JP2545014B2 - ガスライタ―用バ―ナ―ノズル - Google Patents

ガスライタ―用バ―ナ―ノズル

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JP2545014B2
JP2545014B2 JP4193426A JP19342692A JP2545014B2 JP 2545014 B2 JP2545014 B2 JP 2545014B2 JP 4193426 A JP4193426 A JP 4193426A JP 19342692 A JP19342692 A JP 19342692A JP 2545014 B2 JP2545014 B2 JP 2545014B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃料ガスと空気との
混合ガスを燃焼筒の内部にて完全燃焼するガスライター
用バーナーノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の高圧放電点火式のガスライターの
一例を図5に示すと、炎口Wの下側の側壁に空気窓Vを
設けた風防壁Uの内部に、噴出管を介して燃料タンクY
に連通したノズルAを配置し、ノブの押し下げにより回
動するレバーによって、ノズルAから噴出量があらかじ
め調節されたガスを噴出すると共に、放電電極Dからの
放電火花Eにより、噴出後に空気と混合したガスを点火
燃焼する構成よりなる。
【0003】図6は上記従来のガスライターに採用され
ているノズル構造の一例を示すもので、ノズル先端部を
内側ノズルAとその外周の外側ノズルCとから構成し、
内側ノズルAの下部側壁に穿設した分流孔Bからガスの
一部を、破線で示すように、内側ノズルAの噴出口の周
囲に分流噴出させるというものである。この分流噴出さ
せたガスは、分流孔Bにより流量が制限されているの
で、内側ノズルAからの主噴ガスGに比べて流速が遅く
拡散し易い状態にあり、空気との混合により主噴ガスG
の根元部分に混合ガス域を作るようになる。この混合気
ガス域は、流速が早く空気との混合も不十分な主噴ガス
Gよりも放電電極Dからの放電火花Eにより点火し易い
ので、それを袖火Fとして主噴ガスGの点火燃焼に移
り、主炎Hを作るようにしている。主炎Hは先ず図5に
示すようにノズル噴出口から立ち上がるが、その後はノ
ズルAの噴出口の上に炎口Wがあるので、その炎口Wか
ら立ち上がって燃焼を継続する。
【0004】また燃焼手段として図7に示すようなガス
バーナータイプのノズル構造を採用したものもある。こ
の種のものは吸気孔Lを下部側壁に備えた所要の長さの
混合部KをノズルJの先端に連結し、ノズルJからの燃
料ガスの強い噴流によって吸気孔Lより空気を吸引し、
燃料ガスを混合部Kの先端部の炎口筒Tに達するまでの
間に、空気との混合ガスとなして点火燃焼させるという
ものである。
【0005】また点火燃焼を放電火花により行うため、
炎口筒Tの内部には主炎Nの根元に袖火Pを形成させる
ための分流金具Qが、混合部Kの上端内側の拡大された
開口部分に設けられており、それにより混合ガスを高速
流の状態で噴出させる中心孔Rと、その中心孔Rの周囲
の袖火供給口Sを形成し、図6の場合と同様に主噴ガス
の根元部分に放電点火が容易な混合ガス域が生ずるよう
にしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図5に示す従来例で
は、点火により生じた主炎Hが炎口Wより立ち上がって
燃焼を継続するため、僅かな風でも炎が吹き消え易く、
このため屋外等での使用時は、炎口Wを手で囲うように
して風を遮って点火を行わねばならず、風の強い時の屋
外では使用が困難な不便さを有する。
【0007】また図7のようなノズル構造を採用した場
合には、噴射状態の流が極めて強い混合ガスを燃焼する
ことになるので、安定した火力の強い炎が生じ、本来の
使用目的である金属やガラス等の溶解加工、金属の溶着
作業等の使用に適しているが、高温で、しかも大きな熱
量を作るためのものであることから、そこに生じた炎は
長くて勢いがよく、火力も大きすぎることなどから煙草
の着火には適さず、通常のノズル構造に比べて燃料消費
も多く不経済であり、混合ガスを得るために長い混合管
