JPH0673999U - 振動板のボイスコイル取付構造 - Google Patents

振動板のボイスコイル取付構造

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JPH0673999U
JPH0673999U JP2099793U JP2099793U JPH0673999U JP H0673999 U JPH0673999 U JP H0673999U JP 2099793 U JP2099793 U JP 2099793U JP 2099793 U JP2099793 U JP 2099793U JP H0673999 U JPH0673999 U JP H0673999U
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JP
Japan
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coil
voice coil
fitting portion
diaphragm
voice
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JP2099793U
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Inventor
得央 小高
Original Assignee
大日化成工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コイル嵌合部に嵌め込んだボイスコイルを接
着剤等を使用することなく固定できるようにし、全体の
軽量化並びに作業能率の向上を図ることを目的とする。 【構成】 この振動板のボイスコイル取付構造は、振動
板1 の中央部にコイル嵌合部2 を一体に熱成形し、この
コイル嵌合部2 に、コイル嵌合部2 の軸心方向の一方側
からボイスコイル7 を嵌め込む。そして、コイル嵌合部
2 におけるボイスコイル7 の嵌め込み側に抜け止め部9,
10を一体に熱成形し、この抜け止め部9,10によりコイル
嵌合部2 にボイスコイル7 を固定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、スピーカーにおける振動板のボイスコイル取付構造に関するもので ある。
【0002】
【従来の技術】
スピーカーは、振動板の中央部に略同心状に設けたコイル嵌合部にボイスコイ ルを嵌着しておき、このボイスコイルに音声信号を流して、その音声信号の電流 変化に応じた振動をボイスコイルにより発生させ、その振動を振動板で増幅して 空気の疎密波による音波を発生させるようになっている。 従って、振動板、ボイスコイル等の全体が軽量であること、振動に耐え得る強 度を有することが必要である。
【0003】 そこで、小型スピーカー用として、従来、図10に示すように、ポリエチレン、 ポリプロピレン等の熱可塑性の合成樹脂を主な材料とするシート材、フイルム材 等を熱成形して、振動板1 、コイル嵌合部2 及びセンターキャップ部3 を一体に 備えたものが提供されている。
【0004】 コイル嵌合部2 は、内・外周壁4,5 及び底壁6 が一体に形成された溝状であっ て、振動板1 の中央部に、これとセンターキャップ部3 との間で同心状に周方向 に形成されている。 そして、このコイル嵌合部2 に、振動板1 の前面側からボビンレス型のボイス コイル7 を嵌め込み、その開口側に接着剤8 を注入してボイスコイル7 を固定し ている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
従来のこの種のものは、コイル嵌合部2 にボイスコイル7 を嵌め込んだ後、コ イル嵌合部2 の開口側に接着剤8 を注入してボイスコイル7 を固定するため、接 着剤8 の重量分だけ重量が増える欠点がある。このため、特に小さい振動板1 の 場合、接着剤8 の使用は全体の軽量化を図る上で非常に大きなネックとなる。
【0006】 また作業能率を図る上でも問題がある。即ち、小さい振動板1 の場合、コイル 嵌合部2 の開口側の幅も小さくなるので、そこに適格かつ迅速に接着剤8 を注入 することは非常に困難であり、作業能率が低下すると同時に、注入ミス等による 品質不良を招く惧れがある。
