JPH0673589U - ホース金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】液漏れ防止の向上を可能とする。 【構成】ソケット２、ニップル３ａおよびシール部Ｓを
有するホース金具が、シール部Ｓに固体潤滑被膜１２が
設けられていることを特徴とする。 【効果】シール部の摩擦力が減り、軸力が向上する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はホース金具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図３、４にはホース金具の従来例が示されている。これらの図に示されている ように、従来のホース金具はアイコネクター１とソケット２およびニップル３を 圧入、ロウ付けし、金具表面に亜鉛めっき等を施すのが一般的である（図３参照 ）。そしてソケット２とニップル３との間にホース４を挿入し、ソケット２をか しめる。かしめた部品を相手部品（コネクター）５と結合させるためにボルト６ で締め付ける。締め付ける際にアイコネクター１のシール部Ｓにシール性のよい 銅パッキン７を介している。これはホース４および配管内に液圧等が加わった際 に漏れを防ぐためである（図４参照）。なお図４において８は液体である。

【０００３】 図５、６にはホース金具の従来例の他の例が示されている。これらの図に示さ れているように、ソケット２とニップル３との間にホース４を挿入し、ソケット ２をかしめる。かしめた部品を相手部品（チューブ）９と結合し、締め付ける。 なおこれらの図において１０はねじ、１１はナットである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来、自動車用配管に使用するホースは液圧、油圧等が加わるため金具のシー ル部から漏れをなくすことが要求されている。ところがアイボルトで締め付けた 後、圧を加えるとシール部から漏れる問題がある。万一実車等でシール部から漏 れた際、ブレーキホースはブレーキの効きが悪くなったり、パワーステアリング ホースはハンドルが重くなる等の不具合がある。

【０００５】 これは上述の図４に示されているように、液体に圧が加わると、アイコネクタ ーのシール部から液漏れを起すことがある。液漏れの要因としてはアイコネクタ ーの平行度、直角度の問題、ボルト、コネクターの直角度の問題等がある。これ を解消するため銅パッキンを介して漏れ防止を図っている。しかし、銅パッキン を使用することにより、シール性は向上するが、圧力が高かったり部品精度の問 題で漏れることがある。これは銅パッキンとアイコネクターのシール部間の摩擦 抵抗が大きいため、ボルトで締め付けた際軸力が少なくなるためである。

【０００６】 またホースが示されている図５に示されているように、液体に圧が加わるとメ ス口金具ニップルのシール部Ｓから液漏れを起すことがある。液漏れの要因とし てはメス金具ねじ部の軸に対してメス金具ニップルのシール部の偏芯、倒れの問 題等がある。

【０００７】 すなわちシール部からの漏れ防止として銅パッキンを使用することにより、シ ール性を向上させているが、銅パッキンとアイコネクターの摩擦が大きいためボ ルトで締め付けた際、軸力が加わり難いことがある。このため漏れに至るのであ る（図４参照）。また相手チューブでメス金具を締め付けるとメス金具のシール 部の摩擦が大きいため軸力が加わり難いことがある。このため漏れに至ることが ある（図５参照）。

【０００８】 本考案は以上の点に鑑みなされたものであり、液漏れ防止の向上を可能とした ホース金具を提供することを目的とするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記目的は、シール部に固体潤滑被膜を設けることにより、達成される。

【００１０】

【作用】

上記手段を設けたので、シール部の摩擦力が減り、軸力が向上する。

【００１１】

【実施例】

次に本考案を実施例により具体的に説明する。

【００１２】 〔実施例１〕 図１には本考案の一実施例が示されている。なお従来と同じ部品には同じ符号 を付したので説明を省略する。本実施例ではアイコネクター１ａのシール部Ｓに 固体潤滑被膜１２を設けた。このようにすることにより、シール部Ｓの摩擦力が 減り、軸力が向上するようになって、液漏れ防止の向上を可能としたホース金具 を得ることができる。

【００１３】 このように本実施例によればアイコネクターのシール部に固体潤滑被膜を設け たので、シール部の摩擦力が減り、軸力が向上することでシール部からの液漏れ がなくなる。

【００１４】 〔実施例２〕 図２には本考案の他の実施例が示されている。本実施例ではニップル３ａのシ ール部Ｓに固体潤滑被膜１２を設けた。このようにすることにより、シール部Ｓ の摩擦力が減り、軸力が向上するようになって、前述の場合と同様な作用効果を 奏することができる。

【００１５】 すなわちニップル３ａのシール部Ｓに固体潤滑被膜１２を設けることで相手部 品（チューブ）が接した際、摩擦抵抗が少なくなる。

【００１６】 なお以上の実施例でアイコネクター、ニップルのシール部に設ける固体潤滑被 膜の材料として二硫化モリブデン系の物質等を用いれば、二硫化モリブデン系の 物質は摩擦係数が小さいので有効である。

【００１７】

【考案の効果】

上述のように本考案は、シール部に固体潤滑被膜を設けたので、シール部の摩 擦力が減り、軸力が向上するようになって、液漏れ防止の向上を可能としたホー ス金具を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のホース金具の一実施例の縦断面図であ
る。

【図２】本考案のホース金具の他の実施例の縦断面図で
ある。

【図３】従来のホース金具の縦断面図である。

【図４】同じく従来のホース金具にコネクターを結合し
た状態を示す縦断面図である。

【図５】従来のホース金具の他の例の金具にチューブを
結合した状態を示す縦断面図である。

【図６】同じく従来のホース金具の他の例の縦断面図で
ある。

【符号の説明】

１ａ アイコネクター ２ ソケット ３ａ ニップル ５ コネクター ９ チューブ １２ 固体潤滑被膜

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ソケット、ニップルおよびシール部を有す
   るホース金具において、前記シール部に固体潤滑被膜が
   設けられていることを特徴とするホース金具。
2. 【請求項２】前記固体潤滑被膜を形成する潤滑剤が、二
   硫化モリブデン系の物質である請求項１記載のホース金
   具。