５を貫通孔１０開口部上面に突出させ、突出し た芯部１５の上端面が放電用尖端極となる構成とすることもある。

【００１０】

【作用】

本考案の構成によれば、混合筒体部で空気と混合された燃料ガスは、流路筒体 部に流入し流路筒体先端部に嵌着された整流誘導子の軸部及び円錐部によって複 数個穿設した拡散孔に導かれ拡散孔から燃焼室内に減圧安定した混合ガスが供給 される。高圧放電火花によって混合ガスに着火を行い燃焼をさせる燃焼室は、流 路筒体部から上方に突出した円柱部若しくは、流路筒体部上方から突出した整流 誘導子の芯部が放電尖用端極として燃焼室径方向中心部に配設されている、この ため燃焼室に供給された混合ガスは、障害物が無く乱流を起こすことなく高圧発 生装置の小さな放電火花にも容易に安定した着火燃焼が得られる。又、燃焼室内 に配設する放電用尖端極を整流誘導子の芯部とすることによって放電用尖端極の 径を小径とすることが可能となり一定の放電距離を必要とする他の一方の極とな る燃焼室燃焼筒内壁の径を小さくすることが出来、シガレットライタのように薄 型の小さな燃焼装置に応用が出来る。

【００１１】

【実施例】

次に本考案に係る燃焼装置をにガスライタに示し、図１は要部構成を示す拡大 断面図、図２は本考案実施例の燃焼部構成を示す断面図、図３は燃焼部構成の他 の実施例を示す断面図で、この実施例による燃焼装置は、燃料糟１に燃料ガス流 量調整機構２と燃料ガス開閉弁３を備え、その燃料ガス開閉弁３の上方にノズル ４を設けて、ノズル４と燃料ガスを空気と混合させる混合筒体部５は弾性管６よ って連結させ、混合筒体部５の下方には燃料ガスの流速を高める微細孔７と空気 取り入れ孔８を配し上方には流路筒体部９を備え、流路筒体部９の上端部には貫 通孔１０と貫通孔１０の側面方向４か所に拡散孔１１が穿設され貫通孔１０には 軸方向下向きに円錐部１２と軸部１３を有した整流誘導子１４の芯部１５を圧入 嵌着させて有る。

【００１２】 燃料糟１の上部には、高圧発生装置１６、ノズルレバー１７、開閉蓋１８が配 備され開閉蓋１８を操作すると開閉蓋１８は開閉蓋軸１９を支点に回動し、開閉 蓋１８に連動して高圧発生装置１６が押下されると共にノズルレバー１７が作動 しノズル４が引き上げられ燃料ガス開閉弁３が開き燃料糟１内の燃料ガスは、燃 料ガス流量調整機構２により所定の流量に調整された後ノズル４、弾性管６を経 て混合筒体部５の下部に達し微細孔７から流速を高めて混合筒体部５に噴出しこ の時燃料ガスの噴出負圧によって空気取り入れ孔８から空気が混合筒体部５に誘 引され燃料ガスと混合され流路筒体部９の上端部に嵌着された整流誘導子１４の 軸部１３と円錐部１２によって流路方向を整流し拡散孔１１から減速拡散された 混合ガスが燃焼室２０内に流入する。

【００１３】 開閉蓋１８は、開閉蓋軸１９を支点に回動し高圧発生装置１６の操作桿２１が 押下され高圧発生装置１６内に納められた圧電素子に衝撃を与え高電圧が発生し 、電気的一方の極を高圧発生装置１６から外周面が絶縁被覆されたリード線２２ によって金属製の混合筒体部５に接続し、混合筒体部５と連設した流路筒体部９ の貫通孔１０を穿設した上端突出部の放電用尖端極２３に導通させ、高圧発生装 置１６の他の一方の極は、導電性材質で成形された操作桿２１から開閉蓋１８、 上部カバー２４を介して燃焼室筒体２５に導通させてあり、高圧発生装置１６か ら発した高電圧は流路筒体部９上端突部で貫通孔１０を穿設した放電用尖端極２ ３と燃焼室筒体２５の間で火花放電を起こし、燃焼室２０内に減速拡散供給され た混合ガスに着火燃焼させる。尚、高圧発生装置の一方の極に導通させてある混 合筒体部５、流路筒体部９と他の一方の極となる燃焼室筒体２５は互いに導通さ せないため絶縁素材よって成形された絶縁筒２６によって仕切られている。

