JPH09264342A - 1方向クラッチ - Google Patents
1方向クラッチInfo
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- JPH09264342A JPH09264342A JP7617996A JP7617996A JPH09264342A JP H09264342 A JPH09264342 A JP H09264342A JP 7617996 A JP7617996 A JP 7617996A JP 7617996 A JP7617996 A JP 7617996A JP H09264342 A JPH09264342 A JP H09264342A
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- Japan
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- cam surface
- rotating member
- way clutch
- cage
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- Prior art date
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- Withdrawn
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D41/00—Freewheels or freewheel clutches
- F16D41/06—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
- F16D41/064—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by rolling and having a circular cross-section, e.g. balls
- F16D41/066—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by rolling and having a circular cross-section, e.g. balls all members having the same size and only one of the two surfaces being cylindrical
- F16D41/067—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by rolling and having a circular cross-section, e.g. balls all members having the same size and only one of the two surfaces being cylindrical and the members being distributed by a separate cage encircling the axis of rotation
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D41/00—Freewheels or freewheel clutches
- F16D41/06—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
- F16D41/069—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by pivoting or rocking, e.g. sprags
- F16D41/07—Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by pivoting or rocking, e.g. sprags between two cylindrical surfaces
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 1方向クラッチとしての機能と転がり軸受と
しての機能を併せもった1方向クラッチを提供する。 【解決手段】 一の方向には、ボール3とカム面4a1
との接触に伴う、保持器4のカム面周辺部4a2の部分
的な弾性変形による、外輪2の軌道面2aへの接触を通
