JPH0673452A - 耐銹性に優れたFe−Ni合金薄板およびFe−Ni−Co合金薄板の製造方法 - Google Patents
耐銹性に優れたFe−Ni合金薄板およびFe−Ni−Co合金薄板の製造方法Info
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- JPH0673452A JPH0673452A JP6244593A JP6244593A JPH0673452A JP H0673452 A JPH0673452 A JP H0673452A JP 6244593 A JP6244593 A JP 6244593A JP 6244593 A JP6244593 A JP 6244593A JP H0673452 A JPH0673452 A JP H0673452A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐銹性、表面処理性即ちシャドウマスク用合
金では黒化処理性に優れ、ICリードフレーム用合金で
はメッキ性に優れた各種の機能材料に用いられるFe−Ni
合金薄板およびFe−Ni−Co合金薄板を提供する。 【構成】 Ni:26〜52%,Si≦0.04%,Mn≦0.3
5%,Cr≦0.05%,Co≦20.0%を含有するFe−Ni合金
およびFe−Ni−Co合金鋼帯を冷延、焼鈍を1回ないし2
回以上繰返したのち、仕上げ冷延、応力除去焼鈍してコ
イルまたはフープを製造するに当り、仕上げ冷延率(C
R%)を15〜29%、応力除去焼鈍を温度(T℃)を
450〜540℃、保持時間(t,sec )を0.5〜30
0sec 、雰囲気の露点(D.P.℃)を−30〜−60
℃、H2:1〜5vol %、O2:0.01vol %以下で残部を
N2とする。
金では黒化処理性に優れ、ICリードフレーム用合金で
はメッキ性に優れた各種の機能材料に用いられるFe−Ni
合金薄板およびFe−Ni−Co合金薄板を提供する。 【構成】 Ni:26〜52%,Si≦0.04%,Mn≦0.3
5%,Cr≦0.05%,Co≦20.0%を含有するFe−Ni合金
およびFe−Ni−Co合金鋼帯を冷延、焼鈍を1回ないし2
回以上繰返したのち、仕上げ冷延、応力除去焼鈍してコ
イルまたはフープを製造するに当り、仕上げ冷延率(C
R%)を15〜29%、応力除去焼鈍を温度(T℃)を
450〜540℃、保持時間(t,sec )を0.5〜30
0sec 、雰囲気の露点(D.P.℃)を−30〜−60
℃、H2:1〜5vol %、O2:0.01vol %以下で残部を
N2とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー受像管用シャド
ウマスク、ICリードフレーム等の各種機能材料として
用いられるFe−Ni合金薄板およびFe−Ni−Co合金薄板の
製造法に関するものである。
ウマスク、ICリードフレーム等の各種機能材料として
用いられるFe−Ni合金薄板およびFe−Ni−Co合金薄板の
製造法に関するものである。
【0002】Niを26〜52%含むFe−Ni合金およびFe
−Ni−Co合金は室温から300℃にわたる温度域で低い
熱膨張係数を示し、カラー受像管用シャドウマスク、I
Cリードフレーム等の各種の機能材料として広く用いら
れている。
−Ni−Co合金は室温から300℃にわたる温度域で低い
熱膨張係数を示し、カラー受像管用シャドウマスク、I
Cリードフレーム等の各種の機能材料として広く用いら
れている。
【0003】しかしながらこれらの材料は極めて錆を発
生し易く、例えば、合金鋼帯の製造工程中や上記した各
種の機器の製作中に、鋼帯および鋼板の一部が発銹する
ことが多々あり、耐銹性の向上が強く望まれており、こ
の問題を解決するために、次の先行技術が知られてい
る。即ち特開昭60−21331号公報では、Fe−Ni系
インバー合金の耐銹性の向上を、CrおよびCoの添加によ
り達成している。
生し易く、例えば、合金鋼帯の製造工程中や上記した各
種の機器の製作中に、鋼帯および鋼板の一部が発銹する
ことが多々あり、耐銹性の向上が強く望まれており、こ
の問題を解決するために、次の先行技術が知られてい
る。即ち特開昭60−21331号公報では、Fe−Ni系
インバー合金の耐銹性の向上を、CrおよびCoの添加によ
り達成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来の先行技術では耐銹性を向上させているが、この
技術で特徴とするCrの添加により、シャドウマスク用合
金においては、黒化処理性の劣化、また、ICリードフ
レーム用合金においては、メッキ性の劣化がそれぞれひ
き起こされるという問題がある。
た従来の先行技術では耐銹性を向上させているが、この
技術で特徴とするCrの添加により、シャドウマスク用合
金においては、黒化処理性の劣化、また、ICリードフ
レーム用合金においては、メッキ性の劣化がそれぞれひ
き起こされるという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記したよう
な実情に鑑み、検討を重ねて創案されたものであって、
耐銹性に優れ、かつ、所要の表面処理性を有するカラー
受像管用シャドウマスク、ICリードフレーム等の各種
の機能材料として用いられるFe−Ni合金薄板およびFe−
Ni−Co合金薄板の製造方法を提供することに成功したも
のであって、以下の如くである。なお斯かる本発明にお
いて所要の表面処理性とは、カラー受像管用シャドウマ
スク用合金では、黒化処理性、ICリードフレーム用合
金では、メッキ性のことを意味する。
な実情に鑑み、検討を重ねて創案されたものであって、
耐銹性に優れ、かつ、所要の表面処理性を有するカラー
受像管用シャドウマスク、ICリードフレーム等の各種
の機能材料として用いられるFe−Ni合金薄板およびFe−
Ni−Co合金薄板の製造方法を提供することに成功したも
のであって、以下の如くである。なお斯かる本発明にお
いて所要の表面処理性とは、カラー受像管用シャドウマ
スク用合金では、黒化処理性、ICリードフレーム用合
金では、メッキ性のことを意味する。
【0006】(1) wt%で、Ni:34〜52%, Si:0.
04%以下, Mn:0.35%以下,Cr:0.05%以下を
含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるFe−Ni
合金鋼帯を冷延、焼鈍を1回ないし2回以上繰返したの
ち、仕上げ冷延、応力除去焼鈍してコイルまたはフープ
を製造するに当り、前記仕上げ冷延率(CR%)を15
〜29%、前記応力除去焼鈍を温度(T℃)を450〜
540℃、保持時間(t,sec )を0.5〜300sec 、
雰囲気の露点(D.P.℃)を−30〜−60℃、H2:
1〜5vol %、O2:0.01vol %以下で残部をN2とする
ことを特徴とする耐銹性に優れたFe−Ni合金薄板の製造
方法。
04%以下, Mn:0.35%以下,Cr:0.05%以下を
含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるFe−Ni
合金鋼帯を冷延、焼鈍を1回ないし2回以上繰返したの
ち、仕上げ冷延、応力除去焼鈍してコイルまたはフープ
を製造するに当り、前記仕上げ冷延率(CR%)を15
〜29%、前記応力除去焼鈍を温度(T℃)を450〜
540℃、保持時間(t,sec )を0.5〜300sec 、
雰囲気の露点(D.P.℃)を−30〜−60℃、H2:
1〜5vol %、O2:0.01vol %以下で残部をN2とする
ことを特徴とする耐銹性に優れたFe−Ni合金薄板の製造
方法。
【0007】(2) wt%で、 Ni:34〜52%, Si:
0.05%以下, Mn:0.35%以下,Cr:0.05%以
下,Co:1%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不
純物からなるFe−Ni合金鋼帯を冷延、焼鈍を1回ないし
2回以上繰返したのち、仕上げ冷延、応力除去焼鈍して
コイルまたはフープを製造するに当り、前記仕上げ冷延
率(CR%)を15〜29%、前記応力除去焼鈍を温度
(T℃)を450〜540℃、保持時間(t,sec )を
0.5〜300sec 、雰囲気の露点(D.P.℃)を−3
0〜−60℃、H2:1〜5vol %、O2:0.01vol %以
下で残部をN2とすることを特徴とする耐銹性に優れたFe
−Ni−Co合金薄板の製造方法。
0.05%以下, Mn:0.35%以下,Cr:0.05%以
下,Co:1%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不
純物からなるFe−Ni合金鋼帯を冷延、焼鈍を1回ないし
2回以上繰返したのち、仕上げ冷延、応力除去焼鈍して
コイルまたはフープを製造するに当り、前記仕上げ冷延
率(CR%)を15〜29%、前記応力除去焼鈍を温度
(T℃)を450〜540℃、保持時間(t,sec )を
0.5〜300sec 、雰囲気の露点(D.P.℃)を−3
0〜−60℃、H2:1〜5vol %、O2:0.01vol %以
下で残部をN2とすることを特徴とする耐銹性に優れたFe
−Ni−Co合金薄板の製造方法。
【0008】(3) wt%で、 Ni:26〜38%, Si:
0.05%以下, Mn:0.35%以下,Cr:0.05%以
下,Co:1%超え20%までを含有し、残部がFeおよび
不可避的不純物からなるFe−Ni合金鋼帯を冷延、焼鈍を
1回ないし2回以上繰返したのち、仕上げ冷延、応力除
去焼鈍してコイルまたはフープを製造するに当り、前記
仕上げ冷延率(CR%)を15〜29%、前記応力除去
焼鈍を温度(T℃)を450〜540℃、保持時間
(t,sec )を0.5〜300sec 、雰囲気の露点(D.
P.℃)を−30〜−60℃、H2:1〜5vol %、O2:
0.01vol %以下で残部をN2とすることを特徴とする耐
銹性に優れたFe−Ni−Co合金薄板の製造方法。
0.05%以下, Mn:0.35%以下,Cr:0.05%以
下,Co:1%超え20%までを含有し、残部がFeおよび
不可避的不純物からなるFe−Ni合金鋼帯を冷延、焼鈍を
1回ないし2回以上繰返したのち、仕上げ冷延、応力除
去焼鈍してコイルまたはフープを製造するに当り、前記
仕上げ冷延率(CR%)を15〜29%、前記応力除去
焼鈍を温度(T℃)を450〜540℃、保持時間
(t,sec )を0.5〜300sec 、雰囲気の露点(D.
P.℃)を−30〜−60℃、H2:1〜5vol %、O2:
0.01vol %以下で残部をN2とすることを特徴とする耐
銹性に優れたFe−Ni−Co合金薄板の製造方法。
【0009】
【作用】上記したような本発明について更に説明する
と、本発明者等は、上述した観点から、耐銹性に優れ、
かつ、所要の表面処理性を有するカラー受像管用シャド
ウマスク、ICリードフレーム等の各種の機能材料とし
て用いられるFe−Ni系合金薄板およびFe−Ni−Co合金薄
板を開発すべく、鋭意研究を重ねた結果、次の知見を得
た。即ち、本合金鋼帯を冷延、焼鈍を1回ないし2回以
上繰返したのち、仕上げ冷延、応力除去焼鈍してコイル
またはフープを製造するに当り、仕上げ冷延率、応力除
去焼鈍時の温度、時間、雰囲気、露点を所定の範囲内に
調整することにより、耐銹性が優れ、所要の表面処理性
を有する前記Fe−Ni合金薄板およびFe−Ni−Co合金薄板
を得ることができる。
と、本発明者等は、上述した観点から、耐銹性に優れ、
かつ、所要の表面処理性を有するカラー受像管用シャド
ウマスク、ICリードフレーム等の各種の機能材料とし
て用いられるFe−Ni系合金薄板およびFe−Ni−Co合金薄
板を開発すべく、鋭意研究を重ねた結果、次の知見を得
た。即ち、本合金鋼帯を冷延、焼鈍を1回ないし2回以
上繰返したのち、仕上げ冷延、応力除去焼鈍してコイル
またはフープを製造するに当り、仕上げ冷延率、応力除
去焼鈍時の温度、時間、雰囲気、露点を所定の範囲内に
調整することにより、耐銹性が優れ、所要の表面処理性
を有する前記Fe−Ni合金薄板およびFe−Ni−Co合金薄板
を得ることができる。
【0010】斯かる本発明について、先ずその化学成分
範囲の限定理由の仔細を述べると、以下の如くである。
範囲の限定理由の仔細を述べると、以下の如くである。
【0011】Niは、本合金の基本成分であり、熱膨脹係
数を変化させる元素であって、カラー受像管シャドウマ
スク用(以下単にシャドウマスク用という)としては、
色ずれの発生を防止するために要求される30〜100
℃の温度域における平均熱膨張係数の上限は2.0×10
-6/℃である。この平均熱膨張係数の条件を満たすNi量
はFe−Ni合金にあっては34〜38%の範囲内である。
従って、カラー受像管用シャドウマスク用としては、Ni
量を34〜38%の範囲内に限定すべきである。なお、
このようなNi量の範囲内でも、平均熱膨張係数を低下さ
せうる好ましいNi量は35〜37%であり、更には、こ
の平均熱膨張係数をより低下させうる更に好ましいNi量
は35.5〜36.5%である。
数を変化させる元素であって、カラー受像管シャドウマ
スク用(以下単にシャドウマスク用という)としては、
色ずれの発生を防止するために要求される30〜100
℃の温度域における平均熱膨張係数の上限は2.0×10
-6/℃である。この平均熱膨張係数の条件を満たすNi量
はFe−Ni合金にあっては34〜38%の範囲内である。
従って、カラー受像管用シャドウマスク用としては、Ni
量を34〜38%の範囲内に限定すべきである。なお、
このようなNi量の範囲内でも、平均熱膨張係数を低下さ
せうる好ましいNi量は35〜37%であり、更には、こ
の平均熱膨張係数をより低下させうる更に好ましいNi量
は35.5〜36.5%である。
【0012】なお、Coを0.001〜1.0%含有する場合
でも、上記した平均熱膨張係数の上限を満足するNi量は
34〜38%である。このような場合でも、平均熱膨張
係数を低下させる好ましいNi量は35〜37%である。
また、1.0〜6.0%のCoを含有するFe−Ni−Co合金の場
合、上述した平均熱膨張係数の条件を満たすNi量範囲は
30〜38%であり、またNi量は30〜33%、Co量は
3〜6%にすることにより、平均熱膨張係数は更に低く
優れたものとなる。
でも、上記した平均熱膨張係数の上限を満足するNi量は
34〜38%である。このような場合でも、平均熱膨張
係数を低下させる好ましいNi量は35〜37%である。
また、1.0〜6.0%のCoを含有するFe−Ni−Co合金の場
合、上述した平均熱膨張係数の条件を満たすNi量範囲は
30〜38%であり、またNi量は30〜33%、Co量は
3〜6%にすることにより、平均熱膨張係数は更に低く
優れたものとなる。
【0013】また、ICリードフレーム用としては、半
導体素子、ガラスおよびセラミックス等との熱膨張の整
合性を保つためには、Ni量を38%超、52%以下とす
ることが必要である。従って、ICリードフレーム用と
してはNi量を38%超、52%以下の範囲内に限定すべ
きである。なお、このようなNi量の範囲内でも、半導体
素子、ガラスおよびセラミックス等の熱膨張係数に応じ
てNi量は適切に選択される。
導体素子、ガラスおよびセラミックス等との熱膨張の整
合性を保つためには、Ni量を38%超、52%以下とす
ることが必要である。従って、ICリードフレーム用と
してはNi量を38%超、52%以下の範囲内に限定すべ
きである。なお、このようなNi量の範囲内でも、半導体
素子、ガラスおよびセラミックス等の熱膨張係数に応じ
てNi量は適切に選択される。
【0014】なお、Coを0.001〜1.0%含有する場合
でも、ICリードフレーム用としての熱膨張の整合性を
保つためのNi量は38%超え、52%以下である。ま
た、ICリードフレーム用材料としてはFe−Ni−Co合金
も本発明の対象としているが、この場合、Co:5〜20
%、Ni:26〜33%の範囲内であれば、ICリードフ
レーム用としての熱膨張の整合性を保つことが可能であ
る。
でも、ICリードフレーム用としての熱膨張の整合性を
保つためのNi量は38%超え、52%以下である。ま
た、ICリードフレーム用材料としてはFe−Ni−Co合金
も本発明の対象としているが、この場合、Co:5〜20
%、Ni:26〜33%の範囲内であれば、ICリードフ
レーム用としての熱膨張の整合性を保つことが可能であ
る。
【0015】Mnは、本合金の表面処理性確保のためには
有害な元素であり、低減することが好ましい。Mn量が0.
35%を越えると、Mnの不均一な酸化膜が合金鋼帯の応
力除去焼鈍時に生じて後述する製造方法の適正化によっ
てもシャドウマスク用Fe−Ni合金およびFe−Ni−Co合金
における黒化処理性向上、ICリードフレーム用Fe−Ni
合金およびFe−Ni−Co合金におけるメッキ性の向上が認
められない。従ってMn量は0.35%を上限とした。
有害な元素であり、低減することが好ましい。Mn量が0.
35%を越えると、Mnの不均一な酸化膜が合金鋼帯の応
力除去焼鈍時に生じて後述する製造方法の適正化によっ
てもシャドウマスク用Fe−Ni合金およびFe−Ni−Co合金
における黒化処理性向上、ICリードフレーム用Fe−Ni
合金およびFe−Ni−Co合金におけるメッキ性の向上が認
められない。従ってMn量は0.35%を上限とした。
【0016】Crは、本合金の溶製時に不可避的に混入す
る元素であって、このCr量が0.05%を超えると、Crの
強固な酸化膜が合金鋼帯の応力除去焼鈍時に生じ、シャ
ドウマスク用Fe−Ni合金およびFe−Ni−Co合金における
黒化処理性、ICリードフレーム用Fe−Ni合金およびFe
−Ni−Co合金におけるメッキ性が後述する製造方法の適
正化によっても確保できない。よってCr量は0.05%を
上限とした。
る元素であって、このCr量が0.05%を超えると、Crの
強固な酸化膜が合金鋼帯の応力除去焼鈍時に生じ、シャ
ドウマスク用Fe−Ni合金およびFe−Ni−Co合金における
黒化処理性、ICリードフレーム用Fe−Ni合金およびFe
−Ni−Co合金におけるメッキ性が後述する製造方法の適
正化によっても確保できない。よってCr量は0.05%を
上限とした。
【0017】Siは、本合金の溶製時に脱酸元素として用
いられるが、0.04%を超えると、Siの不均一な酸化膜
が合金鋼帯の応力除去焼鈍時に生じ、後述する製造方法
の適正化によってもシャドウマスク用合金における黒化
処理性、ICリードフレーム用合金におけるメッキ性が
確保できない。よってSi量は0.04%を上限とした。
いられるが、0.04%を超えると、Siの不均一な酸化膜
が合金鋼帯の応力除去焼鈍時に生じ、後述する製造方法
の適正化によってもシャドウマスク用合金における黒化
処理性、ICリードフレーム用合金におけるメッキ性が
確保できない。よってSi量は0.04%を上限とした。
【0018】なお、本合金において、前記した、Ni,M
n,Cr,Siの他は、C:0.0600%以下,O:0.0030%以
下,S:0.0030%以下,P:0.0050%以下,N:0.0020
%以下,Al:0.020 %以下,H:2.0ppm 以下の範囲内
であることが好ましい。
n,Cr,Siの他は、C:0.0600%以下,O:0.0030%以
下,S:0.0030%以下,P:0.0050%以下,N:0.0020
%以下,Al:0.020 %以下,H:2.0ppm 以下の範囲内
であることが好ましい。
【0019】さて、本発明における耐銹性向上、表面処
理性の確保を達成するには、本合金を冷延・焼鈍を1回
ないし2回以上繰返したのち調質圧延、応力除去焼鈍し
て製造するに際して、前記調質圧延率、応力除去焼鈍条
件の適正化が必須である。
理性の確保を達成するには、本合金を冷延・焼鈍を1回
ないし2回以上繰返したのち調質圧延、応力除去焼鈍し
て製造するに際して、前記調質圧延率、応力除去焼鈍条
件の適正化が必須である。
【0020】仕上げ冷延率(CR)は15%未満では、
後述する最適な応力除去焼鈍下でも、本合金の表面処理
性を確保しつつ、耐銹性を向上させうる厚さ20Å以下
の極めて薄い緻密な酸化膜が形成されず、優れた耐銹性
が得られない。一方このCRが29%を越えると、最適
な応力除去焼鈍下で、上記した緻密な酸化膜が厚くなり
すぎ、本合金の表面処理性が確保できない。よって、仕
上げ冷延率は15〜29%と定めた。
後述する最適な応力除去焼鈍下でも、本合金の表面処理
性を確保しつつ、耐銹性を向上させうる厚さ20Å以下
の極めて薄い緻密な酸化膜が形成されず、優れた耐銹性
が得られない。一方このCRが29%を越えると、最適
な応力除去焼鈍下で、上記した緻密な酸化膜が厚くなり
すぎ、本合金の表面処理性が確保できない。よって、仕
上げ冷延率は15〜29%と定めた。
【0021】応力除去焼鈍の条件としては、温度(T
℃)450〜540℃、保持時間(t,sec )0.5〜3
00sec 、雰囲気中の露点(D.P.℃)−30〜−6
0℃、 雰囲気ガス組成 H2:1〜5vol %、 O2:0.01vol %以下、 N2:残 とすることにより、本発明で意図する優れた耐銹性の向
上、および表面処理性の確保を達成することができる。
℃)450〜540℃、保持時間(t,sec )0.5〜3
00sec 、雰囲気中の露点(D.P.℃)−30〜−6
0℃、 雰囲気ガス組成 H2:1〜5vol %、 O2:0.01vol %以下、 N2:残 とすることにより、本発明で意図する優れた耐銹性の向
上、および表面処理性の確保を達成することができる。
【0022】すなわち、Tが450℃未満、または、t
が0.5sec 未満またはD.P.が−60℃未満、または
H2が5vol %超では、本合金を最適条件下で応力除去焼
鈍する際に表面処理性を確保しつつ、耐銹性を向上させ
うる厚さ20Å以下の極めて薄い緻密な酸化膜が形成さ
れず、優れた耐銹性が得られない。
が0.5sec 未満またはD.P.が−60℃未満、または
H2が5vol %超では、本合金を最適条件下で応力除去焼
鈍する際に表面処理性を確保しつつ、耐銹性を向上させ
うる厚さ20Å以下の極めて薄い緻密な酸化膜が形成さ
れず、優れた耐銹性が得られない。
【0023】また、Tが540℃超、またはtが300
sec 超、またはD.Pが−30℃超またはH2が1vol %
未満、または、O2が0.01vol %越では、本合金を最適
条件下で応力除去焼鈍する場合でも、緻密な酸化膜が厚
くなりすぎ、本合金の表面処理性が確保できない。
sec 超、またはD.Pが−30℃超またはH2が1vol %
未満、または、O2が0.01vol %越では、本合金を最適
条件下で応力除去焼鈍する場合でも、緻密な酸化膜が厚
くなりすぎ、本合金の表面処理性が確保できない。
【0024】以上より、応力除去焼鈍の条件として、 T:450〜540℃、 t:0.5〜300sec 、 D.P.:−30〜−60℃、 ガス組成:H2;1〜5vol %、 O2;0.01vol %以下、 N2;残 をそれぞれ定めた
【0025】
【実施例】本発明によるものの具体的な実施例について
更に説明すると以下の如くである。
更に説明すると以下の如くである。
【0026】(実施例1)本発明者らは取鍋精練によっ
て、次の表1に示すような、化学成分を有する合金A〜
Dの鋼塊をそれぞれ調整した。
て、次の表1に示すような、化学成分を有する合金A〜
Dの鋼塊をそれぞれ調整した。
【0027】
【表1】
【0028】これらの鋼塊を手入れ後、分塊圧延、表面
疵取り、熱間圧延、疵取りして得られた熱延コイルを用
いて、以降、冷間圧延−焼鈍−仕上げ冷延(CR%)−
歪取り焼鈍を行ない、板厚0.15mmの合金薄板No. 1〜
No. 20を得た。仕上げ冷延、歪取り焼鈍は次の表2に
示す条件によって行った。又耐銹性の評価はこれらの供
試材についてJISZ2371による塩水噴霧試験を8
時間行い、点錆発生頻度を調べることにより行い、更に
これらの合金板をエッチングによりフラットマスクにし
た後、マスクを810℃でアニールし、プレス成形の後
550℃×8min の条件にて黒化膜の黒色度を調査し、
それらの結果を表3に示した。
疵取り、熱間圧延、疵取りして得られた熱延コイルを用
いて、以降、冷間圧延−焼鈍−仕上げ冷延(CR%)−
歪取り焼鈍を行ない、板厚0.15mmの合金薄板No. 1〜
No. 20を得た。仕上げ冷延、歪取り焼鈍は次の表2に
示す条件によって行った。又耐銹性の評価はこれらの供
試材についてJISZ2371による塩水噴霧試験を8
時間行い、点錆発生頻度を調べることにより行い、更に
これらの合金板をエッチングによりフラットマスクにし
た後、マスクを810℃でアニールし、プレス成形の後
550℃×8min の条件にて黒化膜の黒色度を調査し、
それらの結果を表3に示した。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】上記表2,表3に示した結果から明らかな
ように、本発明範囲内の仕上げ冷延率、応力除去焼鈍条
件による材料No. 12〜No. 20の各材は、点錆発生頻
度は低く、耐銹性に優れており、かつ黒化膜の黒色度も
本発明で意図する優れたレベルを示している。これらの
材料の熱輻射率は黒体を1.0とした時の値で、0.60〜
0.64の値を示し、後述する比較例に比べて高い値を示
している。Coを含有する材料No. 20は同様に優れた特
性を示している。
ように、本発明範囲内の仕上げ冷延率、応力除去焼鈍条
件による材料No. 12〜No. 20の各材は、点錆発生頻
度は低く、耐銹性に優れており、かつ黒化膜の黒色度も
本発明で意図する優れたレベルを示している。これらの
材料の熱輻射率は黒体を1.0とした時の値で、0.60〜
0.64の値を示し、後述する比較例に比べて高い値を示
している。Coを含有する材料No. 20は同様に優れた特
性を示している。
【0032】これに対して、材料No. 1,No. 3,No.
5,No. 7,No. 10,No. 11は、それぞれ、仕上げ
冷延率が本発明規定上限を超えるもの、Tが本発明規定
上限を超えるもの、tが本発明規定上限を超えるもの、
D.Pが本発明規定上限を超えるもの、H2(vol %)が
本発明規定上限を越えるもの、O2(vol %)が本発明規
定下限未満のものであり、点錆発生頻度は4個/100
cm2 以下であるが黒化膜の黒色度は発明例に比べて、劣
っており、熱輻射率も本発明例に比べて劣っている。
5,No. 7,No. 10,No. 11は、それぞれ、仕上げ
冷延率が本発明規定上限を超えるもの、Tが本発明規定
上限を超えるもの、tが本発明規定上限を超えるもの、
D.Pが本発明規定上限を超えるもの、H2(vol %)が
本発明規定上限を越えるもの、O2(vol %)が本発明規
定下限未満のものであり、点錆発生頻度は4個/100
cm2 以下であるが黒化膜の黒色度は発明例に比べて、劣
っており、熱輻射率も本発明例に比べて劣っている。
【0033】一方、材料No. 2,No. 4,No. 6,No.
8,No. 9はそれぞれ、仕上げ冷延率が本発明規定下限
未満のもの、Tが本発明規定下限未満のものtが本発明
規定下限未満のもの、D.Pが本発明規定下限未満のも
の、H2(vol %)が本発明規定上限を超えるものであ
り、黒化膜の黒色度、熱輻射率は前記した比較例に比べ
ると優れているが、錆発生頻度は、4個/100cm2 を
超えており、耐銹性が劣っている。
8,No. 9はそれぞれ、仕上げ冷延率が本発明規定下限
未満のもの、Tが本発明規定下限未満のものtが本発明
規定下限未満のもの、D.Pが本発明規定下限未満のも
の、H2(vol %)が本発明規定上限を超えるものであ
り、黒化膜の黒色度、熱輻射率は前記した比較例に比べ
ると優れているが、錆発生頻度は、4個/100cm2 を
超えており、耐銹性が劣っている。
【0034】以上のようにシャドウマスク用Fe−Ni合金
およびFe−Ni−Co合金において仕上げ冷延率、応力除去
焼鈍でのT,t,D.P,H2(vol %)、O2(vol %)
を本発明規定値内とすることにより、本発明で意図する
優れた、耐銹性、黒化処理性が得られることが明らかで
ある。
およびFe−Ni−Co合金において仕上げ冷延率、応力除去
焼鈍でのT,t,D.P,H2(vol %)、O2(vol %)
を本発明規定値内とすることにより、本発明で意図する
優れた、耐銹性、黒化処理性が得られることが明らかで
ある。
【0035】(実施例2)取鍋精練によって、次の表4
に示すような化学成分を有する合金E〜Iの鋼塊をそれ
ぞれ調整した。
に示すような化学成分を有する合金E〜Iの鋼塊をそれ
ぞれ調整した。
【0036】
【表4】
【0037】これらの鋼塊を手入れ後、分塊圧延、表面
疵取り、熱間圧延、疵取りして得られた熱延コイルを用
いて、以降、冷延圧延−焼鈍−仕上げ冷延(CR%)−
歪取り焼鈍を行ない、板厚0.15mmの合金薄板No. 21
〜No. 41を得、仕上げ冷延、歪取り焼鈍は、次の表5
に示す条件にて行なった。耐銹性の評価は、これらの供
試材について、JISZ2371による塩水噴霧試験を
8時間行ない点錆発生頻度を調べることにより行ない、
また、これらの合金板のメッキ性は脱脂→酸洗の前処理
後、厚さ1μm のAgメッキを施した後、450℃×5mi
n 大気中で加熱し、メッキフクレの発生の有無を50倍
に拡大して観察することにより調べたもので、これらの
結果は表6において示す如くである。
疵取り、熱間圧延、疵取りして得られた熱延コイルを用
いて、以降、冷延圧延−焼鈍−仕上げ冷延(CR%)−
歪取り焼鈍を行ない、板厚0.15mmの合金薄板No. 21
〜No. 41を得、仕上げ冷延、歪取り焼鈍は、次の表5
に示す条件にて行なった。耐銹性の評価は、これらの供
試材について、JISZ2371による塩水噴霧試験を
8時間行ない点錆発生頻度を調べることにより行ない、
また、これらの合金板のメッキ性は脱脂→酸洗の前処理
後、厚さ1μm のAgメッキを施した後、450℃×5mi
n 大気中で加熱し、メッキフクレの発生の有無を50倍
に拡大して観察することにより調べたもので、これらの
結果は表6において示す如くである。
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】上記表5,表6に示した結果から明らかな
ように、本発明範囲内の仕上げ冷延率、応力除去焼鈍条
件による材料No. 32〜No. 41の各材は、点錆発生頻
度が低く、耐銹性に優れており、かつAgメッキ性も本発
明で意図する優れたレベルを示している。このように、
Coを含有する材料No. 40およびNo. 41は同様に優れ
た特性を示している。
ように、本発明範囲内の仕上げ冷延率、応力除去焼鈍条
件による材料No. 32〜No. 41の各材は、点錆発生頻
度が低く、耐銹性に優れており、かつAgメッキ性も本発
明で意図する優れたレベルを示している。このように、
Coを含有する材料No. 40およびNo. 41は同様に優れ
た特性を示している。
【0041】これに対して、材料No. 21,No. 23,
No. 25,No. 267No. 30,No. 31はそれぞれ、
仕上げ冷延率が本発明規定上限を超えるもの、Tが本発
明規定上限を超えるもの、tが本発明規定上限を超える
もの、D.Pが本発明規定上限を超えるもの、H2(vol
%)が本発明規定下限未満のもの、O2(vol %)が本発
明規定上限を超えるものであり、点錆発生頻度は4個/
100cm2 以下であるがAgメッキ性は発明例に比べて劣
っている。
No. 25,No. 267No. 30,No. 31はそれぞれ、
仕上げ冷延率が本発明規定上限を超えるもの、Tが本発
明規定上限を超えるもの、tが本発明規定上限を超える
もの、D.Pが本発明規定上限を超えるもの、H2(vol
%)が本発明規定下限未満のもの、O2(vol %)が本発
明規定上限を超えるものであり、点錆発生頻度は4個/
100cm2 以下であるがAgメッキ性は発明例に比べて劣
っている。
【0042】一方、材料No. 22,No. 24,No. 2
6,No. 28,No. 29はそれぞれ、仕上げ冷延率が本
発明規定下限未満のもの、Tが本発明規定下限未満のも
の、tが本発明規定下限未満のもの、D.Pが本発明規
定下限未満のもの、H2(vol %)が本発明規定上限を超
えるものであり、Agメッキ性は前記した比較例に比べる
と優れているが、錆発生頻度は、4個/100cm2 を超
えており、耐銹性が劣っている。
6,No. 28,No. 29はそれぞれ、仕上げ冷延率が本
発明規定下限未満のもの、Tが本発明規定下限未満のも
の、tが本発明規定下限未満のもの、D.Pが本発明規
定下限未満のもの、H2(vol %)が本発明規定上限を超
えるものであり、Agメッキ性は前記した比較例に比べる
と優れているが、錆発生頻度は、4個/100cm2 を超
えており、耐銹性が劣っている。
【0043】以上説明したようにICリードフレーム用
Fe−Ni合金およびFe−Ni−Co合金において仕上げ冷延
率、応力除去焼鈍でのT,t,D.P,H2(vol %)、
O2(vol %)を本発明規定値内とすることにより、本発
明の目的とする優れた、耐銹性、メッキ性が得られるこ
とが明らかである。
Fe−Ni合金およびFe−Ni−Co合金において仕上げ冷延
率、応力除去焼鈍でのT,t,D.P,H2(vol %)、
O2(vol %)を本発明規定値内とすることにより、本発
明の目的とする優れた、耐銹性、メッキ性が得られるこ
とが明らかである。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したような、本発明によれば、
耐銹性が優れ、かつ優れた表面処理性、すなわち、シャ
ドウマスク用Fe−Ni合金およびFe−Ni−Co合金では優れ
た黒化処理性、ICリードフレーム用Fe−Ni合金および
Fe−Ni−Co合金では優れたメッキ性を有し、これらの性
能を必要とする各種の機能材料に用いられるFe−Ni合金
薄板およびFe−Ni−Co合金薄板を適切に提供することが
できるものであるから、工業的に有利な効果がもたらさ
れ、その効果の大きい発明である。
耐銹性が優れ、かつ優れた表面処理性、すなわち、シャ
ドウマスク用Fe−Ni合金およびFe−Ni−Co合金では優れ
た黒化処理性、ICリードフレーム用Fe−Ni合金および
Fe−Ni−Co合金では優れたメッキ性を有し、これらの性
能を必要とする各種の機能材料に用いられるFe−Ni合金
薄板およびFe−Ni−Co合金薄板を適切に提供することが
できるものであるから、工業的に有利な効果がもたらさ
れ、その効果の大きい発明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/40 (72)発明者 大北 智良 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 wt%で、 Ni:34〜52%, Si:0.
05%以下,Mn:0.35%以下, Cr:0.05%以下を
含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるFe−Ni
合金鋼帯を冷延、焼鈍を1回ないし2回以上繰返したの
ち、仕上げ冷延、応力除去焼鈍してコイルまたはフープ
を製造するに当り、前記仕上げ冷延率(CR%)を15
〜29%、前記応力除去焼鈍を温度(T℃)を450〜
540℃、保持時間(t,sec )を0.5〜300sec 、
雰囲気の露点(D.P.℃)を−30〜−60℃、H2:
1〜5vol %、O2:0.01vol %以下で残部をN2とする
ことを特徴とする耐銹性に優れたFe−Ni合金薄板の製造
方法。 - 【請求項2】 wt%で、 Ni:34〜52%, Si:0.
05%以下,Mn:0.35%以下, Cr:0.05%以下,
Co:1%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純
物からなるFe−Ni合金鋼帯を冷延、焼鈍を1回ないし2
回以上繰返したのち、仕上げ冷延、応力除去焼鈍してコ
イルまたはフープを製造するに当り、前記仕上げ冷延率
(CR%)を15〜29%、前記応力除去焼鈍を温度
(T℃)を450〜540℃、保持時間(t,sec )を
0.5〜300sec 、雰囲気の露点(D.P.℃)を−3
0〜−60℃、H2:1〜5vol %、O2:0.01vol %以
下で残部をN2とすることを特徴とする耐銹性に優れたFe
−Ni−Co合金薄板の製造方法。 - 【請求項3】 wt%で、 Ni:26〜38%, Si:0.
05%以下,Mn:0.35%以下, Cr:0.05%以下,
Co:1%超え20%までを含有し、残部がFeおよび不可
避的不純物からなるFe−Ni合金鋼帯を冷延、焼鈍を1回
ないし2回以上繰返したのち、仕上げ冷延、応力除去焼
鈍してコイルまたはフープを製造するに当り、前記仕上
げ冷延率(CR%)を15〜29%、前記応力除去焼鈍
を温度(T℃)を450〜540℃、保持時間(t,se
c )を0.5〜300sec 、雰囲気の露点(D.P.℃)
を−30〜−60℃、H2:1〜5vol %、O2:0.01vo
l %以下で残部をN2とすることを特徴とする耐銹性に優
れたFe−Ni−Co合金薄板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6244593A JPH0673452A (ja) | 1992-02-28 | 1993-03-01 | 耐銹性に優れたFe−Ni合金薄板およびFe−Ni−Co合金薄板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-78503 | 1992-02-28 | ||
JP7850392 | 1992-02-28 | ||
JP6244593A JPH0673452A (ja) | 1992-02-28 | 1993-03-01 | 耐銹性に優れたFe−Ni合金薄板およびFe−Ni−Co合金薄板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0673452A true JPH0673452A (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=26403484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6244593A Pending JPH0673452A (ja) | 1992-02-28 | 1993-03-01 | 耐銹性に優れたFe−Ni合金薄板およびFe−Ni−Co合金薄板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0673452A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999047719A1 (fr) * | 1998-03-19 | 1999-09-23 | Toyo Kohan Co., Ltd. | Materiau pour grille d'ouverture pour tube image couleur, son procede de production, grille d'ouverture et tube image |
JP2002115036A (ja) * | 2000-10-06 | 2002-04-19 | Nippon Yakin Kogyo Co Ltd | 耐銹性に優れたFe−Ni合金板およびその製造方法 |
JP2004124263A (ja) * | 2004-01-13 | 2004-04-22 | Nippon Yakin Kogyo Co Ltd | 耐錆性に優れるFe−Ni合金材料 |
FR2877678A1 (fr) * | 2004-11-05 | 2006-05-12 | Imphy Alloys Sa | Bande d'alliage fer-nickel pour la fabrication de grilles support de circuits integres |
-
1993
- 1993-03-01 JP JP6244593A patent/JPH0673452A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6777863B1 (en) | 1998-03-19 | 2004-08-17 | Toyo Kohan., Ltd. | Material for aperture grill for color picture tube, process for making the same, aperture grill, and picture tube |
EP1065291A1 (en) * | 1998-03-19 | 2001-01-03 | Toyo Kohan Co., Ltd | Material for aperture grill for color picture tube, process for making the same, aperture grill, and picture tube |
CN1111210C (zh) * | 1998-03-19 | 2003-06-11 | 东洋钢钣股份有限公司 | 彩色显像管用障栅原料及其制造方法和障栅及显像管 |
EP1065291A4 (en) * | 1998-03-19 | 2004-05-12 | Toyo Kohan Co Ltd | MATERIAL FOR OPENING GRILL FOR COLORED PIPES, MANUFACTURING PROCESS AND OPENING GRILL AND COLOR TUBE |
WO1999047719A1 (fr) * | 1998-03-19 | 1999-09-23 | Toyo Kohan Co., Ltd. | Materiau pour grille d'ouverture pour tube image couleur, son procede de production, grille d'ouverture et tube image |
KR100511181B1 (ko) * | 1998-03-19 | 2005-08-30 | 도요 고한 가부시키가이샤 | 칼라수상관용 애퍼처그릴용 소재, 그 제조방법,애퍼처그릴 및 수상관 |
JP2002115036A (ja) * | 2000-10-06 | 2002-04-19 | Nippon Yakin Kogyo Co Ltd | 耐銹性に優れたFe−Ni合金板およびその製造方法 |
JP2004124263A (ja) * | 2004-01-13 | 2004-04-22 | Nippon Yakin Kogyo Co Ltd | 耐錆性に優れるFe−Ni合金材料 |
JP4643147B2 (ja) * | 2004-01-13 | 2011-03-02 | 日本冶金工業株式会社 | 耐錆性に優れるFe−Ni合金材料 |
FR2877678A1 (fr) * | 2004-11-05 | 2006-05-12 | Imphy Alloys Sa | Bande d'alliage fer-nickel pour la fabrication de grilles support de circuits integres |
WO2006051188A2 (fr) * | 2004-11-05 | 2006-05-18 | Imphy Alloys | Bande d’alliage fer-nickel pour la fabrication de grilles support de circuits integres |
WO2006051188A3 (fr) * | 2004-11-05 | 2007-06-07 | Imphy Alloys | Bande d’alliage fer-nickel pour la fabrication de grilles support de circuits integres |
US8328961B2 (en) | 2004-11-05 | 2012-12-11 | Imphy Alloys | Iron-nickel alloy strip for the manufacture of support grids for the integrated circuits |
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