JP2580233Y2 - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JP2580233Y2
JP2580233Y2 JP1530893U JP1530893U JP2580233Y2 JP 2580233 Y2 JP2580233 Y2 JP 2580233Y2 JP 1530893 U JP1530893 U JP 1530893U JP 1530893 U JP1530893 U JP 1530893U JP 2580233 Y2 JP2580233 Y2 JP 2580233Y2
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JP
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cage
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敏明 寺倉
竜太郎 岡
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、転がり軸受のフレッテ
ィング防止手段に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車等のトランスミッション
やトランスファのギヤ軸を支持する軸受にあっては、シ
フト時にギヤと軸とが一体となって回転するので、軸受
の内輪と外輪とが同一方向に等速で回転し、転動体が内
・外輪の軌道面上で停止した状態が生じる。一方、転動
体と軌道面との間にはラジアルスキマがあり、また、シ
フト時には内・外輪側から受ける荷重も小さいため、外
部からの繰返し負荷(振動等)が作用すると、軌道面と
転動体との間に繰返し微小滑りが生じ、フレッティング
(接触する2面間が、相対的な繰返し微小滑りを生じて
摩耗する現象をいう。)が発生し易い。
【0003】従来より、このフレッティングを防止する
ために、不等ピッチの保持器又は2つ割りの保持器を使
用する(実公昭61−33298号公報等参照)、ある
いは、転動体の転動面に表面処理(例えば、リン酸被膜
処理)を施すといった手段が採用されてきた。前二者
は、保持器の重心を回転中心からずらすことで、慣性モ
ーメントを利用して保持器に僅かな相対回転を生じさ
せ、これにより、転動体を軌道面上における実質的な停
止状態から公転方向に移動させ、同一箇所での繰返し微
小滑りを回避しようとするものである。後者は、転動面
の摩擦特性を変える(転動面の表面粗さを粗くする)こ
とによって、繰返し微小滑り自体を回避しようとするも
のである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上記不等ピッチの保持
器はポケットピッチを不等にしたものであるが、これは
言い換えれば、ポケット間の柱部の周方向厚さを不等に
したものである。したがって、転動体の収容個数を維持
しようとすれば一部の柱部の厚さを小さくしなければな
らず、そのために強度上の問題が生じる。逆に、強度を
優先させれば、転動体の収容個数が減り、負荷容量上の
問題が生じる。一方、2つ割りの保持器は、保持器と転
動体のアッセンブリが軌道輪から分離するので、組付
け、取扱上の不便さがある。また、転動体の転動面に表
面処理を施し、その表面粗さを粗くすると、軸受の寿
命、音響、振動等の軸受特性への影響が懸念される。
【0005】そこで、本考案の目的は、従来のフレッテ
ィング防止手段に認められる保持器強度、軸受負荷容
量、組付けならびに取扱性、さらには、軸受特性上の問
題点を解決することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案の転がり軸受は、
保持器の肉厚部分の形状を部分的に変えることにより、
保持器に円周方向の重量アンバランスを設けたものであ
る。
【0007】保持器の肉厚寸法を部分的に変え、また
は、保持器の軸方向幅寸法を部分的に変える構成は、保
持器の肉厚部分の形状を部分的に変えるという構成をよ
り具体的なレベルでとらえたものである。
【0008】
【作用】本考案の転がり軸受は、保持器に円周方向の重
量アンバランスを設けることで、慣性モーメントを利用
して保持器に僅かな相対回転を生じさせ、これにより、
転動体を軌道面上における実質的な停止状態から公転方
向に移動させるものである。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0010】図1に示す実施例は、本考案を円すいころ
軸受に適用したものである。この円すいころ軸受は、内
輪1、外輪2、内・外輪1、2の間に転動自在に介在す
る複数のころ3、およびころ3を保持する保持器4で構
成される。保持器4のポケットは等ピッチであり、ころ
3は内・外輪1、2の軌道面上に円周等配位置で保持さ
れている。この保持器4は、一部領域Aの肉厚が他の領
域に比べて厚肉になっている。そのため、保持器4の重
量は円周方向にアンバランスであり、その重心Gは回転
中心Oから距離L1だけ半径方向にずれている。尚、こ
の実施例では、一部領域Aを同図における上半周分と
し、かつ、外径側に肉盛りをしてあるが、これには限定
されず、一部領域Aを半周以下もしくは半周以上とし、
又は、内径側に肉盛りをしても良い。さらに、一部領域
Aを他の領域に比べ薄肉としても良い。要は、保持器4
の肉厚部分の形状が部分的に異なり、それ故に、円周方
向に重量アンバランスを生じさせるものであれば良く、
その具体的態様は特に問わない。例えば、一部領域Aの
みに、内径側もしくは外径側に屈曲したフランジ状のウ
ェイト部分を形成するといった構成とすることも可能で
ある。
【0011】この円すいころ軸受に外部から振動等の繰
返し負荷Fが作用すると、保持器4に作用する負荷の作
用点(保持器4の重心G)と回転中心0とが距離L1だ
けずれているため、保持器4に回転中心0回りのモーメ
ントM(=F×L1)が作用する。このモーメントM
は、ころ3と保持器4のアッセンブリを公転方向に相対
回転(内・外輪に対して)させようとする。一方、軌道
面などにフレッティングが生じやすいのは、ころ3の微
小滑りが許容されている状態、つまりころ3が内・外輪
1、2によって完全に拘束されていない状態(軸受荷重
が小さい場合等)であり、このような状態でモーメント
Mが作用すると上記アッセンブリが公転方向に僅かに回
転する。そして、アッセンブリが回転すると、内・外輪
1、2の軌道面に対するころ3の位置が相対的にずれ、
同一箇所での繰返し接触が回避される。その結果、フレ
ッティングが防止される。
【0012】ところで、モーメントMの大きさは繰返し
負荷Fの大きさとずれ量L1によって決まり、上記アッ
センブリが回転するか否かは、モーメントMところ3を
拘束する力(軸受荷重の他、内・外輪が等速で回転して
いるような場合には遠心力の影響もある。)との関係に
よって決まるから、保持器4の重心Gは、繰返し負荷F
および軸受荷重等を考慮して最適位置に設定するのが望
ましい。
【0013】図2に示す実施例は、保持器4の一部領域
Aの軸方向幅寸法W1を他の領域の軸方向幅寸法W2よ
りも大きくしたものである。そのため、保持器4の重量
は円周方向にアンバランスであり、その重心G’は回転
中心Oから距離L2だけ半径方向にずれている。
【0014】尚、本考案は、上述した円すいころ軸受に
限らず、玉軸受を含む転がり軸受一般に適用することが
でき、その場合にも同様の作用効果を奏する。
【0015】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
保持器の肉厚部分の形状を部分的に変え、保持器に円周
方向の重量アンバランスを設けたので、軸受に外部から
振動等の繰返し負荷が作用すると、転動体が保持器に伴
って公転方向に僅かに相対移動することにより、軌道面
上の同一箇所での繰返し微小滑りが回避され、これによ
り、フレッティングが効果的に防止される。しかも、従
来のフレッティング防止手段に認められる保持器強度、
軸受負荷容量、組付けならびに取扱性、さらには軸受特
性上の懸念を生じさせないという有利性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係わる円すいころ軸受を示す
断面図(図a)、図aにおける保持器を示す断面図(図
b)、側面図(図c)である。
【図2】本考案の他の実施例に係わる円すいころ軸受を
示す断面図。
【符号の説明】
1 内輪 2 外輪 3 ころ(転動体) 4 保持器

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪と、外輪と、内輪と外輪との間に介
    在する複数の転動体と、転動体を円周等間隔に保持する
    保持器とを有するものであって、前記保持器の肉厚部分
    の形状を部分的に変え、前記保持器に円周方向の重量ア
    ンバランスを設けたことを特徴とする転がり軸受。
  2. 【請求項2】 内輪と、外輪と、内輪と外輪との間に介
    在する複数の転動体と、転動体を円周等間隔に保持する
    保持器とを有するものであって、前記保持器の肉厚寸法
    を部分的に変え、前記保持器に円周方向の重量アンバラ
    ンスを設けたことを特徴とする転がり軸受。
  3. 【請求項3】 内輪と、外輪と、内輪と外輪との間に介
    在する複数の転動体と、転動体を円周等間隔に保持する
    保持器とを有するものであって、前記保持器の軸方向幅
    寸法を部分的に変え、前記保持器に円周方向の重量アン
    バランスを設けたことを特徴とする転がり軸受。
JP1530893U 1993-03-30 1993-03-30 転がり軸受 Expired - Fee Related JP2580233Y2 (ja)

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JPH0673440U JPH0673440U (ja) 1994-10-18
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