を必要とするため大型化になり易い等の点から、そのま
までは携帯用のガスライターに採用し難い課題を有す
る。
【0008】そこで、本発明者等は混合ガスの燃焼手段
に改良を加え、これにより風による吹き消えがなく、屋
外でも支障なく使用でき、また安全で携帯に便利な小型
のガスライターのバーナーノズルの開発を行った。した
がって、この発明の目的はガスライターとしての燃焼に
適した混合ガスの生成に必要な空気の混合が可能で、燃
焼部内での安定した継続燃焼が簡単な構造でありながら
容易に確保することができる新たな構成のガスライター
用バーナーノズルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的によるこの発明
は、ケース内の燃料タンクに設けたガス噴出路開閉弁と
接続する下部内に燃料ガスの微細なノズル孔を有し、か
つノズル孔の上側壁に吸気孔を設けて上部内を燃料ガス
と空気との混合路に形成した混合管と、上端の一部を閉
塞し側部に拡散孔を設けた筒体を混合管の先端中央に突
設して筒体内を上記混合路と連通する拡散室に形成した
拡散器と、下端部を上記混合管の先端部外周に連結して
上記拡散器を下部内に包囲するとともに、拡散器周囲に
上記拡散孔が臨む環状空間を形成した大径で縦長の燃焼
筒と、その燃焼筒のほぼ中間にあって拡散器との間に放
電火花を形成し、上記拡散孔から流出する混合ガスを燃
焼筒内にて点火燃焼させる火花発生部とからなる、とい
うものである。
【0010】
【作 用】上記構成では、燃料タンクから混合管の下部
内に燃料ガスが流入すると、この混合ガスは微細なノズ
ル孔に絞られて上部の混合路に高速で噴出する。混合路
では燃料ガスの細径の高速流よってガス流の周囲に負圧
が生じ、この負圧により吸気孔から空気が取り入れられ
て、燃料ガスは空気と共に混合路を通じて拡散器の拡散
室内に流入する。この間に燃料ガスと空気との混合が生
じ、拡散室の混合ガスは拡散孔から拡散器周囲の環状空
間に流出する。
【0011】流出した混合ガスは拡散しながら燃焼筒の
内壁面にも衝突し、これによりさらに拡散して燃焼筒の
内部に可燃ガス雰囲気を作りながら減速されて、燃焼筒
の開口端から流出するようになる。かかる状態にて火花
発生部と拡散器の筒体上端との間に放電火花を発生させ
ると、燃焼筒の内部にて混合ガスの点火が生ずる。この
点火による混合ガスの燃焼は、点火後においても混合ガ
スの流出が続くため、拡散器の筒体上端に安定した炎の
基部を形成して生ずる。この結果、拡散器が保炎器とな
って内部燃焼を継続するようになる。
【0012】
【実施例】この発明のガスライター用バーナーノズルを
実施例を図1〜図4により詳細に説明する。図中1はラ
イターのケースで、内部にガス噴出路開閉弁3を設けた
燃料タンク2と、そのガス噴出路開閉弁3と接続して燃
料タンク2の上に設けたバーナーノズルと、そのバーナ
ーノズルと共に燃料タンク2の上に並設した高電圧発電
装置21とを有する。
【0013】上記バーナーノズルは、混合管9及び該混
合管9の先端に連設した拡散器15と、その拡散器15
を包囲する混合管9の先端部の燃焼筒19とから構成さ
れている。
【0014】上記ガス噴出路開閉弁3は、燃料タンク2
の底部側から上部側に立ち上げられて燃料タンク内に設
けられており、内部の弁座4にあけられた弁孔5を弁体
6が開閉し、弁孔5より噴出させる燃料ガスは予め燃焼
炎を作るための適量に調節されているものであり、その
弁孔5を通り抜けた燃料ガスは、上記弁体6を支持して
上下動する燃料ガス噴出管7から噴出されるようになっ
ている。
【0015】燃料ガス噴出管7の先端にはチューブ8を
介して混合管9の下端が接続されている。混合管9の下
部内にはフィルター10と、ノズル板11とがリングを
挟んで重ねて設けられている。このノズル板11には噴
出ガスの流速をより速める微細なノズル孔12が開口さ
れており、このノズル孔12から燃料ガスが細い径で、
しかも高速で噴出されるようになっている。
【0016】混合管9の上部内は、上記ノズル孔12よ
り上の側壁に吸気孔14を備える燃料ガスと空気との混
合路13に形成され、ノズル孔12から細く噴出する燃
料ガスの高速流により周囲に生ずる負圧によって、上記
吸気孔14から空気を吸い込み燃焼に適した混合ガスを
生成する。
【0017】この混合管9の先端には、上端の一部を閉
塞して側部に拡散孔18を設けた筒体16が嵌合してあ
り、これにより内部が混合ガスの拡散室29として上記
混合路13と連通し、かつ拡散孔18が燃焼筒19の下
部内に位置する上記拡散器15を形成している。
【0018】本実施例の上記筒体16には、閉鎖した上
端内側に下向きの円錐体17が突出形成してあり、この
閉鎖上端の上面から円錐体17を横切ってクロス状に切
削形成した溝により、予め適宜の大きさに定めた上記拡
散孔18が、筒体16の側部四方にあけられている。
【0019】混合管9の先端部30の先端はフランジ状
に形成され、そのフランジ状の外周囲に大径で縦長の燃
焼筒19が下端部を嵌着して連結され、これによりフラ
ンジ状の先端部30による燃焼筒19の底部が形成され
て、上記拡散器15を下部内に包囲するとともに、拡散
器15の周囲に上記拡散孔18が臨む所要幅の環状空間
を形成している。
【0020】上記燃焼筒19の内部の略中間の位置に
は、上記高電圧発電装置21から給電を受けて、上記拡
散器15の筒体16の上端との間に放電火花を発生し、
拡散孔18から流出する混合ガスを燃焼筒19の内部に
て点火燃焼させる放電電極20による火花発生部が設け
られ、また上部開口の内部には燃焼熱により赤熱する極
く細いニクロム線による網や耐熱性のある細い線材、例
えばセラミック等が燃焼確認部材28として張り設けて
ある。この燃焼確認部材28の赤熱により、青白い炎を
発生して完全燃焼するために、屋外等での明るい場所で
は確認困難な内部燃焼が容易に確認される。
【0021】上記ケース1の上部開口は、カバー部材に
より閉鎖されている。このカバー部材の天面には筒状に
形成した火口と、それに隣接して押し下げ自在な操作子
22とが設けてあり、その操作子22の反対側にキャッ
プ24が軸承されている。このキャップ24は枢支軸2
5を中心に回動してライター上部を開閉する。またケー
ス1の側面には多数の空気孔26があけられており、外
部の空気がケース内に導入されるようになっている。
【0022】上記構成のバーナーノズルを備えたガスラ
イターでは、上記キャップ24を開き、操作子22を押
し下げると、先ず操作子22の下側に上端を位置させた
操作レバー23が、該操作子22により押圧されて支点
23Aを中心に回転する。これによりガス噴出路開閉弁
3の燃料ガス噴出管7が持ち上げられて弁体6が上昇
し、弁座4から離れて燃料ガス噴出管7から燃料ガスが
噴出する。この燃料ガスはチューブ8を通り、フィルタ
ー10を経てノズル板11のノズル孔12から混合路1
3内に高速流となって噴出する。この燃料ガスの噴出に
より吸気孔14の内側に負圧が生じ、これにより上記空
間27の空気が吸気孔14から混合路13に吸い込まれ
る。
【0023】吸気孔14から吸い込まれた空気は、ノズ
ル孔12から噴出した燃料ガスと混合しながら混合路1
3を拡散室29へと流れ、拡散室29に混合ガスとして
流入する。拡散室29では上記円錐体17のテーパー面
に衝突して拡散してから側方へ導かれ、拡散孔18から
環状空間に流出するようになる。
【0024】環状空間に流出した混合ガスは拡散しなが
ら燃焼筒19の内壁面にも衝突し、これによりさらに拡
散して流速を弱めて燃焼筒19の内部に可燃ガス雰囲気
を作りながら、燃焼筒19の上部開口から外部に流出す
るようになる。また燃焼筒19内では燃焼に充分な空気
との混合状態となっていることから、操作レバー23の
作動に引き続いて、上記高電圧発電装置21が上記操作
子22により押し下げられて発電作動すると、放電電極
20と拡散器15の筒体16の上端との間に放電火花が
発生して混合ガスの点火が生ずる。
【0026】この点火による混合ガスの燃焼は、点火後
においても混合ガスの流出が続くため、拡散器15の筒
体16の上端に炎の基部を形成して生じ、拡散器15を
保炎器として、安定した青白い炎を上げて燃焼筒19の
内部で完全燃焼を続ける。
【0027】
【発明の効果】この発明は上述の構成よりなるので下記
効果を奏する。 下部内に燃料ガスの微細なノズル孔を有し、かつノ
ズル孔の上側壁に吸気孔を設けて上部内を燃料ガスと空
気との混合路に形成した混合管の先端中央に、上端の一
部を閉塞し側部に拡散孔を設けた筒体を突設して筒体内
を上記混合路と連通する拡散室に形成した拡散器とな
し、この拡散器により混合ガスの直進を阻止するととも
に、側部の拡散孔から混合ガスが側方に導びかれて環状
空間に流出するようにしたので、混合路が短くとも燃料
ガスと空気の混合が充分に行われ、放電火花により点火
し易い混合ガスが容易に得ることができる。この結果、
混合管を短くして全体をコンパクトにまとめることがで
き、通常サイズの携帯用ガスライターへの組み込が可能
となる。
【0028】 大径で縦長の燃焼筒の下端部を上記混
合管の先端部外周に連結して上記拡散器を燃焼筒の下部
内に包囲するとともに、上記拡散孔が臨む環状空間を拡
散器周囲に形成したので、拡散孔から流出した混合ガス
が直ちに拡散するようになり、また燃焼筒の内壁にも衝
突して拡散するようになるので拡散効率がよく、燃料タ
ンクからの燃料ガスの噴出から放電点火に至る僅かな操
作時間内で、燃焼筒内を点火燃焼に適した混合ガスの雰
囲気となすことができる。このため点火ミスが極めて少
なく、混合ガスを燃焼筒の内部にて燃焼するガスライタ
ー用バーナーであっても、常に確実な点火燃焼が可能と
なる。
【0029】 燃焼筒のほぼ中間に、上記拡散器との
間に放電火花を形成して、上記拡散孔から流出する混合
ガスを燃焼筒内にて点火燃焼させる火花発生部を設けた
ので、燃焼筒内の混合ガスの燃焼による炎は、環状空間
によって燃焼筒の内底部に突出した状態にある拡散器の
先端より立ち上がって、その先端に燃焼炎の基部が保持
されることになり、しかも燃焼筒は縦長で深いので、燃
焼筒内に生じた燃焼炎の基部が上方に移動して燃焼筒の
開口縁から立ち上がり、燃焼筒の外だけで燃焼するよう
なこともなく、燃焼は常に燃焼筒内にて変化を来すこと
なく一定の状態で継続されることから、外部燃焼の課題
である風によ点火の困難さや吹き消え等が防止され、屋
外でも確実な点火燃焼を行うことができる。この結果、
強風にも充分に耐える内燃式のガスライターを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のバーナーノズルを採用したガスラ
イターの縦断面図。
【図2】 この発明のバーナーノズルの平面図。
【図3】 同上の側面図。
【図4】 同上の縦断側面図。
【図5】 従来のガスライターの部分断面図。
【図6】 図5のノズル部分の拡大断面図。
【図7】 長い混合管を用いる従来のガスバーナーの部
分断面図。
【符号の説明】
1 ケース 2 燃料タンク 3 ガス噴出路開閉弁 7 燃料ガス噴出管 9 混合管 10 フィルター 11 ノズル板 12 ノズル孔 13 混合路 14 吸気孔 15 拡散器 16 筒体 18 拡散孔 19 燃焼筒 20 放電電極 21 高電圧発電装置 22 操作子 29 拡散室 30 混合管の先端部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内の燃料タンクに設けたガス噴出
    路開閉弁と接続する下部内に燃料ガスの微細なノズル孔
    を有し、かつノズル孔の上側壁に吸気孔を設けて上部内
    を燃料ガスと空気との混合路に形成した混合管と、上端
    の一部を閉塞し側部に拡散孔を設けた筒体を混合管の先
    端中央に突設して筒体内を上記混合路と連通する拡散室
    に形成した拡散器と、下端部を上記混合管の先端部外周
    に連結して上記拡散器を下部内に包囲するとともに、拡
    散器周囲に上記拡散孔が臨む環状空間を形成した大径で
    縦長の燃焼筒と、その燃焼筒のほぼ中間にあって拡散器
    との間に放電火花を形成し、上記拡散孔から流出する混
    合ガスを燃焼筒内にて点火燃焼させる火花発生部とから
    なることを特徴とするガスライター用バーナーノズル。
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FR2884901A1 (fr) * 2005-04-26 2006-10-27 Serge Tachnoff Bruleur, notamment briquet, agence pour produire une flamme de forme originale

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