じて回転トルクが伝達され、他の方向には、内輪1と外
輪2とがボール3を介して荷重を支持しながら相対空転
して回転トルクが遮断される。
しての機能を併せもった1方向クラッチを提供する。 【解決手段】 一の方向には、ボール3とカム面4a1
との接触に伴う、保持器4のカム面周辺部4a2の部分
的な弾性変形による、外輪2の軌道面2aへの接触を通
じて回転トルクが伝達され、他の方向には、内輪1と外
輪2とがボール3を介して荷重を支持しながら相対空転
して回転トルクが遮断される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転トルクを1方
向に伝達・遮断する1方向クラッチに関する。
向に伝達・遮断する1方向クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、機械式の1方向クラッチは、内
側回転部材と外側回転部材との間に複数のトルク伝達部
材を介在させ、トルク伝達部材の両部材に対する係合・
離脱を介して、両部材間で回転トルクを1方向に伝達又
は遮断するものであるが、トルク伝達部材としてボール
又はローラ(ころ)を用いるタイプと、スプラグを用い
るタイプとに大別される。前者のタイプは、内側回転部
材の外周または外側回転部材の内周のうち一方にカム面
を設け、このカム面と他方の部材との間に形成される1
方向のくさび隙間に対してボール(又はローラ)を係合
・離脱させるものであり、後者のタイプは、カム面を有
するスプラグを傾動制御して、内側回転部材の外周およ
び外側回転部材の内周に対して係合・離脱させるもので
ある。いずれのタイプのクラッチも、トルク遮断時、ト
ルク伝達部材が両部材から離脱してフリーになるので、
クラッチ自体はラジアル荷重を支持する機能は持たず、
通常、ラジアル軸受と組み合わせて使用される場合が多
い。
側回転部材と外側回転部材との間に複数のトルク伝達部
材を介在させ、トルク伝達部材の両部材に対する係合・
離脱を介して、両部材間で回転トルクを1方向に伝達又
は遮断するものであるが、トルク伝達部材としてボール
又はローラ(ころ)を用いるタイプと、スプラグを用い
るタイプとに大別される。前者のタイプは、内側回転部
材の外周または外側回転部材の内周のうち一方にカム面
を設け、このカム面と他方の部材との間に形成される1
方向のくさび隙間に対してボール(又はローラ)を係合
・離脱させるものであり、後者のタイプは、カム面を有
するスプラグを傾動制御して、内側回転部材の外周およ
び外側回転部材の内周に対して係合・離脱させるもので
ある。いずれのタイプのクラッチも、トルク遮断時、ト
ルク伝達部材が両部材から離脱してフリーになるので、
クラッチ自体はラジアル荷重を支持する機能は持たず、
通常、ラジアル軸受と組み合わせて使用される場合が多
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のように、1方向
クラッチとラジアル軸受を併用する構成では、軸方向寸
法、重量、コストの増大になるので、寸法的、重量的、
コスト的な制約の厳しい用途には不利になる。
クラッチとラジアル軸受を併用する構成では、軸方向寸
法、重量、コストの増大になるので、寸法的、重量的、
コスト的な制約の厳しい用途には不利になる。
【0004】本発明は、比較的簡単な構造で、1方向ク
ラッチとしての機能と転がり軸受としての機能を併せも
った1方向クラッチを提供することにより、上記のよう
な問題点を解決しようとするものである。
ラッチとしての機能と転がり軸受としての機能を併せも
った1方向クラッチを提供することにより、上記のよう
な問題点を解決しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の1方向クラッチ
は、外周に軌道面が設けられた内側回転部材と、内周に
軌道面が設けられた外側回転部材と、双方の軌道面間に
介在する複数の転動体と、転動体を保持する複数のポケ
ットを有し、ポケットの周壁に一方の軌道面と一の方向
にくさび隙間を形成するカム面を有する保持器とを備
え、一の方向には、転動体とカム面との接触に伴う、保
持器のカム面周辺部の部分的な弾性変形による他方の軌
道面への接触を通じて、内側回転部材と外側回転部材と
の間で回転トルクが伝達され、他の方向には、内側回転
部材と外側回転部材とが転動体を介して荷重を支持しな
がら相対空転して回転トルクが遮断される構成を有す
る。
は、外周に軌道面が設けられた内側回転部材と、内周に