【0007】 本考案は、かかる従来の課題に鑑み、コイル嵌合部に嵌め込んだボイスコイル を接着剤等を使用することなく固定できるようにし、全体の軽量化並びに作業能 率の向上を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本考案は、振動板1 の中央部にコイル嵌合部2 を一体に熱成 形し、このコイル嵌合部2 に、該コイル嵌合部2 の軸心方向の一方側からボイス コイル7 を嵌め込んで成る振動板のボイスコイル取付構造において、コイル嵌合 部2 におけるボイスコイル7 の嵌め込み側に抜け止め部9,10を一体に熱成形し、 この抜け止め部9,10によりコイル嵌合部2 にボイスコイル7 を固定したものであ る。
【0009】 また請求項2に記載の本考案は、振動板1 とその中央部のセンターキャップ部 3 との間に溝状のコイル嵌合部2 を一体に熱成形し、このコイル嵌合部2 にボイ スコイル7 を嵌め込んで成る振動板のボイスコイル取付構造において、コイル嵌 合部2 におけるボイスコイル7 の嵌め込み側に、該コイル嵌合部2 の内・外周壁 4,5 の少なくとも一方側から相手側に向かって突出する抜け止め部9,10を一体に 熱成形し、この抜け止め部9,10によりコイル嵌合部2 にボイスコイル7 を固定し たものである。
【0010】 更に請求項3に記載の本考案は、請求項1又は2に記載の考案において、コイ ル嵌合部2 及び抜け止め部9,10をボイスコイル7 に密着させたものである。
【0011】
【作用】
請求項1に記載の本考案では、コイル嵌合部2 におけるボイスコイル7 の嵌め 込み側に抜け止め部9,10を一体に熱成形し、この抜け止め部9,10によりコイル嵌 合部2 にボイスコイル7 を固定する。このため、接着剤等を使用することなくボ イスコイル7 をコイル嵌合部2 に固定できるので、全体の軽量化並びに作業能率 の向上を図ることが可能である。
【0012】 また請求項2に記載の本考案では、コイル嵌合部2 におけるボイスコイル7 の 嵌め込み側に、該コイル嵌合部2 の内・外周壁4,5 の少なくとも一方側から相手 側に向かって突出する抜け止め部9,10を一体に熱成形し、この抜け止め部9,10に よりコイル嵌合部2 にボイスコイル7 を固定する。従って、接着剤等を使用する ことなくボイスコイル7 をコイル嵌合部2 に固定でき、全体の軽量化並びに作業 能率の向上を図ることが可能であると共に、ボイスコイル7 の固定がより確実に なる。
【0013】 更に請求項3に記載の本考案では、コイル嵌合部2 及び抜け止め部9,10をボイ スコイル7 に密着させているため、接着剤等を使用していないにも拘らず、その 接触部分から異音を発生することもない。
【0014】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。 図1及び図2は本考案の第1実施例を例示する。この実施例では、従来と同様 、振動板1 とセンターキャップ部3 との間に、これらに対して同心状に溝状のコ イル嵌合部2 が一体に熱成形されている。
【0015】 そして、コイル嵌合部2 は内・外周壁4,5 と底壁6 とを有し、このコイル嵌合 部2 内に、その軸心方向の一方側、即ち振動板1 の前面側からボイスコイル7 が 嵌め込まれ、内・外周壁4,5 から夫々相手側に向かって突出する抜け止め部9,10 により固定さている。
【0016】 各抜け止め部9,10は、ボイスコイル7 の嵌め込み側の端部において、コイル嵌 合部2 の内・外周壁4,5 を相手側に突出すべく熱成形したものであって、周方向 に複数個に分割されている。そして、各抜け止め部9,10は互いに周方向に交互に 配置され、かつ周方向の両端部がコイル嵌合部2 の幅方向の中央部で当接するよ うに形成さている。
【0017】 製造に際しては、予め振動板1 と一体にコイル嵌合部2 、センターキャップ部 3 を熱成形しておく。そして、これを、図3に示すように加熱状態にある内・外 受台11,12 上にセットし、コイル嵌合部2 にボイスコイル7 を嵌め込んだ後、内 ・外受台11,12 に組み込まれた周方向に複数個の熱成形板13,14 を夫々径方向に 摺動させ、この各熱成形板13,14 を内・外周壁4,5 に押し付けて抜け止め部9,10 を熱成形する。
【0018】 この時、コイル嵌合部2 が加熱状態にあり、各熱成形板13,14 を内・外周壁4, 5 に押し付けて抜け止め部9,10を熱成形するので、全体が引っ張られてコイル嵌 合部2 の内・外周壁4,5 、底壁6 及び抜け止め部9,10がボイスコイル7 の外面全 体に密着する。
【0019】 抜け止め部9,10の熱成形後、各熱成形板13,14 を引っ込めて内・外受台11,12 上から取り外せば良い。 なお、内側の熱成形板13は、例えばリンク15を介して昇降棒16に連結されてお り、内受台11に上下摺動自在に勘合する昇降棒16を上下動させることにより、径 方向に出退するようになっている。
【0020】 このように抜け止め部9,10を熱成形してボイスコイル7 をコイル嵌合部2 に固 定することによって、従来の接着剤が不要になり、全体を軽量化できる。また抜 け止め部9,10は熱成形板13,14 で機械的に成形できるので、作業能率が従来に比 べて著しく向上し、作業性、生産性がアップする。
【0021】 しかも、コイル嵌合部2 、抜け止め部9,10をボイスコイル7 に密着させて、ボ イスコイル7 をコイル嵌合部2 に固定しているため、これらの接触部分から異音 が発生することもない。
【0022】 図4及び図5は本考案の第2実施例を示し、内・外周壁4,5 の抜け止め部9,10 間に間隙17を設けたものである。 このようにすれば、抜け止め部9,10同士が離れているので、両者の間に多少の バラツキがあっても、不十分な接触に伴って発生する異音も防止できる。
【0023】 図6及び図7は本考案の第3実施例を示し、内周壁4 側の抜け止め部9 のみと し、この抜け止め部9 を外周壁5 に接触するように全周に設けたものである。 この場合には、内受台11に、回転自在な円板状の熱成形板13を径方向に出退自 在に設けておき、この熱成形板13を径方向の外方(a矢示方向)に突出させなが ら、内受台11の軸心廻りに公転(b矢示方向)させれば、熱成形板13が内周壁4 に接触して自転しながら公転するため、抜け止め部9 を全周にわたって熱成形で きる。
【0024】 図8は本考案の第4実施例を示し、図6の第3実施例とは逆に、外周壁5 側の 抜け止め部10のみとし、この抜け止め部10を内周壁4 に接触するように全周に設 けたものである。 この場合には、第1実施例或いは第3実施例の何れの成形方法を採用しても、 抜け止め部10の熱成形が可能である。
【0025】 図9は本考案の第5実施例を示し、振動板1 とセンターキャップ部3 とを別体 構造とすると共に、振動板1 の内周に、これと一体に筒状のコイル嵌合部2 を熱 成形したものである。そして、コイル嵌合部2 の外周に振動板1 の裏側からボイ スコイル7 を嵌め込んだ後、コイル嵌合部2 の端部に抜け止め部9 を一体に熱成 形したものである。 このような構造でも、振動板1 に用いる材料の強度、肉厚を適宜選択すれば、 ボイスコイル7 を固定することが十分に可能である。
【0026】 その他、図6及び図8に示すような断面形状の抜け止め部9,10を周方向に交互 に設け、溝状のコイル嵌合部2 の開口側を完全に塞ぐようにしても良い。 また実施例では、振動板1 を内・外受台11,12 上にセットした後、コイル嵌合 部2 にボイスコイル7 を嵌め込む場合について例示したが、コイル嵌合部2 にボ イスコイル7 を嵌め込んだ後、内・外受台11,12 にセットしても良い。
【0027】 更に振動板1 、コイル嵌合部2 、センターキャップ部3 を熱成形するための金 型に熱成形板13,14 を組み込んでおき、振動板1 等を成形して金型を開いた後、 そのままの状態でコイル嵌合部2 にボイスコイル7 を嵌め込み、抜け止め部9,10 を熱成形しても良い。 これはボイスコイル7 の絶縁皮膜の耐熱性が大であれば可能であり、またこの ようにすれば、振動板1 等のハンドリング動作等が少なくなるので、生産性が更 に向上する。
【0028】
【考案の効果】
請求項1に記載の本考案によれば、振動板1 の中央部にコイル嵌合部2 を一体 に熱成形し、このコイル嵌合部2 に、該コイル嵌合部2 の軸心方向の一方側から ボイスコイル7 を嵌め込んで成る振動板のボイスコイル取付構造において、コイ ル嵌合部2 におけるボイスコイル7 の嵌め込み側に抜け止め部9,10を一体に熱成 形し、この抜け止め部9,10によりコイル嵌合部2 にボイスコイル7 を固定してい るので、接着剤等を使用することなくボイスコイル7 をコイル嵌合部2 に固定で き、全体の軽量化並びに作業能率の向上を図ることができる。
【0029】 また請求項2に記載の本考案によれば、振動板1 とその中央部のセンターキャ ップ部3 との間に溝状のコイル嵌合部2 を一体に熱成形し、このコイル嵌合部2 にボイスコイル7 を嵌め込んで成る振動板のボイスコイル取付構造において、コ イル嵌合部2 におけるボイスコイル7 の嵌め込み側に、該コイル嵌合部2 の内・ 外周壁4,5 の少なくとも一方側から相手側に向かって突出する抜け止め部9,10を 一体に熱成形し、この抜け止め部9,10によりコイル嵌合部2 にボイスコイル7 を 固定しているので、接着剤等を使用することなくボイスコイル7 をコイル嵌合部 2 に固定でき、全体の軽量化並びに作業能率の向上を図ることができると共に、 ボイスコイル7 の固定をより確実にできる利点がある。
【0030】 更に請求項3に記載の本考案によれば、請求項1又は2に記載の考案において 、コイル嵌合部2 及び抜け止め部9,10をボイスコイル7 に密着させているので、 ボイスコイル7 を固定するために接着剤等を使用していないにも拘らず、その接 触部分から異音を発生することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す断面図である。
【図2】本考案の第1実施例を示す平面図である。
【図3】本考案の第1実施例を示す熱成形状態の断面図
である。
【図4】本考案の第2実施例を示す断面図である。
【図5】本考案の第2実施例を示す平面図である。
【図6】本考案の第3実施例を示す断面図である。
【図7】本考案の第3実施例を示す平面図である。
【図8】本考案の第4実施例を示す断面図である。
【図9】本考案の第5実施例を示す断面図である。
【図10】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 振動板 2 コイル嵌合部 3 センターキャップ部 4,5 内・外周壁 7 ボイスコイル 9,10 抜け止め部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動板(1) の中央部にコイル嵌合部(2)
    を一体に熱成形し、このコイル嵌合部(2) に、該コイル
    嵌合部(2) の軸心方向の一方側からボイスコイル(7) を
    嵌め込んで成る振動板のボイスコイル取付構造におい
    て、コイル嵌合部(2) におけるボイスコイル(7) の嵌め
    込み側に抜け止め部(9)(10) を一体に熱成形し、この抜
    け止め部(9)(10) によりコイル嵌合部(2) にボイスコイ
    ル(7) を固定したことを特徴とする振動板のボイスコイ
    ル取付構造。
  2. 【請求項2】 振動板(1) とその中央部のセンターキャ
    ップ部(3) との間に溝状のコイル嵌合部(2) を一体に熱
    成形し、このコイル嵌合部(2) にボイスコイル(7) を嵌
    め込んで成る振動板のボイスコイル取付構造において、
    コイル嵌合部(2) におけるボイスコイル(7) の嵌め込み
    側に、該コイル嵌合部(2) の内・外周壁(4)(5)の少なく
    とも一方側から相手側に向かって突出する抜け止め部
    (9)(10)を一体に熱成形し、この抜け止め部(9)(10) に
    よりコイル嵌合部(2) にボイスコイル(7) を固定したこ
    とを特徴とする振動板のボイスコイル取付構造。
  3. 【請求項3】 コイル嵌合部(2) 及び抜け止め部(9)(1
    0) をボイスコイル(7) に密着させたことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の振動板のボイスコイル取付構
    造。
JP2099793U 1993-03-29 1993-03-29 振動板のボイスコイル取付構造 Withdrawn JPH0673999U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007058133A1 (ja) * 2005-11-15 2007-05-24 Pioneer Corporation スピーカ、および磁気回路
JP2007142836A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Pioneer Electronic Corp スピーカ

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