【００１４】 図３に示すように高圧発生装置１６の一方の極を外周面被服絶縁されたリード 線２２を混合筒体部５に接続し、流路筒体部９を介して流路筒体部９の貫通孔１ ０に嵌着した整流誘導子１４の芯部１５に導通させ、流路筒体部９上端貫通孔１ ０開口部上方に突出した整流誘導子１４の芯部１５を放電用尖端極とし、高圧発 生装置１６の他の一方の極を操作桿２１、開閉蓋１８、上部カバー２４を介し導 通させた燃焼室筒体２５との間で放電させ着火燃焼させる構成とすることもある 。

【００１５】

【考案の効果】

叙上の通り本考案の燃焼装置によれば、空気と混合した燃料ガスは加工が容易 な流路筒体部上端部に嵌着された整流誘導子によって平均的に減速拡散され燃焼 室内に供給され、又、燃焼室は燃焼室径方向中心部に配設した放電用尖端極と内 壁部に障害物を有しない燃焼筒の構成となっていることから燃焼室内に供給され た混合ガスは燃焼室内に均一に拡散されるし、放電間隔となる燃焼室中心部に設 けた放電用尖端極から燃焼筒の距離が３６０度一定となるから、点火用の高圧放 電火花は安定した放電が得られ燃焼室内に乱流を起こさず減速拡散供給された混 合ガスに容易に着火させることが可能になり安定した燃焼が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る実施例を示す要部構成の拡大断面
図である。

【図２】同実施例に於ける燃焼部構成を示す断面図であ
る。

【図３】同実施例に於ける燃焼部構成の他の例を示す断
面図である。

【図４】従来例に於ける燃焼部構成を示す断面図であ
る。

【図５】同例に於ける燃焼部構成の他の例を示す断面図
である。

【符号の説明】

１ 燃料糟 ２ 燃料ガス流量調整機構 ３ 燃料ガス開閉弁 ４ ノズル ５ 混合筒体部 ６ 弾性管 ７ 微細孔 ８ 空気取り入れ口 ９ 流路筒体部 １０ 貫通孔 １１ 拡散孔 １２ 円錐部 １３ 軸部 １４ 整流誘導子 １５ 芯部 １６ 高圧発生装置 １７ ノズルレバー １８ 開閉蓋 １９ 開閉蓋軸 ２０ 燃焼室 ２１ 操作桿 ２２ リード線 ２３ 放電用尖端極 ２４ 上部カバー ２５ 燃焼室筒体 ２６ 絶縁筒

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】燃料ガスを空気と混合する手段を経た後、
   燃焼室内２０に誘導供給させ、燃焼室筒体２５を一方の
   極とし他の一方の極を混合ガス拡散孔１１の上部に突設
   した放電用尖端２３とし燃焼室筒体２５と放電用尖端２
   ３との間で火花放電させ混合ガスに着火燃焼させる燃焼
   装置において、燃料ガスと空気を混合させる混合筒体部
   ５と混合されたガスの流路の流路筒体部９、該流路筒体
   部９内上方部には貫通孔１０と貫通孔１０側面方向に対
   設した複数の拡散孔１１を穿設し、流路軸方向下向きに
   円錐部１２と軸部１３を有した整流誘導子１４を貫通孔
   １０に嵌着したことを特徴とする燃焼装置。
2. 【請求項２】貫通孔１０、拡散孔１１が流路筒体９部材
   に一体に設けられ貫通孔１０上端面が放電用尖端極２３
   となることを特徴とする請求項１記載の燃焼装置。
3. 【請求項３】貫通孔１０に嵌着する整流誘導子１４の芯
   部１５を貫通孔１０開口上面に突出させ、突出した芯部
   １５の上端面が放電用尖端極となることを特徴とする請
   求項１記載の燃焼装置。