軌道面が設けられた外側回転部材と、双方の軌道面間に
介在する複数の転動体と、転動体を保持する複数のポケ
ットを有し、ポケットの周壁に一方の軌道面と一の方向
にくさび隙間を形成するカム面を有する保持器とを備
え、一の方向には、転動体とカム面との接触に伴う、保
持器のカム面周辺部の部分的な弾性変形による他方の軌
道面への接触を通じて、内側回転部材と外側回転部材と
の間で回転トルクが伝達され、他の方向には、内側回転
部材と外側回転部材とが転動体を介して荷重を支持しな
がら相対空転して回転トルクが遮断される構成を有す
る。
【0006】少なくとも上記他方の軌道面は円筒面にす
ることができる。
ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
説明する。
【0008】図1および図2は、第1の実施形態を示し
ている。この実施形態の1方向クラッチは、外周に軌道
面1aが形成された内側回転部材としての内輪1、内周
に軌道面2aが形成された外側回転部材としての外輪
2、軌道面1aと軌道面2aとの間に介在する複数の転
動体としてのボール3、ボール3を保持する保持器4で
構成される。内輪1、外輪2、ボール3、保持器4は、
いずれも軸受構成部品をそのまま、あるいは若干の変更
を加えて用いている。外輪2の軌道面2aは円筒面であ
る。軸方向への移動が問題とならない場合は、内輪1の
軌道面1aも円筒面にしても良い。その場合、転動体と
してローラ(ころ)を用いても良い。保持器4は金属製
のリングで、例えば鋼材からプレス加工又は機械加工に
より形成したものである。ただし、保持器4は樹脂製と
することもできる。尚、耐熱性が要求される場合は、保
持器4などを耐熱性のある金属材で形成すると良い。
ている。この実施形態の1方向クラッチは、外周に軌道
面1aが形成された内側回転部材としての内輪1、内周
に軌道面2aが形成された外側回転部材としての外輪
2、軌道面1aと軌道面2aとの間に介在する複数の転
動体としてのボール3、ボール3を保持する保持器4で
構成される。内輪1、外輪2、ボール3、保持器4は、
いずれも軸受構成部品をそのまま、あるいは若干の変更
を加えて用いている。外輪2の軌道面2aは円筒面であ
る。軸方向への移動が問題とならない場合は、内輪1の
軌道面1aも円筒面にしても良い。その場合、転動体と
してローラ(ころ)を用いても良い。保持器4は金属製
のリングで、例えば鋼材からプレス加工又は機械加工に
より形成したものである。ただし、保持器4は樹脂製と
することもできる。尚、耐熱性が要求される場合は、保
持器4などを耐熱性のある金属材で形成すると良い。
【0009】図1(b)(c)に示すように、保持器4
は、ボール3を収容する複数の窓形のポケット4aを円
周等配位置に備えている。ポケット4aは円筒形状のも
のであるが、その円筒軸Lが半径線rに対して、同図で
右回転方向に角度θだけ傾斜している。そのため、ポケ
ット4aの回転方向両壁面は、いずれも、右回転方向に
傾斜した円筒面になる。また、保持器4の外周は外輪2
の軌道面2aと所定の隙間Sをもっており、この隙間S
は、保持器4の内周と内輪1の軌道面1aとの間の間隔
よりも小さい。この実施形態において、ポケット4aの
回転方向両壁面のうち、左回転方向に位置する壁面がカ
ム面4a1になる。カム面4a1と内輪1の軌道面1a
との間には、左回転方向に縮小したくさび隙間が形成さ
れる。図2に示すように、例えば内輪1が同図で左回転
方向(矢印方向)に回転駆動すると(内輪1から入力す
る場合)、内輪1の軌道面1aとの摩擦力によってボー
ル3が矢印方向に自転しながら保持器4のカム面4a1
に接触し、カム面4a1を押圧する。このボール3の押
圧力は、ボール3が上記くさび隙間に押しやられるに従
って大きくなり、この押圧力が所定量以上になると、カ
ム面4a1の周辺部4a2が外径側に局部的な弾性変形
を起こし、外輪2の軌道面2aに強く接触する。これに
より、内輪1と外輪2とがボール3および保持器4を介
して相互にロックされ、内輪1の回転トルクが内輪1→
ボール3→保持器4→外輪2という経路で伝達され、外
輪2が内輪1と一体に回転する。
は、ボール3を収容する複数の窓形のポケット4aを円
周等配位置に備えている。ポケット4aは円筒形状のも
のであるが、その円筒軸Lが半径線rに対して、同図で
右回転方向に角度θだけ傾斜している。そのため、ポケ
ット4aの回転方向両壁面は、いずれも、右回転方向に
傾斜した円筒面になる。また、保持器4の外周は外輪2
の軌道面2aと所定の隙間Sをもっており、この隙間S
は、保持器4の内周と内輪1の軌道面1aとの間の間隔
よりも小さい。この実施形態において、ポケット4aの
回転方向両壁面のうち、左回転方向に位置する壁面がカ
ム面4a1になる。カム面4a1と内輪1の軌道面1a
との間には、左回転方向に縮小したくさび隙間が形成さ
れる。図2に示すように、例えば内輪1が同図で左回転
方向(矢印方向)に回転駆動すると(内輪1から入力す
る場合)、内輪1の軌道面1aとの摩擦力によってボー
ル3が矢印方向に自転しながら保持器4のカム面4a1
に接触し、カム面4a1を押圧する。このボール3の押
圧力は、ボール3が上記くさび隙間に押しやられるに従
って大きくなり、この押圧力が所定量以上になると、カ
ム面4a1の周辺部4a2が外径側に局部的な弾性変形
を起こし、外輪2の軌道面2aに強く接触する。これに
より、内輪1と外輪2とがボール3および保持器4を介
して相互にロックされ、内輪1の回転トルクが内輪1→
ボール3→保持器4→外輪2という経路で伝達され、外
輪2が内輪1と一体に回転する。
【0010】一方、内輪1が同図で右回転方向に回転駆
動すると、ボール3の自転方向が同図とは逆向きにな
り、また、ボール3は上記くさび隙間から離脱しようと
するので、カム面4a1の周辺部4a2の弾性変形はな
く、上記のようなロック作用は起こらない。そのため、
内輪1が外輪2に対して空転し、両者の間で回転トルク
が遮断される。この時、複数のボール3は通常の軸受転
動体として機能し、ラジアル荷重を支持する。
動すると、ボール3の自転方向が同図とは逆向きにな
り、また、ボール3は上記くさび隙間から離脱しようと
するので、カム面4a1の周辺部4a2の弾性変形はな
く、上記のようなロック作用は起こらない。そのため、
内輪1が外輪2に対して空転し、両者の間で回転トルク
が遮断される。この時、複数のボール3は通常の軸受転
動体として機能し、ラジアル荷重を支持する。
【0011】上記のように、この実施形態の1方向クラ
ッチは、一の方向には、ボール3とカム面4a1との接
触に伴う、保持器4のカム面周辺部4a2の部分的な弾
性変形による、外輪2の軌道面2aへの接触を通じて回
転トルクを伝達し、他の方向には、内輪1と外輪2とが
ボール3を介して荷重を支持しながら相対空転して回転
トルクを遮断する機能を有するものである。そして、そ
のような回転トルクの伝達・遮断機能の切換は、内輪1
の回転駆動方向の切換によって自動的になされる。尚、
外輪2から入力する場合は、外輪2が図1(b)および
図2で右回転方向に回転駆動する場合がトルク伝達、左
回転方向に回転駆動する場合がトルク遮断になる。
ッチは、一の方向には、ボール3とカム面4a1との接
触に伴う、保持器4のカム面周辺部4a2の部分的な弾
性変形による、外輪2の軌道面2aへの接触を通じて回
転トルクを伝達し、他の方向には、内輪1と外輪2とが
ボール3を介して荷重を支持しながら相対空転して回転
トルクを遮断する機能を有するものである。そして、そ
のような回転トルクの伝達・遮断機能の切換は、内輪1
の回転駆動方向の切換によって自動的になされる。尚、
外輪2から入力する場合は、外輪2が図1(b)および
図2で右回転方向に回転駆動する場合がトルク伝達、左
回転方向に回転駆動する場合がトルク遮断になる。
【0012】この1方向クラッチのトルク伝達容量は、
保持器4のカム面周辺部4a2と外輪2の軌道面2aと
の摩擦力によって決まる。これは、保持器4の材質、カ
ム面周辺部4a2の剛性および表面性状、カム面4a1
の形状および表面性状、傾斜角θ、個数(ポケット
数)、使用する潤滑剤の種類等を使用条件に応じて適宜
設定することにより、最適調整することができる。ま
た、カム面周辺部4a2を弾性変形させる力は、ボール
3の質量および公転速度等で決まり、ロック条件はカム
面周辺部4a2の剛性、カム面4a1の形状および傾斜
角θ等で決まる。この点を利用して、ある一定回転数以
上でロック(トルク伝達)させたい用途に使用すること
も可能である。クラッチの切換応答性(遅れ角)は、ボ
ール3の質量および公転速度、カム面周辺部4a2の剛
性、カム面4a1の形状および傾斜角θ、ポケットすき
ま等の他、保持器4の外周と外輪2の軌道面2aとの間
の隙間Sの大きさとも関連して決まる。隙間Sの大きさ
について言えば、内輪1から入力する場合は、保持器4
が外輪2からブレーキ力を受け、外輪2から入力する場
合は、保持器4が外輪2から連れ回り回転力を受ける程
度の大きさ(例えば、一般の軌道輪案内保持器における
案内隙間程度の大きさ)に設定することにより、切換応
答性を高めることができる(上記ブレーキ力又は連れ回
り回転力は、保持器4の外周と外輪2の軌道面2aとの
部分的な接触や、隙間Sに介在する油膜の粘性等に起因
して生じる。)。尚、カム面4a1の傾斜角θ{図1
(b)における角度θ}は、75°以上の値に設定する
のがクラッチ機能の確実・安定化を図る上で望ましい。
保持器4のカム面周辺部4a2と外輪2の軌道面2aと
の摩擦力によって決まる。これは、保持器4の材質、カ
ム面周辺部4a2の剛性および表面性状、カム面4a1
の形状および表面性状、傾斜角θ、個数(ポケット
数)、使用する潤滑剤の種類等を使用条件に応じて適宜
設定することにより、最適調整することができる。ま
た、カム面周辺部4a2を弾性変形させる力は、ボール
3の質量および公転速度等で決まり、ロック条件はカム
面周辺部4a2の剛性、カム面4a1の形状および傾斜
角θ等で決まる。この点を利用して、ある一定回転数以
上でロック(トルク伝達)させたい用途に使用すること
も可能である。クラッチの切換応答性(遅れ角)は、ボ
ール3の質量および公転速度、カム面周辺部4a2の剛
性、カム面4a1の形状および傾斜角θ、ポケットすき
ま等の他、保持器4の外周と外輪2の軌道面2aとの間
の隙間Sの大きさとも関連して決まる。隙間Sの大きさ
について言えば、内輪1から入力する場合は、保持器4
が外輪2からブレーキ力を受け、外輪2から入力する場
合は、保持器4が外輪2から連れ回り回転力を受ける程
度の大きさ(例えば、一般の軌道輪案内保持器における
案内隙間程度の大きさ)に設定することにより、切換応
答性を高めることができる(上記ブレーキ力又は連れ回
り回転力は、保持器4の外周と外輪2の軌道面2aとの
部分的な接触や、隙間Sに介在する油膜の粘性等に起因
して生じる。)。尚、カム面4a1の傾斜角θ{図1
(b)における角度θ}は、75°以上の値に設定する
のがクラッチ機能の確実・安定化を図る上で望ましい。
【0013】図3に示す第2の実施形態は、保持器4の
内周と内輪1の軌道面1aとの間に隙間Sを設けたもの
である。隙間Sは、保持器4の外周と外輪2の軌道面2
aとの間隔よりも小さい。保持器4のポケット4aの円
筒軸Lは半径線rに対して、同図で右回転方向に角度
θ’だけ傾斜しているが、この実施形態において、ポケ
ット4aの回転方向両壁面のうち、右回転方向に位置す
る壁面がカム面4a1’になる。カム面4a1’と外輪
2の軌道面2aとの間には、右回転方向に縮小したくさ
び隙間が形成される。
内周と内輪1の軌道面1aとの間に隙間Sを設けたもの
である。隙間Sは、保持器4の外周と外輪2の軌道面2
aとの間隔よりも小さい。保持器4のポケット4aの円
筒軸Lは半径線rに対して、同図で右回転方向に角度
θ’だけ傾斜しているが、この実施形態において、ポケ
ット4aの回転方向両壁面のうち、右回転方向に位置す
る壁面がカム面4a1’になる。カム面4a1’と外輪
2の軌道面2aとの間には、右回転方向に縮小したくさ
び隙間が形成される。
【0014】この実施形態の1方向クラッチの機能は、
上述した実施形態と同様である。すなわち、一の方向に
は、ボール3とカム面4a1’との接触に伴う、保持器
4のカム面周辺部4a2’の部分的な弾性変形による、
内輪1の軌道面1aへの接触を通じて回転トルクを伝達
し、他の方向には、内輪1と外輪2とがボール3を介し
て荷重を支持しながら相対空転して回転トルクを遮断す
る。
上述した実施形態と同様である。すなわち、一の方向に
は、ボール3とカム面4a1’との接触に伴う、保持器
4のカム面周辺部4a2’の部分的な弾性変形による、
内輪1の軌道面1aへの接触を通じて回転トルクを伝達
し、他の方向には、内輪1と外輪2とがボール3を介し
て荷重を支持しながら相対空転して回転トルクを遮断す
る。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の1方向ク
ラッチは、比較的簡単な構造でありながら、1方向クラ
ッチとしての機能と転がり軸受としての機能を併せもっ
ているので、ラジアル軸受と併用する従来構成に比べ、
軸方向寸法の縮小、重量軽減、コスト低減になり、特
に、寸法的、重量的、コスト的な制約の厳しい用途に好
適である。
ラッチは、比較的簡単な構造でありながら、1方向クラ
ッチとしての機能と転がり軸受としての機能を併せもっ
ているので、ラジアル軸受と併用する従来構成に比べ、
軸方向寸法の縮小、重量軽減、コスト低減になり、特
に、寸法的、重量的、コスト的な制約の厳しい用途に好
適である。
【0016】また、内側回転部材、外側回転部材、転動
体、保持器として軸受構成部品をそのまま、あるいは、
若干の加工を施して使用することができるので、コスト
的にきわめて有利である。
体、保持器として軸受構成部品をそのまま、あるいは、
若干の加工を施して使用することができるので、コスト
的にきわめて有利である。
【図1】第1の実施形態を示す縦断面図(図a)、横断
面図(図b)、保持器のポケット周辺部を外径側から見
た図(図c)である。
面図(図b)、保持器のポケット周辺部を外径側から見
た図(図c)である。
【図2】第1の実施形態における要部縦断面図である。
【図3】第2の実施形態を示す横断面図である。
1 内輪 1a 軌道面 2 外輪 2a 軌道面 3 ボール 4 保持器 4a ポケット 4a1 カム面 4a1’ カム面 4a2 カム面周辺部 4a2’ カム面周辺部
Claims (2)
- 【請求項1】 外周に軌道面が設けられた内側回転部材
と、内周に軌道面が設けられた外側回転部材と、双方の
軌道面間に介在する複数の転動体と、転動体を保持する
複数のポケットを有し、ポケットの周壁に一方の軌道面
と一の方向にくさび隙間を形成するカム面を有する保持
器とを備え、 一の方向には、転動体とカム面との接触に伴う、保持器
のカム面周辺部の部分的な弾性変形による他方の軌道面
への接触を通じて、内側回転部材と外側回転部材との間
で回転トルクが伝達され、他の方向には、内側回転部材
と外側回転部材とが転動体を介して荷重を支持しながら
相対空転して回転トルクが遮断される1方向クラッチ。 - 【請求項2】 上記他方の軌道面が円筒面である請求項
1記載の1方向クラッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7617996A JPH09264342A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 1方向クラッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7617996A JPH09264342A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 1方向クラッチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09264342A true JPH09264342A (ja) | 1997-10-07 |
Family
ID=13597894
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7617996A Withdrawn JPH09264342A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 1方向クラッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09264342A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100354614B1 (ko) * | 2000-01-18 | 2002-09-30 | 에프에이지 한화 베어링 주식회사 | 일체형 한방향 클러치-베어링 유니트 |
WO2003072968A1 (fr) * | 2002-02-28 | 2003-09-04 | Daxiong Lu | Roulement unidirectionnel |
JP2007298068A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Meidensha Corp | 軸受構造及びその軸受構造を用いた揺動回転電機 |
US7434671B2 (en) | 2003-03-08 | 2008-10-14 | Schaeffler Kg | Overrunning clutch |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP7617996A patent/JPH09264342A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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