JPH0673476B2 - イソクエン酸脱水素酵素反応の停止方法 - Google Patents
イソクエン酸脱水素酵素反応の停止方法Info
- Publication number
- JPH0673476B2 JPH0673476B2 JP60143985A JP14398585A JPH0673476B2 JP H0673476 B2 JPH0673476 B2 JP H0673476B2 JP 60143985 A JP60143985 A JP 60143985A JP 14398585 A JP14398585 A JP 14398585A JP H0673476 B2 JPH0673476 B2 JP H0673476B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction
- nadph
- nadp
- salts
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、検体中の各種物質の測定又は各種酵素活性の
測定に用いられる。
測定に用いられる。
還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオタイドホスフ
ェート(NADPH)ニコチンアミドアデニンジヌクレオ
タイドホスフェート(NADP+)系におけるイソクエン酸
脱水素酵素(iCDH)反応の停止方法に関するものであ
る。
ェート(NADPH)ニコチンアミドアデニンジヌクレオ
タイドホスフェート(NADP+)系におけるイソクエン酸
脱水素酵素(iCDH)反応の停止方法に関するものであ
る。
更に詳細には、本発明はNADPHNADP+系におけるiCDH
の反応を停止させ、NADPH→NADP+系に転換せしめる方法
に関するものである。
の反応を停止させ、NADPH→NADP+系に転換せしめる方法
に関するものである。
一般に、尿、血清等の検体に存在する、尿素、クレアチ
ニン、クレアチン、グアニン、アデノシンなどを検出し
たり、これらに関与する各種酵素の活性を測定すること
は普通に行なわれている。
ニン、クレアチン、グアニン、アデノシンなどを検出し
たり、これらに関与する各種酵素の活性を測定すること
は普通に行なわれている。
そして、これらの物質の検出や酵素反応においては、ア
ンモニアを生成させ、生成したアンモニアをグルタミン
酸脱水素酵素(Gl DH)によってグルタミン酸に変換
し、この際NADPH−NADP+の共役反応によって減少するNA
DPHの量を340nmで測定して定量していた。
ンモニアを生成させ、生成したアンモニアをグルタミン
酸脱水素酵素(Gl DH)によってグルタミン酸に変換
し、この際NADPH−NADP+の共役反応によって減少するNA
DPHの量を340nmで測定して定量していた。
しかし、この反応系では必ずアンモニアを生成するため
に、あらかじめ検体中に存在するアンモニアが測定値に
含まれてしまって、正確な定量を困難にしていた。そこ
で、検体中に存在するアンモニアを前処理でGl DHによ
ってα−ケトグルタール酸(α−KG)と反応させてグル
タミン酸に変換させてしまえば問題はなくなるのであ
る。
に、あらかじめ検体中に存在するアンモニアが測定値に
含まれてしまって、正確な定量を困難にしていた。そこ
で、検体中に存在するアンモニアを前処理でGl DHによ
ってα−ケトグルタール酸(α−KG)と反応させてグル
タミン酸に変換させてしまえば問題はなくなるのであ
る。
そして、このアンモニア→グルタミン酸の系にはNADPH
→NADP+の変化を伴うために、NADP+→NADPHの逆反応でN
ADPHに戻す必要があり、この際イソクエン酸を基質とし
てiCDHとマグネシウムイオン又はマンガンイオンなどの
金属イオンによって共役反応を生成させることができ
る。この反応系は次の式(I)に示される。
→NADP+の変化を伴うために、NADP+→NADPHの逆反応でN
ADPHに戻す必要があり、この際イソクエン酸を基質とし
てiCDHとマグネシウムイオン又はマンガンイオンなどの
金属イオンによって共役反応を生成させることができ
る。この反応系は次の式(I)に示される。
式(I)に示されるように、検体中のアンモニアの消費
と尿素を分解し得たアンモニアの測定は同じ共役反応に
よって行うことができるのであるが、検体中のアンモニ
アの消費が完了したらNADP+→NADPHの反応を完了させて
NADPH量を最初の値にまで回復せしめた後、この再生反
応を完全に停止せしめてはじめて尿素を分解して得たア
ンモニアの正確な定量が行なえるのである。
と尿素を分解し得たアンモニアの測定は同じ共役反応に
よって行うことができるのであるが、検体中のアンモニ
アの消費が完了したらNADP+→NADPHの反応を完了させて
NADPH量を最初の値にまで回復せしめた後、この再生反
応を完全に停止せしめてはじめて尿素を分解して得たア
ンモニアの正確な定量が行なえるのである。
そこで、問題となるのは、式(I)におけるNADPHNAD
P+においてNADP+→NADPHの反応をいかにして完全に停止
させるかであった。従来、NADP+→NADPHの反応のみを完
全に停止させることは知られていなかった。
P+においてNADP+→NADPHの反応をいかにして完全に停止
させるかであった。従来、NADP+→NADPHの反応のみを完
全に停止させることは知られていなかった。
本発明者らは、上述の式(I)における の反応のみを完全に停止させる方法を求めて鋭意研究し
たところ、金属キレート剤の添加によって の反応を完全に停止させることに成功したのである。
たところ、金属キレート剤の添加によって の反応を完全に停止させることに成功したのである。
本発明は、NADPHからNADP+への反応により検体中の特定
の物質を測定する際に、測定系に悪影響を与える物質を
あらかじめNADPHを用いて消去することにより生成するN
ADP+を、イソクエン酸塩、マグネシウムイオン又はマン
ガンイオンなどの金属イオンおよびイソクエン酸脱水素
酵素の共存下でNADPHに再生する系で、NADPHへの再生が
完了した後に、イソクエン酸脱水素酵素反応をキレート
剤の添加によって停止せしめることを特徴とするイソク
エン酸脱水素酵素反応の停止方法、に関するものである
が、測定系に悪影響を与える物質とは、検体中に混在す
るものだけでなく、測定に使用する器具、装置等に付着
しているものが混入するものも含むものである。
の物質を測定する際に、測定系に悪影響を与える物質を
あらかじめNADPHを用いて消去することにより生成するN
ADP+を、イソクエン酸塩、マグネシウムイオン又はマン
ガンイオンなどの金属イオンおよびイソクエン酸脱水素
酵素の共存下でNADPHに再生する系で、NADPHへの再生が
完了した後に、イソクエン酸脱水素酵素反応をキレート
剤の添加によって停止せしめることを特徴とするイソク
エン酸脱水素酵素反応の停止方法、に関するものである
が、測定系に悪影響を与える物質とは、検体中に混在す
るものだけでなく、測定に使用する器具、装置等に付着
しているものが混入するものも含むものである。
ここで金属イオンとはマグネシウムイオン、マンガンイ
オン、鉄イオン、銅イオン、亜鉛イオン、スズイオン、
カルシウムイオンなどをいうが、これらのイオン種に制
限されることはない。
オン、鉄イオン、銅イオン、亜鉛イオン、スズイオン、
カルシウムイオンなどをいうが、これらのイオン種に制
限されることはない。
またキレート剤とはEDTAおよびその塩、1,2−ビス(o
−アミノフェノキシ)エタン−N,N,N′,N′−四酢酸お
よびその塩、トランス−1,2シクロヘキサンジアミン−
N,N,N′,N′−四酢酸およびその塩、ジヒドロキシエチ
ルグリシンおよびその塩、1,3−ジアミノプロパノール
−N,N,N′,N′−四酢酸およびその塩、ジエチレントリ
アミン五酢酸およびその塩、エチレンジアミンジオルト
ヒドロキシフェニル酢酸およびその塩、エチレンジアミ
ン二酢酸およびその塩、エチレンジアミンニプロピオン
酸およびその塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三
酢酸およびその塩、エチレンジアミンテトラキス(メチ
レンホスホン酸)およびその塩、グリコールエーテルジ
アミン四酢酸およびその塩、ヒドロキシエチルイミノ二
酢酸およびその塩、イミノ二酢酸およびその塩、ジアミ
ノプロパン四酢酸およびその塩、ニトリロ三酢酸および
その塩、ニトリロ三プロピオン酸およびその塩、ニトリ
ロトリス(メチレンホスホン酸)およびその塩、トリエ
チレンテトラミン六酢酸およびその塩などを言うが、こ
れらのキレート剤に制限されることはない。
−アミノフェノキシ)エタン−N,N,N′,N′−四酢酸お
よびその塩、トランス−1,2シクロヘキサンジアミン−
N,N,N′,N′−四酢酸およびその塩、ジヒドロキシエチ
ルグリシンおよびその塩、1,3−ジアミノプロパノール
−N,N,N′,N′−四酢酸およびその塩、ジエチレントリ
アミン五酢酸およびその塩、エチレンジアミンジオルト
ヒドロキシフェニル酢酸およびその塩、エチレンジアミ
ン二酢酸およびその塩、エチレンジアミンニプロピオン
酸およびその塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三
酢酸およびその塩、エチレンジアミンテトラキス(メチ
レンホスホン酸)およびその塩、グリコールエーテルジ
アミン四酢酸およびその塩、ヒドロキシエチルイミノ二
酢酸およびその塩、イミノ二酢酸およびその塩、ジアミ
ノプロパン四酢酸およびその塩、ニトリロ三酢酸および
その塩、ニトリロ三プロピオン酸およびその塩、ニトリ
ロトリス(メチレンホスホン酸)およびその塩、トリエ
チレンテトラミン六酢酸およびその塩などを言うが、こ
れらのキレート剤に制限されることはない。
本発明はキレート剤の添加によって上記式(II)→式
(III)への変化を行わせるものである。即ち、検体中
のアンモニアの完全消費を式(II)で行わせ、完全に消
費した後、反応系にキレート剤を添加し、NADP+→NADPH
の反応を停止させ、その後検体中の被検物を分解しNADP
H→NADP+の反応によってNADPHを消費して正確な被検物
の定量を行うものである。
(III)への変化を行わせるものである。即ち、検体中
のアンモニアの完全消費を式(II)で行わせ、完全に消
費した後、反応系にキレート剤を添加し、NADP+→NADPH
の反応を停止させ、その後検体中の被検物を分解しNADP
H→NADP+の反応によってNADPHを消費して正確な被検物
の定量を行うものである。
本発明における、キレート剤によるiCDH反応の停止は、
反応を停止したそのままの媒質でNADPH→NADP+の反応を
用い各種反応が行える点できわめて有用である。
反応を停止したそのままの媒質でNADPH→NADP+の反応を
用い各種反応が行える点できわめて有用である。
反応系に対するキレート剤、例えばEDTAの添加量は5mM
以上であればよい。
以上であればよい。
第1図はiCDH活性におよぼすEDTA濃度の影響をみた図で
あるが、EDTAが5mMでiCDHは完全に活性を失っているの
がわかる。
あるが、EDTAが5mMでiCDHは完全に活性を失っているの
がわかる。
本発明のiCDHの反応停止法は、分解してアンモニアを生
成する物質の定量やこれに関連する酵素活性の測定に利
用できるものである。
成する物質の定量やこれに関連する酵素活性の測定に利
用できるものである。
次に本発明の実施例を示す。
実施例1 Mg Cl2 0.4mM イソクエン酸 1.6mM NADP+ 1mM 以上を含有する0.1Mトリエタノールアミン−HCl(pH8.
5)3mlにEDTA濃度が0〜10mMになるように添加し、それ
ぞれ25℃に保温した後、約3u/mlのiCDHを20μ添加
し、分光光度計により340nmの吸収の増大で活性を測定
した。
5)3mlにEDTA濃度が0〜10mMになるように添加し、それ
ぞれ25℃に保温した後、約3u/mlのiCDHを20μ添加
し、分光光度計により340nmの吸収の増大で活性を測定
した。
結果を第1図に示した。
第1図はiCDH活性におよぼすEDTA濃度の影響をみた図で
ある。
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−21398(JP,A) 特開 昭59−31696(JP,A) 日本生化学会編「生化学データブック▲ II▼」東京化学同人(1980.6.23) P.46〜47 化学大辞典編集委編「化学大辞典2」共 立出版(昭35.6.30)P.895
Claims (1)
- 【請求項1】NADPHからNADP+への反応により検体中の特
定の物質を測定する際に、測定系に悪影響を与える物質
をあらかじめNADPHを用いて消去することにより生成す
るNADP+を、イソクエン酸塩、マグネシウムイオン又は
マンガンイオンなどの金属イオンおよびイソクエン酸脱
水素酵素の共存下でNADPHに再生する系で、NADPHへの再
生が完了した後に、イソクエン酸脱水素酵素反応をキレ
ート剤の添加によって停止せしめることを特徴とするイ
ソクエン酸脱水素酵素反応の停止方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60143985A JPH0673476B2 (ja) | 1985-07-02 | 1985-07-02 | イソクエン酸脱水素酵素反応の停止方法 |
DE8686108933T DE3673469D1 (de) | 1985-07-02 | 1986-07-01 | Verfahren zur beendigung der isozitratdehydrogenase-reaktion. |
EP19860108933 EP0207493B1 (en) | 1985-07-02 | 1986-07-01 | Method of terminating isocitrate dehydrogenase reaction |
US07/989,878 US5258286A (en) | 1985-07-02 | 1992-12-11 | Method of terminating isocitrate dehydrogenase reaction |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60143985A JPH0673476B2 (ja) | 1985-07-02 | 1985-07-02 | イソクエン酸脱水素酵素反応の停止方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS626699A JPS626699A (ja) | 1987-01-13 |
JPH0673476B2 true JPH0673476B2 (ja) | 1994-09-21 |
Family
ID=15351625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60143985A Expired - Lifetime JPH0673476B2 (ja) | 1985-07-02 | 1985-07-02 | イソクエン酸脱水素酵素反応の停止方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0673476B2 (ja) |
DE (1) | DE3673469D1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5196087A (en) * | 1991-06-18 | 1993-03-23 | Multimedia Design, Inc. | Method for making multi-layer printed circuit board |
US5618684A (en) * | 1992-02-07 | 1997-04-08 | Oriental Yeast Co., Ltd. | Method of determination of calcium |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5921398A (ja) * | 1982-07-26 | 1984-02-03 | Oriental Yeast Co Ltd | 検体の前処理方法 |
JPS5931696A (ja) * | 1982-08-14 | 1984-02-20 | Oriental Yeast Co Ltd | クレアチニンの定量方法 |
-
1985
- 1985-07-02 JP JP60143985A patent/JPH0673476B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1986
- 1986-07-01 DE DE8686108933T patent/DE3673469D1/de not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
化学大辞典編集委編「化学大辞典2」共立出版(昭35.6.30)P.895 |
日本生化学会編「生化学データブック▲II▼」東京化学同人(1980.6.23)P.46〜47 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE3673469D1 (de) | 1990-09-20 |
JPS626699A (ja) | 1987-01-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2278850A1 (en) | The use of nadph and nadh analogs in the measurement of enzyme activities and metabolites | |
JPH0673475B2 (ja) | イソクエン酸脱水素酵素の反応停止法 | |
JP3034969B2 (ja) | アンモニア、α−アミノ酸類またはα−ケト酸の高感度定量法および高感度定量用組成物 | |
US4241179A (en) | Method for determining a transaminase in a biological fluid and reagent combination for use in the method | |
JPH0673476B2 (ja) | イソクエン酸脱水素酵素反応の停止方法 | |
EP0207493B1 (en) | Method of terminating isocitrate dehydrogenase reaction | |
JPH0675515B2 (ja) | アンモニアを反応生成物とする生体物質の定量方法 | |
JPH0675516B2 (ja) | アンモニアを反応生成物とする生体物質の定量法 | |
JPH07203991A (ja) | カリウムイオンの定量方法 | |
US5258286A (en) | Method of terminating isocitrate dehydrogenase reaction | |
JPH0218078B2 (ja) | ||
JPS62502167A (ja) | 還元された補酵素を測定するための分析法 | |
JPS5931698A (ja) | クレアチニンの定量法 | |
JP2000232898A (ja) | 物質の定量方法および定量試薬 | |
JPH0586198B2 (ja) | ||
JP3159274B2 (ja) | 尿素窒素測定用組成物 | |
JPS5931700A (ja) | アンモニアを反応生成物とする生体物質の定量方法 | |
JPH0560920B2 (ja) | ||
JPH01187096A (ja) | 生体成分の測定法 | |
JPH05103697A (ja) | アンモニウムイオン消去用組成物 | |
JP3095887B2 (ja) | 不飽和鉄結合能の定量法および定量試薬 | |
JPH02255098A (ja) | グアニジノ酢酸の定量法 | |
JPS6234060A (ja) | 尿素の定量方法 | |
JPS6234061A (ja) | クレアチニンの定量方法 | |
JPH0343096A (ja) | 基質又は酵素の定量方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |