JPH0673356U - 合成樹脂製のシリンダヘッドカバー - Google Patents

合成樹脂製のシリンダヘッドカバー

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JPH0673356U
JPH0673356U JP2056693U JP2056693U JPH0673356U JP H0673356 U JPH0673356 U JP H0673356U JP 2056693 U JP2056693 U JP 2056693U JP 2056693 U JP2056693 U JP 2056693U JP H0673356 U JPH0673356 U JP H0673356U
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longitudinal direction
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卓郎 深浦
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株式会社土屋製作所
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 合成樹脂製で長手方向の箱状をなすシリンダ
ヘッドカバーの四つの角隅部分の強度を向上させる。 [構成] 図2は下方から見た図であるが、カバー本体
11は合成樹脂製で長方形の箱状をなし、その内面に設
けた長手方向及び幅方向の長い第1の補強用リブ13
a,13bの他に、四つの角隅部分には、斜め方向、長
手方向及び幅方向に向かって上壁11aの内面に沿うと
共に片側の端壁11b又は側壁11cの内面に沿う短か
な第2の補強用リブ13cを組合せて設け、成形時にお
ける樹脂材料の流れの影響で、剛性が不足がちになる角
隅部分の強度を高める。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は産業車両や建設車両等のエンジンに使用するのに適した合成樹脂製 のシリンダヘッドカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に車両用のエンジンでは、シリンダヘッドの上に配設されるロッカアーム ,弁棒及びカムシヤフト等からなる動弁機構が塵埃で汚染するのを防ぐ意味合い から、シリンダヘッドの上に長方形箱状のヘッドカバーが施されており、そして 、最近ではエンジンの軽量化のためにヘッドカバーはナイロン等の合成樹脂で作 られている。
【0003】 この場合、乗用車等の小型車両用のエンジンに対するシリンダヘッドカバーは 、寸法的に小さなため、成形加工時における反りの発生が比較的に少なく、カバ ー内面に反りを抑えるための補強を兼ねたリブを特に設けなくても余り問題はな いが、産業車両や建設車両等の大型車両用のエンジンに対する大きなシリンダヘ ッドカバーでは、反りの問題を考慮しなければならず、図4,図5のように長方 形の深い箱状をなし、下側周縁部に所要数のねじ止め用の張出しフランジ2を設 けたカバー本体1の内面に、高さが3mm程度で長手方向及び幅方向に上壁から両 側の端壁又は側壁にわたる補強用のリブ3a,3bをそれぞれ所定の間隔に設け るのが普通である。4は上壁に設けたエンジンに潤滑油を供給するための通孔で ある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記合成樹脂製のシリンダヘッドカバーは図6のように固定金型Aのキヤビテ イA1 中に可動金型BのコアB1 を嵌め合せ、両金型間の空所に固定金型中央部 のノズル口nから溶融樹脂を射出充填して成形されるが、大型車両向けのシリン ダヘッドカバーは小型車両向けのもの(長さ約60cm,幅15〜20cm)に比べ 、寸法的に倍程度の大きさになり、射出成形時に四つの角隅末端部(フランジ部 )に対する溶融樹脂の到達時間がかかって樹脂の流動性が悪くなり、かつ角隅末 端部においては長手方向の流れのものと幅方向の流れのものが図7のようにぶつ かり合う状態になり、いわば固まり具合の異なった樹脂がくっつき合うことにな ってボイドが発生し易く、強度的に弱くなってしまう。
【0005】 そこで、この考案は合成樹脂製のシリンダヘッドカバーとして、成形時におけ る角隅末端部に対する樹脂材料の流動性の向上を図るとともに角隅部の強度を高 めることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的のもとにこの考案は、合成樹脂製のシリンダヘツドカバーとして、長 方形の箱状をなすカバー本体の内面に長手方向と幅方向の第1の補強用リブをそ れぞれ複数、間隔をおいて上壁から両側の端壁又は側壁にわたって設ける一方、 四つの角隅部分には、斜め方向、長手方向及び幅方向に向かって上壁の内面に沿 うと共に片側の端壁又は側壁の内面に沿う短かな第2の補強用リブを適宜に組合 せて又は単独にそれぞれ形成したことを特徴としている。
【0007】
【実施例】
以下図1ないし図3を参照してこの考案の実施例につき説明する。11は合成 樹脂製のカバー本体で、長方形の深い箱状をなし、下側開放端の周縁部にはエン ジンのシリンダヘッドにねじ止めされる張出しフランジ12が所要数、間隔をお いて設けられており、上壁11aの一つの角隅部分にはエンジンに対し潤滑油を 供給するための通孔14が形成され、カバー本体11の内面には、高さが3mm程 度の補強用の長手方向のリブ13aと幅方向のリブ13bが複数、適宜の間隔を おき、上壁11aから両側の端壁11b又は側壁11cにわたって設けられてい る。
【0008】 そして、この考案では上記カバー本体の四つの角隅部分には、全長又は全幅に わたる長い第1の補強用リブ13a,13bとは別に、同じく3mm程度の高さで 斜め方向,長手方向及び幅方向に向かって上壁11aの内面に沿うと共に片側の 端壁11b又は側壁11cの内面に沿う短かな第2の補強用リブ13cが組合さ れてそれぞれ形成されている。
【0009】 このため、カバー本体11の成形に当たり、可動金型のコアの表面には長手方 向,幅方向の第1の補強用リブ形成用の流路が形成される他に、四つの角隅部に は上記第2の補強用リブ形成用の流路が設けられるので、射出成形時においてカ バー本体11の四つの角隅末端部に対する溶融樹脂の流れ込みが早く円滑になり 、ボイドの発生が防がれ、角隅部分の強度が向上する。
【0010】 なお、図示の例では、カバー本体11の角隅部分に設ける第2の補強用リブ1 3cとして、上壁内面において斜め方向のもの、長手方向のもの、幅方向のもの 三つを組合せたものを示したが、カバー本体の形体、大きさ等により適宜に二つ の方向のものを組合せるか又は一つの方向のものだけとしてもよい。
【0011】 以上のようにこの考案では、合成樹脂製で長方形の箱状をなすシリンダヘッド カバーとして、カバー本体の内面に長手方向の補強用リブと幅方向の補強用リブ を間隔をおいて複数、上壁から両側の端壁又は側壁にわたって設ける一方、四つ の角隅部には、斜め方向、長手方向及び幅方向に向かって上壁の内面に沿うと共 に片側の端壁又は側壁の内面に沿う短かな補強用リブを適宜に組合せるか又は単 独にそれぞれ形成するようにしたので、これまで、剛性の足りなかった四つの角 隅部の強度を向上させることができ、そして、カバー本体の成形時において、角 隅末端部に対する樹脂材料の流れ込みを早く円滑に行わせることができ、亀裂の 原因となるボイドの発生を防ぐことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案のシリンダヘッドカバーを示し、図2
のX−X線に沿った断面図。
【図2】このシリンダヘッドカバーの下面図。
【図3】図2のY−Y線に沿った断面図。
【図4】従来のシリンダヘッドカバーの断面図。
【図5】従来のシリンダヘッドカバーの下面図。
【図6】成形状態を示す断面図。
【図7】角隅部分における樹脂材料の流れ状態の説明
図。
【符号の説明】
11 カバー本体 11a 上壁 11b 端壁 11c 側壁 12 フランジ 13a 第1補強
用リブ 13b 第2補強用リブ 13c 第2補強
用リブ 14 通孔

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂からなり長方形の箱状をなすカ
    バー本体の内面に長手方向と幅方向の第1の補強用リブ
    をそれぞれ複数、間隔をおいて上壁から両側の端壁又は
    側壁にわたって設ける一方、四つの角隅部分には、斜め
    方向、長手方向及び幅方向に向かって上壁の内面に沿う
    と共に片側の端壁又は側壁の内面に沿う短かな第2の補
    強用リブを適宜に組合せて又は単独にそれぞれ形成して
    なる合成樹脂製のシリンダヘッドカバー。
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