JPH0673994A - セグメントの継手装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 セグメントの継手金具を小型化して強度の向
上、コストの低減を図り、同時にセグメント連結作業の
能率化を図る。 【構成】 コンクリートセグメントの継手金具の前面に
位置するフランジプレートのボルト挿通孔をＵ形とな
し、セグメント内面に開口させ、同時に挿通孔底部裏面
に半円形のワッシャーを固着し、ナットを固着したボル
トをセグメント内面からボルト挿通孔底部に落し込み可
能となし、ボルト頭部およびナット内側面にボルト軸外
周に沿い円環状の切欠部を設けて、前記ワッシャーを切
欠部内に嵌込んでボルトを締付けて、セグメントを連結
し、同時にボルト、ナットの脱落を防止してなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は地下道等の覆工に用い
るセグメントの継手装置に関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】セグメントは一般に鉄
筋コンクリート製であり、断面円弧形をなし、これを円
周方向および中心軸方向に連結し、地下道等の覆工に用
いられる。

【０００３】従来、セグメントを連結する継手金具は、
セグメントの厚み端面の内表面との出隅部に埋込まれ、
前面にボルト挿通孔が穿設してあるフランジプレートを
備え、その裏面には、ボルト、ナットを挿入したり、ボ
ルト締付けの治具を差込む空間を有していた。

【０００４】ところで、従来のフランジプレートに穿設
してあるボルト挿通孔は、丸い透孔であるので、ボルト
を挿通するには、ボルトの長さに近い長さの空間をフラ
ンジプレート裏面に設ける必要があった。この空間はコ
ンクリートが欠損した個所となるので、大形になること
により強度の低下を招く一因となり、また、継手金具が
大形となりコスト高となる欠点があった。

【０００５】この発明は上記事情に鑑みなされたもので
ある。その目的は、継手金具を小型化でき、継手金具に
よるセグメント強度の低下を小となし、継手コストの低
減を図ることができ、かつ、セグメント間のボルトによ
る連結作業の能率化を図ることができるセグメントの継
手装置を提案するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】このセグメントの継手装
置は、セグメントの厚み端面の片表面との出隅部に埋込
まれた、ボルト挿通孔が穿設してあるフランジプレート
を前面に有するセグメント継手金具を相互に突合せ、２
つのフランジプレートのボルト挿通孔に挿通したボルト
にナットを螺着して締付け、２つの継手金具のフランジ
プレートを接合してなるセグメントの継手装置におい
て、ボルト挿通孔はＵ形で底部は半円形をなし、セグメ
ント片表面に開口してボルトを落込み可能としてあり、
ボルト挿通孔の半円形底部裏面に同形の空間をもった半
円形ワッシャーが半円形部分を重ね合せ固着してあり、
ボルト頭部およびナットの内側面には円環状切欠部が設
けてなり前記ワッシャーはボルト挿通孔に挿通し、締付
けたボルト頭部およびナットの切欠部内に嵌込まれてな
ることを特徴とする。

【０００７】

【実施例】図１は実施例の継手装置に用いる継手金具１
であり、直方体形箱形をなし、前面にフランジプレート
２、その裏面には、側面板３、背面板４で囲まれた空間
５を有する。フランジプレート２にはＵ形のボルト挿通
孔６が穿設してある。この挿通孔６のＵ形上端はフラン
ジプレート２の一辺中央に開口し、挿通孔６の底部はフ
ランジプレート２の中央に位置し半円形をなし、その裏
面には、同じ半円形の空間がある半円形ワッシャー７が
半円形部分を重ね合せ固着してある。

【０００８】図２はこの継手金具１を埋込んだコンクリ
ートセグメント８である。継手金具１は厚み端面のセグ
メント内面との出隅部に位置し、フランジプレート２は
端面に面し、空間５およびボルト挿通孔６はセグメント
内面（図２下方）に開口している。

【０００９】図３(a),(b) は、この継手装置に用いるボ
ルト９、ナット１０であり、ボルト９のボルト頭部内側
面には、それぞれボルト軸部外周に沿い円環状の切欠部
１１が設けてある。

【００１０】この継手金具１を埋込んだコンクリートセ
グメント８，８は相互に継手金具１位置を合せ、端面を
突合せ、図４に示すごとく、先端にナット１０を螺着し
たボルト９をセグメント８内面側から、Ｕ形の挿通孔６
に落し込む。ボルト９を挿通孔６の底部の半円形部分に
押込んだ状態でナット１０を回転する。ボルト頭部およ
びナット内側面にはボルト軸部外周に沿い円環状の切欠
部１１があるので、ナット１０をネジ込んでゆくと、図
５に示すように、２つのＵ形挿通孔底部の裏面に固着し
てある半円形ワッシャー７は、それぞれボルト頭部およ
びナットの切欠部１１内に嵌込み、ナット１０およびボ
ルト９頭部はフランジプレート２裏面に圧接してフラン
ジプレート２，２を接合し、２つのセグメント８，８を
連結する。

【００１１】

【発明の効果】この発明は以上の通りであり、次の効果
を奏する。

【００１２】 ボルト挿通孔はＵ形をなし、セグメン
トの片表面に開口しているので、ボルトの挿入、締付け
のための空間を小となし、継手金具を小型化でき強度向
上、コスト低減を図ることができる。

【００１３】 ナットを螺着したボルトをボルト挿通
孔に落し込み挿入ができるので、ボルトによる連結の作
業能率が向上する。

【００１４】 フランジプレート裏面に固着した半円
形ワッシャーがボルト頭部およびナットの円環状切欠部
に嵌込み締付けてあるので、ボルト、ナットが継手金具
から脱落しない。

【図面の簡単な説明】

【図１】継手金具の斜視図である。

【図２】継手金具を埋込んだコンクリートセグメントの
要部断面図である。

【図３】(a),(b) はボルトおよびナットの斜視図であ
る。

【図４】２つのコンクリートセグメントの端面を突合
せ、継手金具のボルト挿通孔にボルトを落し込んだ状態
の平面図である。

【図５】ボルトを締付け、フランジプレートを接合し、
セグメントを連結した状態の断面図である。

【符号の説明】

１…継手金具、２…フランジプレート、３…側面板、４
…背面板、５…金具空間、６…ボルト挿通孔、７…半円
形ワッシャー、８…コンクリートセグメント、９…ボル
ト、１０…ナット、１１…円環状切欠部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 セグメントの厚み端面の片表面との出隅
   部に埋込まれた、ボルト挿通孔が穿設してあるフランジ
   プレートを前面に有するセグメント継手金具を相互に突
   合せ、２つのフランジプレートのボルト挿通孔に挿通し
   たボルトにナットを螺着して締付け、２つの継手金具の
   フランジプレートを接合してなるセグメントの継手装置
   において、ボルト挿通孔はＵ形で底部は半円形をなし、
   セグメント片表面に開口してボルトを落込み可能として
   あり、ボルト挿通孔の半円形底部裏面に同形の空間をも
   った半円形ワッシャーが半円形部分を重ね合せ固着して
   あり、ボルト頭部およびナットの内側面には円環状の切
   欠部が設けてあり、前記ワッシャーはボルト挿通孔に挿
   通し、締付けたボルト頭部およびナットの切欠部内に嵌
   込まれてなることを特徴とするセグメントの継手装置。