JPH0673194A - 架橋ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents
架橋ポリオレフィンの製造方法Info
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- JPH0673194A JPH0673194A JP22861992A JP22861992A JPH0673194A JP H0673194 A JPH0673194 A JP H0673194A JP 22861992 A JP22861992 A JP 22861992A JP 22861992 A JP22861992 A JP 22861992A JP H0673194 A JPH0673194 A JP H0673194A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- catalyst
- alkenylsilane
- copolymer
- mixture
- polyolefin
- Prior art date
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】アルケニルシランとオレフィンの共重合体と触
媒の混合物を水の存在下に加熱処理することにより架橋
ポリオレフィンを製造する方法。 【効果】架橋ポリオレフィンを容易に製造することがで
きる。
媒の混合物を水の存在下に加熱処理することにより架橋
ポリオレフィンを製造する方法。 【効果】架橋ポリオレフィンを容易に製造することがで
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は架橋ポリオレフィンの製
造方法に関する。詳しくは特定の共重合体と触媒の混合
物を特定の条件で加熱処理することからなる架橋ポリオ
レフィンの製造方法に関する。
造方法に関する。詳しくは特定の共重合体と触媒の混合
物を特定の条件で加熱処理することからなる架橋ポリオ
レフィンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンの機械物性の改良、耐溶
剤性の改良、耐熱性の改良などの目的で架橋することは
広く行われている。架橋する方法としても既に種々の方
法が提案されており、2官能の単量体とラジカル発生剤
を混合して加熱溶融する方法、アルコキシシラン等の加
水分解性の基を有する単量体を共重合し成形ののち沸騰
水などで加水分解して架橋する方法(特開昭58-11724
4)、放射線を照射して架橋する方法などがよく知られて
いる。また本発明者らによって提案されたアルケニルシ
ランの共重合体を触媒で処理する方法などもある( 特願
平1-241911) 。
剤性の改良、耐熱性の改良などの目的で架橋することは
広く行われている。架橋する方法としても既に種々の方
法が提案されており、2官能の単量体とラジカル発生剤
を混合して加熱溶融する方法、アルコキシシラン等の加
水分解性の基を有する単量体を共重合し成形ののち沸騰
水などで加水分解して架橋する方法(特開昭58-11724
4)、放射線を照射して架橋する方法などがよく知られて
いる。また本発明者らによって提案されたアルケニルシ
ランの共重合体を触媒で処理する方法などもある( 特願
平1-241911) 。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】触媒で処理する方法は
優れた方法であるが、触媒の溶液に含浸する方法は、架
橋に時間がかかるという問題があり、加熱溶融混合する
方法は、操作性および再現性に問題がある。
優れた方法であるが、触媒の溶液に含浸する方法は、架
橋に時間がかかるという問題があり、加熱溶融混合する
方法は、操作性および再現性に問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決して操作性、再現性に優れた架橋ポリオレフィンの
製造方法について鋭意検討し本発明を完成した。
解決して操作性、再現性に優れた架橋ポリオレフィンの
製造方法について鋭意検討し本発明を完成した。
【0005】即ち本発明は、アルケニルシランとオレフ
ィンの共重合体と触媒の混合物を水の存在下に加熱処理
することを特徴とする架橋ポリオレフィンの製造方法で
ある。
ィンの共重合体と触媒の混合物を水の存在下に加熱処理
することを特徴とする架橋ポリオレフィンの製造方法で
ある。
【0006】本発明においてアルケニルシランとしては
少なくとも一つのSi−H結合を有するものが好ましく
用いられ、例えば下記一般式(化1)で表される化合
物、
少なくとも一つのSi−H結合を有するものが好ましく
用いられ、例えば下記一般式(化1)で表される化合
物、
【0007】
【化1】H2C=CH-(CH2)n -SiHP R3-P (式中nは0〜12、pは1〜3、Rは炭素数1 〜12の炭
化水素残基。)が例示でき、具体的にはビニルシラン、
アリルシラン、ブテニルシラン、ペンテニルシラン、あ
るいはこれらのモノマーの一部のSi−H結合のHがク
ロルで置換された化合物などが例示できる。
化水素残基。)が例示でき、具体的にはビニルシラン、
アリルシラン、ブテニルシラン、ペンテニルシラン、あ
るいはこれらのモノマーの一部のSi−H結合のHがク
ロルで置換された化合物などが例示できる。
【0008】またオレフィンとしては下記一般式(化
2)で示される化合物、
2)で示される化合物、
【0009】
【化2】H2C=CH-R (式中Rは水素または炭素数1 〜12の炭化水素残基。)
が例示でき、具体的にはエチレン、プロピレン、ブテン
-1、ペンテン-1、ヘキセン-1、2-メチルペンテン、ヘプ
テン-1、オクテン-1などのα−オレフィンの他にスチレ
ンまたはその誘導体も例示される。
が例示でき、具体的にはエチレン、プロピレン、ブテン
-1、ペンテン-1、ヘキセン-1、2-メチルペンテン、ヘプ
テン-1、オクテン-1などのα−オレフィンの他にスチレ
ンまたはその誘導体も例示される。
【0010】本発明においてオレフィンとアルケニルシ
ランの共重合体は、不活性溶媒を使用する溶媒法の他に
塊状重合法、気相重合法で製造することができる。また
製造するに用いる触媒としては遷移金属化合物と有機金
属化合物からなる触媒を用いるのが一般的であり、遷移
金属化合物としてはハロゲン化チタンが、有機金属化合
物としては有機アルミニウム化合物が好ましく用いられ
る。
ランの共重合体は、不活性溶媒を使用する溶媒法の他に
塊状重合法、気相重合法で製造することができる。また
製造するに用いる触媒としては遷移金属化合物と有機金
属化合物からなる触媒を用いるのが一般的であり、遷移
金属化合物としてはハロゲン化チタンが、有機金属化合
物としては有機アルミニウム化合物が好ましく用いられ
る。
【0011】具体的には四塩化チタンを金属アルミニウ
ム、水素或いは有機アルミニウムで還元して得た三塩化
チタンを電子供与性化合物で変性処理したものと有機ア
ルミニウム化合物、さらに必要に応じ含酸素有機化合物
などの電子供与性化合物からなる触媒系、或いはハロゲ
ン化マグネシウム等の担体或いはそれらを電子供与性化
合物で処理したものにハロゲン化チタンを担持して得た
遷移金属化合物触媒と有機アルミニウム化合物、必要に
応じ含酸素有機化合物などの電子供与性化合物からなる
触媒系、あるいは塩化マグネシウムとアルコールの反応
物を炭化水素溶媒中に溶解し、ついで四塩化チタンなど
の沈澱剤で処理することで炭化水素溶媒に不溶化し、必
要に応じエステル、エーテルなどの電子供与性の化合物
で処理し、ついでハロゲン化チタンで処理する方法など
によって得られる遷移金属化合物触媒と有機アルミニウ
ム化合物、必要に応じ含酸素有機化合物などの電子供与
性化合物からなる触媒系等が例示される(例えば、以下
の文献に種々の例が記載されている。Ziegler-Natta Ca
talysts and Polymerization by John Boor Jr(Academi
c Press),Journal of Macromorecular Science Reviews
in MacromolecularChemistry and Physics,C24(3) 355
-385(1984)、同C25(1) 578-597(1985)) 。
ム、水素或いは有機アルミニウムで還元して得た三塩化
チタンを電子供与性化合物で変性処理したものと有機ア
ルミニウム化合物、さらに必要に応じ含酸素有機化合物
などの電子供与性化合物からなる触媒系、或いはハロゲ
ン化マグネシウム等の担体或いはそれらを電子供与性化
合物で処理したものにハロゲン化チタンを担持して得た
遷移金属化合物触媒と有機アルミニウム化合物、必要に
応じ含酸素有機化合物などの電子供与性化合物からなる
触媒系、あるいは塩化マグネシウムとアルコールの反応
物を炭化水素溶媒中に溶解し、ついで四塩化チタンなど
の沈澱剤で処理することで炭化水素溶媒に不溶化し、必
要に応じエステル、エーテルなどの電子供与性の化合物
で処理し、ついでハロゲン化チタンで処理する方法など
によって得られる遷移金属化合物触媒と有機アルミニウ
ム化合物、必要に応じ含酸素有機化合物などの電子供与
性化合物からなる触媒系等が例示される(例えば、以下
の文献に種々の例が記載されている。Ziegler-Natta Ca
talysts and Polymerization by John Boor Jr(Academi
c Press),Journal of Macromorecular Science Reviews
in MacromolecularChemistry and Physics,C24(3) 355
-385(1984)、同C25(1) 578-597(1985)) 。
【0012】あるいは炭化水素溶剤に可溶な遷移金属触
媒とアルミノキサンからなる触媒を用いて重合すること
もできる。
媒とアルミノキサンからなる触媒を用いて重合すること
もできる。
【0013】ここで電子供与性化合物としては通常エー
テル、エステル、オルソエステル、アルコキシ硅素化合
物などの含酸素化合物が好ましく例示でき、さらにアル
コール、アルデヒド、水なども使用可能である。
テル、エステル、オルソエステル、アルコキシ硅素化合
物などの含酸素化合物が好ましく例示でき、さらにアル
コール、アルデヒド、水なども使用可能である。
【0014】有機アルミニウム化合物としては、トリア
ルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライ
ド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルア
ルミニウムジハライドが使用でき、アルキル基としては
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基などが例示され、ハライドとしては塩素、臭素、沃素
が例示される。また上記有機アルミニウムと水または結
晶水とを反応することで得られるオリゴマー〜ポリマー
であるアルミノキサンも利用できる。
ルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライ
ド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルア
ルミニウムジハライドが使用でき、アルキル基としては
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基などが例示され、ハライドとしては塩素、臭素、沃素
が例示される。また上記有機アルミニウムと水または結
晶水とを反応することで得られるオリゴマー〜ポリマー
であるアルミノキサンも利用できる。
【0015】ここでアルケニルシランとオレフィンの重
合割合としては架橋度を高くするという意味から、通常
アルケニルシランが 0.1〜30モル%程度、好ましくは0.
5 〜10モル%である。また他のオレフィンの重合体と混
合して用いる場合には1〜20モル%である。
合割合としては架橋度を高くするという意味から、通常
アルケニルシランが 0.1〜30モル%程度、好ましくは0.
5 〜10モル%である。また他のオレフィンの重合体と混
合して用いる場合には1〜20モル%である。
【0016】重合体の分子量としては特に制限はない
が、成形物の物性を向上させる意味からは分子量はでき
るだけ高い方が、少ないアルケニルシラン含量でも架橋
度を高めることができる。また成形性という点では分子
量があまり高いと成形性が悪くなることから、好ましく
は 135℃のテトラリン溶液で測定した極限粘度が0.5 〜
10程度、特に好ましくは 1.0〜5.0 程度である。
が、成形物の物性を向上させる意味からは分子量はでき
るだけ高い方が、少ないアルケニルシラン含量でも架橋
度を高めることができる。また成形性という点では分子
量があまり高いと成形性が悪くなることから、好ましく
は 135℃のテトラリン溶液で測定した極限粘度が0.5 〜
10程度、特に好ましくは 1.0〜5.0 程度である。
【0017】ポリオレフィン(例えば、下記のような混
合して用いるポリオレフィンが使用できる。)にアルケ
ニルシランをグラフト重合して得たグラフト共重合体も
本発明の目的に使用可能であり、その場合、ポリオレフ
ィンにアルケニルシランをグラフトする方法としては特
に制限はなく、通常のグラフト共重合に用いる方法及び
条件が利用でき、通常は用いるポリオレフィンとアルケ
ニルシランをパーオキサイドなどのラジカル開始剤の存
在下にラジカル開始剤の分解温度以上に加熱することで
簡単にグラフト共重合することができる。
合して用いるポリオレフィンが使用できる。)にアルケ
ニルシランをグラフト重合して得たグラフト共重合体も
本発明の目的に使用可能であり、その場合、ポリオレフ
ィンにアルケニルシランをグラフトする方法としては特
に制限はなく、通常のグラフト共重合に用いる方法及び
条件が利用でき、通常は用いるポリオレフィンとアルケ
ニルシランをパーオキサイドなどのラジカル開始剤の存
在下にラジカル開始剤の分解温度以上に加熱することで
簡単にグラフト共重合することができる。
【0018】本発明においては必要に応じ以下のポリオ
レフィンを混合して用いることもできる。必要に応じ上
記共重合体と混合して用いるポリオレフィンとしては上
記一般式(化2)で示されるオレフィン、具体的にはエ
チレン、プロピレン、ブテン-1、ペンテン-1、ヘキセン
-1、2-メチルペンテン、ヘプテン-1、オクテン-1などの
α−オレフィンあるいは、スチレンまたはその誘導体の
単独重合体、相互のランダム共重合体、或いは、始めに
オレフィン単独、或いは少量の他のオレフィンと共重合
し、ついで2種以上のオレフィンを共重合することによ
って製造される所謂ブロック共重合体などが例示され
る。
レフィンを混合して用いることもできる。必要に応じ上
記共重合体と混合して用いるポリオレフィンとしては上
記一般式(化2)で示されるオレフィン、具体的にはエ
チレン、プロピレン、ブテン-1、ペンテン-1、ヘキセン
-1、2-メチルペンテン、ヘプテン-1、オクテン-1などの
α−オレフィンあるいは、スチレンまたはその誘導体の
単独重合体、相互のランダム共重合体、或いは、始めに
オレフィン単独、或いは少量の他のオレフィンと共重合
し、ついで2種以上のオレフィンを共重合することによ
って製造される所謂ブロック共重合体などが例示され
る。
【0019】これらのポリオレフィンの製造法について
は既に公知であり種々の銘柄のものが市場で入手可能で
ある。またアルケニルシランを用いない他は上記オレフ
ィンとアルケニルシランの共重合体の製造法と同様に行
うことでも製造可能である。
は既に公知であり種々の銘柄のものが市場で入手可能で
ある。またアルケニルシランを用いない他は上記オレフ
ィンとアルケニルシランの共重合体の製造法と同様に行
うことでも製造可能である。
【0020】本発明において触媒としては、塩化ロジウ
ムのトリフェニルフォスフィン錯体などのロジウムの
塩、あるいはチタン酸エステルなどの以下の一般式(化
3)で示す周期律表IVB 族金属のアルコキシ化合物が好
ましく例示される。
ムのトリフェニルフォスフィン錯体などのロジウムの
塩、あるいはチタン酸エステルなどの以下の一般式(化
3)で示す周期律表IVB 族金属のアルコキシ化合物が好
ましく例示される。
【0021】
【化3】R1 n M(O-R2)4-n (式中R1 、R2 は、同じか異なる炭素数1 〜12の炭化
水素残基、nは0〜3の整数、Mはチタン、ジルコニウ
ム、ハフニウムから選ばれた金属。) 。
水素残基、nは0〜3の整数、Mはチタン、ジルコニウ
ム、ハフニウムから選ばれた金属。) 。
【0022】上記アルケニルシランとオレフィンの共重
合体、触媒、さらに必要に応じ混合されるポリオレフィ
ンの混合方法としては特に制限はなく通常の方法でパウ
ダー状態で混合されそのまま利用されたり、さらに溶融
混練し造粒される。好ましくは、触媒と、アルケニルシ
ランとオレフィンの共重合体の混合は、成形と同時に行
うことであり、通常触媒のマスターペレットを成形に際
して混合することが行われる。即ち、触媒は、アルケニ
ルシランを含有しないポリオレフィンと混合して利用さ
れる。特にポリオレフィンと触媒を混合したペレットと
アルケニルシランとオレフィンの共重合体と必要に応じ
ポリオレフィンを混合したペレットを混合して加熱溶融
成形すると効果的である。
合体、触媒、さらに必要に応じ混合されるポリオレフィ
ンの混合方法としては特に制限はなく通常の方法でパウ
ダー状態で混合されそのまま利用されたり、さらに溶融
混練し造粒される。好ましくは、触媒と、アルケニルシ
ランとオレフィンの共重合体の混合は、成形と同時に行
うことであり、通常触媒のマスターペレットを成形に際
して混合することが行われる。即ち、触媒は、アルケニ
ルシランを含有しないポリオレフィンと混合して利用さ
れる。特にポリオレフィンと触媒を混合したペレットと
アルケニルシランとオレフィンの共重合体と必要に応じ
ポリオレフィンを混合したペレットを混合して加熱溶融
成形すると効果的である。
【0023】成形方法としては、射出成形、押出成形、
プレス成形などが例示される。ここで混合物中のアルケ
ニルシラン濃度としては0.01〜20モル%、好ましくは
0.1〜10モル%になるように混合すると架橋点濃度の高
い架橋ポリオレフィンが得られる。
プレス成形などが例示される。ここで混合物中のアルケ
ニルシラン濃度としては0.01〜20モル%、好ましくは
0.1〜10モル%になるように混合すると架橋点濃度の高
い架橋ポリオレフィンが得られる。
【0024】本発明において、水の存在下での加熱は、
アルケニルシランとオレフィンの共重合体と触媒を混合
したものに対して行われ、通常は目的の形状に成形した
成形物に対して行われる。触媒を含有する成形物を加熱
するだけでも架橋を進行させることは可能であるが、本
発明においては水の存在下に加熱することで、水の存在
しない状態で加熱する場合に比較して格段に早くしかも
再現性よく架橋成形物とすることが可能となる。
アルケニルシランとオレフィンの共重合体と触媒を混合
したものに対して行われ、通常は目的の形状に成形した
成形物に対して行われる。触媒を含有する成形物を加熱
するだけでも架橋を進行させることは可能であるが、本
発明においては水の存在下に加熱することで、水の存在
しない状態で加熱する場合に比較して格段に早くしかも
再現性よく架橋成形物とすることが可能となる。
【0025】加熱温度としては100 〜200 ℃、特に120
〜180 ℃で数分〜数十時間加熱することであり、この場
合、常圧では、水は気体であり、加熱処理後の水分の除
去が簡便である。加熱反応を加圧下に行うことも可能で
あり、より効果的である。
〜180 ℃で数分〜数十時間加熱することであり、この場
合、常圧では、水は気体であり、加熱処理後の水分の除
去が簡便である。加熱反応を加圧下に行うことも可能で
あり、より効果的である。
【0026】
【実施例】以下に実施例を示しさらに本発明を説明す
る。
る。
【0027】実施例1 直径12mmの鋼球9kgの入った内容積4リットルの粉砕用
ポットを4個装備した振動ミルを用意する。各ポットに
窒素雰囲気下で塩化マグネシウム 300g、テトラエトキ
シシラン60mlおよびα, α, α−トリクロロトルエン45
mlを入れ、40時間粉砕した。こうして得た共粉砕物 300
gを5リットルのフラスコに入れ、四塩化チタン 1.5リ
ットルおよびトルエン 1.5リットルを加え、 100℃で30
分間撹拌処理し、次いで上澄液を除いた。再び四塩化チ
タン 1.5リットルおよびトルエン1.5 リットルを加え、
100℃で30分間撹拌処理し、次いで上澄液を除いた。そ
の後固形分をn-ヘキサンで繰り返し洗浄して遷移金属触
媒スラリーを得た。一部をサンプリングしてチタン分を
分析したところチタン分は 1.9wt%であった。
ポットを4個装備した振動ミルを用意する。各ポットに
窒素雰囲気下で塩化マグネシウム 300g、テトラエトキ
シシラン60mlおよびα, α, α−トリクロロトルエン45
mlを入れ、40時間粉砕した。こうして得た共粉砕物 300
gを5リットルのフラスコに入れ、四塩化チタン 1.5リ
ットルおよびトルエン 1.5リットルを加え、 100℃で30
分間撹拌処理し、次いで上澄液を除いた。再び四塩化チ
タン 1.5リットルおよびトルエン1.5 リットルを加え、
100℃で30分間撹拌処理し、次いで上澄液を除いた。そ
の後固形分をn-ヘキサンで繰り返し洗浄して遷移金属触
媒スラリーを得た。一部をサンプリングしてチタン分を
分析したところチタン分は 1.9wt%であった。
【0028】内容積5リットルのオートクレーブに窒素
雰囲気下トルエン40ml、上記遷移金属触媒 100mg、ジエ
チルアルミニウムクロライド 0.128ml、p-トルイル酸メ
チル0.06mlおよびトリエチルアルミニウム0.20mlを入
れ、プロピレン 1.5kg、ビニルシラン80gを加え、水素
0.5Nリットル圧入した後、75℃で2時間重合した。重合
後未反応のプロピレンをパージし、パウダーを取り出
し、濾過乾燥して 480gのパウダーを得た。
雰囲気下トルエン40ml、上記遷移金属触媒 100mg、ジエ
チルアルミニウムクロライド 0.128ml、p-トルイル酸メ
チル0.06mlおよびトリエチルアルミニウム0.20mlを入
れ、プロピレン 1.5kg、ビニルシラン80gを加え、水素
0.5Nリットル圧入した後、75℃で2時間重合した。重合
後未反応のプロピレンをパージし、パウダーを取り出
し、濾過乾燥して 480gのパウダーを得た。
【0029】得られたパウダーは、135 ℃のテトラリン
溶液で測定した極限粘度(以下ηと略記する。)が2.35
であり、また示差熱分析装置を用い10℃/min で昇温或
いは降温することで融点及び結晶化温度を最大ピーク温
度として測定したところ融点156 ℃、結晶化温度 120℃
である結晶性のプロピレン共重合体であった。尚、元素
分析によればビニルシラン単位を 1.3wt%含有してい
た。
溶液で測定した極限粘度(以下ηと略記する。)が2.35
であり、また示差熱分析装置を用い10℃/min で昇温或
いは降温することで融点及び結晶化温度を最大ピーク温
度として測定したところ融点156 ℃、結晶化温度 120℃
である結晶性のプロピレン共重合体であった。尚、元素
分析によればビニルシラン単位を 1.3wt%含有してい
た。
【0030】得られた共重合体100gとビニルシランを用
いること無く同様の方法で合成したポリプロピレン(極
限粘度2.04、沸騰n−ヘプタン不溶分97.8%)100gを押
出機で造粒してペレットとし、同様にビニルシランを含
有しないポリプロピレンに n−ブチルチタネートが2wt
%となるように混合してペレットとした。この二種のペ
レットを n−ブチルチタネートが0.2wt %となる様に混
合して小松製作所(株)製の射出成形機(FKS55)
を用いて加熱溶融混合して成形物を製造した。この成形
物を沸騰キシレンで12時間抽出した抽出残分の割合は36
%であった。成形物を内容積が3リットルのオートクレ
ーブに水10ミリリットルと共に入れ180℃で10分間加熱
処理したところ沸騰キシレンで12時間抽出した抽出残分
の割合は96%であり、抽出後の成形物の重量増加は35%
の成形物が得られた。
いること無く同様の方法で合成したポリプロピレン(極
限粘度2.04、沸騰n−ヘプタン不溶分97.8%)100gを押
出機で造粒してペレットとし、同様にビニルシランを含
有しないポリプロピレンに n−ブチルチタネートが2wt
%となるように混合してペレットとした。この二種のペ
レットを n−ブチルチタネートが0.2wt %となる様に混
合して小松製作所(株)製の射出成形機(FKS55)
を用いて加熱溶融混合して成形物を製造した。この成形
物を沸騰キシレンで12時間抽出した抽出残分の割合は36
%であった。成形物を内容積が3リットルのオートクレ
ーブに水10ミリリットルと共に入れ180℃で10分間加熱
処理したところ沸騰キシレンで12時間抽出した抽出残分
の割合は96%であり、抽出後の成形物の重量増加は35%
の成形物が得られた。
【0031】比較例1 水を存在させることなく加熱した他は実施例1と同様に
成形して架橋したところ沸騰キシレンで12時間抽出した
抽出残分の割合は52%であった。
成形して架橋したところ沸騰キシレンで12時間抽出した
抽出残分の割合は52%であった。
【0032】実施例2 ビニルシランに変えアリルシラン1gを用いた他は実施
例1と同様に重合してアリルシラン含量0.25wt%のプロ
ピレンの共重合体を製造した。共重合体のηは1.85であ
り、融点 158℃、結晶化温度 115℃、沸騰n-ヘプタンで
6時間抽出した時の抽出残分の割合が96.8%であった。
このパウダー 200g を用いポリプロピレンを用いること
なくペレット化して一方の成分とした他は実施例1と同
様にして成形物を作り架橋の程度を測定したところ、加
熱処理後の成形物は、200 ℃でも全く変形せず、沸騰キ
シレンで12時間抽出した抽出残分の割合は98%であり抽
出後の成形物の重量増加は32%であった。
例1と同様に重合してアリルシラン含量0.25wt%のプロ
ピレンの共重合体を製造した。共重合体のηは1.85であ
り、融点 158℃、結晶化温度 115℃、沸騰n-ヘプタンで
6時間抽出した時の抽出残分の割合が96.8%であった。
このパウダー 200g を用いポリプロピレンを用いること
なくペレット化して一方の成分とした他は実施例1と同
様にして成形物を作り架橋の程度を測定したところ、加
熱処理後の成形物は、200 ℃でも全く変形せず、沸騰キ
シレンで12時間抽出した抽出残分の割合は98%であり抽
出後の成形物の重量増加は32%であった。
【0033】比較例1 水を存在させることなく加熱した他は実施例2と同様に
成形して架橋したところ沸騰キシレンで12時間抽出した
抽出残分の割合は68%であった。
成形して架橋したところ沸騰キシレンで12時間抽出した
抽出残分の割合は68%であった。
【0034】
【発明の効果】本発明の方法によって、架橋ポリオレフ
ィンを容易に製造することができ工業的に極めて価値が
ある。
ィンを容易に製造することができ工業的に極めて価値が
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】アルケニルシランとオレフィンの共重合体
と触媒の混合物を水の存在下に加熱処理することを特徴
とする架橋ポリオレフィンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22861992A JP3176141B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22861992A JP3176141B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0673194A true JPH0673194A (ja) | 1994-03-15 |
JP3176141B2 JP3176141B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=16879186
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22861992A Expired - Fee Related JP3176141B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3176141B2 (ja) |
-
1992
- 1992-08-27 JP JP22861992A patent/JP3176141B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3176141B2 (ja) | 2001-06-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |