JPH0674253B2 - 非対称ジオレフイン化合物 - Google Patents
非対称ジオレフイン化合物Info
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- JPH0674253B2 JPH0674253B2 JP4304986A JP4304986A JPH0674253B2 JP H0674253 B2 JPH0674253 B2 JP H0674253B2 JP 4304986 A JP4304986 A JP 4304986A JP 4304986 A JP4304986 A JP 4304986A JP H0674253 B2 JPH0674253 B2 JP H0674253B2
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- compound
- asymmetric
- mmol
- reaction
- diorefin
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、2,5−ジスチリルピラジン系の一群の新規な
非対称ジオレフィン化合物に関する。
非対称ジオレフィン化合物に関する。
本発明の化合物は分子内に親水基及び疎水基を有し、螢
光物質或いは光反応剤として有用である。又、エステル
残基或いはピラジン残基があるからポリマー側鎖に感光
ユニットとして導入可能であり、高感度感光性樹脂を調
製するのに有用である。
光物質或いは光反応剤として有用である。又、エステル
残基或いはピラジン残基があるからポリマー側鎖に感光
ユニットとして導入可能であり、高感度感光性樹脂を調
製するのに有用である。
従来、光反応性を有する対称置換2,5−ジスチリルピラ
ジン系化合物は種々知られているが〔M.Hasegawa;Chem.
Rev.,83,507(1983)〕、本発明の化合物の如く非対称
で剛直な物質は知られていない。
ジン系化合物は種々知られているが〔M.Hasegawa;Chem.
Rev.,83,507(1983)〕、本発明の化合物の如く非対称
で剛直な物質は知られていない。
本発明者らは種々の物質の光反応性について鋭意研究し
た結果、固相状態及び溶液で光反応性を有する新規な非
対称ジオレフィン化合物を見出し、本発明を完成するに
至った。
た結果、固相状態及び溶液で光反応性を有する新規な非
対称ジオレフィン化合物を見出し、本発明を完成するに
至った。
即ち、本発明は、下記の一般式で表される非対称ジオレ
フィン化合物を提供するものである。
フィン化合物を提供するものである。
〔式中のRは−COOR1又はハロゲン原子(但し、R1は
H、アルキル基又は を示す。〕 本発明の非対称ジオレフィン化合物は以下の(1)〜
(3)に示すような合成経路、即ち、(1)の反応で得
られた2−メチル−5−スチリルピラジン(I)に適当
な縮合剤の存在下、パラ置換ベンズアルデヒドを作用さ
せたり、さらに酸性条件下でエステル化反応を行うこと
により容易に得ることができる。
H、アルキル基又は を示す。〕 本発明の非対称ジオレフィン化合物は以下の(1)〜
(3)に示すような合成経路、即ち、(1)の反応で得
られた2−メチル−5−スチリルピラジン(I)に適当
な縮合剤の存在下、パラ置換ベンズアルデヒドを作用さ
せたり、さらに酸性条件下でエステル化反応を行うこと
により容易に得ることができる。
〔式中のXはハロゲン原子を示す。〕 〔式中のR2はアルキル基を表す。〕 尚、上記(1)〜(3)の反応式において、Aはポリリ
ン酸、無水酢酸、無水安息香酸、無水酢酸−酢酸、ZnCl
2等の縮合剤を表し、Bはポリリン酸、無水酢酸、無水
酢酸−酢酸、ZnCl2等の縮合剤を表し、Cは無水安息香
酸を表し、Dは塩化水素、硫酸、p−トルエンスルホン
酸、ポリリン酸などの酸触媒を表す。
ン酸、無水酢酸、無水安息香酸、無水酢酸−酢酸、ZnCl
2等の縮合剤を表し、Bはポリリン酸、無水酢酸、無水
酢酸−酢酸、ZnCl2等の縮合剤を表し、Cは無水安息香
酸を表し、Dは塩化水素、硫酸、p−トルエンスルホン
酸、ポリリン酸などの酸触媒を表す。
本発明の化合物は光により固相状態或いは溶液中で〔2
+2〕光環化付加反応によりシクロブタン環を形成し付
加体を生成する。又、別波長の光によりシクロブタン環
が開裂して元に戻る可逆的反応性を有する。従って、本
発明の化合物はこの性質を利用して可逆的な光反応剤、
光架橋剤として有用なものである。特に本発明の化合物
の特徴である非対称、剛直でかつ親水基及び疎水基を有
する性質を利用したラングミュア・ブロジェット法(La
ngmuir−Brodgett technique)により優れた規則性を付
与できるため、高機能性薄膜への利用が有用である。
+2〕光環化付加反応によりシクロブタン環を形成し付
加体を生成する。又、別波長の光によりシクロブタン環
が開裂して元に戻る可逆的反応性を有する。従って、本
発明の化合物はこの性質を利用して可逆的な光反応剤、
光架橋剤として有用なものである。特に本発明の化合物
の特徴である非対称、剛直でかつ親水基及び疎水基を有
する性質を利用したラングミュア・ブロジェット法(La
ngmuir−Brodgett technique)により優れた規則性を付
与できるため、高機能性薄膜への利用が有用である。
又、それ自体螢光物質であるから、光反応性の螢光物質
として分析、測定試剤としても有用である。
として分析、測定試剤としても有用である。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例−1 の合成 ベンズアルデヒド3.93g(37.0mmol)、2,5−ジメチリル
ピラジン5.00g(46.3mmol)、無水安息香酸19.89g(87.
9mmol)の混合物を160〜170℃で20時間撹拌した。反応
後、濃塩酸を加えて数時間撹拌し、不溶物を濾別し、得
られた塩酸水溶液をアルカリで中和すると、黄色の固体
が析出した。この固体を濾別し、カラム精製することに
より白色結晶として(I)を得た。
ピラジン5.00g(46.3mmol)、無水安息香酸19.89g(87.
9mmol)の混合物を160〜170℃で20時間撹拌した。反応
後、濃塩酸を加えて数時間撹拌し、不溶物を濾別し、得
られた塩酸水溶液をアルカリで中和すると、黄色の固体
が析出した。この固体を濾別し、カラム精製することに
より白色結晶として(I)を得た。
融点:90〜92℃ IR(KBrデイスク): 2915,1635,1485,1030,965cm-1 1 H−NMR(90MHz,CDCl3): δ2.53(s,3H),δ6.9−7.8(m,7H), δ8.30(s,1H),δ8.40(s,1H)ppm 実施例−2 の合成 p−クロルベンズアルデヒド143mg(1.02mmol)、2−
メチル−5−スチリルピラジン50mg(0.26mmol)、酢酸
0.88ml、無水酢酸20mlの混合物を11時間還流した。反応
後30mlの水を加え、塩化メチレンで抽出した。次いで塩
化メチレンを留去して残った残渣をシリカゲルカラムに
より精製して目的物を得た。
メチル−5−スチリルピラジン50mg(0.26mmol)、酢酸
0.88ml、無水酢酸20mlの混合物を11時間還流した。反応
後30mlの水を加え、塩化メチレンで抽出した。次いで塩
化メチレンを留去して残った残渣をシリカゲルカラムに
より精製して目的物を得た。
IR(KBr):2920,1630,1490,1150,970cm-1 実施例−3 の合成 p−ホルミル安息香酸100mg(0.51mmol)、2−メチル
−5−スチリルピラジン300mg(2.04mmol)、無水酢酸2
mlの混合物を18時間還流した。反応後、メタノール30ml
を加えると黄色固体が析出した。この固体を濾別し、冷
メタノール洗浄し、真空乾燥し、目的物を得た。
−5−スチリルピラジン300mg(2.04mmol)、無水酢酸2
mlの混合物を18時間還流した。反応後、メタノール30ml
を加えると黄色固体が析出した。この固体を濾別し、冷
メタノール洗浄し、真空乾燥し、目的物を得た。
融点:318〜322℃(分解) IR(KBr):2680,2540,1675,1630,1600,1430,1290,970cm
-1 1 H−NMR(90MHz,DMSO−d6): δ7.2−8.0(m,13H),δ8.68(s,2H)ppm 実施例−4 の合成 p−ホルミル安息香酸100mg(0.51mmol)、2−メチル
−5−スチリルピラジン300mg(2.04mmol)、無水安息
香酸2.00g(8.84mmol)の混合物を160〜170℃で24時間
撹拌した。反応後、30mlのメタノールを加え、析出した
黄色固体を濾別し、冷メタノール洗浄し、真空乾燥し目
的物を得た。
-1 1 H−NMR(90MHz,DMSO−d6): δ7.2−8.0(m,13H),δ8.68(s,2H)ppm 実施例−4 の合成 p−ホルミル安息香酸100mg(0.51mmol)、2−メチル
−5−スチリルピラジン300mg(2.04mmol)、無水安息
香酸2.00g(8.84mmol)の混合物を160〜170℃で24時間
撹拌した。反応後、30mlのメタノールを加え、析出した
黄色固体を濾別し、冷メタノール洗浄し、真空乾燥し目
的物を得た。
融点:210℃(分解) IR(KBr):1780,1720,1635,1605,1225,930cm-1 1 H−NMR(90MHz,CF3COOD): δ7.0−8.3(m,18H),δ8.80(s,2H)ppm 実施例−5 の合成 実施例4で得られた化合物(IV)550mg(1.29mmol)を
乾燥メタノール200mlに分散させ、次いで乾燥塩化水素
ガスを吹き込みながら室温で撹拌した。反応は数時間で
終了し、黄色の均一溶液となった。反応後、反応液を約
20mlまで濃縮し、水を100ml加えた。さらにアルカリで
中和し、析出した固体を濾別し、水で充分に洗浄し、黄
色の粉末を得た。更にこの粗結晶をベンゼンから再結晶
し、レモン色鱗片状結晶として目的物を得た。
乾燥メタノール200mlに分散させ、次いで乾燥塩化水素
ガスを吹き込みながら室温で撹拌した。反応は数時間で
終了し、黄色の均一溶液となった。反応後、反応液を約
20mlまで濃縮し、水を100ml加えた。さらにアルカリで
中和し、析出した固体を濾別し、水で充分に洗浄し、黄
色の粉末を得た。更にこの粗結晶をベンゼンから再結晶
し、レモン色鱗片状結晶として目的物を得た。
融点:241〜243℃ IR(KBr):2940,1705,1630,1600,1280,970cm-1 1 H−NMR(90MHz,CF3COOD): δ4.13(s,3H),δ7.3−8.4(m,13H), δ9.03(s,1H),δ9.45(s,1H)ppm 実施例−6(光反応性の評価) 実施例2〜5で合成した化合物について結晶状態での光
反応性を調べた。光反応性は室温でパイレックスフィル
ターを通し、100W高圧水銀炉を用いて光照射した時のIR
スペクトルにおけるオレフィンの吸収ピークの減少によ
り判定した。
反応性を調べた。光反応性は室温でパイレックスフィル
ターを通し、100W高圧水銀炉を用いて光照射した時のIR
スペクトルにおけるオレフィンの吸収ピークの減少によ
り判定した。
++:反応性が非常に高い +:反応性が高い 結果を表−1に示した。
実施例2〜5で得られた化合物は固相状態での光照射に
より反応した。又、実施例2〜5で得られた化合物の溶
液は顕著な青紫色の螢光を示し、光照射により反応し
た。
より反応した。又、実施例2〜5で得られた化合物の溶
液は顕著な青紫色の螢光を示し、光照射により反応し
た。
Claims (1)
- 【請求項1】下記の一般式で表される非対称ジオレフィ
ン化合物。 〔式中のRは−COOR1又はハロゲン原子(但し、R1は
H、アルキル基又は を示す。〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4304986A JPH0674253B2 (ja) | 1986-02-28 | 1986-02-28 | 非対称ジオレフイン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4304986A JPH0674253B2 (ja) | 1986-02-28 | 1986-02-28 | 非対称ジオレフイン化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62201874A JPS62201874A (ja) | 1987-09-05 |
JPH0674253B2 true JPH0674253B2 (ja) | 1994-09-21 |
Family
ID=12653023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4304986A Expired - Fee Related JPH0674253B2 (ja) | 1986-02-28 | 1986-02-28 | 非対称ジオレフイン化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0674253B2 (ja) |
-
1986
- 1986-02-28 JP JP4304986A patent/JPH0674253B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62201874A (ja) | 1987-09-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |