JPH0673440U - 転がり軸受 - Google Patents
転がり軸受Info
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- JPH0673440U JPH0673440U JP1530893U JP1530893U JPH0673440U JP H0673440 U JPH0673440 U JP H0673440U JP 1530893 U JP1530893 U JP 1530893U JP 1530893 U JP1530893 U JP 1530893U JP H0673440 U JPH0673440 U JP H0673440U
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- bearing
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- rolling elements
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 フレッティングを防止する。
【構成】 保持器4は、一部領域Aの肉厚が他の領域に
比べて厚肉になっている。そのため、保持器4の重量は
円周方向にアンバランスであり、その重心Gは回転中心
Oから距離L1だけ半径方向にずれている。
比べて厚肉になっている。そのため、保持器4の重量は
円周方向にアンバランスであり、その重心Gは回転中心
Oから距離L1だけ半径方向にずれている。
Description
【0001】
本考案は、転がり軸受のフレッティング防止手段に関する。
【0002】
例えば、自動車等のトランスミッションやトランスファのギヤ軸を支持する軸 受にあっては、シフト時にギヤと軸とが一体となって回転するので、軸受の内輪 と外輪とが同一方向に等速で回転し、転動体が内・外輪の軌道面上で停止した状 態が生じる。一方、転動体と軌道面との間にはラジアルスキマがあり、また、シ フト時には内・外輪側から受ける荷重も小さいため、外部からの繰返し負荷(振 動等)が作用すると、軌道面と転動体との間に繰返し微小滑りが生じ、フレッテ ィング(接触する2面間が、相対的な繰返し微小滑りを生じて摩耗する現象をい う。)が発生し易い。
【0003】 従来より、このフレッティングを防止するために、不等ピッチの保持器又は2 つ割りの保持器を使用する(実公昭61−33298号公報等参照)、あるいは 、転動体の転動面に表面処理(例えば、リン酸被膜処理)を施すといった手段が 採用されてきた。前二者は、保持器の重心を回転中心からずらすことで、慣性モ ーメントを利用して保持器に僅かな相対回転を生じさせ、これにより、転動体を 軌道面上における実質的な停止状態から公転方向に移動させ、同一箇所での繰返 し微小滑りを回避しようとするものである。後者は、転動面の摩擦特性を変える (転動面の表面粗さを粗くする)ことによって、繰返し微小滑り自体を回避しよ うとするものである。
【0004】
上記不等ピッチの保持器はポケットピッチを不等にしたものであるが、これは 言い換えれば、ポケット間の柱部の周方向厚さを不等にしたものである。したが って、転動体の収容個数を維持しようとすれば一部の柱部の厚さを小さくしなけ ればならず、そのために強度上の問題が生じる。逆に、強度を優先させれば、転 動体の収容個数が減り、負荷容量上の問題が生じる。一方、2つ割りの保持器は 、保持器と転動体のアッセンブリが軌道輪から分離するので、組付け、取扱上の 不便さがある。また、転動体の転動面に表面処理を施し、その表面粗さを粗くす ると、軸受の寿命、音響、振動等の軸受特性への影響が懸念される。
【0005】 そこで、本考案の目的は、従来のフレッティング防止手段に認められる保持器 強度、軸受負荷容量、組付けならびに取扱性、さらには、軸受特性上の問題点を 解決することにある。
【0006】
本考案の転がり軸受は、保持器の肉厚部分の形状を部分的に変えることにより 、保持器に円周方向の重量アンバランスを設けたものである。
【0007】 保持器の肉厚寸法を部分的に変え、または、保持器の軸方向幅寸法を部分的に 変える構成は、保持器の肉厚部分の形状を部分的に変えるという構成をより具体 的なレベルでとらえたものである。
【0008】
本考案の転がり軸受は、保持器に円周方向の重量アンバランスを設けることで 、慣性モーメントを利用して保持器に僅かな相対回転を生じさせ、これにより、 転動体を軌道面上における実質的な停止状態から公転方向に移動させるものであ る。
【0009】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0010】 図1に示す実施例は、本考案を円すいころ軸受に適用したものである。この円 すいころ軸受は、内輪1、外輪2、内・外輪1、2の間に転動自在に介在する複 数のころ3、およびころ3を保持する保持器4で構成される。保持器4のポケッ トは等ピッチであり、ころ3は内・外輪1、2の軌道面上に円周等配位置で保持 されている。この保持器4は、一部領域Aの肉厚が他の領域に比べて厚肉になっ ている。そのため、保持器4の重量は円周方向にアンバランスであり、その重心 Gは回転中心Oから距離L1だけ半径方向にずれている。尚、この実施例では、 一部領域Aを同図における上半周分とし、かつ、外径側に肉盛りをしてあるが、 これには限定されず、一部領域Aを半周以下もしくは半周以上とし、又は、内径 側に肉盛りをしても良い。さらに、一部領域Aを他の領域に比べ薄肉としても良 い。要は、保持器4の肉厚部分の形状が部分的に異なり、それ故に、円周方向に 重量アンバランスを生じさせるものであれば良く、その具体的態様は特に問わな い。例えば、一部領域Aのみに、内径側もしくは外径側に屈曲したフランジ状の ウェイト部分を形成するといった構成とすることも可能である。
【0011】 この円すいころ軸受に外部から振動等の繰返し負荷Fが作用すると、保持器4 に作用する負荷の作用点(保持器4の重心G)と回転中心0とが距離L1だけず れているため、保持器4に回転中心0回りのモーメントM(=F×L1)が作用 する。このモーメントMは、ころ3と保持器4のアッセンブリを公転方向に相対 回転(内・外輪に対して)させようとする。一方、軌道面などにフレッティング が生じやすいのは、ころ3の微小滑りが許容されている状態、つまりころ3が内 ・外輪1、2によって完全に拘束されていない状態(軸受荷重が小さい場合等) であり、このような状態でモーメントMが作用すると上記アッセンブリが公転方 向に僅かに回転する。そして、アッセンブリが回転すると、内・外輪1、2の軌 道面に対するころ3の位置が相対的にずれ、同一箇所での繰返し接触が回避され る。その結果、フレッティングが防止される。
【0012】 ところで、モーメントMの大きさは繰返し負荷Fの大きさとずれ量L1によっ て決まり、上記アッセンブリが回転するか否かは、モーメントMところ3を拘束 する力(軸受荷重の他、内・外輪が等速で回転しているような場合には遠心力の 影響もある。)との関係によって決まるから、保持器4の重心Gは、繰返し負荷 Fおよび軸受荷重等を考慮して最適位置に設定するのが望ましい。
【0013】 図2に示す実施例は、保持器4の一部領域Aの軸方向幅寸法W1を他の領域の 軸方向幅寸法W2よりも大きくしたものである。そのため、保持器4の重量は円 周方向にアンバランスであり、その重心G’は回転中心Oから距離L2だけ半径 方向にずれている。
【0014】 尚、本考案は、上述した円すいころ軸受に限らず、玉軸受を含む転がり軸受一 般に適用することができ、その場合にも同様の作用効果を奏する。
【0015】
以上説明したように、本考案によれば、保持器の肉厚部分の形状を部分的に変 え、保持器に円周方向の重量アンバランスを設けたので、軸受に外部から振動等 の繰返し負荷が作用すると、転動体が保持器に伴って公転方向に僅かに相対移動 することにより、軌道面上の同一箇所での繰返し微小滑りが回避され、これによ り、フレッティングが効果的に防止される。しかも、従来のフレッティング防止 手段に認められる保持器強度、軸受負荷容量、組付けならびに取扱性、さらには 軸受特性上の懸念を生じさせないという有利性がある。
【図1】本考案の実施例に係わる円すいころ軸受を示す
断面図(図a)、図aにおける保持器を示す断面図(図
b)、側面図(図c)である。
断面図(図a)、図aにおける保持器を示す断面図(図
b)、側面図(図c)である。
【図2】本考案の他の実施例に係わる円すいころ軸受を
示す断面図。
示す断面図。
1 内輪 2 外輪 3 ころ(転動体) 4 保持器
Claims (3)
- 【請求項1】 内輪と、外輪と、内輪と外輪との間に介
在する複数の転動体と、転動体を円周等間隔に保持する
保持器とを有するものであって、前記保持器の肉厚部分
の形状を部分的に変え、前記保持器に円周方向の重量ア
ンバランスを設けたことを特徴とする転がり軸受。 - 【請求項2】 内輪と、外輪と、内輪と外輪との間に介
在する複数の転動体と、転動体を円周等間隔に保持する
保持器とを有するものであって、前記保持器の肉厚寸法
を部分的に変え、前記保持器に円周方向の重量アンバラ
ンスを設けたことを特徴とする転がり軸受。 - 【請求項3】 内輪と、外輪と、内輪と外輪との間に介
在する複数の転動体と、転動体を円周等間隔に保持する
保持器とを有するものであって、前記保持器の軸方向幅
寸法を部分的に変え、前記保持器に円周方向の重量アン
バランスを設けたことを特徴とする転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1530893U JP2580233Y2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1530893U JP2580233Y2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 転がり軸受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0673440U true JPH0673440U (ja) | 1994-10-18 |
JP2580233Y2 JP2580233Y2 (ja) | 1998-09-03 |
Family
ID=11885172
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1530893U Expired - Fee Related JP2580233Y2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2580233Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100486041B1 (ko) * | 1996-02-28 | 2005-07-21 | 엔티엔 가부시키가이샤 | 자동차변속기에있어서의주축기어기구 |
CN114483792A (zh) * | 2022-01-10 | 2022-05-13 | 中国航发哈尔滨轴承有限公司 | 一种保持架及轴承 |
-
1993
- 1993-03-30 JP JP1530893U patent/JP2580233Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100486041B1 (ko) * | 1996-02-28 | 2005-07-21 | 엔티엔 가부시키가이샤 | 자동차변속기에있어서의주축기어기구 |
CN114483792A (zh) * | 2022-01-10 | 2022-05-13 | 中国航发哈尔滨轴承有限公司 | 一种保持架及轴承 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2580233Y2 (ja) | 1998-09-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980512 |
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R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |